JPH06230119A - 二周波形超音波感知器 - Google Patents
二周波形超音波感知器Info
- Publication number
- JPH06230119A JPH06230119A JP1445093A JP1445093A JPH06230119A JP H06230119 A JPH06230119 A JP H06230119A JP 1445093 A JP1445093 A JP 1445093A JP 1445093 A JP1445093 A JP 1445093A JP H06230119 A JPH06230119 A JP H06230119A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- frequency
- ultrasonic
- resonance frequency
- filter
- Prior art date
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- Pending
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- Traffic Control Systems (AREA)
- Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 1個の超音波振動子を用いて2種類の周波数
の超音波を送受波する二周波形超音波感知器を提供す
る。 【構成】 1個のセラミック系振動子で形成される超音
波送受器1と、超音波送受器1をセラミック系振動子の
直列共振周波数と並列共振周波数とで交互に駆動する駆
動部2,3と、超音波送受器1からの受波信号を受け直
列共振周波数の信号のみを通過させる直列共振帯域フィ
ルタ6,9と、並列共振周波数の信号のみを通過させる
並列共振帯域フィルタ7,9と、各帯域フィルタの出力
を受け当該送波周期における周波数に対応する成分のみ
を出力するゲート部8と、ゲート部8の出力に基づいて
検知対象物体の有無を検出する感知処理部10を備え
る。
の超音波を送受波する二周波形超音波感知器を提供す
る。 【構成】 1個のセラミック系振動子で形成される超音
波送受器1と、超音波送受器1をセラミック系振動子の
直列共振周波数と並列共振周波数とで交互に駆動する駆
動部2,3と、超音波送受器1からの受波信号を受け直
列共振周波数の信号のみを通過させる直列共振帯域フィ
ルタ6,9と、並列共振周波数の信号のみを通過させる
並列共振帯域フィルタ7,9と、各帯域フィルタの出力
を受け当該送波周期における周波数に対応する成分のみ
を出力するゲート部8と、ゲート部8の出力に基づいて
検知対象物体の有無を検出する感知処理部10を備え
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電歪形超音波振動子
または圧電形超音波振動子を用いて超音波の送波と受波
とを行い、車両、人間、物体などを検出する超音波感知
器に関し、特に、1個の超音波振動子によって2種類の
超音波を一定周期で交互に送波して、不要反射波の影響
を除去する二周波形超音波感知器に関する。
または圧電形超音波振動子を用いて超音波の送波と受波
とを行い、車両、人間、物体などを検出する超音波感知
器に関し、特に、1個の超音波振動子によって2種類の
超音波を一定周期で交互に送波して、不要反射波の影響
を除去する二周波形超音波感知器に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波感知器は、超音波送受器を介して
周期的に超音波を発射して、反射波の受波タイミングと
受波レベルとに基づいて、検知対象物体の有無を検出し
ようとする装置である。この超音波感知器は、検知対象
物体からの反射波(対象反射波)、及び路面や壁面から
の反射波(背景反射波)以外の反射波(不要反射波)が
受波されない理想的な環境下では正常に動作をするが、
不要反射波が受波される環境下では、現実には存在しな
い検知対象物を誤検知してしまうことがある。
周期的に超音波を発射して、反射波の受波タイミングと
受波レベルとに基づいて、検知対象物体の有無を検出し
ようとする装置である。この超音波感知器は、検知対象
物体からの反射波(対象反射波)、及び路面や壁面から
の反射波(背景反射波)以外の反射波(不要反射波)が
受波されない理想的な環境下では正常に動作をするが、
不要反射波が受波される環境下では、現実には存在しな
い検知対象物を誤検知してしまうことがある。
【0003】例えば、トンネル内、室内、高架道路の下
などでは、天井や壁面で幾度も反射した超音波パルスが
次の送波周期内の不要反射波(音響ノイズ)として受波
されることがあり、対象反射波と不要反射波の受信時間
帯に重複部分があると、一般の超音波感知器では検知対
象物を誤検知してしまうことがあり、感知器として正常
に機能しないことになる。
などでは、天井や壁面で幾度も反射した超音波パルスが
次の送波周期内の不要反射波(音響ノイズ)として受波
されることがあり、対象反射波と不要反射波の受信時間
帯に重複部分があると、一般の超音波感知器では検知対
象物を誤検知してしまうことがあり、感知器として正常
に機能しないことになる。
【0004】かかる不要反射波の問題は、従来より指摘
されており、その解決策の一つとして、例えば、2種類
の超音波を交互に発射し、当該送波周期に発射された周
波数と同一周波数の反射波のみを有効なものと扱う二周
波形超音波感知器が提案されている。そして、この二周
波形超音波感知器では、動電形送受器(スピーカ)や、
2種類のセラミック振動子を一体化した送受器を用いる
のが一般的である。
されており、その解決策の一つとして、例えば、2種類
の超音波を交互に発射し、当該送波周期に発射された周
波数と同一周波数の反射波のみを有効なものと扱う二周
波形超音波感知器が提案されている。そして、この二周
波形超音波感知器では、動電形送受器(スピーカ)や、
2種類のセラミック振動子を一体化した送受器を用いる
のが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た二周波形超音波感知器には、それぞれ下記の欠点があ
るので十分な実用性を有しているとは言えなかった。動
電形送受器を用いる感知器の場合には、動電形送受器に
強力な磁石を使用している為に、ボイスコイル可動部に
浮遊鉄粉が吸着して音が出なくなるという障害が発生し
やすく、また、装置全体が重くなってしまうという欠点
があった。
た二周波形超音波感知器には、それぞれ下記の欠点があ
るので十分な実用性を有しているとは言えなかった。動
電形送受器を用いる感知器の場合には、動電形送受器に
強力な磁石を使用している為に、ボイスコイル可動部に
浮遊鉄粉が吸着して音が出なくなるという障害が発生し
やすく、また、装置全体が重くなってしまうという欠点
があった。
【0006】また、セラミック系振動子を一体化した送
受器の場合には、2種類のセラミック振動子の感度や温
度特性が不一致又はばらつく為に、高性能のものが得ら
れず、長期安定性の面にも欠けるという欠点があった。
この発明は、これらの問題点に着目してなされたもので
あって、1個の超音波振動子を用いて2種類の周波数の
超音波を送受波する二周波形超音波感知器を提供するこ
とを目的とする。
受器の場合には、2種類のセラミック振動子の感度や温
度特性が不一致又はばらつく為に、高性能のものが得ら
れず、長期安定性の面にも欠けるという欠点があった。
この発明は、これらの問題点に着目してなされたもので
あって、1個の超音波振動子を用いて2種類の周波数の
超音波を送受波する二周波形超音波感知器を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
〔請求項1に係る二周波形超音波感知器〕上記の目的を
達成する為、請求項1に係る二周波形超音波感知器は、
1個のセラミック系振動子を用いて形成される超音波
送受器と、この超音波送受器を、前記セラミック系振
動子の直列共振周波数と並列共振周波数とで交互に駆動
する駆動部と、前記超音波送受器からの受波信号を受
け、前記直列共振周波数の信号のみを通過させる第1の
帯域通過フィルタと、前記超音波送受器からの受波信
号を受け、前記並列共振周波数の信号のみを通過させる
第2の帯域通過フィルタと、この第1と第2の通過フ
ィルタの出力を受け、当該送波周期における周波数に対
応する成分のみを出力する選択部と、この選択部の出
力に基づいて検知対象物体の有無を検出する検出部とを
特徴的に備えている。
達成する為、請求項1に係る二周波形超音波感知器は、
1個のセラミック系振動子を用いて形成される超音波
送受器と、この超音波送受器を、前記セラミック系振
