JPH06252006A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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JPH06252006A
JPH06252006A JP3917693A JP3917693A JPH06252006A JP H06252006 A JPH06252006 A JP H06252006A JP 3917693 A JP3917693 A JP 3917693A JP 3917693 A JP3917693 A JP 3917693A JP H06252006 A JPH06252006 A JP H06252006A
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JP
Japan
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solid electrolytic
layer
metal
electroless plating
electrolytic capacitor
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Pending
Application number
JP3917693A
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English (en)
Inventor
Takashi Ida
隆 伊田
Sumio Nishiyama
澄夫 西山
Kenji Uenishi
謙次 上西
Hideo Hashimoto
英雄 橋本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐湿試験およびはんだ耐熱試験でのコンデン
サ特性(漏れ電流特性、tanδ特性)を大幅に向上さ
せることができる固体電解コンデンサの製造方法を提供
することを目的とする。 【構成】 弁作用金属からなる焼結体に酸化皮膜層、半
導体層、カーボン層を順次形成し、さらに、無電解めっ
き液に活性を有する金属のコロイド分散液を前記焼結体
の外表面にのみ塗布して活性化処理をした後、無電解め
っきによって金属層を形成し、さらにその後、陰極導体
部および外装樹脂を形成するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固体電解コンデンサの製
造方法に関し、特に、無電解めっきによって形成される
金属層の形成方法の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来においては、固体電解コンデンサを
製造する場合、外部に導出される陽極リードを有する弁
作用金属からなる焼結体の表面に陽極酸化によって酸化
皮膜を形成し、この酸化皮膜上に半導体層としての二酸
化マンガン層を形成し、その後、さらに、カーボン層、
銀ペースト層を順次形成することにより、コンデンサ素
子を構成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の製造方法により得られた固体電解コンデンサ
は、プリント基板への実装時の熱によって銀ペースト中
の有機バインダーが溶融し、誘電体損失の正接(以下t
anδと称す)や漏れ電流特性が劣化するという欠点が
あった。また、湿気の浸入により銀ペースト中の銀イオ
ンが陽極酸化皮膜に到達し、化学反応を起こして酸化皮
膜を損傷させて漏れ電流を増大させるという欠点も有し
ていた。
【0004】この欠点を解決するために、銀ペースト層
の代替として、銀以外のめっき層を無電解めっきの手法
により形成する方法が提案されている。例えば、特開昭
52−154070号公報に示されているように、カー
ボン層形成後に塩化第一錫水溶液、塩化パラジウム水溶
液に順次浸漬して、カーボン層表面にパラジウム粒子を
吸着させて界面を活性化した後、銅、ニッケル等のめっ
き層を無電解めっきにより形成する方法が提案されてい
る。
【0005】しかし、これにおいては、以下のような問
題点を有するものである。 (1)塩化第一錫、塩化パラジウムによりカーボン層表
面を活性化する方法は、パラジウムがカーボン層上に物
理的な吸着のみで付着しているため、このカーボン層上
に形成されるめっき層の密着力は著しく弱く、以後の工
程でこのめっき層が剥離する。
【0006】(2)塩化第一錫、塩化パラジウム水溶液
は強酸性を示すため、この酸によってカーボン層が形成
されていない陽極リード周辺部の二酸化マンガンが溶解
してtanδが増大してしまう。
【0007】(3)めっき反応で生成された水素ガスや
水素イオンにより二酸化マンガン層、陽極酸化皮膜層が
還元されてtanδ、漏れ電流特性が著しく劣化する。
【0008】上記塩化第一錫、塩化パラジウムを用いて
の活性化処理の問題点を解決するために、例えば、特開
昭64−53538号公報に示されているように、無電
解めっきに活性を有する金属のコロイド分散液を用いる
方法が提案されている。しかし、この場合は、コロイド
分散液に焼結体を浸漬するようにしているため、焼結体
の内部も活性化されることになり、これにより、焼結体
内部でもめっき反応が起こり、そしてこのめっき反応で
生成される水素ガスのストレスによって二酸化マンガン
層が剥離あるいは酸化皮膜が劣化するため、tanδお
よび漏れ電流が増大するものであった。
【0009】また、塩化第一錫、塩化パラジウムを用い
