JPH0624448B2 - 脱穀装置の選別制御装置 - Google Patents

脱穀装置の選別制御装置

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JPH0624448B2
JPH0624448B2 JP811588A JP811588A JPH0624448B2 JP H0624448 B2 JPH0624448 B2 JP H0624448B2 JP 811588 A JP811588 A JP 811588A JP 811588 A JP811588 A JP 811588A JP H0624448 B2 JPH0624448 B2 JP H0624448B2
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chaff
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茂夫 佐藤
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、扱室からの漏下処理物を選別処理する揺動選
別板と、選別風を送風する唐箕とが設けられ、前記揺動
選別板は、処理物移送方向に並置される帯板状部材にて
構成されるチャフシーブを備え、前記帯板状部材の隣り
合うものの間に形成される間隙を変更調節する間隙調節
用のアクチュエータが設けられ、前記唐箕の送風量を変
更調節する送風量調節用のアクチュエータが設けられ、
前記扱室に穀稈が供給されている状態であるか否かを検
出する穀稈供給検出手段が設けられ、その穀稈供給検出
手段が穀稈非供給を検出するに伴って前記間隙を小に、
且つ、前記送風量を小にすべく、前記間隙調整用のアク
チュエータ及び前記送風量調節用のアクチュエータを作
動させる制御手段が設けられた脱穀装置の選別制御装置
に関する。
〔従来の技術〕
かかる脱穀装置の選別制御装置は、扱室への供給が停止
されると、チャフシーブの間隙を小に、且つ、唐箕の送
風量を小にすることによって、扱室からの漏下処理物量
が少なくなっても、適正な選別を行なえるようにしたも
のである。
ところで、穀稈の供給が停止された時点から所定時間の
間は、漏下処理物量が大幅に減少しないことが知られて
いる。
従って、本出願人は、穀稈の供給が停止された際には、
一定時間の遅れをもって、間隙調節用のアクチュエータ
や送風量調節用のアクチュエータを作動させるようにし
て、穀粒が所望通り選別回収されずに脱穀装置外へ排出
されてしまう、いわゆる3番ロスの発生を回避させるよ
うにすることを考えた。尚、穀稈が供給されている状態
においては、間隙をや送風量を、穀稈供給量に応じて自
動調節させることが、近年では多い。
ちなみに、例えば特公昭62−46128号公報で開示
されるように、チャフシーブの間隙のみを時間遅れをも
って調節する手段があるが、漏下処理物量が少ない時
に、送風量が多過ぎると、3番ロス量が多くなるもので
あり、送風量の調節をも行なう方が好ましいものであ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述の従来手段によっても、3番ロスを充分に抑制でき
ないものであった。
これは、唐箕の送風量が少なくなるように送風量を調節
しても、選別箇所での風量が漏下処理物量に適する風量
に減少するまでにはかなりの時間遅れがあるものであ
り、そのために生じるものである。
本発明は、上記実状に鑑みて為されたものであって、そ
の目的は、間隙の調節と送風量の調節との夫々を適切に
行なわせることによって、3番ロスの発生を適確に抑制
する点にある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明による脱穀装置の選別制御装置の特徴構成は、穀
稈供給検出手段が穀稈非供給を検出するに伴って、チャ
