JP2648605B2 - 水中探知装置 - Google Patents

水中探知装置

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JP2648605B2 JP3836988A JP3836988A JP2648605B2 JP 2648605 B2 JP2648605 B2 JP 2648605B2 JP 3836988 A JP3836988 A JP 3836988A JP 3836988 A JP3836988 A JP 3836988A JP 2648605 B2 JP2648605 B2 JP 2648605B2
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (a)産業上の利用分野 この発明は、超音波送受波器を用いて水中に超音波を
送波し、水中物標からの帰来反射波を受波することによ
り水中の状況を探知する水中探知装置に関する。
(b)従来の技術 一般に、魚群探知機などの水中探知装置においては、
送信した超音波パルスの水中物標からのエコー表示以外
の信号が干渉によって画面上に表示されることがある。
第6図は水中探知装置の表示例を示しているが、ここ
でA1,A2,B1,B2,B3は魚群、Dは海底線、Eは発振線、C
1,C2は干渉である。このような干渉が現れる原因として
は、 他の魚群探知器やソナーなどの音響機器からの発振音
の受信によるもの、 の音波が反射物に反射した信号を受波することによ
るもの、 自己および他機か発せられる音波以外の誘導によるも
の、 などである。従来はこのような干渉を除去するために、
前回またはそれ以前に受信した信号と新たに受信した信
号との比較を行い、重複していない信号成分を干渉とみ
なして消去するなどの方法を採っていた。
(c)発明が解決しようとする課題 ところが、このような従来の干渉除去方法によれば、
本来有効な信号であっても、1度だけしか現れなければ
消去されてしまう。また重複する信号成分を抽出するた
め有効な信号に対する表示回数が一回分減少する。さら
に応答性が低下するため海底や魚群などの位置が急激に
変動した場合など表示すべき深度位置の追従が遅れると
いった問題があった。
ところで、異なる周波数を有する2種類の超音波パル
スを用いて魚群探知を行うことにより魚種を識別するこ
とが従来より行われている。これは魚種によって超音波
の周波数による反射強度にレベル差が生じることを利用
したものであるが、例えば魚種が異なってもシラスなど
の密集魚とサワラなどの単体魚とでは周波数特性が近似
しているため識別しにくいという問題があった。このよ
うな密集魚と単体魚を区別する方法としてその移動特性
の差に着目し、前述した従来の干渉除去方法を利用する
ことが考えられるが、その場合単体魚が消去されてしま
うため、単体魚の漁獲を目的とする用途には利用できな
い。たとえば第6図に示した表示画面において、A1,A2
は単体魚、B1,B2,B3は密集魚であり、特にA2はイワシ等
の密集魚B2を餌として、その周囲に集まるサワラ等の単
体魚を例示している。このような単体魚と密集魚を画面
上で容易に識別できるようにすることが望まれていた。
そこで、前回またはそれ以前に受信した信号と新たに受
信した信号との差成分を求めることによって、頻繁に位
置を変える単体魚を選択的に抽出することが変えられ
る。しかしながら、その場合、干渉信号も現れるという
問題がある。
この発明の主な目的は、除去すべき干渉信号のみを確
実に除去し、有効な信号を正確に得られるようにした水
中探知装置を提供することにある。
また、この発明の他の目的は、密集魚と単体魚を容易
に識別し、しかも密集魚の表示を消去できるようにした
水中探知装置を提供することにある。
(d)課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、この発明の水中探知装置
においては、音響特性がほぼ同一と見做される程度に周
波数の近接する2種類の超音波パルスを一定時間ずらせ
たタイミングで送信する超音波パルス送信手段と、 前記2種類の超音波パルスの反射波を受信し、受信信
号から、同一距離において同一レベルである信号成分を
抽出して探知信号を生成する探知信号生成手段と、 を備えたものである。
また、密集魚と単体魚との識別を行うため、さらに、
前回またはそれ以前に送信した超音波パルスによる探知
信号と新たに送信した超音波パルスによる探知信号との
差成分を求める差成分抽出手段を備えたことを特徴とし
ている。
(e)作用 この発明の水中探知装置においては、超音波パルス送
信手段が、音響特性がほぼ同一と見做される程度に周波
