JPH0624651U - 合成樹脂製真空断熱容器 - Google Patents
合成樹脂製真空断熱容器Info
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- JPH0624651U JPH0624651U JP6166692U JP6166692U JPH0624651U JP H0624651 U JPH0624651 U JP H0624651U JP 6166692 U JP6166692 U JP 6166692U JP 6166692 U JP6166692 U JP 6166692U JP H0624651 U JPH0624651 U JP H0624651U
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 内筒と外筒とを口元部で接合し、外筒底部に
チップ管付封止板を接合し、内外筒間に真空断熱空間層
を形成した合成樹脂製真空断熱容器において、封止板本
体にバーリング加工部を形成し、このバーリング加工部
にチップ管の一端を接合一体化してなるチップ管付封止
板を備え、このバーリング加工部先端とチップ管の圧着
封切り部との間隙に、活性化処理済みのバルクゲッタを
固定保持したものである。 【効果】 持ち運びの際に殆ど異音を発することが無
く、また落下や振動によって外れる心配も一切無くな
る。
チップ管付封止板を接合し、内外筒間に真空断熱空間層
を形成した合成樹脂製真空断熱容器において、封止板本
体にバーリング加工部を形成し、このバーリング加工部
にチップ管の一端を接合一体化してなるチップ管付封止
板を備え、このバーリング加工部先端とチップ管の圧着
封切り部との間隙に、活性化処理済みのバルクゲッタを
固定保持したものである。 【効果】 持ち運びの際に殆ど異音を発することが無
く、また落下や振動によって外れる心配も一切無くな
る。
Description
【0001】
本考案は魔法瓶や保温弁当箱などとして使用される合成樹脂製真空断熱容器に 関する。
【0002】
従来、真空断熱容器としては、ガラス瓶やステンレス鋼製の外筒と内筒を口元 で接合一体化し、それら内外筒間に真空断熱空間層を形成してなるものが主に提 供されている。しかるに、これらの材料を用いた真空断熱容器はその製造上、形 状やデザインが制約されてしまい、また、出来上った容器はその重量が重いため に携帯に不便である等の問題があった。 そこで、これらガラス瓶やステンレス鋼製の真空断熱容器の問題点を解決する ためのものとして、成形が容易でありかつ軽量の合成樹脂製の真空断熱容器が提 案されている。
【0003】 現在提案されている合成樹脂製真空断熱容器としては、合成樹脂材料からなる 外筒と合成樹脂材料もしくは金属材料からなる内筒を口元で接合一体化し、その 内外筒間の空間部に真空断熱空間層を形成したものがある。この真空断熱空間層 に面する合成樹脂表面にはガスバリア性を高める目的で金属皮膜が形成される。 この真空断熱容器は、上記内外筒を組み合わせ、口元部に低融点はんだを介在さ せて加熱圧着して該はんだによって内外筒を接合一体化し、外筒底部に接合した チップ管付封止板のチップ管を真空排気装置に接続してチップ管から内外筒間の 空間部の真空排気を行う。そして、内外筒間の空間部を真空に排気した後に、こ のチップ管を圧着して封切りして真空封切りして製造される。 また、この種の真空断熱容器にあっては長期間にわたり優れた断熱性能を維持 するために、活性化したゲッタを真空断熱空間層に固定保持しておくことが必要 不可欠である。従来、このゲッタを配置するには、活性化処理済みのバルクゲッ タをチップ管を通して真空断熱空間層内に投入することが提案されている。
【0004】
しかしながら、上述したように、真空断熱空間層内に投入されたゲッタは、固 定されないままでいると、最終的に商品となった真空断熱容器を持ち運ぶ際にカ タカタと異音を発することになり、真空断熱容器の商品価値を著しく損なうこと になるが、確実で簡単なゲッタの固定保持方法が提案されていないのが現状であ った。
【0005】 本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、合成樹脂製真空断熱容器の真空断 熱空間層内に、簡単にしかも確実にゲッタを固定保持することが可能な構造を有 する合成樹脂製真空断熱容器の提供を目的としている。
【0006】
本考案による合成樹脂製真空断熱容器は、上記課題を解消するために、合成樹 脂製の内筒と外筒とをそれぞれの口元部で接合一体化するとともに、該外筒の底 部に形成された開口をチップ管付封止板を接合一体化し、かつこれら内外筒間の 空間を真空断熱空間層とするとともに該チップ管を真空封切りして圧着封切り部 を形成してなる合成樹脂製真空断熱容器において、上記チップ管付封止板は、封 止板本体に設けられた排気孔の周縁が下方に突出したバーリング加工部を有し、 該バーリング加工部にチップ管の一端を接合一体化してなり、かつ該バーリング 加工部先端とチップ管の圧着封切り部との間隙に活性化処理済みのバルクゲッタ を固定保持したことを特徴とするものである。
