JPH09144917A - 湯水混合栓 - Google Patents

湯水混合栓

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JPH09144917A
JPH09144917A JP7299915A JP29991595A JPH09144917A JP H09144917 A JPH09144917 A JP H09144917A JP 7299915 A JP7299915 A JP 7299915A JP 29991595 A JP29991595 A JP 29991595A JP H09144917 A JPH09144917 A JP H09144917A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 湯と水とを効果的に混合させて混合水の温度
斑を少なくする。 【解決手段】 温調用カートリッジユニット17に、湯
弁座19dと水弁座21aとの間で軸線方向に摺動する
制御弁体22を設け、この制御弁体22を湯水混合室2
5内に配した形状記憶合金製の感温スプリング24で制
御する。内側ハウジング15に、湯流入口31と水流入
口32とを設ける。これらの湯流入口31と水流入口3
2とは、周方向に90度ずらした位置に設けられ、湯水
混合室25内で湯と水が効果的に混合されるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湯と水とを混合し
て吐出する湯水混合栓に係り、特に湯水の混合性状を安
定させることができる湯水混合栓に関する。
【0002】
【従来の技術】湯と水とを混合して吐出する湯水混合栓
等では、予め設定した混合水の温度が給水及び給湯圧の
変動等によって変化してしまうので、これを自動的に調
節して元の設定温度に復帰させる自動温度調節機能を備
えたものがサーモスタットミキシングバルブとして従来
から利用されている。
【0003】このような湯水混合栓では、混合水の温度
を検知するための手段として、たとえば実公昭61−4
4062号公報に記載されているように、形状記憶合金
を素材とした感温スプリングが利用されるようになっ
た。この感温スプリングは、特定の温度下で一定の形状
に設定すると、この温度域以外の範囲で形状を変化させ
ても先の特定の温度になれば元の形状に復元するという
形状記憶合金の特性を利用したものである。
【0004】感温スプリングは、水側及び湯側の弁座に
一軸上で接離する制御弁体を湯弁座側に付勢するように
組み込まれる。そして、制御弁体の軸線方向のバランス
設定のため、感温スプリングの、反対側の位置にはバイ
アススプリングを配置して制御弁体を水弁座側に付勢し
た構造が一般的に採用されている。そして、制御弁体は
温度設定用のハンドルによって水弁座側及び湯弁座側の
それぞれの開度を調整することで、混合水の温度が設定
される。そして、水及び湯の供給圧や温度変動によって
混合水の温度が変化すると、感温スプリングが伸縮し温
度補正して混合水の温度を設定温度に維持しようとす
る。
【0005】ところで、形状記憶合金製の感温部材を自
動温度調整手段として用いた湯水混合栓においては、感
温部材の感度が良好で温度変化に対する応答性がよく、
温度制御を正確に行うことができるが、感温部材が湯水
混合室から離れると応答性が悪くなるため、感温部材は
湯水混合室に近い所に配設する必要がある。また、湯水
の混合が不充分である場合には、混合水温度に斑がで
き、感温部材の応答が不正確となるため、湯水が充分に
混合されるようにする必要がある。
【0006】従来、この種の湯水混合栓としては、軸線
方向に間隔を置いて湯流入口と水流入口とが設けられ、
これら両流入口の下流側に湯水混合室が形成されたハウ
ジングと、前記両流入口間を軸線方向に摺動可能に前記
ハウジング内に配設され、湯および水の流入量を制御す
る制御弁体と、前記ハウジング内の湯水混合室近傍位置
に配列され、前記制御弁体の摺動を制御する形状記憶合
金性の感温部材と、を備えたものが知られている。
【0007】図12(a),(b)は、この種の湯水混
合栓の一例を示すもので、この湯水混合栓は、上流側に
湯流入口2,下流側に水流入口3を有するハウジング1
内に、制御弁体4を摺動可能に配設し、水流入口3の下
流側に湯水混合室5を形成した構造になっている。そし
てこの湯水混合栓における両流入口2,3は、周方向に
ほぼ180度の位置に穿設されている。なお、この図示
した例とは別に両流入口2,3が周方向の同一位置に設
けられているものもある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の湯水混合栓