動子の直列共振周波数と並列共振周波数とで交互に駆動
する駆動部と、前記超音波送受器からの受波信号を受
け、前記直列共振周波数の信号のみを通過させる第1の
帯域通過フィルタと、前記超音波送受器からの受波信
号を受け、前記並列共振周波数の信号のみを通過させる
第2の帯域通過フィルタと、この第1と第2の通過フ
ィルタの出力を受け、当該送波周期における周波数に対
応する成分のみを出力する選択部と、この選択部の出
力に基づいて検知対象物体の有無を検出する検出部とを
特徴的に備えている。
【0008】セラミック系振動子の直列共振周波数と並
列共振周波数は、互いに接近しているので、第1と第2
の帯域通過フィルタは、その特性の急峻なものでなけれ
ばならない。そこで、例えば、デジタルフィルタによっ
てこれを実現させる。すると、第1の通過帯域フィルタ
からは直列共振周波数の信号のみが出力され、第2の通
過帯域フィルタからは並列共振周波数の信号のみが出力
される。
列共振周波数は、互いに接近しているので、第1と第2
の帯域通過フィルタは、その特性の急峻なものでなけれ
ばならない。そこで、例えば、デジタルフィルタによっ
てこれを実現させる。すると、第1の通過帯域フィルタ
からは直列共振周波数の信号のみが出力され、第2の通
過帯域フィルタからは並列共振周波数の信号のみが出力
される。
【0009】一方、駆動部は、直列共振周波数と並列共
振周波数とで、交互に超音波送受器を駆動しているの
で、当該送波周期に受波されるべき受波の周波数を特定
することができる。そこで、選択部は、第1の通過帯域
フィルタと第2の通過帯域フィルタの出力のうち、適宜
な一方のみを選択することによって、当該送波周期以前
の送波に基づく反射波を除去する。
振周波数とで、交互に超音波送受器を駆動しているの
で、当該送波周期に受波されるべき受波の周波数を特定
することができる。そこで、選択部は、第1の通過帯域
フィルタと第2の通過帯域フィルタの出力のうち、適宜
な一方のみを選択することによって、当該送波周期以前
の送波に基づく反射波を除去する。
【0010】このように、この発明によれば、選択部は
対象反射波と背景反射波のみを出力するので、不要反射
波による誤検知が生じることはない。 〔請求項1に係る二周波形超音波感知器〕請求項2に係
る二周波形超音波感知器は、前記駆動部は、前記セラ
ミック系振動子の動作状態を計測して、この動作状態に
対応した周波数で前記超音波送受波器を駆動し、前記第
1と第2の帯域通過フィルタは、前記駆動部による
駆動周波数に基づいて帯域周波数を自動変更することを
特徴としている。
対象反射波と背景反射波のみを出力するので、不要反射
波による誤検知が生じることはない。 〔請求項1に係る二周波形超音波感知器〕請求項2に係
る二周波形超音波感知器は、前記駆動部は、前記セラ
ミック系振動子の動作状態を計測して、この動作状態に
対応した周波数で前記超音波送受波器を駆動し、前記第
1と第2の帯域通過フィルタは、前記駆動部による
駆動周波数に基づいて帯域周波数を自動変更することを
特徴としている。
【0011】セラミック系振動子は、温度などの影響を
受けて特性が変化し得る。しかし、請求項2の発明で
は、駆動部、及び第1と第2の帯域通過フィルタが、当
該振動子の動作状態に基づいて動作するのでより性能が
優れている。
受けて特性が変化し得る。しかし、請求項2の発明で
は、駆動部、及び第1と第2の帯域通過フィルタが、当
該振動子の動作状態に基づいて動作するのでより性能が
優れている。
【0012】
【実施例】以下、実施例に基づいて、この発明を更に詳
細に説明する。図1は、この発明の一実施例である二周
波形超音波感知器のブロック図を図示したものである。
この装置は、セラミック系振動子1個で形成される超音
波送受器1と、このセラミック系振動子の直列または並
列共振周波数を一定周期で発生する二周波発生部2と、
この出力を受けて超音波送受器1を駆動する超音波送波
部3と、超音波送受器1での受波信号を所定レベルまで
増幅する超音波受波部4と、受波信号のキャリアの大き
さが感知レベルを越えた場合に波形整形してデジタル波
(キャリアパルス列)に変換する波形整形部5と、直列
共振周波数付近のデジタル波のみを通過させる直列共振
帯域フィルタ6と、並列共振周波数付近のデジタル波の
みを通過させる並列共振帯域フィルタ7と、共振帯域フ
ィルタ6,7の各出力のうち当該動作周期に対応した周
波数の出力のみを選択するなどの動作をするゲート部8
と、共振帯域フィルタ6,7の帯域周波数を自動設定す
るフィルタ制御部9と、ゲート部8からのデジタル波を
取り込み、受波タイミング及びその継続時間に基づいて
検知対象の有無を判定する感知処理部10とで構成され
ている。
細に説明する。図1は、この発明の一実施例である二周
波形超音波感知器のブロック図を図示したものである。
この装置は、セラミック系振動子1個で形成される超音
波送受器1と、このセラミック系振動子の直列または並
列共振周波数を一定周期で発生する二周波発生部2と、
この出力を受けて超音波送受器1を駆動する超音波送波
部3と、超音波送受器1での受波信号を所定レベルまで
増幅する超音波受波部4と、受波信号のキャリアの大き
さが感知レベルを越えた場合に波形整形してデジタル波
(キャリアパルス列)に変換する波形整形部5と、直列
共振周波数付近のデジタル波のみを通過させる直列共振
帯域フィルタ6と、並列共振周波数付近のデジタル波の
みを通過させる並列共振帯域フィルタ7と、共振帯域フ
ィルタ6,7の各出力のうち当該動作周期に対応した周
波数の出力のみを選択するなどの動作をするゲート部8
と、共振帯域フィルタ6,7の帯域周波数を自動設定す
るフィルタ制御部9と、ゲート部8からのデジタル波を
取り込み、受波タイミング及びその継続時間に基づいて
検知対象の有無を判定する感知処理部10とで構成され
ている。
【0013】〔超音波送受器1について〕超音波送受器
1に内蔵されている超音波振動子は、間欠的な電気入力
を受けると超音波パルスを発射し、反射波を受けると微
小振動を生じて微小電圧を発生する素子である。そし
て、この超音波振動子は、高い周波数選択特性(Q特
性)を持っているので、電極に引加される電気入力が無
くなっても直ぐには振動が止まらず徐々に振動が弱ま
る。これを残響波と称するが、以下、その周波数を残響
周波数FZ で示すことにする。
1に内蔵されている超音波振動子は、間欠的な電気入力
を受けると超音波パルスを発射し、反射波を受けると微
小振動を生じて微小電圧を発生する素子である。そし
て、この超音波振動子は、高い周波数選択特性(Q特
性)を持っているので、電極に引加される電気入力が無
くなっても直ぐには振動が止まらず徐々に振動が弱ま
る。これを残響波と称するが、以下、その周波数を残響
周波数FZ で示すことにする。
【0014】超音波振動子の等価回路を示すと図2の通
りであり、直列共振周波数Fs 、並列共振周波数Fp は
(式1)、(式2)の通りである。 Fs =1/(2πSQR(LC)) ……(式1) FP =1/(2πSQR(LC’))……(式2) 但し、C’=C0 C/(C0 +C)であり、SQRはル
ートを意味する。
りであり、直列共振周波数Fs 、並列共振周波数Fp は
(式1)、(式2)の通りである。 Fs =1/(2πSQR(LC)) ……(式1) FP =1/(2πSQR(LC’))……(式2) 但し、C’=C0 C/(C0 +C)であり、SQRはル
ートを意味する。
【0015】ここで、残響周波数FZ は並列共振周波数
Fp とほぼ同じであり、直列共振周波数Fs と並列共振
周波数FP の差分ΔFSPは非常に接近している。そし
て、この差分ΔFSPは、超音波振動子の形状寸法と材質
が同じであれば殆ど一定しておりバラツキが非常に小さ
く、また、残響周波数FZ は、超音波振動子を駆動する
周波数が異なっても変化しないという性質がある。
Fp とほぼ同じであり、直列共振周波数Fs と並列共振
周波数FP の差分ΔFSPは非常に接近している。そし
て、この差分ΔFSPは、超音波振動子の形状寸法と材質
が同じであれば殆ど一定しておりバラツキが非常に小さ
く、また、残響周波数FZ は、超音波振動子を駆動する
周波数が異なっても変化しないという性質がある。
【0016】従って、残響周波数FZ を計測すれば並列
共振周波数Fp を知ることができ(FZ ≒Fp )、ま
た、差分ΔFSPがほぼ固定値であることから、直列共振
周波数FS を知ることも可能となる。 〔二周波発生部2について〕二周波発生部2はこの原理
を利用したものであり、残響周波数Fz の計測結果に基
づいて、演算処理によって直列および並列共振周波数を
求め、一定周期(例えば60mS)毎にこの2つの周波
数FS ,FP の出力を交互に発生する。以下、二周波発
生部2の動作内容を更に詳述する。
