JPH06119065A - 電子制御湯水混合装置 - Google Patents

電子制御湯水混合装置

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JPH06119065A
JPH06119065A JP29205392A JP29205392A JPH06119065A JP H06119065 A JPH06119065 A JP H06119065A JP 29205392 A JP29205392 A JP 29205392A JP 29205392 A JP29205392 A JP 29205392A JP H06119065 A JPH06119065 A JP H06119065A
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JP
Japan
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hot
cold water
pressure
water
valve
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Application number
JP29205392A
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English (en)
Inventor
Osamu Tsutsui
修 筒井
Kinya Arita
欽也 有田
Yoshinobu Uchimura
好信 内村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】湯水混合弁の位置をモータで制御するようにな
った電子制御湯水混合装置において、モータのオーバー
ランによる弁体や弁座の損傷を防止することを目的とす
る。 【構成】湯水混合装置(10)の可動弁体(106)は2つ
のコイルスプリング(124;126)の釣り合いによって位
置決めされ、コイルスプリング(126)の付勢力は付勢
力調節機構(44)によって調節される。付勢力調節機構
(44)と可動弁体(106)との間にはクッションとして
作用するコイルスプリング(126)が介在しているの
で、付勢力調節機構(44)のモータ(136)がオーバー
ランした場合でも、可動弁体や弁座に過大な力が作用す
ることがない。混合弁(20)へ供給される湯水の差圧は
圧力制御弁(14、180)によって一定(好ましくはゼ
ロ)に制御されるので、2つのコイルスプリング(124;
126)の釣り合いにより可動弁体(106)を位置決めする
という構造を採用しながらも、過渡的圧力変動の影響を
最小限に抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は、湯水を混合して所望温
度の湯水混合物を供給する湯水混合装置に係り、より詳
しくは、電子制御式の湯水混合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】湯水混合弁の位置をモータで制御するこ
とにより湯水混合物の温度を制御するようになった湯水
混合装置が提案されている(例えば、実開昭55−59
223号)。このため、モータの回転を直線運動変換機
構により直線運動に変換し、混合弁と一体の弁軸を強制
的に軸方向に位置決めすることが提案されている。湯水
混合物の温度は温度検出器で検出され、制御回路は湯水
混合物の温度が目標値になるようにモータを駆動する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記提案の湯水混合装
置においては、モータの出力軸は直線運動変換機構を介
して剛体間伝動関係で弁軸と連結されているので、混合
弁がその弁座に係合した後にモータがオーバーランした
時には、混合弁は過大な圧力で弁座に圧接されることに
なり、混合弁と弁座が損傷したり、モータに過負荷がか
かったりする虞れがある。斯る不具合を回避しながら上
記提案に係る湯水混合装置を実用化するためには、実際
には、モータと弁軸との間の動力伝達系にトルク制限機
構や過負荷釈放機構を設けるか、モータがオーバーラン
しないようにモータ制御回路をプログラムすることが必