においては、両流入口2,3が、周方向にほぼ対向する
方向に穿設されているため、両流入口2,3から流入す
る湯水により制御弁体4の両端が押圧され、制御弁体4
の中央を基点として制御弁体4の軸線がハウジング1の
軸線に対して傾いてしまい、制御弁体4の両端と水、湯
弁座との間隙が所定の値にならなくなることにより、
水、湯弁座を通して正確な流入量が得られないという問
題がある。
【0009】また、両流入口2,3が周方向にほぼ18
0度ずれた位置に穿設されている場合も、あるいは両流
入口2,3が周方向の同一位置に設けられている場合
も、湯Hと水Cのハウジング1内への流入速度が大きい
ため、湯Hと水Cとが二層に分かれたままで湯水混合室
5に流入する傾向があり、この場合には湯Hと水Cとの
混合が不充分となって温度斑ができ、正確な温度制御が
できないという問題がある。
【0010】本発明は、このような問題を考慮してなさ
れたもので、湯と水とを迅速かつ効果的に混合させて湯
水温度の斑を抑えることができる湯水混合栓を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、軸線方向に間隔を置いて湯流入口と水流入口
とが設けられ、これら流入口の下流側に湯水混合室が形
成されたハウジングと;前記両流入口間を軸線方向に摺
動可能に前記ハウジング内に配設され、湯および水の流
入量を制御する制御弁体と;前記ハウジング内の湯水混
合室近傍位置に配設され、前記制御弁体の摺動を制御す
る形状記憶合金製の感温部材と;を具備する湯水混合栓
において、前記湯流入口と水流入口とを、周方向に互い
に45ないし135度ずらした位置に穿設したことを特
徴とする。そして、両流入口の位置を互いにずらしたこ
とにより、湯と水とが層流となって流れることがなくな
り、混合水温度の斑を大幅に抑えることが可能となる。
【0012】本発明はまた、水流入口を、湯流入口の下
流側に位置させるようにしたことを特徴とする。そして
これにより、湯流入口を湯供給管に近い位置に設け、湯
をハウジング内で引廻すことなく迅速に湯水混合室内に
導くことができる。
【0013】本発明はまた、下流側の流入口を、周方向
に間隔を置いて2個設けるようにしたことを特徴とす
る。そしてこれにより、水あるいは湯がより分散して流
入することになり、混合性状をより安定させることが可
能となる。この混合性状の安定化は、2個の流入口を、
周方向にほぼ180度ずらした位置に設けることが最も
効果的である。
【0014】本発明はまた、湯流入口と水流入口とを、
周方向にほぼ90度ずらした位置に設けたことを特徴と
する。そしてこれにより、湯と水とをより迅速にしかも
効果的に混合させることが可能となる。
【0015】本発明はまた、感温部材をコイル状に形成
するようにしたことを特徴とする。そしてこれにより、
感温部材の感度がより良好となり、応答性をより向上さ
せることが可能となる。
【0016】本発明はまた、ハウジングを、外側ハウジ
ングと、この外側ハウジング内にその全長に亘って嵌挿
された合成樹脂製の筒状をなす内側ハウジングとから構
成し、湯流入口及び水流入口を、前記内側ハウジングの
周面に穿設し、かつ両ハウジングの間には、水供給管か
らの水を軸線方向に流して水流入口に導く水室を形成し
たことを特徴とする。そしてこれにより、軸線方向に流
れてきた水が水流入口で方向を変えて径方向に流れるこ
とになり、水の分散・拡散が促進されて湯との混合をよ
り効果的に行なうことが可能となる。また水室により、
外側ハウジング表面の昇温を抑えることが可能となる。
【0017】本発明はさらに、ハウジングを鋳物製のハ
ウジングと、このハウジング内の軸線方向の一部に嵌合
された筒状の断熱ブッシュとから構成し、湯流入口及び
水流入口を、前記断熱ブッシュの周面に穿設し、かつ前
記ハウジングには、水供給管からの水を軸線方向に流し
て水流入口に導く水室を形成したことを特徴とする。そ
してこの場合にも、軸線方向に流れてきた水が水流入口
で方向を変えて径方向に流れることになり、水の分散・
拡散が促進されて湯との混合をより効果的に行なうこと
が可能となる。また水室により、ハウジング外表面の昇
温を抑えることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0019】図1は、本発明の第1の実施の形態に係る
湯水混合栓を示すもので、図中、符号11は湯水混合栓
の本体であり、その背部には、建屋側の給水および給湯
配管に接続される水用脚管11aおよび湯用脚管11b
が設けられている。本体11の下端中央部には、吐水管
11cが接続され、その背部側にはシャワーヘッド(図
