JPH06239641A - 光ファイバの異常点検出方法及び装置 - Google Patents
光ファイバの異常点検出方法及び装置Info
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Abstract
生した微細な気泡や傷等の異常点を検出する方法及びそ
の装置に関する。 【構成】 線引装置に演算処理装置9を設けた構成につ
いて、光ファイバ3の外径変動をキャプスタン4にフィ
ードバックし、引取速度を変化せしめて一定外径になる
よう線引きするときに、所定の期間内に生じた引取速度
変化について当該期間に対する速度変化の割合を演算
し、この値と予め指定した値とを比較して検出するもの
である。
Description
ァイバの異常点検出方法及びその装置に関する。
をキャプスタンの引取速度にフィードバックする外径制
御方式がとられている。図3は従来の線引装置の構成を
示す概略図である。光ファイバ用母材1は加熱炉2によ
り溶融され、キャプスタン4により引取られて光ファイ
バ3が形成される。光ファイバ3の外径は加熱炉2の直
下にある外径測定器5によって測定され、所定の外径
(通常は125μm)となるようにキャプスタン4の引
取速度にフィードバックされる。この方法は、また母材
中に微小の異物が存在し、線引きされたファイバ外径が
この異物によって変化した場合、この変化は瞬間的であ
るため上記の制御系は追随することができずに外径測定
器5によって異常点の発生したことを検知することがで
きる。
方法では光ファイバ母材中に気泡が一定の長さに亘って
残存した場合はキャプスタンの引取速度が変化し一定の
外径に制御される。ところで外径が均一に制御されて
も、線引きされるときに気泡がつぶれて光ファイバのコ
アが変形し、伝送損失の増加を招く等の問題が生じるの
で予め検出して除去する必要がある。そこで本発明は、
かかる問題を解決した光ファイバの異常点検出方法及び
その装置を提供することを目的とする。
外径変動をキャプスタンの引取速度にフィードバック
し、引取速度を変化せしめて一定外径になるよう線引き
するときに、所定の期間内に生じた引取速度変化につい
て当該期間に対する速度変化の割合を計算し、この計算
値と予め指定した値とを比較して検知する光ファイバの
異常点検出方法であり、前記引取速度変化の割合を計算
するにあたり、各時刻とそのときの引取速度を一旦記憶
し、これをデータベースに基準時刻と指定時刻との期間
に対する速度変化の割合を計算し、以下基準時刻を順次
移動して速度変化の割合を求める異常点検出方法であ
る。
置と、線引きされた光ファイバの外径測定器と、光ファ
イバに樹脂を被覆する塗布装置と、樹脂の硬化装置と、
外径測定器の測定値によって引取速度が制御されるキャ
プスタンとを備えた線引装置に所定期間内における引取
速度変化の割合を演算処理する装置が取付けられた光フ
ァイバの異常点検出装置であり、前記演算処理装置は、
キャプスタンの引取速度をサンプリングする入力装置
と、サンプリングされた引取速度とその時刻とを蓄積す
る記憶装置と、所定の期間に対するその期間に生じた引
取速度変化の割合を計算する演算器と、演算器の出力と
予め指定した値とを比較する比較器と、比較器の出力に
よって作動する異常点検知器とを備えて構成される。
きされるときは、先ず気泡がつぶれあるいは気泡が小さ
くなって外径が細くなろうとする。このときの情報は外
径測定器からキャプスタンにフィードバックされ、その
結果線速が遅くなって線引された光ファイバは一定外径
を保持することができる。しかしながらこのファイバは
外径が一定でも気泡がつぶれたりあるいは小さい気泡が
残る場合があり、光ファイバの強度が低下したり、伝送
損失の増加原因となる。そこで前記の構成のように、引
取速度を一旦メモリーし、その変化を演算処理すること
によって外径測定器では検知できない異常点を検出する
ことができる。
説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一
符号を付し、重複する説明を省略する。図1は光ファイ
バの線引装置に引取速度の演算処理装置を付加した実施
例の構成を示す概略図であり、図2は演算処理装置の構
成を示すブロック図である。本実施例はこれらの図が示
すように、光ファイバ用母材1は加熱炉2により溶融さ
れ、キャプスタン4により引出されて光ファイバ3が形
成される。光ファイバ3の外径は加熱炉2の直下にある
外径測定器5によって測定され、所定の外径(通常は1
25μm)となるようキャプスタン4にフィードバック
