JPH0622955Y2 - 加熱器 - Google Patents

加熱器

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JPH0622955Y2
JPH0622955Y2 JP12325686U JP12325686U JPH0622955Y2 JP H0622955 Y2 JPH0622955 Y2 JP H0622955Y2 JP 12325686 U JP12325686 U JP 12325686U JP 12325686 U JP12325686 U JP 12325686U JP H0622955 Y2 JPH0622955 Y2 JP H0622955Y2
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【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、電磁調理器、ジヤーポツト等の調理用加熱器
に関する。
〈従来技術〉 従来の電磁調理器は、第9図の如く、金属鍋等の被加熱
物1を載置するためのトツププレート2と、該トツププ
レート2を通して前記被加熱物1を加熱するための加熱
コイル3Aを含む加熱手段3と、前記被加熱物1の温度
を検出するための温度検知素子4(サーミスタ)と、該
温度検知素子4の温度信号により前記加熱コイル3Aへ
の励磁を制御する制御回路5とから構成される。
加熱手段3は、第9図の如く、加熱コイル3Aに交流電
源を整流平滑して供給する整流平滑回路6と、加熱コイ
ル3Aに高周波出力を発生させるインバータ回路7とか
ら成る。前記制御回路5はインバータ回路7を発振させ
る発振回路8Aと、前記インバータ回路7を前記温度検
知素子4を含む温度検知回路9の信号により停止させる
ための停止回路10とが設けられて成る。なお図中TR
1はスイツチング素子としてのトランジスタ、Cは共振
コンデンサ、D1は保護ダイオードである。
〈考案が解決しようとする問題点〉 上記構成において、トツププレート2の裏面に付けたサ
ーミスタ等の温度検知素子4で鍋1の温度を間接的に検
知している。すなわち、温度検知回路では、空焚きの場
合はサーミスタの温度が鍋に水を入れた場合よりもかな
り高くなるが、このことを利用し、サーミスタの温度が
ある値を越えると鍋が空焚きされていると判断して加熱
を中止し、その決められた値を越えない場合は、鍋に水
が入つていると判断している。
しかし、鍋1に水が無く350Wで空焚きした場合、同
じ温度検知素子4の温度Bが98℃の場合、鍋底の温度
Aは260℃になる。したがつて、誤つて鍋1をテーブ
ル等に置いた場合にテーブルを損傷する。
そこで、加熱開始時に弱加熱(70W)として、鍋から
トツププレートを通しサーミスタへ熱が伝わるまでの時
間的な遅延の影響を少なくして空焚きを検知する制御が
考えられる。
第5図は弱加熱時(70W)における空焚きの場合の鍋
の温度と温度検知素子の温度との関係を示し、第6図は
鍋1に水が入つており400ccの水(20℃)を70W
で加熱した場合の鍋1の温度Aとトツププレート2の離
面の温度B(温度検知素子の温度)との関係を示す。
しかし、この場合サーミスタの加熱開始1分後の検知レ
ベルを仮に40℃とすると、一度沸騰した後に再加熱を
行なう場合に、サーミスタの温度が40℃以下になるま
で再加熱を行なうことができず、サーミスタの温度が4
0℃以下になるまでには数分間以上待たなければならな
い。
このサーミスタの温度が下がる時間を短くするためにサ
ーミスタの検知レベルを高くすると、サーミスタ及び室
温がかなり低い場合に空焚きの検知ができなくなること
がある。なぜなら、空焚き時の加熱開始1分後のサーミ
スタの温度上昇値は約30℃ほどであるので、仮に室温
(水温もほぼ室温と同じ)及びサーミスタの温度が加熱
開始時に10℃であつたとすると、加熱開始1分後には
サーミスタの温度は、10℃+30℃=40℃となり、
室温が10℃以下の時には空焚き検知ができないことに
なる(検知レベル40℃)。
このサーミスタの検知レベルを高くすることによる低室
温時の空焚き検知のミスを防止するためには、サーミス
タの検知レベルを下げなくてはならない。しかし、検知
レベルを下げると、前述した再加熱時にサーミスタの温
