JPH0813221B2 - コンバインの制御装置 - Google Patents

コンバインの制御装置

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JPH0813221B2
JPH0813221B2 JP2007754A JP775490A JPH0813221B2 JP H0813221 B2 JPH0813221 B2 JP H0813221B2 JP 2007754 A JP2007754 A JP 2007754A JP 775490 A JP775490 A JP 775490A JP H0813221 B2 JPH0813221 B2 JP H0813221B2
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茂夫 佐藤
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、エンジンの負荷状態を検出する負荷検出手
段と、前記エンジンの負荷が設定目標値に維持されるよ
うに、前記負荷検出手段の情報に基づいて走行用変速装
置を自動的に操作する車速制御手段と、 扱室からの漏下処理物を選別処理する選別装置と、車
速検出手段と、車速の変化に応じた前記選別装置の目標
選別状態の変化パターンを穀桿の種類に合わせて変更設
定するための対象穀桿設定手段と、前記車速検出手段及
び前記対象穀桿設定手段の情報に基づいて、前記選別装
置の選別状態を自動調節する選別制御手段とが設けられ
たコンバインの制御装置に関する。
〔従来の技術〕
上記コンバインの制御装置においては、エンジンの動
力を極力有効に利用して効率の良い作業を行えるように
するため、車速制御手段によって、エンジン負荷が設定
目標値に維持されるように車速を制御し、又、脱穀装置
における選別装置の選別作用を適正通り行えるようにす
るため、車速が速いほど処理穀桿量が大になって扱室か
らの漏下処理物が大になる点を利用して、選別制御手段
によって、選別装置の選別状態を車速に応じて調節する
ようにしたものである。
さらに、例えば、稲、麦、大豆等の穀桿の種類によっ
て同じ車速でも選別装置の適正な選別状態が異なるた
め、対象穀桿設定手段を設けて、車速の変化に応じた前
記選別装置の目標選別状態の変化パターンを穀桿の種類
に合わせて変更できるようになっている。
ところで、従来では、上記車速制御におけるエンジン
負荷の設定目標値は、穀桿の種類の変更に拘らず一定に
維持させるようになっていた。
ちなみに、エンジンに作用する負荷は、走行負荷と脱
穀負荷とが主であり、且つ、走行負荷に較べて脱穀負荷
の方が大である。従って、エンジンの負荷の変動は、走
行負荷の影響は多少あるものの、脱穀負荷の変動として
見ることができるものである。つまり、上記車速制御
は、脱穀装置の負荷を適正負荷に維持するのに極めて有
効に役立つものとなっている。さらに詳述すると、車速
制御は、脱穀装置の負荷が適正負荷となる車速に自動的
に制御するものであり、これにより、圃場における穀桿
の植立密度が各所で変化しても、脱穀装置に過負荷を与
えて詰りを招くトラブル発生や脱穀装置の処理能力を充
分に活用できない不利を回避するのに役立つものとなっ
ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
圃場における穀桿の植立密度の変化に応じた脱穀負荷
の変化、つまり、脱穀装置への穀桿供給量の変化に伴う
脱穀負荷の変化を考察すると、例えば穀桿として稲、麦
を比較した場合、稲、麦の順で脱穀負荷の変化が大きく
現れる傾向にある。尚、この傾向は、麦は稲に較べて葉
が少ないことに起因するものであると考えられる。
従って、上述の如くエンジン負荷の設定目標値を一定
に維持する場合において、脱穀装置に過負荷を与えて詰
りを生じることを確実に回避するには、稲を対象とする