共振周波数Fp を知ることができ(FZ ≒Fp )、ま
た、差分ΔFSPがほぼ固定値であることから、直列共振
周波数FS を知ることも可能となる。 〔二周波発生部2について〕二周波発生部2はこの原理
を利用したものであり、残響周波数Fz の計測結果に基
づいて、演算処理によって直列および並列共振周波数を
求め、一定周期(例えば60mS)毎にこの2つの周波
数FS ,FP の出力を交互に発生する。以下、二周波発
生部2の動作内容を更に詳述する。
【0017】二周波発生部2は、送波時間が終了し過渡
時間を過ぎて残響周波数が安定した時点から残響波のキ
ャリアの「M波分の時間tMt」を計測する。そして、こ
の時間tMtをメモリに記憶すると共に、(式3)に基づ
いて移動累積値 tTMNを更新する。 tTMN=ΣtM(t-n)
……(式3)なお、Σは、n=0からn=N−1まで
のN個分のデータの移動累積計算を意味する。
時間を過ぎて残響周波数が安定した時点から残響波のキ
ャリアの「M波分の時間tMt」を計測する。そして、こ
の時間tMtをメモリに記憶すると共に、(式3)に基づ
いて移動累積値 tTMNを更新する。 tTMN=ΣtM(t-n)
……(式3)なお、Σは、n=0からn=N−1まで
のN個分のデータの移動累積計算を意味する。
【0018】そして、算出した移動累積値 tTMNを用い
て、移動平均残響周波数 tFZ を(式4)から求める。
tFZ =M・N/ tTMN ……(式4) 以上の計算が終われば(式5)、(式6)に基づいて、
次の周期に出力すべき並列共振周波数 tFP と直列共振
周波数 tFS とを算出する。t FP ≒ tFZ ……(式5)t FS = tFP −ΔFSP ……(式6) そして、今周期の送波周波数 t-1Fx が直列共振周波数
t-1FS であれば、次周期には並列共振周波数 tF
P を、逆に今周期の送波周波数 t-1Fx が並列共振周波
数 t-1FP であれば次周期には直列共振周波数 t-1FS
を出力する。
て、移動平均残響周波数 tFZ を(式4)から求める。
tFZ =M・N/ tTMN ……(式4) 以上の計算が終われば(式5)、(式6)に基づいて、
次の周期に出力すべき並列共振周波数 tFP と直列共振
周波数 tFS とを算出する。t FP ≒ tFZ ……(式5)t FS = tFP −ΔFSP ……(式6) そして、今周期の送波周波数 t-1Fx が直列共振周波数
t-1FS であれば、次周期には並列共振周波数 tF
P を、逆に今周期の送波周波数 t-1Fx が並列共振周波
数 t-1FP であれば次周期には直列共振周波数 t-1FS
を出力する。
【0019】〔フィルタモジュール6,7について〕フ
ィルタモジュールは、直列共振帯域フィルタ6と並列共
振帯域フィルタ7とで構成されており、各フィルタ6,
7は、フィルタ制御部9からのゲート信号(ストローブ
信号)とトリガ信号とによって制御されている。具体的
に説明すると、フィルタ制御部9は、ゲート信号がLレ
ベルである状態で4個のトリガ信号を出力するので、フ
ィルタ6,7は、トリガ信号に応じて4個の8ビットデ
ータ(NPH,NPL,NSH,NSL)を、順次にデータバス
より取り込んで帯域フィルタ6,7のプリセット値とす
る。なお、NPHとNPLは並列共振帯域フィルタ7の高域
設定値と低域設定値であり、NSHとNSLは直列帯域フィ
ルタ6の高域設定値と低域設定値であり、NPH<NPL<
NSH<NSLの関係にある。
ィルタモジュールは、直列共振帯域フィルタ6と並列共
振帯域フィルタ7とで構成されており、各フィルタ6,
7は、フィルタ制御部9からのゲート信号(ストローブ
信号)とトリガ信号とによって制御されている。具体的
に説明すると、フィルタ制御部9は、ゲート信号がLレ
ベルである状態で4個のトリガ信号を出力するので、フ
ィルタ6,7は、トリガ信号に応じて4個の8ビットデ
ータ(NPH,NPL,NSH,NSL)を、順次にデータバス
より取り込んで帯域フィルタ6,7のプリセット値とす
る。なお、NPHとNPLは並列共振帯域フィルタ7の高域
設定値と低域設定値であり、NSHとNSLは直列帯域フィ
ルタ6の高域設定値と低域設定値であり、NPH<NPL<
NSH<NSLの関係にある。
【0020】このプリセット動作は各送波周期ごとに行
われるので、各フィルタの通過帯域は自動的に更新され
ることになり、超音波振動子の周波数変動やバラツキに
追従した安定な特性のフィルタが実現されることにな
る。なお、各フィルタ6,7のフィルタ信号BPO1,
BPO2は、波形処理部5から入力されるデジタル波f
inの周波数が通過帯域内にある場合にはHレベルとな
り、通過帯域外および入力無しの場合にはLレベルとな
るが、詳細な回路動作は後述する。
われるので、各フィルタの通過帯域は自動的に更新され
ることになり、超音波振動子の周波数変動やバラツキに
追従した安定な特性のフィルタが実現されることにな
る。なお、各フィルタ6,7のフィルタ信号BPO1,
BPO2は、波形処理部5から入力されるデジタル波f
inの周波数が通過帯域内にある場合にはHレベルとな
り、通過帯域外および入力無しの場合にはLレベルとな
るが、詳細な回路動作は後述する。
【0021】〔ゲート部8について〕図3はゲート部8
の回路例を図示したものであり、図4はゲート部8の各
部の動作波形を図示したものである。図3に示す如く、
ゲート部8は、直列共振帯域フィルタ6からのフィルタ
信号BPO1と、並列共振帯域フィルタ7からのフィル
タ信号BPO2と、波形整形部5からのキャリア信号C
Rと、同期信号SYNとを受けて、受波キャリア出力と
残響波キャリア出力とを出力する。尚、ここで、受波キ
ャリア出力は、当該周期の送波周波数に等しい周波数の
キャリア信号であり、感知処理部10に供給される。ま
た、残響キャリア信号は、残響周波数FZ のキャリア信
号であり、二周波発生部1とフィルタ制御部9にフィー
ドバックされる。
の回路例を図示したものであり、図4はゲート部8の各
部の動作波形を図示したものである。図3に示す如く、
ゲート部8は、直列共振帯域フィルタ6からのフィルタ
信号BPO1と、並列共振帯域フィルタ7からのフィル
タ信号BPO2と、波形整形部5からのキャリア信号C
Rと、同期信号SYNとを受けて、受波キャリア出力と
残響波キャリア出力とを出力する。尚、ここで、受波キ
ャリア出力は、当該周期の送波周波数に等しい周波数の
キャリア信号であり、感知処理部10に供給される。ま
た、残響キャリア信号は、残響周波数FZ のキャリア信
号であり、二周波発生部1とフィルタ制御部9にフィー
ドバックされる。
【0022】以下、回路動作を具体的に説明すると、同
期信号SYNは、フリップフロップFFA で1/2分周
されて周波数選択信号FS,FSバーとなる。この周波
数選択信号FSは二周波発生部1(ここでは図示せず)
に供給されており、二周波発生部1は、周波数選択信号
FSがHレベルのときは並列共振周波数FP を、周波数
選択信号FSがLレベルのときは直列共振周波数FS を
送波する。一方、同期信号SYNは論理否定されてモノ
マルチバイブレータFFB に供給されているので、モノ
マルチバイブレータFFB は、同期信号SYNの立ち下
がりでトリガされてタイミングパルスT1 を出力する。
また、モノマルチバイブレータFFC は、タイミングパ
ルスT1 の立ち下がりでトリガされて感知ゲート信号G
ATEを出力する。
期信号SYNは、フリップフロップFFA で1/2分周
されて周波数選択信号FS,FSバーとなる。この周波
数選択信号FSは二周波発生部1(ここでは図示せず)
に供給されており、二周波発生部1は、周波数選択信号
FSがHレベルのときは並列共振周波数FP を、周波数
選択信号FSがLレベルのときは直列共振周波数FS を
送波する。一方、同期信号SYNは論理否定されてモノ
マルチバイブレータFFB に供給されているので、モノ
マルチバイブレータFFB は、同期信号SYNの立ち下
がりでトリガされてタイミングパルスT1 を出力する。
また、モノマルチバイブレータFFC は、タイミングパ
ルスT1 の立ち下がりでトリガされて感知ゲート信号G
ATEを出力する。
【0023】このようにして形成された感知ゲート信号
GATEは、キャリア信号CR、周波数選択信号FS,
FSバー、フィルタ信号BPO1,BPO2と共にAN
DゲートG1 ,G2 に供給されているので、ANDゲー
トG1 からは並列共振周波数FP に等しいFP キャリア
のみが、ANDゲートG2 からは直列共振周波数FSに
等しいFS キャリアのみが出力される。このFP キャリ
アとFS キャリアは、ORゲートG3 を介して出力され
るので、受波キャリア出力は、図4に示す如く、正常な
車両反射波によるキャリア信号となる。
GATEは、キャリア信号CR、周波数選択信号FS,