度が検知レベル以下になるまでの時間が長くなる問題が
ある。
さらに検知レベルが低い場合には、室温(水温もほぼ室
温と同じ)及びサーミスタの温度が高いとき、鍋に水が
入つていても空焚きと判定されるかもしれない。
今、サーミスタの検知レベルを35℃、室温及びサーミ
スタの初期温度を30℃とすると、水を入れた鍋を加熱
する場合の1分後のサーミスタの温度上昇は約6℃であ
るから、加熱開始1分後のサーミスタの温度は30℃+
6℃=36℃となつてしまう。したがつて検知レベルが
35℃以下の場合、室温が30℃以上の時は鍋に水が入
つていても空焚きと判定されてしまう。
本考案は、上記問題点に鑑み、被加熱物としての鍋に水
が入つていない場合にも被加熱物の温度の上昇を防止し
得、火傷およびテーブルの損傷を防止し、さらに空焚き
検知を容易かつ正確に行うことを目的とする。
〈問題点を解決するための手段〉 本考案は、上記問題点を解決するために、第1,2,3
図の如く、金属鍋等の被加熱物1を加熱するための加熱
手段3と、加熱開始時から第一設定時間(30秒)およ
びこれより長い第二設定時間(1分)を計数するタイマ
ー回路14と、前記加熱手段3を加熱開始時に弱加熱
(70W)に、また加熱開始から第二設定時間経過後に
強加熱(350W)に切替えるための駆動回路11と、
前記被加熱物の温度を間接的に検出して温度信号を出力
する温度検知回路9と、該温度検知回路9の温度信号に
基いて加熱時の温度上昇勾配を演算する温度勾配演算手
段12と、第一設定時間から第二設定時間までの間で前
記温度勾配演算手段12の出力温度上昇値が空焚き基準
値よりも小のとき前記駆動回路に第二設定時間経過後に
強加熱ON信号を出力し、加熱開始時から第二設定時間
経過するまでの間で空焚き基準値よりも大になるとき前
記駆動回路に停止信号を出力する比較回路13とから構
成されている。
〈作用〉 本考案において、駆動回路11は加熱開始時から一定時
間(1分)だけ弱加熱としているので、空焚きの場合で
も鍋の温度が急激に上昇するのを防止でき、火傷および
テーブルの損傷を防止できる。また、温度勾配演算手段
12による温度上昇勾配から空焚きを検知するため、従
来の如く再加熱時にサーミスタ等の温度が下がるまで待
機する必要がなく、検出時間も短くて済み、空焚き検知
を容易かつ正確に行うことができる。
また、鍋、トツププレート、サーミスタの各温度がかな
り高くなつている時に、鍋を空焚き加熱すると、鍋は加
熱開始直後から温度の上昇は始まつているが、サーミス
タの方はトツププレートによる遅延のため加熱が始まつ
てからも30秒間ほどは逆に温度が下がり、その後に上
昇を開始する。このような特性があつても空焚き検知時
期は第一経過時間(30秒)から第二経過時間(1分)
までの間で行つているので、空焚きの検知がさらに精度
よく行える。
そして、駆動回路11は、所定時間経過後に温度勾配演
算手段12および比較回路13のON−OFF信号によ
り、空焚きの場合は加熱手段3を停止し、空焚きでない
場合は強加熱(350W)となり、通常の加熱が行え
る。
〈実施例〉 以下、本考案加熱器を電磁調理器に用いた一実施例を第
1図ないし第8図に基いて説明する。なお、第9図に示
す従来の構成部品と同一機能部品は同一符号で示す。第
1図は本考案の一実施例を示す加熱器の構成ブロツク
図、第2図は同空焚き検知回路図、第3図は同駆動回路
図、第4図は同制御タイムチヤート、第5図は弱加熱時
(70W)における空焚きの場合の鍋の温度と温度検知
素子(サーミスタ)の温度との関係を示す図、第6図は
弱加熱時(70W)における鍋に水が入つている場合の
鍋の温度と温度検知素子(サーミスタ)の温度との関係
を示す図、第7図は再加熱時における鍋に水が入つてい
る場合の鍋の温度と温度検知素子(サーミスタ)の温度
との関係を示す図、第8図は再加熱時における空焚きの
場合の鍋の温度と温度検知素子(サーミスタ)の温度と
の関係を示す図である。
図示の如く、本考案の加熱器は、トツププレート2上の
被加熱物1を加熱するための加熱手段3と、該加熱手段
3を加熱開始時に弱加熱に、また加熱開始から所定時間
経過後(1分後)に強加熱に切替えるための駆動回路1
1と、駆動回路11に加熱開始時から第一時間経過後
(30秒後)に空焚き検出開始信号を出力し第二時間経
