JPH06250380A - 不要膜除去方法及びその装置並びに位相シフトマスクブランクの製造方法 - Google Patents

不要膜除去方法及びその装置並びに位相シフトマスクブランクの製造方法

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JPH06250380A
JPH06250380A JP3829393A JP3829393A JPH06250380A JP H06250380 A JPH06250380 A JP H06250380A JP 3829393 A JP3829393 A JP 3829393A JP 3829393 A JP3829393 A JP 3829393A JP H06250380 A JPH06250380 A JP H06250380A
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film
substrate
solvent
unnecessary
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Hideo Kobayashi
英雄 小林
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Hoya Corp
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 残渣を残さずに基板周縁部の不要な膜を除去
する不要膜除去方法及びその装置、並びに、この不要膜
除去方法を用いた位相シフトマスクブランクの製造方法
を提供する。 【構成】 表面周縁部に不要な盛り上がり部12が形成
された位相シフト膜2を有する透明基板1を略水平にス
ピンチャック4に保持して回転させながら該基板1の表
面周縁部に、まず、第1の噴射ノズル51により溶剤6
を噴射させて上記盛り上がり部12を溶解して飛散さ
せ、次に上記第1噴射ノズル51の位置よりも僅かに外
周よりの位置に設けられた第2噴射ノズル52によって
溶剤を噴射させて基板1の周縁部に残存した膜残渣を洗
い流して除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フォトマスクブラン
ク、半導体基板、磁気ディスク用基板及びカラーフィル
ター等の基板表面に膜を形成する際に、基板表面主要部
以外の表面周縁部等に形成された不要な膜を除去する不
要膜除去方法及びその装置並びにこの不要膜除去方法を
用いた位相シフトマスクブランクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体集積回路の製造に使用す
るフォトマスクあるいはレチクル用基板を製造する場
合、基板上にSOG(スピン・オン・グラス)あるいは
レジスト等を塗布する方法として回転塗布法(スピンコ
ート法)が知られている。この方法は、例えば、基板を
スピンチャックに略水平に固定し、その基板上に塗布液
を滴下し、スピンチャックを回転することにより、その
遠心力を利用して基板上に均一な塗布膜を形成するもの
である。このスピンコート法においては、塗布液の種
類、塗布液の粘度、所望の塗布膜厚により、回転数、回
転時間などの調整を行うが、基板の四隅あるいは周縁部
にレジスト液がたまり、その部分に塗布膜の盛り上が
り、すなわち、著しく膜厚が厚い部分を生じる欠点があ
る。特に、低粘度の塗布液を用いて塗布膜厚を厚くする
ために低回転で塗布した場合、基板周縁部の塗布膜の盛
り上がりはより顕著となる。
【0003】図9は基板101の表面に、SOGまたは
レジスト等の塗布膜102を回転塗布した際に、基板1
01の表面周縁部に塗布膜の盛り上がり部112が生じ
た様子を示す平面図であり、図10はそのXーX線断面
図である。これら図に示されるように基板101の周縁
部の塗布膜の膜厚が厚くなると、塗布膜に亀裂もしくは
剥離が生じ易くなる。図11は塗布膜に亀裂もしくは剥
離を生じた様子を示す図である。図11に示されるよう
に、剥がれた塗布膜の小片112aは、基板101上の
表面主要部に付着して直接欠陥となるか、あるいは、欠
陥の原因となる。また、以降のフォトマスク用基板の製