FSバー、フィルタ信号BPO1,BPO2と共にAN
DゲートG1 ,G2 に供給されているので、ANDゲー
トG1 からは並列共振周波数FP に等しいFP キャリア
のみが、ANDゲートG2 からは直列共振周波数FSに
等しいFS キャリアのみが出力される。このFP キャリ
アとFS キャリアは、ORゲートG3 を介して出力され
るので、受波キャリア出力は、図4に示す如く、正常な
車両反射波によるキャリア信号となる。
【0024】また、キャリア信号CRは、同期信号SY
NとタイミングパルスT1と共にANDゲートG4 に供
給されることによって、残響波キャリアのみが抽出され
ることになる。 〔フィルタ制御部9について〕フィルタ制御部9は、こ
のようにして抽出された残響波キャリア(周波数を tF
Z とする)を受けて並列共振周波数 tFP (≒ tFZ )
と、直列共振周波数 tFS (= tFP −ΔFSP)とを算
出し、(式7)〜(式10)に基づいて帯域フィルタ
6,7の低域阻止周波数FSL,FPLと高域阻止周波数F
SH,FPHとを自動生成する。
NとタイミングパルスT1と共にANDゲートG4 に供
給されることによって、残響波キャリアのみが抽出され
ることになる。 〔フィルタ制御部9について〕フィルタ制御部9は、こ
のようにして抽出された残響波キャリア(周波数を tF
Z とする)を受けて並列共振周波数 tFP (≒ tFZ )
と、直列共振周波数 tFS (= tFP −ΔFSP)とを算
出し、(式7)〜(式10)に基づいて帯域フィルタ
6,7の低域阻止周波数FSL,FPLと高域阻止周波数F
SH,FPHとを自動生成する。
【0025】FSL= tFS −α ……(式7) FSH= tFS +β ……(式8) FPL= tFP −γ ……(式9) FPH= tFP +δ ……(式10) なお、FSL〜FSHは、直列共振帯域フィルタ6の通過周
波数帯域を、FPL〜FPHは、並列共振帯域フィルタ7の
通過周波数帯域を意味している。
波数帯域を、FPL〜FPHは、並列共振帯域フィルタ7の
通過周波数帯域を意味している。
【0026】次に、得られた4種類の周波数に基づい
て、(式11)〜(式14)から、フィルタモジュール
に与えるプリセット値を算出する。 NSL=〔CLOCK/FSL〕−1 ……(式11) NSH=〔CLOCK/FSH〕−1 ……(式12) NPL=〔CLOCK/FPL〕−1 ……(式13) NPH=〔CLOCK/FPH〕−1 ……(式14) ここで、〔〕記号は小数点以下を四捨五入することを示
す。また、−1するのは、後述するように、プリセット
カウンタがプリセット動作をした後の最初の1クロック
ではカウント動作しないことに基づくものである。
て、(式11)〜(式14)から、フィルタモジュール
に与えるプリセット値を算出する。 NSL=〔CLOCK/FSL〕−1 ……(式11) NSH=〔CLOCK/FSH〕−1 ……(式12) NPL=〔CLOCK/FPL〕−1 ……(式13) NPH=〔CLOCK/FPH〕−1 ……(式14) ここで、〔〕記号は小数点以下を四捨五入することを示
す。また、−1するのは、後述するように、プリセット
カウンタがプリセット動作をした後の最初の1クロック
ではカウント動作しないことに基づくものである。
【0027】なお、送波に同期してトリガ信号やゲート
信号(ストローブ信号)などを発生し、これらの信号に
同期してデータバスを介して4種類の8ビットデータN
SL,NSH,NPL,NPHを帯域通過フィルタ6,7にプリ
セットするのは、前述した通りである。 〔感知処理部10について〕感知処理部10は、ゲート
部8からの受波キャリアを取り込み、m個の受波キャリ
アをカウントし、その計測時間が所定の範囲内であれ
ば、安定した反射波が受波されたものと判断して感知信
号を出力する。一方、m個の受波キャリア計測時間が所
定の範囲外であれば前周期の出力状態を保持する。ま
た、感知状態になった後、保持カウンタにて受波キャリ
アの無い周期数をカウントしn周期連続した時点で感知
信号を復旧させる。n周期をカウントするまでに受波キ
ャリアが入力された場合は、カウンタ内容がリセットさ
れ感知信号は保持される。
信号(ストローブ信号)などを発生し、これらの信号に
同期してデータバスを介して4種類の8ビットデータN
SL,NSH,NPL,NPHを帯域通過フィルタ6,7にプリ
セットするのは、前述した通りである。 〔感知処理部10について〕感知処理部10は、ゲート
部8からの受波キャリアを取り込み、m個の受波キャリ
アをカウントし、その計測時間が所定の範囲内であれ
ば、安定した反射波が受波されたものと判断して感知信
号を出力する。一方、m個の受波キャリア計測時間が所
定の範囲外であれば前周期の出力状態を保持する。ま
た、感知状態になった後、保持カウンタにて受波キャリ
アの無い周期数をカウントしn周期連続した時点で感知
信号を復旧させる。n周期をカウントするまでに受波キ
ャリアが入力された場合は、カウンタ内容がリセットさ
れ感知信号は保持される。
【0028】〔フィルタモジュール6,7の詳細につい
て〕図5は、並列共振帯域フィルタ7の回路図を図示し
たものである。尚、直列共振帯域フィルタ6も、通過帯
域が異なることを除けば、図5の回路と同じであるので
図示を省略している。図5に示す並列共振帯域フィルタ
7(デジタルフィルタ)は、例えば74HC74である
フリップフロップFF1 〜FF6 と、例えば74HC4
0103であるカウンタCT1 ,CT2 とで構成されて
いる。そして、波形整形部5の出力であるデジタル波f
inと、6MHzのクロックパルスCKとを受け、フリッ
プフロップFF2 のQ,Qバー出力端子からフィルタ信
号(H,Hバー)を出力している。
て〕図5は、並列共振帯域フィルタ7の回路図を図示し
たものである。尚、直列共振帯域フィルタ6も、通過帯
域が異なることを除けば、図5の回路と同じであるので
図示を省略している。図5に示す並列共振帯域フィルタ
7(デジタルフィルタ)は、例えば74HC74である
フリップフロップFF1 〜FF6 と、例えば74HC4
0103であるカウンタCT1 ,CT2 とで構成されて
いる。そして、波形整形部5の出力であるデジタル波f
inと、6MHzのクロックパルスCKとを受け、フリッ
プフロップFF2 のQ,Qバー出力端子からフィルタ信
号(H,Hバー)を出力している。
【0029】以下、図5の回路図を説明すると、デジタ
ル波finは、フリップフロップFF 1 のディレイ入力端
子D(以下、D端子という)と、フリップフロップFF
5 のリセット端子R(以下、R端子という)に供給され
ている。また、クロックパルスCKは、フリップフロッ
プFF1 ,FF4 ,FF5 のトリガ入力端子T(以下、
T端子という)と、カウンタCT1 ,CT2 のクロック
端子CK(以下、CK端子という)とに供給されてい
る。
ル波finは、フリップフロップFF 1 のディレイ入力端
子D(以下、D端子という)と、フリップフロップFF
5 のリセット端子R(以下、R端子という)に供給され
ている。また、クロックパルスCKは、フリップフロッ
プFF1 ,FF4 ,FF5 のトリガ入力端子T(以下、
T端子という)と、カウンタCT1 ,CT2 のクロック
端子CK(以下、CK端子という)とに供給されてい
る。
【0030】フリップフロップFF1 のセット入力端子
S(以下、S端子という)には5Vが、R端子にはフリ
ップフロップFF5 のQバー出力(以下、信号(C)と
いう)が供給されている。フリップフロップFF2 のD
端子にはフリップフロップFF3 のQ出力(信号(E)
という)が、またT端子にはフリップフロップFF1 の
Q出力(信号(A)という)が供給されている。また、
S端子には5Vが、R端子にはフリップフロップFF6
のQバー出力(信号(G)という)が供給されている。
S(以下、S端子という)には5Vが、R端子にはフリ
ップフロップFF5 のQバー出力(以下、信号(C)と
いう)が供給されている。フリップフロップFF2 のD
端子にはフリップフロップFF3 のQ出力(信号(E)
という)が、またT端子にはフリップフロップFF1 の
Q出力(信号(A)という)が供給されている。また、
S端子には5Vが、R端子にはフリップフロップFF6
のQバー出力(信号(G)という)が供給されている。
【0031】フリップフロップFF3 のS端子には、カ
ウンタCT1 のZO出力(信号(D)という)が、R端
子にはフリップフロップFF4 のQバー出力(信号
(B)という)が供給されている。フリップフロップF
F4 のD端子には、信号(A)が、S端子には5Vが、
R端子には信号(C)が、それぞれ供給されている。
ウンタCT1 のZO出力(信号(D)という)が、R端
子にはフリップフロップFF4 のQバー出力(信号