【0007】
本考案の合成樹脂製真空断熱容器は、封止板本体に設けられた排気孔の周縁が 下方に突出したバーリング加工部を有し、該バーリング加工部にチップ管の一端 を接合一体化してなるチップ管付封止板を備え、このバーリング加工部先端とチ ップ管の圧着封切り部との間隙に、活性化処理済みのバルクゲッタを固定保持し た構造であるので、持ち運びの際に殆ど異音を発することが無く、また落下や振 動によってゲッタが外れる心配も一切無くなる。 また、このチップ管付封止板は、その封止板本体のバーリング加工部にチップ 管を差し込んで位置決めすることが可能なので、ろう付け等により容易に作製で きる。 さらに、従来、主に金属製真空断熱容器等で使用されていたゲッタ保持具を取 り付ける必要も無くなり、真空封切りのためのチップ管圧着と同時にゲッタを固 定保持することが可能となる。
【0008】
図1は本考案による合成樹脂製真空断熱容器の一実施例を示すものである。こ の合成樹脂製真空断熱容器1は、耐熱ABS樹脂、ポリプロピレンなどの合成樹 脂からなる内筒2と外筒3とをそれぞれの口元部で接合一体化するとともに、外 筒3の底部に形成された開口4にチップ管付封止板5を接合一体化し、かつこれ ら内外筒間の空間を真空断熱空間層6とするとともにチップ管7を真空封切りし て圧着封切り部8を形成して構成されている。
【0009】 チップ管付封止板5は、図2に示すように、ステンレス鋼などの金属製の円板 からなる封止板本体9に設けられた排気孔10の周縁が下方に突出して形成され たバーリング加工部11を有し、このバーリング加工部11に銅管などの金属管 からなるチップ管7の一端を接合一体化してなっている。またバーリング加工部 11先端とチップ管7の圧着封切り部8との間隙には、活性化処理済みのバルク ゲッタ12が固定保持されている。
【0010】 上記内筒2の外面と外筒3の内面には、ガスバリア性を高める目的で銅めっき 13a,13bが形成されている。 内筒2と外筒3の口元接合部14a及び外筒3の開口4の周囲と封止板本体9 の周縁との接合部14bの各接合部は融点が100℃程度の低融点はんだを用い て接合されている。この際、封止板本体9の内面側にも銅めっき13cを形成す ることにより、はんだ付けの密着性を向上することが望ましい。
【0011】 封止板本体9のバーリング加工部11には、チップ管7の一端が嵌合され、チ ップ管7の先端はバーリング加工部11基部の封止板本体9外面にろう付け接合 されている。このろう付け接合部15には、銀ろうなどが好適に用いられる。
【0012】 バーリング加工部11先端とチップ管7の圧着封切り部8との間隙に固定保持 されるバルクゲッタ12としては、一般の真空断熱容器に用いられているゲッタ 材料が適用でき、例えば、サエスゲッターズ社製st707のバルクゲッタなど が使用可能である。 このバルクゲッタ12の寸法は、チップ管7の内径と、バーリング加工部11 先端とチップ管7の圧着封切り部8の間隙によって適宜設定される。例えば、チ ップ管内径が6mm、バーリング加工部先端内径が3.5mm、バーリング加工 部11先端と圧着封切り部8の縮径開始点までの間隙が3mm程度である場合に は、直径4〜5mm、厚さ1〜3mm程度の大きさのバルクゲッタを用いれば良 い。
【0013】 次に、この合成樹脂製真空断熱容器1の製造方法の一例を説明する。まず、耐 熱ABS樹脂などの合成樹脂材料を成形加工して内筒2と外筒3と作製し、さら にこれら内筒2外面と外筒3内面とに、無電解めっきと電気めっきにより、或い は別の薄膜形成手段によって銅めっき13a,13bを形成する。 また、ステンレス鋼などの金属製円板の中央にバーリング加工部11を形成し た封止板本体9を作製し、その表面に銅めっき13cを形成するとともにバーリ ング加工部に金属管からなるチップ管7を嵌合し、さらに銀ろう付けして接合一 体化し、チップ管付封止板5を作製する。
【0014】 ついで、内筒2と外筒3とを、それら口元の接合部分に低融点はんだを介在さ せて組み合わせ、外筒3底部に形成された開口4を上向きにしてヒートブロック 上に置き、この開口4の周りに低融点はんだを介在してチップ管付封止板5を設 置する。ついで内筒2と外筒3の口元接合部と、外筒3底部とチップ管付封止板 5との接合部の双方の接合部を低融点はんだの融点付近に加熱し、これらの接合 部をはんだ付けして接合一体化する。
【0015】 ついでチップ管7を真空排気装置に接続し、内外筒間の空間を真空排気し、さ らにチップ管7を通して活性化処理したバルクゲッタ12を入れ、このバルクゲ ッタ12をバーリング加工部11先端に設置する。ついでチップ管7を圧着して 真空封切りし、圧着封切り部8を形成する。これにより内外筒間に真空断熱空間 層6が形成されるとともに、バルクゲッタ12が封止板本体9のバーリング加工 部11先端とチップ管7の圧着封切り部8との間隙に固定保持される。