フシーブの間隙を小に、且つ、唐箕の送風量を小にすべ
く、間隙調節用のアクチュエータ及び送風量調節用のア
クチュエータを作動させる制御手段は、前記穀稈非供給
の検出に伴って、前記間隙調節用のアクチュエータを遅
れ時間をもって作動させ、且つ、前記送風量調節用のア
クチュエータを遅れ時間無しで又は前記間隙調節の遅れ
時間よりも小さな遅れ時間をもって作動させるように構
成されている点にあり、その作用及び効果は次の通りで
ある。
〔作用〕
すなわち、扱室への穀稈供給が停止された際には、漏下
処理物量が少なくなるまでの充分な時間遅れをもって、
間隙調整用のアクチュエータが作動されるのに対し、送
風量調節用のアクチュエータを、間隙調節用のアクチュ
エータの作動よりも早めに作動させて、漏下処理物量が
少なくなった時点では、選別箇所での風量がその漏下処
理物量に適する風量となるようにする。
〔発明の効果〕
従って、扱室への穀稈供給が停止されるのに伴って、漏
下処理物量が少なくなった時点では、間隙及び選別箇所
での風量夫々を適切にできるから、3番ロスの発生を一
層確実に回避できるようになった。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第4図に示すように、コンバインは、クローラ走行装置
(1)を備えた車体(V)と、その車体(V)の上部に搭載され
る脱穀装置(2)と、前記車体(V)の前部に付設される刈取
部(3)とを有している。
前記刈取部(3)は、引き起こし装置(4)、穀稈の株元を切
断する刈刃(5)、及び、刈取穀稈を機体後方に搬送して
脱穀装置(2)に供給する搬送装置(6)を備えている。
尚、図中、(S0)は、前記搬送装置(6)の搬送経路中にお
いて刈取穀稈の株元に接触作用することにより、前記脱
穀装置(2)への穀稈供給の有無を検出する穀稈供給検出
手段としての株元センサ(S0)である。
第5図に示すように、前記車体(V)に搭載されたエンジ
ン(E)の出力が、ベルトテンション式の脱穀クラッチ(7)
を介して前記脱穀装置(2)に伝動され、且つ、ベルトテ
ンション式の走行クラッチ(8)、及び走行用の油圧式無
段変速装置(9)を介して前記クローラ走行装置(1)の駆動
ケース(9A)に伝動されている。
又、前記駆動ケース(9A)に伝動された出力の一部が、ベ
ルトテンション式の刈取クラッチ(10)を介して前記刈取
部(3)に伝動されている。
尚、図中、(S1)は前記変速装置(9)の出力回転数に基づ
いて前記車体(V)の走行速度を(以下において車速と略
称することもある)検出する車速検出手段としての車速
センサである。
但し、図示を省略するが、前記車体(V)の前後進切り換
え並びに変速は、前記走行用変速装置(9)を手動操作す
ることにより、人為的に調節されることになる。
第6図に示すように、前記脱穀装置(2)は、扱胴(11)を
収納する扱室(A)、前記搬送装置(6)から供給される横倒
れ姿勢の穀稈を挟持搬送するフィードチェーン(12)、排
塵用の横断流ファン(13)、唐箕(14)と揺動選別板(15)と
からなる選別装置(B)、穀粒回収用の1番口(16)、及
び、2番物回収用の2番口(17)の夫々を備えている。
前記扱室(A)の下部には、穀粒選別用の受網(18)が設け
られ、前記扱室(A)の終端部には、前記扱室(A)内に残存
する処理物を排出する排出口(19)が開口されている。但
し、前記受網(18)を漏下する処理物及び前記排出口(19)
を通して排出される処理物を、前記扱室(A)からの漏下
処理物量と総称する。
前記揺動選別板(15)は、前記唐箕(14)の上方に位置する
グレンパン(20)、そのグレンパン(20)に引き続いて位置
するチャフシーブ(21)、そのチャフシーブ(21)に引き続
いて位置するストローラック(22)、前記チャフシーブ(2
1)の始端側の下方に位置する補助グレンパン(23)、及
