JPH06250448A - 感光性平版印刷版 - Google Patents

感光性平版印刷版

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JPH06250448A
JPH06250448A JP3348593A JP3348593A JPH06250448A JP H06250448 A JPH06250448 A JP H06250448A JP 3348593 A JP3348593 A JP 3348593A JP 3348593 A JP3348593 A JP 3348593A JP H06250448 A JPH06250448 A JP H06250448A
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JP
Japan
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acid
printing plate
photosensitive
lithographic printing
photosensitive layer
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JP3348593A
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Katsura Hirai
桂 平井
Yasuo Kojima
康生 児島
Sei Goto
聖 後藤
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 導電性支持体上に光導電性物質、キノンジア
ジド化合物及びバインダー樹脂を含有する感光層を有す
る感光性平版印刷版において、サイドエッチ防止効果及
び電子写真特性(感度、γ及び暗減衰)が改善され、印
刷時の地汚れが防止され、製版時間が短縮され(全面露
光時間の短縮化による)、感光性平版印刷版の製造工程
における堆積乾燥時の合紙等の感光層への付着による汚
れが防止される感光性平版印刷版を提供する。 【構成】 導電性支持体上に光導電性物質、キノンジア
ジド化合物及びバインダー樹脂を含有する感光層を有す
る感光性平版印刷版において、該バインダー樹脂とし
て、ヒドロキシフェニルメタリルアミド又はヒドロキシ
フェニルアクリルアミドを単量体成分として含有する共
重合体を含有する感光性平版印刷版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性支持体上に光導
電性物質、キノンジアジド化合物及びバインダー樹脂を
含有する感光性層を有し、該感光性層上に電子写真方式
でトナー像を形成した後全面露光し、溶出現像して平版
印刷版を作成する感光性平版印刷版に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式による平版印刷版の
製造方法として、平版版材上に光導電性層を設けた平版
印刷版材料の該光導電性層上に電子写真方式でトナー画
像を形成した後、溶出現像によりトナー層の無い部分の
光導電性層を除去し平版印刷版を作製する技術が知られ
ている。
【0003】しかしながら、上記技術には、溶出現像の
際に非画像部光導電性層より画像部すなわちトナー画像
形成部の下部に位置する光導電性層に溶出液が浸透し、
その部分が除去されてしまういわゆるサイドエッチが発
生し、画像再現性及び安定性に劣る欠点があった。
【0004】このような欠点を改良する技術として、キ
ノンジアジド化合物を含有する光導電性層を有する感光
性平版印刷版が特開昭57-90648号、同58-150953号、同6
0-194467号等で知られている。これらの感光性平版印刷
版は、光導電性物質及び感光性キノンジアジド化合物を
含有する感光層上に電子写真方式でトナー画像を形成
し、該トナー画像を介して該感光層を露光して該感光層
を画像様に現像液に対する膨潤ないし溶出性を変化さ
せ、次いで溶出現像により該感光層を画像様に除去して
平版印刷版を得るものである。
【0005】また、このような感光性平版印刷版の製造
において、支持体上に光導電性層を塗設した後、光導電
性層に残留する有機溶剤が電子写真特性に影響を与える
ので乾燥を十分に行う必要がある。一方、溶出型の電子
写真感光性平版印刷版では、帯電の際の飽和電位及び帯
電スピードが膜厚に大きく依存し、有効な電位を短時間
で得るにはある程度の膜厚が必要であり、現在汎用され
ているPS版に比較して膜厚が大きいため、乾燥負荷が
大きく乾燥時間を長くする必要がある。このため、塗
布、断裁後の感光性平版印刷版を堆積し、あるいは合紙
を挟んで堆積して乾燥を行う方法が採られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のキノンジアジド化合物を光導電性層に含有させた公知
の技術には、サイドエッチ防止効果又は電子写真特性が
十分でなかった。また、光導電性物質と同一層中にキノ
ンジアジド化合物を含有させているため、活性光の照射
時間が長くなり、製版時間の延長を招く欠点、あるいは
非画像部の感光性層成分が残存し印刷で地汚れが発生す
る欠点、また、耐刷性及び耐薬品性も十分でない問題が
あった。更にまた、レーザー記録に用いられた場合、シ
ャープネスが十分でない問題があった。 更にまた、上
記感光性平版印刷版の製造時に、光導電性層が十分に乾
燥されないまま堆積され、光導電性層の表層に版の裏面
や合紙が付着して現像時にその故障部分にトナーが付着
し溶出を阻害するため、非画像部分に汚れが発生する問
題があった。
【0007】そこで、本発明の目的は、導電性支持体上
に光導電性物質及びキノンジアジド化合物を含有する感
光性層を有する感光性平版印刷版において、第1に、サ
イドエッチ防止効果の改善された感光性平版印刷版を提
供することであり、第2に、電子写真特性が向上し、シ
ャープネスの向上のため階調が硬調化された感光性平版
印刷版を提供することであり、第3に、印刷汚れが防止
された感光性平版印刷版を提供することであり、第4
に、感光性層に対する全面露光時間が短縮し製版時間が
短縮される感光性平版印刷版を提供することであり、第
5に、堆積乾燥時の合紙等の付着による印刷汚れが防止
される感光性平版印刷版を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、導
電性支持体上に光導電性物質、キノンジアジド化合物及
びバインダー樹脂を含有する感光層が設けられた感光性
平版印刷版であって、前記バインダー樹脂として、ヒド
ロキシフェニルメタクリルアミド又はヒドロキシフェニ
ルアクリルアミドを単量体成分として含有する共重合体
を含有することを特徴とする感光性平版印刷版によって
達成される。
【0009】以下、本発明について詳述する。
【0010】本発明の感光層に用いる光導電性物質とし
て有機光導電性顔料及び顔料型以外の有機光導電性化合
物が挙げられる。
【0011】有機光導電性顔料としては、例えば特公昭