ての活性化処理およびめっき反応での水素ガスや水素イ
オンの影響を回避する方法として、例えば、特開昭62
−293608号公報に示されているように、二酸化マ
ンガン層、第1のカーボン層を形成した後、めっき液の
浸入を防ぐために陽極リードとその周辺部に絶縁樹脂を
塗布し、さらにめっき反応で発生する水素ガスや水素イ
オンから焼結体を保護する第2のカーボン層およびめっ
きに活性を有する金属を付与した第3のカーボン層を絶
縁樹脂の端部と接触する位置まで形成した後、第3のカ
ーボン層上に無電解皮膜を形成するという方法が提案さ
れている。しかし、この場合は、3層のカーボン層を形
成するため、カーボン層が1層の場合に比べて、工程が
長くなって複雑になると同時に、若干ではあるが初期の
tanδ特性が劣るものであった。
【0010】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、耐湿試験およびはんだ耐熱試験でのコンデンサ特性
(漏れ電流特性、tanδ特性)を大幅に向上させるこ
とができる固体電解コンデンサの製造方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の固体電解コンデンサの製造方法は、弁作用金
属からなる焼結体に酸化皮膜層、半導体層、カーボン層
を順次形成し、さらに、無電解めっき液に活性を有する
金属のコロイド分散液を前記焼結体の外表面にのみ塗布
して活性化処理をした後、無電解めっきによって金属層
を形成し、さらにその後、陰極導体部および外装樹脂を
形成するようにしたものである。
【0012】
【作用】上記した製造方法によれば、銀ペーストを使用
していないため、耐湿試験およびはんだ耐熱試験でのコ
ンデンサ特性(漏れ電流特性、tanδ特性)を大幅に
向上させることができ、また無電解めっきのための活性
化処理として、無電解めっき液に活性を有する金属のコ
ロイド分散液を使用し、このコロイド分散液を焼結体の
外表面にのみ塗布するようにしているため、焼結体に形
成された半導体層としての二酸化マンガン層を溶解する
ことはなくなり、その結果、tanδ特性が劣化するこ
とはない。しかもこのコロイド分散液は焼結体の外表面
のみを活性化させているため、このコロイド分散液によ
る活性化処理後の無電解めっきにおいても、このめっき
反応が焼結体の内部で起こることはなくなり、その結
果、めっき反応で生成される水素ガスや水素イオンの影
響を受けることはないため、tanδや漏れ電流特性の
劣化も未然に防止することができ、そして焼結体のカー
ボン層は1層であるため、製造工程も簡素化されるもの
である。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例と、比較のための従来
例について説明する。
【0014】(従来例)タンタル粉末を周知の方法で成
形、焼結してφ2.3mm×3.0mmの金属焼結体を作
り、そしてこれを、0.1モル/lのリン酸水溶液中で
120mA/gの一定電流で50Vまで昇圧し、それを
2時間保持して陽極酸化する。次いで所定の比重の硝酸
マンガン溶液を常温で酸化皮膜上に浸漬して付着させた
後、温度200〜250℃で熱分解することを数回繰り
返して半導体層としての二酸化マンガンを形成し、さら
に、カーボン層を形成し、その後、銀ペースト層および
陰極導体部を形成し、かつ樹脂外装を施して固体電解コ
ンデンサを得た。
【0015】(実施例1)従来例では、カーボン層を形
成した後、銀ペースト層を形成するようにしているが、
本発明の実施例1では、カーボン層を形成した後、無電
解めっき液に活性を有するパラジウムのコロイド分散液
(コロイド粒径が1μm以下で、パラジウム含有量が
0.5%のα−テルピネオール分散液)を焼結体の外表
面にのみ塗布し、その後、300℃で10分間熱処理す
ることによって焼結体の外表面を活性化し、さらに、ニ
ッケルの無電解めっきを行ってニッケルの金属層を形成
した。その後、めっき終了後の焼結体を十分に洗浄し、
そしてその水分を温度130℃で蒸発させ、さらに陰極
導体部を形成し、これを樹脂外装して固体電解コンデン
サを得た。
【0016】(実施例2)本発明の実施例1ではニッケ
ルの無電解めっきによってニッケルの金属層を形成した
が、本発明の実施例2では、銅の無電解めっきによって
銅の金属層を形成したもので、その他は本発明の実施例
1と同じである。
【0017】以上説明した本発明の実施例1,2による
固体電解コンデンサと従来例による固体電解コンデンサ
について、はんだ耐熱試験および耐湿試験を実施した。
はんだ耐熱試験は温度300℃のはんだ浴に10秒間浸
漬した。また耐湿試験は温度85℃、相対湿度95%の
耐湿槽に2000時間放置した。各試験終了後、漏れ電
流(20V、30秒値)とtanδ(測定周波数1kH
z)を測定した。それらの測定結果を図1(a)(b)
および図2(a)(b)に示す。
【0018】図1(a)(b)および図2(a)(b)
の結果から明らかなように、本発明の実施例1,2によ
る固体電解コンデンサは、銀ペーストを用いている従来
例の固体電解コンデンサに比べて、はんだ耐熱試験での
漏れ電流特性、tanδ特性および耐湿試験での漏れ電
流特性、tanδ特性を大幅に向上させることができる
ものである。
【0019】また本発明の実施例1,2によれば、カー
ボン層を形成した後、ニッケルまたは銅の無電解めっき
のための活性化処理として、無電解めっき液に活性を有
するパラジウムのコロイド分散液を使用し、このコロイ
ド分散液を焼結体の外表面にのみ塗布するようにしてい
