JP2002346846A - 自動変速機用摩擦板支持環の製造方法 - Google Patents

自動変速機用摩擦板支持環の製造方法

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JP2002346846A
JP2002346846A JP2001159978A JP2001159978A JP2002346846A JP 2002346846 A JP2002346846 A JP 2002346846A JP 2001159978 A JP2001159978 A JP 2001159978A JP 2001159978 A JP2001159978 A JP 2001159978A JP 2002346846 A JP2002346846 A JP 2002346846A
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friction plate
support ring
supporting ring
pitch circle
automatic transmission
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Hiroshi Morihisa
宏 森久
Yasuhito Kondo
泰人 近藤
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CHUNITI SEIKO KK
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CHUNITI SEIKO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自動変速機の一方向クラッチを構成する摩擦板
の支持環は、内面に一方向クラッチのための硬質な内面
をもつ一方で、外周面に摩擦板を軸方向可動に係止する
係合突起を有するが、この係合突起の構造が複雑である
ことゝ、支持環自体が熱処理によって硬化させた後に加
工するものであるため、製造が容易でなかった。 【解決手段】円環状の素材を準備し、その素材の外面を
外面に設けられるべき係合突起のピッチ円と同径のピッ
チ円を有し、そのピッチ円上に、支持環へ設けられるべ
き軸方向の係合突起と対応する逆形の凹凸を形成したピ
ニオンカッタによって歯切りして形成することにより、
上記課題が解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動車用自動変速機の
摩擦板を保持するため、外周縁に係合突起を設けた支持
環に関するもので、特に、前記係合突起を周方向に不等
ピッチで設けたものを製造するための製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用の自動変速機では、外
周縁に摩擦板を保持するための係合突起を設け、前記係
合突起が外周縁に周方向へ等ピッチで配置された支持環
が慣用されている。
【0003】この支持環を製造するには、係合突起をピ
ニオンカッタによって歯切りして製作することもできる
が、大径のカッタと大型の歯切り盤を必要とするので、
従来は平フライス盤やブローチ盤により、環状をした素
材の外周面を軸方向に沿って不用部を削除する加工法が
一般的になっている。すなわち、平フライス盤やブロー
チ盤によって隣接して形成される係合突起の間をミリン
グカッタあるいはブローチを用いて削除し、係合突起を
削り出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
支持環の外周面に形成される係合突起を不等ピッチに配
置したものを従来の切削方法によって製造しようとする
と、異なる幅を持つ数種のミリングカッタあるいはブロ
ーチを取り付けた数台の工作機械を準備する必要があっ
た。そのため、工作機械の多数を準備する必要が生じる
他、ワークを着脱するための工程が増して加工時間が長
くなり、加工コストを著しく高騰させる不具合があっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、円環状
の素材を準備し、その素材の外面を外面に設けられるべ
き係合突起のピッチ円と同径のピッチ円を有し、そのピ
ッチ円上に、支持環へ設けられるべき軸方向の係合突起
と対応する逆形の凹凸を形成したピニオンカッタによっ
て歯切りして形成することで解決される。そこでは、円
環状をした前記支持環の素材として、焼き入れ、焼き戻
しによって調質されたものの内周面のみ高周波部分焼入
れして硬化して使用するのが好ましい。
【0006】
【作用】円環状をした支持環の素材外面をピニオンカッ
タによって切削すると、ピニオンカッタが1回転したと
き、素材の外面に不等ピッチの係合突起が形成される。
支持環を形成する素材は全焼き入れされ、一方向クラッ
