JPH06229457A - ギヤ及びギヤ製造方法 - Google Patents

ギヤ及びギヤ製造方法

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JPH06229457A
JPH06229457A JP1620493A JP1620493A JPH06229457A JP H06229457 A JPH06229457 A JP H06229457A JP 1620493 A JP1620493 A JP 1620493A JP 1620493 A JP1620493 A JP 1620493A JP H06229457 A JPH06229457 A JP H06229457A
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gear
boss
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plate portion
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Yuichi Kawamoto
裕一 河本
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ギヤの軽量化、強度向上及び製造時の歩留ま
りの向上を同時に達成できるようにすることである。 【構成】 外歯11を有するリム12と、内周側ボス1
3と、前記リム12とボス13とを一体に結合する複数
本の放射状リブ15とを備えたギヤにおいて、リム12
及びボス13と一体に形成されると共にリブ15間の全
面を覆う薄板部4を備え、該薄板部4の側面に浸炭防止
層24を形成していることを特徴とするギヤである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、外歯を有するリム
と、内周側ボスと、前記リムとボスとを一体に結合する
複数本の放射状リブとを備えたギヤに関し、特に、ドグ
かみ合い用の凹部を有するミッションギヤに適したギヤ
及びギヤ製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、この種のミッションギヤの使用
例を示しており、自動二輪車用ミッションの部分断面図
である。この図1において、ミッション軸1の外周に
は、ドグ爪2を有するドグギヤ3並びにドグかみ合い用
凹部5を有するミッションギヤ6が配置されており、ド
グギヤ3は、ミッション軸1に軸方向移動可能かつ一体
回転可能にスプライン嵌合しており、ミッションギヤ6
は、ミッション軸1にスプライン嵌合した内歯スリーブ
7に回転自在に嵌合し、ストッパーリング8等により、
軸方向に移動しないように係止されている。ドグギヤ3
の環状溝10には図示しないシフトフォークが係合し、
シフトフォークでドグギヤ3を軸方向に移動操作するこ
とにより、ドグ爪2と凹部5とを係合したり離脱したり
するようになっている。関連技術を示す例として実公平
3-12974号がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図7は、図1の右側の
ミッションギヤ6に対応する従来のミッションギヤを示
しており、本願発明のギヤと区別するために、その符号
を6Aと表示する。
【0004】ミッションギヤ6Aは、外歯11を有する
リム12と、内周側のボス13と、前記リム12とボス
13を一体に結合する複数の放射状のリブ15とから構
成されており、リブ15間に、円弧状の前記凹部5が形
成されている。
【0005】凹部5は、例えばその全面が軸方向に貫通
する構造とすると、高強度を維持するのがむつかしく、
一方、その一側全面に薄板部4を形成して強度を高くし
ようとしても、浸炭焼き入れ焼き戻し時に、残留オース
テナイトがマルテンサイトに変態することによる体積膨
張により、クラックが生じる。
【0006】したがって、従来は、強度向上のために凹
部5の軸方向の一側面に薄板部4を形成すると共に、凹
部5の円周方向両端部に、焼き戻し時の体積膨張を逃が
すために、逃がし孔9を形成している。しかし、逃がし
孔9を形成することにより、薄板部4による強度補強効
果が妨げられてしまっている。
【0007】また、薄板部4の厚みを十分に厚くして、
厚板部とすれば、浸炭焼き入れ焼き戻し時のクラック発
生を防ぐことができるが、重量の軽減化の妨げとなる。
【0008】本願発明の目的は、浸炭焼き入れを行って
表面強度の向上を図りうるギヤにおいて、機械的強度の
向上、軽量化及び製造時の歩留まりの向上も同時に達成
