JPH06252001A - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents
固体電解コンデンサおよびその製造方法Info
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- JPH06252001A JPH06252001A JP3917993A JP3917993A JPH06252001A JP H06252001 A JPH06252001 A JP H06252001A JP 3917993 A JP3917993 A JP 3917993A JP 3917993 A JP3917993 A JP 3917993A JP H06252001 A JPH06252001 A JP H06252001A
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- solid electrolytic
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 歩留まりならびに信頼性においても優れたも
のが得られ、且つ容易に量産することができる固体電解
コンデンサおよびその製造方法を提供することを目的と
する。 【構成】 多孔性陽極体6の表面に誘電体酸化皮膜8、
電解質層9を形成し、希薄高分子溶液に含浸し電解質層
9のピンホール11、樹脂薄膜10を形成し、次にコロ
イダルカーボン溶液に含浸することによりカーボン層1
2と、金属導電性塗料による陰極層13を形成して固体
電解コンデンサを形成し、電解質層9のピンホール11
にカーボン層12を形成しないようにして信頼性の向上
を図る。
のが得られ、且つ容易に量産することができる固体電解
コンデンサおよびその製造方法を提供することを目的と
する。 【構成】 多孔性陽極体6の表面に誘電体酸化皮膜8、
電解質層9を形成し、希薄高分子溶液に含浸し電解質層
9のピンホール11、樹脂薄膜10を形成し、次にコロ
イダルカーボン溶液に含浸することによりカーボン層1
2と、金属導電性塗料による陰極層13を形成して固体
電解コンデンサを形成し、電解質層9のピンホール11
にカーボン層12を形成しないようにして信頼性の向上
を図る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種電子機器に利用され
る固体電解コンデンサおよびその製造方法に関するもの
である。
る固体電解コンデンサおよびその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に固体電解コンデンサは、図4に示
すようにタンタル、アルミニウム等の弁作用金属よりな
る多孔性陽極体1に陽極酸化により誘電体酸化皮膜2を
形成し、そしてこの誘電体酸化皮膜2上に二酸化マンガ
ン層よりなる電解質層3を形成した後、コロイダルカー
ボン液に浸漬、乾燥することによりカーボン層4を形成
し、次に導電性銀塗料により陰極層5を形成して構成し
ている。
すようにタンタル、アルミニウム等の弁作用金属よりな
る多孔性陽極体1に陽極酸化により誘電体酸化皮膜2を
形成し、そしてこの誘電体酸化皮膜2上に二酸化マンガ
ン層よりなる電解質層3を形成した後、コロイダルカー
ボン液に浸漬、乾燥することによりカーボン層4を形成
し、次に導電性銀塗料により陰極層5を形成して構成し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に多孔性陽極体1
は数μmの弁作用金属粉末を形成し、真空中で焼成する
ことにより形成されているもので、極めて複雑な表面構
造をしており、前述した二酸化マンガン層よりなる電解
質層3の形成工程においては、誘電体酸化皮膜2を有す
る多孔性陽極体1の全表面を被覆するために、多孔性陽
極体1に硝酸マンガンを含浸させて熱分解することを数
回ないし十数回くり返すことによって行われている。
は数μmの弁作用金属粉末を形成し、真空中で焼成する
ことにより形成されているもので、極めて複雑な表面構
造をしており、前述した二酸化マンガン層よりなる電解
質層3の形成工程においては、誘電体酸化皮膜2を有す
る多孔性陽極体1の全表面を被覆するために、多孔性陽
