JP3039727B2 - 乾電池駆動式の電子制御湯水混合装置 - Google Patents

乾電池駆動式の電子制御湯水混合装置

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JP3039727B2
JP3039727B2 JP4214548A JP21454892A JP3039727B2 JP 3039727 B2 JP3039727 B2 JP 3039727B2 JP 4214548 A JP4214548 A JP 4214548A JP 21454892 A JP21454892 A JP 21454892A JP 3039727 B2 JP3039727 B2 JP 3039727B2
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欽也 有田
好信 内村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は、乾電池のエネルギによ
り長期間にわたって作動させることが可能で、温度制御
機能に優れた、乾電池駆動式の電子制御湯水混合装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】伝統的な自動温度調節式の湯水混合弁
は、熱膨脹性ワックスが封入された感温素子を備えたも
ので、使用者が温度設定ハンドルを回すことにより希望
給湯温度を設定すると、ワックス感温素子が湯水混合物
の温度に応答しながら混合弁体を位置決めして湯水混合
比を自動的に調節し、湯水混合物の温度を設定値に向っ
て機械的にフィードバック制御するようになっている。
水圧や給湯圧力や給湯機からの給湯温度や水道水温や流
量などの条件が過渡的に変動し、その結果、湯水混合物
の温度が変化すると、ワックス感温素子は温度変化に応
じて伸縮して、混合弁体を変位させて湯水の混合比を修
正し、オーバーシュートとアンダーシュートを繰り返し
ながら湯水混合物温度を次第にほぼ目標値に収斂させ
る。
【0003】この種の自動温調混合弁は、水道管と給湯
機からの給湯管に配管を接続するだけで使用でき、電気
配線工事を必要としないので、設置が簡単であるという
利点がある。しかし、ワックス感温素子は、熱容量が大
きいと共に、熱伝導性が良くないので、温度に対する感
度が充分でなく、従って、温度変化に対する応答が遅
い。その結果、混合弁のオーバーシュートとアンダーシ
ュートが不可避的に発生するという難点がある。また、
構成要素の経時的劣化や摩耗などの原因により、長期間
にわたる使用中には供給温度(混合物温度)と設定値と
の間に定常的なずれ(定常的オフセット)が発生すると
いう問題がある。
【0004】従来技術においては、斯る定常的オフセッ
トを解消するため、ワックス感温素子による機械的フィ
ードバック制御に加えて、温度を電子的にフィードバッ
ク制御することが提案されている(例えば、特開昭60-2
49783号、特開昭60-249784号)。過渡的なオフセットは
主としてワックス感温素子による機械的フィードバック
制御によって対処される。定常的オフセットは、温度検
出器により混合物温度を検出し、検出温度に基づいてモ
ータによってワックス感温素子のピストンを変位させる
ことにより解消される。
【0005】しかし、この混合装置は、乾電池のエネル
ギによって作動させるに適していない。何故ならば、ワ
ックス感温素子のピストンを押し込む方向にモータを回
転させる場合には、混合弁体をワックス感温素子に対し
て付勢するバイアスばねの予荷重と、混合弁体の周りの
摺動シールの抵抗と、ワックス感温素子の周りの摺動シ
ールの抵抗とに抗してモータを回転駆動しなければなら
ず、かなりの電力を要するからである。即ち、通常、バ
イアスばねの予荷重が4〜5kgであり、混合弁体の周
りの摺動シールの抵抗が約0.5kgであり、ワックス
感温素子の周りの摺動シールの抵抗が約0.5kgであ
り、これらの摺動シールの抵抗は更にシール部材の経時
的劣化により1〜1.5kgまで増大するおそれがある
ことを考慮すると、かなりの電力をモータに供給しなけ
ればならない。従って、この混合装置を作動させるには
商用電源が必要となり、混合装置の設置に際しては、水
道配管工事だけでなく、商用電源に電気接続するための
電気配線工事が必要となり、設置に手数と費用を要す
る。
【0006】また、この混合装置においては過渡時の応
答性にも限界がある。即ち、感温素子としてワックス感
温素子が使用してあり、ワックス感温素子は前述したよ
うに熱容量が大きいと共に熱伝導性が充分でないので、
温度応答性に限界がある。同様に、サーミスタのような
温度検出器も熱容量が大きく、応答遅れを伴う。また、
発振を防止するため、温度検出器の出力信号に対してプ
ログラム上制御の遅れを設けなければならないので、あ
る程度の応答遅れは不可欠である。
【0007】純粋に電気的にフィードバック制御される
湯水混合装置は特開昭62-256111号に開示されている。
この装置においては、設定値に基づいて湯側弁29と水
側弁30をモータで駆動することにより混合湯温度が制
御される。湯側弁29と水側弁30は止水機能も兼ね備
えており、水圧を受けるので、モータへの負荷の低減を
図るため、減圧弁18、19が使用してある。しかしな
がら、2つのモータを駆動しなければならないと共に、
夫々のモータは流量調節と止水のためにも駆動されるの