できるギヤ及びその製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願請求項1記載の発明
は、外歯を有するリムと、内周側ボスと、前記リムとボ
スとを一体に結合する複数本の放射状リブとを備えたギ
ヤにおいて、リム及びボスと一体に形成されると共にリ
ブ間の全面を覆う薄板部を備え、該薄板部の側面に浸炭
防止層を形成していることを特徴とするギヤである。
【0010】請求項2記載の発明は、外歯を有するリム
と、内周側ボスと、前記リムとボスとを一体に結合する
複数本の放射状リブとを備えたギヤの製造方法におい
て、リブ間の全空間を覆う薄板部をリブ及びボスと一体
に形成すると共に、薄板部の側面に浸炭防止層を形成
し、その後、ギヤを浸炭焼き入れ焼き戻しすることを特
徴とするギヤ製造方法である。
【0011】
【実施例】図2〜図4は、本願発明を適用したミッショ
ンギヤ6を示しており、前述の図1で説明したミッショ
ン内の右側のミッションギヤに対応するギヤであり、ま
た、図7の従来例と同一名称の部分には、同一の符号を
付している。
【0012】右側面図を示す図4において、ミッション
ギヤ6は、外歯11を有するリム12と、内周側のボス
13と、前記リム12とボス13を一体に結合する4本
の放射状のリブ15とから構成されており、該リブ15
は円周方向に等間隔をおいて配置され、リブ15間に、
ドグかみ合い用の円弧状の凹部5が形成されている。
【0013】縦断面図(図4のII−II断面図)を示す図
2において、ボス13の内周面には環状の油溝21が形
成され、リブ15には、前記環状油溝21から半径方向
外方へと延びて外歯11に至る油孔22が形成されてい
る。
【0014】リブ15は、外歯11及びリム12の軸方
向幅の概ね半分の軸方向幅を有しており、しかも、その
形成位置は、リム12の軸方向範囲のうち、軸方向の左
半分に片寄せてある。
【0015】ボス13は、リム12の軸方向の左側面よ
りも高さhだけ左方に突出している。
【0016】凹部5の軸方向の左端部に、該凹部5の全
面を隈無く覆う薄板部4が、リム12及びボス13と一
体成形されている。凹部5は、軸方向の薄板部4側へい
くに従い広くなるように形成されている。すなわち、凹
部5の半径方向内周面は、薄板部4側が小径となるよう
にテーパー状に形成され、凹部5の半径方向外周面は、
薄板部4側が大径となるようにテーパー状に形成され、
さらに、図4に破線で示すように、凹部5の軸方向両端
面は、薄板部4側にいくに従い円周方向の間隔が広がる
ように傾斜状に形成されている。
【0017】本願発明の要部である図2の浸炭防止層2
4は、薄板部4及びリブ15の図2の左側面全面を覆う
ように形成されており、浸炭防止層24の径方向の幅W
は、凹部5の径方向の幅よりも若干大きく形成されてい
る。浸炭防止層24としては、銅めっき層あるいはニッ
ケルめっき層等のめっき層が施される。
【0018】上記ギヤ側面の浸炭防止層24と共に、ボ
ス13の突出部分の外周面にも同様な浸炭防止層24A
が形成されており、浸炭防止層24,24A全体として
は、断面形状がL字形に形成されている。
【0019】図3において、仮想線の斜線で示す範囲が
浸炭防止層24の形成範囲であり、環状になっている。
【0020】図2の部分拡大図を示す図5において、ミ
ッションギヤ6の左側面には、銅めっき等の浸炭防止層
24を形成するための微小深さの環状段部27が予め形
成されており、該環状段部27内に浸炭防止層24が形
成されている。上記環状段部27の深さは、概ね浸炭防
止層24の厚さに対応している。
【0021】製造方法の一例を説明する。 (1)鍛造あるいは丸棒からの削り出しにより、仕上げ
削り代を有する程度のギヤ原型材を製造する。このギヤ
原型材には、外歯11及び凹部5は未だ削り出されてお
らず、埋められた状態である。
【0022】(2)上記ギヤ原型材の全体に銅めっき処
理を施し、浸炭防止層(銅めっき層)をギヤ表面全体に
形成する。
【0023】(3)フライス盤等による外歯11の歯切
り加工、エンドミルによる凹部5の削り出し加工及び旋
盤によるギヤ側面等の仕上げ加工を行う。これらの加工
において、外歯11、リム12の右側面、凹部5の内
面、ボス13の内面及びボス13の軸方向両側面の銅め
っき層は、すべて削り取られ、また、ギヤ左側面は環状
段部27より外方の銅めっき層が削り取られ、ギヤ材が
露出するが、環状段部27内及びボス13の外周面は、
浸炭防止層24,24Aとして銅めっき層が残される。
また、この場合、図5のように環状段部27を形成して
いることにより、ギヤ左側面の旋盤加工の際、環状段部