極体1に硝酸マンガンを含浸させて熱分解することを数
回ないし十数回くり返すことによって行われている。
【0004】しかしながら一般には熱分解により形成さ
れる二酸化マンガン層で多孔性陽極体1の誘電体酸化皮
膜2の全表面を完全に被覆することは困難であり、続い
てコロイダルカーボン液に浸漬、乾燥してなるカーボン
層4の形成工程において、コロイダルカーボンが二酸化
マンガンよりなる電解質層3のピンホールを通過し、誘
電体酸化皮膜2に直接接するか、またはごく近傍にカー
ボン層4が形成され、タンタル固体電解コンデンサの完
成品の漏れ電流特性不良や、製品の僅かな熱的物理的ス
トレスにより故障が発生し、信頼性を低下するものが存
在するという問題点があった。
れる二酸化マンガン層で多孔性陽極体1の誘電体酸化皮
膜2の全表面を完全に被覆することは困難であり、続い
てコロイダルカーボン液に浸漬、乾燥してなるカーボン
層4の形成工程において、コロイダルカーボンが二酸化
マンガンよりなる電解質層3のピンホールを通過し、誘
電体酸化皮膜2に直接接するか、またはごく近傍にカー
ボン層4が形成され、タンタル固体電解コンデンサの完
成品の漏れ電流特性不良や、製品の僅かな熱的物理的ス
トレスにより故障が発生し、信頼性を低下するものが存
在するという問題点があった。
【0005】本発明はこのような問題点を解決するもの
で、完成品の歩留まりの向上、漏れ電流の特性安定化に
よる信頼性の高い固体電解コンデンサおよびその製造方
法を提供することを目的とするものである。
で、完成品の歩留まりの向上、漏れ電流の特性安定化に
よる信頼性の高い固体電解コンデンサおよびその製造方
法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の固体電解コンデンサは、誘電体酸化皮膜を形
成した多孔性陽極体の表面に少なくともピンホール部に
樹脂薄膜を形成した電解質層、カーボン層、陰極層を形
成する構成としたものである。
に本発明の固体電解コンデンサは、誘電体酸化皮膜を形
成した多孔性陽極体の表面に少なくともピンホール部に
樹脂薄膜を形成した電解質層、カーボン層、陰極層を形
成する構成としたものである。
【0007】
【作用】上記構成によれば、誘電体酸化皮膜を形成した
多孔性陽極体表面に電解質層を形成する際に残存するピ
ンホールに希薄高分子溶液による樹脂薄膜が形成され、
コロイダルカーボン液に浸漬したときにカーボン層がピ
ンホールを通じて誘電体酸化皮膜に直接接したり、又
は、ごく近傍に接近して形成することが防止でき、その
ことに起因する短絡不良の発生や信頼性低下の要因を減
少することができるものである。また、多孔性陽極体表
面に形成される電解質層も極めて多孔性であるため希薄
高分子溶液により形成された薄膜層も電解質層の極表面
では、次に形成されるカーボン層と電気的接触が取れる
ものである。
多孔性陽極体表面に電解質層を形成する際に残存するピ
ンホールに希薄高分子溶液による樹脂薄膜が形成され、
コロイダルカーボン液に浸漬したときにカーボン層がピ
ンホールを通じて誘電体酸化皮膜に直接接したり、又
は、ごく近傍に接近して形成することが防止でき、その
ことに起因する短絡不良の発生や信頼性低下の要因を減
少することができるものである。また、多孔性陽極体表
面に形成される電解質層も極めて多孔性であるため希薄
高分子溶液により形成された薄膜層も電解質層の極表面
では、次に形成されるカーボン層と電気的接触が取れる
ものである。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を用い
て説明する。
て説明する。
【0009】図1は本発明の固体電解コンデンサの一実
施例の断面図であり、図2は同要部の拡大断面図を示し
ている。
施例の断面図であり、図2は同要部の拡大断面図を示し
ている。
【0010】図1,図2において、6は中央部にタンタ
ル線などの陽極導出線7を埋設するように数μmのタン
タルやアルミニウムなどの弁作用金属粉末を成形し真空
中で焼成して形成された多孔性陽極体、8はこの多孔性
陽極体6を陽極酸化することにより表面に形成した誘電
体酸化皮膜、9はこの誘電体酸化皮膜8上に硝酸マンガ
ン溶液に含浸した後熱分解することを数回〜十数回くり