で、装置の作動中を通じてかなりの電力を必要とする。
従って、この構造は、乾電池のエネルギにより1〜2年
の期間にわたって湯水混合装置を駆動するには適さない
ものと考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、商用
電源に接続するための電気配線工事を行うことなく配管
工事だけで浴室などの使用場所に設置することが可能
で、温度制御機能に優れた、電子制御湯水混合装置を提
供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、乾電池のエネルギに
より長期間にわたって作動させることが可能で、温度制
御機能に優れた、乾電池駆動式の電子制御湯水混合装置
を提供することにある。
【0010】
【発明の構成】
【課題を解決するための手段および作用】湯水混合装置
を、乾電池のエネルギにより、1〜2年、或いはそれ以
上の長期間にわたって、しかも高度の応答性をもって作
動させるためには、混合装置の設計には著しい制約が伴
う。
【0011】本発明は、乾電池のエネルギにより湯水混
合装置を電子制御するに当り、乾電池エネルギの消費量
を低減し、乾電池の寿命を延長させるためには、第1
に、モータなどの電気的手段の駆動頻度を最小限にしな
ければならない、という技術思想に立脚するものであ
る。このためには、混合装置の諸条件の過渡的変動に対
しては機械的フィードバック制御手段としての感温素子
によって基本的に対処できるように感温素子の応答性を
改善し、オーバーシュートおよびアンダーシュートを抑
制しなければならない。
【0012】そこで、本発明の第1の特徴は、感温素子
として、温度に応じてばね定数が変化する金属からなる
コイルスプリングを用いたことにある。本発明の目的の
ためには、このように温度に応じてばね定数が変化する
金属としては、形状記憶合金の範疇に属する金属を使用
することができるもので、斯る金属は温度に応じて弾性
係数が変化し、其の結果として、斯る金属で形成された
感温コイルスプリングのばね定数が温度に応じて変化す
るものである。このように、本発明の感温コイルスプリ
ングは金属で形成されているので、従来のワックス感温
素子に比較して、遥かに熱容量が小さいと共に、熱伝導
性に優れている。従って、温度変化に対する応答は極め
て迅速であり、オーバーシュートおよびアンダーシュー
トを大幅に抑制することができる。
【0013】本発明の第2の特徴は、湯水混合弁の可動
弁体は、この感温金属製コイルスプリングによって一方
から付勢されると共に、温度に応じてばね定数が変化し
ない通常のばね材料からなる第2のコイルスプリングに
よって反対方向に付勢されていることである。このよう
に、湯水混合弁の可動弁体は感温コイルスプリングと第
2コイルスプリングとの釣り合いにより位置決めされて
いるので、これらのコイルスプリングから混合弁体に作
用する付勢力は相殺され、合力はゼロとなる。この事は
可動弁体の応答性を向上させる上で非常に有利である。
即ち、湯水混合弁から流出する湯水混合物の温度変動に
伴い感温コイルスプリングの付勢力が増減し、感温コイ
ルスプリングの付勢力と第2コイルスプリングの付勢力
との間に力の差が発生した時には、この力の差は可動弁
体を駆動する加速度として作用するであろう。加速の開
始時には、前述したように可動弁体に作用する合力はゼ
ロであり、前記力の差による加速度はいづれかのコイル
スプリングの反作用を受けることがないので、混合弁体
は迅速に加速され、迅速に変位し、感温コイルスプリン
グの付勢力の変化に敏感に追従することができる。
【0014】しかしながら、このように混合弁体が感温
コイルスプリングと第2コイルスプリングとの釣り合い
により位置決めされており、敏感に変位し得るようにな
っているので、湯水の圧力が過渡的に変動することによ
り両者間に圧力差が発生した時には、圧力差に起因して
混合弁体に作用する軸方向スラストによって混合弁体が
不本意に変位するおそれがある。そこで、本発明の第3
の特徴は、湯水混合弁に供給される湯水の圧力を減圧す
る減圧手段を設けたことにある。このように減圧手段を
設けたので、たとえ過渡的な圧力変動により圧力差が生
じたとしても、混合弁体に作用する圧力差の絶対値を小
さなものに制限することができ、スラストを低減するこ
とができる。従って、過渡的圧力変動の影響を最小限に
制限することができる。
【0015】好ましくは、混合弁体の周りにおける湯水
間の漏れを防止するために従来から混合弁体の周りに配
置されて来た摺動シールは廃止する。そうすれば、感温
コイルスプリングの付勢力の変化に対する弁体の追従性
を一層向上させることができる。前述したように湯水混
合弁に供給される湯水の圧力は減圧手段により減圧され
ているので、たとえ給湯圧力と給水圧力との間に圧力差
が生じたとしても、圧力差の絶対値を小さくし、湯水間
の漏れを防止することができる。これは、本発明の減圧
手段の第2の効果である。
【0016】本発明の第4の特徴は、感温コイルスプリ
ングと第2コイルスプリングのいづれかの予荷重を調節
する電気的予荷重調節手段が設けてあり、この予荷重調
節手段は電子制御回路によって電子制御され、乾電池の
エネルギにより駆動されることである。この電子制御回
路は、温度検出手段により検出された湯水混合物温度と
目標温度設定手段により設定された目標温度とに基づい