27内に、所定の面積の浸炭防止層24を簡単に残すこ
とができる。
【0024】(4)上記状態で浸炭焼き入れし、焼き戻
す。この時、薄板部4は、浸炭防止層24の働きによ
り、浸炭が防止されており、したがって焼き戻し時に、
体積膨張によるクラックが生じることはない。また、同
様にボス13の外周面及びリブ15の左側面も浸炭が防
止される。外歯11、リム12及びボス13の内周面等
は浸炭焼き入れ処理がなされる。
【0025】(5)焼き戻し後は、ボス13の内周面の
みを所定の径に研磨する。
【0026】
【別の実施例】
(1)図2〜図5は、図1の右側のミッションギヤの具
体的構造を説明したが、勿論、図1の左側のミッション
ギヤにも同様に本願発明を適用できる。
【0027】(2)本願発明は、ドグかみ合い用凹部を
有するミッションギヤのみに適用されるものではなく、
外歯等に浸炭焼き入れ処理を行う他の種類のギヤにも適
用できる。
【0028】(3)図2では、切削加工の手間を省くた
めに、ボス13の外周面に浸炭防止層24Aを残してい
るが、該部分の浸炭防止層24Aは、浸炭焼き入れ前に
削り落としておいてもよい。
【0029】(4)図2では、薄板部4の片面のみに浸
炭防止層24を残しているが、薄板部4の両側面に浸炭
防止層24を残しておいてもよい。
【0030】(5)図6に示すように、環状段部を形成
せずに、フラットなギヤ側面に、浸炭防止層24を形成
することもできる。すなわち、ギヤ全面に銅めっきを施
した後、外歯11の外周端縁から径方向幅dの環状面を
旋盤加工により削り取った構造である。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本願発明によると、
外歯を有するリムと、内周側ボスと、前記リムとボスと
を一体に結合する複数本の放射状リブとを備えたギヤに
おいて、リム及びボスと一体に形成されると共にリブ間
の全空間を覆う薄板部を備え、該薄板部の側面に浸炭防
止層を形成しているので、次のような効果がある。
【0032】(1)リブ間の全面を覆うように薄板部を
形成することにより、軽量性を維持しつつ、強度を向上
させることができ、かつ、薄板部に浸炭防止層を形成す
ることにより、浸炭焼き入れ処理の際にはクラックを生
じることなく外歯等を浸炭焼き入れ焼き戻し処理でき、
製品の歩留まりを向上させることができる。すなわち、
ギヤの軽量化、機械的強度の向上、外歯の表面強度の向
上及び浸炭焼き入れ焼き戻し時の歩留まりの向上を同時
に達成できるのである。
【0033】(2)浸炭焼き入れ時のマスキングが不要
であり、浸炭焼き入れ作業に手間がかからない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動二輪車用ミッションの縦断面部分図であ
る。
【図2】 本願発明にかかるギヤの縦断面図である。
【図3】 図2のギヤの左側面図である。
【図4】 図2のギヤの右側面図である。
【図5】 図2のV部分の拡大図である。
【図6】 ギヤの変形例を示しており、図5と同じ部分
の拡大図である。
【図7】 従来例の縦断面図である。
【符号の説明】
4 薄板部 5 凹部 11 外歯 12 リム 13 ボス 15 リブ 24 浸炭防止層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外歯を有するリムと、内周側ボスと、前
    記リムとボスとを一体に結合する複数本の放射状リブと
    を備えたギヤにおいて、リム及びボスと一体に形成され
    ると共にリブ間の全面を覆う薄板部を備え、該薄板部の
    側面に浸炭防止層を形成していることを特徴とするギ
    ヤ。
  2. 【請求項2】 外歯を有するリムと、内周側ボスと、前
    記リムとボスとを一体に結合する複数本の放射状リブと
    を備えたギヤの製造方法において、リブ間の全空間を覆
    う薄板部をリブ及びボスと一体に形成すると共に、薄板
    部の側面に浸炭防止層を形成し、その後、ギヤを浸炭焼
    き入れ焼き戻しすることを特徴とするギヤ製造方法。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63188369U (ja) * 1987-05-28 1988-12-02
JPH0315062A (ja) * 1989-06-13 1991-01-23 Konica Corp 写真感光材料用小型自動現像機

Patent Citations (2)

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