JPH06234770A - 2−チエニルイミダゾ[2,1−b]ベンゾチアゾール−3−酢酸誘導体、それらの製造および医療への応用 - Google Patents

2−チエニルイミダゾ[2,1−b]ベンゾチアゾール−3−酢酸誘導体、それらの製造および医療への応用

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JPH06234770A
JPH06234770A JP5335081A JP33508193A JPH06234770A JP H06234770 A JPH06234770 A JP H06234770A JP 5335081 A JP5335081 A JP 5335081A JP 33508193 A JP33508193 A JP 33508193A JP H06234770 A JPH06234770 A JP H06234770A
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Mireille Sevrin
ミレーユ・セヴラン
Claude Morel
クロード・モル
Michel Mangane
ミッシェル・マンガーヌ
Pascal George
パスカル・ジョルジュ
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D513/00Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for in groups C07D463/00, C07D477/00 or C07D499/00 - C07D507/00
    • C07D513/02Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for in groups C07D463/00, C07D477/00 or C07D499/00 - C07D507/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D513/04Ortho-condensed systems
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    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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    • A61P25/08Antiepileptics; Anticonvulsants
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗痙攣活性および不安緩解活性を有する新規
化合物を提供する。 【構成】 一般式(I): 【化1】 [R1は水酸基、C1〜C4アルコキシ基または一般式:
−NR45で示されるアミノ基(ここにR4とR5はそれ
ぞれ独立に水素原子、直鎖または分枝鎖C1〜C4アルキ
ル基、アリル基またはメトキシエチル基を表すか、もし
くは−NR45が3ないし6炭素原子を含有する複素環
を表す)を表す。Yはアルキル基で置換されていてもよ
いチエニル基を表す。Xは水素またはハロゲンを表す]
で示される化合物およびその製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明の対象は、2-チエニルイミダゾ
[2,1-b]ベンゾチアゾール-3-酢酸誘導体、それら
の製造および医療への応用である。
【0002】本発明の化合物は一般式(I):
【化6】 [R1は水酸基、C1〜C4アルコキシ基または一般式:
−NR45で示されるアミノ基(ここにR4とR5はそれ
ぞれ互いに独立して水素原子、直鎖または分枝鎖C1
4アルキル基、アリル基またはメトキシエチル基を表
すか、もしくは−NR45が3ないし6個の炭素原子を
含有する複素環を表す)を表し、Xは水素原子またはハ
ロゲン原子を表し、Yは一般式(IA)または(IB):
【化7】 で示されるチエニル基(ここにR2とR3はそれぞれ互い
に独立して直鎖または分枝鎖C1〜C4アルキル基を表
す)を表す]で示される。本発明の化合物は遊離塩基の
形態または酸との付加塩の形態で存在し得る。R1は好
ましくはメチルアミノ基を表す。
【0003】本発明によれば、これらの化合物は下記反