て予荷重調節手段を制御する。目標温度と混合物温度に
基づいて予荷重が調節されるので、混合物温度は、使用
者が設定した任意の温度になるように電子的にフィード
バック制御される。また、感温コイルスプリングのヒス
テリシスによる影響や、感温コイルスプリングおよび第
2コイルスプリングの製造上の公差によるばね定数のバ
ラツキに起因する定常的オフセットや、他の原因による
定常的オフセットも、電子的フィードバック制御により
補正される。前述したように、本発明によれば、熱容量
が小さく、かつ、熱伝導性に優れた金属製感温コイルス
プリングを使用したことにより感温コイルスプリングの
オーバーシュート又はアンダーシュートが実質的に解消
されると共に、混合弁体は感温コイルスプリングの付勢
力の変化に応答して敏感に変位するべく2つのコイルス
プリングの釣り合いによって支持されているので、電子
制御の頻度は最小限となる。また、湯水の圧力は減圧手
段によって減圧されているので、予荷重調節手段のモー
タの軸封装置に作用する水圧が小さくなり、軸封装置の
摺動摩擦抵抗が低減する。従って、高精度の温度制御を
行いながらも、乾電池のエネルギによって長期間にわた
って混合装置を作動させることができる。
【0017】好ましくは、感温コイルスプリングは、湯
水混合物の低温時に湯を遮断するに必要な最低限の付勢
力を前記弁体に作用させるような限られたばね定数を有
し、この感温コイルスプリングは、湯水混合物の低温時
に500g以下、好ましくは300g以下の付勢力を前
記弁体に作用させるように設定する。このように感温コ
イルスプリングの付勢力を小さく制限した場合には、予
荷重調節手段を駆動するに要する乾電池エネルギ消費量
を一層低減することができる。
【0018】本発明の上記特徴や効果、ならびに、他の
特徴や利点は、以下の実施例の記載に従い更に明らかと
なろう。
【0019】
【実施例】図面を参照しながら本発明の実施例を説明す
る。先ず、図1の模式図と図2の斜視図を参照するに、
湯水混合装置10は本体12を有し、水道管からの水は
減圧弁14を内蔵した給水用脚金具16を介して本体1
2に供給されると共に、給湯機(図示せず)からの湯は
減圧弁18を内蔵した給湯用脚金具20を介して本体1
2に供給される。湯水は本体12内に配置された湯水混
合弁22によって混合され、湯水混合物は同じく本体1
2内に配置された切換え/止水弁24を介してシャワー
ヘッド26又はカラン28に選択的に供給される。湯水
混合物の温度はサーミスタ30などからなる温度検出手
段によって検出され、その情報は制御回路32に送られ
る。図2からよく分かるように、本体12には、使用者
が湯水混合物の目標温度を設定するためのスイッチ3
4、36が設けてあると共に、設定された目標温度を表
示する液晶表示部(LCD)38が設けてある。図示し
た実施例では、スイッチ34は設定温度をデクレメント
するために使用され、スイッチ36はインクレメントす
るために使用される。さらに、本体12には、シャワー
ヘッド26への吐水を選択するためのスイッチ40と、
カラン28への吐水を選択するためのスイッチ42と、
吐水を停止させるためのスイッチ44が設けてある。こ
れらのスイッチからの指令は制御回路32に入力され
る。制御回路32は、サーミスタ30により検出された
混合物温度とスイッチ34、36によって設定された目
標値(場合によっては、後述するように制御回路32に
よりデフォルト設定された目標値)とに基づいて、後述
する混合弁22の予荷重調節機構46を制御する。ま
た、制御回路32は、スイッチ40、42、44からの
指令に基づいて切換え/止水弁24のモータ48を制御
する。混合弁22の予荷重調節機構46、切換え/止水
弁24のモータ48、制御回路32、および、LCD3
8を駆動するための電力は、乾電池50によって供給さ
れるもので、このため、本体12には、例えば4個の単
3乾電池を装填した防水ケース52を装入し、キャップ
54により閉鎖するようになっている。
【0020】図2のIII−III断面を拡大して示す図3を
参照するに、給水用脚金具16は、水道管からの給水圧
力を減圧弁14により減圧した上で混合弁22に供給す
るようになっている。脚金具16は、水道管に接続され
る入口56と混合弁22に接続される出口58とが形成
されたハウジング60を有し、図示した実施例では、こ
のハウジング60内にはストレーナ62を備えた従来型
の止水弁64が配置されている。
【0021】減圧弁14は、ハウジング60に形成され
た環状の弁座66と、この弁座66と協動して水の流れ
を制御する円板状の閉鎖部材68を有する。この閉鎖部
材68はナット70により弁軸72に固定されている。
閉鎖部材68は上方に延長する円筒形のスカート74を
有し、このスカート74は、ハウジング60に液密に締
結されたガイド部材76のボア78内に摺動自在に案内
されている。ボア78の内径とスカート74の外径との
間には若干のクリアランスが設けてあり、閉鎖部材68
とスカート74とガイド部材76とで形成された二次圧
力室80内に弁座66下流の二次圧力が導入されるよう
になっている。弁軸72の下端にはばね受け82が設け
てある。ハウジング60に液密に締結したキャップ84
とこのばね受け82との間には金属ベローズ86が液密
に配置してあり、大気圧室88を形成している。金属ベ
ローズ86は、ばね受け82とキャップ84との間をシ