要となるであろう。これは、装置の複雑化とコスト増加
を招く。
【0004】本発明の目的は、構造簡素で部品点数が少
なく、耐久性に優れた電子制御湯水混合装置を提供する
ことにある。
【0005】
【発明の構成】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の湯水
混合装置は湯水混合弁を有し、この混合弁は湯水の混合
比を調節する可動弁体を有する。本発明の第1の特徴
は、この可動弁体には互いに相反する方向に付勢力を作
用させるスプリングのような第1および第2の付勢手段
が係合させてあり、可動弁体はこれらのスプリングの釣
り合いにより位置決めされることである。これら2つの
スプリングの少なくとも一方にはその付勢力を調節する
電気的付勢力調節手段が設けられ、この付勢力調節手段
は電子制御手段により駆動される。湯水混合弁から流出
する湯水混合物の温度は温度検出手段により検出され、
電子制御手段は温度検出手段により検出された混合物温
度と温度設定手段により設定された目標値とに基づいて
付勢力調節手段を駆動し、混合物温度を目標値に向かっ
てフィードバック制御する。
【0006】しかしながら、このように可動弁体が2つ
のコイルスプリングの釣り合いにより位置決めされてお
り、敏感に変位し得るようになっているので、湯水の圧
力が過渡的に変動することにより両者間に圧力差が発生
した時には、圧力差に起因して可動弁体に作用する軸方
向スラストによって可動弁体が不本意に変位し、湯水混
合物の温度が過渡的に変動するおそれがある。そこで、
本発明の第2の特徴は、湯水混合弁に供給される湯の圧
力と水の圧力との間の差圧を一定にする圧力制御手段を
設けたことにある。このような圧力制御手段を設けたの
で、給水圧力と給湯圧力との間に過渡的な圧力差が生じ
たとしても、混合弁の可動弁体には一定の差圧が印加さ
れ、混合弁体に作用する軸方向スラストは一定となる。
【0007】好ましくは、可動弁体の周りにおける湯水
間の漏れを防止するために従来から可動弁体の周りに配
置されて来た摺動シールは廃止し、可動弁体が実質的に
摺動抵抗を受けることなく変位するように構成する。こ
のようにすれば、コイルスプリングの付勢力の変化に対
する可動弁体の追従性を一層向上させることができる。
この場合には、圧力制御手段は、湯の圧力と水の圧力と
の間の差圧がゼロになるように湯水の圧力を制御するよ
うに構成するのが好ましい。そうすれば、摺動シールを
廃止しても、湯水間の漏れを防止することができる。
【0008】
【実施例】図面を参照しながら本発明の実施例を説明す
る。先ず、図1の模式図と図2の斜視図を参照するに、
湯水混合装置10は本体12を有し、水道管からの水は
圧力制御弁14を内蔵した給水用脚金具16を介して本
体12に供給されると共に、給湯機(図示せず)からの
湯は給湯用脚金具18を介して本体12に供給される。
湯水は本体12内に配置された湯水混合弁20によって
混合され、湯水混合物は同じく本体12内に配置された
切換え/止水弁22を介してシャワーヘッド24又はカ
ラン26に選択的に供給される。湯水混合物の温度はサ
ーミスタ28などからなる温度検出手段によって検出さ
れ、その情報は制御回路30に送られる。図2からよく
分かるように、本体12には、使用者が湯水混合物の目
標温度を設定するためのスイッチ32、34が設けてあ
ると共に、設定された目標温度を表示する液晶表示部
(LCD)36が設けてある。図示した実施例では、ス
イッチ32は設定温度をデクレメントするために使用さ
れ、スイッチ34はインクレメントするために使用され
る。さらに、本体12には、シャワーヘッド24への吐
水を選択するためのスイッチ38と、カラン26への吐
水を選択するためのスイッチ40と、吐水を停止させる
ためのスイッチ42が設けてある。これらのスイッチか
らの指令は制御回路30に入力される。制御回路30
は、サーミスタ28により検出された混合物温度とスイ
ッチ32、34によって設定された目標値(場合によっ
ては、後述するように制御回路30によりデフォルト設
定された目標値)とに基づいて、後述する混合弁20の
付勢力調節機構44を制御する。また、制御回路30
は、スイッチ38、40、42からの指令に基づいて切