作業時においても上記過負荷を確実に回避できるよう
に、エンジン負荷の目標値を設定する必要がある。具体
的には、エンジン負荷の目標値は、急激に脱穀負荷が増
大側に変化しても、車速制御によって脱穀負荷が詰りを
生じるような過負荷になるのを回避できるように許容で
きる最大負荷よりも低めの負荷に対応する値を目標値と
することになるが、上記の如く稲を対象としてエンジン
負荷の目標値を設定すると、その目標値は、許容できる
最大負荷よりも充分に低い負荷に対応する値にする必要
がある。
その結果、従来の如くエンジン負荷の設定目標値を一
定に維持する構成の場合においては、麦を対象とする際
に、本来はエンジン負荷の設定目標値を稲の場合よりも
高い負荷に対応する値にして、一層の作業能率の向上を
図れるものであるにも拘らずそれを満足できないものと
なるのであり、改善が望まれていた。
ちなみに、全稈投入型コンバインにおいては、対象穀
桿として稲、麦の他に大豆をも対象とすることがある。
この大豆に対する作業時には、穀粒の損傷の回避のため
に、脱穀装置の扱胴の回転数を稲、麦よりも低くするの
が通例であり、その結果、脱穀装置の処理能力は低くな
っている。従って、大豆に対する作業の場合には、エン
ジン負荷の目標値を稲よりも低い値に設定する必要があ
る。従って、大豆をも対象とするコンバインにおいて
は、大豆を対象としてエンジン負荷の目標値を設定する
ため、稲、麦の作業時に効率の良い作業を行えないもの
となるのである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によるコンバインの制御装置は、エンジンの負
荷状態を検出する負荷検出手段と、前記エンジンの負荷
が設定目標値に維持されるように、前記負荷検出手段の
情報に基づいて走行用変速装置を自動的に操作する車速
制御手段と、 扱室からの漏下処理物を選別処理する選別装置と、車
速検出手段と、車速の変化に応じた前記選別装置の目標
選別状態の変化パターンを穀桿の種類に合わせて変更設
定するための対象穀桿設定手段と、前記車速検出手段及
び前記対象穀桿設定手段の情報に基づいて、前記選別装
置の選別状態を自動調節する選別制御手段とが設けられ
たものであって、その特徴構成は以下の通りである。
すなわち、前記車速制御手段は、前記対象穀桿設定手
段の情報に基づいて穀桿の種類に合わせて前記設定目標
値を変更するように構成されている点にある。
〔作 用〕
車速の変化に応じた選別装置の目標選別状態の変化パ
ターンを穀桿の種類に合わせて変更設定するための対象
穀桿設定手段の情報を利用して、エンジンの負荷に対す
る設定目標値を、穀桿の種類に合わせて変更させるよう
にするのである。つまり、例えば対象穀桿が稲、麦であ
る場合には、エンジンの負荷の設定目標値を、麦、稲の
順に高い値となるように変更させるのである。
そして、このような設定目標値の変更を、既設の対象
穀桿設定手段を有効利用して行うものであるから、例え
ば、設定目標値を変更するための操作手段を別途設けて
行うに較べて、制御装置全体としての操作性の向上と構
成の簡素化を図れるものとなっている。
〔発明の効果〕
従って、種類の異なる対象穀桿夫々に対する収穫作業
を、脱穀装置に過負荷を与えて詰りを生じるトラブルの
発生を回避しながらも、一層効率良く行えるのであり、
しかも、その利点を、操作性の向上並びに構成の簡素化
を図りながら得られるのである。
〔実施例〕
以下、本発明を全稈投入式のコンバインに適用した場
合における実施例を図面に基づいて説明する。
第5図に示すように、全稈投入式のコンバインは、ク
ローラ走行装置(1)、搭乗操縦部(2)、及び、脱穀
装置(3)を備えた機体(V)と、その前部において機
体横幅方向に沿う横軸芯周りに駆動昇降自在に取り付け
られた刈取前処理部(4)とからなる。
前記刈取前処理部(4)は、その先端部に設けられた
分草具(5)、圃場の植立穀桿を機体(V)の後方側に