造工程、フォトマスクの製造工程、フォトマスクの使用
工程において、ゴミの発生源となって各工程の汚染源と
なるおそれがある。
【0004】さらに、塗布膜たるSOGが基板表面に形
成されている位相シフトマスクを露光装置に取り付ける
ときに、基板周縁部を支持する構造となっている場合が
あるが、この場合に基板周縁部が盛り上がっていると良
好に保持されないことになる。
【0005】この様な問題を解決するための手段とし
て、例えば、フォトマスク用基板の表面周縁部の不要な
膜を除去する方法が従来から提案されている。図12は
従来の不要膜除去方法の説明図である。図12に示され
る方法は、透明な基板101の上に遮光膜103及びレ
ジスト膜102を形成したフォトマスク用基板101a
をスピンチャック104に固定して回転させながら、噴
射ノズル105から塗布膜(例えばレジスト)102を
溶解できる溶剤106を前記基板周縁部の塗布膜面に噴
射させて溶解し、遠心力により塗布膜が溶解した溶剤を
飛散させるものである(例えば、特開平2−16143
号公報参照)。この方法によれば、回転塗布装置を用
い、塗布膜形成工程に引き続き不要な塗布膜を容易に除
去できるという利点を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
方法においては、基板101の周縁部の塗布膜面に噴射
した溶剤106は、接触する塗布膜102を連続的に溶
解するので、遠心力により基板101の周縁部から外周
方向へ流動された溶剤には常に塗布膜の材料が溶解して
いる。そのため、基板101の周縁部の不要な塗布膜を
溶解し、溶剤の噴射を停止した後、不要な塗布膜が除去
された領域に残留した溶剤を乾燥すると、その溶剤に溶
解していた塗布膜の材料が析出してしまい、残渣となっ
て基板101の表面に付着する。そして、この残渣に亀
裂あるいは剥離が生じ、ゴミとなって欠陥の原因となる
という問題点があった。
【0007】本発明は上記課題を解決するためなされた
ものであり、その目的は、残渣を残さずに基板周縁部の
不要な膜を除去する不要膜除去方法及びその装置、並び
に、この不要膜除去方法を用いた位相シフトマスクブラ
ンクの製造方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明の不要膜除去方法は、(1)少なくとも表
面周縁部に不要な膜が形成された基板を略水平に保持し
て回転させながら該基板表面周縁部に前記膜が溶解可能
な溶剤を供給して前記不要な膜を溶解して飛散させるこ
とにより該不要な膜を除去する不要膜除去方法におい
て、前記溶剤の供給を、まず、前記基板の上方から前記
基板の周縁部の所望の位置に行って前記基板表面周縁部
に形成された不要な膜を溶解して飛散させ、次に前記所
望の位置よりも僅かに外周よりの位置に行って前記基板
周縁部に残存した膜残渣を洗い流して除去することを特
徴とした構成とし、また、本発明に係る不要膜除去装置
は、(2)構成1の不要膜除去方法を実施するための装
置であって、基板を略水平に保持して回転させる回転装
置と、前記基板の周縁部の所望の位置及び前記所望の位
置よりも僅かに外周寄りの位置に溶剤を供給するための
溶剤供給装置とを備えたことを特徴とする構成とし、さ
らに、本発明に係る位相シフトマスクブランクの製造方
法は、(3)透光性基板上に位相シフト層となる膜を形
成する工程を有する位相シフトマスクブランクの製造方
法において、前記膜を形成する工程において不要な部分
に形成された膜を請求項1に記載の不要膜除去方法で除
去する不要膜除去工程を有することを特徴とした構成と
したものである。
【0009】
【作用】本発明の不要膜除去方法は、まず、基板を略水
平に固定して回転させながら、膜が溶解可能な溶剤を前
記基板の上方の所望の位置から前記基板の周縁部に供給
し、接触する膜を連続的に溶解、飛散する。その際、基
板表面周縁部には、膜の材料が溶解した溶剤が僅かに残
渣となって残留する。次に、上記工程で溶剤を供給した
位置よりも僅かに外周方向であって、供給した溶剤が前
記工程で残存した基板表面主要部の膜に接触しないよう
な位置から溶剤を供給することによって、塗布膜が溶解
されていない清浄な溶媒を不要塗布膜が除去された基板