換え/止水弁22のモータ46を制御する。混合弁20
の付勢力調節機構44、切換え/止水弁22のモータ4
6、制御回路30、および、LCD36を駆動するため
の電力は、例えば乾電池48によって供給することがで
き、このため、本体12には、例えば4個の単3乾電池
を装填した防水ケース50を装入し、キャップ52によ
り閉鎖するようになっている。
【0009】図2のIII−III断面を拡大して示す図3を
参照するに、給水用脚金具16には、圧力制御弁14が
組み込まれており、混合弁20の湯入口に供給される湯
の圧力と混合弁20の水入口に供給される水の圧力との
間の差圧が一定になるべく水道管からの給水圧力を制御
するようになっている。脚金具16は、水道管に接続さ
れる入口54と混合弁20に接続される出口56とが形
成されたハウジング58を有し、図示した実施例では、
このハウジング58内にはストレーナ60を備えた従来
型の止水弁62が配置されている。
【0010】圧力制御弁14は、ハウジング58に形成
された環状の弁座64と、この弁座64と協動して水の
流れを制御する円板状の閉鎖部材66を有する。この閉
鎖部材66はナット68により弁軸70に固定されてい
る。閉鎖部材66は上方に延長する円筒形のスカート7
2を有し、このスカート72は、ハウジング58に液密
に締結されたガイド部材74のボア76内に摺動自在に
案内されている。ボア76の内径とスカート72の外径
との間には若干のクリアランスが設けてあり、閉鎖部材
66とスカート72とガイド部材74とで形成された二
次圧力室78内に弁座64下流の二次圧力が導入される
ようになっている。弁軸70の下端にはばね受け80が
設けてある。ハウジング58に液密に締結したキャップ
82とこのばね受け80との間には金属ベローズ84が
液密に配置してあり、背圧室86を形成している。金属
ベローズ84は、容積可変の背圧室86を形成すると共
に、閉鎖部材66を開弁方向(図3において、上向き)
に付勢するばねとしても作用する。金属ベローズ84の
有効受圧面積は弁座64の有効面積に等しくなるように
設定してある。従って、弁座64上流の一次給水圧力に
より閉鎖部材66に上向きに作用する力は、該一次圧力
によりばね受け80に下向きに作用する力に等しく、こ
れらの力は互いに相殺される。背圧室86は圧力導入管
88によって給湯用脚金具18に接続してあり、給湯機
からの給湯圧力を背圧室86内に導入するようになって
いる。
【0011】この圧力制御弁14の作動原理を説明する
に、前述したように、給水一次圧力P1により閉鎖部材
66に上向きに作用する力と該一次圧力P1によりばね
受け80に下向きに作用する力とは互いに相殺されるの
で、閉鎖部材66は、二次圧力室78内の給水二次圧力
2により閉弁方向(図3において、下向き)に作用す
る力と、金属ベローズ84により開弁方向(図3におい
て、上向き)に作用するばね力と、背圧室86内の給湯
圧力により開弁方向に作用する力とを受ける。従って、
給水二次圧力P2は、金属ベローズ84のばね力の分だ
け、給湯圧力より高くなり、水道管からの給水圧力およ
び給湯機からの給湯圧力が変動しても、給水二次圧力P
2と給湯圧力との差圧は一定となる。
【0012】給湯用脚金具18にも、給水用脚金具16
の止水弁62と同様の止水弁90が設けてある。圧力制
御弁14によって差圧が一定になるように圧力制御され
た湯水は、湯水混合弁20の湯水入口に夫々送られる。
【0013】本体12内には、図4に示したような弁ユ
ニット92が収蔵してあり、この弁ユニット92には、
湯水混合弁20と切換え/止水弁22が組み込まれてい
る。弁ユニット92のハウジング94には湯入口96と
水入口98が形成してあり、湯入口96には給湯用脚金
具18の出口100が接続され、水入口98には給水用
脚金具16の出口56が接続される。
【0014】湯水混合弁20は、湯水入口96および9
8に夫々連通する環状通路102および104と、可動
弁体106を軸方向摺動自在に収容する弁室108と、
湯水混合室110を有する。弁室108は、混合弁20
の軸線に垂直な湯側弁座112および水側弁座114
と、軸方向ボア116によって画定されている。可動弁
体106は、円筒部118と半径方向ウェブ120とを
有する。弁体円筒部118の外径とボア116の内径と
