JPH06250744A - 電子制御湯水混合装置 - Google Patents

電子制御湯水混合装置

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Publication number
JPH06250744A
JPH06250744A JP5652193A JP5652193A JPH06250744A JP H06250744 A JPH06250744 A JP H06250744A JP 5652193 A JP5652193 A JP 5652193A JP 5652193 A JP5652193 A JP 5652193A JP H06250744 A JPH06250744 A JP H06250744A
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JP
Japan
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temperature
hot
cold water
coil spring
water
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Application number
JP5652193A
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English (en)
Inventor
Osamu Tsutsui
修 筒井
Kinya Arita
欽也 有田
Yoshinobu Uchimura
好信 内村
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】感温素子として形状記憶合金からなる感温コイ
ルばねを備えた湯水混合装置において、形状記憶合金の
ヒステリシスや水圧などによる影響を解消し、温度制御
機能に優れた湯水混合装置を提供することを目的とす
る。 【構成】湯水混合装置(10)は湯水混合弁(22)を有
し、この混合弁の可動弁体(76)は形状記憶合金からな
る感温コイルばね(94)とバイアス・コイルばね(96)
との釣り合いによって位置決めされる。バイアス・コイ
ルばね(96)の予荷重は制御回路(32)により付勢力調
節機構(46)によって調節され、制御回路(32)はサー
ミスタ(30)により検出された混合物温度と目標温度と
に基づいてバイアス・コイルばねの付勢力をフィードバ
ック制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は、温度制御機能に優れた
湯水混合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】伝統的な自動温度調節式の湯水混合弁
は、熱膨脹性ワックスが封入された感温素子を備えたも
ので、使用者が温度設定ハンドルを回すことにより希望
給湯温度を設定すると、ワックス感温素子が湯水混合物
の温度に応答しながら混合弁体を位置決めして湯水混合
比を自動的に調節し、湯水混合物の温度を設定値に向っ
て機械的にフィードバック制御するようになっている。
水圧や給湯圧力や給湯機からの給湯温度や水道水温や流
量などの条件が過渡的に変動し、その結果、湯水混合物
の温度が変化すると、ワックス感温素子は温度変化に応
じて伸縮して、混合弁体を変位させて湯水の混合比を修
正し、オーバーシュートとアンダーシュートを繰り返し
ながら湯水混合物温度を次第にほぼ目標値に収斂させ
る。この種の自動温調混合装置は広く普及しているが、
ワックス感温素子の熱容量が大きいと共に熱伝導性が良
くないので、過渡的温度変化に対する応答が遅く、かな
りのオーバーシュートやアンダーシュートが生じるとい
う欠点がある。
【0003】ワックス感温素子の斯る欠点を改善するた
め、従来技術においては、形状記憶合金製のコイルばね
からなる感温素子を使用した湯水混合栓が提案されてい
る(実公昭61-44062号;実公昭61-23987号)。形状記憶
合金で形成された感温素子はワックス感温素子に比べて
熱容量が小さいと共に熱伝導性に優れているので、この
種の湯水混合栓はワックス感温素子を用いた湯水混合装