表面周縁部に供給し、上記残渣を基板表面周縁部から完
全に溶解除去するものである。
【0010】また、本発明の不要膜除去装置によれば、
上記の不要膜除去方法を容易に実施することができる。
【0011】さらに、本発明の位相シフトマスクブラン
クの製造方法によれば、不要膜除去の工程において残渣
を生じさせずに製造することができるので、残渣による
異物の発生を押さえて位相シフトマスクブランクを製造
することが可能となる。
【0012】
【実施例】第1実施例 図1は本発明の第1実施例に係る不要膜除去装置の構成
を示す図、図2ないし図4は本発明の第1実施例に係る
不要膜除去方法の工程説明図である。以下、これらの図
面を参照にしながら第1実施例に係る不要膜除去方法及
びその装置並びに位相シフトマスクブランクの製造方法
を説明する。なお、第1実施例の不要膜除去方法は該方
法をいわゆるハーフトーン型の位相シフトマスクブラン
クの製造工程に適用した例であるので、第1実施例の位
相シフトマスクブランクの製造方法については第1実施
例の不要膜除去方法の説明と合わせて説明する。
【0013】図1において、符号1は透明基板、符号2
は位相シフト膜、符号3は半透光膜、符号4はスピンチ
ャック、符号51は第1噴射ノズル、符号52は第2噴
射ノズルである。
【0014】透明基板1は、厚さ0.25インチの石英
板を、6インチ×6インチの正方形状に切り出して表面
に適宜の研摩処理を施したものである。この透明基板1
の表面には、膜厚210オングストロームで、波長36
5nmの光に対する透過率が15%のクロムの半透光膜
3が形成されている。また、この半透光膜3の上には、
膜厚が3700オングストロームのSOG膜からなる位
相シフト膜2がスピンコート法により、形成されてい
る。なお、この場合、位相シフト膜2の透明基板1の周
辺に位置する部分が他の部分に比較して上方に盛り上が
って盛り上がり部12(図9の盛り上がり部112に対
応する)を形成している。このように、透明基板1に半
透光膜3及び位相シフト膜2が形成されたものは位相シ
フトマスクブランクの前駆体であり、上記盛り上がり部
12を除去することにより、位相シフトマスクブランク
が得られるものである。
【0015】上記位相シフト膜2等が形成された透明基
板2は、位相シフト膜形成工程に引き続いてスピンチャ
ック4の保持部に略水平に保持される。このスピンチャ
ック4は、図示しない回転駆動装置を備えており、透明
基板1を略水平に保持した状態で透明基板1の表面に略
垂直な回転軸の回りに該透明基板1を所望の回転速度で
回転できるものである。
【0016】また、スピンチャック4に保持された透明
基板1の上方であって該透明基板1の外周部寄りの所望
の位置、すなわち、基板1の中心から距離約2.75イ
ンチの位置には、第1噴射ノズル51が配置され、ま
た、この第1噴射ノズル51の位置から僅かに(約0.
25インチ)外方に離れた位置には第2噴射ノズル52
が配置されている。図示しないが、これら噴射ノズル5
1,52には溶剤供給装置が接続されており、この溶剤
供給装置から供給された溶剤を噴射ノズル51,52の
先端部から噴射するものである。なお、この場合、第1
噴射ノズル51と第2噴射ノズル52との距離は、必要
最少限の距離とする。すなわち、例えば、スピンチャッ
ク4を回転しながら第1噴射ノズル51から噴射された
溶剤で盛り上がり部12を含む位相シフト膜2の周縁部
を溶解・飛散させた後、第2噴射ノズル52から溶剤を
噴射した場合、この第2噴射ノズル52からの噴射溶剤
が位相シフト膜2の残存部に触れない範囲で最小の距離
とする。
【0017】次に、上述の構成の装置によって位相シフ
ト膜2の不要な盛り上がり部12を除去する手順を説明
する。
【0018】まず、透明基板1を位相シフト膜形成工程
に引き続いてスピンチャック4に保持した状態で該スピ
ンチャック4を約1000rpmで回転する。次に、こ
の状態で、第1噴射ノズル51から溶剤6を噴射する。
この溶剤6は、位相シフト膜2を構成するSOG膜を溶
解可能なものでればよいが、本実施例では、IPA(イ
ソ・プロピル・アルコール)を用いた。この噴射は、流
量を毎分60ccにして約15秒間行う(図2参照)。
これにより、盛り上がり部12を含む部分が溶解・飛散