掻き込むリール(6)、掻き込まれた穀桿の株元を切断
するバリカン型の刈り刃(7)、刈り取り穀桿を受け止
めて機体(V)の後方に送り出すオーガ(8)、及び、
前記オーガ(8)から送り出される穀桿を前記脱穀装置
(3)に掻き上げ搬送するフィーダ(9)とからなる。
前記脱穀装置(3)は、前記フィーダ(9)によって
搬送される刈り取り穀桿の前部が投入される扱室(A)
と、その扱室(A)からの漏下処理部に対して選別作用
する揺動選別板(10)を備えた選別装置(B)と、選別
風を送風する唐箕(11)とを備えている。
前記扱室(A)には、前記機体(V)の前後方向に沿
う回転軸芯を有する扱胴(12)が設けられ、その扱胴
(12)の下方に、前記扱室(A)の前後方向略全長に亘
って脱穀処理物漏下用の受け網(13)が張設されてい
る。
そして、第5図及び第6図に示すように、前記扱室
(A)の穀桿入口側部分の天井カバー(14)に、前記扱
室(A)が穀桿供給状態にあるか否かを検出する穀桿供
給状態検出手段としての接触式の穀桿検出センサ(S0
が装着されている。
前記穀桿検出センサ(S0)について説明を加えれば、
前記扱室(A)内の処理物に接触作用するように、前記
扱胴(12)の回転軸芯に平行な軸芯周りに揺動自在に付
設された接触片(15)と、その接触片(15)を前記扱胴
(12)に接近する側に付勢するスプリング(16)と、前
記接触片(5)が設定値以上揺動するに伴ってON作動す
るスイッチ(17)とを備えている。つまり、前記扱室
(A)に穀桿が供給されると前記接触片(15)が前記扱
胴(2)によって扱処理される処理物に接触して前記ス
イッチ(17)がONすると穀桿供給状態にあると検出し、
且つ、前記扱室(A)に対する穀桿供給が停止して前記
スイッチ(17)がOFFすると穀桿非供給状態にあると検
出できるようになっているのである。但し、詳述はしな
いが、前記接触片(15)には穀桿が断続的に接触する状
態となるため、前記スイッチ(17)が設定時間(例えば
2秒)以上継続してOFF状態にある場合に、非供給状態
であると判断させるようにしてある。
そして、詳しくは後述するが、前記穀桿検出センサ
(S0)が穀桿供給状態にあることを検出している間は、
前記選別装置(B)の選別状態が前記扱室(A)からの
漏下処理物量に応じた状態となるように選別状態を自動
調節すると共に、エンジン負荷を設定目標値に維持する
ように車速を自動調節するようになっている。但し、車
速が大なるほど刈り取り穀桿量が大になって、前記扱室
(A)からの漏下処理物量が大になることから、車速を
漏下処理物量に比例する情報として用いて、選別状態を
自動調節させるようになっている。尚、車速を検出する
ための構成については後述する。
前記揺動選別板(10)について説明すれば、第5図に
示すように、前方から後方に向かって順次並ぶように配
置されたグレンパン(18)とチャフシーブ(19)、及
び、前記チャフシーブ(19)の下方に位置するグレンシ
ーブ(20)等を備え、それらの各部が左右一対の側板
(21)の間に固定されて、全体として板状に形成されて
いる。
前記選別装置(B)の下部には、前記クレンシーブ
(20)から漏下する穀粒を一番物として回収する一番物
回収部(22)と、前記チャフシーブ(19)の終端部や前
記グレンシーブ(20)の終端部を越えて落下する藁屑等
と穀粒とが混入した処理物(以下の説明において二番物
と略称する)を回収する二番物回収部(23)とが設けら
れている。尚、詳述はしないが、前記二番物回収部(2
3)から回収される二番物は前記扱室(A)に還元され
て再度、扱処理されることになる。
次に、前記選別装置(B)の選別状態を調節するため
の構成について説明する。
第7図に示すように、前記チャフシーブ(19)は、処
理物移送方向(図中において左右方向)に並置された複
数個の帯板状部材(19a)が、その上下中間部を支点と