応式で示される方法に従って製造することができる。
【化8】
【0004】一般式(II)で示される2-チエニルイミ
ダゾ[2,1-b]ベンゾチアゾール(ここにXとYは上
に定義した通りである)を、酢酸などのプロトン性溶媒
中、20〜80℃の温度でN,N-ジメチルグリオキサミ
ド(この化合物は欧州特許出願EP-251859に記述
されているように、2,2-ジエトキシ-N,N-ジメチル
アセトアミドを用いて系中(in situ)で製造される)と反
応させる。
【0005】次に、例えば塩素含有溶媒またはエーテル
性溶媒などの不活性溶媒(ジクロロメタンやテトラヒド
ロフランなど)中で、20〜80℃の温度で、一般式(I
II)で示されるα-ヒドロキシアセトアミド誘導体を硫
酸またはリン酸のポリハロゲン化物(例えば塩化チオニ
ルやオキシ塩化リン)または他の等価な試薬と反応させ
ることによって、対応するα-ハロアセトアミド誘導体
を形成させる。次に、この化合物をプロトン性溶媒(例
えばメタノールやエタノールなどの脂肪族アルコール)
か、水混和性の不活性溶媒(例えばジオキサンやテトラ
ヒドロフランなど)の中で、−40〜40℃の温度で、
単一または錯水素化アルカリ金属(simple orcomplex al
kali metal hydride)などの還元剤(例えばホウ水素化ナ
トリウムまたはホウ水素化カリウム)と反応させるか、
もしくは例えば塩素含有溶媒などの不活性溶媒(ジクロ
ロメタンなど)の中で、随意に水混和性不活性共溶媒(例
えばN,N-ジメチルホルムアミドまたはN-メチルピロ
リドン)の存在下で、20〜40℃の温度で、次亜硫酸
アルカリ金属や亜ジチオン酸アルカリ金属などの還元剤
(例えば次亜硫酸ナトリウムまたは亜ジチオン酸ナトリ
ウム)あるいはヒドロキシメチルスルホキシル酸ナトリ
ウム(ロンガライト(RongaliteR))と反応させる。
【0006】このようにして一般式(IV)で示される2
-チエニルイミダゾ[2,1-b]ベンゾチアゾール-3-
アセトアミドが得られるが、この化合物はR1が式:−
N(CH3)2で示される基を表す場合の一般式(I)に対応
する。
【0007】所望であれば、プロトン性溶媒(例えば2-
メトキシエタノール)の中で、水の存在下で強塩基(例え
ば水酸化ナトリウム)を用いる加水分解によって、この
化合物をR1が水酸基を表す一般式(I)の酸に変換す
る。
【0008】R1が式:−N(CH3)2で示される基以外
の一般式:−NN45で示される基を表す一般式(I)の
化合物を製造することが所望である場合には、一般式
(I,R1=OH)で示される酸を、例えば塩素含有溶媒
やエーテル性溶媒などの不活性溶媒(ジクロロメタンま
たはテトラヒドロフランなど)の中で20〜50℃の温
度でN,N'-カルボニルジイミダゾールと反応させて対
応するイミダゾリドを得て、最後にこれを0〜25℃の
温度で一般式:HNR45(ここにR4とR5は上に定義
した通りである)で示されるアミンで処理する。
【0009】最後に、所望であれば、一般式(I,R1
OH)で示される酸を既知の方法に従ってエステル(I,
1=−O-アルキル)に変換することができる。
【0010】一般式(II)で示される出発物質2-チエ
ニルイミダゾ[2,1-b]ベンゾチアゾールは、Khim.G
eterotsikl.Soedin.,9,1271-1274(1972)に記述されてい
る方法と類似の方法によって製造することができる。
【0011】下記の実施例に本発明のいくつかの化合物
の製造を例示する。得られた化合物の構造は元素微量分
析、I.R.およびN.M.R.スペクトルによって確認す
る。実施例の標題中の括弧内に示す数字は後述の表の第
1欄の数字に対応する。
【0012】実施例1(化合物番号5)N,N-ジメチル
-2-(5-メチルチエン-2-イル)イミダゾ[2,1-b]
ベンゾチアゾール-3-アセトアミド 1.1.α-ヒドロキシ-N,N-ジメチル-2-(5-メチル
チエン-2-イル)イミダゾ[2,1-b]ベンゾチアゾー
ル-3-アセトアミド 2,2-ジエトキシ-N,N-ジメチルアセトアミド30g
(0.171mol)と酢酸460mlを1000ml丸
底フラスコ中で混合し、その溶液を45〜50℃に加熱
し、36%塩化水素酸4.6ml(すなわち1.65gま
たは0.045当量)を滴下する。その混合物を45〜5
0℃で1時間撹拌する。次に酢酸ナトリウム14g(0.