び、その補助グレンパン(23)に引き続いて位置するグレ
ンパン(24)の夫々を備え、それらが左右一対の側板(25)
の間に取り付けられている。
尚、第6図中、(26)は前記排出口(19)に対向して配置さ
れる排出口用のグレンパン、(27)はそのグレンパン(26)
に引き続いて位置し、且つ、横方向に並ぶ複数本の扞材
であり、それらグレンパン(26)及び扞材(27)は前記揺動
選別板(15)と共に揺動されるようになっている。又、(2
8)は前記扞材(27)上の処理物に作用する刃付き回転体で
ある。
第7図乃至第9図に示すように、前記チャフシーブ(21)
は、処理物移送方向に並置される帯板状部材(a),(a′)
にて構成され、そして、その帯板状部材(a),(a′)の隣
合うものの間に形成される間隙(S)を変更調節自在に構
成されている。
説明を加えれば、複数個の帯板状部材(a),(a′)のうち
の一つの帯板状部材(a′)の上端部が、前記左右一対の
側板(25)を貫通する支点軸(29)に外嵌され、且つ、その
帯板状部材(a′)の下端側の両端部夫々に、前記側板(2
5)に形成された長孔(b)を貫通する連結ピン(30)が止着
されている。
前記支点軸(29)及び前記連結ピン(30)の夫々に外嵌着さ
れる左右一対のリンク(31)が設けられ、その左右一対の
リンク(31)の一方に操作アーム(32)が取り付けられてい
る。
前記一つの帯板状部材(a′)を除く他の帯板状部材(a)
は、コの字状の取付金具(33)を用いて前記側板(25)に取
り付けられている。つまり、前記コの字状の取付金具(3
3)は、上端側の軸部分(33a)が前記側板(25)に貫通止着
され、且つ、下端側の軸部分(33b)が前記側板(25)に形
成された長孔(b)に貫通するように構成されている。そ
して、前記他の帯板状部材(a)の下端側の両端部夫々
が、前記取付金具(33)の下端側の軸部分(33b)に外嵌着
されている。
前記連結ピン(30)及び複数個の取付金具(33)の下端側の
軸部分(33b)が、連係板(34)にて接続され、もって、各
帯板状部材(a),(a′)を、それらの上端側を支点にして
一体揺動させることにより、前記間隙(S)を変更調節す
るように構成されている。
そして、前記間隙(S)を変更調節するためのチャフ調節
用の電動モータ(M1)が、前記脱穀装置(2)の固定枠側に
設けられ、前記間隙(S)が小となる閉じ側に付勢するス
プリング(35)が、前記操作アーム(32)に連結され、その
操作アーム(32)と、前記電動モータ(M1)にて正逆転駆動
される螺軸(36)に咬合するコマ部材(37)とが、レリーズ
ワイヤ(38)にて連動連結されている。
尚、第7図中、(S2)は前記間隙(S)の調節状態を前記コ
マ部材(37)の位置変化として検出するチャフ開度検出用
ポテンショメータであって、その操作レバー(39)の遊端
部が、前記コマ部材(37)に連結されている。
又、(40a),(40b)は前記間隙(S)が調節限度に達すると前
記操作レバー(39)にて押圧操作されるスイッチであっ
て、前記電動モータ(M1)を自動停止させるために設けら
れている。
前記唐箕(14)は、その回転数を変速して送風量を変更調
節できるように構成されている。
説明を加えれば、第10図及び第11図に示すように、
前記唐箕(14)の回転軸(14A)に付設された入力プーリ(4
1)が、左右一対のプーリ部分(41a),(41b)に分割形成さ
れ、そして、その左右一対のプーリ部分(41a),(41b)の
間隔を変更調節して前記トウミ(14)の回転数を変更調節
するいわゆる割りプーリ式の変速装置(42)が構成されて
いる。
尚、第10図中、(43)は前記エンジン(E)の出力を前記
入力プーリ(41)に伝動する伝動ベルト、(44)はテンショ
ンプーリである。
前記左右一対のプーリ部分(41a),(41b)の一方(41a)は、
前記回転軸(14A)に固着され、他方(41b)は、前記回転軸