置に比べて応答性に優れているという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、形状記
憶合金からなる感温コイルばねは、温度に関してヒステ
リシスを有し、その発生するばね力は温度上昇時と温度
下降時とで異なる値を示す。その結果、湯水混合物の目
標温度と実際の供給温度との間に不可避的にずれが生じ
る。また、水圧による定常的スラストや混合弁体の摺動
抵抗は、形状記憶合金製感温コイルばねが発生するばね
力に対抗するので、同様に目標温度と供給温度との間に
偏差が生じることがある。
【0005】本発明の目的は、形状記憶合金のヒステリ
シスや水圧などによる影響を解消し、温度制御機能に優
れた湯水混合装置を提供することにある。
【0006】
【発明の構成】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の湯水
混合装置は湯水混合弁を有し、この混合弁は湯水の混合
比を調節する可動弁体を有する。この可動弁体には、形
状記憶合金からなる感温コイルばねと通常のばね材料か
らなるバイアス・コイルばねとが互いに相反する方向に
付勢力を作用させるようになっており、可動弁体はこれ
らのスプリングのばね力の釣り合いにより位置決めされ
る。従って、水圧や給湯圧力や給湯機からの給湯温度や
水道水温や流量などの条件の過渡的変動に対しては、形
状記憶合金からなる感温コイルばねが迅速に応答して、
機械的フィードバック制御により湯水混合物温度を迅速
に制御する。
【0007】これら2つのコイルばねの少なくとも一方
にはその付勢力を調節する電気的付勢力調節手段が設け
られ、この付勢力調節手段は電子制御手段により駆動さ
れる。湯水混合弁から流出する湯水混合物の温度は温度
検出手段により検出され、電子制御手段は温度検出手段
により検出された混合物温度と温度設定手段により設定
された目標値とに基づいて付勢力調節手段を駆動し、混
合物温度を目標値にフィードバック制御する。従って、
形状記憶合金のヒステリシスや水圧などによる定常的な
温度偏差は、電子的フィードバック制御により補正され
る。
【0008】このように、湯水混合物の過渡的温度変動
は専ら形状記憶合金製感温コイルばねの機械的フィード
バック制御により迅速に適合され、定常的オフセットは
電子的にフィードバック制御されるので、応答性に優
れ、しかも、高精度に温度制御をすることの可能な湯水
混合装置が得られる。
【0009】
【実施例】図面を参照しながら本発明の実施例を説明す
る。図1および図2を参照するに、湯水混合装置10は
本体12を有し、水道管からの水は止水栓14を内蔵し
た給水用脚金具16を介して本体12に供給されると共
に、給湯機(図示せず)からの湯は止水栓18を内蔵し
た給湯用脚金具20を介して本体12に供給される。湯
水は本体12内に配置された湯水混合弁22によって混
合され、湯水混合物は同じく本体12内に配置された切
換え/止水弁24を介してシャワーヘッド26又はカラ
ン28に選択的に供給される。
【0010】湯水混合物の温度はサーミスタ30などか
らなる温度検出手段によって検出され、その情報は本体
に内蔵された制御回路32に送られる。図1に示したよ
うに、本体12には、使用者が湯水混合物の目標温度を
設定するためのスイッチ34、36が設けてあると共
に、設定された目標温度を表示する液晶表示部(LC
D)38が設けてある。図示した実施例では、スイッチ
34は設定温度をデクレメントするために使用され、ス
イッチ36はインクレメントするために使用される。さ
らに、本体12には、シャワーヘッド26への吐水を選
択するためのスイッチ40と、カラン28への吐水を選
択するためのスイッチ42と、吐水を停止させるための
スイッチ44が設けてある。これらのスイッチからの指
令は制御回路32に入力される。
【0011】制御回路32は、サーミスタ30により検
出された混合物温度とスイッチ34、36によって設定
された目標値(場合によっては、後述するように制御回
路32によりデフォルト設定された目標値)とに基づい
て、後述する混合弁22の付勢力調節機構46を制御す
る。また、制御回路32は、スイッチ40、42、44
からの指令に基づいて切換え/止水弁24のモータ48
を制御する。混合弁22の付勢力調節機構46、切換え
