JPH06238729A - 射出成形機のモニタ装置 - Google Patents

射出成形機のモニタ装置

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JPH06238729A
JPH06238729A JP4989093A JP4989093A JPH06238729A JP H06238729 A JPH06238729 A JP H06238729A JP 4989093 A JP4989093 A JP 4989093A JP 4989093 A JP4989093 A JP 4989093A JP H06238729 A JPH06238729 A JP H06238729A
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賢男 上口
Tetsuaki Neko
哲明 根子
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種変量のサンプリング情報を詳細に取り出
すことのできる射出成形機のモニタ装置を提供するこ
と。 【構成】 射出開始後の経過時間に対応してスクリュー
位置,射出保圧圧力,射出速度の推移を示すグラフに対
し、ファンクションキーF14,F15の操作によるカ
ーソルの横軸移動、または、ファンクションキーF9〜
F11の操作に基く変量名の選択およびテンキー操作に
よる対応数値の入力、もしくは、ファンクションキーF
5〜F8による項目選択操作により、カーソルを任意位
置または所望位置に移動させてグラフ上の位置を特定
し、該位置に対応する射出開始後の経過時間i・t,ス
クリュー位置Si,射出保圧圧力Pi,射出速度Viを
数値データで表示させることによりグラフから詳細な情
報を得、成形条件の設定や射出成形機の動作確認に利用
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形機のモニタ装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】射出保圧工程において変化する変量、例
えば、スクリュー位置,射出保圧圧力,射出速度等の値
を所定周期毎に検出し、これら変量の推移を時間または
スクリュー位置に対応させてディスプレイ画面上にグラ
フ表示するようにした射出成形機のモニタ装置が特開平
2−147315号等として既に公知であり、また、直
前の1射出保圧工程で検出された最大射出圧力,最小ク
ッション量,射出保圧切替位置もしくは射出保圧切替圧
力等の値を他の変量と独立させて単独で数値表示するよ
うにしたモニタ装置も知られている。
【0003】前記従来技術では、スクリュー位置,射出
保圧圧力,射出速度等の変化に関する定性的な特性や、
最大射出圧力,最小クッション量,射出保圧切替位置も
しくは射出保圧切替圧力等の要所々々における数値デー
タしか得ることができない。そこで、このようにして得
られた比較的少ない定量的データから基準圧力波形を再
現するための手段として、スプライン曲線を生成する演
算処理を用いて基準圧力波形を再現する方式も提案され
ているが、このような近似処理で得られるデータが良品
成形時の基準圧力波形と一致するといった保証は必ずし
もなく、また、成形品によっては最大射出圧力,最小ク
ッション量,射出保圧切替位置等の他にも成形品の出来
不出来に大きな影響を与える条件があるので、常に適確
な条件設定を行うということは困難であった。さらに、
最近では、良品成形時における射出保圧圧力の変化特性
等を正確に再現して適確な射出成形作業を行わせるべ
く、良品成形時の基準圧力波形のデータを射出成形機に
設定してフィードバック制御を行うようにした射出成形
機が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の不都合を解消し、必要とされる部位における
スクリュー位置,射出保圧圧力,射出速度等のサンプリ
ング情報をより詳細に取り出すことができ、射出保圧工
程に関する成形条件の設定をより適確に行うことのでき
る射出成形機のモニタ装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による射出成形機
のモニタ装置は、ディスプレイ画面上に表示されたグラ
フ上の位置を指定入力する位置指定手段と、該位置指定
手段により入力された位置における記憶変量の値をディ
スプレイ画面上に数値表示する表示制御手段とを備えた
ことを特徴とする構成により前記目的を達成した。
【0006】また、ディスプレイ画面上のカーソルを連
続的に移動表示させ、該カーソル位置により位置指定を
行う手段によって前記位置指定手段を構成することによ
り、グラフ上の任意位置を指定して容易に記憶変量の数
値データを抽出できるようにした。
【0007】更に、数値データを入力するデータ入力手
段を前記位置指定手段に付加することにより、サンプリ
ングの経過時間または一変量の値を指定してこれに対応
する記憶変量の数値データを抽出できるようにし、ま
た、最大射出圧力,最小クッション量,射出保圧切替位
置もしくは射出保圧切替圧力等の項目を入力するための
手段と、入力項目に対応するグラフ上の位置を求めるた
めの手段とを設けることにより、変量の値が全く不明な
場合であっても前記各項目に対応する記憶変量の数値デ
ータが得られるようにした。
【0008】また、位置指定手段で特定されたグラフ上
の位置をディスプレイ画面上のカーソルで明示すること
により、グラフ表示と数値データとの対応関係が明確に
把握できるようにした。
【0009】
【作用】サンプリング手段は、射出保圧工程において変
化する各種の変量の値を所定周期毎に検出すると共に、
これらの変量をサンプリングの経過時間と対応させて記
憶する。また、グラフ表示手段は、サンプリング手段に
より取得された変量の推移をサンプリングの経過時間も
しくは一変量であるスクリュー位置の変化に対応させて
ディスプレイ画面上にグラフ表示する。
【0010】グラフ上の任意位置を指定して該位置に対
応する各種変量の値を知りたい場合には、位置指定手段
によりディスプレイ画面上のカーソルを移動させてグラ
フ上の任意位置を指定し、また、経過時間もしくは一変
量の値を指定して各種変量の対応関係を知りたい場合に