(14A)の軸方向に摺動自在に外嵌されている。但し、前
記摺動側の他方のプーリ部分(41b)は、固定側の一方の
プーリ部分(41a)に付設の連結ピン(45)にて連結され、
前記両プーリ部分(41a),(41b)は、一体回転しながら、
且つ、その間隔を変更調節できるようになっている。
前記両プーリ部分(41a),(41b)の間隔を変更調節する構
成について説明すれば、前記摺動側のプーリ部分(41a)
のボス部にベアリング(46)を用いて取り付けられた第1
カム形成部材(47)と、前記脱穀装置(2)の固定枠側に取
り付けられた第2カム形成部材(48)との夫々に、前記第
1カム形成部材(47)の回転に伴って、前記両プーリ部分
(41a),(41b)を遠近移動させるためのカム突起(47a),(48
a)が形成されている(第12図参照)。
そして、送風量調節用の電動モータ(M2)が、前記脱穀装
置(2)の固定枠側に付設され、前記第1カム形成部材(4
7)に、変速操作用の操作アーム(49)が付設され、その操
作アーム(49)と前記電動モータ(M2)にて正逆転駆動され
る螺軸(50)に咬合するコマ部材(51)とがレリーズワイヤ
(52)にて連動連結され、もって、前記風量調節用の電動
モータ(M2)にて前記第1カム形成部材(47)が回転操作さ
れて、前記唐箕(14)の回転数を変更調節するように構成
されている。
尚、第10図中、(S3)は変速状態つまり選別風量を前記
コマ部材(51)の位置変化として検出するトウミ風量検出
用ポテンショメータであって、その操作レバー(53)が遊
端部が、前記コマ部材(51)に連結されている。
又、(54a),(54b)は前記コマ部材(51)が変速限度に達す
ると前記操作レバー(53)にて押圧操作されるスイッチで
あって、前記電動モータ(M2)を自動停止させるために設
けられている。
又、第11図中、(S4)は前記唐箕(14)の回転数を検出す
るトウミ回転数センサである。
次に、前記チャフシーブ(21)の間隙調節用の電動モータ
(M1)及び前記唐箕(14)の送風量調節用の電動モータ(M2)
を作動させて、前記選別装置(B)の選別状態を制御する
ための制御構成について説明する。
第1図に示すように、マイクロコンピュータ利用の制御
装置(55)が設けられ、その制御装置(55)に、選別状態を
車速に応じて自動調節するかあるいは手動設定された選
別状態に自動調節するかを指示する脱穀オートスイッチ
(S5)、前記走行用の変速装置(9)が後退側に操作された
か否かを検出して機体(V)が後退状態にあるか否かを検
出する後退検出手段としてのバックスイッチ(S6)、前記
株元センサ(S0)、前記エンジン(E)の回転数を検出する
エンジン回転数センサ(S7)、前記車速センサ(S1)、前記
トウミ回転数センサ(S4)、前記チャフ開度検出用ポテン
ショメータ(S2)、前記トウミ風量検出用ポテンショメー
タ(S3)、同一車速におけるチャフ開度を大小に調節する
チャフ開度調節用ポテンショメータ(S8)、及び、同一車
速におけるトウミ風量を強弱に調節するトウミ風量調節
用のポテンショメータ(S4)、及び、穀稈が稲か麦である
かを選択するスイッチ(S10)夫々が接続されている。
そして、前記制御装置(55)は、予め設定記憶された情報
及び各種の入力情報に基づいて、前記両電動モータ
(M1),(M2)の作動を制御して、前記選別装置(B)の選別状
態を自動調節するように構成されている。
つまり、前記制御装置(55)を利用して、前記選別装置
(B)の選別状態を制御する選別状態制御手段(100)が構成
されているのである。
前記選別装置(B)の選別状態の制御について説明すれ
ば、第3図(イ)に示すように、基本的には、前記車速セ
ンサ(S1)の検出情報に基づいて、車速が大なるほど漏下
処理物量が大なる状態に対応する選別状態、つまり前記