示せず)へ向かうホース11dが設けられている。そし
て、本体11の右端には、吐水管11c側およびホース
11d側に流路を切換えるとともに流量を調節するため
の切換ハンドル12が設けられ、また本体11の左端に
は、混合水温度を調節するための温度調節ハンドル13
が設けられている。
【0020】本体11は、図2ないし図4に示すよう
に、例えば金属製の円筒状をなす外側ハウジング14
と、この外側ハウジング14内に両端を突出させた状態
で嵌挿された合成樹脂製の円筒状をなす内側ハウジング
15とを備えており、内側ハウジング15内には、その
両端側から切換用カートリッジユニット16および温調
用カートリッジユニット17がそれぞれ挿入配置される
ようになっている。
【0021】切換用カートリッジユニット16は、内側
ハウジング15内に挿入固定される切換弁用の円筒状を
なすケース18を備えており、このケース18内には、
スピンドル18bを介し切換ハンドル12に連結したス
リーブ状の切換弁体18aが回転可能に挿入配置されて
いる。そして切換ハンドル12の操作に伴なう切換弁体
18aのケース18に対する相対回転により流路が切換
えられ、湯水混合水が、吐出管11c側またはホース1
1d側に選択的に供給されるようになっている。
【0022】一方、温調用カートリッジユニット16
は、温度調整ハンドル13側から順に、第1,第2およ
び第3の各ハウジング19,20,21をそれぞれねじ
接合により一体化した外郭構造を有している。第1ハウ
ジング19には、温度調節ハンドル13に連結したスピ
ンドル19aが回転自在に組込まれ、また第1ハウジン
グ19とスピンドル19aとの間には、スピンドル19
aにねじ19c接合したスライドブロック19bが配設
されている。そしてこのスライドブロック19bは、キ
ー接合等により第1ハウジング19に対して軸線方向に
のみ移動し軸線廻りには回転しないようになっていて、
スピンドル19aとの間でねじ歯車機構を構成してい
る。そして、第1ハウジング19の先端部には、後述す
る制御弁体22が着離座する湯弁座19dが形成されて
いる。
【0023】また、第2ハウジング20内には円筒状を
なす制御弁体22が軸方向に移動可能に組込まれてお
り、この制御弁体22は、第3ハウジング21の端部に
形成された水弁座21aと前記湯弁座19dとの間を移
動し、これら各弁座19d,21aとの間の弁開度を設
定することにより混合水の温度を調整できるようになっ
ている。
【0024】この制御弁体22を介してその両側位置に
は、制御弁体22を温度調節ハンドル13によってその
軸線方向にシフトさせて弁開度を設定するため、および
給水、給湯の温度変動等による混合水温度の変化に対応
して設定温度となるように制御弁体22を作動させるた
め、それぞれバイアススプリング23および感温スプリ
ング24が制御弁体22を間にして相対向する位置に配
設されている。
【0025】バイアススプリング23は、その自然長に
対してこれよりも短くし、予め圧縮変形させたユニット
として第1ハウジング19内に収められている。このユ
ニット化のため、第1ハウジング19内を芯廻りには回
転しないで軸線方向にのみ移動可能な外形とした保持座
26、制御弁体22に突当たるヘッド27およびこれら
の保持座26とヘッド27との間を連結するフック28
を備えている。そして、前記保持座26は、前記スライ
ドブロック19bの先端に突当り、このスライドブロッ
ク19bの移動とともに軸線方向に動作するようになっ
ている。
【0026】感温スプリング24は、第3ハウジング2
1内に形成された湯水混合室25内に配設され、第3ハ
ウジング21内を通過する混合水の温度変動に応じてば
ね定数が変化する形状記憶合金により構成されている。
【0027】すなわち、感温スプリング24を形状記憶
合金で構成したことにより、混合水温度が設定値よりも
高くなると、感温スプリング24は軸線長さが長くなる
ように変形し、ガイドスリーブ29を介し制御弁体22
をバイアススプリング23側に移動させる。そしてこれ
により、湯弁座19dとの間の弁開度が小さくなるとと
もに、水弁座21aとの間の弁開度が大きくなり、混合
水中における水の混合比が増えて混合水温度を設定値ま
で下げる。逆に、混合水温度が設定値よりも低下した場
合には、感温スプリング24は収縮変形して水弁座21
a側の弁開度が小さくなり、水の流入量を減少し、湯の
流入量を増加させることにより、混合水温度を前記同様
に設定値に復帰させる。
【0028】ガイドスリーブ29の制御弁体22側の端
部内周面には、水弁座21aを介し流入した水をガイド
スリーブ29の芯廻りに旋回させて流れを攪拌するため
のベーン29aが設けられており、またガイドスリーブ