は、位置指定手段のデータ入力手段を介して数値データ
を入力することによりグラフ上の位置を特定する。更
に、最大射出圧力,最小クッション量,射出保圧切替位
置もしくは射出保圧切替圧力の特定項目に対応する各種
変量の値を知りたい場合には、位置指定手段の入力手段
を介してこれらの項目を入力することにより、該位置指
定手段によりグラフ上の対応位置を求めさせる。
【0011】表示制御手段は、位置指定手段により特定
されたグラフ上の位置にカーソルを表示すると共に、該
位置に対応する各種変量の値をディスプレイ画面上に可
視表示する。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図3は一実施例の射出成形機の要部を示すブロッ
ク図で、符号1は射出成形機の射出シリンダ、符号2は
スクリューである。スクリュー2は、プッシャープレー
ト8のボールナット部に螺合したリードネジ5やリード
ネジ5と一体のプーリ6に巻回された動力伝達ベルト7
等を介して射出用サーボモータM1により射出軸方向に
駆動され、スクリュー2の基部とプッシャープレート8
との間に介装された圧力検出器4によりスクリュー2の
軸方向に作用する樹脂圧力が検出されるようになってい
る。また、射出用サーボモータM1には、スクリュー2
の現在位置を検出するパルスコーダP1が装着されてい
る。
【0013】射出成形機のモニタ装置を兼ねる制御装置
10は、数値制御用のマイクロプロセッサであるCNC
用CPU25,プログラマブルマシンコントローラ用の
マイクロプロセッサであるPMC用CPU18,サーボ
制御用のマイクロプロセッサであるサーボCPU20お
よび射出保圧圧力等のサンプリング処理を行うための圧
力モニタ用CPU17を有し、バス22を介して相互の
入出力を選択することにより各マイクロプロセッサ間で
の情報伝達が行えるようになっている。
【0014】PMC用CPU18には射出成形機のシー
ケンス動作を制御するシーケンスプログラム等を記憶し
たROM14および演算データの一時記憶等に用いられ
るRAM15が接続されている。一方、CNC用CPU
25には射出成形機を全体的に制御するプログラム等を
記憶したROM26および演算データの一時記憶等に用
いられるRAM27が接続されている。また、サーボC
PU20および圧力モニタ用CPU17の各々には、サ
ーボ制御専用の制御プログラムを格納したROM21や
データの一時記憶に用いられるRAM19、および、成
形データのサンプリング処理等に関する制御プログラム
を格納したROM12やデータの一時記憶に用いられる
RAM13が接続されている。更に、サーボCPU20
には、該CPU20からの指令に基いて型締め用,スク
リュー回転用,エジェクタ用(図示せず)および射出用
等の各軸のサーボモータを駆動するサーボアンプ16が
接続され、射出用サーボモータM1に配備したパルスコ
ーダP1からの出力はサーボCPU20に帰還されて、
サーボCPU20によりパルスコーダP1からのフィー
ドバックパルスに基いて算出されたスクリュー2の現在
位置がメモリ20の現在位置記憶レジスタに記憶され
る。
【0015】不揮発性メモリ24は射出成形作業に関す
る成形条件と各種設定値,パラメータ,マクロ変数等を
記憶する成形データ保存用のメモリである。
【0016】圧力モニタ用CPU17は射出保圧工程毎
にサンプリング処理を繰り返し実行し、所定のサンプリ
ング周期毎に圧力検出器4からA/D変換器11を介し
てスクリュー2に作用する射出保圧圧力を検出すると共
に、メモリ19の現在位置記憶レジスタからスクリュー
2の現在位置を読み、更に、前周期のサンプリング時に
おけるスクリュー位置と今周期のサンプリング時におけ
るスクリュー位置とに基いて現在の射出速度を求め、射
出保圧圧力の現在値,スクリュー2の現在位置,射出速
度の現在値の各変量をサンプリング周期に対応させて1
射出保圧工程毎RAM13に更新記憶するようになって
いる。
【0017】サンプリング手段の一部を構成するRAM
13は、射出保圧圧力,スクリュー位置,射出速度の現
在値をサンプリング周期に同期して時系列で書き込むた
めの現在値記憶ファイルと、直前の1射出保圧工程で検
出されたサンプリングデータを保存するためのサンプリ
ングデータ保存ファイルとを有し(共に図2を参照)、
一射出保圧工程の完了毎に今までデータを書き込んでき
た現在値記憶ファイルに対しサンプリングデータ保存フ
ァイルの指標を付し、その時まで、サンプリングデータ
保存ファイルの指標が付されたファイルの指標を現在値
記憶ファイルの指標に変更し、次の射出保圧工程のサン
プリングデータをこの現在値記憶ファイルの指標が付さ
れたファイルに書き込むようにする。すなわち、射出保
圧工程毎、サンプリングデータは2つのファイルに交互
に書き込まれることになる。
【0018】インターフェイス23は射出成形機の各部
に配備したリミットスイッチや操作盤からの信号を受信
したり射出成形機の周辺機器等に各種の指令を伝達した
りするための入出力インターフェイスである。
【0019】そして、CNC用CPU25がROM26
の制御プログラムに基づいて各軸のサーボモータに対し
てパルス分配を行い、サーボCPU20は各軸に対して
パルス分配された移動指令とパルスコーダP1等の検出
器で検出された位置のフィードバック信号および速度の
フィードバック信号に基づいて、従来と同様に位置ルー
プ制御,速度ループ制御さらには電流ループ制御等のサ
ーボ制御を行い、いわゆるディジタルサーボ処理を実行
する。また、射出保圧工程を圧力フィードバック制御モ
ードにしたときには、不揮発性メモリ24の設定メモリ
部に成形条件として記憶された基準圧力波形に基いてC
NC用CPU25が各処理周期毎に圧力指令を出力し、
サーボCPU20の側では圧力検出器4で検出される射
出保圧圧力が指令樹脂圧力に一致するように圧力フィー
ドバック制御を行う。
【0020】グラフ表示手段および位置指定手段の一部
を構成するディスプレイ付手動データ入力装置29は、
表示制御手段の一部を構成するCRT表示回路28を介
してバス22に接続され、モニタ表示画面や機能メニュ
ーの選択および各種データの入力操作等が行えるように
なっており、数値データ入力用のテンキーおよび各種の
ファンクションキー等が設けられている。