チャフシーブ(21)の間隙(S)(以下においてチャフ開度
と略称することもある)が大となり且つ前記唐箕(14)の
送風量(以下においてトウミ風量と略称することもあ
る)が大となるように制御することになる。
そして、同一車速においても、穀稈の着粒状態の違い等
によって実際の漏下処理物量が異なる場合もあることか
ら、同一車速におけるチャフ開度及び送風量の夫々を大
小に変更調節できるように、前記チャフ開度調節用ポテ
ンショメータ(S8)、及び、前記トウミ風量調節用のポテ
ンショメータ(S9)の夫々によって、最高車速の時の選別
状態に対応するチャフ開度並びに送風量の夫々を設定す
ると共に、設定された最高車速における選別状態を基準
にして、その基準となる選別状態を車速に応じて補正す
ることにより、実際の選別状態が漏下処理物量に応じた
選別状態となるようにしてある(第3図(ロ),(ハ)参
照)。
但し、本実施例では、車速を3つの基準値(V1),(V2),(V
3)に基づいて4つのゾーンに分割し、各ゾーンの夫々で
は、同じチャフ開度又は同じ送風量に維持させるように
してある。尚、各ゾーン夫々の最大値と最小値との速度
差は同じである。
又、走行速度が前記速度差に基づいて設定された値より
も大きく減速されるに伴って、間隙調節用の電動モータ
(M1)を遅れ時間(例えば約10秒)をもって作動させ、
且つ、送風量調節用の電動モータ(M2)を遅れ時間無しで
作動させるように構成されている。尚、上記遅れ時間
は、刈取穀稈が脱穀装置(2)へ搬送される時間、及び、
供給された穀稈が扱処理されるのに要する時間に鑑みて
設定されることになる。
さらに、前記株元センサ(S0)がOFF状態になる枕地等で
の非刈作業時や機体後退時には、車速に拘らず、漏下処
理物量が少い状態に対応して予め設定した選別状態に維
持させることになる。そして、予め設定した選別状態に
操作するに際して、間隙調節用の電動モータ(M1)を遅れ
時間をもって作動させ、送風量調節用の電動モータ(M2)
を遅れ時間無しで作動させるようにしてあり、加えて、
前記遅れ時間は、稲の設定値(t1)の方が麦の設定値
(t20)よりも大に決められている。
以下、制御装置(55)の作動に基づいて、説明を加える。
第2図(イ)に示すように、制御装置(55)は、起動される
と初期設定の処理を実行し、次に、センサ類のデータを
読込む処理を実行する。
次に、出力処理や目標値設定処理を実行し、その後は、
センサ類のデータを読込む処理からを繰返すことにな
る。
前記出力処理は、第2図(ロ)に示すように、先ず、前記
脱穀オートスイッチ(S5)がONであるか否かを判別し、
ONである場合には、前記チャフ開度及びトウミ風量の
夫々の制御目標値から、前記チャフ開度検出用ポテンシ
ョメータ(S2)及びトウミ風量検出用ポテンショメータ(S
3)の夫々にて検出される現在値を減算して、トウミ偏差
及びチャフ偏差の夫々を求める。
但し、前記チャフ開度及びトウミ風量の夫々の制御目標
値は、後述の如く、前記チャフ開度調節用ポテンショメ
ータ(S8)及びトウミ風量調節用ポテンショメータ(S9)の
夫々にて調節した最高車速の時の調節値を車速に応じて
補正して用いることになるが、制御起動時には、予め設
定された標準的な値に設定されることになる。
一方、前記脱穀オートスイッチ(S5)がOFFである場合
には、チャフ開度及びトウミ風量が、前記チャフ開度調
節用ポテンショメータ(S8)及び前記トウミ風量調節用の
ポテンショメータ(S9)の夫々によって設定される各調節
値に維持されるように、設定された調節値から現在値を
減算した値を、前記トウミ偏差及びチャフ偏差として求
める。
そして、前記トウミ回転数センサ(S4)の検出情報に基づ
いて、前記唐箕(14)が設定回転数(500rpm)以上あるか否
かを判別することにより、前記唐箕(14)が回転している
か否かを判断する。
前記唐箕(14)の回転数が設定回転数以上ある場合には、