過後(1分後)に強加熱切替信号を出力するタイマー回
路14と、前記被加熱物の温度を検出する温度検知回路
9と、該温度検知回路9の温度信号に基いて加熱時の温
度上昇勾配を演算する温度勾配演算手段12と、該温度
勾配演算手段12の出力温度上昇値が空焚き基準値より
も小のとき前記駆動回路11にON信号を出力し空焚き
基準値よりも大のとき前記駆動回路11にOFF信号を
出力する比較回路13とから構成されている。
前記加熱手段3は、第2図の如く、加熱コイル3Aと、
インバータ回路7とから成り、該インバータ回路7は平
滑コンデンサ6Aおよび整流回路6Bを介して電源AC
に接続される。インバータ回路7は、前記加熱コイル3
Aに高周波を出力するスイツチング素子TR1および共
振コンデンサCを具えている。
前記駆動回路11は、第3図の如く、発振回路17と、
出力調整電圧発生回路18と、出力調整回路19とから
構成される。発振回路17は、コンデンサC3、ダイオ
ードD4、抵抗R25,R26,R27,R28および
オペアンプI3A等から成る周知構造のもので、その出
力端は出力調整回路19のコンパレータI6のマイナス
入力端に接続され、オペアンプI3Aの出力端から三角
波が出力される。
前記出力調整電圧発生回路18は、弱加熱(70W)の
電圧を前記出力調整回路19のコンパレータI6のプラ
ス入力端に与えるための抵抗R32,R33と、強加熱
(350W)の電圧を与える抵抗R29,R30,R3
1とを具え、抵抗R32,R33の中間点は切替スイツ
チS5を介して前記コンパレータI6のプラス入力端に
接続され、直流レベルの電圧信号がコンパレータI6に
出力される。切替スイツチS5はアナログスイツチであ
つて、そのON−OFF制御端子は第1,3図の如くタ
イマー回路14の出力端に接続される。
また前記出力調整回路19は、コンパレータI6を有
し、その出力端はインバータ回路7のスイツチング素子
TR1のベースに接続され、コンパレータI6の出力端
から矩形波が出力される。またコンパレータI6のプラ
ス入力端子に前記比較回路7の出力端がダイオードD5
を介して接続される。
前記温度検知回路9は、検出温度を抵抗値に変換するも
ので、第1図の如くトツププレート1の裏面に固設され
たアルミロツド製の温度検知素子4(負特性サーミス
タ)と、該温度検知素子4および第2図のように抵抗R
10,R11,R24とで形成された電圧をプラス入力
端に与えるオペアンプI1とから構成される。
前記温度勾配演算手段12は、電圧保持回路20と電圧
引算回路21とから成り、前記電圧保持回路20は、加
熱開始時にタイマー回路14の第一オペアンプTAのタ
イミング信号T(=L信号)によりそのときの温度検
知回路9の出力電圧を保持(記憶)するもので、オペア
ンプI2を有し、該オペアンプI2のマイナス入力端子
に前記温度検知回路9のオペアンプI1の出力端が切替
スイツチS1および抵抗R12(2MΩ)を介して接続
される。またオペアンプI2のプラス入力端にコンデン
サC2および抵抗R13が接続され、コンデンサC2
(10μ)と抵抗R13(10kΩ)の中間点と前記温
度検知回路9の出力端とを導通する切替スイツチS2が
接続され、切替スイツチS1,S2の制御端子はタイマ
ー回路14の第一オペアンプTAの出力端に接続され
る。なお図中D3はダイオードである。
前記電圧引算回路21は、温度検知回路9の出力電圧V
Tと保持電圧VTとの差Vdef=VT−VTを発生
するもので、オペアンプI3を具え、そのマイナス入力
端に前記温度検知回路9のオペアンプI1の出力端が抵
抗R14(10kΩ)を介して接続され、プラス入力端
に前記電圧保持回路20のオペアンプI2の出力端が抵
抗R16(10kΩ)を介して接続される。なお、図中
R15,R17は抵抗(470kΩ)である。
前記比較回路13は、空焚き基準値に相当する検知レベ
ル電圧VREF(温度差6.5℃に相当する電圧)と電
圧引算回路21の出力電圧VDEF=−4.7×(VT
−VT)とを比較し、VDEF>VREFのときにL
信号を、VDEF≦VREFのときにH信号を出力する
もので、オペアンプI4を具え、そのマイナス入力端に
前記電圧引算回路21のオペアンプI3の出力端が抵抗
R20(10kΩ)を介して接続され、プラス入力端は