(B)という)が供給されている。フリップフロップF
F4 のD端子には、信号(A)が、S端子には5Vが、
R端子には信号(C)が、それぞれ供給されている。
【0032】フリップフロップFF5 のD端子にはフリ
ップフロップFF4 のQ出力が、S端子には自らのQバ
ー出力である信号(C)が供給されている。フリップフ
ロップFF6 のR端子には信号(B)が、S端子にはカ
ウンタCT 2 のZO出力(信号(F)という)が供給さ
れている。カウンタCT1 ,CT2 のSP端子には、フ
リップフロップQバー出力が供給されており、SP端子
がLレベルになると、J0 〜J7 端子に供給されている
データがプリセットされる。なお、このプリセットデー
タは、CK端子へのクロックパルスCKに同期してカウ
ントダウンされ、カウントダウンが完了すると、カウン
タCT1 ,CT2 のZO端子にLレベルの信号を出力す
る。また、カウンタCT1 ,CT2 のCE端子にはフリ
ップフロップFF6 のQ出力が供給されており、フリッ
プフロップFF6 のQ出力がHレベル(つまり信号
(G)がLレベル)のときはカウントダウンの動作が進
まない。
ップフロップFF4 のQ出力が、S端子には自らのQバ
ー出力である信号(C)が供給されている。フリップフ
ロップFF6 のR端子には信号(B)が、S端子にはカ
ウンタCT 2 のZO出力(信号(F)という)が供給さ
れている。カウンタCT1 ,CT2 のSP端子には、フ
リップフロップQバー出力が供給されており、SP端子
がLレベルになると、J0 〜J7 端子に供給されている
データがプリセットされる。なお、このプリセットデー
タは、CK端子へのクロックパルスCKに同期してカウ
ントダウンされ、カウントダウンが完了すると、カウン
タCT1 ,CT2 のZO端子にLレベルの信号を出力す
る。また、カウンタCT1 ,CT2 のCE端子にはフリ
ップフロップFF6 のQ出力が供給されており、フリッ
プフロップFF6 のQ出力がHレベル(つまり信号
(G)がLレベル)のときはカウントダウンの動作が進
まない。
【0033】カウンタCT1 ,CT2 のJ0 〜J7 端子
には、データ設定器DSW1,DSW2の動作状態に応
じたデータが供給されており、データ設定器DSW1,
DSW2の動作状態は、フィルタ制御部9からの指令に
よって決定できるようになっている。つまり、超音波振
動子の並列共振周波数は、周囲温度などによって変化し
得るので、当該素子の動作周波数に対応した適切な通過
周波数帯域を設定しているのである。なお、図5では、
データ設定器DSW1,DSW2をハードウェア的に表
示しているが、実際にはソフトウェア的な処理によって
プリセット値が設定されるのは前述した通りである。
には、データ設定器DSW1,DSW2の動作状態に応
じたデータが供給されており、データ設定器DSW1,
DSW2の動作状態は、フィルタ制御部9からの指令に
よって決定できるようになっている。つまり、超音波振
動子の並列共振周波数は、周囲温度などによって変化し
得るので、当該素子の動作周波数に対応した適切な通過
周波数帯域を設定しているのである。なお、図5では、
データ設定器DSW1,DSW2をハードウェア的に表
示しているが、実際にはソフトウェア的な処理によって
プリセット値が設定されるのは前述した通りである。
【0034】また、以降の説明では、カウンタCT1 に
はデータNH (=230)をプリセットし、カウンタC
T2 にはデータNL (=238)をプリセットするとし
て説明する。このプリセット値を周波数に換算すると、
クロックパルスCKの周波数が6MHzであることか
ら、下限周波数fmin は6000/(NL +1)=2
5.1KHz、上限周波数fmax は6000/(NH +
1)=25.97KHzである。
はデータNH (=230)をプリセットし、カウンタC
T2 にはデータNL (=238)をプリセットするとし
て説明する。このプリセット値を周波数に換算すると、
クロックパルスCKの周波数が6MHzであることか
ら、下限周波数fmin は6000/(NL +1)=2
5.1KHz、上限周波数fmax は6000/(NH +
1)=25.97KHzである。
【0035】図6〜図8は、図5の回路動作を説明する
為のタイミングチャートである。それぞれ、fin<f
min の場合(図6)、fmin ≦fin≦fmax の場合(図
7)、fmax <finの場合(図8)を示しており、図6
と図8は不要反射波を受波した状態を、また図7が正常
な反射波を受波した状態を示している。尚、ここでは並
列共振帯域フィルタ6を説明しているので、デジタル波
finが25.1KHz〜25.97KHzの範囲内の周
波数であれば、それが正常な反射波ということになる。
また、図6〜図8において、(A)はフリップフロップ
FF1 のQ出力、(B)はフリップフロップFF4 のQ
バー出力、(C)はフリップフロップFF5 のQバー出
力、(D)はカウンタCT1 のZO出力、(E)はフリ
ップフロップFF3 のQ出力、(F)はカウンタCT2
のZO出力、(G)はフリップフロップFF6 のQバー
出力、(H)はフリップフロップFF2 のQ出力、f
out はフィルタ信号(H)とデジタル波finのAND出
力(フィルタ出力)を示している。
為のタイミングチャートである。それぞれ、fin<f
min の場合(図6)、fmin ≦fin≦fmax の場合(図
7)、fmax <finの場合(図8)を示しており、図6
と図8は不要反射波を受波した状態を、また図7が正常
な反射波を受波した状態を示している。尚、ここでは並
列共振帯域フィルタ6を説明しているので、デジタル波
finが25.1KHz〜25.97KHzの範囲内の周
波数であれば、それが正常な反射波ということになる。
また、図6〜図8において、(A)はフリップフロップ
FF1 のQ出力、(B)はフリップフロップFF4 のQ
バー出力、(C)はフリップフロップFF5 のQバー出
力、(D)はカウンタCT1 のZO出力、(E)はフリ
ップフロップFF3 のQ出力、(F)はカウンタCT2
のZO出力、(G)はフリップフロップFF6 のQバー
出力、(H)はフリップフロップFF2 のQ出力、f
out はフィルタ信号(H)とデジタル波finのAND出
力(フィルタ出力)を示している。
【0036】また、図9、図10は、図6〜図8のタイ
ミングチャートを説明するためのフローチャートであ
る。以下、図9、図10を参照しつつ、図6〜図8に示
す回路動作を説明する。 〔図6に示すfin<fmin の場合〕この場合には、デジ
タル波finの周期が、下限周波数fmin に対する周期
(カウンタへの設定値に換算すると238)より大きい
ので次の動作をする。
ミングチャートを説明するためのフローチャートであ
る。以下、図9、図10を参照しつつ、図6〜図8に示
す回路動作を説明する。 〔図6に示すfin<fmin の場合〕この場合には、デジ
タル波finの周期が、下限周波数fmin に対する周期
(カウンタへの設定値に換算すると238)より大きい
ので次の動作をする。
【0037】先ず、入力デジタル波finがHレベルか否
かが判定され(ステップST1)、入力デジタル波fin
が立ち上がると、信号(C)がHレベルかLレベルかが
問題になる(ステップST2)。ここで、信号(C)が
LレベルであるとフリップフロップFF1 はリセット状
態となるが、図6の場合には、信号(C)がHレベルで
あるので、クロックパルスCKの立ち上がりに同期し
て、信号(A)がHレベルに立ち上がる(ステップST
3)。
かが判定され(ステップST1)、入力デジタル波fin
が立ち上がると、信号(C)がHレベルかLレベルかが
問題になる(ステップST2)。ここで、信号(C)が
LレベルであるとフリップフロップFF1 はリセット状
態となるが、図6の場合には、信号(C)がHレベルで
あるので、クロックパルスCKの立ち上がりに同期し
て、信号(A)がHレベルに立ち上がる(ステップST
3)。
【0038】この時、信号(E)がHレベルか否か(ス
テップST4)、また、信号(G)がLレベルか否か
(ステップST5)が問題になるが、図6の場合には信
号(G)がLレベルであるので、フリップフロップFF
2 はリセット状態であり、従ってフィルタ信号(H)が
立ち上がることはない(図6の注1参照)。信号(A)
が立ち上がると、カウンタCT1 ,CT2 のSP端子へ
の入力がLレベルとなるので、1クロック経過後(ステ
ップST8)、次のクロックパルスCKの立ち上がりに
同期して、カウンタCT1 ,CT2 にはプリセットデー
タ(230と238)がプリセットされる(ステップS
T10,ST11)。
テップST4)、また、信号(G)がLレベルか否か
(ステップST5)が問題になるが、図6の場合には信