返すことによって形成した二酸化マンガンよりなる電解
質層、10はこの電解質層9に形成されるピンホール1
1に形成された希薄高分子溶液により形成された樹脂薄
膜、12は上記電解質層9上に形成されたコロイダルカ
ーボンからなるカーボン層、13はこのカーボン層12
上に形成された導電性銀塗料からなる陰極層、14は陽
極導出線7の引出側とは反対側に形成された陰極導電体
層、15は上記陽極導出線7および陰極導電体層14の
一部を表出するように形成された外装樹脂、16は上記
陽極導出線7の表出側に形成されたニッケルメッキから
なる陽極金属層、17はこの陽極金属層16上に形成さ
れた陽極半田層、18は上記陰極導電体層14の表出側
に形成されたニッケルメッキからなる陰極金属層、19
はこの陰極金属層18上に形成された陰極半田層であ
る。なお、20は陽極導出線7にはめこまれたテフロン
ワッシャで電解質層9が陽極導出線7上に形成されるの
を阻止している。
ル線などの陽極導出線7を埋設するように数μmのタン
タルやアルミニウムなどの弁作用金属粉末を成形し真空
中で焼成して形成された多孔性陽極体、8はこの多孔性
陽極体6を陽極酸化することにより表面に形成した誘電
体酸化皮膜、9はこの誘電体酸化皮膜8上に硝酸マンガ
ン溶液に含浸した後熱分解することを数回〜十数回くり
返すことによって形成した二酸化マンガンよりなる電解
質層、10はこの電解質層9に形成されるピンホール1
1に形成された希薄高分子溶液により形成された樹脂薄
膜、12は上記電解質層9上に形成されたコロイダルカ
ーボンからなるカーボン層、13はこのカーボン層12
上に形成された導電性銀塗料からなる陰極層、14は陽
極導出線7の引出側とは反対側に形成された陰極導電体
層、15は上記陽極導出線7および陰極導電体層14の
一部を表出するように形成された外装樹脂、16は上記
陽極導出線7の表出側に形成されたニッケルメッキから
なる陽極金属層、17はこの陽極金属層16上に形成さ
れた陽極半田層、18は上記陰極導電体層14の表出側
に形成されたニッケルメッキからなる陰極金属層、19
はこの陰極金属層18上に形成された陰極半田層であ
る。なお、20は陽極導出線7にはめこまれたテフロン
ワッシャで電解質層9が陽極導出線7上に形成されるの
を阻止している。
【0011】このような構成とすることにより、電解質
層9にはピンホール11が残存することになるが、この
ピンホール11内には樹脂薄膜10が形成されているた
め、カーボン層12を形成する際にコロイダルカーボン
がピンホール11内に入りこまなくなるためカーボン層
12が誘電体酸化皮膜8に直接接触したり、ごく近傍ま
で接近するといったことが無くなり、固体電解コンデン
サとしての短絡不良や信頼性低下の要因を排除すること
ができ品質面で著しく有利なものとすることができる。
層9にはピンホール11が残存することになるが、この
ピンホール11内には樹脂薄膜10が形成されているた
め、カーボン層12を形成する際にコロイダルカーボン
がピンホール11内に入りこまなくなるためカーボン層
12が誘電体酸化皮膜8に直接接触したり、ごく近傍ま
で接近するといったことが無くなり、固体電解コンデン
サとしての短絡不良や信頼性低下の要因を排除すること
ができ品質面で著しく有利なものとすることができる。
【0012】次に上記構成の固体電解コンデンサの製造
方法について図3に示すフローチャートを用いて説明す
る。数μmのタンタルやアルミニウムなどの弁作用金属
粉末をタンタルなど陽極導出線7を中央部に埋設するよ
うに圧縮成形し、これを真空中で焼成して多孔性陽極体
6を形成し、この多孔性陽極体6の表面に陽極酸化によ
る誘電体酸化皮膜8を形成する。
方法について図3に示すフローチャートを用いて説明す
る。数μmのタンタルやアルミニウムなどの弁作用金属
粉末をタンタルなど陽極導出線7を中央部に埋設するよ
うに圧縮成形し、これを真空中で焼成して多孔性陽極体
6を形成し、この多孔性陽極体6の表面に陽極酸化によ
る誘電体酸化皮膜8を形成する。
【0013】このように誘電体酸化皮膜8を形成した多
孔性陽極体6の陽極導出線7にはテフロンワッシャ20
が挿着され、その後硝酸マンガン溶液中に含浸しては熱
分解して二酸化マンガンよりなる電解質層9を形成す