の間には微小なクリアランスが設けてある。しかし、本
発明の好ましい実施態様に従い、円筒部118とボア1
16との間にはOリングのような摺動シール部材は設け
られていない。従って、可動弁体106は実質的に摺動
抵抗を受けることなくボア116内で円滑に軸方向に変
位することができる。可動弁体106が軸方向に変位す
ることにより湯水の混合比が調節され、弁体円筒部11
8の左側端面が湯側弁座112に係合することにより湯
が遮断され、円筒部118の右側端面が水側弁座114
に係合することにより水が遮断される。弁体106のウ
ェブ120には複数の開口122が設けてあり、湯入口
96から弁室108内に流入した湯が開口122を通っ
て混合室110に流れ、水と混合されるようになってい
る。
【0015】本発明に従い、可動弁体106は、混合室
110内に配置された第1コイルスプリング124と弁
室108内に配置された第2コイルスプリング126の
力の釣り合いによって位置決めされ、これらのコイルス
プリングの付勢力は付勢力調節機構44によって調節さ
れるようになっている。このため、第1コイルスプリン
グ124の一端は止め輪128によりハウジング94に
固定されたばね受け130に支承され、他端は可動弁体
106と連動するばね受け132に支承されている。ま
た、第2コイルスプリング126の一端は可動弁体10
6と連動するばね受け134に支承され、他端は付勢力
調節機構44に支承されている。組立の便宜のため、ば
ね受け132は弁体ウェブ120を貫通し、ばね受け1
34と螺合するようになっている。
【0016】この付勢力調節機構44は、モータ136
をいづれかの方向に回転させることにより、第2コイル
スプリング126の予荷重を可変調節するように構成さ
れている。このため、ハウジング94に液密に締結され
た端部部材138には可動ばね受け140が軸方向変位
自在に、但し、回転不能にスプライン嵌合してあり、こ
の可動ばね受け140の内ねじにはモータ136の出力
軸142に形成されたウォーム144が噛み合ってい
る。モータ136の出力軸142はOリング146によ
って軸封されており、湯水が漏洩するのを防止するよう
になっている。
【0017】このような構成であるから、モータ136
を或る方向に回転させ、ばね受け140を図4中右方に
変位させれば、コイルスプリング124および126は
いづれも予荷重を増大させながら圧縮される。その結
果、可動弁体106は、これら2つのコイルスプリング
124および126の釣り合いにより保持された状態で
これらのコイルスプリングの圧縮に応じて図4中右方に
変位し、水の混合比を減少させて湯水混合物温度を上昇
させる。弁体円筒部118の右側端面が水側弁座114
に圧接すると、水は遮断される。その後は、モータ13
6が更に回転するにつれて第2コイルスプリング126
のみが圧縮され、その予荷重が増大する。従って、モー
タ136がオーバーランしても、第2コイルスプリング
126はクッションとして作用し、ばね受け140の過
剰な右方ストロークを吸収するので、可動弁体106や
水側弁座114が損傷することがない。
【0018】反対に、モータ136を他の方向に回転さ
せ、ばね受け140を図4中左方に変位させれば、コイ
ルスプリング124および126はいづれも予荷重を減
少させながら伸長し、その結果、スプリングの伸長に応
じて可動弁体106が左方に移動するので、湯の混合比
が減少し、湯水混合物温度が低下する。ばね受け140
は、第2スプリング126の予荷重がゼロになるまで
(即ち、第2スプリングが伸びきるまで)左方に移動す
るに充分なストロークを有する。このように第2スプリ
ング126が伸びきった状態では、第1コイルスプリン
グ124のみの付勢力により、弁体円筒部118の左側
端面は湯側弁座112に圧接され、湯を遮断する。この
ように、水のみを吐出すべき条件下においては、可動弁
体106は第1コイルスプリング124の付勢力により
湯側弁座112に圧接されるので、モータ136がオー
バーランしてばね受け140が過剰な左方ストロークを
しても、可動弁体106や湯側弁座112が損傷するこ
とがない。
【0019】更に図4を参照するに、湯水混合弁20に
よって形成された湯水混合物は、サーミスタ28によっ