して前記左右の側板(21)に対して回動自在に取り付け
られ、各帯板状部材(19a)の下端部に枢着された操作
ロッド(24)を前後方向に押し引き操作することによっ
て、前記帯板状部材(19a)の間隔(t)(以下の説明
においてチャフ開度と略称する場合もある)を変更調節
できるように構成されている。
そして、前記チャフ開度を変更調節するアクチュエー
タとしてのチャフ開度調節用電動モータ(M1)が設けら
れ、その電動モータ(M1)によってギヤ連係機構(25)
を用いて揺動操作される揺動アーム(25A)と前記操作
ロッド(24)とがレリーズワイヤ(26)によって連動連
結されている。尚。図中、(27)はチャフ開度を閉じ側
に復帰付勢するスプリング、(S2)は前記電動モータ
(M1)による前記揺動アーム(25A)の操作量をチャフ
開度として検出するポテンショメータ式のチャフ開度検
出用センサである。
前記唐箕(11)は、いわゆる割りプーリ式の無段変速
装置を用いて、その回転数を可変することにより送風量
を変更調節できるように構成されている。
説明を加えれば、第8図に示すように、前記唐箕(1
1)を回転駆動する入力プーリ(28)が割りプーリに構
成され、その入力プーリ(28)の径を可変する操作アー
ム(29)が、トウミ風量調節用電動モータ(M2)によっ
て回動操作されるように設けられ、もって、前記電動モ
ータ(M2)によって前記唐箕(11)の回転数を高低に変
更調節することにより送風量(以下の説明においてトウ
ミ風量と略称する場合もある)を強弱に変更調節できる
ようになっている。尚、図中、(30)は前記入力プーリ
(28)の駆動ベルト、(31)は前記電動モータ(M2)に
よってギヤ連係機構(32)を用いて揺動操作される揺動
アーム(32A)と前記操作アーム(29)とを連動連結す
るレリーズワイヤ、(S3)は前記揺動アーム(32A)の
操作量をトウミ風量として検出するポテンショメータ式
のトウミ風量検出用センサである。
つまり、前記選別装置(B)は、前記チャフ開度を大
小に調節すると共に、前記トウミ風量を強弱に調節する
ことにより、前記扱室(A)からの漏下処理物量の大小
すなわち車速に応じて選別状態を変更調節できるように
構成されているのである。尚、後述の如く、基本的に
は、前記車速が大なるほど前記チャフ開度が大となり、
且つ、前記トウミ風量が強となるように、車速に応じて
選別状態を自動調節させるようになっている。
次に、車速を自動調節するための構成について説明す
る。
第3図に示すように、エンジン(E)の出力がベルト
テンション式の脱穀クラッチ(33)を介して前記扱胴
(12)にベルト伝動されると共に、走行用変速装置とし
ての油圧式無段変速装置(34)にベルト伝動され、その
変速装置(34)の出力によって前記クローラ走行装置
(1)が駆動されるようになっている。
そして、前記搭乗操縦部(4)に設けられる主動操作
式の変速レバー(35)と前記変速装置(34)とがリンク
機構(35A)を介して連動連結されると共に、前記変速
装置(34)を操作するアクチュエータとしての変速用電
動モータ(M3)が、前記変速レバー(35)による変速を
優先させるように、摩擦式の伝動機構(36)を介して、
前記リンク機構(35A)のうちのリンク(35a)に連動連
結されている。又、前記エンジン(E)に、その負荷状
態を回転数に基づいて検出する負荷検出手段としての回
転数センサ(S6)が付設されている。つまり、エンジン
(E)は負荷の増大に応じて回転数が低下することか
ら、前記回転数センサ(S6)の情報に基づいて前記変速
用電動モータ(M3)を制御することにより、車速制御を
行うようにしているのである。尚、図中、(S1)は前記
クローラ走行装置(1)の駆動回転数に基づいて車速を
検出する車速検出手段としての車速センサであって、そ
の検出情報は前記選別装置(B)の選別状態を自動調節