171mol)を加え、その混合物を45〜50℃で1
5分間撹拌し、次いで2-(5-メチルチエン-2-イル)イ
ミダゾ[2,1-b]ベンゾチアゾール15.4g(0.0
57mol)を一度に加え、その混合物を撹拌しながら
50〜55℃で3時間加熱する。溶媒を減圧下で留去
し、固体を水とジクロロメタンに取り出し、残渣を濾過
によって分離し、有機層を分離し、重炭酸ナトリウムの
溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧
下で留去し、その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ジクロロメタン/メタノールの98/2混合液
で溶出)で精製する。15.6gの化合物が得られ、それ
をそのまま次の段階で使用する。
【0013】1.2.α-クロロ-N,N-ジメチル-2-(5
-メチルチエン-2-イル)イミダゾ[2,1-b]ベンゾチ
アゾール-3-アセトアミド塩酸塩 α-ヒドロキシ-N,N-ジメチル-2-(5-メチルチエン-
2-イル)イミダゾ[2,1-b]ベンゾチアゾール-3-ア
セトアミド15.6g(0.0474mol)を、ジクロロ
メタン200ml中の塩化チオニル34.8ml(57.
1g、0.48molに相当)で処理する。その混合物を
5時間還流し、溶媒と過剰の塩化チオニルを減圧下で留
去し、減圧下トルエン中で2回の飛沫同伴を行う。得ら
れた固体を単離し、水酸化カリウム(粒状)の存在下で真
空乾燥する。クリ色の固体17.8gが得られ、これを
そのまま次の段階で使用する。
【0014】1.3.N,N-ジメチル-2-(5-メチルチ
エン-2-イル)-イミダゾ[2,1-b]ベンゾチアゾール
-3-アセトアミド ジクロロメタン1200mlに溶解したα-クロロ-N,
N-ジメチル-2-(5-メチルチエン-2-イル)イミダゾ
[2,1-b]ベンゾチアゾール-3-アセトアミド塩酸塩
40g(0.0938mol)をロンガライト43.6g
(0.283mol)で処理し、その間、その混合物を室
温で6時間撹拌する。その懸濁液を濾過し、ジクロロメ
タンで濯ぎ、有機層(pH=1)を0.5N水酸化ナトリ
ウム500mlでpH>10に洗浄し、次いで飽和塩化
ナトリウム溶液で中性のpHに洗浄する。有機層を硫酸
マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下で留去する。ベー
ジュ色の固体が得られ、これをシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ジクロロメタン/メタノールの95/5
混合液で溶出)で精製する。白色の固体23.9gが得ら
れる。融点:216〜218℃。
【0015】実施例2(化合物番号11)2-(5-メチ
ルチエン-2-イル)イミダゾ[2,1-b]ベンゾチアゾ
ール-3-酢酸 N,N-ジメチル-2-(5-メチルチエン-2-イル)イミダ
ゾ[2,1-b]ベンゾチアゾール-3-アセトアミド2
3.8g(0.067mol)と2-メトキシエタノール4
50mlを1リットル丸底フラスコに入れ、その混合物
を撹拌し、固体が溶解するまで油槽で130℃付近に加
熱する。水70mlに溶解した水酸化ナトリウム(粒状)
13.4g(0.335mol)を注意深く熱時に加え、そ
の30分後に、水70ml中の水酸化ナトリウム(粒状)
13.4g(0.335mol)を追加し、7時間30分加
熱を続ける。その間に反応の進行を薄層クロマトグラフ
ィーで監視する。混合物を20℃付近に冷却し、60℃
を越えないように溶媒を減圧下で留去する。その残渣に
水1200mlを加え、不溶性物質を濾過によって除去
し、濾液に酢酸150mlを加えてpH=4にする。黄
色の沈殿が得られ、それを5℃付近に冷却しながら30
分間撹拌する。固体を濾過によって分離し、それを水で
洗浄し、次いでジエチルエーテルで洗浄し、60℃付近
で真空乾燥する。17.5gの化合物が得られ、そのう
ちの1.65g(0.005mol)を沸騰しているメタノ
ール250mlからの再結晶によって精製する。淡黄色