抵抗R10,R18,R19の分圧値が抵抗R21を介
して入力される。図中R22は抵抗である。
そして前記オペアンプI4の出力端はD型フリツプフロ
ツプ13Aを介して前記駆動回路11の出力調整電圧発
生回路18に接続される。D型フリツプフロツプ13A
は第二時間経過後(1分後)の制御信号を保持するため
に、オペアンプI4の出力端に接続された入力端Dと、
前記タイマー回路14の第二オペアンプTBに接続され
る入力端CKと、前記出力調整電圧発生回路に接続され
る出力端Qとを有する。
前記タイマー回路14は、第一オペアンプTAおよび第
二オペアンプTBとを具え、第一オペアンプTAのマイ
ナス入力端に抵抗R1(3.3MΩ)とコンデンサC1
(10μ)との中間点が接続され、プラス入力端に抵抗
R2,R3の中間点が抵抗R4(10kΩ)を介して接
続される。抵抗R3の抵抗値は小に設定され、加熱開始
時にはH信号が出力され、加熱開始から第一時間経過後
(30秒)には第4図の如く、L信号を出力するよう構
成される。図中R5は抵抗(470kΩ)である。
第二オペアンプTBのマイナス入力端に抵抗R1とコン
デンサC1との中間点が接続され、マイナス入力端に抵
抗R6,R7の中間点が抵抗R8(10kΩ)を介して
接続される。抵抗R7の抵抗値は大に設定され、加熱開
始時から第二時間経過後(1分後)に第4図の如く、L
信号を出力するよう構成される。図中R9は抵抗(47
0kΩ)である。
次に空焚き基準値および検知時期は次のように決定す
る。すなわち、第8図のように一度加熱を行つて、鍋、
トツププレート、サーミスタの各温度がかなり高くなつ
ている場合に、鍋を空焚き加熱すると、鍋は加熱開始直
後から温度の上昇は始まつているが、サーミスタの方は
トツププレートによる遅延のため加熱が始まつてからも
30秒間ほどは逆に温度が下がり、その後に上昇を開始
する。従つて開始後から30秒、1分、1分30秒の各
時間経過後のサーミスタの温度上昇は−7℃(30
秒)、4℃(1分)、14℃(1分30秒)となつてし
まう。
これに対して、再加熱ではなく一回目の加熱において4
00ccの水(20℃)を加熱した場合の30秒、1分、
1分30秒後の場合の温度上昇を求めると、3℃(30
秒)、6℃(1分)、8℃(1分30秒)となり、1分
以内の温度上昇では水有りの方が高くなつてしまい、1
分30秒後において一回目の水の入つている場合の上昇
値8℃に対して、再加熱の空焚きの場合は14℃となつ
て、やつと空焚きの場合が水の入つている場合より温度
上昇が大きくなり、空焚きの検知が可能となる(14℃
−8℃=6℃の差)。しかし再加熱の場合の1分30秒
後には鍋の温度が135℃(室温20℃)となり、仮に
室温が40℃であれば155℃にもなつてしまう。
再加熱開始時に一時サーミスタの温度が下がる期間を除
き、30秒後と1分後の温度差を考えると、11℃(第
8図)の温度上昇となる。これに対し、水の入つた鍋の
一度目の加熱の場合の30秒後から1分後の温度上昇を
考えると、2℃(第7図)となり、空焚き検知が可能と
なる(11℃−2℃=9℃の差)。
また1分後は鍋の温度が120℃(室温20℃)となる
が、これは室温が40℃の時に140℃となる。また一
回目の水の加熱の場合と再加熱時の空焚きの温度上昇値
の差は9℃になりマージンが大きくなつている。
そこで、本実施例では空焚き検知時期を加熱開始30秒
後から1分後までとしている。そして、空焚きか否かの
判定レベルは6.5℃としている。なぜなら、水の一回
目加熱時の30秒〜1分の温度上昇は2℃であり、再加
熱の空焚きの30秒〜1分の温度上昇は11℃となるか
らである。
このように、再加熱時の空焚きをより低い温度にするだ
けでなく、温度差のマージンも高くとれるので、より精
度のよい検知も可能となる。
上記構成において、加熱開始時の運転信号により、タイ
マー回路14の第一オペアンプTAおよび第二オペアン
プTBからH信号が出力する。そして、タイマー回路1
4の抵抗R3の抵抗値が小のため、加熱開始から第一時
間経過後(30秒後)にタイミング信号T(L信号)
が出力する。またタイマー回路14の第二オペアンプT
Bの抵抗R7の抵抗値は大のため第二オペアンプTBの
出力信号(L信号)は約1分後に出力する。
この状態で、トツププレート2に鍋等の被加熱物1を載