して除去され、この除去された部分にSOGを含む溶剤
の残渣12aが僅かに残った(図3参照)。
【0019】次に、第1噴射ノズル51からの溶剤の噴
射を停止し、第2噴射ノズル52から溶剤6を噴射す
る。この噴射も、流量を毎分60ccにして15秒間行
う。(図3参照)。これにより、残渣12aを溶剤6に
よって完全に洗い流す。
【0020】次いで、第2の噴射ノズル52からの溶剤
の噴射を停止し、スピンチャック4の回転数を2000
rpmに変えて約30秒間回転させて、残渣を除去した
部分に僅かに残る溶剤を十分に乾燥させる。これによ
り、不要な盛り上がり部12が完全に除去され、かつ、
除去された部分に残渣の全くない位相シフトマスクブラ
ンク100を得ることができた(図4参照)。
【0021】本実施例で得られた位相シフトマスクブラ
ンク100は、透明基板1の周縁部の不要な膜(不要な
盛り上がり部12)が除去された面に塗布膜の材料から
なる残渣が付着していないので、ゴミの発生を防止する
ことができる。また、本実施例によれば、SOGの塗布
時に発生した盛り上がった周縁部が除去されたため塗布
膜の亀裂や剥離を防止することができ、さらに、この位
相シフトマスクブランク100を用いて製造した位相シ
フトマスクは、基板の周縁部を支持する露光装置に対し
極めて良好に保持することができる。また、本実施例の
不要膜の除去方法によれば、従来から用いられているス
ピンコート法を実施する装置に、溶剤噴射ノズルを1つ
追加した装置を用いるだけで、位相シフト膜(SOG塗
布膜)の形成工程に引き続いて同一の装置によって完全
な不要膜除去を行うことができる。
【0022】ここで、上記第1実施例では溶剤6として
IPAを用いたが、これは、アセトン等の他の有機溶剤
あるいはそれらの混合液、または、水酸化ナトリウム水
溶液などの無機アルカリ水溶液等、SOGが可溶な液体
であればよい。また、第1噴射ノズル51から噴射され
る溶剤と第2噴射ノズル52から噴射される溶剤とは必
ずしも同一のものでなくてもよい。すなわち、例えば、
第1噴射ノズル51から噴射する溶剤を多少粘性が高く
てもSOGを強力に溶解する能力を有する溶剤とし、第
2噴射ノズル52から噴射する溶剤を第1噴射ノズルか
ら噴射される溶剤とよくなじんでしかも粘性が小さく洗
浄能力にすぐれたものとしてもよい。
【0023】また、上記第1実施例では、第1噴射ノズ
ル51に対してそれより透明基板1の外周側に位置する
第2噴射ノズル52を透明基板1の中心を通る同一直線
上に、0.25インチの間隔で、隣接して配置したが、
第2噴射ノズル52から噴射された溶剤が透明基板1の
表面主要部に残された位相シフト膜2(SOG塗布膜)
にまったく触れることのない領域に噴射され、かつ、基
板1の中心から二つの噴射ノズルへの距離の差が十分小
さければ、両者の位置関係は基板上の任意でよい。
【0024】さらに、本実施例では、いわゆるハーフト
ーン型の位相シフトマスクブランクの製造に本発明を適
用した例をの述べたが、他の種類の位相シフトマスクブ
ランク、例えば、最も一般的なものとして、遮光膜の上
に位相シフト膜を設けるタイプのいわゆるレンベンソン
型の位相シフトマスクブランク、あるいは、遮光膜や半
透光膜を用いずに位相シフト膜のみでパターンを形成す
るいわゆるクロムレス型の位相シフトマスクブランク、
その他、いわゆるエッジ強調型や補助パターン型等にも
適用できることは勿論である。
【0025】第2実施例 図5は本発明の第2実施例に係る不要膜除去装置の構成
を示す図、図6ないし図8は本発明の第2実施例に係る
不要膜除去方法の工程説明図である。以下、これらの図
面を参照にしながら第2実施例に係る不要膜除去方法及
びその装置並びに位相シフトマスクブランクの製造方法
を説明する。なお、この第2実施例は、主として、上述
の第1実施例における2つの噴射ノズル51,52の代
わりに、ノズル位置を可変にした1つの噴射ノズル53
を用いた点、並びに、不要膜を除去する対象としてフォ
トマスク用基板を用いた点が上述の第1実施例と異なる
だけであるので、以下の説明では、上述の第1実施例と
共通する部分には同一の符号を付してその詳細説明は省
略する。
【0026】図5において、透明基板10は、厚さ0.