ールすることにより弁座66上流の一次圧力を持った水
が大気圧室88に漏れるのを防止すると共に、閉鎖部材
68を開弁方向(図3において、上向き)に付勢するば
ねとしても作用する。金属ベローズ86の有効受圧面積
は弁座66の有効面積に等しくなるように設定してあ
る。従って、弁座66上流の一次水圧により閉鎖部材6
8に上向きに作用する力は、該一次水圧によりばね受け
82に下向きに作用する力に等しく、これらの力は互い
に相殺される。次に、キャップ84には、ストッパ兼用
調節ねじ90が螺合してあり、このねじ90とばね受け
82との間にはスプリング92が配置してある。
【0022】この減圧弁14の作動原理を説明するに、
前述したように、一次水圧P1により閉鎖部材68に上
向きに作用する力と該一次水圧P1によりばね受け82
に下向きに作用する力とは互いに相殺されるので、閉鎖
部材68は、二次圧力室80内の二次水圧P2により閉
弁方向(図3において、下向き)に作用する力と、金属
ベローズ86とスプリング92により開弁方向(図3に
おいて、上向き)に作用するばね力を受ける。二次圧力
2は、金属ベローズ86とスプリング92のばね力の
みによって定まる。二次圧力P2がこれらのばね力によ
り定まる設定値より低い間は、ばね力は二次圧力室80
内の水圧により閉鎖部材68に作用する力に打ち勝ち、
閉鎖部材68を開弁方向(上向き)に付勢するので、水
は弁座66の下流に流れ、二次圧力P2の上昇を許容す
る。反対に、二次圧力P2がばね力により定まる設定値
より高くなり、二次圧力室80内の二次圧力により閉鎖
部材68に作用する力がばね力に打ち勝つと、閉鎖部材
68の弾性シール部材94は弁座66に係合し、水の流
れを閉め切る。調節ねじ90を回してスプリング92の
予荷重を調節することにより、二次圧力を調節すること
ができる。
【0023】給湯用脚金具20も給水用脚金具16と同
様の構造を有し、説明を要しないであろう。減圧弁14
および18によって夫々減圧された湯水は、湯水混合弁
22の湯水入口に夫々送られる。
【0024】本体12内には、図4に示したような弁ユ
ニット100が収蔵してあり、この弁ユニット100に
は、湯水混合弁22と切換え/止水弁24が組み込まれ
ている。弁ユニット100のハウジング102には湯入
口104と水入口106が形成してあり、湯入口104
には給湯用脚金具20の出口108が接続され、水入口
106には給水用脚金具16の出口58が接続される。
【0025】湯水混合弁22は、湯水入口104および
106に夫々連通する環状通路110および112と、
可動弁体114を軸方向摺動自在に収容する弁室116
と、湯水混合室118を有する。弁室116は、混合弁
22の軸線に垂直な湯側弁座120および水側弁座12
2と、軸方向ボア124によって画定されている。可動
弁体114は、円筒部126と半径方向ウェブ128と
を有する。弁体円筒部126の外径とボア124の内径
との間には微小なクリアランスが設けてある。しかし、
本発明の好ましい実施態様に従い、円筒部126とボア
124との間にはOリングのような摺動シール部材は設
けられていない。従って、可動弁体114は実質的に摺
動抵抗を受けることなくボア124内で円滑に軸方向に
変位することができる。可動弁体114が軸方向に変位
することにより湯水の混合比が調節され、弁体円筒部1
26の左側端面が湯側弁座120に係合することにより
湯が遮断され、円筒部126の右側端面が水側弁座12
2に係合することにより水が遮断される。弁体114の
ウェブ128には複数の開口130が設けてあり、湯入
口104から弁室116内に流入した湯が開口130を
通って混合室118に流れ、水と混合されるようになっ
ている。
【0026】本発明に従い、可動弁体114は、基本的
に、混合室118内に配置された感温コイルスプリング
132と弁室116内に配置された第2コイルスプリン
グ134の力の釣り合いによって位置決めされるように
なっている。このため、感温コイルスプリング132の
一端は止め輪136によりハウジング102に固定され
たばね受け138に支承され、他端は可動弁体114と
連動するばね受け140に支承されている。また、第2
コイルスプリング134の一端は可動弁体114と連動
するばね受け142に支承され、他端は予荷重調節機構
46に支承されている。組立の便宜のため、ばね受け1
40は弁体ウェブ128を貫通し、ばね受け142と螺
合するようになっている。図示した実施例では、この予
荷重調節機構46は、乾電池50の電力によりモータ1
44をいづれかの方向に回転させることにより、第2コ
イルスプリング134の予荷重を可変調節するように構
成されている。このため、ハウジング102に液密に締
結された端部部材146には可動ばね受け148が軸方
向変位自在に、但し、回転不能にスプライン嵌合してあ
り、この可動ばね受け148の内ねじにはモータ144
の出力軸150に形成されたウォーム152が噛み合っ
ている。モータ144の出力軸150はOリング154
によって軸封されており、湯水が漏洩するのを防止する
ようになっている。このような構成であるから、モータ
144を或る方向に回転させ、ばね受け148を図4中
右方に変位させれば、第2コイルスプリング134の予
荷重を増大させることができる。モータ144を反対方
向に回転させ、ばね受け148を左方に変位させれば、
第2スプリング134の予荷重を減少させることができ