号(G)がLレベルであるので、フリップフロップFF
2 はリセット状態であり、従ってフィルタ信号(H)が
立ち上がることはない(図6の注1参照)。信号(A)
が立ち上がると、カウンタCT1 ,CT2 のSP端子へ
の入力がLレベルとなるので、1クロック経過後(ステ
ップST8)、次のクロックパルスCKの立ち上がりに
同期して、カウンタCT1 ,CT2 にはプリセットデー
タ(230と238)がプリセットされる(ステップS
T10,ST11)。
【0039】信号(A)は、フリップフロップFF4 の
D端子にも供給されているので、信号(B)は、上記の
クロックパルスCKに同期してLレベルに変化する(ス
テップST9)。この信号(B)は、フリップフロップ
FF3 ,FF6 のR端子に供給されているので、信号
(B)の立ち下がりに同期して、信号(E)が立ち下が
り(ステップST12)、信号(G)が立ち上がる(ス
テップST13)。尚、この動作の結果、カウンタCT
1 ,CT2 のCE端子がLレベルになるので、カウンタ
CT 1 及びCT2 は、カウントダウンの動作可能な状態
になる。
D端子にも供給されているので、信号(B)は、上記の
クロックパルスCKに同期してLレベルに変化する(ス
テップST9)。この信号(B)は、フリップフロップ
FF3 ,FF6 のR端子に供給されているので、信号
(B)の立ち下がりに同期して、信号(E)が立ち下が
り(ステップST12)、信号(G)が立ち上がる(ス
テップST13)。尚、この動作の結果、カウンタCT
1 ,CT2 のCE端子がLレベルになるので、カウンタ
CT 1 及びCT2 は、カウントダウンの動作可能な状態
になる。
【0040】前述したステップST9の処理により、フ
リップフロップFF4 のQ出力はHレベルになっている
ので、更に1クロック経過すると(図10のステップS
T14)、信号(C)はLレベルになる(ステップST
15)。この信号(C)は、フリップフロップFF1 ,
FF4 のR端子に供給されているので、フリップフロッ
プFF1 ,FF4 はリセットされ、信号(A)は立ち下
がり(ステップST16)、信号(B)は立ち上がるこ
とになる(ステップST17)。
リップフロップFF4 のQ出力はHレベルになっている
ので、更に1クロック経過すると(図10のステップS
T14)、信号(C)はLレベルになる(ステップST
15)。この信号(C)は、フリップフロップFF1 ,
FF4 のR端子に供給されているので、フリップフロッ
プFF1 ,FF4 はリセットされ、信号(A)は立ち下
がり(ステップST16)、信号(B)は立ち上がるこ
とになる(ステップST17)。
【0041】その後、更に1クロック経過すると(ステ
ップST18)、処理は図9のステップST1に戻る
が、信号(C)がLレベルであることから(フリップフ
ロップFF5 はセット状態に維持される)、信号(A)
が立ち上がることはなく、処理はステップST20に移
行する。この時、信号(G)はHレベルであるので、カ
ウンタCT1 ,CT2 のCE端子はLレベルであり、カ
ウンタCT1 ,CT2 はカウントダウンされる(図10
のステップST21,ST22)。そして、カウントダ
ウンが完了するまでは、信号(D)と信号(F)がHレ
ベルであるので(ステップST23,ST24)、1ク
ロック経過するごとに(ステップST28)、図9のス
テップST1の処理に戻る。
ップST18)、処理は図9のステップST1に戻る
が、信号(C)がLレベルであることから(フリップフ
ロップFF5 はセット状態に維持される)、信号(A)
が立ち上がることはなく、処理はステップST20に移
行する。この時、信号(G)はHレベルであるので、カ
ウンタCT1 ,CT2 のCE端子はLレベルであり、カ
ウンタCT1 ,CT2 はカウントダウンされる(図10
のステップST21,ST22)。そして、カウントダ
ウンが完了するまでは、信号(D)と信号(F)がHレ
ベルであるので(ステップST23,ST24)、1ク
ロック経過するごとに(ステップST28)、図9のス
テップST1の処理に戻る。
【0042】その後、デジタル波finはLレベルに立ち
下がるので、ステップST1の後、フリップフロップF
F5 がリセットされて、信号(C)がHレベルになる
(ステップST19)。時間の経過と共に、カウンタC
T1 ,CT2 のカウトダウンの動作が進むが(図10の
ステップST21,ST22)、先ずカウンタCT
1 (設定値が230)のZO端子の出力たる信号(D)
がLレベルに変化する(ステップST23)。この信号
(D)は、フリップフロップFF3 のS端子に供給され
ているので、信号(D)の立ち下がりに対応して、信号
(E)が立ち上がる(ステップST25)。
下がるので、ステップST1の後、フリップフロップF
F5 がリセットされて、信号(C)がHレベルになる
(ステップST19)。時間の経過と共に、カウンタC
T1 ,CT2 のカウトダウンの動作が進むが(図10の
ステップST21,ST22)、先ずカウンタCT
1 (設定値が230)のZO端子の出力たる信号(D)
がLレベルに変化する(ステップST23)。この信号
(D)は、フリップフロップFF3 のS端子に供給され
ているので、信号(D)の立ち下がりに対応して、信号
(E)が立ち上がる(ステップST25)。
【0043】更に時間が経過すると、今度は、カウンタ
CT2 (設定値が238)のZO端子の出力たる信号
(F)がLレベルに変化する(ステップST24)。こ
の信号(F)は、フリップフロップFF6 のS端子に供
給されているので、信号(F)の立ち下がりに対応し
て、信号(G)が立ち下がる(ステップST26)。
尚、信号(G)は、フリップフロップFF2 のR端子に
供給されているので、フィルタ信号(H)はLレベルの
ままで変化しない(ステップST27)。
CT2 (設定値が238)のZO端子の出力たる信号
(F)がLレベルに変化する(ステップST24)。こ
の信号(F)は、フリップフロップFF6 のS端子に供
給されているので、信号(F)の立ち下がりに対応し
て、信号(G)が立ち下がる(ステップST26)。
尚、信号(G)は、フリップフロップFF2 のR端子に
供給されているので、フィルタ信号(H)はLレベルの
ままで変化しない(ステップST27)。
【0044】その後、デジタル波finが立ち上がると
(ステップST1)、ステップST9の処理によって信
号(B)は立ち下がり、これに対応して、信号(E)は
立ち下がり(ステップST12)、信号(G)は立ち上
がる(ステップST13)。尚、信号(A)が立ち上が
るタイミングにおいて、信号(G)がLレベルであるの
で(ステップST5)、フィルタ信号(G)が立ち上が
ることはない(図6の注1参照)。また、信号(G)が
Lレベルの時には、フリップフロップFF6のQ出力が
Hレベルであり、カウンタCT1 ,CT2 が動作するこ
とは無くカウント値が保持される。
(ステップST1)、ステップST9の処理によって信
号(B)は立ち下がり、これに対応して、信号(E)は
立ち下がり(ステップST12)、信号(G)は立ち上
がる(ステップST13)。尚、信号(A)が立ち上が
るタイミングにおいて、信号(G)がLレベルであるの
で(ステップST5)、フィルタ信号(G)が立ち上が
ることはない(図6の注1参照)。また、信号(G)が
Lレベルの時には、フリップフロップFF6のQ出力が
Hレベルであり、カウンタCT1 ,CT2 が動作するこ
とは無くカウント値が保持される。
【0045】このように、デジタル波finの周波数が、
並列共振帯域フィルタの下限周波数fmin より低い場合
には、フィルタ信号(H)が常にLレベルであり、した
がってフィルタ出力fout が出力されることはない。 〔図7に示すfmin ≦fin≦fmax の場合〕この場合に
は、デジタル波finの周期が、下限周波数fmin に対す
る周期(カウンタへの設定値に換算すると238)より
小さく、上限周波数fmax に対する周期(カウンタへの
設定値に換算すると230)より大きい。
並列共振帯域フィルタの下限周波数fmin より低い場合
には、フィルタ信号(H)が常にLレベルであり、した
がってフィルタ出力fout が出力されることはない。 〔図7に示すfmin ≦fin≦fmax の場合〕この場合に
は、デジタル波finの周期が、下限周波数fmin に対す
る周期(カウンタへの設定値に換算すると238)より
小さく、上限周波数fmax に対する周期(カウンタへの
設定値に換算すると230)より大きい。
【0046】従って、カウンタCT1 は、図6の場合と
同様に動作して、信号(D)を立ち下げ、信号(E)は
これに合わせて立ち上がる(図10のステップST2
5、及び図7参照)。一方、カウンタCT2 のZO出力