【0021】図4〜図6は手動データ入力装置29のフ
ァンクションキー操作によりモニタ表示の機能メニュー
が選択された状態でPMC用CPU18によって実施さ
れるモニタ表示処理の概略を示すフローチャート、ま
た、図7〜図15はモニタ表示処理における主要な処理
を詳説するためのフローチャートであり、以下、これら
のフローチャートを参照して本実施例におけるモニタ装
置の処理動作について説明する。なお、モニタ表示の機
能メニューが選択された段階では、条件出しまたは製品
を成形するための連続成形作業が既に開始されているも
のとする。
【0022】モニタ表示の機能メニューに関するオペレ
ータの選択操作を検出したPMC用CPU18は、ま
ず、手動データ入力装置29におけるファンクションキ
ーの機能割付けを変更し、各ファンクションキーの用途
に対応するガイダンスメッセージをディスプレイ画面の
表示領域Dに表示し(図1参照)、ガイダンスメッセー
ジ等を除く全画面の表示を一旦クリアしてから、グラフ
表示の基準となる横軸の種別を規定する軸選択状態記憶
フラグFがセットされているか否かを判別する(ステッ
プS1)。そして、フラグFがセットされていなけれ
ば、サンプリングの経過時間を横軸に、また、射出保圧
圧力,射出速度,スクリュー位置を縦軸に取ったグラフ
の表示枠をディスプレイ画面の表示領域Aに表示する一
方(ステップS2,図1の例)、フラグFがセットされ
ていれば、スクリュー位置を横軸に、また、射出保圧圧
力,射出速度を縦軸に取った表示枠を表示領域Aに表示
する(ステップS3)。
【0023】次いで、PMC用CPU18はオペレータ
により他の機能メニューに関する選択操作が行われてい
るか否か、即ち、ファンクションキーF1(以下、画面
切替キーという)の操作に対応して出力されるモニタ終
了指令が入力されているか否かを判別するが(ステップ
S4)、他の選択操作が行われていなければ、更に、最
大射出圧力の検索領域を規制するファンクションキーF
13(以下、規制キーという)が操作されているか否か
を判別する(ステップS5)。この規制キーは、項目選
択による位置指定操作によって最大射出圧力を検索する
際に、その検索領域を射出工程にのみ限定するか、また
は、射出工程および保圧工程の全体を検索対象とするか
を決めるためのキーであり、該規制キーが操作される度
に規制状態記憶フラグFsの値がセット状態からリセッ
ト状態に、または、リセット状態からセット状態に反転
され(ステップS6)、ディスプレイ画面における表示
領域Cのガイダンス表示が“規制中”または無表示の状
態に変化する(ステップS7)。
【0024】次いで、CPU18は、ファンクションキ
ーF2(以下、検索開始キーという)が操作されている
か否かを判別し(ステップS8)、検索開始キーが操作
されていなければ、更に、ファンクションキーF4(以
下、横軸切替キーという)が操作されているか否かを判
別する(ステップS10)。横軸切替キーが操作された
場合、CPU18は、軸選択状態記憶フラグFを反転し
(ステップS11)、該フラグFの状態に応じて再び前
記と同様の処理を繰り返し実行し、グラフの表示枠を再
表示する(ステップS1〜ステップS3)。
【0025】また、横軸切替キーが操作されていなけれ
ば、以下、他の機能メニューに関する選択操作が行われ
るか、規制キーが操作されるか、または、検索開始キー
が操作されるまでの間、CPU18は、ステップS4,
ステップS5,ステップS8,ステップS10の判別処
理とステップS12に示す通常処理を繰り返し実行す
る。
【0026】ステップS12に示す通常処理は各種変量
の検出およびグラフ表示に関する従来と同様の処理であ
る。すなわち、圧力モニタ用CPU17は処理ループ毎
にサンプリング処理を繰り返し実行して射出保圧圧力の
現在値,スクリュー2の現在位置,射出速度の現在値の
各変量をサンプリング周期に対応させて1射出保圧工程
分だけRAM13の現在値記憶ファイルに書込んでい
る。また、1つ前の射出保圧工程のデータはデータ保存
ファイルの指標が付されたファイルに記憶されている。
PMC用CPU18はサンプリングデータ保存ファイル
のデータを読み、軸選択状態記憶フラグFのリセットま
たはセット状態に対応してサンプリングの経過時間もし
くはスクリュー現在位置を横軸とし、射出保圧圧力の現
在値,スクリュー位置の現在値(スクリュー位置を横軸
に選択した場合には横軸と一致),射出速度の現在値を
各軸の値に対応させてディスプレイ画面上に順次プロッ
トしグラフ表示を実施する。グラフ表示の方法に関して
は、前回以前の射出保圧工程で作成されたグラフの表示
状態をそのまま保持して新たな射出保圧工程のグラフを
重ね書きする場合と、一射出保圧工程の完了毎にグラフ
の表示を消去して当該一射出保圧工程のグラフのみを表
示する場合とがあるが、これらの処理に関しては射出成
形機の高速モニタ装置に関する通常機能として既に公知
であるから特に説明しない。
【0027】なお、ステップS4,ステップS5,ステ
ップS8,ステップS10,ステップS12からなるル
ープ処理を繰り返し実行する間にも規制キーおよび横軸
切替キーの操作は可能であり、グラフの表示中に横軸切
替キーが操作された場合には、ガイダンスメッセージ等
を除く全画面の表示、即ち、グラフの表示が一旦クリア
され、軸選択状態記憶フラグFの状態に対応して新たな
グラフ表示が開始される。
【0028】そして、このようなモニタ表示が繰り返し
実行される間に、グラフから数値データを取得する必要
が生じた場合、例えば、条件出しにより確定した成形条
件の詳細な数値データを抽出して保存したり、また、条
件出し完了後の連続運転時において射出成形機の動作状
態をチェックしたりするような場合には、オペレータ
は、まず、検索開始キーを操作してPMC用CPU18
に検索モードの処理を開始させることとなる。
【0029】ステップS8の判別処理により検索開始キ
ーの操作を検出したCPU18は、現時点でRAM13
のサンプリングデータ保存ファイルに保存され、かつ表
示されている一射出保圧工程分のサンプリングデータの
値をそのまま保持し、表示を固定する(ステップS
9)。
【0030】そして、検索モードの処理を開始したCP
U17は、カーソル位置を移動させて位置指定を行うこ