る。この電解質層9の形成には、所定の厚さを得るため
に硝酸マンガン溶液への含浸、熱分解の工程を数回〜十
数回繰返す。
孔性陽極体6の陽極導出線7にはテフロンワッシャ20
が挿着され、その後硝酸マンガン溶液中に含浸しては熱
分解して二酸化マンガンよりなる電解質層9を形成す
る。この電解質層9の形成には、所定の厚さを得るため
に硝酸マンガン溶液への含浸、熱分解の工程を数回〜十
数回繰返す。
【0014】その後、水溶性セルロース系の希薄高分子
溶液に浸漬して少なくとも電解質層9に残存するピンホ
ール11内に樹脂薄膜10を形成する。この場合電解質
層9の外表面にも樹脂薄膜10が形成されることになる
が、電解質層9自身も多孔性のため外表面に全面的に形
成されることはなく、かなりの部分で電解質層9が表出
する形となる。
溶液に浸漬して少なくとも電解質層9に残存するピンホ
ール11内に樹脂薄膜10を形成する。この場合電解質
層9の外表面にも樹脂薄膜10が形成されることになる
が、電解質層9自身も多孔性のため外表面に全面的に形
成されることはなく、かなりの部分で電解質層9が表出
する形となる。
【0015】なお、電解質層9の外表面に一様に樹脂薄
膜10が形成されるおそれがある場合には希薄高分子溶
液に浸漬した後、簡単に電解質層9の表面を洗浄してピ
ンホール11内にのみ樹脂薄膜10が形成されるように
することもできる。
膜10が形成されるおそれがある場合には希薄高分子溶
液に浸漬した後、簡単に電解質層9の表面を洗浄してピ
ンホール11内にのみ樹脂薄膜10が形成されるように
することもできる。
【0016】次に、少なくともピンホール11内に樹脂
薄膜10を形成した後、コロイダルカーボン液に浸漬し
乾燥してカーボン層12を形成する。このとき、電解質
層9のピンホール11内には樹脂薄膜10が形成されて
いるため、ピンホール11内までコロイダルカーボンは
入りこめず、電解質層9の外表面にのみカーボン層12
が形成されることになる。
薄膜10を形成した後、コロイダルカーボン液に浸漬し
乾燥してカーボン層12を形成する。このとき、電解質
層9のピンホール11内には樹脂薄膜10が形成されて
いるため、ピンホール11内までコロイダルカーボンは
入りこめず、電解質層9の外表面にのみカーボン層12
が形成されることになる。
【0017】このようにカーボン層12を形成した後、
導電性銀塗料を塗布して硬化させて陰極層13を形成す
る。この陰極層13を形成した後、陽極導出線7の引出
側とは反対側に導電性銀塗料などを十分な厚さをもつよ
うに陰極導電体層14を形成し、上記陽極導出線7の先
端の一部が表出するようにエポキシ系の樹脂でモールド
成形し外装樹脂15を形成する。
導電性銀塗料を塗布して硬化させて陰極層13を形成す
る。この陰極層13を形成した後、陽極導出線7の引出
側とは反対側に導電性銀塗料などを十分な厚さをもつよ
うに陰極導電体層14を形成し、上記陽極導出線7の先
端の一部が表出するようにエポキシ系の樹脂でモールド
成形し外装樹脂15を形成する。
【0018】この外装樹脂15の形成後、陰極導電体層
14の一部が表出するように研磨あるいは外装樹脂15
の切断を行い、陽極導出線7を外装樹脂15の端面に沿
うように折曲げ、続いて全体にサンドブラストなどの処
理を施した後全面にニッケルメッキを施し、このニッケ
ルメッキの中央部を除去して陽極金属層16、陰極金属
層18に分離し、これらの上に半田メッキを施して陽極
半田層17、陰極半田層19を形成してチップタイプの
固体電解コンデンサを完成させる。
14の一部が表出するように研磨あるいは外装樹脂15
の切断を行い、陽極導出線7を外装樹脂15の端面に沿
うように折曲げ、続いて全体にサンドブラストなどの処
理を施した後全面にニッケルメッキを施し、このニッケ
ルメッキの中央部を除去して陽極金属層16、陰極金属
層18に分離し、これらの上に半田メッキを施して陽極
半田層17、陰極半田層19を形成してチップタイプの
固体電解コンデンサを完成させる。
【0019】このような方法とすることにより、カーボ
ン層12が電解質層9のピンホール11内に形成される
ことがないため、信頼性の高い固体電解コンデンサを得
ることができる。