40-2780号、同44-12671号、同46-30035号、同44-16474
号、同48-30513号、同50-7434号、特開昭47-18543号、
同47-18544号、同47-30330号、同47-37543号、同49-111
36号、同49-99142号、同51-109841号、同54-134632号、
同55-11715号、同55-105254号、同55-153948号、同55-1
61250号、同56-1944号、同56-2352号、同56-9752号、同
56-19063号、同56-29250号、同56-69644号、同56-50050
号、同59-12575号、同59-170862号、同59-176756号、同
59-224846号、同60-17751号、同60-17752号、同60-1775
3号、同60-17754号、同60-17755号、同60-17756号、同6
0-17757号、同60-17758号、同60-177599号、同60-17760
号、同60-17761号、同60-17762号、同60-35750号、同6
0−194467号、同61−67869号、同61-678
70号、同62-64266号、同62-198864号、同62-217256号、
同63-97965号、同63-97966号、同63-226667号、同63-22
6668号、特開平1-257862号、同1-260464号、同1-269944
号、同2-7058号、同2-188758号、同2-188759号、同2-12
5265号、同2-125266号、同3-102358号等に記載のペリレ
ン顔料、キナクリドン顔料、ビスベンズイミダゾール顔
料、芳香族多縮合環化合物、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔
料、トリスアゾ顔料、金属又は無金属フタロシアニン顔
料、酸化亜鉛等の光導電性顔料が挙げられる。
【0012】顔料型以外の有機光導電性化合物として
は、例えば特開昭57-161863号、同58-76843号、同58-10
0862号、同58-172649号、同58-207049号、同59-44060
号、同59-121058号、同59-128559号、同60-178886号、
特開平1-222263号、同1-161354号、同1-163752号、同1-
163753号、同1-186967号、同1-186968号、同1-188865
号、同1-216362号各公報に記載の有機光導電性化合物が
挙げられる。
【0013】本発明において、光導電性物質として、光
感度、セーフライト性及び熱安定性の点から顔料系の有
機光半導体が好ましく、その中でフタロシアニン顔料、
特にε型フタロシアニン顔料が好ましい。
【0014】光導電性物質の含有量は、好ましくは3〜
50重量%、より好ましくは5〜20重量%である。電子写
真感度の向上及び残留電位の抑制のためには含有量を増
した方が好ましいが、逆に溶出後、非画像部支持体上に
感光層成分の残留が発生しやすくなり、印刷で汚れが発
生する。また、溶出時間及び後露光時間を短くするには
含有量は抑制する方が良い。本発明で規定された量のキ
ノンジアジド化合物を添加することにより、電子写真感
度向上の効果が得られるため、結果として、光導電性物
質の含有量を抑制し、印刷での汚れを防止し、溶出時間
及び後露光時間を短くする効果を得ることができる。
【0015】本発明の感光層には、必要に応じて光導電
性物質に増感剤、電荷輸送剤等を併用することができ
る。
【0016】感光性層に用いるキノンジアジド化合物
は、o-ナフトキノンジアジドの構造を含む物質であり、
好ましい化合物としてo-ナフトキノンジアジドスルホン
酸と、フェノール類及びアルデヒド又はケトンの重縮合
樹脂とのエステル化合物が挙げられる。該エステル化合
物の中では、o-ナフトキノンジアジド-4(または5)-
スルホン酸のエステル化合物が好ましく、特に電子写真
特性の点からo-キノンジアジド-4-スルホン酸のエステ
ル化合物が良い。
【0017】前記フェノール類としては、例えば、フェ
ノール、o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール、
3,5-キシレノール、カルバクロール、チモール等の一価
フェノール、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン等
の二価フェノール、ピロガロール、フロログルシン等の
三価フェノール等が挙げられる。前記アルデヒドとして
はホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトアルデ
ヒド、クロトンアルデヒド、フルフラール等が挙げられ
る。これらのうち好ましいものはホルムアルデヒドおよ
びベンズアルデヒドである。また、前記ケトンとしては
アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。
【0018】前記重縮合樹脂の具体的な例としては、フ
ェノール・ホルムアルデヒド樹脂、p-クレゾール・ホル
ムアルデヒド樹脂、m-クレゾール・ホルムアルデヒド樹
脂、m-,p-混合クレゾール・ホルムアルデヒド樹脂、ピ
ロガロール・アセトン樹脂等が挙げられる。電子写真特
性の点から、フェノールまたはo,m若しくはpのクレ
ゾールとホルムアルデヒドとの重縮合体が好ましく、よ
り好ましくはp-クレゾール・ホルムアルデヒド樹脂であ
る。
【0019】前記o-ナフトキノンジアジド化合物のフェ
ノール類のOH基に対するo-ナフトキノンジアジドスル
ホン酸の縮合率(OH基1個に対する反応率)は、15〜
80%が好ましく、より好ましくは20〜60%である。
【0020】上記キノンジアジド化合物としては樹脂の
みならず、特開昭58-4345号公報に記載のある以下の化
合物も使用できる。すなわち例えば1,2-ナフトキノンジ
アジドスルホン酸エステル、1,2-ナフトキノンジアジド
スルホン酸アミドなどの公知の1,2-ナフトキノンジアジ
ド化合物、さらに具体的にはジェイ・コサール(J.Kosa
r)著「ライト・センシティブシステム」(“Light-Sen
sitive Systems”)第339〜352頁、(1965年)、ジョン
・ウィリー・アンド・サンズ(Jhon Wiley&Sons)社
(ニューヨーク)やダブリュー・エス・ディー・フォレ
スト(WS.De Forest)著「フォトレジスト」(“Photor
esist”)第50巻,(1975年)、マグローヒル(Mc Graw
−Hill)社、(ニューヨーク)に記載されている1,2-ナ
フトキノンジアジド-5-スルホン酸シクロヘキシルエス
テル、1-(1,2-ナフトキノンジアジド-5-スルホニル)-
3,5-ジメチルピラゾール、1,2-ナフトキノンジアジド-5
-スルホン酸-4″-ヒドロキシジフェニル-4″-アゾ-β-
ナフト-ルエステル、N,N-ジ-(1,2-ナフトキノンジアジ
ド-5-スルホニル)-アニリン、2′-(1,2-ナフトキノン