される。演算処理装置9はキャプスタン8の引取速度を
一旦記憶し、速度変化の程度を演算処理して異常点の有
無を判断する。
樹脂が被覆され、硬化炉7,キャプスタン4を経てドラ
ム8に巻取られる。図2に示された演算処理装置の実施
例において、11は時刻Tにおけるキャプスタンの引取
速度Vを一定間隔ごとにサンプリングする入力装置、1
2はこれらの情報を貯える記憶装置、13a,13b,・・
・,13nはそれぞれ演算器であって、基準時刻(例えば
現時点)ToとToから一定時間さかのぼって指定した指
定時刻Ta,・・・,Tnにおけるキャプスタンの引取速度V
o,Va,・・・,Vnを記憶装置12から引出し、速度差Va
−Vo,・・・,IVn−Voをそのときの期間To−Ta,・・・,
To−Tnで割って速度変化の割合 IVa−Vo/To−
Ta,・・・,IVn−VoI/To−Tnを求めるものである。
15a,・・・,15nは演算器13a,・・・,13nの出力と予め
設定された指定値14a,・・・,14nとを比較し、指定値
より大きいときだけ出力を発生する比較器、6は比較器
からの信号に従って作動する異常点検知器である。上記
の演算処理が終わると基準時刻Toを移動し、次に基準
時刻To’について上記の演算を繰返し、光ファイバ全
長について異常点の検出を行うものである。
及び基準時刻と指定時刻との間隔Ta−To,・・・,Tn−T
oは線速制御の方式(P,I,D制御及び係数等)ある
いは異常点検出の精度(気泡の大きさ,発生頻度等)に
よって適宜決定される。また、複数の指定値14a,・・・,
14n及び期間の長さTa−To,・・・,Tn−Toを設定し、
これらの値について速度変化の割合を演算することによ
ってきめ細かい異常点の検出を実現することができる。
次に図1,図2に示す装置について光ファイバの異常点
検出を行った。間隔To−Ta=2秒,To−Tb=10
秒,To−Tc=30秒とし、指定値14a=2m/分/
秒,14b=4m/分/秒,14c=10m/分/秒に設
定し、直径50mmの母材を用いて外径125μmの光
ファイバを1000km線引した。その結果10ケ所に
ついて異常点検知器が作動したが、いずれも異常点が検
出された。これに対して従来の外径測定器では10ケ所
中、3ケ所が異常であると判定できた。
れば外径制御された光ファイバの線引装置について、キ
ャプスタンの引取速度を一旦記憶し、所定期間の速度変
化の割合を演算処理して異常点の有無を判断するもので
ある。従って、気泡等が残存する母材を線引きする場
合、外径が均一に制御されても線引きされるときに気泡
がつぶれ、あるいは小さくなって外径が細くなろうとす
る。本発明はこのときの引取速度変化を処理することに
よって、外径測定器では検知できない異常点を検出する
ことができる。
すブロック図である。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 光ファイバの外径変動をキャプスタンの
引取速度にフィードバックし、引取速度を変化せしめて
一定外径になるよう線引きするときに、所定の期間内に
生じた引取速度変化について当該期間に対する速度変化
の割合を計算し、この計算値と予め指定した値とを比較
して検知することを特徴とする光ファイバの異常点検出
方法。 - 【請求項2】 各時刻とそのときの引取速度を一旦記憶
し、これをデータベースに基準時刻と指定時刻との期間
に対する速度変化の割合を計算し、以下基準時刻を順次
移動して速度変化の割合を求めることを特徴とする請求
項1記載の光ファイバの異常点検出方法。 - 【請求項3】 光ファイバ用母材の加熱装置と、線引き
された光ファイバの外径測定器と、光ファイバに樹脂を
被覆する塗布装置と、樹脂の硬化装置と、外径測定器の
測定値によって引取速度が制御されるキャプスタンとを
備えた線引装置に所定期間内における引取速度変化の割
合を演算処理する装置が取付けられたことを特徴とする
光ファイバの異常点検出装置。 - 【請求項4】 演算処理装置がキャプスタンの引取速度
をサンプリングする入力装置と、サンプリングされた引
取速度とその時刻とを蓄積する記憶装置と、所定の期間
に対するその期間に生じた引取速度変化の割合を計算す
る演算器と、演算器の出力と予め指定した値とを比較す
る比較器と、比較器の出力によって作動する異常点検知
器とを備えたことを特徴とする請求項3記載の光ファイ
バの異常点検出装置。
Priority Applications (7)
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