/止水弁24のモータ48、制御回路32、および、L
CD38を駆動するための電力は例えば乾電池50から
供給することができ、このため、本体12には、例えば
4個の単3乾電池を装填した防水ケース52を装入し、
キャップ54により閉鎖するようになっている。
【0012】本体12内には、図3に示したような弁ユ
ニット60が収蔵してあり、この弁ユニット60には、
湯水混合弁22と切換え/止水弁24が組み込まれてい
る。弁ユニット60のハウジング62には湯入口64と
水入口66が形成してあり、湯入口64には給湯用脚金
具20の出口68が接続され、水入口66には給水用脚
金具16の出口70が接続される。
【0013】図3を更に参照するに、湯水混合弁22
は、湯水入口64および66に夫々連通する環状通路7
2および74と、可動弁体76を軸方向摺動自在に収容
する弁室78と、湯水混合室80を有する。弁室78
は、混合弁22の軸線に垂直な湯側弁座82および水側
弁座84と、軸方向ボア86によって画定されている。
可動弁体76は、円筒部88と半径方向ウェブ90とを
有する。弁体円筒部88の外径とボア86の内径との間
には微小なクリアランスが設けてあり、可動弁体76が
ボア86内で円滑に摺動するようになっている。しか
し、円筒部88とボア86との間に従来型の摺動シール
部材を設けてもよい。可動弁体76が軸方向に変位する
ことにより湯水の混合比が調節され、弁体円筒部88の
左側端面が湯側弁座82に係合することにより湯が遮断
され、円筒部88の右側端面が水側弁座84に係合する
ことにより水が遮断される。弁体76のウェブ90には
複数の開口92が設けてあり、湯入口64から弁室78
内に流入した湯が開口92を通って混合室80に流れ、
水と混合されるようになっている。
【0014】可動弁体76は、混合室80内に配置され
た形状記憶合金製の感温コイルばね94のばね力と、弁
室78内に配置された通常のばね材料からなるバイアス
・コイルばね96のばね力との釣り合いによって位置決
めされ、これらのコイルばねの付勢力は付勢力調節機構
46によって調節されるようになっている。このため、
感温コイルばね94の一端は止め輪98によりハウジン
グ62に固定されたばね受け100に支承され、他端は
可動弁体76と連動するばね受け102に支承されてい
る。また、バイアス・コイルばね96の一端は可動弁体
76と連動するばね受け104に支承され、他端は付勢
力調節機構46に支承されている。組立の便宜のため、
ばね受け102は弁体ウェブ90を貫通し、ばね受け1
04と螺合するようになっている。
【0015】付勢力調節機構46は、モータ106をい
づれかの方向に回転させることにより、バイアス・コイ
ルばね96の予荷重を可変調節するように構成されてい
る。このため、ハウジング62に液密に締結された端部
部材108には可動ばね受け110が軸方向変位自在
に、但し、回転不能にスプライン嵌合してあり、この可
動ばね受け110の内ねじにはモータ106の出力軸1
12に形成されたウォーム114が噛み合っている。モ
ータ106の出力軸112はOリング116によって軸
封されており、湯水が漏洩するのを防止するようになっ
ている。
【0016】このような構成であるから、モータ106
を或る方向に回転させ、ばね受け110を図3中右方に
変位させれば、コイルばね94および96はいづれも予
荷重を増大させながら圧縮される。その結果、可動弁体
76は、これら2つのコイルばね94および96の釣り
合いにより保持された状態でこれらのコイルばねの圧縮
に応じて図3中右方に変位し、水の混合比を減少させて
湯水混合物温度を上昇させる。弁体円筒部88の右側端
面が水側弁座84に圧接すると、水は遮断される。
【0017】反対に、モータ106を他の方向に回転さ
せ、ばね受け110を図3中左方に変位させれば、コイ
ルばね94および96はいづれも予荷重を減少させなが
ら伸長し、その結果、コイルばねの伸長に応じて可動弁
体76が左方に移動するので、湯の混合比が減少し、湯
水混合物温度が低下する。ばね受け110は、バイアス
・コイルばね96の予荷重がゼロになるまで(即ち、バ
イアス・コイルばねが伸びきるまで)左方に移動するに
充分なストロークを有する。このようにバイアス・コイ
ルばね96が伸びきった状態では、感温コイルばね94