09インチ石英板を、5インチ×5インチの正方形状に
切り出して表面に適宜の研摩処理を施したものである。
この透明基板10の表面には、膜厚1000オングスト
ロームのクロムの遮光膜30が形成されている。また、
この遮光膜30の上には、膜厚が4000オングストロ
ームのレジスト膜20がスピンコート法により形成され
ている。このレジスト膜20は、ポジ型電子線レジスト
PBS(チッソ(株)製)の膜である。なお、この場
合、レジスト膜20の透明基板10の周辺に位置する部
分が他の部分に比較して上方に盛り上がって盛り上がり
部22(図9の盛り上がり部112に対応する)を形成
している。このように、透明基板10に遮光膜30及び
レジスト膜20が形成されたものはフォトマスク用基板
の前駆体であり、上記盛り上がり部22を除去すること
により、フォトマスク用基板が得られるものである。ま
た、こうして得られたフォトマスク用基板はフォトマス
クを製造する前駆体として用いられる。
【0027】噴射ノズル53は、図示しない溶剤供給装
置の外に、ノズルの位置を変えるための移動機構7を備
えたものである。すなわち、移動機構7は噴射ノズル5
3の透明基板10に対する溶剤噴射位置を所望の位置に
変える機構であり、周知の移動機構で構成されている。
【0028】次に、上述の構成の装置によってレジスト
膜20の不要な盛り上がり部22を除去する手順を説明
する。
【0029】まず、レジスト膜膜20の形成工程に引き
続き透明基板10をスピンチャック4に保持した状態で
該スピンチャック4を約1000rpmで回転する。ま
た、この際、移動機構7により噴射ノズル53の位置
を、透明基板10の中心から距離約2.25インチの位
置にセットする。
【0030】次に、この状態で、噴射ノズル53から溶
剤6を噴射する。この溶剤6は、レジスト膜20を溶解
可能なものであればよいが、この実施例ではMCA(メ
チル・セルソルブ・アセテート)を用いる。この噴射
は、流量を毎分60ccにして約30秒間とする(図6
参照)。これにより、盛り上がり部22を含む部分が溶
解・飛散して除去され、この除去された部分にPBSを
含む溶剤の残渣22aが僅かに残った(図7参照)。
【0031】次に、噴射ノズル53からの溶剤の噴射を
停止し、移動機構7によって噴射ノズル53の位置を透
明基板10の外方に向かって約0.25インチずらし、
その後再度溶剤6の噴射を開始した。この噴射も、流量
を毎分60ccにして30秒間とした(図7参照)。こ
れにより、残渣22aを溶剤6によって完全に洗い流
す。
【0032】次いで、噴射ノズル53からの溶剤の噴射
を停止し、スピンチャック4の回転数を2000rpm
に変えて30秒間回転させて、残渣を除去した部分に僅
かに残る溶剤を十分に乾燥させる。これにより、不要な
盛り上がり部22が完全に除去され、かつ、除去された
部分に残渣の全くないフォトマスク用基板10aを得る
ことができた(図8参照)。
【0033】ここで、上記第2実施例では溶剤6として
PBSの溶剤であるMCAを用いたが、これは、アセト
ン、MIBK(メチル・イソ・ブチル・ケント)、ME
K(メイル・エチル・ケトン)等の良溶剤、あるいは、
それらの混合液でもよい。また、最初に噴射ノズル53
から噴射される溶剤と、噴射ノズル53が透明基板10
の外周方向に移動した後に噴射する溶剤とは必ずしも同
一のものでなくてもよい。1回目の噴射の溶剤と2回目
の噴射の溶剤とを異ならしめるときは、噴射ノズルに溶
剤を供給する図示しない溶剤供給装置に供給溶剤の切り
替え機構を設ければよい。また、上記第2実施例では、
2回目の噴射の際の噴射ノズルの位置を、最初の噴射ノ
ズルの位置に対して、透明基板10の中心を通る直線上
を該基板10の外周方向へ0.25インチ移動させて配
置したが、2回目の噴射の際の噴射ノズルから噴射され
た溶剤が、最初の噴射によって透明基板10の表面主要
部に残されたPBS塗布膜にまったく触れることのない
領域に噴射され、かつ、基板10の中心から二つの噴射
ノズルまでの距離の差が十分小さければ、両者の位置関
係は基板上の任意でよい。また、上記第2実施例では、
噴射ノズル53を移動させる移動機構7は、透明基板1
0の中心を通る直線上を直線的に移動するものである
が、透明基板10の中心を通る円弧上を移動する機構な
ど、透明基板10の中心から外周方向へ移動できる機構
であれば基本的にどの様なものであってもよい。
【0034】本実施例で得られたフォトマスク用基板1
0aは、透明基板10の周縁部のレジスト膜が除去され
た面にレジスト膜の材料を含む残渣が付着していないの
で、ゴミの発生を防止することができる。また、本実施
例によれば、レジストの塗布時に発生した盛り上がった