とによりグラフ上の任意位置を指定するためのファンク
ションキーF14,F15(以下、カーソル右移動キ
ー,カーソル左移動キーという)、最大射出圧力を項目
で指定してグラフ上の位置を指定するためのファンクシ
ョンキーF5(以下、ピーク圧キーという)、最小クッ
ション量を項目で指定してグラフ上の位置を指定するた
めのファンクションキーF6(以下、クッションキーと
いう)、射出保圧切替位置を項目で指定してグラフ上の
位置を指定するためのファンクションキーF7(以下、
VP位置キーという)、射出保圧切替圧力を項目で指定
してグラフ上の位置を指定するためのファンクションキ
ーF8(以下、VP圧力キーという)、任意のスクリュ
ー位置を数値入力することによりグラフ上の位置を指定
するためのファンクションキーF9(以下、位置キーと
いう)、任意の射出速度を数値入力することによりグラ
フ上の位置を指定するためのファンクションキーF10
(以下、速度キーという)、任意の射出保圧圧力を数値
入力することによりグラフ上の位置を指定するためのフ
ァンクションキーF11(以下、圧力キーという)、ま
たは、数値データの抽出に関する検索モードの処理を一
旦終了させて通常のサンプリングおよびグラフ表示のモ
ードに復帰するためのファンクションキーF3(以下、
検索終了キーという)の内いずれかのキーが操作される
までの間、ステップS13〜ステップS22の判別処理
を繰り返し実行し、オペレータによるキー操作を待機す
る。
【0031】まず、グラフ上の任意位置をカーソルで指
定して位置指定操作を行うためのカーソル右移動キーが
操作された場合、ステップS13の判別処理でこの操作
を検出したCPU17は、グラフ表示の基準となる横軸
に沿ってカーソルを右方向に移動させ、カーソル現在位
置に対応する変量データを数値表示するために、図7に
示すSUB Aの処理を実行する(ステップS23)。
【0032】SUB Aの処理に移行したCPU17
は、まず、アドレス検索指標iの値をインクリメントし
(ステップA1)、該指標iの値がサンプリングデータ
保存ファイルにおける記憶済みレコードの最終アドレス
nを越えているか否かを判別し(ステップA2)、指標
iの値がnの値を越えていれば該指標iにnの値を再設
定する一方(ステップA3)、iの値がnの値を越えて
いなければ該指標iの値は変えない。
【0033】なお、指標iの初期値は0であるが、既に
SUB A〜SUB Jの処理が1回以上実行されてい
れば、直前に実行された処理でアドレス検索指標iに設
定されていた値がステップA1における指標iの初期値
となる。また、最終アドレスnはサンプリングデータ保
存ファイルに記憶された1射出保圧工程分のサンプリン
グデータの最終アドレスを示す変数であって(図2参
照)、その大小は該1射出保圧工程の所要時間、即ち、
サンプリングの実行回数によって左右される。なお、最
終アドレスnの値は、現在値記憶ファイルのデータをサ
ンプリングデータ保存ファイルに転送する際にRAM1
3に自動的に書き込まれる。
【0034】次いで、CPU17は、軸選択状態記憶フ
ラグFの値を判別する(ステップA4)。そして、グラ
フ表示の基準となる横軸としてサンプリングの経過時間
が選択されていれば、該横軸上のi・tの位置(但し、
tはサンプリング周期)にカーソルを移動表示し(ステ
ップA5)、また、横軸としてスクリュー位置が選択さ
れていれば、該横軸上のSiの位置、即ち、サンプリン
グデータ保存ファイルのアドレスiに記憶されたスクリ
ュー位置Siの位置にカーソルを移動表示する(ステッ
プA6)。なお、横軸としてスクリュー位置が選択され
ていた場合、スクリュー2に関する機械原点が射出シリ
ンダ1の先端に定められているので、指標iの値をイン
クリメントする毎にサンプリングデータ保存ファイルに
おけるSiの値は減少するが(経過時間と共にスクリュ
ーが前進するため)、スクリュー位置を基準とするグラ
フでは横軸の左端点がスクリューバック位置、即ち、射
出開始位置として規定されるので、iの値をインクリメ
ントする毎にカーソルはやはりグラフ上で左から右に移
動する。
【0035】カーソルを移動させたCPU17は、アド
レス検索指標iの現在値に基づき、サンプリングデータ
保存ファイルのアドレスiに対応する各変量データ、即
ち、射出開始後の経過時間i・t,射出保圧圧力Pi,
スクリュー位置Si,射出速度Viの各値をディスプレ
イ画面の数値データ表示領域Bに表示し(ステップA
7)、再びステップS13の処理へと移行してステップ
S13〜ステップS22の判別処理によりオペレータの
キー操作を待機する。よって、オペレータがこのままカ
ーソル右移動キーを操作し続ければ、カーソルは横軸に
沿って左から右へと連続的に移動し、また、数値データ
表示領域Bにはカーソル現在位置に対応する各変量の値
が逐次更新表示されることになる。ステップA3の処理
でiの値をnに再設定するようにした場合には、i・n
の位置までカーソルが移動した段階でカーソルの右移動
が停止するが、ステップA3の処理でiの値を0に初期
化するようにすれば、i・nの位置まで移動したカーソ
ルは経過時間0の位置に再び自動復帰し、そのまま右方
向に移動するようになる。
【0036】オペレータはグラフを見ながら所望位置に
カーソルを移動させた後、カーソル右移動キーの操作を
やめてカーソルの移動を停止させ、カーソル現在位置に
対応する各種変量データの値を数値データ表示領域Bか
ら読み取る。また、数値データ表示領域Bに表示される
経過時間i・t,射出保圧圧力Pi,スクリュー位置S
i,射出速度Viのいずれかを変量データ検索の鍵と
し、所望する値、例えば、変量データを抽出したいスク
リュー位置等が表示された段階で、これに対応する他の
変量データの値を読み取るようにしてもよい。つまり、
経過時間,射出保圧圧力,スクリュー位置,射出速度の
内いずれか一つの変量が既知であれば、カーソル移動キ
ーの操作だけでも、これに対応する他の変量の全てを容
易に検索することができる。
【0037】一方、カーソル左移動キーが操作された場
合には、CPU17はステップS14の判別処理でこの
操作を検出し、図8に示すSUB Bの処理でカーソル
を左方向に移動させ、カーソル現在位置に対応する各種
変量データの値を数値データ表示領域Bに表示するため