(F)は、デジタル波finの周期が下限周波数fmin に
対する周期より小さいことから、立ち下がることはな
い。つまり、カウンタCT2 のカウントダウンが完了す
る以前に、信号(A)が立ち上がることになる(ステッ
プST3)。
同様に動作して、信号(D)を立ち下げ、信号(E)は
これに合わせて立ち上がる(図10のステップST2
5、及び図7参照)。一方、カウンタCT2 のZO出力
(F)は、デジタル波finの周期が下限周波数fmin に
対する周期より小さいことから、立ち下がることはな
い。つまり、カウンタCT2 のカウントダウンが完了す
る以前に、信号(A)が立ち上がることになる(ステッ
プST3)。
【0047】信号(A)が立ち上がると、信号(E)が
Hレベルであり、信号(G)がHレベルであることから
(ステップST4,ST5)、フィルタ信号(H)も立
ち上がる(ステップST6)。尚、信号(E)は、信号
(B)の立ち下がりに対応して立ち下がるが(ステップ
ST12)、フィルタ信号(H)は、信号(A)が立ち
上がらない限り変化しないので、Hレベルに維持され
る。
Hレベルであり、信号(G)がHレベルであることから
(ステップST4,ST5)、フィルタ信号(H)も立
ち上がる(ステップST6)。尚、信号(E)は、信号
(B)の立ち下がりに対応して立ち下がるが(ステップ
ST12)、フィルタ信号(H)は、信号(A)が立ち
上がらない限り変化しないので、Hレベルに維持され
る。
【0048】このように、デジタル波finの周波数が、
並列共振帯域フィルタの下限周波数fmin と上限周波数
fmax の間の値である場合には、フィルタ信号(H)が
Hレベルとなって通過域として機能し、フィルタ出力f
out はデジタル波finと一致する。尚、fin<fmin か
らfmin ≦fin≦fmax に移行した直後の1サイクル
(図7の注2参照)は、信号(A)がHレベルの時に信
号(G)がLレベルであり、フリップフロップFF2 が
リセット状態ゆえに、フィルタ信号(H)が出力されな
い。
並列共振帯域フィルタの下限周波数fmin と上限周波数
fmax の間の値である場合には、フィルタ信号(H)が
Hレベルとなって通過域として機能し、フィルタ出力f
out はデジタル波finと一致する。尚、fin<fmin か
らfmin ≦fin≦fmax に移行した直後の1サイクル
(図7の注2参照)は、信号(A)がHレベルの時に信
号(G)がLレベルであり、フリップフロップFF2 が
リセット状態ゆえに、フィルタ信号(H)が出力されな
い。
【0049】〔図8に示すfmax <finの場合〕この場
合には、デジタル波finの周期が、上限周波数fmax に
対する周期(カウンタへの設定値に換算すると230)
より小さいので、カウンタCT1 ,CT 2 ともカウント
ダウンを完了することがなく、信号(D),信号(F)
とも立ち下がることはない(ステップST23,ST2
4参照)。つまり、カウントダウンを完了する以前にフ
リップフロップFF1 のQバー出力によって設定値(2
30と238)をプリセットされるので(ステップST
10,ST11)、信号(D)はHレベルのままである
(図8の注3参照)。
合には、デジタル波finの周期が、上限周波数fmax に
対する周期(カウンタへの設定値に換算すると230)
より小さいので、カウンタCT1 ,CT 2 ともカウント
ダウンを完了することがなく、信号(D),信号(F)
とも立ち下がることはない(ステップST23,ST2
4参照)。つまり、カウントダウンを完了する以前にフ
リップフロップFF1 のQバー出力によって設定値(2
30と238)をプリセットされるので(ステップST
10,ST11)、信号(D)はHレベルのままである
(図8の注3参照)。
【0050】なお、fmin ≦fin≦fmax の状態からf
max <finの状態に以降した場合を考えると(図8の注
4参照)、フリップフロップFF2 は、信号(A)の立
ち上がりで、Lレベルである信号(E)を記憶するの
で、このタイミングでフィルタ信号(H)が立ち下がる
(ステップST7)。また、fmin ≦fin≦fmax の状
態の後、デジタル波finが存在しない場合もあるが(図
8の注5参照)、この場合には、カウンタCT2 のカウ
ントダウンの完了で、信号(G)が立ち下がり、これに
よってフリップフロップFF2 がリセットされて、フィ
ルタ信号(H)が立ち下がる。
max <finの状態に以降した場合を考えると(図8の注
4参照)、フリップフロップFF2 は、信号(A)の立
ち上がりで、Lレベルである信号(E)を記憶するの
で、このタイミングでフィルタ信号(H)が立ち下がる
(ステップST7)。また、fmin ≦fin≦fmax の状
態の後、デジタル波finが存在しない場合もあるが(図
8の注5参照)、この場合には、カウンタCT2 のカウ
ントダウンの完了で、信号(G)が立ち下がり、これに
よってフリップフロップFF2 がリセットされて、フィ
ルタ信号(H)が立ち下がる。
【0051】〔その他、分周比について〕前述の通り、
カウンタCT1 ,CT2 は、デジタル波finが立ち上が
った後の、1個目のクロックパルスCK1 の立ち上がり
でSP端子がLレベルとなり、2個目クロックパルスC
K2 の立ち上がりで設定値NH ,NL がプリセットされ
る。そして、3個目のクロックパルスCK3 の立ち上が
りで、信号(C)によってフリップフロップFF1 がリ
セットされ、SP端子がHレベルに復旧する。つまり、
信号(A)がHレベルになってから3クロック以降のク
ロックパルスの立ち上がりで、カウンタCT1 ,CT2
のカウントダウンが開始されるので、実効分周値は、設
定値NH ,NL より1クロック分大きいNH +1とNL
+1になる。
カウンタCT1 ,CT2 は、デジタル波finが立ち上が
った後の、1個目のクロックパルスCK1 の立ち上がり
でSP端子がLレベルとなり、2個目クロックパルスC
K2 の立ち上がりで設定値NH ,NL がプリセットされ
る。そして、3個目のクロックパルスCK3 の立ち上が
りで、信号(C)によってフリップフロップFF1 がリ
セットされ、SP端子がHレベルに復旧する。つまり、
信号(A)がHレベルになってから3クロック以降のク
ロックパルスの立ち上がりで、カウンタCT1 ,CT2
のカウントダウンが開始されるので、実効分周値は、設
定値NH ,NL より1クロック分大きいNH +1とNL
+1になる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る二
周波形超音波感知器は、超音波送受器、駆動部、第1と
第2の帯域通過フィルタ、選択部、及び検出部を特徴的
に備えているので下記の効果を奏する。 (1)同じ超音波振動子を用いて2種類の超音波の送受
を行うので、感度と温度特性が一致することになり、従
って、安定した性能の感知器が得られる。
周波形超音波感知器は、超音波送受器、駆動部、第1と
第2の帯域通過フィルタ、選択部、及び検出部を特徴的
に備えているので下記の効果を奏する。 (1)同じ超音波振動子を用いて2種類の超音波の送受
を行うので、感度と温度特性が一致することになり、従
って、安定した性能の感知器が得られる。
【0053】(2)直列共振周波数と並列共振周波数を
交互に発射するので、当該送波周期以前の発射波に基づ
く反射波を確実に除去することができ、トンネル内、屋
内、高架道路の下など、乱反射や多重反射による不要反
射波の大きい環境下でも使用することができる。 (3)超音波送受器の性能は、発射された超音波が横方
向に広がらずに直進し、正面方向からの反射波だけを受
波する度合いが高い程優れており、これを指向性と呼ぶ
性能で評価している。
交互に発射するので、当該送波周期以前の発射波に基づ
く反射波を確実に除去することができ、トンネル内、屋
内、高架道路の下など、乱反射や多重反射による不要反
射波の大きい環境下でも使用することができる。 (3)超音波送受器の性能は、発射された超音波が横方
向に広がらずに直進し、正面方向からの反射波だけを受
波する度合いが高い程優れており、これを指向性と呼ぶ
性能で評価している。
【0054】この超音波送受器の指向性は、その構造寸
法と周波数によって変化し、同じ寸法でも2つの周波数
が10%以上異なると指向性が大きく変化することが知
られている。ところが、近接した2種類の周波数をフィ
ルタで分離することは一般に困難であるので、従来の2
周波方式の感知器では10〜20%も異なる周波数を使
用せざるを得ず、その為、それぞれの指向性が異なって
送受器としての性能が劣っていた。
法と周波数によって変化し、同じ寸法でも2つの周波数
が10%以上異なると指向性が大きく変化することが知
られている。ところが、近接した2種類の周波数をフィ