るため、焼結体に形成された半導体層としての二酸化マ
ンガン層を溶解することはなくなり、その結果、tan
δ特性が劣化することはない。そしてこのコロイド分散
液による活性化処理後のニッケルまたは銅の無電解めっ
きにおいても、このめっき反応が焼結体の内部で起こる
ことはなくなるため、めっき反応で生成される水素ガス
や水素イオンの影響を受けることはなく、これにより、
tanδや漏れ電流特性の劣化も未然に防止することが
できる。
【0020】そしてまた本発明の実施例1,2によれ
ば、ニッケルまたは銅の無電解めっきのための活性化処
理として用いられるパラジウムのコロイド分散液のコロ
イド粒径を1μm以下とし、かつ活性化処理として20
0℃以上、すなわち300℃で熱処理を行っているた
め、カーボン層と、無電解めっきに活性を有するパラジ
ウムとの密着強度は上がり、これにより、密着強度の強
い金属層を形成することができる。
【0021】さらに本発明の実施例1,2におけるパラ
ジウムのコロイド分散液の沸点は、活性化処理を行う熱
処理温度以下であるため、この熱処理後に不純物が残る
ということはなく、その後の無電解めっきにおいては、
無電解めっきに活性を有する金属(パラジウム)のみを
析出させることができる。
【0022】なお、本発明の実施例1,2においては、
無電解めっきに活性を有する金属としてパラジウムを用
いたが、これ以外の銀、ルテニウム、ロジウムを用いて
も、上記実施例1,2と同様の作用効果を有するもので
ある。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明の固体電解コンデン
サの製造方法によれば、弁作用金属からなる焼結体に酸
化皮膜層、半導体層、カーボン層を順次形成し、さらに
無電解めっき液に活性を有する金属のコロイド分散液を
前記焼結体の外表面にのみ塗布して活性化処理をした
後、無電解めっきによって金属層を形成し、さらにその
後、陰極導体部および外装樹脂を形成するようにしたも
ので、従来のような銀ペーストを使用していないため、
耐湿試験およびはんだ耐熱試験でのコンデンサ特性(漏
れ電流特性、tanδ特性)を大幅に向上させることが
でき、また無電解めっきのための活性化処理として、無
電解めっき液に活性を有する金属のコロイド分散液を使
用し、このコロイド分散液を焼結体の外表面にのみ塗布
するようにしているため、焼結体に形成された半導体層
としての二酸化マンガン層を溶解することはなくなり、
その結果、tanδ特性が劣化することはない。しかも
このコロイド分散液は焼結体の外表面のみを活性化させ
ているため、このコロイド分散液による活性化処理後の
無電解めっきにおいても、このめっき反応が焼結体の内
部で起こることはなくなり、その結果、めっき反応で生
成される水素ガスや水素イオンの影響を受けることはな
いため、tanδや漏れ電流特性の劣化も未然に防止す
ることができ、そして焼結体のカーボン層は1層である
ため、製造工程も簡素化されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施例1,2による固体電解コ
ンデンサと従来例による固体電解コンデンサのはんだ耐
熱試験での漏れ電流特性の比較を示す特性図 (b)本発明の実施例1,2による固体電解コンデンサ
と従来例による固体電解コンデンサのはんだ耐熱試験で
のtanδ特性の比較を示す特性図
【図2】(a)本発明の実施例1,2による固体電解コ
ンデンサと従来例による固体電解コンデンサの耐湿試験
での漏れ電流特性の比較を示す特性図 (b)本発明の実施例1,2による固体電解コンデンサ
と従来例による固体電解コンデンサの耐湿試験でのta
nδ特性の比較を示す特性図
フロントページの続き (72)発明者 橋本 英雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁作用金属からなる焼結体に酸化皮膜
    層、半導体層、カーボン層を順次形成し、さらに、無電
    解めっき液に活性を有する金属のコロイド分散液を前記
    焼結体の外表面にのみ塗布して活性化処理をした後、無
    電解めっきによって金属層を形成し、さらにその後、陰
    極導体部および外装樹脂を形成することを特徴とする固
    体電解コンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】 無電解めっきに活性を有する金属はパラ
    ジウム、銀、ルテニウム、ロジウムのいずれかであり、
    そのコロイドの粒径を1μm以下とした請求項1記載の
    固体電解コンデンサの製造方法。
  3. 【請求項3】 無電解めっきに活性を有する金属の活性
    化処理は、コロイド分散液を焼結体の外表面にのみ塗布
    した後、200℃以上の熱処理を行うようにした請求項
    1記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  4. 【請求項4】 無電解めっきに活性を有する金属を分散
    させる分散液の沸点が、活性化のための熱処理温度以下
    である請求項1記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  5. 【請求項5】 無電解めっきされる金属がニッケル、銅
    のいずれかである請求項1記載の固体電解コンデンサの
    製造方法。
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