の固体1.1gが単離される。融点255〜259℃。
【0016】実施例3(化合物番号1)2-(5-メチル
チエン-2-イル)イミダゾ[2,1-b]ベンゾチアゾー
ル-3-アセトアミド 無水テトラヒドロフラン30ml中のN,N'-カルボニ
ルジイミダゾール0.85g(0.005mol)を用い
て、2-(5-メチルチエン-2-イル)イミダゾ[2,1-
b]ベンゾチアゾール-3-酢酸1.6g(0.005mo
l)を室温で3時間30分処理する。氷槽を用いて混合
物を冷却し、−10℃に冷却した無水テトラヒドロフラ
ン10ml中の過剰量のアンモニアを加え、その混合物
を室温で4時間撹拌する。溶媒を減圧下で留去し、固体
を濾過によって集め、中性pHになるまで水で洗浄した
後、エタノールで洗浄し、最後にエチルエーテルで洗浄
する。メタノールからの再結晶後に、ベージュ色の化合
物1gが得られる。融点:243〜245℃。
【0017】実施例4(化合物番号4)2-(5-メチル
チエン-2-イル)-N-プロピルイミダゾ[2,1-b]ベ
ンゾチアゾール-3-アセトアミド 無水テトラヒドロフラン30ml中のN,N'-カルボニ
ルジイミダゾール0.85g(0.005mol)を用い
て、2-(5-メチルチエン-2-イル)イミダゾ[2,1-
b]ベンゾチアゾール-3-酢酸1.6g(0.005mo
l)を室温で3時間30分処理する。無水テトラヒドロ
フラン10ml中のプロピルアミン3g(0.05mo
l)からなる溶液を加え、その混合物を室温で4時間撹
拌する。溶媒を減圧下で留去し、化合物を濾過によって
集め、水で中性pHになるまで洗浄した後、エタノール
で洗浄し、最後にエチルエーテルで洗浄し、メタノール
からの再結晶によって精製する。淡黄色固体1.1gが
得られる。融点:204〜206℃。
【0018】実施例5(化合物番号12)2-(5-メチ
ルチエン-2-イル)イミダゾ[2,1-b]ベンゾチアゾ
ール-3-酢酸エチル 2-(5-メチルチエン-2-イル)イミダゾ[2,1-b]ベ
ンゾチアゾール-3-酢酸1.65g(0.005mol)か
ら出発して、硫酸の存在下エタノール中で6時間還流す
ることによってエチルエステルを製造する。シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノー
ルの95/5混合液で溶出)の後、酢酸エチルから再結
晶してベージュ色の固体を得る。融点:124〜126
℃。
【0019】実施例6(化合物番号18)N,N-ジメチ
ル-2-(2,5-ジメチルチエン-3-イル)イミダゾ[2,
1-b]ベンゾチアゾール-3-アセトアミド 6.1.α-ヒドロキシ-N,N-ジメチル-2-(2,5-ジメ
チルチエン-3-イル)イミダゾ[2,1-b]ベンゾチア
ゾール-3-アセトアミド 2,2-ジエトキシ-N,N-ジメチルアセトアミド40.7
g(0.232mol)と酢酸630mlを1000ml
丸底フラスコ中で混合し、その溶液を50℃に加熱し、
36%塩化水素酸6.3ml(0.06mol)を滴下し、
50℃で1時間撹拌を続ける。次に酢酸ナトリウム19
g(0.232mol)を加え、その混合物を15分間撹
拌した後、2-(2,5-ジメチルチエン-3-イル)イミダ
ゾ[2,1-b]ベンゾチアゾール22g(0.077mo
l)を一度に加え、加熱を50℃で6時間維持する。溶
媒を減圧下で50℃未満の温度で留去し、その残渣をジ
クロロメタンと水に取り出し、水酸化アンモニウムでp
Hを9に調節し、有機層を分離し、水で洗浄し、硫酸ナ
トリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去する。油状の生
成物31gが得られ、これをそのまま次の段階で使用す
る。
【0020】6.2.α-クロロ-N,N-ジメチル-2-
(2,5-ジメチルチエン-3-イル)イミダゾ[2,1-b]
ベンゾチアゾール-3-アセトアミド塩酸塩 α-ヒドロキシ-N,N-ジメチル-2-(2,5-ジメチルチ
エン-3-イル)イミダゾ[2,1-b]ベンゾチアゾール-