29と感温スプリング24との間には、合成樹脂製の断
熱スペーサ30が介装されている。
【0029】一方、内側ハウジング15には、上流側に
1個の湯流入口31が設けられ、下流側に2個の水流入
口32が設けられている。これらの水流入口32は、周
方向にほぼ180度ずれた相対向する位置に設けられて
いるとともに、湯流入口31と水流入口32とは、周方
向に45ないし135度、より好ましくは90度(図面
では90度)ずれた位置に設けられている。また、湯流
入口31は、建屋の壁面側に開口しており、湯供給管3
3からの湯を最短距離で内側ハウジング15内に流入さ
せることができるようになっている。
【0030】また、水流入口32は、図3ないし図5に
示すように、上下に開口しており、水供給管34に対し
て周方向に90度ずれた位置に設けられている。この水
供給管34からの水は、両ハウジング14,15の間に
形成された水室35内を軸線方向に流れた後、上下の水
流入口32で径方向に向きを変えて内側ハウジング15
内に流入する。
【0031】なお、前記温調用カートリッジユニット1
7の湯導入口36および水導入口37は、図5に示すよ
うに、連結部を除きほぼ全周に開口しており、各導入口
36,37部分で湯・水の流入が阻害されることのない
よう考慮されている。
【0032】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。
【0033】湯供給管33からの湯は、湯流入口31を
介して内側ハウジング15内に流入し、湯導入口36お
よび湯弁座19dを通って湯水混合室25内に流れ込
む。一方、水供給管34からの水は、水室35内を軸線
方向に流れた後2つに分流し、各水流入口32で径方向
に方向を変えて内側ハウジング15内に流入する。その
後、水導入口37および水弁座21aを通って湯水混合
室25内に流れ込む。そして、この湯水混合室25内で
湯と混合される。
【0034】ところで、湯流入口31は、建屋の壁面側
に開口しており、したがって、湯供給管33からの湯
は、最短距離で内側ハウジング15内に流入することに
なる。このため、本体11の昇温を抑えることができる
とともに、湯の温度低下を抑えることができる。
【0035】また、水供給管34からの水は、水室35
内を軸線方向に流れた後、水流入口32で方向を径方向
に変えて内側ハウジング15内に流入することになる。
このため、方向を変えた際に水が拡散し、湯との混合を
より充分に行なうことができる。また、水流入口32は
2個設けられ、しかもその位置がほぼ180度ずれてい
るので、湯の流れに対して、上,下両方向から混入する
ことになり、湯との混合をより効果的に行うことができ
る。また、各水流入口32は、水供給管34に対し周方
向に90度位置がずれているので、水圧が弱められ、水
流入口32から内側ハウジング15内に流入する際の水
の分散・拡散効率をより向上させることができる。さら
に、両水流入口32は、湯流入口31に対し周方向にほ
ぼ90度ずれた位置に設けられているので、湯と水とを
効率よく混合して混合水の温度斑を大幅に抑えることが
できる。
【0036】図6ないし図8は、本発明の第2の実施の
形態を示すもので、前記第1の実施の形態における本体
11に代え、本体41を用いるようにしたものである。
【0037】すなわち、この本体41は、鋳物製のハウ
ジング42と、このハウジング42内の軸線方向の一部
に嵌合された筒状の断熱ブッシュ43とを備えており、
断熱ブッシュ43には、上流側に1個の湯流入口44が
設けられているとともに、下流側に2個の水流入口45
が設けられている。
【0038】湯流入口44は、図7に示すように、建屋
の壁面側に開口しており、湯供給管46からの湯を最短
距離で断熱ブッシュ43内に流入させることができる。
【0039】また、2つの水流入口45は、周方向内に
互いにほぼ180度ずれた位置に設けられているととも
に、上下方向に開口している。したがって、水流入口4
5は湯流入口44に対し周方向に90ずれた位置に設け
られた状態となっている。また、ハウジング42内に
は、図7に示すように、水供給管47からの水を軸線方
向に流した後に各水流入口45に導く水室48が設けら
れている。そしてこの水供給管47と各水流入口45と
は、周方向に90度ずれた位置に設けられている。
【0040】なお、その他の点については、前記第1の
実施の形態と同一構成となっており、作用も同一であ
る。
【0041】このように、ハウジング42と断熱ブッシ
ュ43とを備える本体41を、用いた場合にも、前記第
1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0042】なお、前記両実施の形態においては、2個