て温度が検出された後、切換え/止水弁22に送られ
る。この切換え/止水弁22は、固定ディスク148
と、回転ディスク150と、この回転ディスク150を
回転駆動するモータ46を有する。図5からよく分かる
ように固定ディスク148は2つの吐水ポート152お
よび154を有し、一方の吐水ポート152は接続金具
156とシャワーホース158(図1)を介してシャワ
ーヘッド24に接続され、他方の吐水ポート154は接
続金具160とスイベル継手(図示せず)を介してカラ
ン26に接続されている。回転ディスク150は、図6
に示したように、混合弁20の混合室110に連通する
唯一のポート162を有する。モータ46を回転させる
ことにより、回転ディスク150のポート162を固定
ディスク148の吐水ポート152に整合させると湯水
混合物はシャワーヘッドに供給され、ポート162を固
定ディスク148の吐水ポート154に整合させると湯
水混合物はカランに供給され、ポート162を固定ディ
スク148のいづれの吐水ポート152および154か
らもオフセットさせると止水が行われる。
【0020】図7はこの湯水混合装置10の制御回路3
0の構成の一例を示すもので、制御回路30はプログラ
ム可能なマイクロコンピュータ164を備え、このマイ
クロコンピュータ164は後述する制御を行うようにプ
ログラムされている。また、マイクロコンピュータ16
4は、混合装置10の使用開始時には何時でも、湯水混
合物の目標温度として安全なデフォルト値(例えば、4
0℃)が設定されるようにプログラムされていると共
に、混合装置10の使用終了時には何時でも、前記デフ
ォルト値の温度の混合物が供給される位置に可動弁体1
06を位置決めするべく付勢力調節モータ136を駆動
して第2コイルスプリング126の予荷重をデフォルト
設定するようにプログラムすることができる。第2コイ
ルスプリング126の予荷重のデフォルト設定に際して
は、後述するように、給水二次圧力と給湯圧力との間の
差圧(この差圧は、圧力制御弁14により一定になるよ
うに制御される)を考慮しなければならず、この一定の
差圧により可動弁体106に作用する軸方向スラストを
補償するだけの予荷重が第2コイルスプリング126に
与えられる。
【0021】次に、この湯水混合装置10の使用方法と
作動を説明するに、使用者がシャワー選択スイッチ38
又はカラン選択スイッチ40を押すと、制御回路30は
湯水混合物の目標温度として先ずマイクロコンピュータ
164のメモリに格納されたデフォルト値(例えば、4
0℃)を設定し、これをLCD36に表示すると同時
に、モータ46を駆動して切換え/止水弁22を使用者
の選択に応じて切換える。これにより、水道管からの水
と給湯機からの湯は圧力制御弁14により差圧が制御さ
れた上で混合弁20に供給される。
【0022】前述したように、前回の使用終了時には、
混合弁20の可動弁体106はデフォルト値(例えば、
40℃)の温度の湯水混合物が得られる位置に位置決め
されているので、混合弁20は、先ず、湯水混合物の温
度が40℃になるような混合比で湯水を混合する。使用
者が設定温度インクレメント・スイッチ34又はデクレ
メント・スイッチ32を操作することにより目標混合物
温度の増減を入力した場合には、設定値は例えば1℃づ
つ増減され、新たな目標温度が設定されると共にLCD
36に表示される。制御回路30はサーミスタ28の出
力信号に基づいて湯水混合物の温度を監視し、混合物温
度が目標温度になる位置に可動弁体106を位置決めす
るべく付勢力調節機構44をフィードバック制御する。
【0023】斯る作動において、可動弁体106は2つ
のコイルスプリング124および126の釣り合いによ
り支持されていると共に、軸方向ボア116と可動弁体
106との間には摺動抵抗を発生させるような摺動シー
ルが存在せず、従って、可動弁体106は非常に動き易
い態様で支持されているので、可動弁体106は給湯圧
力と給水圧力との間の差圧の変動の影響を敏感に受け易
い。図8の模式図を参照してこの現象を説明するに、湯
側弁座112と可動弁体106の円筒部118の左端面
166との間の隙間は絞りとして作用して、湯の入来圧
力PH1を圧力PH2に低下させ、同様に、水側弁座114