数の近接する2種類の超音波パルスを一定時間ずらせた
タイミングで送信を行う。一方探知信号生成手段はこの
2種類の超音波パルスの反射波を受信し、受信信号か
ら、同一距離において同一レベルである信号成分を抽出
してこれを探知信号とする。したがって2種類の超音波
パルスの送信タイミングのずれに対応して干渉信号が発
生し、しかもその干渉信号が同一レベルでないかぎり探
知信号に干渉信号が重畳されることはない。このような
確率は非常に低いため干渉信号の除去はほぼ完全なもの
となる。ここで2種類の超音波パルスは近似した異なる
周波数を有するため、その音響特性はほぼ同一とみなす
ことができ、しかも2種類の超音波パルスの反射波を選
択的に受信することができる。
また、前記差成分抽出手段は、前回またはそれ以前に
送信した超音波パルスによる探知信号と新たに送信した
超音波パルスによる探知信号との差成分を求める。した
がって密集魚など一定位置にほぼ静止している物標は、
前回またはそれ以前に得られた探知信号と新たに得られ
た探知信号との差成分がほぼ0となり消去される。一
方、単体魚など一定位置に静止しない物標は前回または
それ以前に得られた探知信号と新たに得られた探知信号
との差成分が現れる。
(f)実施例 第1図はこの発明の実施例である水中探知装置のブロ
ック図を示している。図において1はプログラム処理に
よって装置全体の制御を行うCPU、2はそのプログラム
を予め記憶するROM、3はプログラムの実行に際してワ
ーキングエリアとして用いられるRAMである。4は表示
モードなど各種条件を設定するための操作パネルであ
る。5および6はI/Oポートであり後述する入出力装置
が接続されている。8は表示用データを記憶するメモ
リ、9はその表示データから表示用信号を発生する表示
制御回路、10は探知結果を画像表示するCRTである。
7は後述する各部にタイミング信号を与える制御回路
であり、丸印付番号の同一番号間が接続されている。発
振回路11および12は198KHzおよび202KHzの周波数信号を
発生する回路であり、aおよびbの入力信号に基づいて
動作する。パワーアンプ13は両周波数信号を同一利得で
増幅し、送受切換回路14を介して振動子15を励振させ
る。16および17は振動子15が反射波を受波したことによ
り発生する起電圧を増幅する増幅回路であり、それぞれ
198KHzおよび202KHzを中心とする狭帯域増幅を行う。18
〜19は増幅された受信信号をディジタル信号に変換する
A/Dコンバータである。遅延回路20はA/Dコンバータ18の
出力信号を特定時間遅延させる。21は遅延回路20の出力
信号e′とA/Dコンバータ19の出力信号hとの論理積を
求めるAND回路である。22は21の出力信号iを1周期分
記憶するメモリ。24はメモリ22に記憶されている探知信
号と新たな探知信号iとの排他的論理和を求めるゲート
回路である。その際ラッチ回路23はメモリ22の内容を順
次読み出し一時記憶する。
第5図は第1図に示した増幅回路16および17の周波数
特性を示している。このような周波数の近接する2種類
の周波数信号を高い選択度で増幅することによって振動
子の受波した信号から2種類の周波数成分を分離してい
る。
第2図は第1図に示した信号a〜iまでの波形を示し
ている。図に示すように発振回路11の発振が行われてか
らT時間(数msec〜数10msec)遅れて発振回路12の発振
動作が行われる。ここでdは198KHzの超音波パルスによ
り反射波の受信信号、eはそのディジタルデータであ
る。(第2図では説明の簡単化のため3ビットに変換し
た例を示している。)また、fは202KHzの超音波パルス
による反射波の受信信号、gはそのディジタル信号であ
る。図中、干渉(1)はdとfの両方に重畳された干渉
信号、干渉(2)はfにのみ重畳された干渉信号であ
る。遅延回路20(第1図参照)は信号hによって2種類
の超音波パルスの送信タイミングのずれと同じT時間遅
延を行うため、第2図においてe′およびgに示すよう
に両信号の位相が一致する。魚群など本来の物標が存在
すればe′とgの同一タイミングに同一信号が発生する
が、干渉信号は不規則なタイミングに発生する。従って
両信号の理論積を求めることによってiに示すように干
渉信号が除去される。
以上のようにして求めた探知信号に対してさらに第1
図に示した構成により以下に述べるように単体魚のみの
抽出を行う。
第3図は第1図に示したゲート回路24の入力信号およ
び出力信号との関係を示している。図中iとi′の関係
に示すように、メモリ22は前回の超音波パルスの送信に
より求めた探知信号を記憶し、新たに求めた探知信号と
の排他的論理和を求めることによって、1周期の間に全