ン層12が電解質層9のピンホール11内に形成される
ことがないため、信頼性の高い固体電解コンデンサを得
ることができる。
【0020】次に本発明の具体例について説明する。重
量96mgのタンタル陽極体24Vで化成し、誘電体酸化
皮膜を形成した。その後、比重1.35(50℃)の硝
酸マンガンを含浸させ、かつ250℃の熱風循環式熱分
解装置を用いて10分間の熱分解を行った。この場合、
含浸−熱分解の操作を5回くり返して行った。さらに比
重1.85(50℃)の硝酸マンガンを含浸させ前記と
同条件で熱分解を行った。この場合、含浸−熱分解の操
作を3回くり返し二酸化マンガン層を形成した。次に
(表1)に示す水溶性セルロース系高分子溶液に含浸し
乾燥後、コロイダルカーボン液を含浸し乾燥してカーボ
ン層を形成し、さらに導電性塗料により陰極層を形成し
外部リードを設け、外装樹脂を施してタンタル固体電解
コンデンサを作成しそれらのコンデンサの特性、不良
率、信頼性を比較した。また、セルロース系高分子溶液
を含浸しない他は全く同一条件で作成したものを比較例
とした。それらの結果を(表1)(表2)に示す。
量96mgのタンタル陽極体24Vで化成し、誘電体酸化
皮膜を形成した。その後、比重1.35(50℃)の硝
酸マンガンを含浸させ、かつ250℃の熱風循環式熱分
解装置を用いて10分間の熱分解を行った。この場合、
含浸−熱分解の操作を5回くり返して行った。さらに比
重1.85(50℃)の硝酸マンガンを含浸させ前記と
同条件で熱分解を行った。この場合、含浸−熱分解の操
作を3回くり返し二酸化マンガン層を形成した。次に
(表1)に示す水溶性セルロース系高分子溶液に含浸し
乾燥後、コロイダルカーボン液を含浸し乾燥してカーボ
ン層を形成し、さらに導電性塗料により陰極層を形成し
外部リードを設け、外装樹脂を施してタンタル固体電解
コンデンサを作成しそれらのコンデンサの特性、不良
率、信頼性を比較した。また、セルロース系高分子溶液
を含浸しない他は全く同一条件で作成したものを比較例
とした。それらの結果を(表1)(表2)に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】上記(表1)(表2)から明らかなよう
に、本発明の不良率は比較例に対して半減することにな
り、耐熱性試験での累積故障率も約1桁低く抑えること
もできる。
に、本発明の不良率は比較例に対して半減することにな
り、耐熱性試験での累積故障率も約1桁低く抑えること
もできる。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明の固体電解コンデン
サおよびその製造方法によれば誘電体酸化皮膜を形成し
た多孔性陽極体の表面に二酸化マンガンよりなる電解質
層を形成した後に希薄高分子溶液に含浸し、二酸化マン
ガン層のピンホールや二酸化マンガン層の極めて薄い凹
部を高分子薄膜で被覆するため、その後にコロイダルカ
ーボン溶液に含浸することにより形成されるカーボン層
が誘電体酸化皮膜にカーボンが直接接したり極近傍に形
成されず、漏れ電流特性に関する歩留まりおよび熱的物
理的ストレスを受けたときの信頼性を向上することが可
能となるものである。
サおよびその製造方法によれば誘電体酸化皮膜を形成し
た多孔性陽極体の表面に二酸化マンガンよりなる電解質
層を形成した後に希薄高分子溶液に含浸し、二酸化マン
ガン層のピンホールや二酸化マンガン層の極めて薄い凹
部を高分子薄膜で被覆するため、その後にコロイダルカ
ーボン溶液に含浸することにより形成されるカーボン層
が誘電体酸化皮膜にカーボンが直接接したり極近傍に形
成されず、漏れ電流特性に関する歩留まりおよび熱的物
理的ストレスを受けたときの信頼性を向上することが可
能となるものである。
【図1】本発明の固体電解コンデンサの一実施例を示す
断面図
断面図
【図2】同要部の拡大断面図
【図3】同固体電解コンデンサの製造方法の一実施例を
示す要部のフローチャート
示す要部のフローチャート
【図4】従来の固体電解コンデンサを示す要部の拡大断
面図
面図
6 多孔性陽極体 7 陽極導出線 8 誘電体酸化皮膜 9 電解質層 10 樹脂薄膜 11 ピンホール 12 カーボン層 13 陰極層 14 陰極導電体層 15 外装樹脂 16 陽極金属層 17 陽極半田層 18 陰極金属層 19 陰極半田層