せると、温度検知素子4(負特性サーミスタ)が鍋1の
温度をトツププレート2を通して受け取り、温度を抵抗
値に変換する。温度検知回路9はサーミスタの抵抗値を
温度に対して電圧が線形になるように抵抗値を電圧に変
換してオペアンプI1から出力VTを発生する。
電圧保持回路20はタイマー回路14により加熱開始か
ら30秒後のタイミング信号T(L信号)を受け、そ
の時の出力電圧VTを保持しつづける。すなわち、タ
イマー回路14の第一オペアンプTAは加熱開始から3
0秒後にL信号が出力され、電圧保持回路20の切替ス
イツチS1,S2が瞬時に共にOFFする。このとき、
オペアンプI2のプラス入力側のコンデンサC2に加熱
開始から30秒経過時の温度検知回路9の出力電圧が蓄
積され、切替スイツチS1,S2がOFFとなることに
より、オペアンプI2の出力端から保持電圧VTが出
力される。
電圧引算回路21はサーミスタ4からの時間Tのときの
電圧VTと保持電圧VTの差の電圧Vdef=VT−
VTを発生する。
比較回路13は、検知レベル電圧VREF(実施例では
6.5℃の温度差に対応する電圧)と、電圧差VDEF
=−4.7×(VT−VT)とを逐一比較し、駆動回
路11に制御信号(H又はL信号)を出力する。出力電
圧VDEF>VREFのときはL信号を、VDEF≦V
REFのときはH信号を出力する。
出力調整電圧発生回路18では、加熱開始と同時に、タ
イマー回路14の第二オペアンプTBからH信号が出力
されるため、切替スイツチS5がONとなる。しかも、
ダイオードD5により比較回路7からの出力信号(H信
号)は遮断されているので、出力調整回路19のコンパ
レータI6のプラス端子には抵抗R32,R33の分圧
値(低電圧)が入力される。発振回路17からは三角波
が発振され、出力調整電圧発生回路18側の出力(直流
電圧レベル)とにより出力調整回路19から矩形波がス
イツチング素子TR1のベースに出力される。抵抗R3
2,R33の分圧値による直流電圧レベルは低いので出
力調整回路19からの矩形波のON時間が短くなる。そ
のためインバータ回路7はタイマー回路14のT1(1
分後の信号)が出るまでは、加熱コイル3Aに流す電流
が小さくなり、高周波出力が低出力(70W)となる。
そのため鍋とサーミスタの温度が遅延により差ができて
しまうのを防止できる。
また、比較回路13からL信号が出力した場合は出力調
整回路19のコンパレータI6はプラス入力端子がLと
なり、スイツチング素子TR1をOFFし、加熱を停止
する。
次に、タイマー回路14から加熱開始1分後に信号T1
が発生したとき、比較回路13では、そのときの電圧V
DEF1(=VT1−VT)とVREFとを比較し、
VDEF1<VREFの時すなわち温度上昇値が基準値
(6.5℃)以下の時は鍋1に水が入つていると判断し
出力VcontとしてH信号を出力する。
またVDEF1>VREFの時、すなわち温度上昇値が
基準値(6.5℃)以上の時は、鍋が空焚きされている
と判断し出力VcontとしてL信号を出力する。
そして比較回路13のD型フリツプフロツプ13Aで
は、加熱開始1分後にタイマー回路14からのタイマー
信号により、そのときの信号(H又はL)を保持し、駆
動回路11に信号を出力する。
一方、出力調整電圧発生回路18では加熱開始1分後に
タイマー回路14からL信号が出力されるので、切替ス
イツチS5がOFFし、出力調整回路19には抵抗R2
9,R30の分圧値に相当する直流電圧(高レベル)が
出力され、出力調整回路19からはON時間の長い矩形
波が出力され、インバータ回路7では加熱コイル3Aに
流す電流が大きくなり、高出力(350W)となる。た
だし、このような制御は、比較回路13からH信号が出
力された場合であり、L信号が出力されている場合は、
出力調整回路19からの出力はL信号となり、インバー
タ回路7は停止する。
このように、加熱開始1分後に出力VcontがLの時
は空焚きとして高周波出力の発生を停止し、出力V
contがHの時は鍋に水が入つていると判断し低出力
であつたものを定められた出力まで増加し本格的な加熱
状態に入る。
なお、本考案は、上記実施例に限定されるものではな
く、本考案の範囲内で上記実施例に多くの修正および変