前記トウミ偏差の符号と大きさに基づいて、設定不感帯
内にあるか、選別風を弱くする強側にあるか、及び、選
別風に強くする弱側にあるかの夫々を判別し、前記トウ
ミ偏差が、弱側にある場合には、強側つまり回転数を増
大させる側に前記選別風調節用の電動モータ(M2)を作動
させる強出力の処理を行い、強側にある場合には、回転
数を低下させる弱出力の処理を行い、そして、不感帯内
にある場合には、前記選別風調節用の電動モータ(M2)を
停止させて現在の選別状態を維持させることになる。
引き続き、前記チャフ偏差が閉側、開側、設定不感帯内
の何れの状態にあるかを判別して、閉側にある場合に
は、前記チャフシーブ(21)の間隙(S)を拡げるように前
記チャフ開度調節の電動モータ(M1)を作動させる開出力
の処理を行い、開側にある場合には閉出力の処理を行
い、そして、不感帯内にある場合には、停止させて現在
の選別状態を維持させることになる。
尚、前記トウミ(14)の回転数が設定回転数以下である場
合にはトウミ風量の調節は行わないようにすると共に、
その設定回転数以下である場合において、前記脱穀オー
トスイッチ(S5)がOFF状態にある場合にも、前記チャ
フ開度を変更調節できるようにしてある。
つまり、前記トウミ風量の調節は、前述の如く、割りプ
ーリ式の変速装置(42)にて前記唐箕(14)の回転数を変速
して行うように構成されていることから、前記脱穀装置
(2)の運転停止状態においてはトウミ風量を調節するこ
とはできないために、前記トウミ(14)の回転数が設定回
転数以下である場合には、前記トウミ風量の調節を行わ
ないようにしているのである。
但し、前記脱穀装置(2)が運転状態にある場合には、前
記チャフシーブ(21)が前記選別装置(B)とともに揺動さ
れることから、その開度を確認することができないの
で、前記唐箕(14)が設定回転数以下となる前記脱穀装置
(2)の運転停止状態においても、前記チャフ開度調節用
ポテンショメータ(S2)によってチャフ開度を変更調節で
きるようにすることで、チャフ開度の調節状態を容易に
点検できるようにしているのである。
前記目標値設定処理は、第2図(ハ)に示すように、この
処理が設定時間(500ms)毎に実行されるようにするため
に、その設定時間(500ms)経過のタイミングをチェック
した後、前記バックスイッチ(S6)がON状態にあるか否
かを判別する。
前記バックスイッチ(S6)がOFF状態である場合には、
前記株元センサ(S0)がON状態にあるか否かを判別す
る。
そして、前記バックスイッチ(S6)がOFFで且つ前記株
元センサ(S0)がONしている場合には、刈取作業が行わ
れている状態にあると判断して、始めてOFF状態から
ON状態へ変化したか否かを判別することにより、作業
開始であるか継続的に刈取作業が行われている状態にあ
るかを判断する。
尚、前記バックスイッチ(S6)がONである場合、及び、
前記バックスイッチ(S6)がOFFで且つ前記株元センサ
(S0)がOFFである場合における処理については後述す
る。
前記株元センサ(S0)が始めてONした場合には、作業開
始であると判断して、前記エンジン回転数センサ(S7)に
よる現回転数を基準回転数として設定し、始めてONし
たのではない場合には、前記基準回転数が現回転数より
も大であるか否かを判別して、基準回転数が現回転数よ
りも大でない状態にある場合、つまり、現回転数のほう
が作業開始時に設定された基準回転数よりも大である場
合には、前記基準回転数を現回転数に更新する。
次に、前記基準回転数と現回転数との偏差を回転数ダウ
ン値として求め、その回転数ダウン値が設定回転数(200
rpm)以上あるか否かを判別することにより、前記エンジ
ン(E)に対する負荷状態が過負荷状態にあるか否かを判
断する。
前記回転数ダウン値が設定回転数(200rpm)未満である場