と円筒部右端面168との間の隙間は水の入来圧力PC1
を圧力PC2に低下させる。図示したように、入来圧力P
H1およびPC1は、夫々、円筒部118の厚さ方向中央面
170を境界とする外側受圧面積AHおよびACに対して
作用し、出力圧力PH2およびPC2は中央面170の内側
の受圧面積に作用するものと考えることができる。開口
122の存在により出力圧力PH2とPC2はほぼ等しく
(PC2≒PH2)、これらの圧力による力はほぼ相殺され
ると見なすことができるので、結局、可動弁体106に
は、AH×PH1の力とAC×PC1の力が作用する。湯の入
来圧力PH1および水の入来圧力PC1の過渡的変動の結
果、両者間の差圧が変動すると、可動弁体106には、
H×PH1とAC×PC1との差に等しい軸方向スラストが
作用する。本発明の圧力制御弁14が無く、水道からの
給水圧力がそのまゝ混合弁20に印加されると仮定した
場合には、この軸方向スラストは、場合によっては約1
00g程度の力となるであろう。斯る力は、可動弁体1
06の不本意な変位を招き、その温度調節機能を阻害す
るであろう。
【0024】しかしながら、本発明の混合装置10にお
いては、圧力制御弁14が設けてあり、混合弁20への
湯の入力圧力PH1と水の入来圧力PC1との間の差圧が一
定になるようになっているので、可動弁体106は差圧
変動の影響を受けることがない。むしろ、混合装置10
の使用中は、可動弁体106はこの一定の差圧により図
4中左方へ向かう一定の軸方向スラストを受けることに
なり、この軸方向スラストは第2コイルスプリング12
6によって支持される。この一定の軸方向スラストによ
ってオフセットが発生するのを防止するため、制御回路
30は、この軸方向スラストを補償するだけの予荷重を
第2コイルスプリング126に加えるべくプログラムさ
れている。混合装置10の使用開始時には何時でも適切
な温度の湯水混合物が出力されるようにするため、混合
装置10の使用終了時にはこの軸方向スラスト補償分の
予荷重を予め与えた上で混合装置10の電源が切れるよ
うにプログラムするのが好ましい。
【0025】以上に説明した実施例は、圧力制御弁14
は混合弁20に供給される湯水の差圧が一定になるよう
に作動し、この一定の差圧により混合弁20の可動弁体
106に作用する軸方向スラストは付勢力調節機構44
によって補償されるというものであった。図9および図
10は、前述した圧力制御弁14の変化形を示すもの
で、この変化形は、混合弁20に印加される湯水の差圧
がゼロになるように、つまり、混合弁20に供給される
湯の圧力と水の圧力とが等しくなるように構成されてい
る。図9は図1と同様の模式図で、図1の構成要素と共
通する要素は同じ参照番号で示し、説明は省略する。
【0026】図9を参照するに、脚金具18および16
からの湯水は、圧力制御弁180によって等しい圧力に
制御された上で、混合弁20に供給される。この圧力制
御弁180は、本体12内に配置するのが有利であろ
う。図10を参照するに、圧力制御弁180は、湯側弁
体182と水側弁体184とピストン186を有し、こ
れらは弁軸188によって一体に連結されている。湯側
弁体182は湯側弁座190と協動し、水側弁体184
は水側弁座192と協動する。湯側弁座190と水側弁
座192とピストン186の有効受圧面積は等しくなっ
ている。従って、湯入口194内の湯の圧力により湯側
弁体182に作用する力とピストン186に作用する力
とは相殺されると共に、水入口196内の水の圧力によ
り水側弁体184に作用する力とピストン186に作用
する力とは相殺される。湯側弁体182は湯出口198
内の背圧により湯側弁座190を閉じる方向に付勢さ
れ、水側弁体184は水出口200内の背圧により水側
弁座192を閉じる方向に付勢されるので、結局、この
圧力制御弁180は、湯水の二次圧力が等しくなるよう
に作動する。
【0027】この圧力制御弁180を用いた場合には、
給湯機からの給湯一次圧力や水道からの給水一次圧力に
過渡的変動が生じても、湯水混合弁20の可動弁体10
6に作用する湯水の圧力は互いに等しい関係で変動する
ので、可動弁体106には差圧による軸方向スラストは
全く作用しない。従って、付勢力調節機構44の駆動に
当り軸方向スラストの補償を考慮する必要がなくなるの