る。ばね受け148は、第2スプリング134の予荷重
がゼロになるまで左方に移動するに充分なストロークを
有する。前述したように、混合弁22に印加される湯水
の圧力は減圧弁14および18により減圧されているの
で、モータ144の出力軸150を軸封するためのOリ
ング154には僅かな圧力しか作用せず、Oリング15
4が発生する摺動抵抗は小さなものである。従って、湯
水圧力の減圧はモータ144の消費電力を節減する上で
も有効である。
【0027】本発明に従い、感温コイルスプリング13
2は温度に応じてばね定数が変化する金属によって形成
されている。これに対して、第2コイルスプリング13
4は温度に関して一定のばね定数を有する通常のばね材
料によって形成されている。温度に応じてばね定数が変
化する金属材料としては、ニッケル・チタン合金などか
らなり形状記憶合金(SMA)の範疇に属する合金が知
られており、この種のSMAは温度に応じて弾性係数が
変化し、その結果、SMAからなるコイルスプリングの
ばね定数が温度に応じて変化する。SMAからなる所望
の温度特性を有する温度応答性のコイルスプリング13
2は今日では種々の供給者から入手することができる。
【0028】前述したように、可動弁体114は、基本
的には、感温コイルスプリング132のばね力と第2コ
イルスプリング134のばね力との釣り合いによって位
置決めされる。この釣り合い状態においては、予荷重調
節機構46によって第2コイルスプリング134に加え
られる予荷重は、感温コイルスプリング132の発生荷
重に釣り合っており、両者は等しい。従って、予荷重調
節機構46のモータ144は、第2コイルスプリング1
34の予荷重を増加させる方向に回転する場合には、感
温コイルスプリング132のばね力に抗して作用するこ
とになる。よって、モータ144を駆動するために消費
される乾電池50のエネルギを節減するためには、感温
コイルスプリング132のばね定数と予荷重は、そのば
ね力(発生荷重)が充分小さくなるように設定しなけれ
ばならない。しかしながら、他方において、感温コイル
スプリング132は、水のみを吐出すべき低温条件下
(この時には、第2コイルスプリング134に加える予
荷重はゼロにすることができ、可動弁体114は感温コ
イルスプリング132のばね力のみによって湯側弁座1
20に押圧される)においては、湯の流入を遮断するに
充分な力で可動弁体114を湯側弁座120に押圧する
に必要なばね力を発生させなければならない。このた
め、感温コイルスプリング132のばね定数と予荷重
は、低温時(例えば、給水温度が5℃の時)に感温コイ
ルスプリング132が発生するばね力が500g以下、
好ましくは300g以下になるように設定するのが好ま
しい。
【0029】更に図4を参照するに、湯水混合弁22に
よって形成された湯水混合物は、サーミスタ30によっ
て温度が検出された後、切換え/止水弁24に送られ
る。この切換え/止水弁24は、固定ディスク156
と、回転ディスク158と、この回転ディスク158を
回転駆動するモータ48を有する。図5からよく分かる
ように固定ディスク156は2つの吐水ポート160お
よび162を有し、一方の吐水ポート160は接続金具
164とシャワーホース166(図1)を介してシャワ
ーヘッド26に接続され、他方の吐水ポート162は接
続金具168とスイベル継手(図示せず)を介してカラ
ン28に接続されている。回転ディスク158は、図6
に示したように、混合弁22の混合室118に連通する
唯一のポート170を有する。モータ48を回転させる
ことにより、回転ディスク158のポート170を固定
ディスク156の吐水ポート160に整合させると湯水
混合物はシャワーヘッドに供給され、ポート170を固
定ディスク156の吐水ポート162に整合させると湯
水混合物はカランに供給され、ポート170を固定ディ
スク156のいづれの吐水ポート160および162か
らもオフセットさせると止水が行われる。
【0030】図7はこの湯水混合装置10の制御回路3
2の構成の一例を示すもので、制御回路32はプログラ
ム可能なマイクロコンピュータ172を備え、このマイ
クロコンピュータ172は後述する制御を行うようにプ
ログラムされている。また、マイクロコンピュータ17
2は、混合装置10の使用開始時には何時でも、湯水混
合物の目標温度として安全なデフォルト値(例えば、4
0℃)が設定されるようにプログラムされていると共
に、混合装置10の使用終了時には何時でも、前記デフ
ォルト値の温度の混合物が供給される位置に可動弁体1
14を位置決めするべく予荷重調節モータ144を駆動
して第2コイルスプリング134の予荷重をデフォルト
設定するようにプログラムすることができる。
【0031】次に、この湯水混合装置10の使用方法と
作動を説明するに、使用者がシャワー選択スイッチ40
又はカラン選択スイッチ42を押すと、制御回路32は
湯水混合物の目標温度として先ずマイクロコンピュータ
172のメモリに格納されたデフォルト値(例えば、4
0℃)を設定し、これをLCD38に表示すると同時
に、モータ48を駆動して切換え/止水弁24を使用者
の選択に応じて切換える。これにより、水道管からの水
と給湯機からの湯は減圧弁14および18によって夫々
減圧された上で混合弁22に供給される。
【0032】前述したように、前回の使用終了時には、