ジアジド-5-スルホニルオキシ)-1-ヒドロキシ-アント
ラキノン、1,2-ナフトキノンジアジド-5-スルホン酸-2,
4-ジヒドロベンゾフェノンエステル、1,2-ナフトキノン
ジアジド-5-スルホン酸-2,3,4-トリヒドロキシベンゾフ
ェノンエステル、1,2-ナフトキノンジアジド-5-スルホ
ン酸クロリド2モルと4,4′-ジアミノベンゾフェノン1
モルの縮合物、1,2-ナフトキノンジアジド-5-スルホン
酸クロリド2モルと4,4′-ジヒドロキシ-1,1′-ジフェ
ニルスルホン1モルの縮合物、1,2-ナフトキノンジアジ
ド-5-スルホン酸クロリド1モルとプルプロガリン1モ
ルの縮合物、1,2-ナフトキノンジアジド-5-(N-ジヒド
ロアビエチル)-スルホンアミドなどの1,2-キノンジア
ジド化合物を例示することができる。また特公昭37-195
3号、同37-3627号、同37-13109号、同40-26126号、同40
-3801号、同45-5604号、同45-27345号、同51-13013号、
特開昭48-96575号、同48-63802号、同48-63803号各公報
に記載された1,2-ナフトキノンジアジド化合物をも挙げ
ることができる。
【0021】キノンジアジド化合物としては上記化合物
を各々単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用
いてもよい。
【0022】本発明に用いられるキノンジアジド化合物
の感光層中に示める含有量は、感光層1gあたり、o-キ
ノンジアジド部位が0.3×10-3〜3.0×10-3モルの範囲が
好ましく、0.4×10-3〜1.5×10-3モルの範囲がより好ま
しい。
【0023】本発明の感光性層にバインダー樹脂として
含有する、ヒドロキシフェニルメタクリルアミド又はヒ
ドロキシフェニルアクリルアミドを単量体成分として含
有する共重合体は、ヒドロキシフェニルメタクリルアミ
ド及び/又はヒドロキシフェニルアクリルアミド(単量
体A)と、これら2つの成分以外の単量体(単量体B)
とを共重合させた共重合体である。該共重合体の分子量
は1000〜200000であり、好ましくは5000〜100000であ
る。
【0024】単量体Bは、単量体Aと共重合可能な重合
性不飽和化合物であればよく、複数種の単量体を組み合
わせた多元共重合体とすることができる。共重合体にお
ける単量体Aの共重合比は10〜70モル%であり、好まし
くは20〜50モル%である。10モル%未満では本発明の効
果が得られず、70モル%を越えると溶出性及び電子写真
特性に悪影響がある。
【0025】単量体Bの例を次に挙げる。
【0026】アクリルニトリル及びメタクリルニトリ
ル(共重合比5〜50モル%)耐刷性及び耐薬品性が得ら
れる。共重合比が50モル%を越えると溶出性が悪化す
る。
【0027】アクリル酸、メタクリル酸及びこれらの
エステル(共重合比0〜60モル%)アクリル酸エステル
としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリ
レート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、
ベンジルアクリレート等。メタクリル酸エステルとして
は、例えば、メチルメタアクリレート、エチルメタアク
リレート、プロピルメタアクリレート、ブチルメエタア
クリレート、ベンジルメタアクリレート等。
【0028】マレイン酸、無水マレイン酸、クロトン
酸、イタコン酸、フマル酸、無水フタル酸、酢酸ビニ
ル、安息香酸ビニル、ソルビン酸、ケイ皮酸などのカル
ボン酸含有単量体及びそれらのエステル。
【0029】スチレン及び各置換基を有するもの。例
えば、ヒドロキシスチレン、アルキルスチレン、ハロゲ
ノスチレン等。
【0030】アクリルアミド類。例えば、アクリルア
ミド、メタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミ
ド、N−アルキルメタクリルアミド(アルキル基として
は、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシエチル
等)。
【0031】その他。ビニルピロリドン、スルホン酸
基、スルホンアミド基又はスルホンイミド基をもつ重合
性単量体。
【0032】本発明の共重合体は、その他のバインダー
とブレンドして使用することができる。その他のバイン
ダーとしては、上記〜の1種以上を重合又は共重合
させた樹脂及びノボラック樹脂を使用可能である。好ま
しくは、ノボラック樹脂をバインダー総量の10〜95重量
%ブレンドすることであり、印刷時の地汚れ防止に効果
がある。
【0033】本発明の感光層のバインダー樹脂に用いる
共重合体は上記及びの少なくとも1種を共重合成分
として含有する共重合体であることが好ましい。
【0034】前記ノボラック樹脂は、フェノール類と活
性カルボニル化合物の共重縮合体であり、該フェノール
類としては、芳香族性の環に結合する水素原子の少なく
とも1つが水酸基で置換された化合物すべてが含まれ、
具体的には例えばフェノール、o-クレゾール、m-クレゾ
ール、p-クレゾール、3,5-キシレノール、2,4-キシレノ
ール、2,5-キシレノール、カルバクロール、チモール、
カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ピロガロー
ル、フロログルシン、またはアルキル基(炭素原子数1
〜8個)置換フェノール等が挙げられ、好ましくはフェ
ノール、o-クレゾール、m-クレゾール及びp-クレゾール
である。
【0035】前記活性カルボニル化合物には、例えばア
ルデヒド、ケトン等が含まれ、具体的には例えばホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、ア
クロレイン、フルフラール、アセトン等が挙げられる。
【0036】ノボラック樹脂の具体例としては例えば、
フェノール/m-クレゾール・ホルムアルデヒド共重縮合
体樹脂、o-クレゾール/m-クレゾール・ホルムアルデヒ
ド共重縮合体樹脂、m-クレゾール/p-クレゾール・ホル
ムアルデヒド共重縮合体樹脂、o-クレゾール/m-クレゾ
ール/p-クレゾール・ホルムアルデヒド共重縮合体樹
脂、フェノール/m-クレゾール/p-クレゾール・ホルム
アルデヒド共重縮合体樹脂等が好ましい。
【0037】上記共重縮合体樹脂のうちでフェノール/
m-クレゾール/p-クレゾールホルムアルデヒド樹脂が特
に好ましい。また、該樹脂におけるフェノールの比率
(仕込み混合比)は好ましくは0〜50重量%、より好ま
しくは5〜30重量%であり、m-クレゾール、p-クレゾー
ルの比率は3:7〜7:3(仕込み重量比)の範囲が好
ましい。
【0038】上記のノボラック樹脂は単独で用いてもよ
いし、又2種以上を混合して用いてもよい。
【0039】ノボラック樹脂の分子量(ポリスチレン標
準)は、好ましくは数平均分子量(Mn)が3.00×102
〜7.50×103、重量平均分子量(Mw)が1.00×103〜3.