の水流入口32,45が周方向にほぼ180度ずれた位
置に設けられている場合について説明したが、必ずしも
180度に限定されるわけではなく、これ以外の角度で
あってもよい。また、水流入口32,45は必ずしも2
個設ける必要はなく、湯流入口31,44に対し周方向
に45ないし135度ずれた位置に設けられていれば、
例えば図9(a),(b)に示すように、水流入口3
2,45は1個でも所期の効果は期待できる。
【0043】また、前記両実施の形態においては、上流
側に湯流入口31,44を設けるとともに、下流側に水
流入口32,45を設ける場合について説明したが、両
流入口31,44および32,45の設置位置を逆にし
てもよい。
【0044】また、前記両実施の形態においては、感温
部材として感温スプリング24を用いる場合について説
明したが、熱膨張し易い形状であれば、必ずしもコイル
状である必要はない。
【0045】
【実施例】本発明者等は、湯流入口31,44と水流入
口32,45との周方向の位置ずれ角度と吐水温度変化
との関係につき実験を行なった。
【0046】実験は、図10に示すように、符号Cで示
す水を1個の水流入口から流入させる場合と、互いに対
向して2個設けた水流入口から流入させる場合とについ
て行ない、符号Hで示す湯が流入する湯流入口との周方
向の位置ずれ角度は、0度,45度,90度,135度
および180度の5態様について行なった。
【0047】なお、実験条件は以下の通りである。 給水圧力 2kgf/cm2 給水温度 5℃ 給湯圧力 2〜4kgf/cm2 給湯温度 85℃ 以上の実験の結果、図11に示す結果を得た。
【0048】図11は、横軸に湯流入口と水流入口との
位置ずれ角度、縦軸に吐水温度変化をとって、水流入口
が1個の場合と2個の場合とにつき吐水温度の変化を示
したものである。図中、白丸グラフは水流入口が1個の
場合、黒丸グラフは水流入口が2個の場合をそれぞれ示
す。
【0049】図11からも明らかなように、水流入口は
1個よりも2個設けた方が吐水温度変化が少なく、また
位置ずれ角度は、いずれの場合も90度が最も優れてい
ることが判る。また、吐水温度変化が2℃の場合を許容
限界、4℃の場合をがまん限界とすると、水流入口が1
個の場合も2個の場合も、位置ずれ角度を概略45ない
し135度の範囲内とすればよいことが判る。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ハウジン
グと、制御弁体と、感温部材とを具備する湯水混合栓に
おいて、湯流入口と水流入口とを、周方向に45ないし
135度の範囲でずらした位置に設けているので、湯と
水が二層流となって流れることなく効果的に攪拌混合さ
れ、混合水温度の斑を大幅に抑えることができる。
【0051】本発明はまた、水流入口を湯流入口の下流
側に位置させるようにしているので、湯流入口を湯供給
管に近い位置に設け湯をハウジング内で引廻すことなく
迅速に湯水混合室内に導くことができ、ハウジングの外
面が高温になる危険を防止することができるとともに、
湯の温度低下を防止することができる。
【0052】本発明はまた、下流側の流入口を、周方向
に間隔を置いて2個設けられるようにしているので、下
流側の流入口から湯あるいは水をより分散して流入させ
ることができ、混合性状をより安定させることができ
る。
【0053】本発明はまた、湯流入口と水流入口とを、
周方向にほぼ90度ずらした位置に設けているので、湯
と水とをより迅速にしかも効果的に混合させ、混合水の
温度を安定させることができる。
【0054】本発明はまた、感温部材をコイル状に形成
するようにしているので、感温部材の温度変化に対する
感度が良好となって応答性をより向上させることができ
る。
【0055】本発明はまた、ハウジングを、外側ハウジ
ングと、この外側ハウジング内にその全長に亘って嵌挿
された合成樹脂製の筒状をなす内側ハウジングとから構
成し、湯流入口及び水流入口を、前記内側ハウジングの
周面に穿設し、かつ両ハウジングの間には、水供給管か
らの水を軸線方向に流して水流入口に導く水室を形成し
ているので、軸線方向に流れてきた水が水流入口で方向
を変えて径方向に流れることになり、水の分散・拡散が
促進されて湯との混合をより効果的に行なうことができ
る。また、水室により、外側ハウジング表面の昇温を抑
えることができる。
【0056】本発明はさらに、ハウジングを、鋳物製の
ハウジングと、このハウジング内の軸線方向の一部に嵌
合された筒状の断熱ブッシュとから構成し、湯流入口及
び水流入口を、前記断熱ブッシュの周面に穿設し、かつ