のみの付勢力により、弁体円筒部88の左側端面は湯側
弁座82に圧接され、湯を遮断する。
【0018】更に図3を参照するに、湯水混合弁22に
よって形成された湯水混合物は、サーミスタ30によっ
て温度が検出された後、切換え/止水弁24に送られ
る。この切換え/止水弁24は、固定ディスク118
と、回転ディスク120と、この回転ディスク120を
回転駆動するモータ48を有する。図4からよく分かる
ように固定ディスク118は2つの吐水ポート122お
よび124を有し、一方の吐水ポート122は接続金具
126とシャワーホース128(図2)を介してシャワ
ーヘッド26に接続され、他方の吐水ポート124は接
続金具130とスイベル継手(図示せず)を介してカラ
ン28に接続されている。回転ディスク120は、図5
に示したように、混合弁22の混合室80に連通する唯
一のポート132を有する。モータ48を回転させるこ
とにより、回転ディスク120のポート132を固定デ
ィスク118の吐水ポート122に整合させると湯水混
合物はシャワーヘッドに供給され、ポート132を固定
ディスク118の吐水ポート124に整合させると湯水
混合物はカランに供給され、ポート132を固定ディス
ク118のいづれの吐水ポート122および124から
もオフセットさせると止水が行われる。
【0019】図6はこの湯水混合装置10の制御回路3
2の構成の一例を示すもので、制御回路32はプログラ
ム可能なマイクロコンピュータ134を備え、このマイ
クロコンピュータ134は後述する制御を行うようにプ
ログラムされている。また、マイクロコンピュータ13
4は、混合装置10の使用開始時には何時でも、湯水混
合物の目標温度として安全なデフォルト値(例えば、4
0℃)が設定されるようにプログラムされていると共
に、混合装置10の使用終了時には何時でも、前記デフ
ォルト値の温度の混合物が供給される位置に可動弁体7
6を位置決めするべく付勢力調節モータ106を駆動し
てバイアス・コイルばね96の予荷重をデフォルト設定
するようにプログラムすることができる。
【0020】次に、この湯水混合装置10の使用方法と
作動を説明するに、使用者がシャワー選択スイッチ40
又はカラン選択スイッチ42を押すと、制御回路32は
湯水混合物の目標温度として先ずマイクロコンピュータ
134のメモリに格納されたデフォルト値(例えば、4
0℃)を設定し、これをLCD38に表示すると同時
に、モータ48を駆動して切換え/止水弁24を使用者
の選択に応じて切換える。これにより、水道管からの水
と給湯機からの湯は混合弁22に供給される。
【0021】前述したように、前回の使用終了時には、
混合弁22の可動弁体76はデフォルト値(例えば、4
0℃)の温度の湯水混合物が得られる位置に位置決めさ
れているので、混合弁22は、先ず、湯水混合物の温度
が概ね40℃になるような混合比で湯水を混合する。
【0022】この状態では、混合室80内の40℃の湯
水混合物により感温コイルばね94に発生するばね力
と、バイアス・コイルばね96のばね力とは、釣り合っ
ている。従って、水圧や給湯圧力や給湯機からの給湯温
度や水道水温や流量などの条件が定常状態にある限り、
可動弁体76は同じ位置に維持される。
【0023】水圧や給湯圧力や給湯機からの給湯温度や
水道水温や流量などの条件が過渡的に変動し、この過渡
的変動に応じて混合室80内の湯水混合物の温度がデフ
ォルト値40℃からずれると、この温度変化に応じて感
温コイルばね94の弾性係数が変化してそのばね定数が
変化し、感温コイルばね94が発生するばね力が変化す
る。基本的動作について述べるに、混合物温度が設定値
より高くなった場合には、感温コイルばね94のばね力
が増大し、バイアス・コイルばね96の予荷重を増加さ
せながら可動弁体76を図3中左方に変位させるので、
湯の割合が減少し、混合物温度が低下する。感温コイル
ばね94が発生する新たな付勢力とバイアス・コイルば
ね96の新たな付勢力とが釣り合う位置で可動弁体76
は停止する。反対に、混合物温度が設定値より低い場合
には、感温コイルばね94のばね力が減少し、バイアス
・コイルばね96の作用により可動弁体76が図3中右
方に変位するのを許容するので、水の割合が減少し、混
合物温度が上昇する。