周縁部が除去されるため塗布膜の亀裂や剥離を防止する
ことができる。また、第1実施例と同様に本実施例も不
要膜の除去はレジスト塗布膜の形成工程に引き続き行う
ことができる。
【0035】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではない。
【0036】上記実施例では、フォトマスク用基板の不
要膜を除去したが、半導体基板、磁気ディスク基板及び
カラーフィルター等の基板表面の不要膜を除去するのに
用いてもよい。
【0037】また、本発明において、基板を回転する際
の回転数及び溶剤の流量は、膜の材料、粘度、膜厚、あ
るいは溶剤の種類、膜の溶解速度などにより、残存する
主要部の膜の境界が均一になるように適宜決定される。
【0038】また、第1実施例、第2実施例では、それ
ぞれSOG膜、レジスト膜の不要な周縁部の除去を行っ
たが、第1実施例で用いた装置でレジスト膜、第2次実
施例で用いた装置でSOG膜の不要な周縁部を除去して
もよいことはいうまでもない。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の不要膜除去方法及びその装置は、溶剤によって不要な
膜を溶解・飛散した後、除去した部分を清浄な溶剤で洗
い流す用にしたことから、残渣を残さずに完全に不要な
膜を除去することができ、これによりゴミの発生を低減
して欠陥の発生を効果的に防止することができる。
【0040】また、本発明にかかる位相シフトマスクブ
ランクの製造方法は、本発明の方法を適用したものであ
り、不要な膜を残渣なしに容易確実に除去できるので、
欠陥を発生させるおそれの少ない位相シフトマスクブラ
ンクを得ることが可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る不要膜除去装置の
構成を示す図である。
【図2】 本発明の第1実施例に係る不要膜除去方法の
工程説明図である。
【図3】 本発明の第1実施例に係る不要膜除去方法の
工程説明図である。
【図4】 本発明の第1実施例に係る不要膜除去方法の
工程説明図である。
【図5】 本発明の第2実施例に係る不要膜除去装置の
構成を示す図である。
【図6】 本発明の第2実施例に係る不要膜除去方法の
工程説明図である。
【図7】 本発明の第2実施例に係る不要膜除去方法の
工程説明図である。
【図8】 本発明の第2実施例に係る不要膜除去方法の
工程説明図である。
【図9】 基板の表面に、塗布膜を回転塗布した際に基
板表面周縁部に塗布膜の盛り上がり部が生じた様子を示
す平面図である。
【図10】 図9のXーX線断面図である。
【図11】 塗布膜に亀裂もしくは剥離を生じた様子を
示す図である。
【図12】 従来の不要膜除去方法を示す図である。
【符号の説明】
1…透明基板、2…位相シフト膜、3…半透光膜、4…
スピンチャック、6…溶剤、7…移動機構、20…遮光
膜、30…レジスト膜、51…第1噴射ノズル、52…
第2噴射ノズル、53…噴射ノズル、100…位相シフ
トマスクブランク。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも表面周縁部に不要な膜が形成
    された基板を略水平に保持して回転させながら該基板表
    面周縁部に前記膜が溶解可能な溶剤を供給して前記不要
    な膜を溶解して飛散させることにより該不要な膜を除去
    する不要膜除去方法において、 前記溶剤の供給を、まず、前記基板の上方から前記基板
    の周縁部の所望の位置に行って前記基板表面周縁部に形
    成された不要な膜を溶解して飛散させ、次に前記所望の
    位置よりも僅かに外周よりの位置に行って前記基板周縁
    部に残存した膜残渣を洗い流して除去することを特徴と
    した不要膜除去方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の不要膜除去方法を実施す
    るための装置であって、 基板を略水平に保持して回転させる回転装置と、 前記基板の周縁部の所望の位置及び前記所望の位置より
    も僅かに外周寄りの位置に溶剤を供給するための溶剤供
    給装置とを備えたことを特徴とする不要膜除去装置。
  3. 【請求項3】 透光性基板上に位相シフト層となる膜を
    形成する工程を有する位相シフトマスクブランクの製造
    方法において、 前記膜を形成する工程において不要な部分に形成された
    膜を請求項1に記載の不要膜除去方法で除去する不要膜
    除去工程を有することを特徴とした位相シフトマスクブ
    ランクの製造方法。
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