00×104、より好ましくはMnが5.00×102〜4.00×1
03、Mwが3.00×103〜2.00×104の範囲内の値である。
【0040】このようなノボラック樹脂の分子量の測定
は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
法)によって行う。数平均分子量Mn及び重量平均分子
量Mwの算出は、柘植盛雄、宮林達也、田中誠之著「日
本化学会誌」800頁〜805頁(1972年)に記載の方法によ
り、オリゴマー領域のピークを均す(ピークの山と谷の
中心を結ぶ)方法にて行うものとする。
【0041】また、ノボラック樹脂の合成に用いられた
フェノール類の量比を確認する方法としては、熱分解ガ
スクロマトグラフィー(Pyrolysis-gaschromatograph
y,PGC)を用いる。熱分解ガスクロマトグラフィー
については、その原理、装置及び実験条件は、例えば、
日本化学会編、柘植 新著「新実験化学講座」第19巻高
分子化学〔I〕474頁〜485頁(丸善1978年発行)等に記
載されており、熱分解ガスクロマトグラフィーによるノ
ボラック樹脂の定性分析法は、柘植盛男、田中隆、田中
誠之著「分析化学」第18巻47頁〜52頁(1969年)に記載
された方法に準じるものとする。
【0042】本発明に係る感光性平版印刷版は、親水性
導電性支持体上に少なくともキノンジアジド化合物及び
光導電性物質を含有する感光層が設けられたものであ
る。キノンジアジド化合物と光導電性物質とは特開昭59
-170862号に記載のように同一層に存在していてもよい
し、同一層に存在してなくてもよい。同一層に存在しな
い場合には特開昭57-90648号に記載のように光導電性物
質がキノンジアジド化合物を含有する層より支持体から
遠い側に存在してもよく、また特願平2-41547号のよう
に光導電性物質を含有する層がキノンジアジド化合物を
含有する層より支持体に近い側に存在してもよい。
【0043】本発明において、感光層は、単一の層に光
導電性物質及びキノンジアジド化合物を含有する単一の
感光層からなる単層型、光導電性物質/キノンジアジド
化合物/導電性支持体の順の2層からなる2層型、ある
いは光導電性物質とキノンジアジド化合物の含有量がそ
れぞれ異なる2つの層が順次積層された2層型、あるい
はさらに2層間の中間層や下引層が形成された3層以上
の構成層からなる多層型のいずれの感光性平版印刷版に
対しても適用可能である。
【0044】これらの層構成のうち、電子写真特性、製
造負荷及び画像再現性の点からは、光導電性物質とキノ
ンジアジド化合物とが均一に分散した単層型が好まし
い。2層型及び多層型は、製造負荷が大きく、また全面
露光時の拡散光により、小点がとび、細線が細るなど、
画像再現性の低下が起こる。
【0045】本発明の感光性平版印刷版の導電性支持体
としては、アルミニウム板、樹脂にアルミニウムラミネ
ートしたもの、もしくは亜鉛板、銅-アルミニウム板、
銅-ステンレス板、クロム-銅板等のバイメタル板、また
はクロム-銅-アルミニウム板、クロム-鉛-鉄板、クロム
-銅-ステンレス板等のトライメタル板等の親水性表面を
有する導電性支持体が用いられる。
【0046】また、特にアルミニウムの表面を有する支
持体の場合には、脱脂処理、砂目立て処理、陽極酸化処
理、珪酸ソーダ、弗化ジルコニウム酸カリウム、燐酸塩
等の水溶液への浸漬処理などの表面処理がなされている
ことが好ましい。
【0047】砂目立て処理には、ボール研磨、ブラシ研
磨、ブラスト研磨等の機械的に粗面化する方法、塩酸や
硝酸電解液中で交流あるいは直流電界により電気化学的
に粗面化する方法を適用することができる。
【0048】上記陽極酸化処理は、例えばリン酸、クロ
ム酸、硫酸、硝酸等の無機酸、もしくは蓚酸、スルファ
アミン酸等の有機酸またはこれらの塩の水溶液又は非水
溶液の単独又は二種以上を組合せた電解液中でアルミニ
ウム板を陽極として電流を流すことにより実施される。
陽極酸化皮膜量は0.1〜10g/m2、好ましくは1〜5g/m2
である。
【0049】また、陽極酸化の後に、有機酸、無機酸あ
るいはそれらの塩の水溶液による浸漬処理を施すのが好
ましい。有機酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、
オレイン酸、コハク酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、安息
香酸、グルタミン酸、スルファミン酸、スルフィン酸、
バルビツール酸等が挙げられ、無機酸としては、硫酸、
硝酸、亜硝酸、ケイ酸、シュウ酸等が挙げられる。塩と
しては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩やア
ンモニウム塩が好適に用いられる。前記浸漬処理は、0.