3-アセトアミド31g(0.077mol)、ジクロロロ
メタン150mlおよびN,N-ジメチルホルムアミド2
mlを500ml丸底フラスコに入れ、ジクロロメタン
100mlに溶解した塩化チオニル58ml(0.77m
ol)を加え、その混合物を6時間還流する。溶媒と過
剰の塩化チオニルを減圧下で留去し、減圧下トルエンで
2回の飛沫同伴を行い、重量が一定になるまで高真空下
で溶媒を留去し、油状物34gを得る。この油状物は結
晶化する。
【0021】6.3.N,N-ジメチル-2-(2,5-ジメチ
ルチエン-3-イル)イミダゾ[2,1-b]ベンゾチアゾ
ール-3-アセトアミド ジクロロメタン500mlに溶解したα-クロロ-N,N-
ジメチル-2-(2,5-ジメチルチエン-3-イル)イミダゾ
[2,1-b]ベンゾチアゾール-3-アセトアミド塩酸塩
34g(0.077mol)をロンガライト36.9g(0.
24mol)で処理し、その間、その混合物を室温で2
4時間撹拌する。沈殿が起こった後に有機層を分離し、
固体残渣をジクロロメタンで洗浄し、有機層を炭酸水素
ナトリウム飽和溶液で洗浄した後、水で洗浄し、硫酸ナ
トリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去して22gの固
体を得る。エタノールからの再結晶とベジタブル・ブラ
ック(vegetable black)での処理後に、最終的に17g
の淡黄色結晶が得られる。融点:194〜195℃。
【0022】実施例7(化合物番号23)2-(2,5-ジ
メチルチエン-3-イル)イミダゾ[2,1-b]ベンゾチ
アゾール-3-酢酸 N,N-ジメチル-2-(2,5-ジメチルチエン-3-イル)イ
ミダゾ[2,1-b]ベンゾチアゾール-3-アセトアミド
14g(0.0379mol)と2-メトキシエタノール3
50mlを1000ml丸底フラスコに入れ、その溶液
を100℃に加熱し、30%水酸化ナトリウム溶液25
ml(0.189mol)を加え、その混合物を沸点で3
0分間加熱し、30%水酸化ナトリウム25mlを追加
し、加熱を4時間維持する。30%水酸化ナトリウム溶
液25mlを再び加え、その混合物をさらに3時間加熱
する。溶媒を減圧下で留去し、その残渣を水500ml
に取り出し、不溶性物質を濾過によって分離し、酢酸を
用いて濾液のpHを4に調節する。黄色の沈殿が得ら
れ、これを濾過によって分離し、水で洗浄した後、ジエ
チルエーテルで洗浄する。メタノールからの再結晶後、
黄色結晶9gが得られる。融点:249〜250℃。
【0023】実施例8(化合物番号14)2-(2,5-ジ
メチルチエン-3-イル)-N-メチルイミダゾ[2,1-
b]ベンゾチアゾール-3-アセトアミド N,N'-カルボニルジイミダゾール0.85g(0.005
mol)を用いて、無水テトラヒドロフラン30mlに
溶解した2-(2,5-ジメチルチエン-3-イル)イミダゾ
[2,1-b]ベンゾチアゾール-3-酢酸1.5g(0.0
044mol)を室温で30分間処理する。透明になっ
たその溶液を0℃に冷却し、それにメチルアミンの気流
を30分間通す。その混合物を室温に戻し、撹拌を3時
間続け、溶媒を減圧下で留去し、その残渣を水10ml
に取り出して、ジクロロメタンで抽出し、有機層を分離
して水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して、溶媒を
減圧下で留去し、その残渣を酢酸エチルから結晶化させ
る。最終的に淡黄色の結晶1gが得られる。融点:23
8〜239℃。
【0024】実施例9(化合物番号21)6-クロロ-
N,N-ジメチル-2-(2,5-ジメチルチエン-3-イル)イ
ミダゾ[2,1-b]ベンゾチアゾール-3-アセトアミド 9.1.6-クロロ-α-ヒドロキシ-N,N-ジメチル-2-
(2,5-ジメチルチエン-3-イル)イミダゾ[2,1-b]
ベンゾチアゾール-3-アセトアミド 2,2-ジエトキシ-N,N-ジメチルアセトアミド27g
(0.153mol)、36%塩化水素酸4ml(0.04
mol)および酢酸200mlの混合物を45℃で1時