の処理を実行する(ステップS24)。カーソルを左に
移動させるためのSUB Bの処理は、アドレス検索指
標iの値をディクリメントする点(ステップB1)、お
よび、該指標iの最小値を0に制限する点(ステップB
2〜ステップB3)を除いてSUB Aの処理と同一で
あるから、詳細な説明は省略する。
【0038】また、グラフ上の位置を指定するものとし
て、最大射出圧力を項目で指定するピーク圧キーが操作
された場合、ステップS15の判別処理でこの操作を検
出したCPU17は、最大射出圧力を検索し、これに対
応する各種変量データを数値表示するために図9に示す
SUB Cの処理を実行する(ステップS25)。
【0039】SUB Cの処理に移行したCPU17
は、まず、アドレス検索指標iおよびアドレス記憶レジ
スタkの値を0に初期化し(ステップC1)、サンプリ
ングデータ保存ファイルの第1アドレスに記憶された射
出圧力の値P1を最大射出圧力記憶レジスタPmax.に初
期値として設定し(ステップC2)、アドレス検索指標
iの値がサンプリングデータ保存ファイルにおける記憶
済みレコードの最終アドレスnの値に達しているか否か
を判別する(ステップC3)。指標iの値がnの値に達
していなければ、CPU17は、指標iの値をインクリ
メントし(ステップC4)、規制状態記憶フラグFsが
セットされているか否かを判別する(ステップC5)。
既に説明したように、規制状態記憶フラグFsは、最大
射出圧力の検索領域を射出工程にのみ限定するか、また
は、射出工程および保圧工程の全体を検索対象とするか
を決めるためのフラグである。
【0040】そこで、最大射出圧力の検索領域を射出工
程にのみ限定する場合、CPU17は、まず、射出工程
から保圧工程への移行条件が射出圧力で設定されている
かスクリュー位置で設定されているかを判別する(ステ
ップC6)。射出工程から保圧工程への移行条件が射出
圧力で設定されている場合、実射出圧力が射出保圧切替
圧力の設定値に達した時点で射出工程が自動的に終了す
るので、射出工程における最大射出圧力は射出保圧切替
圧力の設定値(既知の値)と同値になり、検索領域を射
出工程に限定して最大射出圧力を検索することには意味
がなくなる。よって、この場合、CPU17は規制状態
記憶フラグFsの状態には関わりなく、規制が設定され
ていない場合と同様、射出工程および保圧工程の全体を
検索対象として最大射出圧力を検索する。
【0041】また、最大射出圧力の検索領域が射出工程
にのみ限定されており、かつ、射出工程から保圧工程へ
の移行条件がスクリュー位置で設定されている場合に
は、CPU17は、指標iの値に基づいてサンプリング
データ保存ファイルのアドレスiからスクリュー位置S
iの値を読み込み(ステップC7)、スクリュー位置S
iの値が不揮発性メモリ24に成形条件として設定され
た射出保圧切替位置Svpよりも大きいか否か、つま
り、スクリュー位置Siが射出工程として規定されたス
クリュー位置の範囲に含まれているか否かを判別する
(ステップC8)。そして、スクリュー位置Siが射出
工程に属するものであれば、CPU17は、サンプリン
グデータ保存ファイルのアドレスiから射出圧力Piの
値を読み込み(ステップC9)、該圧力Piの値が最大
射出圧力記憶レジスタPmax.の現在値よりも大きいか否
かを判別し(ステップC10)、PiがPmax.よりも大
きければ、最大射出圧力記憶レジスタPmax.にPiの値
を更新設定して指標iの現在値をアドレス記憶レジスタ
kに保存し(ステップC11〜ステップC12)、ま
た、射出圧力PiがPmax.の値を越えていなければ、レ
ジスタPmax.およびkの値をそのまま保持する。
【0042】以下、CPU17は、サンプリングデータ
保存ファイルのアドレスiから読み込まれたスクリュー
位置Siの値が射出保圧切替位置Svpを下回るまで
(最大射出圧力の検索領域が射出工程にのみ限定されて
おり、かつ、射出工程から保圧工程への移行条件がスク
リュー位置で設定されている場合)、もしくは、指標i
の値が最終アドレスnの値に達するまで(最大射出圧力
の検索領域が限定されていない場合、および、射出工程
から保圧工程への移行条件が射出圧力で設定されている
場合)の間、前記と同様の処理を繰り返し実行し、サン
プリングデータ保存ファイル中で最大の射出圧力を記憶
したアドレスの値iを検出し、このアドレスの値をアド
レス記憶レジスタkに保存する。
【0043】次いで、CPU17はアドレス検索指標i
にアドレス記憶レジスタkの値を更新設定し(ステップ
C13)、ステップA4〜ステップA7に示す処理と同
等の処理により、横軸としてサンプリングの経過時間が
選択されている場合には該横軸上のi・tの位置にカー
ソルを移動表示し、また、横軸としてスクリュー位置が
選択されている場合には、該横軸上のSiの位置にカー
ソルを移動表示して、最大射出圧力に対応するグラフ上
の位置を示し、サンプリングデータ保存ファイルのアド
レスiに対応する各変量データ、即ち、最大射出圧力に
対応する射出開始後の経過時間i・t,最大射出圧力P
i,この時のスクリュー位置Si,射出速度Viの各値
をディスプレイ画面の数値データ表示領域Bに表示する
(ステップC14〜ステップC17)。そして、CPU
17は再びステップS13の処理へと移行してステップ
S13〜ステップS22の判別処理によりオペレータの
キー操作を待機する。なお、この状態でカーソル左移動
キーまたはカーソル右移動キーを操作すれば、カーソル
は最大射出圧力に対応するグラフ上の位置を初期位置と
して左右に移動するので、必要に応じ、最大射出圧力の
近傍における各種変量データの値を知ることができる。
【0044】また、グラフ上の位置を指定するものとし
て最小クッション量を項目で指定するクッションキーが
操作された場合、ステップS16の判別処理でこの操作
を検出したCPU17は、最小クッション量を検索し、
これに対応する各種変量データを数値表示するために図
10に示すSUB Dの処理を実行する(ステップS2
6)。最小クッション量に対応するグラフ上の位置およ
びこれに対応する各種変量データを数値表示するための
SUB Dの処理は、検索領域が限定されない点、検索
対象の種別が異なる点、および、サンプリングデータ保
存ファイルからの検索対象が最小値となる点を除き前述