するための情報として用いられることになる。
次に、前記選別装置(B)の選別状態を車速に基づい
て自動調節させるための制御構成並びに車速を自動調節
するための制御構成について説明する。
第1図に示すように、マイクロコンピュータ利用の制
御装置(37)が設けられ、その制御装置(37)に、前記
穀桿検出センサ(S0)、前記車速センサ(S1)、前記チ
ャフ開度検出用センサ(S2)、前記トウミ風量検出用セ
ンサ(S3)、前記チャフ開度の上限を手動設定するため
のチャフ開度設定器(S4)、及び、前記トウミ風量の下
限を手動設定するためのトウミ風量設定器(S5)、前記
回転数センサ(S6)、前記チャフ開度及び前記トウミ風
量を車速に応じて自動調節させる自動モードと前記各設
定器(S4),(S5)によって設定される目標値に維持さ
せる手動モードとを選択するための自動スイッチ(S
W1)、前記扱室(A)に供給される穀桿が稲、麦、大豆
の何れであるかを指示するための対象穀桿設定手段とし
ての穀桿種類指示スイッチ(SW2)の夫々が接続されて
いる。尚、図中、(38)は前記エンジン(E)に対する
負荷状態を可視表示するための負荷表示器、(S7)は前
記脱穀クラッチ(33)が入り状態にあるか切り状態にあ
るかを検出する脱穀スイッチである。
つまり、前記制御装置(37)を利用して、前記車速検
出手段としての車速センサ(S1)及び前記対象穀桿設定
手段としての穀桿種類指示スイッチ(SW2)の情報に基
づいて、前記選別装置(B)の選別状態を自動調節する
選別制御手段(101)と、前記エンジン(E)の負荷状
態を検出する負荷検出手段としての回転数センサ(S6
と、前記エンジン(E)の負荷が設定目標値に維持され
るように、前記回転数センサ(S6)の情報に基づいて走
行用の変速装置(34)を自動的に操作する車速制御手段
(101)とが構成されることになる。
先ず、選別制御について説明する。
前述の如く、前記扱室(A)からの漏下処理物量は車
速に対して比例関係にあることから、前記チャフ開度及
び前記トウミ風量を、前記チャフ開度設定器(S4)及び
前記トウミ風量設定器(S5)によって設定された目標値
を基準にして前記車速センサ(S1)の検出車速に応じて
補正することにより、前記選別装置(B)の選別状態が
前記扱室(A)からの漏下処理物量に応じた選別状態と
なるように制御することになる。
前記各設定器(S4),(S5)によって設定する目標値
について説明すれば、第9図に示すように、前記チャフ
開度の目標値は、前記チャフ開度設定器(S4)を最小値
に操作したときに全閉状態から僅かに開いた状態に対応
する値となり、且つ、前記チャフ開度設定器(S4)の最
大値が前記チャフ開度の最大値となるように、その調節
範囲を決めてある。又、第10図に示すように、前記トウ
ミ風量の目標値は、前記トウミ風量設定器(S5)を最小
値に操作したときに最小回転数(800rpm)となり且つ最
大値に操作したときに最大回転数(1250rpm)となるよ
うに、その調節範囲を決めてある。
但し、車速の変化に応じた前記選別装置(B)の目標
選別状態の変化パターンを、穀桿の種類に合わせて変更
させるようにしてある。例えば、穀桿が稲である場合に
は、前記トウミ風量は、車速に応じて自動調節させる
が、麦や大豆である場合には、前記トウミ風量は、車速
に拘わらず前記トウミ風量設定器(S5)によって設定さ
れる目標値に維持させるようにしてある。
説明を加えれば、穀桿が麦である場合には、前記チャ
フ開度は、第11図に示すように、車速が小なるほど閉じ
側に調節するように、前記チャフ開度設定器(S4)によ
る目標値を上限として前記車速に応じてその開度を自動
調節させ、且つ、前記トウミ風量は、第12図に示すよう
に、1000rpmから1200rpmの範囲で前記トウミ風量設定器
(S5)によって設定された目標値に維持させるようにし
てある。