間加熱する。酢酸ナトリウム12.56g(0.153m
ol)を加え、加熱を15分間続け、6-クロロ-2-(2,
5-ジメチルチエン-3-イル)イミダゾ[2,1-b]ベン
ゾチアゾール15g(0.0479mol)を加え、その
混合物を50℃で6時間加熱する。減圧蒸留によって酢
酸を除去し、その残渣を水とジクロロメタンの混合物に
取り出し、水酸化アンモニウムを加え、有機層を分離
し、それを洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減
圧下で留去する。油状の生成物18gを得られる。この
生成物は結晶化する。
【0025】9.2.6-クロロ-N,N-ジメチル-2-
(2,5-ジメチルチエン-3-イル)イミダゾ[2,1-b]
ベンゾチアゾール-3-アセトアミド 6-クロロ-α-ヒドロキシ-N,N-ジメチル-2-(2,5-
ジメチルチエン-3-イル)イミダゾ[2,1-b]ベンゾ
チアゾール-3-アセトアミド18g(0.0431mo
l)を塩化チオニル31ml(0.43mol)、N,N-ジ
メチルホルムアミド2mlおよびジクロロメタン100
mlで還流温度で6時間処理する。溶媒と過剰の塩化チ
オニルを減圧下で除去し、その残渣をジエチルエーテル
に取り出し、その固体をジエチルエーテルで洗浄して、
それを乾燥する。α,6-ジクロロ-N,N-ジメチル-2-
(2,5-ジメチルチエン-3-イル)イミダゾ[2,1-b]
ベンゾチアゾール-3-アセトアミド塩酸塩21gを得
て、それをジクロロメタン300ml中のロンガライト
21g(0.136mol)を用いて室温で24時間還元
する。沈殿が起こった後に溶液を分離し、固体をジクロ
ロメタンで洗浄し、有機層を炭酸水素ナトリウム飽和溶
液で洗浄した後、水で洗浄し、それを硫酸ナトリウムで
乾燥し、溶媒を減圧下で留去する。得られる油状物は結
晶化する。それをアセトニトリルから再結晶する。最終
的に黄色の針状物14.4gが単離される。融点:20
2〜203℃。
【0026】次の表は本発明のいくつかの化合物の化学
構造と物理特性を例示するものである。すべての化合物
の塩基の形態にある。
【表1】
【表2】
【0027】本発明の化合物を薬理試験に付したとこ
ろ、治療活性を持つ物質としての有用性が明らかになっ
た。
【0028】ω1受容体(1型ベンゾジアゼピン)とω2
容体(2型ベンゾジアゼピン)に関する膜結合試験 放射性配位子として3H-ジアゼパムの代わりに3H-フル
マゼニルを用い、S.Z.LangerとS.ArbillaがFund.Clin.P
harmacol.,2,159-170(1988)に記述している方法の変法
に従って、小脳のω1受容体と脊髄のω2受容体に対する
本発明化合物の親和性を決定した。小脳または脊髄組織
をそれぞれ120体積または30体積の氷冷緩衝液(5
0mMトリス/HCl,pH7.4,120mM NaC
l,5mM KCl)中で60秒間ホモジナイズし、1/
3に希釈の後、その懸濁液を1nM濃度の3H-フルマゼ
ニル(比活性78Ci/mmol,New England Nuclear)
および様々な濃度の本発明化合物と共に最終体積525
μl中でインキュベートする。0℃で30分間のインキ
ュベーション後、Whatman GF/BR濾紙上で減圧濾過
し、それを直ちに氷冷緩衝液で洗浄する。3H-フルマゼ
ニルの特異的結合を1μMの非標識ジアゼパムの存在下
で決定する。常法に従ってデータを分析し、IC50濃度
(3H-フルマゼニルの結合を50%阻害する濃度)を計算
する。これらの試験において、本発明化合物のIC50
は1〜1000nMである。
【0029】抗痙攣剤活性の試験 電気ショックまたはペンテトラゾールの注射によってマ
ウスに誘発される最大痙攣に関する活性 この試験の手法はE.A.SwinyardとJ.H.Woodheadによって
「Antiepileptic Drugs」(Raven Press,ニューヨーク,1
11-126(1982))に記述されている。試験化合物の腹腔内
投与の30分後に、経角膜電極を用いる電流の適用(0.