のSUB Cの処理と同様であるから、詳細な説明は省
略する。また、前記と同様にカーソル左移動キーまたは
カーソル右移動キーを操作することにより最小クッショ
ン量の近傍における各種変量データの値を知ることがで
きる。
【0045】また、グラフ上の位置を指定するものとし
て射出保圧切替位置を項目で指定するVP位置キーが操
作された場合、ステップS17の判別処理でこの操作を
検出したCPU17は、射出保圧切替位置にカーソルを
表示し、これに対応する各種変量データを数値表示する
ために図11に示すSUB Eの処理を実行する(ステ
ップS27)。
【0046】SUB Eの処理に移行したCPU17
は、まず、射出工程から保圧工程への移行条件が射出圧
力で設定されているかスクリュー位置で設定されている
かを判別する(ステップE1)。射出圧力が設定されて
いる場合には後述するステップ28のSUB Fの処理
を行う。また、射出工程から保圧工程への移行条件がス
クリュー位置で設定されていれば、CPU17は、アド
レス検索指標iの値を0に初期化した後(ステップE
2)、サンプリングデータ保存ファイルのアドレスiに
記憶されたスクリュー位置Siの値を読み込み(ステッ
プE3)、スクリュー位置Siの値が不揮発性メモリ2
4に成形条件として設定された射出保圧切替位置Svp
よりも大きいか否かを判別する(ステップE4)。スク
リュー位置Siが射出保圧切替位置Svpよりも大きけ
れば、CPU17は、アドレス検索指標iの値が記憶済
みレコードの最終アドレスnの値に達しているか否かを
判別し(ステップE5)、達していなければ、アドレス
検索指標iの値を順次インクリメントし(ステップE
6)、以下、スクリュー位置Siの値が射出保圧切替位
置Svpよりも小さくなるアドレスiの値が検出される
か、もしくは、指標iの値が最終アドレスnに達するま
での間、前記と同様の処理を繰り返し実行する。
【0047】そして、指標iの値が最終アドレスnに達
する前にスクリュー位置Siの値が射出保圧切替位置S
vpよりも小さくなるアドレスiの値が検出された場
合、即ち、ステップE4の判別結果が偽となった場合に
は、CPU17は、ステップA4〜ステップA7に示す
処理と同等の処理により、横軸としてサンプリングの経
過時間が選択されている場合には横軸上のi・tの位置
にカーソルを移動表示し、また、横軸としてスクリュー
位置が選択されている場合には横軸上のSiの位置にカ
ーソルを移動表示して、射出保圧切替位置Svp(=S
i)に対応するグラフ上の位置を示し、サンプリングデ
ータ保存ファイルのアドレスiに対応する各変量デー
タ、即ち、射出保圧切替位置Svpに対応する射出開始
後の経過時間i・t,この時の射出圧力Pi,射出保圧
切替位置Si,射出速度Viの各値をディスプレイ画面
の数値データ表示領域Bに表示する(ステップE8〜ス
テップE11)。
【0048】また、指標iの値が最終アドレスnに達し
てもスクリュー位置Siの値が射出保圧切替位置Svp
よりも小さくなるアドレスiの値が検出されない場合、
即ち、ステップE5の判別結果が偽となった場合には、
CPU17は、サンプリングデータ保存ファイルに記憶
された射出保圧工程では計量異常等の障害によりスクリ
ュー2が射出保圧切替位置Svpにまで前進していない
ものと判断し、“射出保圧切替位置までスクリューが前
進していません”等の異常メッセージを表示する(ステ
ップE7)。そして、CPU17は再びステップS13
の処理へと移行してステップS13〜ステップS22の
判別処理によりオペレータのキー操作を待機することと
なる。この時、カーソル左移動キーまたはカーソル右移
動キーを操作すれば、前記と同様、射出保圧切替位置の
近傍における各種変量データの値を知ることができる。
【0049】また、グラフ上の位置を指定するものとし
て射出保圧切替圧力を項目で指定するVP圧力キーが操
作された場合、ステップS18の判別処理でこの操作を
検出したCPU17は、射出保圧切替位置にカーソルを
表示し、これに対応する各種変量データを数値表示する
ために図12に示すSUB Fの処理を実行する(ステ
ップS28)。SUB Fの処理は、射出工程から保圧
工程への移行条件がスクリュー位置で設定されている場
合には前述のSUB Eの処理を実行させ、射出圧力で
設定されている場合にはステップF2〜F11の処理を
実行して射出保圧切替圧力に対応する各種の変量データ
を数値表示するものであるが、比較対象および検索対象
の種別が異なる点を除けば前述のSUB Eの処理と同
様であるから、詳細な説明は省略する。カーソル左移動
キーまたはカーソル右移動キーを続けて操作すれば、前
記と同様、射出保圧切替圧力の近傍における各種変量デ
ータの値を知ることができる。
【0050】また、グラフ上の位置を指定するものとし
て、任意のスクリュー位置を数値入力する位置キーが操
作されると、ステップS19の判別処理でこの操作を検
出したCPU17は、オペレータがテンキーを操作して
数値を入力するまで待機し(ステップS29)、数値入
力の完了操作を検出して図13に示すSUB Gの処理
を実行する(ステップS30)。
【0051】SUB Gの処理に移行したCPU17
は、レジスタRに入力数値を記憶し(ステップG1)、
以下、前述のSUB EおよびSUB Fに示されるよ
うな処理と同様の処理を実行して、サンプリングデータ
保存ファイルに記憶されたスクリュー位置Siが入力値
Rを初めて下回る時点のアドレスiの値を検出し、入力
されたスクリュー位置R(=Si)に対応するグラフ上
の位置を示し、サンプリングデータ保存ファイルのアド
レスiに対応する各変量データ、即ち、スクリュー位置
Rに対応する射出開始後の経過時間i・t,この時の射
出圧力Pi,射出速度Viの各値をディスプレイ画面の
数値データ表示領域Bに表示する。また、スクリュー位
置Siが入力値Rを下回るアドレスiの値がサンプリン
グデータ保存ファイルから検出できない場合には、前記
と同様、“入力された位置までスクリューが前進してい
ません”等の異常メッセージを表示する。なお、カーソ
ル左移動キーまたはカーソル右移動キーを続けて操作す
れば、前記と同様、入力値Rの近傍における各種変量デ
ータの値を知ることができる。
【0052】また、グラフ上の位置を指定するものとし
て、任意の射出速度を数値入力する速度キーが操作され