001〜10重量%、好ましくは、0.1〜1重量%の濃度の水
溶液中において50〜200℃好ましくは80〜150℃の温度環
境下で5秒〜3分の処理をもって行う。
【0050】また、米国特許第3658662号明細書に記載
されているようなシリケート電着も有効である。西独特
許公開公報第1621478号に記載のポリビニルスルホン酸
による処理も適当である。
【0051】これらの親水性処理は、支持体の表面を親
水性とするために施される以外は、その上に設けられる
光導電層との有害な反応を防ぐため及び溶出後に光導電
性層の成分の残存を防止するため、また光導電層との密
着性の向上の為に施されるものである。
【0052】また本発明においては、前記導電性支持体
と光導電性層の間に必要によりカゼイン、ポリビニルア
ルコール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、フェノール樹脂、スチレン-無水マレイン酸共重
合体、ポリアクリル酸などからなるアルカリ可溶性の中
間層を前記支持体と光導電性層の接着性等を改良する目
的で設けることができる。
【0053】その他、本発明の平版印刷版には、導電性
支持体上に光導電性物質とキノンジアジド化合物を含有
する感光層を有する感光性平版印刷版の公知技術を適用
することができる。そのような公知技術として、例え
ば、特開昭59-170862号公報に記載の色素増感剤、化学
増感剤、可塑剤、オーバーコート層等が挙げられる。
【0054】本発明の感光性平版印刷版を製造するに
は、光導電性物質、キノンジアジド化合物及びバインダ
ー樹脂を主とする感光層成分を有機溶剤中で混合した
後、ボールミル、超音波分散機等により均一に分散す
る。
【0055】本発明において、感光層を塗設する塗布液
の作成に用いる溶剤あるいは分散媒として、たとえば以
下のような有機溶剤を用いる。
【0056】プロパノール、ブタノール、アミルアルコ
ール、ヘキサノール、シクロヘキサノール等のアルコー
ル類;メチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノ
ン、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン等
のケトン類;乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸ブチル等の
エステル;エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、エチレンジグリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、エチレンジグリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルアセテート、エチレ
ングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールメチル
エーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチル
エーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルア
セテート、ジエチレングリコールメチルエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等の多価ア
ルコールとそのエーテルまたはアセテートを含む誘導
体;テトラヒドロフラン、ジオキサン。
【0057】得られた光導電性組成物(感光液)を導電
性支持体上に、好ましくは1〜10μm厚、より好ましく
は1〜5μm厚に塗布乾燥し、必要があれば、加熱処理
して得られる。塗布方法としては、例えば、ワイヤーバ
ー、ディップ、ブレード、リバースロール、エヤーナイ
フ、押し出しなど公知の各方法が可能である。
【0058】本発明の感光性平版印刷版を用いて平版印
刷版を作製するには、前記の感光性平版印刷版に電子写
真方式によりトナー画像を形成した後、キノンジアジド
化合物の活性光を照射し、非画像部の感光層をアルカリ
性のエッチング液を用いて除去する。
【0059】電子写真法に用いられる現像剤(トナー)
は、疎水性でかつインク受容性であることが望ましく、
例えばポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂(アミ
ノ基含有アクリルエステル、長鎖アクリルエステルな
ど)、アクリル系樹脂(フェノール性水酸基やスルホ基
を有する樹脂など)エポキシ樹脂、植物油変性アルキ
ド、環化ゴム、アスファルト、塩化ビニル等の高分子物
質が含まれる。またトナーの造粒性等に悪影響を及ぼさ
ない範囲で着色剤、例えばカーボンブラック、ニグロシ
ン系顔料、カーミン6B、フタロシアニンブルー、ベン
ジジンイエロー、フタロシアニングリーンあるいは紫外
線吸収剤を含有することができ、さらに荷電制御剤、例
えば脂肪酸やナフテン酸の金属塩、含金属顔料、スルホ
ン酸塩等を含有することができる。
【0060】製版に使用されるトナーは、解像力の点か
ら、絶縁性のキャリア液体中に分散された液体トナーを
用いることが一般的である。また、トナー画像部のキノ
ンジアジド活性光に対する透過濃度は0.5以上、好まし
くは0.8以上とする。
【0061】液体トナーについては、特開昭57-210345
号、同57-210346号、同57-210346号、同58-194040号、
同58-194041号、同60-6954号、同61-36759号、同62-353
70号等に開示されているトナーを用いることができる。
【0062】また本発明には、一般のPPC(普通紙複
写機)に用いられている乾式トナーついても有効に作用
する。
【0063】以上のようにして、トナー画像を形成した
後、ハロゲンランプ、キセノンランプ、水銀灯などか
ら、キノンジアジド化合物の活性光による全面露光を行
い、非画像部のエッチング液への溶解性を高めた後、エ
ッチング処理を行う。
【0064】エッチング処理方法は、特に限定されるわ
けではなく、例えば、特願平1-168641号等に記載の所謂
新液供給方法、特開昭58-25477号に記載のようなシャワ
ー循環供給方法、あるいは特願平2-32010号、特願平2-9
6773号に記載のような浸漬処理方法を適用することがで
きる。
【0065】用いられるエッチング液は、特に限定され
ず、アルカリ剤、有機溶剤、界面活性剤、キレート剤等
を含有することができ、例えば特願平2-32010号、同3-2
03374号等に記載されるエッチング液を用いることがで
きる。
【0066】アルカリ性のエッチング液として、ケイ酸