4秒,60mA,50Hz)の直後か、もしくはペンテ
トラゾール(125mg/kg)の皮下注射に続く30分
間、痙攣(後脚の伸長)を持つマウスの数を記録する。8
ないし10匹の群にそれぞれ投与される3または4投与
量に基づいて、J.T.LichtfieldとF.Wilcoxonの方法(J.P
harm.Exp.Ther.,96,99-113(1949))に従って計算される
AD50(動物の50%を保護する投与量)として結果を表
す。この試験において、本発明化合物のAD50値は腹腔
内経路で1〜100mg/kgである。
【0030】イソニアジドによってマウスに誘発される
痙攣に関する活性 G.Perrault,E.Morel,D.SangerおよびB.ZivkovicがEur.
J.Pharcol.,156,189-196(1988)に記述している手法に従
って、腹腔内に注射される試験化合物と同時に皮下投与
されるイソニアジド(800mg/kg)によって誘発さ
れる痙攣の開始に関する潜時によって本発明化合物に固
有の活性を決定する。対照動物と比較して最大効果の5
0%をもたらす投与量であって、8ないし10匹の群に
それぞれ投与される3または4投与量に基づいて決定さ
れるAD50として結果を表す。この試験において、本発
明化合物のAD50値は腹腔内経路で1〜50mg/kg
であり、化合物によって最大効果は350%までの範囲
に及び得る。
【0031】不安緩解活性の試験 J.R.Vogel,B.BeerおよびD.E.ClodyがPsychopharamacolo
gia(Berl.),21,1-7(1971)に記述している方法に従っ
て、水の消費に関する葛藤の試験でラットを用いて不安
緩解活性を評価する。48時間の水食餌(water diet)の
後、騒音から遮断されたカゴであって、舌を20往復さ
せる毎にわずかな電気ショックを送達する不安計に連結
している水ピペットを装着したカゴにラットを入れる。
受けたショックの数は3分間自動的に計数され、それが
試験化合物の不安緩解活性の評価を可能にする。対照動
物で観測される数と比較して受けたショックの数の有意
な増大をもたらす投与量である最小有効投与量(MED)
として結果を表す。この試験において、本発明化合物の
MED値は腹腔内または経口経路で1〜100mg/k
gである。
【0032】本発明の化合物について行った試験の結果
は、これらがインビトロで3H-フルマゼニルをその小脳
および脊髄内の特異的結合部位から排除することを示し
ている。したがってこれらの化合物は巨大分子複合体G
ABAA-ω部位-塩化物チャンネル内に位置するω1およ
びω2部位(1型および2型ベンゾヂアゼピン)に対して
親和性を示す。これらの化合物はインビボでこれらの受
容体に対して完全な作用薬または部分的作用薬のよう
に、もしくは拮抗薬のようにふるまう。これらの化合物
は抗痙攣性と不安緩解性を保持する。したがってこれら
の化合物は、不安、睡眠障害、癲癇、痙性、筋肉痙縮、
認識障害、アルコール禁断障害など、GABA作動性の
伝達障害に関連する状態の治療に使用することができ
る。
【0033】この効果のためには、本発明の化合物を腸
または非経口投与用の適当な賦形剤と組み合わされたあ
らゆるガレノス形態で、例えば活性物質1〜1000m
gの日用量を可能にする投与量を含有する錠剤、糖衣
錠、硬ゼラチンカプセル剤、カプセル剤、経口摂取用ま
たは注射用の溶液剤または懸濁剤、坐剤などの形態で提
供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミッシェル・マンガーヌ フランス92320シャティヨン・ス・バニョ ー、アブニュー・マルセル・キャシン44番 (72)発明者 パスカル・ジョルジュ フランス78730サン・アルノー・アン・イ ヴリンヌ、リュ・デ・カトル・ヴァン19番