ルタで分離することは一般に困難であるので、従来の2
周波方式の感知器では10〜20%も異なる周波数を使
用せざるを得ず、その為、それぞれの指向性が異なって
送受器としての性能が劣っていた。
【0055】しかし、本発明では急峻な特性を有する第
1と第2の帯域通過フィルタを備えている為に、同じ超
音波振動子の直列共振周波数と並列共振周波数(周波数
差が3〜4%程度)とを利用することが可能になり、指
向性が殆ど変化しないので性能の安定した感知器を実現
している。 (4)本発明を不要反射波の大きい環境下でも使用でき
ることは上述の通りであるが、不要反射波の受波されな
い理想的な環境(つまり、従来の超音波感知器の設置さ
れるような環境)で用いる場合には、設置環境に付随し
た背景反射波の受波タイミングに同期させて送波するこ
とによって、従来装置の半分近くまで超音波発射周期を
短くすることができる。このことは、検知対象をサンプ
リングする機会が2倍に増加することを意味し、その
為、動きの早い検知対象に対する検知性能も向上するこ
とになる。
1と第2の帯域通過フィルタを備えている為に、同じ超
音波振動子の直列共振周波数と並列共振周波数(周波数
差が3〜4%程度)とを利用することが可能になり、指
向性が殆ど変化しないので性能の安定した感知器を実現
している。 (4)本発明を不要反射波の大きい環境下でも使用でき
ることは上述の通りであるが、不要反射波の受波されな
い理想的な環境(つまり、従来の超音波感知器の設置さ
れるような環境)で用いる場合には、設置環境に付随し
た背景反射波の受波タイミングに同期させて送波するこ
とによって、従来装置の半分近くまで超音波発射周期を
短くすることができる。このことは、検知対象をサンプ
リングする機会が2倍に増加することを意味し、その
為、動きの早い検知対象に対する検知性能も向上するこ
とになる。
【図1】この発明の一実施例である二周波形超音波感知
器のブロック図を図示したものである。
器のブロック図を図示したものである。
【図2】超音波振動子の等価回路と特性図を図示したも
のである。
のである。
【図3】ゲート回路の回路図を図示したものである。
【図4】ゲート回路各部の動作状態を示すタイムチャー
トである。
トである。
【図5】帯域フィルタ部の回路図を図示したものであ
る。
る。
【図6】図5の回路の回路動作を示すタイムチャートの
一部である。
一部である。
【図7】図5の回路の回路動作を示すタイムチャートの
別の一部である。
別の一部である。
【図8】図5の回路の回路動作を示すタイムチャートの
更に別の一部である。
更に別の一部である。
【図9】図5の回路の回路動作を示すフローチャートの
一部である。
一部である。
【図10】図5の回路の回路動作を示すフローチャート
の別の一部である。
の別の一部である。
1 超音波送受器 2 二周波発生部(駆動部) 3 超音波送波部 4 超音波受波部 5 波形整形部 6 直列共振帯域フィルタ(第1の帯域通過フィル
タ) 7 並列共振帯域フィルタ(第2の帯域通過フィル
タ) 8 ゲート部(選択部) 9 フィルタ制御部 10 感知処理部(検出部)
タ) 7 並列共振帯域フィルタ(第2の帯域通過フィル
タ) 8 ゲート部(選択部) 9 フィルタ制御部 10 感知処理部(検出部)
Claims (2)
- 【請求項1】1個のセラミック系振動子を用いて形成さ
れる超音波送受器と、 この超音波送受器を、前記セラミック系振動子の直列共
振周波数と並列共振周波数とで交互に駆動する駆動部
と、 前記超音波送受器からの受波信号を受け、前記直列共振
周波数の信号のみを通過させる第1の帯域通過フィルタ
と、 前記超音波送受器からの受波信号を受け、前記並列共振
周波数の信号のみを通過させる第2の帯域通過フィルタ
と、 この第1と第2の通過フィルタの出力を受け、当該送波
周期における周波数に対応する成分のみを出力する選択
部と、 この選択部の出力に基づいて検知対象物体の有無を検出
する検出部と、 を備えることを特徴とする二周波形超音波感知器。 - 【請求項2】前記駆動部は、前記セラミック系振動子の
動作状態を計測して、この動作状態に対応した周波数で
前記超音波送受器を駆動し、前記第1と第2の帯域通過
フィルタは、前記駆動部による駆動周波数に基づいて帯
域周波数を自動変更することを特徴とする請求項1に記
載の二周波形超音波感知器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1445093A JPH06230119A (ja) | 1993-02-01 | 1993-02-01 | 二周波形超音波感知器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1445093A JPH06230119A (ja) | 1993-02-01 | 1993-02-01 | 二周波形超音波感知器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06230119A true JPH06230119A (ja) | 1994-08-19 |
Family
ID=11861377
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1445093A Pending JPH06230119A (ja) | 1993-02-01 | 1993-02-01 | 二周波形超音波感知器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06230119A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001221848A (ja) * | 2000-02-04 | 2001-08-17 | Nippon Soken Inc | 超音波ソナー及び超音波ソナーの超音波送信方法 |
JP2002372585A (ja) * | 2001-06-13 | 2002-12-26 | Denso Corp | 車両用障害物検出装置 |
JP2008051613A (ja) * | 2006-08-24 | 2008-03-06 | Mk Seiko Co Ltd | 平均速度測定装置 |
US20100242611A1 (en) * | 2009-03-31 | 2010-09-30 | Denso Corporation | Ultrasonic sensor |
KR20150059983A (ko) * | 2013-11-25 | 2015-06-03 | 현대모비스 주식회사 | 차량용 초음파 센서의 감지 성능 향상 장치 및 방법 |
JP2021099238A (ja) * | 2019-12-20 | 2021-07-01 | 株式会社Soken | 物体検知装置、物体検知方法、および物体検知プログラム |
-
1993
- 1993-02-01 JP JP1445093A patent/JPH06230119A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001221848A (ja) * | 2000-02-04 | 2001-08-17 | Nippon Soken Inc | 超音波ソナー及び超音波ソナーの超音波送信方法 |
JP2002372585A (ja) * | 2001-06-13 | 2002-12-26 | Denso Corp | 車両用障害物検出装置 |
JP2008051613A (ja) * | 2006-08-24 | 2008-03-06 | Mk Seiko Co Ltd | 平均速度測定装置 |
US20100242611A1 (en) * | 2009-03-31 | 2010-09-30 | Denso Corporation | Ultrasonic sensor |
US8555724B2 (en) * | 2009-03-31 | 2013-10-15 | Denso Corporation | Ultrasonic sensor |
DE102010016198B4 (de) * | 2009-03-31 | 2020-02-06 | Denso Corporation | Ultraschallsensor |
KR20150059983A (ko) * | 2013-11-25 | 2015-06-03 | 현대모비스 주식회사 | 차량용 초음파 센서의 감지 성능 향상 장치 및 방법 |
JP2021099238A (ja) * | 2019-12-20 | 2021-07-01 | 株式会社Soken | 物体検知装置、物体検知方法、および物体検知プログラム |
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