塩を含有する水溶液、及びケイ酸塩の他に界面活性剤、
有機溶剤、芳香族カルボン酸、キレート剤等を含有する
エッチング液を用いることができる。
【0067】ケイ酸塩としては、ケイ酸カリウム、ケイ
酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、メタケイ酸ナトリ
ウム等のアルカリ金属ケイ酸塩が用いられ、好ましく
は、SiO2濃度が5〜60重量%、〔SiO2〕/〔M〕(Mはア
ルカリ金属原子)が0.3〜10程度である。[SiO2]/[M]
比を調整するためのアルカリ金属の供給源としては、ア
ルカリ金属水酸化物、リン酸塩、炭酸塩等、例えば、水
酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、第
三リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン
酸カリウム、第二リン酸カリウム、第三リン酸アンモニ
ウム、第二リン酸アンモニウム、メタケイ酸ナトリウ
ム、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
等を含有させることができる。
【0068】前記アルカリ剤以外の添加剤として、下記
のような化合物が挙げられる。
【0069】ノニオン界面活性剤、例えばポリエチレン
グリコール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポ
リオキシエチレンノニルエーテル、ポリオキシエチレン
セチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシ
エチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオク
チルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリル
アミン、ポリオキシエチレンオレイルアミン、ポリオキ
シエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオ
レイン酸アミド、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオ
キシエチレンアビエチルエーテル、ポリオキシエチレン
ラノリンエーテル、ポリオキシエチレンモノラウレー
ト、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシ
エチレングリセリルモノオレート、ポリオキシエチレン
グリセルモノステアレート、ポリオキシエチレンプロピ
レングリコールモノステアレート、オキシエチレンオキ
シプロピレンブロックポリマー、ジスチレン化フェノー
ルポリエチレンオキシド付加物、トリベンジルフェノー
ルポリエチレンオキシド付加物、オクチルフェノールポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレン付加物、グリセ
ロールモノステアレート、ソルビタンモノラウレート、
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等。
【0070】ノニオン界面活性剤の重量平均分子量は30
0〜10000の範囲が好ましく、500〜5000の範囲が特に好
ましい。
【0071】カチオン界面活性剤、アミン型の例として
は、ポリオキシエチレンアルキルアミン、N-アルキルプ
ロピレンアミン、N-アルキルポリエチレンポリアミン、
N-アルキルポリエチレンポリアミンジメチル硫酸塩、ア
ルキルビグアニド、長鎖アミンオキシド、アルキルイミ
ダゾリン、1-ヒドロキシエチル-2-アルキルイミダゾリ
ン、1-アセチルアミノエチル-2-アルキルイミダゾリ
ン、2-アルキル-4-メチル-4-ヒドロキシメチルオキサゾ
リン等。第四アンモニウム塩型の例としては、長鎖第1
アミン塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアル
キルジメチルエチルアンモニウム塩、アルキルジメチル
アンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウ
ム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルキノリニウム
塩、アルキルイソキノリニウム塩、アルキルピリジニウ
ム硫酸塩、ステアラミドメチルピリジニウム塩、アシル
アミノエチルジエチルアミン塩、アシルアミノエチルメ
チルジエチルアンモニウム塩、アルキルアミドプロピル
ジメチルベンジルアンモニウム塩、脂肪酸ポリエチレン
ポリアミド、アシルアミノエチルビリジニウム塩、アシ
ルコラミノホルミルメチルピリジニウム塩、ステアロオ
キシメチルピリジニウム塩、脂肪酸トリエタノールアミ
ン、脂肪酸トリエタノールアミンギ酸塩、トリオキシエ
チレン脂肪酸トリエタノールアミン、脂肪酸ジブチルア
ミノエタノール、セチルオキシメチルピリジニウム塩、
p-イソオクチルフェノキシエトキシエチルジメチルベン
ジルアンモニウム塩等(上記化合物例の中の 「アルキル」
とは炭素数6〜20の、直鎖または一部置換されたアル
キルである)。
【0072】また、カチオン成分をくり返し単位として
有する重合体、特に、親油性モノマーと共重合して得ら
れた第四アンモニウム塩を含む重量平均分子量が300〜5
0000の範囲の重合体。
【0073】アニオン型界面活性剤、例えば高級アルコ
ール(C8〜C22)硫酸エステル塩類〔例えば、ラウリル
アルコールサルフェートのナトリウム塩、オクチルアル
コールサルフェートのナトリウム塩、ラウリルアルコー
ルサルフェートのアンモニウム塩、「Teepol-81」(商
品名・シエル化学製)、第二ナトリウムアルキルサルフ
ェートなど〕、脂肪族アルコールリン酸エステル塩類
(例えば、セチルアルコールリン酸エステルのナトリウ
ム塩など)、アルキルアリールスルホン酸塩類(例えば、ド
デシルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩、イソプロピ
ルナフタレンスルホン酸のナトリウム塩、ジナフタリン
ジスルホン酸のナリトウム塩、メタニトロベンゼンスル
ホン酸のナトリウム塩など)、アルキルアミドのスルホ
ン酸塩類(例えば、C17H33CON(CH3)CH2SO3Naなど)、二
塩基性脂肪酸エステルのスルホン酸塩類(例えば、ナト
リウムスルホコハク酸ジオクチルエステル、ナトリウム
スルホコハク酸ジヘキシルエステルなど)。
【0074】両性界面活性剤、例えば、N-メチル-N-ペ
ンタデシルアミノ酢酸ナトリウム。
【0075】有機カルボン酸、例えば、炭素原子数6〜