ると、ステップS20の判別処理でこの操作を検出した
CPU17は、オペレータがテンキーを操作して数値を
入力するまで待機し(ステップS31)、数値入力の完
了操作を検出して図14に示すSUB Hの処理を実行
する(ステップS32)。
【0053】SUB Hの処理に移行したCPU17
は、レジスタRに入力数値を記憶し(ステップH1)、
アドレス検索指標iを0に初期化する(ステップH
2)。次いで、CPU17は、アドレス検索指標iの値
が記憶済みレコードの最終アドレスnの値に達している
か否かを判別し(ステップH3)、達していなければ、
サンプリングデータ保存ファイルのアドレスiおよびi
+1に記憶された射出速度ViとVi+1とを読み込み
(ステップH4)、入力値RがViとVi+1との間に
あるか否か、即ち、iのサンプリング時点とi+1のサ
ンプリング時点との間に入力値Rに対応する射出速度が
存在するか否かを判別する(ステップH5)。そして、
入力値RがViとVi+1との間になければ、CPU1
7は、指標iの値をインクリメントし(ステップH
6)、再びステップH3の処理へと移行して、以下、入
力値RがViとVi+1との間となるアドレスiの値が
検出されるか、もしくは、アドレス検索指標iの値が最
終アドレスnに達するまでの間、前記と同様の処理を繰
り返し実行する。
【0054】入力値RがViとVi+1との間となるア
ドレスiの値が検出された場合、即ち、ステップH5の
判別結果が真となった場合には、CPU17は、ステッ
プA4〜ステップA7に示す処理と同等の処理により、
横軸としてサンプリングの経過時間が選択されている場
合には横軸上のi・tの位置にカーソルを表示し、ま
た、横軸としてスクリュー位置が選択されている場合に
は横軸上のSiの位置にカーソルを表示して、今回の処
理で検出された射出速度Rに対応するグラフ上の位置を
示し、サンプリングデータ保存ファイルのアドレスiに
対応する各変量データ、即ち、射出速度Rに対応する射
出開始後の経過時間i・t,この時の射出圧力Pi,ス
クリュー位置Siの各値をディスプレイ画面の数値デー
タ表示領域Bに表示する(ステップH7〜ステップH1
0)。
【0055】次いで、CPU17はオペレータによる検
索終了キーもしくはファンクションキーF12(以下、
次候補キーという)の操作を待つ待機状態に入る(ステ
ップH11〜ステップH12)。なお、検索終了キー
は、前述したように、検索モードの処理を終了させて通
常のサンプリングおよびグラフ表示のモードに復帰する
ためのファンクションキーであるが、SUB Hのルー
チン内ではその機能が再定義され、次候補の検索を終了
させるための検索終了キーとして作用する。
【0056】ここで、オペレータが次候補キーを操作す
ると、CPU17はディスプレイ画面における表示領域
Cに“次候補実行中”のメッセージを表示し(ステップ
H13)、ステップH6の処理へと移行してアドレス検
索指標iの値をインクリメントする。CPU17は、以
下、入力値RがViとVi+1との間となるアドレスi
の値が再び検出されるか、もしくは、アドレス検索指標
iの値が最終アドレスnに達するまでの間、前記と同様
の処理を繰り返し実行する。そして、入力値RがViと
Vi+1との間となるアドレスiの値が再び検出された
場合には、前記と同様にステップH7〜ステップH10
の処理を実行し、新たに検出されたアドレスiの値に基
づいて入力値Rに対応する位置にカーソルを移動させ、
各変量データの値を数値表示し、再び、次候補キーもし
くは次候補検索終了のための検索終了キーの操作を待つ
待機状態に入る。従って、同一の射出保圧工程において
射出速度がRとなるサンプリング周期が多数存在する場
合であっても、オペレータはスクリュー位置または経過
時間毎に、その全てを検出することが可能である。
【0057】次候補キーの操作により、射出速度がレジ
スタRに記憶する入力値となる全てのサンプリングデー
タの検索および表示処理が終了してアドレス検索指標i
の値が最終アドレスnに達した場合、もしくは、入力値
Rに対応する射出速度を有するサンプリングデータが記
憶されておらず最初の検索処理でアドレス検索指標iの
値が最終アドレスnまで自動的にインクリメントされた
場合には、CPU17は、ディスプレイ画面における表
示領域Cに“該当なし”のメッセージを表示して(ステ
ップH14)、再び、次候補検索終了のための検索終了
キーもしくは次候補キーの操作を待つ待機状態に入る。
そして、次候補検索終了のためにオペレータが検索終了
キーを操作すると、CPU17はステップH11の判別
処理でこの操作を検出し、“次候補実行中”や“該当な
し”のメッセージを消去して(ステップH15)、再び
ステップS13の処理へと移行し、ステップS13〜ス
テップS22の判別処理によりオペレータのキー操作を
待機する。なお、ステップH14の後にアドレスiを
「0」にセットし循環して検索するようにしてもよい。
【0058】また、グラフ上の位置を指定するものとし
て任意の射出圧力を数値入力する圧力キーが操作される
と、ステップS21の判別処理でこの操作を検出したC
PU17は、オペレータがテンキーを操作して数値を入
力するまで待機し(ステップS33)、数値入力の完了
操作を検出して図15に示すSUB Jの処理を実行す
る(ステップS34)。射出圧力を数値入力することに
よりグラフ上の位置を指定してこれに対応する各種変量
データを数値表示するためのSUB Jの処理は、検索
対象の種別が相違する点を除き前述のSUB Hの処理
と同様であるから、詳細な説明は省略する。前記と同
様、SUB Hのルーチン内において次候補キーを操作
することにより、オペレータは、射出圧力が入力値Rと
なるスクリュー位置毎または経過時間毎に、各種の変量
データの全てを検出することが可能である。
【0059】そして、カーソルによる位置指定や項目に
よる位置指定または任意の数値データ入力による位置指
定操作によりディスプレイ画面上のグラフから所望する
数値データを抽出したオペレータが検索終了キーを操作
して検索モードの終了を宣言すると、CPU17はステ
ップS22の判別処理でこの操作を検出し、検索の方法
を選択するためのキー操作を待つ待機状態を抜けて再び
ステップS4の判別処理へと移行し、以下、画面切替キ