更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施例で
は空焚き検知時間を加熱開始30秒から1分として空焚
き基準温度差を6.5℃としているが、検知時間および
温度差をこの値に限定するものではなく、再加熱時にお
いても正確に空焚き検知が行い得、また空焚き時の鍋の
温度が高温になる前に検知できればよい。
〈考案の効果〉 以上の説明から明らかな通り、本考案においては、駆動
回路は加熱開始時から所定時間(1分)だけ弱加熱とし
ているので、空焚きの場合でも鍋の温度が急激に上昇す
るのを防止でき、火傷およびテーブルの損傷を防止で
き、また、温度勾配演算手段による温度上昇勾配から空
焚きを検知するため、従来の如く再加熱時にサーミスタ
等の温度が下がるまで待機する必要がなく、検出時間も
短くて済み、空焚き検知を容易かつ正確に行うことがで
きる。
また、鍋、トツププレート、サーミスタの各温度がかな
り高くなつている時に、鍋を空焚き加熱すると、鍋は加
熱開始直後から温度の上昇は始まつているが、サーミス
タの方はトツププレートによる遅延のため加熱が始まつ
てからも30秒間ほどは逆に温度が下がり、その後に上
昇を開始するといつた特性があつても、空焚き検知時期
は第一設定時間(30秒)から第二設定時間(1分)ま
での間で行つているので、この特性による温度検知への
影響を排除でき、空焚きの検知がさらに精度よく行うこ
とができる。
また、温度上昇値が空焚き基準値よりも大になれば、駆
動回路をオフするように構成されているので、加熱開始
時から一定時間(30秒〜1分)の経過前に空焚きを検
知して加熱手段を停止することができ、鍋の温度上昇を
防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す加熱器の構成ブロツク
図、第2図は同空焚き検知回路図、第3図は同駆動回路
図、第4図は同制御タイムチヤート、第5図は弱加熱時
における空焚きの場合の鍋の温度と温度検知素子(サー
ミスタ)の温度との関係を示す図、第6図は弱加熱時に
おける鍋に水が入つている場合の鍋の温度と温度検知素
子(サーミスタ)の温度との関係を示す図、第7図は再
加熱時における鍋に水が入つている場合の鍋の温度と温
度検知素子(サーミスタ)の温度との関係を示す図、第
8図は再加熱時における空焚きの場合の鍋の温度と温度
検知素子(サーミスタ)の温度との関係を示す図、第9
図は従来の加熱器の構成ブロツク図である。 1:被加熱物、2:トツププレート、3A:加熱コイ
ル、3:加熱手段、4:温度検知素子(サーミスタ)、
5:制御回路、6:整流平滑回路、6A:平滑コンデン
サ、6B:整流回路、7:インバータ回路、9:温度検
知回路、11:駆動回路、12:温度勾配演算手段、1
3:比較回路、14:タイマー回路、17:発振回路、
18:出力調整電圧発生回路、19:出力調整回路、
C:共振コンデンサ、TR1:スイツチング素子。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加熱物を加熱するための加熱手段と、加
    熱開始時から第一設定時間およびこれより長い第二設定
    時間を計数するタイマー回路と、前記加熱手段を加熱開
    始時に弱加熱に、また加熱開始から第二設定時間経過後
    に強加熱に切替えるための駆動回路と、前記被加熱物の
    温度を間接的に検出して温度信号を出力する温度検知回
    路と、該温度検知回路の温度信号に基いて加熱時の温度
    上昇勾配を演算する温度勾配演算手段と、第一設定時間
    から第二設定時間までの間で前記温度勾配演算手段の出
    力温度上昇値が空焚き基準値よりも小のとき前記駆動回
    路に第二設定時間経過後に強加熱ON信号を出力し、加
    熱開始時から第二設定時間経過するまでの間で空焚き基
    準値よりも大になるとき前記駆動回路に停止信号を出力
    する比較回路とから構成されたことを特徴とする加熱
    器。
JP12325686U 1986-08-11 1986-08-11 加熱器 Expired - Lifetime JPH0622955Y2 (ja)

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