合には、過負荷状態にないと判断して、前述の如く、車
速が遅いほど前記トウミ風量が弱側となり且つ前記チャ
フ開度が閉側となるように、前記車速センサ(S1)の検出
情報に基づいて、車速に応じて前記トウミ風量を弱側に
補正するためのトウミ補正値及び前記チャフ開度を閉側
に補正するためのチャフ補正値の夫々を求める(第3図
(ロ),(ハ)参照)。
但し、トウミ補正値が必ず求められるに対し、チャフ補
正値は、走行速度が設定値以上大きく減速されている際
には、電動モータ(M1)を遅れ時間をもって作動させるた
めに、次の処理にて求められることになる。
すなわち、目標値設定処理を前回実行した時に記憶され
た前回の車速と現在の車速との差を算出したのち、遅れ
時間中であるか否かを判別するための遅れフラグがON
であるか否かをチェックする。
遅れフラグがONである場合には、遅れ時間が経過した
か否かをチェックし、経過している場合には、遅れフラ
グをOFFにリセットして、チャフ補正値を求める。
遅れフラグがOFFの場合には、前述の算出にて求められ
た差に基づいて、設定値以上の減速であるか否かを判別
する。
そして、設定値以上の減速である場合には、遅れフラグ
をONにセットする。又、設定値以上の減速で無い場合
には、チャフ補正値を求める。
尚、上述の回転数ダウン値が設定回転数(200ppm)以上あ
る場合には、トウミ補正値及びチャフ補正値の夫々を零
に設定して、前記選別装置(B)の選別状態を最大漏下処
理物量に対応する最高車速の時の設定選別状態に制御す
ることにより、脱穀装置(2)における選別処理が迅速に
行われるようにして、過負荷状態の解消が迅速に行える
ようにしている。
前記トウミ補正値及びチャフ補正値の夫々を求めた後
は、前記株元センサ(S0)のON時間が作業開始から脱穀
処理が安定するに要する時間に対応して設定された第1
設定時間(t1=5秒)以上あるか否かを判別し、第1設定時
間未満である場合には、前記トウミ風量の目標値を漏下
処理物量が小の状態に対応する設定値(T1)に設定し、第
1設定時間以上である場合には、前記トウミ風量調節用
ポテンショメータ(S3)にて設定された調節値から前記し
たトウミ補正値を減算した値を、前記トウミ目標値とし
て設定する。
同様にして、前記株元センサ(S0)のON時間が第2設定
時間(t1=5秒)未満である場合には、前記チャフ開度の制
御目標値となるチャフ目標値を、漏下処理物量が小の状
態に対応する設定値(C1)に設定し、第2設定時間以上で
ある場合には、前記チャフ開度調節用ポテンショメータ
(S2)による調節値から前記チャフ補正値を減算した値に
設定することになる。
前記バックスイッチ(S6)がONである場合、及び、前記
バックスイッチ(S6)がOFFで且つ前記株元センサ(S0)
がOFFである場合である場合の制御について説明すれ
ば、機体後退時や回向時等の非刈取作業時には、車速に
拘束らず前記脱穀装置(2)の漏下処理物量が少なくなる
ので、その少ない処理物量に対応する選別状態となるよ
うに、前記チャフ開度及びトウミ風量夫々の目標値を設
定することになる。
但し、トウミ目標値(T2)を直ちに設定するのに対し、チ
ャフ目標値(C2)を、株元センサ(S0)がOFFしてから経
過時間及び穀稈の種類に基づいて設定するようにしてあ
る。
すなわち、株元センサ(S0)がOFFしてからの経過時間
が、稲の場合に第3設定時間(t2=例えば20秒)未満
で、且つ、麦の場合に第4設定時間(t20=例えば10
秒)未満であると、チャフ開度の制御を停止して現状を
維持し、稲の場合に第3設定時間(t2)を経過すると、且
つ、麦の場合に第4設定時間(t20)を経過すると、目標
値(C2)に設定する。
尚、機体が後退状態で且つ株元センサ(S0)がON状態に
ある場合にも、チャフ開度の制御が停止されるものとな
る。
〔別実施例〕
穀稈供給検出手段(S0)としては、脱穀装置(2)のフィー