ーの操作によりモニタ処理が中止されるか、または、再
び検索開始キーが操作されて検索モードの開始が宣言さ
れるまでの間、既に説明したステップS12の処理によ
り、サンプリングおよびグラフ表示に関する処理を従来
と同様にして繰り返し実行する。
【0060】なお、上述の実施例では各サンプリング時
iに対応する射出速度Viの値をサンプリングの段階で
求めるようにしているが、サンプリングの段階ではVi
の値を求めず、また、記憶もせず(よって、現在値記憶
ファイルにおける射出速度Viの項は不要である)、変
量データを抽出すべき射出保圧工程が確定して検索処理
のモードが開始された段階、即ち、ステップS9の処理
において、サンプリングデータ保存ファイルからスクリ
ュー位置Siの値を順次読み込み、Vi=(Si −Si-
1 )/t,Vi=(Si+1 −Si )/t,Vi=(Si+
1 −Si-1 )/(2・t)等の演算処理により各サンプ
リング時点iに対応する射出速度Viの値を求め、サン
プリングデータ保存ファイルに書き込むようにしてもよ
い。
【0061】
【発明の効果】本発明のモニタ装置によれば、変量の推
移を示すグラフに対してグラフ上の位置を指定するだけ
で該指定位置に対応する各種記憶変量の値をディスプレ
イ画面上に数値表示させることができるので、グラフ表
示のみの場合に比べ、成形条件の設定や射出成形機の成
形動作のチェック等に必要とされるスクリュー位置,射
出保圧圧力,射出速度等の各種変量の値をより詳細に確
認することができる。
【0062】また、位置指定手段には、グラフ上でカー
ソルを移動させて位置を指定するための手段が設けられ
ているので、オペレータはグラフを見ながらグラフ上の
所望位置を容易に指定することができる。
【0063】更に、一変量の数値データ入力に基いてグ
ラフ上の所望位置にカーソルを移動させることによっ
て、この位置に対応する各種変量の数値データを表示さ
せることができるので、変量データの一部が既知である
場合には、既知データの数値入力操作を行うだけで、こ
れに対応するグラフ上の位置と他の変量データの全てを
適確かつ迅速に確認することができる。
【0064】また、項目を入力することによりグラフ上
の位置を求めて自動的に位置指定を行う手段を備えてい
るため、最大射出圧力,最小クッション量等のように未
知の変量に対応する各種変量データを検索する場合で
も、項目を選択入力するだけで各種変量の数値データと
これに対応するグラフ上の位置を簡単に確認することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における一実施例のモニタ装置のディス
プレイ画面の表示例を示す図である。
【図2】同実施例のモニタ装置におけるファイル手段の
構成を概念的に示す図である。
【図3】同実施例のモニタ装置および該モニタ装置を取
り付けた射出成形機の要部を示すブロック図である。
【図4】同実施例のモニタ装置によるモニタ表示処理の
概略を示すフローチャートである。
【図5】モニタ表示処理の概略を示すフローチャートの
続きである。
【図6】モニタ表示処理の概略を示すフローチャートの
続きである。
【図7】モニタ表示処理の一部を示すフローチャートで
ある。
【図8】モニタ表示処理の一部を示すフローチャートで
ある。
【図9】モニタ表示処理の一部を示すフローチャートで
ある。
【図10】モニタ表示処理の一部を示すフローチャート
である。
【図11】モニタ表示処理の一部を示すフローチャート
である。
【図12】モニタ表示処理の一部を示すフローチャート
である。
【図13】モニタ表示処理の一部を示すフローチャート
である。
【図14】モニタ表示処理の一部を示すフローチャート
である。
【図15】モニタ表示処理の一部を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
1 射出シリンダ 2 スクリュー 4 圧力検出器 11 A/D変換器 12 ROM 13 RAM 22 バス 24 不揮発性メモリ 28 CRT表示回路 29 ディスプレイ付手動データ入力装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出保圧工程において変化する変量を所
    定周期毎に検出して記憶するサンプリング手段と、該サ
    ンプリング手段により取得された前記変量の推移をディ
    スプレイ画面にグラフ表示するグラフ表示手段とを備え
    た射出成形機のモニタ装置において、前記ディスプレイ
    画面上に表示されたグラフ上の位置を指定入力する位置
    指定手段と、該位置指定手段により入力された位置にお
    ける記憶変量の値を前記ディスプレイ画面上に数値表示
    する表示制御手段とを備えたことを特徴とする射出成形
    機のモニタ装置。
  2. 【請求項2】 前記位置指定手段はディスプレイ画面上
    のカーソルを連続的に移動表示させ、該カーソル位置に
    より位置指定を行うものである請求項1記載の射出成形
    機のモニタ装置。
  3. 【請求項3】 前記位置指定手段は最大射出圧力,最小
    クッション量,射出保圧切替位置もしくは射出保圧切替
    圧力のうち1以上の項目を入力する手段と、入力項目に
    対応する位置を求める手段を含む請求項1または請求項
    2記載の射出成形機のモニタ装置。
  4. 【請求項4】 前記変量はスクリュー位置,射出保圧圧
    力,射出速度のうち1以上である請求項1,請求項2ま
    たは請求項3記載の射出成形機のモニタ装置。
  5. 【請求項5】 前記位置指定手段は位置指定のための数
    値データを入力するデータ入力手段を備え、前記表示制
    御手段は前記データ入力手段から入力された数値データ
    に対応する記憶変量の全てのデータを数値表示するもの
    である請求項4記載の射出成形機のモニタ装置。
  6. 【請求項6】 前記表示制御手段は、位置制御手段によ
    り特定されたグラフ上の位置にカーソルを表示するもの
    である請求項1,請求項3,請求項4または請求項5記
    載の射出成形機のモニタ装置。
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