穀桿が稲である場合には、前記チャフ開度は、第13図
に示すように、前記麦である場合と同様に車速が小なる
ほど閉じ側に調節するように、前記チャフ開度設定器
(S4)による目標値を上限として前記車速に応じてその
開度を自動調節させ、且つ、前記トウミ風量は、第14図
に示すように、車速が大なるほど強側となるように前記
トウミ風量設定器(S5)によって設定された目標値を下
限として自動調節させるようにしてある。
穀桿が大豆である場合には、前記麦の場合と同様に、
チャフ開度は第15図に示すように、車速に応じて自動調
節させ、且つ、トウミ風量は第16図に示すように、1000
rpmから1250rpmの範囲で前記トウミ風量設定器(S5)に
よって設定された目標値に維持させるようにしてある。
つまり、前記選別制御手段(101)は、自動モード時
には、前記穀桿種類指示スイッチ(SW2)の情報に基づ
いて、前記車速の変化に応じた前記選別装置(B)の目
標選別状態の変化パターンを穀桿の種類に合わせて変更
しながら、且つ、車速に応じて選別装置(B)の選別状
態を自動調節するように構成されているのである。
尚、詳述はしないが、前記唐箕(11)が割りプーリ式
の変速装置を用いて回転数を変速するように構成されて
いることから、自動モード選択時であっても、前記唐箕
(11)の回転数が予め設定された設定値より小である場
合には、前記脱穀装置(3)が非稼働状態にあると判断
して、実際の制御を開始しないことになる。
ところで、第17図に示すように、刈り取り作業を開始
するまでは、前記扱室(A)からの漏下処理物が無いた
め、前記車速による選別状態の自動調節を行えないの
で、前記チャフ開度は予め設定した最小値に維持させ、
且つ、前記トウミ風量は最弱状態に維持させるようにし
てある。尚、この刈り取り作業を開始するまでの制御状
態を、以下の説明においてモード1と呼称する。但し、
このモード1におけるチャフ開度の最小値は稲である場
合には麦である場合よりも開き側の値に維持させるよう
にしてある。
刈り取り作業を開始した後は、前述の如く、前記車速
センサ(S1)の情報に基づいて前記チャフ開度と前記ト
ウミ風量とを自動調節させることになる。但し、麦であ
る場合及び大豆である場合には、前記トウミ風量は前記
トウミ風量設定器(S5)で設定される目標値に維持し
て、チャフ開度のみ自動調節させることになる。尚、こ
の刈り取り作業中における制御状態を、以下の説明にお
いてモード2と呼称する。
次に、刈り取り作業が終了すると、前記刈り取り作業
を開始するまでの状態(モード1)と同じになるのであ
るが、刈り取り作業を終了しても、前記扱室(A)から
の漏下処理物量は直ぐには無くならないので、つまり、
漸次減少する状態となることから、刈り取り作業終了
後、設定時間が経過するまでには現在のチャフ開度及び
トウミ量に維持させた後、段階的にチャフ開度を小に且
つトウミ風量を弱に変更しながら前記モード1に移行さ
せるようにしてある。尚、この刈り終わり時の制御状態
を、以下の説明においてモード3と呼称する。
但し、前記穀桿種類選択スイッチ(SW2)によって指
示される穀桿の種類が麦又は大豆である場合には、前記
チャフ開度のみ自動調節させ、前記トウミ風量は前記ト
ウミ風量設定器(S5)で設定される目標値に維持させる
ようにしてある。そして、前記チャフ開度を現在値に維
持させる時間は、麦である場合よりも稲である場合のほ
うが大となるようにしてある。又、稲である場合には、
このモード3からモード1へ移行する際に、前記トウミ
風量が段階的に減少するようにしてある。
一方、大豆である場合には、前記モード1、モード
2、モード3の何れにおいても、前記チャフ開度は車速
に応じて自動調節させ、且つ、トウミ風量は前記トウミ
風量設定器(S5)で設定される目標値に維持させるよう
にしてある。
尚、前記刈り始め、及び、刈り終わりは、前記穀桿検
出センサ(S0)の情報に基づいて判別させることにな