【0024】感温コイルばね94は形状記憶合金で形成
されており、従って、従来技術のワックス感温素子に比
較してその熱容量が著しく小さいと共に熱伝導性が高い
ので、感温コイルばね94のばね定数は殆ど瞬間的に混
合物の温度変化に応答して増減し、感温コイルばね94
のばね力は瞬間的に変化する。この感温コイルばね94
のばね力の変化は、感温コイルばね94の付勢力とバイ
アス・コイルばね96の付勢力との釣り合いを崩すの
で、混合物温度の過渡的変動に伴い感温コイルばね94
のばね力とバイアス・コイルばね96のばね力との間に
差が発生した瞬間には、殆ど瞬間的に可動弁体76は変
位せられ、迅速に温度の機械的フィードバック制御が行
われる。
【0025】しかしながら、斯る機械的フィードバック
制御において、形状記憶合金製の感温コイルばね94が
発生する付勢力は、温度に関してヒステリシスを呈する
ので、温度上昇時と温度下降時とでは制御温度にずれが
生じる。即ち、図7に示したように、温度に対する感温
コイルばね94の付勢力特性は温度上昇時と温度下降時
とでは異なるカーブを描く。他方、バイアス・コイルば
ね96は温度に無関係にその予荷重に応じたばね力を発
生し、この予荷重は可動弁体76の位置に応じて変化す
るので、バイアス・コイルばね96は可動弁体ユニット
46の湯全開位置と水全開位置との間で図7に示したよ
うな線形の付勢力を発生する。図7に示したように、混
合物温度が過渡的に上昇した場合には、感温コイルばね
94の付勢力とバイアス・コイルばね96の付勢力と
は、感温コイルばね94の発生付勢力のカーブとバイア
ス・コイルばね96の発生付勢力の線との交点に相当す
る温度T1で釣り合う。反対に混合物温度が過渡的に下
降した場合には、感温コイルばね94の付勢力とバイア
ス・コイルばね96の付勢力とは温度T2で釣り合う。
従って、温度上昇時と温度下降時とでは△Tの偏差が生
じることになる。
【0026】本発明に従えば、斯る温度偏差は制御回路
32による電子的フィードバック制御により補正される
もので、制御回路32はサーミスタ30の出力信号に基
づいて湯水混合物温度を監視し、混合物温度が設定温度
になるように付勢力調節機構46のモータ106を制御
する。即ち、例えば、湯水混合物の過渡的温度上昇に伴
い混合物温度が設定値Tより高いT1になった場合に
は、制御回路32はバイアス・コイルばね96の予荷重
が減少する方向にモータ106を回転させる。これによ
り、バイアス・コイルばね96の発生付勢力のカーブは
図7において下方に平行移動せられる。感温コイルばね
94が発生する付勢力とバイアス・コイルばね96の新
たな付勢力とが設定温度T(この温度は、平均温度特性
カーブFMとバイアス・コイルばね96の発生付勢力の
線との交点に相当する)で釣り合った位置でモータ10
6は停止せられる。反対に、湯水混合物の過渡的温度降
下に伴い混合物温度が設定値Tより低いT2になった場
合には、制御回路32はバイアス・コイルばね96の予
荷重が増大する方向にモータ106を回転させ、同様に
湯水混合物温度を設定値に向かってフィードバック制御
する。
【0027】水圧による定常的スラストが可動弁体76
に作用したり、可動弁体76が摺動抵抗を受けることに
より、制御温度にずれが生じた場合にも、同様にしてサ
ーミスタ30の出力信号に基づいてバイアス・コイルば
ね96の予荷重を調節することにより、湯水混合物温度
のフィードバック制御が行われる。
【0028】次に、使用者が設定温度インクレメント・
スイッチ36又はデクレメント・スイッチ34を操作す
ることにより目標混合物温度の増減を入力した場合に
は、設定値は例えば1℃づつ増減され、新たな目標温度
が設定されると共にLCD38に表示される。制御回路
32は設定値の増減に応じて、予荷重調節機構46を駆
動し、可動弁体76を位置決めする。制御回路32は、
また、サーミスタ30の出力信号に基づいて湯水混合物
の温度を監視し、前述したように混合物温度が設定値に
なるように予荷重調節機構46をフィードバック制御す
る。
【0029】このように、過渡的条件変動に基づく過渡
的温度変動は感温コイルばね94による機械的フィード
バック制御により敏速に対処されるので、制御回路32
による電子制御の頻度は最小限となる。制御回路32に