で、制御を簡素化することができる。また、湯水間の漏
れが生じないので、可動弁体106の周りの摺動シール
を廃止し、可動弁体106を一層動き易くすることがで
きる。
【0028】
【発明の効果】本発明の湯水混合装置においては、湯水
混合弁20の可動弁体106は、2つのコイルスプリン
グ124および126の釣り合いにより位置決めされ、
付勢力調節機構44と可動弁体106との間にはクッシ
ョンとして作用する第2コイルスプリング126が介在
しているので、モータ136がオーバーランした場合で
も、可動弁体106や弁座112又は114に過大な力
が作用することがない。従って、簡素な構造でありなが
ら、可動弁体や弁座の損傷を効果的に防止することがで
きる。
【0029】しかも、圧力制御弁14により混合弁20
に加わる湯水の差圧が一定になるようにしたので、この
ように可動弁体106を非常に変位し易いように支持し
たにも拘わらず、圧力変動による影響を除去することが
できる。
【0030】圧力制御弁180によって湯水の差圧をゼ
ロにした場合には、更に、摺動シールを廃止しても湯水
間の漏れを防止することができる。摺動シールがない場
合にはモータ136の消費電力が小さいので、乾電池の
エネルギにより湯水混合装置10を作動させることが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の湯水混合装置の模式図であ
る。
【図2】図2は、図1に示した混合装置の斜視図であ
る。
【図3】図3は、図2のIII−III線に沿った拡大断面図
である。
【図4】図4は、図2のIV−IV線に沿った拡大断面図
で、左右のモータは切り詰めて示してある。
【図5】図5は、図4のV−V線に沿った拡大断面図であ
る。
【図6】図6は、図4のVI−VI線に沿った拡大断面図で
ある。
【図7】図7は、制御回路のブロック図である。
【図8】図8は、湯水混合弁の模式図である。
【図9】図9は、図1同様の模式図で、圧力制御弁の変
化形を使用した湯水混合装置を示す。
【図10】図10は、圧力制御弁の変化形の模式的断面
図である。
【符号の説明】
10: 湯水混合装置 14、180: 圧力制御手段(圧力制御弁) 20: 湯水混合弁 28: 温度検出手段 30: 電子制御手段(制御回路) 30/32/34: 温度設定手段 44: 付勢力調節手段 106: 混合弁の可動弁体 124: 第1コイルスプリング 126: 第2コイルスプリング

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湯水の混合比を調節する可動弁体を有す
    る湯水混合弁と、 前記湯水混合弁に供給される湯の圧力と水の圧力との間
    の差圧を一定にする圧力制御手段と、 前記可動弁体に互いに相反する方向に付勢力を作用させ
    て該付勢力の釣り合いにより前記可動弁体を位置決めす
    る第1および第2の付勢手段と、 前記第1および第2の付勢手段の少なくとも一方の付勢
    力を調節する電気的付勢力調節手段と、 前記湯水混合弁から流出する湯水混合物の温度を検出す
    る温度検出手段と、 湯水混合物温度の目標値を設定する温度設定手段と、 前記温度検出手段により検出された混合物温度と前記温
    度設定手段により設定された目標値とに基づいて前記付
    勢力調節手段を制御する電子制御手段、とを備えてなる
    電子制御湯水混合装置。
  2. 【請求項2】 前記圧力制御手段は、湯水混合弁に供給
    される湯の圧力と水の圧力との間の前記差圧がゼロにな
    るように湯水の圧力を制御することを特徴とする請求項
    1に基づく湯水混合装置。
  3. 【請求項3】 前記湯水混合弁は、該可動弁体が摺動抵
    抗を実質的に受けることなく変位するべく構成されてい
    ることを特徴とする請求項1又は2に基づく湯水混合装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003064740A (ja) * 2001-08-28 2003-03-05 Inax Corp 発電機を備えた混合弁装置

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