る。
次に、車速制御について説明する。
前記穀桿検出センサ(S0)がOFFで且つ前記脱穀スイ
ッチ(S7)がONしている状態にあるときを前記エンジン
(E)に対する無負荷状態として、その無負荷状態にあ
る間に、前記回転数センサ(S6)によって検出する前記
エンジン(E)の検出回点数(X)を、エンジン負荷の
大小を判断するための基準回転数(ST)として更新記憶
させるようにしている。
そして、前記穀桿検出センサ(S0)がONし且つ前記脱
穀スイッチ(S7)がONしている状態にあるときを前記エ
ンジン(E)に対する負荷作用状態として、その負荷作
用状態にある間は、前記基準回転数(ST)と検出回転数
(X)との偏差が、前記エンジン負荷の設定目標値に対
応する目標値範囲内に維持されるように、前記変速用電
動モータ(M3)を作動させて前記変速装置(34)を自動
的に操作することになる。
但し、前記目標値の値は、下記表及び第3図に示すよ
うに、稲である場合が最も負荷が重く且つ大豆である場
合が最も負荷が軽くなる状態を維持するように、前記穀
桿種類選択スイッチ(SW2)によって指示される穀桿の
種類に対応して自動的に変更設定するようにしてある。
そして、変更設定された目標値範囲よりも前記エンジ
ン(E)の回転数(X)が低下すると負荷が増大したと
判断して減速操作させ、且つ、前記目標値範囲よりも回
転数(X)が増大すると負荷が軽減されたと判断して増
速操作させるようにしてある。但し、前記目標値に対す
る検出回転数の偏差が大なるほど速く回復できるように
するために、前記目標値に対する検出回転数の偏差の大
きさに応じて増減速の操作速度を調節させるようにして
ある。
前記負荷の目標値範囲について説明を加えれば、麦の
場合には、稲である場合よりも葉が少ないことからエン
ジン(E)に対する目標負荷を高めに設定しても前記扱
室(A)における詰まりを生じる虞れが少ないが、稲の
場合には、麦の場合よりも葉が多いことから、目標負荷
を高めにすると詰まりを生じる虞れがある。一方、大豆
の場合には、穀粒の傷みを少なくするために前記扱胴
(12)の回転数を稲や麦よりも低めにして比較的軽い負
荷状態で処理することから、目標負荷を高めにすると詰
まりを生じる虞れがある。そこで、麦である場合を目標
負荷が最も重い状態として設定し、大豆である場合を目
標負荷が最も軽い状態として設定し、そして、稲である
場合を麦と大豆の中間の負荷状態に設定するようにして
いるのである。
又、穀桿の種類によってエンジン(E)に対する目標
負荷範囲が異なることから、の目標負荷に対する負荷変
動の状態も異なることになる。そこで、増減速操作を行
う場合の操作速度のパターンも、穀桿の種類に応じて大
小に変えるようにしているのである。つまり、増減速操
作の操作速度を、稲である場合が最も遅く、大豆である
場合が最も速く、そして、麦である場合をそれらの中間
の値となるようにしてある。
又、前述の如く、前記エンジン(E)の無負荷時にお
ける回転数が同じであっても、エンジン負荷の目標値
は、処理対象となる穀桿の種類に応じて変わることか
ら、前記負荷表示器(38)による負荷状態の表示を、前
記穀桿種類指示スイッチ(SW2)によって指示される穀
桿の種類に応じて変えるようにしてある。
説明を加えれば、前記エンジン負荷は前記基準回転数
(ST)と検出回転数(X)との偏差に基づいて大小5段
階の数字として評価され、評価した数字が大なるほど負
荷が大であることを表示するようになっている。ちなみ
に、第1図中において1乃至5の数字として表示される
負荷状態のうちの中間に位置する3の範囲が、穀桿の種
類に拘わらず前記表に示す前記エンジン負荷の目標値範
囲として表示されるようにしているのである。
次に、第2図に示すフローチャートに基づいて、前記
制御装置(37)の動作を簡単に説明する。
制御が起動されるに伴って、前記自動スイッチ(S