混合弁22の可動弁体114はデフォルト値(例えば、
40℃)の温度の湯水混合物が得られる位置に位置決め
されているので、混合弁22は、先ず、湯水混合物の温
度が概ね40℃になるような混合比で湯水を混合する。
この状態では、混合室118内の40℃の湯水混合物に
より感温コイルスプリング132に発生するばね力と、
第2コイルスプリング134のばね力(予荷重)とは、
釣り合っている。従って、水圧や給湯圧力や給湯機から
の給湯温度や水道水温や流量などの条件が定常状態にあ
る時には、可動弁体114に作用する感温コイルスプリ
ング132のばね力と第2コイルスプリング134のば
ね力との合力はゼロである。
【0033】水圧や給湯圧力や給湯機からの給湯温度や
水道水温や流量などの条件が過渡的に変動し、この過渡
的変動に応じて混合室118内の湯水混合物の温度がデ
フォルト値40℃からずれると、この温度変化に応じて
感温コイルスプリング132の弾性係数が変化してその
ばね定数が変化し、感温コイルスプリング132が発生
するばね力が変化する。混合物温度が設定値より高い場
合には、感温コイルスプリング132のばね力が増大
し、第2コイルスプリング134の予荷重を増加させな
がら可動弁体114を図4中左方に変位させるので、湯
の割合が減少し、混合物温度が低下する。反対に、混合
物温度が設定値より低い場合には、感温コイルスプリン
グ132のばね力が減少し、第2コイルスプリング13
4の作用により可動弁体114が図4中右方に変位する
のを許容するので、水の割合が減少し、混合物温度が上
昇する。
【0034】斯る作動において、感温コイルスプリング
132は金属で形成されており、従って、従来技術のワ
ックス感温素子に比較してその熱容量が著しく小さいと
共に熱伝導性が高いので、感温コイルスプリング132
のばね定数は殆ど瞬間的に混合物の温度変化に応答して
増減し、感温コイルスプリング132のばね力は瞬間的
に変化するであろう。この感温コイルスプリング132
のばね力の変化は、感温コイルスプリング132のばね
力と第2コイルスプリング134のばね力との釣り合い
を崩すことになる。前述したように混合弁条件の定常状
態においては、可動弁体114に作用する2種のコイル
スプリング132および134の合力はゼロであるか
ら、可動弁体114を変位させるべく可動弁体114に
作用する力は、最初は、コイルスプリング132又は1
34の反作用を受けないであろう。また、可動弁体11
4は摺動シール部材を介在することなく混合弁22の軸
方向ボア124に嵌合されており、実質的な摺動抵抗を
受けることがない。これらの結果、可動弁体114は非
常に動き易い状態、つまり、加速され易い状態にある。
従って、混合物温度の過渡的変動に伴い感温コイルスプ
リング132のばね力と第2コイルスプリング134の
ばね力との間に差が発生した瞬間には、この力の差は可
動弁体114を駆動して加速し始めるのであり、殆ど瞬
間的に可動弁体114を変位させる。従って、可動弁体
114は、ワックス感温素子によって位置決めされた従
来技術の混合弁体のようにオーバーシュートやアンダー
シュートをすることがなく、湯水混合物の温度変化に瞬
間的に応答して混合物温度を目標値に制御することがで
きる。
【0035】しかしながら、このように可動弁体114
は非常に動き易い態様で支持されていると共に、感温コ
イルスプリング132のばね定数と予荷重は限られたば
ね力しか発生させないように制限されているので、可動
弁体114は給湯圧力と給水圧力との間の差圧の変動の
影響を敏感に受け易い。特に、低温時に約300g以下
のばね力しか発生しないように感温コイルスプリング1
32のばね定数と予荷重を制限した場合には、差圧変動
の影響は顕著となる。図8の模式図を参照してこの現象
を説明するに、湯側弁座120と可動弁体114の円筒
部126の左端面174との間の隙間は絞りとして作用
して、湯の入来圧力PH1を圧力PH2に低下させ、同様
に、水側弁座122と円筒部右端面176との間の隙間
は水の入来圧力PC1を圧力PC2に低下させる。図示した
ように、入来圧力PH1およびPC1は、夫々、円筒部12
6の厚さ方向中央面178を境界とする外側受圧面積A
HおよびACに対して作用し、出力圧力PH2およびPC2
中央面178の内側の受圧面積に作用するものと考える
ことができる。開口130の存在により出力圧力PH2
C2はほぼ等しく(PC2≒PH2)、これらの圧力による
力はほぼ相殺されると見なすことができるので、結局、
可動弁体114には、AH×PH1の力とAC×PC1の力が
作用する。湯の入来圧力PH1および水の入来圧力PC1
過渡的変動の結果、両者間の差圧が変動すると、可動弁
体114には、AH×PH1とAC×PC1との差に等しい軸
方向スラストが作用する。本発明の減圧弁14および1
8が無く、水道からの給水圧力と給湯機からの給湯圧力
がそのまゝ混合弁22に印加される場合には、この軸方
向スラストは、場合によっては約100g程度の力とな
るであろう。斯る力は、感温コイルスプリング132の
低温時発生荷重が好ましくは約300gに制限されてい
ることを考慮すれば、無視できない値であり、可動弁体
114の不本意な変位を招き、その温度調節機能を阻害
するであろう。しかしながら、本発明の混合装置10に
おいては、減圧弁14および18が設けてあるので、混
合弁22への入力圧力PH1とPC1との間の差圧の絶対値