ドチェーン(12)において搬送される穀稈の存否を検出さ
せる等、各種変更できる。
上記実施例では、扱室(A)へ穀稈が供給されている状態
において、間隙(S)や送風量を自動調節するものを示し
たが、所定値に維持させるようにしたり、手動調節させ
るようにしてもよい。
上記実施例では、麦の場合にも、車速の応じて送風量を
調節させるようにしたが、麦の場合には、車速の変動に
拘らず、一定の送風量に維持させてもよい。
又、穀稈非供給に伴って、間隙(S)の遅れ時間よりも小
さな遅れ時間をもって、送風量を小にするようにしても
よい。
その他、本発明を実施する上で必要となる各部の構成
は、使用対象等に応じて各種変更できる。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする為
に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構造
に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係る脱穀装置の選別制御装置の実施例を
示し、第1図は制御構成のブロック図、第2図(イ),(ロ),
(ハ)は制御作動のフローチャート、第3図(イ)は車速と選
別状態の関係を示す説明図、同図(ロ)は選別風量の補正
値と車速の関係を示す説明図、同図(ハ)はチャフ開度の
補正値と車速の関係を示す説明図、第4図はコンバイン
の概略側面図、第5図は伝動系統図、第6図は脱穀装置
の切り欠側面図、第7図はチャフシーブの構成を示す切
り欠側面図、第8図はその要部拡大側面図、第9図は帯
板状部材の取り付け構造を示す展開平面図、第10図は唐
箕の変速構造を示す要部側面図、第11図は唐箕の入力プ
ーリ部の切り欠正面図、第12図はカム形成部材の展開平
面図、第13図(イ),(ロ)はタイムチャートである。 (14)……唐箕、(15)……揺動選別板、 (21)……チャフシーブ、(100)……制御手段、 (A)……扱室、(a),(a′)……帯板状部材、 (M1)……間隙調節用のアクチュエータ、 (M2)……送風量調節用のアクチュエータ、 (S)……間隙、(S0)……穀稈供給検出手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】扱室(A)からの漏下処理物を選別処理する
    揺動選別板(15)と、選別風を送風する唐箕(14)とが設け
    られ、前記揺動選別板(15)は、処理物移送方向に並置さ
    れる帯板状部材(a),(a′)にて構成されるチャフシーブ
    (21)を備え、前記帯板状部材(a),(a′)の隣り合うもの
    の間に形成される間隔(S)を変更調節する間隔調節用の
    アクチュエータ(M1)が設けられ、前記唐箕(14)の送風量
    を変更調節する送風量調節用のアクチュエータ(M2)が設
    けられ、前記扱室(A)に穀稈が供給されている状態であ
    るか否かを検出する穀稈供給検出手段(S0)が設けられ、
    その穀稈供給検出手段(S0)が穀稈非供給を検出するに伴
    って前記間隔(S)を小に、且つ、前記送風量を小にすべ
    く、前記間隔調整用のアクチュエータ(M1)及び前記送風
    量調節用のアクチュエータ(M2)を作動させる制御手段(1
    00)が設けられた脱穀装置の選別制御装置であって、前
    記制御手段(100)は、前記穀稈非供給の検出に伴って、
    前記間隔調節用のアクチュエータ(M1)を遅れ時間をもっ
    て作動させ、且つ、前記送風量調節用のアクチュエータ
    (M2)を遅れ時間無しで又は前記間隔調節の遅れ時間より
    も小さな遅れ時間をもって作動させるように構成されて
    いる脱穀装置の選別制御装置。
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