【0016】 このようにして図1に示す合成樹脂製真空断熱容器1が作製される。 この合成樹脂製真空断熱容器1は、封止板本体9にバーリング加工部11を形 成し、このバーリング加工部11にチップ管7の一端を接合一体化してなるチッ プ管付封止板5を備え、このバーリング加工部11先端とチップ管7の圧着封切 り部8との間隙に、活性化処理済みのバルクゲッタ12を固定保持した構造であ るので、持ち運びの際に殆ど異音を発することが無く、また落下や振動によって 外れる心配も一切無くなる。また、このチップ管付封止板5は、封止板本体9の バーリング加工部11にチップ管7を差し込んで位置決めすることが可能なので 、ろう付け等により容易に作製できる。
【0017】
以上説明したように、本考案の合成樹脂製真空断熱容器は、封止板本体に設け られた排気孔の周縁が下方に突出したバーリング加工部を有し、該バーリング加 工部にチップ管の一端を接合一体化してなるチップ管付封止板を備え、このバー リング加工部先端とチップ管の圧着封切り部との間隙に、活性化処理済みのバル クゲッタを固定保持した構造であるので、持ち運びの際に殆ど異音を発すること が無く、また落下や振動によってゲッタが外れる心配も一切無くなるので、長期 間にわたって優れた保温性能を維持しつつ異音の発生の無い、優れた合成樹脂製 真空断熱容器となる。 また、このチップ管付封止板は、その封止板本体のバーリング加工部にチップ 管を差し込んで位置決めすることが可能なので、ろう付け等により容易に作製で きる。 さらに、従来、主に金属製真空断熱容器等で使用されていたゲッタ保持具を取 り付ける必要も無くなり、真空封切りのためのチップ管圧着と同時にゲッタを固 定保持することが可能となる。
【図1】図1は本考案の合成樹脂製真空断熱容器の一実
施例を示す正面断面図である。
施例を示す正面断面図である。
【図2】図2は図1のA部の拡大断面図である。
1……合成樹脂製真空断熱容器、2……内筒、3……外
筒、4……開口、5……チップ管付封止板、6……真空
断熱空間層、7……チップ管、8……圧着封切り部、9
……封止板本体、10……排気孔、11……バーリング
加工部、12……バルクゲッタ。
筒、4……開口、5……チップ管付封止板、6……真空
断熱空間層、7……チップ管、8……圧着封切り部、9
……封止板本体、10……排気孔、11……バーリング
加工部、12……バルクゲッタ。
Claims (1)
- 【請求項1】 合成樹脂製の内筒と外筒とをそれぞれの
口元部で接合一体化するとともに、該外筒の底部に形成
された開口をチップ管付封止板を接合一体化し、かつこ
れら内外筒間の空間を真空断熱空間層とするとともに該
チップ管を真空封切りして圧着封切り部を形成してなる
合成樹脂製真空断熱容器において、上記チップ管付封止
板は、封止板本体に設けられた排気孔の周縁が下方に突
出したバーリング加工部を有し、該バーリング加工部に
チップ管の一端を接合一体化してなり、かつ該バーリン
グ加工部先端とチップ管の圧着封切り部との間隙に活性
化処理済みのバルクゲッタを固定保持したことを特徴と
する合成樹脂製真空断熱容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992061666U JP2577038Y2 (ja) | 1992-09-01 | 1992-09-01 | 合成樹脂製真空断熱容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992061666U JP2577038Y2 (ja) | 1992-09-01 | 1992-09-01 | 合成樹脂製真空断熱容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0624651U true JPH0624651U (ja) | 1994-04-05 |
JP2577038Y2 JP2577038Y2 (ja) | 1998-07-23 |
Family
ID=13177788
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992061666U Expired - Lifetime JP2577038Y2 (ja) | 1992-09-01 | 1992-09-01 | 合成樹脂製真空断熱容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2577038Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-09-01 JP JP1992061666U patent/JP2577038Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2577038Y2 (ja) | 1998-07-23 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980331 |