W1)の情報に基づいて自動モードか否かを判別する。
自動モードである場合には、前記穀桿検出センサ
(S0)及び前記脱穀スイッチ(S7)の情報に基づいて刈
り取り作業中か、刈り終わり、非作業状態かを夫々判別
して、対応する処理(モード3,モード2,モード1)を行
うことになり、自動モードでない場合には、手動モード
の処理を行うことになる。
そして、自動モードで、且つ、刈り取り作業中である
場合に、前述の車速制御を行うことになる。
〔別実施例〕
上記実施例では、エンジン(E)に対する負荷をその
回転数に基づいて検出するようにした場合を例示した
が、例えば、エンジン(E)のトルク等に基づいて検出
するようにしてもよく、負荷検出手段の具体構成は各種
変更できる。
又、上記実施例では、エンジン負荷の目標値を範囲と
して設定する場合を示したが、1つの値に特定する形態
で実施してもよい。
又、上記実施例では、本発明を全桿投入式のコンバイ
ンに適用した場合を例示したが、本発明は、いわゆる自
脱型のコンバインにも適用できるものであって、各部の
具体構成は各種変更できる。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする
為に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構
造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係るコンバインの制御装置の実施例を示
し、第1図は制御構成のブロック図、第2図は制御作動
のフローチャート、第3図は変速操作構造の説明図、第
4図はエンジン負荷の目標値の説明図、第5図はコンバ
インの切欠側面図、第6図は扱室の切欠正面図、第7図
はチャフ開度調節機構の説明図、第8図はトウミ風量調
節機構の説明図、第9図はチャフ開度設定範囲の説明
図、第10はトウミ風量設定範囲の説明図、第11図は穀桿
が麦である場合のチャフ開度と車速の関係の説明図、第
12図は同トウミ風量と車速の関係の説明図、第13図は穀
桿が稲である場合のチャフ開度と車速の関係の説明図、
第14図は同トウミ風量と車速の関係の説明図、第15図は
穀桿が大豆である場合のチャフ開度と車速の関係の説明
図、第16図は同トウミ風量と車速の関係の説明図、第17
図は選別制御の制御モードの説明図である。 (A)……扱室、(B)……選別装置、(E)……エン
ジン、(S1)……車速検出手段、(S6)……負荷検出手
段、(SW2)……対照穀桿設定手段、(34)……走行用
変速装置、(100)……車速制御手段、(101)……選別
制御手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン(E)の負荷状態を検出する負荷
    検出手段(S6)と、前記エンジン(E)の負荷が設定目
    標値に維持されるように、前記負荷検出手段(S6)の情
    報に基づいて走行用変速装置(34)と自動的に操作する
    車速制御手段(100)と、 扱室(A)からの漏下処理物を選別処理する選別装置
    (B)と、車速検出手段(S1)と、車速の変化に応じた
    前記選別装置(B)の目標選別状態の変化パターンを穀
    桿の種類に合わせて変更設定するための対象穀桿設定手
    段(SW2)と、前記車速検出手段(S1)及び前記対象穀
    桿設定手段(SW2)の情報に基づいて、前記選別装置
    (B)の選別状態を自動調節する選別制御手段(101)
    とが設けられたコンバインの制御装置であって、 前記車速制御手段(100)は、前記対象穀桿設定手段(S
    W2)の情報に基づいて穀桿の種類に合わせて前記設定目
    標値を変更するように構成されているコンバインの制御
    装置。
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