体の位置がほとんど変化しない密集魚は除去され、1周
期の間に大きく移動する単体魚だけが抽出される。
なお、第1図に示したメモリ22およびラッチ回路23の
動作タイミングを第4図に示す。ここでクロック信号は
数μsec以下であり、図に示すようにクロックの1周期
中にリードおよびライトを行う。なおラッチ信号はラッ
チ回路23に対する信号であり、メモリ22からデータを読
み出しラッチした後、新たなデータを書き込む処理を繰
り返す。
上記実施例では密集魚を完全に除去する例であった
が、密集魚を他の信号レベルまたは表示色に変換して表
示することも有効である。そのためには第1図に示した
信号iおよびi′を直接CPUに取り込み、次の処理を行
う。信号iのレベルと信号i′のレベルとが等しいとき
最弱色表示し、iのレベルとi′のレベルが異なると
き、大きいレベル側の信号をそのレベルに応じた色で表
示する。また、発振線と海底線など一定レベル以上の信
号は信号iのレベルに対応した色でそのまま表示すれば
発振線と海底線を消去することなく表示することができ
る。
実施例では周波数の異なる2種類の超音波パルスの送
受を共通の振動子を用いて行う例であったが、周波数毎
に振動子を設けることによっても可能である。また、送
波器と受波器を別個に設けることも可能である。さら
に、遅延回路はアナログ信号の段階で遅延動作を行う回
路であってもよい。また、実施例では2種類の狭帯域増
幅回路によって選択増幅を行う例であったが、例えば特
開昭60−235077号に開示したように受信信号の周波数を
一旦逓倍し、この逓倍周波数状態でバンドパスフィルタ
を通過させることにより2種類の受信信号を分離するこ
ともできる。
(g)発明の効果 以上このようにこの発明によれば、次に記載する効果
を奏する。請求項1の水中探知装置においては、互いに
干渉しない周波数の異なる2種類の超音波パルスを用い
て、比較的短時間だけずれた異なったタイミングで超音
波の送受を行い、両受信信号間で同一レベルの信号成分
を抽出することによって 自己の探知能力に影響を与えることなく、他機からの
干渉を除去することができる。
ハムノイズや機械振動による誘導ノイズなど自己の発
する不要信号の除去も可能である。
海底および魚群などの水中物標などの急激な変動にも
対応することができる。
また、請求項2の水中探知装置においては、前回また
はそれ以前に求めた探知信号と新たに求めた探知信号と
の差成分を求めることによってサワラなどの群れになる
ことの少ない単体魚や動きの速い魚の識別表示が容易に
なる。また、干渉による信号が予め除去されるため、密
集魚などの不要信号を除去して単体魚のみの表示も可能
となる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例である水中探知装置のブロッ
ク図、第2図および第3図は第1図に示したブロック図
各部の波形図である。第4図は第1図に示したメモリと
ラッチ回路の動作タイミングを表す図、第5図は第1図
に示した増幅回路16および17の周波数特性を表す図であ
る。また第6図は一般的な水中探知装置の表示例を示す
図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】音響特性がほぼ同一と見做される程度に周
    波数の近接する2種類の超音波パルスを一定時間ずらせ
    たタイミングで送信する超音波パルス送信手段と、 前記2種類の超音波パルスの反射波を受信し、受信信号
    から、同一距離において同一レベルである信号成分を抽
    出して探知信号を生成する探知信号生成手段と、 を備えた水中探知装置。
  2. 【請求項2】音響特性がほぼ同一と見做される程度に周
    波数の近接する2種類の超音波パルスを一定時間ずらせ
    たタイミングで送信する超音波パルス送信手段と、 前記2種類の超音波パルスの反射波を受信し、受信信号
    から、同一距離において同一レベルである信号成分を抽
    出して探知信号を生成する探知信号生成手段と、 前回またはそれ以前に送信した超音波パルスによる探知
    信号と、新たに送信した超音波パルスによる探知信号と
    の差成分を求める差成分抽出手段と、 を備えた水中探知装置。
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CN111025302B (zh) * 2019-12-20 2024-01-23 中国船舶重工集团公司七五0试验场 一种智能化船载水声定位装置、系统及定位方法

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