よる電子的フィードバック制御の主たる役割は、感温コ
イルばね94のヒステリシスを補正すること、および、
水圧による定常的スラストや可動弁体76の摺動抵抗に
起因するオフセットを補正することである。さらに、感
温コイルばね94およびバイアス・コイルばね96のば
ね定数のバラツキに基づくオフセットや、構成要素の経
時的劣化などに起因する定常的オフセットも、電子制御
により除去される。
【0030】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の湯水混
合装置は、湯水混合弁22の可動弁体76を形状記憶合
金製のコイルばね94とバイアス・コイルばね96との
釣り合いにより一義的に位置決めすると共に、サーミス
タ30により検出した湯水混合物温度に基づいて電子制
御回路32により感温コイルばね94およびバイアス・
コイルばね96の少なくとも一方の付勢力を調節するよ
うになっているので、形状記憶合金固有のヒステリシス
やその他の原因に起因するオフセットを解消することが
できる。従って、応答性に優れているという形状記憶合
金の利点を享受しながらも、高精度の温度制御を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の湯水混合装置の実施例の模式
図である。
【図2】図2は、図1に示した混合装置の斜視図であ
る。
【図3】図3は、図2のIII−III線に沿った拡大断面図
で、左右のモータは切り詰めて示してある。
【図4】図4は、図3のIV−IV線に沿った断面図であ
る。
【図5】図5は、図3のV−V線に沿った断面図である。
【図6】図6は、制御回路のブロック図である。
【図7】図7は、感温コイルばねの発生付勢力のヒステ
リシスとバイアス・コイルばねの付勢力を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
10: 湯水混合装置 22: 湯水混合弁 30: 温度検出手段 32: 電子制御手段(制御回路) 32/34/36: 温度設定手段 46: 電気的付勢力調節手段 76: 混合弁の可動弁体 94: 形状記憶合金製感温コイルばね 96: バイアス・コイルばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F24D 17/00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湯水の混合比を調節する可動弁体を有す
    る湯水混合弁と、 温度に応じてばね定数が変化する形状記憶合金からな
    り、前記混合弁から流出する湯水混合物の温度上昇に伴
    い湯の割合を減少させる方向に前記弁体を付勢する感温
    コイルばねと、 実質的に一定のばね定数を有する材料からなり、前記弁
    体を前記方向とは反対方向に付勢するバイアス・コイル
    ばねと、 前記2つのコイルばねの少なくとも一方の付勢力を調節
    する電気的付勢力調節手段と、 前記湯水混合物の温度を検出する温度検出手段と、 湯水混合物温度の目標値を設定する温度設定手段と、 前記温度検出手段により検出された温度と前記温度設定
    手段により設定された目標値とに基づいて前記付勢力調
    節手段を制御する電子制御手段、とを備えてなる湯水混
    合装置。
JP5652193A 1993-02-22 1993-02-22 電子制御湯水混合装置 Pending JPH06250744A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5652193A JPH06250744A (ja) 1993-02-22 1993-02-22 電子制御湯水混合装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002098243A (ja) * 2000-09-21 2002-04-05 Ntc Industrial Co Ltd 湯水混合栓
JP2005098640A (ja) * 2003-09-26 2005-04-14 San-Ei Faucet Mfg Co Ltd 湯水混合水栓

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