20の脂肪族カルボン酸、およびベンゼン環またはナフタ
レン環にカルボキシル基が置換した芳香族カルボン酸。
【0076】脂肪族カルボン酸としては炭素数6〜20の
アルカン酸、例えば、カプロン酸、エナンチル酸、カプ
リル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミス
チリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等。上記脂肪族
カルボン酸はナトリウムやカリウムの塩またはアンモニ
ウム塩でもよい。
【0077】芳香族カルボン酸としては、安息香酸、o-
クロロ安息香酸、p-クロロ安息香酸、o-ヒドロキシ安息
香酸、p-ヒドロキシ安息香酸、p-tert-ブチル安息香
酸、o-アミノ安息香酸、p-アミノ安息香酸、2,4-ジヒド
ロキシ安息香酸、2,5-ジヒドロキシ安息香酸、2,3-ジヒ
ドロキシ安息香酸、3,5-ジヒドロキシ安息香酸、没食子
酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、3-ヒドロキシ-2-ナフ
トエ酸、2-ヒドロキシ-1-ナフトエ酸、1-ナフトエ酸、2
-ナフトエ酸等。上記芳香族カルボン酸はナトリウムや
カリウムの塩またはアンモニウム塩でもよい。
【0078】有機の還元剤、例えば、ハイドロキノン、
メトール、メトキシキノン等のフェノール化合物、フェ
ニレンジアミン、フェニルヒドラジン等のアミン化合
物。無機の還元剤、例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸
カリウム、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素ナトリウ
ム、亜硫酸水素カリウム等の亜硫酸塩、亜リン酸ナトリ
ウム、亜リン酸カリウム、亜リン酸水素ナトリウム、亜
リン酸水素カリウム、亜リン酸二水素ナトリウム、亜リ
ン酸水素二カリウム等のリン酸塩、チオ硫酸ナトリウ
ム、亜ジチオン酸ナトリウム等。
【0079】本発明において、ベタ及び小点の再現性の
点から、ケイ酸塩の他にノニオン界面活性剤及びその可
溶化剤としての安息香酸類を含有するエッチング液が好
ましく、エッチングとトナー除去を同時に行う処理の場
合に特に有効である。
【0080】エッチング処理が完了した後、水洗または
リンス処理を行い、さらにガム引き処理を行ってもよ
い。
【0081】キノンジアジド化合物の活性光による全面
露光の後であれば画像部のトナーは除去してもよい。溶
出前、溶出後あるいはエッチング、水洗、リンス、ガム
引き等の各工程が含まれる溶出工程中の任意の工程間で
トナーの除去工程を設けることができる。
【0082】トナーの除去方法としては、特願平3-2451
05号、特開昭56-66863号、同56-130766号に記載の方法
を用いることができる。
【0083】リンス処理、ガム引き処理については特開
昭63-271256号、特願平1-215314号等を参照できる。ま
たポジ、ネガPS版の処理において開示されているリン
ス処理、ガム引き処理の技術をそのまま使用することが
できる。
【0084】
【実施例】以下、本発明を実施例でより具体的に説明す
る。
【0085】実施例1 厚さ0.30mmのアルミニウム板(JIS1100)をカセイソー
ダ水溶液にて脱脂処理した後、0.3モル/lの塩酸水溶
液中(30℃)で、電流密度50A/dm2の交流による電解
研磨粗面化処理を30秒間行った。次に、5%カセイソー
ダ水溶液中で60℃、10秒間デスマット処理を行い、さら
に、20%硫酸溶液中で20℃、電流密度3A/dm2で、1
分間陽極酸化処理をし、水洗した。処理後、熱水(80
℃)に30秒間浸漬し、温風で乾燥し、感光性平版印刷版
用のアルミニウム支持体を得た。
【0086】続いて、次に示す組成の感光層用塗布液
を、サンドグラインダーで3時間分散後、ワイヤーバー
にて前記支持体に塗布し、90℃で3分乾燥した。さらに
600mm×400mmのサイズに断裁した後、以上のように作成
された感光性平版印刷版を合紙をはさんで200枚積み上
げた。この状態で55℃,24時間の乾燥を行なった。塗設
された感光層の膜厚は4g/m2、o-ナフトキノンジアジド
スルホン酸のフェノール樹脂とのエステル化合物のスル
ホン酸残基の感光性層1g当たりの含有量は0.48×10-3
モルであった。
【0087】 感光層用塗布液 ε型銅フタロシアニン(東洋インキ(株)製“Liophoton-EK") 15重量部 p-クレゾール・ホルムアルデヒド重縮合ノボラック樹脂(Mw2000)のo-ナフト キノンジアジド-4-スルホン酸エステル化合物(エステル化率33%)22.5重量部 ヒドロキシフェニルメタクリルアミド/アクリルニトリル/メチルメタクリレ ート/エチルアクリレート共重合体(仕込み混合比=30:30:35:5(重量比 )) 62.5重量部 プロピルセロソルブ 400重量部 比較例1 感光層用塗布液中のキノンジアジド化合物を同重量%の
ヒドロキシフェニルメタクリルアミド/アクリルニトリ
ル/メチルメタクリレート/エチルアクリレート共重合
体(仕込み混合比=30:30:35:5(重量比))で置き
換えたほかは実施例1と同様にして比較例1の感光性平
版印刷版を得た。
【0088】比較例2 感光層用塗布液中のバインダーをフェノール/m−クレ
ゾール/p−クレゾール・ホルムアルデヒド重縮合ノボ
ラック樹脂(仕込み混合比=10:50:40)に置き換えた
ほかは実施例1と同様にして比較例2の感光性平版印刷
版を得た。
【0089】比較例3 感光層用塗布液中のキノンジアジド化合物を比較例2の
ノボラック樹脂に置き換えたほかは比較例2と同様にし
て比較例3の感光性平版印刷版を得た。
【0090】実施例2 感光層用塗布液中のヒドロキシフェニルメタクリルアミ
ド/アクリルニトリル/メチルメタクリレート/エチル
アクリレート共重合体(仕込み混合比=30:30:35:5
(重量比))をヒドロキシフェニルメタクリルアミド/
メチルメタクリレート/メタクリル酸/エチルアクリレ
ート共重合体(仕込み混合比=30:30:30:10(重量
比))で置き換えたほかは実施例1と同様にして実施例
2の感光性平版印刷版を得た。
【0091】実施例3 感光層用塗布液中のヒドロキシフェニルメタクリルアミ
ド/アクリルニトリル/メチルメタクリレート/エチル
アクリレート共重合体(仕込み混合比=30:30:35:5
(重量比))をヒドロキシフェニルメタクリルアミド/
メチルメタクリレート/スチレン/メタクリル酸共重合
体(仕込み混合比=30:30:10:30(重量比))で置き
換えたほかは実施例1と同様にして実施例3の感光性平