が小さくなる。従って、差圧による影響を最小限に抑制
することができる。更に、減圧弁14および18のばね
力の設定やばね92の予荷重の微調整により、湯水の二
次圧力が互いに等しくなるように減圧弁14および18
を設定した場合には、差圧による影響を完全に除去する
ことができると共に、可動弁体114の周りの湯水の漏
れを防止することができる。
【0036】使用者が設定温度インクレメント・スイッ
チ36又はデクレメント・スイッチ34を操作すること
により目標混合物温度の増減を入力した場合には、設定
値は例えば1℃づつ増減され、新たな目標温度が設定さ
れると共にLCD38に表示される。制御回路32はサ
ーミスタ30の出力信号に基づいて湯水混合物の温度を
監視し、混合物温度が目標温度になる位置に可動弁体1
14を位置決めするべく予荷重調節機構46をフィード
バック制御する。設定温度が高くなるにつれて、制御回
路32は第2コイルスプリング134の予荷重を増加さ
せて、水の混合割合を減少させる。水を完全に遮断する
場合には、可動弁体114が充分な圧力で水側弁座12
2に当接するべく第2コイルスプリング134の予荷重
を増加させなければならない。反対に、目標温度が低く
なるにつれて、第2コイルスプリング134の予荷重は
低減される。湯を完全に遮断する場合には、第2コイル
スプリング134の予荷重がゼロになるまで可動ばね受
け148を退却させることができる。この状態では、可
動弁体114は感温コイルスプリング132のばね力の
みによって湯側弁座120に係合する。乾電池のエネル
ギの消費を節減するため、ばね力の小さな感温コイルス
プリング132を使用する場合には、湯を遮断するに際
してはモータ144の力により可動弁体114を図4中
左方に牽引してもよい。
【0037】前述したように、過渡的条件の変動に基づ
く温度変動は感温コイルスプリング132による機械的
フィードバック制御により敏速に対処されると共に、斯
る機械的フィードバック制御はオーバーシュートやアン
ダーシュートを伴うことがないので、制御回路32によ
る電子制御の頻度は最小限となる。制御回路32による
電子的フィードバック制御の主たる役割は、感温コイル
スプリング132のヒステリシスを補正すること、感温
コイルスプリング132および第2コイルスプリング1
34のばね定数のバラツキに基づくオフセットを除去す
ること、構成要素の経時的劣化などに起因する定常的オ
フセットを除去することである。一般に、コイルスプリ
ングの製造に際しては、製品毎にばね定数にかなりのバ
ラツキが生じる。従来のワックス感温素子の製造公差が
±1%程度であるのに対して、コイルスプリングのばね
定数には一般に比較的大きな製造公差(±10%程度)
が許容されているのが現状である。本発明の混合装置1
0においては、感温コイルスプリング132と第2コイ
ルスプリング134との2つのコイルスプリングが使用
してあるので、感温コイルスプリング132による機械
的フィードバック制御のみによって湯水混合物の温度調
節を行おうとする場合には、コイルスプリングの製造公
差に起因して混合装置毎にかなりのオフセットが発生
し、事実上、温度制御を不可能にするであろう。しかし
ながら、本発明においては、湯水混合物の温度はサーミ
スタ30の出力信号に基づいて電子的にフィードバック
制御されるので、感温コイルスプリング132および/
又は第2コイルスプリング134のばね定数のバラツキ
に基づくオフセットは除去される。
【0038】図9および図10は本発明の混合装置の第
2の実施例を示す。前述した実施例の構成要素と共通す
る要素は同じ参照番号で示し、説明は省略する。相違点
のみについて説明するに、図9に示したように、この湯
水混合装置180においては、給湯用減圧弁18の二次
圧力は配管182により給水用減圧弁184に印加され
るようになっている。図10に示したように、給水用脚
金具16に組み込まれた減圧弁184は、金属ベローズ
86で画成された背圧室186を有し、給湯用減圧弁1
8の二次圧力はこの背圧室186に導入されている。こ
のような構成であるから、水の二次圧力により閉鎖部材
68に作用する力が、背圧室186内の湯の二次圧力に
よりばね受け82に作用する力と金属ベローズ86のば
ね力との和に等しくなるように水の減圧が行われる。従
って、水の二次圧力は、ベローズ186のばね力に対応
する分だけ湯の二次圧力より高くなり、混合弁22の湯
入口104における圧力と水入口106における圧力と
の間の差圧は一定となる。このように、第2実施例にお
いては、減圧弁184は可動弁体114に作用する差圧
が一定になるように作動するので、可動弁体114は給
水圧力や給湯圧力の変動の影響を受けることがない。こ
の一定の差圧により可動弁体114に働く軸方向スラス
トは、モータ144により第2コイルスプリング134
の予荷重を増加することにより補償することができる。
【0039】
【発明の効果】以上に詳細に説明したように、本発明の
混合装置は、乾電池のエネルギにより長期間にわたって
作動させることができるので、商用電源に接続するため
の電気配線工事を行うことなく設置することができる。
【0040】より詳しくは、本発明は、従来のワックス
感温素子に比較して遥かに応答性に優れた金属コイルス
プリング感温素子132を用いると共に、混合弁22の
可動弁体114をこの感温コイルスプリング132と第
2コイルスプリング134との力の釣り合いにより位置