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 [R1は水酸基、C1〜C4アルコキシ基または一般式:
    −NR45で示されるアミノ基(ここにR4とR5はそれ
    ぞれ互いに独立して水素原子、直鎖または分枝鎖C1
    4アルキル基、アリル基またはメトキシエチル基を表
    すか、もしくは−NR45が3ないし6個の炭素原子を
    含有する複素環を表す)を表し、Xは水素原子またはハ
    ロゲン原子を表し、Yは一般式(IA)または(IB): 【化2】 で示されるチエニル基(ここにR2とR3はそれぞれ互い
    に独立して直鎖または分枝鎖C1〜C4アルキル基を表
    す)を表す]で示される化合物であって、遊離塩基の形
    態にある化合物または酸との付加塩の形態にある化合
    物。
  2. 【請求項2】 R1がメチルアミノ基を表すことを特徴
    とする請求項1の化合物。
  3. 【請求項3】 請求項1の化合物を製造する方法であっ
    て、一般式(II): 【化3】 [XとYは請求項1における定義に従う]で示される2
    -チエニルイミダゾ[2,1-b]ベンゾチアゾールをプ
    ロトン性溶媒中で20〜80℃の温度でN,N-ジメチル
    グリオキサミドと反応させ、次いでこのようにして得ら
    れた一般式(III): 【化4】 で示されるα-ヒドロキシアセトアミド誘導体を不活性
    溶媒中で20〜80℃の温度で硫酸またはリン酸のポリ
    ハロゲン化物で処理することによって対応するα-ハロ
    アセトアミド誘導体を得、次にこの化合物を、プロトン
    性溶媒または水混和性不活性溶媒中で−40〜40℃の
    温度で単一または錯水素化アルカリ金属の如き還元剤と
    反応させるか、もしくは不活性溶媒中で、随意に水混和
    性の不活性共溶媒の存在下で、20〜40℃の温度で次
    亜硫酸アルカリ金属または亜ジチオン酸アルカリ金属の
    如き還元剤あるいはヒドロキシメチルスルホキシル酸ナ
    トリウムと反応させることによって、一般式(IV): 【化5】 で示されるN,N-ジメチル-2-チエニルイミダゾ[2,
    1-b]ベンゾチアゾール-3-アセトアミド誘導体(これ
    は式(I)においてRが式:−N(CH3)2で示される基を
    表す場合に相当する)を得、次に所望であれば、強塩基
    を用いる加水分解によってこの化合物を一般式(I)で示
    される酸(この場合Rは水酸基を表す)に変換し、 a)R1が基:−N(CH3)2以外の基:−NR45を表
    す一般式(I)で示される化合物を製造することが所望で
    ある場合には、一般式(I,R1=OH)で示される酸を不
    活性溶媒中で20〜50℃の温度でN,N'-カルボニル
    ジイミダゾールと反応させることによって対応するイミ
    ダゾリドを得、最後に、この化合物を0〜25℃の温度
    で一般式:HNR45で示されるアミン(ここにR4とR
    5は請求項1における定義に従う)で処理するか、もしく
    は、 b)R1がアルコキシ基を表す一般式(I)で示される化
    合物を製造することが所望である場合には、一般式
    (I,R1=OH)で示される酸をエステル化することを
    特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2の化合物を活性
    成分とする医薬組成物。
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