版印刷版を得た。
【0092】実施例4 感光層用塗布液中のヒドロキシフェニルメタクリルアミ
ド/アクリルニトリル/メチルメタクリレート/エチル
アクリレート共重合体(仕込み混合比=30:30:35:5
(重量比))の1/2(重量)をフェノール/m−クレ
ゾール/p−クレゾール・ホルムアルデヒド重縮合ノボ
ラック樹脂(仕込み混合比=10:50:40)に置き換えた
ほかは実施例1と同様にして実施例4の感光性平版印刷
版を得た。
【0093】比較例4 感光層用塗布液中のフェノール/m-クレゾール/p-クレ
ゾール・ホルムアルデヒド重縮合ノボラック樹脂(仕込
み混合比=10:50:40)をメチルメタクリレート/メタ
クリル酸共重合体(仕込み混合比=70:30)に置き換え
たほかは実施例4と同様にして比較例4の感光性平版印
刷版を得た。
【0094】比較例5 感光層用塗布液中のフェノール/m-クレゾール/p-クレ
ゾール・ホルムアルデヒド重縮合ノボラック樹脂(仕込
み混合比=10:50:40)をスチレン/メタクリル酸共重
合体(仕込み混合比=70:30)に置き換えたほかは実施
例4と同様にして比較例5の感光性平版印刷版を得た。
【0095】以上の実施例1〜4及び比較例1〜5の感
光性平版印刷版について下記の評価を行った。
【0096】電子写真特性:感度、γ及び暗減衰を
(株)川口電機製作所製SP−428を用いて測定した。
その結果を表1に示す。感度は初期電位200Vからの光
減衰の半減露光量(lux・sec)で、γは表面電位V
[V](y軸)と露光量の対数logE(x軸)のグラ
フからV=100[V]となる点における電位減衰曲線の
傾きdV/d(logE)の相対値を示し、暗減衰は初
期電位200Vからの暗中での減衰を最小二乗法でexp(−
kt)曲線に近似し、kで示してある。いずれも値の小さ
い方が好ましい。
【0097】印刷特性:前記各平版印刷用原版に対し、
以下の方法で製版を行なった。スコロトロンを用いて、
版面電位+200Vに帯電させた後、出力3mWの半導体
レーザーで走査速度250m/secの露光を行ない、静
電潜像を形成した。その直後に特公平2-19952号に示さ
れる液体現像装置を用いて現像し、乾燥させた後、130
℃,10秒の熱定着を行なった。
【0098】液体現像剤は以下のように製造した。
【0099】 オクタデシルメタクリレート/メタクリル酸コポリマー (共重合比90:10) 1重量部 アイソパーG(エクソン社) 5重量部 MA−100(カーボンブラック,三菱化成) 1重量部 をガラスビーズで5時間分散した後、 ポリエチレン(平均分子量2000,三洋化成サンワックス151P) 1重量部 アイソパーG 4重量部 の溶液を添加し、さらに、10時間分散した。この液を固
形分濃度0.3重量%となるようアイソパーGで希釈して
用いた。このようにして平版印刷用原版上にトナー像を
形成した後、水銀灯より総量500mJ/cm2の紫外線を照
射し、特開昭58-74566号に示される装置を用いて、非画
像部感光層の溶出を行なった。溶出液にはコニカ(株)
ポジPS版用現像液SDR−1を水で6倍に希釈した液
を用いた。液温は27℃、供給量は15l/m2とした。溶
出の後、第1水洗、第2水洗、ガム引きを経て平版印刷
版を得た。
【0100】得られた平版印刷版について下記のとおり
平版印刷版特性を評価した。
【0101】サイドエッチ:上記溶出液による溶出時間
を15秒、30秒、45秒及び60秒について、サイドエッチ進
行幅(トナー画像に対する感光性層の縮小幅)を測定
し、測定値のプロットを一次式で近似したときの傾きの
1秒当たりのサイドエッチ進行幅(μm)で示す。
【0102】合紙付着による汚れ:比較例2,3では合
紙を取り除くと感光層上に付着跡が点状に発生した。製
版した際付着跡に溶出後もトナー及び感光層が残存し、
汚れになった(後記表1中で「×」で示す)。また、比
較例4,5では、合紙を取り除いた時には付着跡が見ら
れなかったが、製版後には、比較例2,3と同様な汚れ
が現れた(同「△」で示す)。その他の印刷版は付着跡
も汚れも発生しなかった(同「○」で示す)。
【0103】印刷時の地汚れ:印刷物を作製し非画像部
全体に現れる地汚れを目視判定した。
【0104】後記表1中の記号の意味は下記のとおりで
ある。
【0105】○ 地汚れが全く無い △ 地汚れがやや発生 × 地汚れが発生 実施例4で印刷時に湿し水の量を半分まで低下させても
地汚れは発生しなかった。(実施例1ではわずかに発生
した。) 耐薬品性:印刷中に非画像部に発生する汚れ落としに用
いられているプレートクリーナーに対する耐性を次のよ
うにして調べた。UVプレート洗浄液ソルフィット(ク
ラレイソプレンケミカル社製)に10分間浸漬した後、水
洗し、画像部感光層の浸食の程度を評価した。表1中の
記号の意味は下記のとおりである。
【0106】○ 浸食がほとんど無い △ 浸食が発生 以上の結果を表1に示す。
【0107】また、比較例2,3は15万枚刷った時点で
小点がとびぎみであったが、他の印刷版は良好な印刷物
を得た。
【0108】
【表1】
【0109】表1に示す結果から、本発明による感光性
平版印刷版は、電子写真特性、合紙付着特性、印刷汚
れ、サイドエッチ特性及び耐薬品性が総合的に優れてい
ることが分かる。また、γ値が示すとおり、階調の硬調
化効果が得られ、これによりレーザー記録でのシャープ
ネスの向上が可能なことが分かる。
【0110】
【発明の効果】本発明によれば、導電性支持体上に光導
電性物質、キノンジアジド化合物及びバインダー樹脂を
含有する感光層を有する感光性平版印刷版において、サ
イドエッチ防止効果の改善され、電子写真特性が向上
し、印刷汚れが防止され、製版時間が短縮され、堆積乾
燥時の合紙や感光性平版印刷版の裏面物質の付着による
地汚れが防止される感光性平版印刷版が提供される。ま
た、電子写真特性の硬調化効果が得られることにより、
レーザー記録の場合のシャープネスが改良される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に光導電性物質、キノンジ
    アジド化合物及びバインダー樹脂を含有する感光層が設
    けられた感光性平版印刷版であって、前記バインダー樹
    脂として、ヒドロキシフェニルメタクリルアミド又はヒ
    ドロキシフェニルアクリルアミドを単量体成分として含
    有する共重合体を含有することを特徴とする感光性平版
    印刷版。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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