前記ハウジングには、水供給管からの水を軸線方向に流
して水流入口に導く水室を形成しているので、軸線方向
に流れてきた水が水流入口で方向を変えて径方向に流れ
ることになり、水の分散・拡散が促進されて湯との混合
をより効果的に行なうことができる。また水室を設けた
ことにより、ハウジング外表面の昇温を抑えることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る湯水混合栓を
示す全体斜視図。
【図2】図1の本体の内部構造を示す断面図。
【図3】本体から両側のカートリッジユニットを引抜い
た状態を示す分解断面図。
【図4】本体を図3と直交する面で切断した状態を示す
断面図。
【図5】内側ハウジングおよび温調用カートリッジユニ
ットの外観構成を示す分解斜視図。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る湯水混合栓を
示す要部断面構成図。
【図7】図6の本体の内部構造を示す断面図。
【図8】図7の断熱ブッシュの外観構成を示す斜視図。
【図9】(a)および(b)は水流入口が1個の場合の
湯水の混合状態を示す概略構成図。
【図10】本発明者等が行なった実験内容を示す説明
図。
【図11】本発明者等が行なった実験結果を示すグラ
フ。
【図12】(a)および(b)は湯流入口と水流入口と
が周方向にほぼ180度ずれた位置に設けられている場
合の湯水の混合状態を示す概略構成図。
【符号の説明】
11,41 本体 12 切換ハンドル 13 温度調節ハンドル 14 外側ハウジング 15 内側ハウジング 16 切換用カートリッジユニット 17 温調用カートリッジユニット 19 第1ハウジング 19d 湯弁座 20 第2ハウジング 21 第3ハウジング 21a 水弁座 22 制御弁体 23 バイアススプリング 24 感温スプリング 25 湯水混合室 31,44 湯流入口 32,45 水流入口 33,46 湯供給室 34,47 水供給室 35,48 水室 42 ハウジング 43 断熱ブッシュ H 湯 C 水

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸線方向に間隔を置いて湯流入口と水流入
    口とが設けられ、これら流入口の下流側に湯水混合室が
    形成されたハウジングと、 前記両流入口間を軸線方向に摺動可能に前記ハウジング
    内に配設され、湯および水の流入量を制御する制御弁体
    と、 前記ハウジング内の湯水混合室近傍位置に配設され、前
    記制御弁体の摺動を制御する形状記憶合金製の感温部材
    と、 を具備する湯水混合栓において、 前記湯流入と水流入口とは、周方向に互いに45ないし
    135度ずらした位置に設けられていることを特徴とす
    る湯水混合栓。
  2. 【請求項2】水流入口は、湯流入口の下流側に位置して
    いることを特徴とする請求項1記載の湯水混合栓。
  3. 【請求項3】下流側の流入口は、周方向に間隔を置いて
    2個設けられていることを特徴とする請求項1または2
    記載の湯水混合栓。
  4. 【請求項4】2つの流入口は、周方向にほぼ180度ず
    れた位置に設けられていることを特徴とする請求項3記
    載の湯水混合栓。
  5. 【請求項5】湯流入口と水流入口とは、周方向にほぼ9
    0度ずれた位置に設けられていることを特徴とする請求
    項1記載の湯水混合栓。
  6. 【請求項6】感温部材は、コイル状に形成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の湯水混合栓。
  7. 【請求項7】ハウジングは、外側ハウジングと、この外
    側ハウジング内にその全長に亘って嵌挿された合成樹脂
    製の筒状をなす内側ハウジングとを備え、湯流入口及び
    水流入口は、前記内側ハウジングの周面に穿設され、か
    つ両ハウジングの間には、水供給管からの水を軸線方向
    に流して水流入口に導く水室が形成されていることを特
    徴とする請求項1記載の湯水混合栓。
  8. 【請求項8】ハウジングは、鋳物製のハウジングと、こ
    のハウジング内の軸線方向の一部に嵌合された筒状の断
    熱ブッシュとを備え、湯流入口及び水流入口は、前記断
    熱ブッシュの周面に穿設され、かつ前記ハウジングに
    は、水供給管からの水を軸線方向に流して水流入口に導
    く水室が形成されていることを特徴とする請求項1記載
    の湯水混合栓。
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