JPH06236676A - 光ディスク装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光磁気ディスク装置において、塵に対する対
策を講じながら、ディスクが高温にならないように冷却
する。 【構成】 冷却ファンをドライブの後部に取付、ドライ
ブから発生する熱を排出しディスクを冷却する。冷却風
は、前面パネルに開いた開口部から流入し、ディスクや
光記録ヘッドを冷却する前に防塵フィルターを通過して
清浄にされる。防塵対策と発熱対策がドライブ内部で完
結している。 【効果】 １）ドライブが小型になる、２）ドライブ自
体で冷却と防塵手段が講じられているので、組み込み先
であるコンピュータでの配慮が不要である、３）塵に敏
感な部分を塵から守る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ディスクを交換するこ
とが可能な光ディスク装置の冷却方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】光ディスク装置においては、ディスク表
面に塵がつくと、書き込み・読み出しにエラーが生じる
のは周知の通りである。また、装置の発熱によりディス
クが高温になると、書き込み時の条件が変化し、信頼性
が損なわれる。これは、光磁気記録が、熱・磁気効果を
用いており、高温になると、レーザー光による書き込み
条件（レーザーパワーや書き込みパルスの時間）の設定
が非常に微妙になるからである。従って、ディスクには
常に冷えた清浄な空気を吹き付けて冷却する必要があ
る。

【０００３】図２は、従来の光ディスク装置の、防塵及
び冷却構造の一例を示す断面図である。図において、冷
却風は、外部エアフィルター２５で清浄にされた後、吸
気ファン２７の力によりドライブの内部に吹き込まれ
る。吹き込まれた冷却風は、回路基板Ｂ（１５）、回路
基板Ａ（７）、ボイスコイル１０、ディスク１６などを
冷やした後、ディスク挿入孔２や冷却風孔１から前面に
排出される。エアダクト２６は、外部エアフィルター２
５を保持しながら、ダクトとしての機能を果たしてい
る。この場合、大量の空気がフィルターを通過するた
め、フィルターがほこりで目づまりをおこし、冷却効果
が落ちる。

【０００４】従って、フィルターは定期的に交換する必
要があり、ドライブをコンピュータに内蔵するような場
合、一回一回コンピュータのケースを取り外してフィル
ターを交換しなければならず、非常に不便である。ま
た、コンピュータの内部の空気は、すでにほかの電子部
品の発熱により暖められているため、冷却風の温度がす
でに高くなっており冷却効果も良くない。

【０００５】なお、図中１は前面パネルにあけられた冷
却風取り孔、２は前面パネルに開けられたディスク挿入
孔、３は前面パネル、４はディスクを収納したディスク
ケース、５はディスクを回転させるスピンドルモータ、
６はディスクをスピンドルモータに固着させるチャッキ
ングハブ、７は信号処理、インターフェイス、サーボ等
の主要回路が搭載された回路基板Ａ、８はドライブ全体
を支えるシャシ、９はモータ駆動回路、１０は可動光学
ヘッドを動かすためのボイスコイル、１１は可動光学ヘ
ッド、１２はレーザダイオード、プリズム等の光学関連
部品が載置された固定光学系、１３はローディング機構
（細部は図示せず）、１４はバイアスコイル、１５は回
路基板Ａに搭載しきれなかったモータ、アクチュエータ
をドライブするドライバトランジスタ等が搭載された回
路基板Ｂ、１６はディスク、１７は塵の侵入を防ぐため
のシャッター、１８はコネクター、２０はカバーを示
す。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、塵に
対して敏感な、ドライブのディスク及び光学ヘッドを冷
却する際に、塵にまつわる諸課題を解決することであ
る。

【０００７】課題１：ドライブを信頼性を高く動作させ
るためには、常に清浄な空気で冷却しなければならな
い。

【０００８】課題２：フィルターは往々にして目づまり
をおこし、定期的に交換する必要がある。

【０００９】課題３：ドライブの背面にフィルターとフ
ァンを取り付けると、ドライブの奥行き方向の寸法が大
きくなり、組み込みに際して障害となる。

【００１０】

【課題を解決するための手段】光ディスク装置の、ドラ
イブ背面に排気ファンを取付、ドライブ前面パネルから
取り入れた空気をドライブ内部に配置した防塵フィルタ
ーを通して清浄して、この浄化された空気でディスク、
光学ヘッドを冷却し、ドライブ外に排気する。