決めするようにしたので、混合弁のオーバーシュートお
よびアンダーシュートを大幅に抑制しながら、過渡的条
件変動に対して高精度の温度制御を行うことができる。
その結果、電気的駆動手段の駆動頻度が最小限になり、
乾電池の寿命を延長させることができる。
【0041】本発明は、また、給湯圧力と給水圧力とを
減圧する減圧弁14および18を設けたので、混合弁2
2に印加される湯の圧力と水の圧力との間の圧力差の絶
対値を小さくすることができる。その結果、可動弁体1
14の高度の応答性・動き易さを確保しながらも、過渡
的差圧変動による可動弁体114への影響を最小限に制
限することができる。また、差圧の絶対値が小さいの
で、可動弁体114の周りの摺動シール部材を廃止して
も、湯水間の漏れを抑制することができる。更に、湯水
圧力が減圧されているので、モータ144の軸封部材1
54に作用する流体圧力が小さくなり、その結果、軸封
部材154の摺動抵抗が小さくなるので、モータ144
を駆動するに要する乾電池エネルギの消費が低減され
る。
【0042】更に、第2コイルスプリング134の予荷
重は、サーミスタ30により検出される混合物温度と目
標温度とに基づいて電子制御回路32によりフィードバ
ック制御されるので、感温コイルスプリング132のヒ
ステリシスによる影響や、感温コイルスプリング132
および第2コイルスプリング134の製造上の公差によ
るばね定数のバラツキに起因する定常的オフセットや、
他の原因による定常的オフセットも、補正される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の湯水混合装置の第1実施例の
模式図である。
【図2】図2は、図1に示した混合装置の斜視図であ
る。
【図3】図3は、図2のIII−III線に沿った拡大断面図
である。
【図4】図4は、図2のIV−IV線に沿った拡大断面図
で、左右のモータは切り詰めて示してある。
【図5】図5は、図4のV−V線に沿った拡大断面図であ
る。
【図6】図6は、図4のVI−VI線に沿った拡大断面図で
ある。
【図7】図7は、制御回路のブロック図である。
【図8】図8は、混合弁の模式図である。
【図9】図9は、本発明の湯水混合装置の第2実施例の
模式図である。
【図10】図10は、図3同様の拡大断面図で、図9の
実施例の減圧弁を示す。
【符号の説明】
10、180: 湯水混合装置 14、18、184: 減圧手段(減圧弁) 22: 湯水混合弁 30: 温度検出手段 32: 電子制御手段(制御回路) 32/34/36: 温度設定手段 46: 予荷重調節手段 114: 混合弁の可動弁体 132: 第1コイルスプリング 134: 第2コイルスプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 31/70 F16K 31/66

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湯水の混合比を調節する可動弁体を有す
    る湯水混合弁と、 前記湯水混合弁に供給される湯水の圧力を減圧する減圧
    手段と、 温度に応じてばね定数が変化する金属からなり、前記混
    合弁から流出する湯水混合物の温度上昇に伴い湯の割合
    を減少させる方向に前記弁体を付勢する第1のコイルス
    プリングと、 実質的に一定のばね定数を有する材料からなり、前記弁
    体を前記方向とは反対方向に付勢する第2のコイルスプ
    リングと、 乾電池のエネルギにより前記第1および第2コイルスプ
    リングの少なくとも一方の予荷重を調節する乾電池駆動
    の電気的予荷重調節手段と、 前記湯水混合物の温度を検出する温度検出手段と、 湯水混合物温度の目標値を設定する温度設定手段と、 前記温度検出手段により検出された温度と前記温度設定
    手段により設定された目標値とに基づいて前記予荷重調
    節手段を制御する電子制御手段、とを備えてなる湯水混
    合装置。
  2. 【請求項2】 前記第1コイルスプリングを形成する前
    記金属は、前記湯水混合物の低温時に湯を遮断するに必
    要な最低限の付勢力を前記弁体に作用させるような限ら
    れたばね定数を有することを特徴とする請求項1に基づ
    く湯水混合装置。
  3. 【請求項3】 前記第1コイルスプリングは、前記湯水
    混合物の低温時に300g以下の付勢力を前記弁体に作
    用させるように設定されていることを特徴とする請求項
    2に基づく湯水混合装置。
  4. 【請求項4】 前記湯水混合弁は、該可動弁体が摺動抵
    抗を実質的に受けることなく変位するべく構成されてい
    ることを特徴とする請求項1から3のいづれかに基づく
    湯水混合装置。
  5. 【請求項5】 前記減圧手段は、該湯水混合弁に供給さ
    れる湯水の圧力が互いに等しくなるように湯水の圧力を
    減圧することを特徴とする請求項1から4のいづれかに
    基づく湯水混合装置。
  6. 【請求項6】 前記減圧手段は、該湯水混合弁に供給さ
    れる湯水の差圧が一定になるように湯水の圧力を減圧す
    ることを特徴とする請求項1から4のいづれかに基づく
    湯水混合装置。
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