Claims (3)
- 【請求項1】 陽極導出線を具備した弁作用金属からな
る多孔性陽極体の表面に誘電体酸化皮膜、少なくともピ
ンホール部に樹脂薄膜を形成した電解質層、カーボン層
および陰極層を形成してなる固体電解コンデンサ。 - 【請求項2】 陽極導出線を具備した弁作用金属からな
る多孔性陽極体の表面に誘電体酸化皮膜を形成した後電
解質層を形成し、この電解質層を形成した状態で希薄高
分子溶液に含浸して少なくとも電解質層のピンホール部
に樹脂薄膜を形成し、その上にカーボン層および陰極層
を形成する固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項3】 希薄高分子液に含浸した後電解質層の外
表面を洗浄して外表面に付着した樹脂薄膜を除去するよ
うにした請求項2記載の固体電解コンデンサの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3917993A JPH06252001A (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3917993A JPH06252001A (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06252001A true JPH06252001A (ja) | 1994-09-09 |
Family
ID=12545894
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3917993A Pending JPH06252001A (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06252001A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0650175A2 (en) * | 1993-10-20 | 1995-04-26 | Nec Corporation | Tantalum solid-state electrolytic capacitor and fabrication process therefor |
JP2007335825A (ja) * | 2006-05-17 | 2007-12-27 | Nec Tokin Corp | 分布定数型ノイズフィルタ |
JP2012129293A (ja) * | 2010-12-14 | 2012-07-05 | Sanyo Electric Co Ltd | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
-
1993
- 1993-03-01 JP JP3917993A patent/JPH06252001A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0650175A2 (en) * | 1993-10-20 | 1995-04-26 | Nec Corporation | Tantalum solid-state electrolytic capacitor and fabrication process therefor |
EP0650175A3 (en) * | 1993-10-20 | 1995-07-05 | Nippon Electric Co | Solid tantalum electrolytic capacitor and manufacturing process. |
JP2007335825A (ja) * | 2006-05-17 | 2007-12-27 | Nec Tokin Corp | 分布定数型ノイズフィルタ |
JP2012129293A (ja) * | 2010-12-14 | 2012-07-05 | Sanyo Electric Co Ltd | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
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