【００１１】

【実施例】図１は本発明に基づく光ディスク装置の断面
図である。従来例と同じ部品に関しては図２と同じ番号
をつけてあり、その説明は省略する。２４は排気ファン
であり、この作用によりドライブ内部が負圧になるた
め、冷却風は冷却風孔から１からドライブに侵入し、回
路基板Ａ７、回路基板Ｂ１５、ボイスコイル１０、ディ
スク１６等を冷やした後、排気ファン２４を通過して排
気される。２２は内部エアフィルターで、塵に対して敏
感なディスク１６や可動光学ヘッド１１を冷却する空気
だけこれを通過する。すなわち、塵には強い回路基板Ａ
等へはフィルターを通過しない空気が流れる。このた
め、内部エアフィルターを通過する空気の量は、ディス
ク、光学ヘッドの冷却に必要な分だけになるため、フィ
ルター寿命を実質ドライブ寿命と同等にすることがで
き、フィルターの交換が不要となる。また、前面パネル
から入る空気の温度は低いため、従来例に比較して冷却
効率が良くなる。シャッター１７は、ほこりがディスク
挿入孔から侵入しないようにするためのものである。

【００１２】なお、ドライブ側面から空気が漏れ入ると
冷却効果が下がるので、カバー２０等はなるべく密閉で
きるような構造にするのが望ましい。

【００１３】以上の通り、本実施例のドライブをコンピ
ュータに内蔵させた場合、メインテナンスフリーとな
り、好都合である。

【００１４】

【発明の効果】以上述べてきたように、本発明の光ディ
スク装置によれば、、 １）前面パネルから取り入れられる空気は、温度が低い
ので冷却効果が高い。

【００１５】２）ディスクやヘッドという、塵に対して
敏感な部分を冷却する空気だけをフィルターに通すの
で、フィルターの寿命が長くなり、フィルター交換が不
要となる。

【００１６】３）ドライブ背面にはファンだけを取り付
ければよいので、寸法的に大きくならない。

【００１７】４）塵や冷却に関する対策がドライブ内で
完結されているため、そのままコンピュータに取り付け
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の光ディスク装置の断面図。

【図２】 従来の光ディスク装置の防塵、冷却構造の一
例を示す断面図。

【符号の説明】

１：前面パネルにあけられた冷却風取り孔 ２：前面パネルに開けられたディスク挿入孔 ３：前面パネル ４：ディスクを収納したディスクケース ５：ディスクを回転させるスピンドルモータ ６：ディスクをスピンドルモータに固着させるチャッキ
ングハブ ７：信号処理、インターフェイス、サーボ等の主要回路
が搭載された回路基板Ａ ８：ドライブ全体を支えるシャシ ９：モータ駆動回路 １０：可動光学ヘッドを動かすためのボイスコイル １１：可動光学ヘッド １２：レーザダイオード、プリズム等の光学関連部品が
載置された固定光学系 １３：ローディング機構（細部は図示せず） １４：バイアスコイル １５：回路基板Ａに搭載しきれなかったモータ、アクチ
ュエータをドライブするドライバトランジスタ等が搭載
された回路基板Ｂ １６：ディスク １７：塵の侵入を防ぐためのシャッター １８：コネクター ２０：カバーを示す ２２：エアフィルター ２４：排気ファン ２５：外部エアフィルター ２７：吸気ファン

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光磁気記録方式で、記録・再生するディ
   スクが交換可能な光ディスク装置において、 （１）該装置の背面にドライブに対して直接的に取り付
   けた、該装置から空気を排出するファンと、 （２）該装置の内部に防塵フィルターとを備えてなるこ
   とを特徴とする光ディスク装置。