チの一部をなす内面は高い硬度に保持され、摩擦板を支
持する外面は調質処理によって加工可能で、かつ、摩擦
板と馴染み易いやゝ低い硬度となる。
【0007】
【発明の実施の態様】以下、本願発明の実施の一形態を
説明する。図1、図2中、10は自動車用自動変速機の
要部であり、この発明に係る摩擦板の支持環11を利用
する遊星歯車装置(図示してない)を備えている。自動
変速機10は周知のように入力軸12上へ回転可能に支
持された出力歯車13を有する。出力歯車13のボス部
にはローラベアリング14のアウタ14aが支持され、
そのアウタ14a上に、一方向クラッチ15の一部をな
すとともに図示してない遊星ギヤに連結される多板式の
摩擦ブレーキ20とが支持されている。
【0008】一方向クラッチ15は内輪16と外輪とし
て作用する前記支持環11との間に設けられ、リテーナ
18によって保持されたスプラグ19を有する、いわゆ
るスプラグクラッチである。前記外輪11は、また、摩
擦ブレーキ20の回転側摩擦板21を支持している。
【0009】回転側摩擦板21は変速機ケース22側に
係止された制止側摩擦板23によって挟持されており、
油圧シリンダ24によって押圧され前記回転側摩擦板2
1を制止する。かくて、油圧シリンダ24によって回転
側摩擦板21が制止されると、従来と同様に、これに連
なる前記遊星ギヤがロックされ、解放されると外輪11
が回転する。なお、以上の構成は従来公知の自動変速機
10と大差はない。
【0010】こゝで、本願発明に係る前記支持環11
は、回転側摩擦板21を支持するとともに、前記一方向
クラッチ15の外輪をなしている。そこで、支持環11
の材質は高炭素鋼が焼き入れして使用され、内面が前記
スプラグ19の当接する硬くて精密な円形をなし、高周
波焼き入れによってロックウエル硬度のCスケールで6
0(Hrc60)前後の硬さをもつマルテンサイト組織
とされる一方で、外面には回転側摩擦板21を支持する
ための係合突起25が形成されており、この部分はHr
c30前後に調質されてソルバイト組織となった状態に
して耐衝撃性を増してある。具体的には材質はS55C
を用いて成功している。25aは係合突起25のピッチ
円である。
【0011】係合突起25は図1から明らかなように、
支持環11をなす環状の本体11aから放射方向へ突出
させた複数個の係合突起25が、不等ピッチ、すなわち
支持環11の軸線の周りに均一でない間隔で配置されて
いる。
【0012】各係合突起25は図5で示すように、中心
線Cを挟んでそれと平行に両側に押圧面26、26を有
するとともに、それに略直交する比較的平坦な円弧状を
した頂面27を有する。なお、中心線Cは支持環11の
軸心と後述するカッタ30の軸線を結ぶ線である。28
は回転側摩擦板21の取り付け作業を容易にするべく設
けられた角面取りである。前記本体11aの外周面には
係合突起25の根部と連なる部分に中心線Cと直交する
方向に切り欠いて作られた平坦な切欠き面29、29が
設けられており、回転側摩擦板21との干渉を防いでい
る。
【0013】次に、この係合突起25を削り出して作る
歯切り用のカッタ30について説明する。カッタ30は
図3、図4で示すように、外周面に歯形32を持った歯
車形の、いわゆるピニオンカッタであり、中心部に図示
してない歯切り盤の軸へ取り付けるための取付孔31が
設けられている。この実施態様では、前記ピッチ円25
aとカッタ30のピッチ円32aとが同径に形成されて
いる。33は回り止め用のスリットであり、カッタ30
の裏面に設けられていて、歯切り盤のスピンドルへ係合
する。
【0014】歯形32による凹凸と前記支持環11の外
周面に形成した係合突起25による凸凹とは、図5で示
すように、支持環11とカッタ30とが前記ピッチ円2
5a、32a上で互いに転動するとき出入りが逆になっ
た、いわゆる逆形に形成されている。
【0015】前記逆形に形成された歯形32は係合突起
25と対応する窪み34を有する。窪み34は図5から
明らかなように、前記頂面27に対応する円弧状の底面
35と、その両端に位置して前記角面取り28に対応す
る角部36とが設けられ、さらに、押圧面26と対応す
るインボリュート曲線からなる側壁37を有する。窪み
34の縁から側方へ伸びる平たい三角形の突部38は前
記切欠き面29、29を形成する。このような複雑な形
状の歯形32を用いることが可能になるのは、支持環1
1とカッタ30のピッチ円25a、32aを同径にした
ことが寄与している。
【0016】以上のように、この実施態様に係るカッタ
30は支持環11と同径のピッチ円を以って作られてい
るので、歯切り盤を用いて、略同径のピッチ円25aを
もつ素材を取り付けて加工すれば、その外周面には、途
中で素材を着脱する操作を必要とすることなく、カッタ
30の外周に形成された歯形32の凹凸と逆の凸凹が削
り出される。このとき、カッタ30側の突部38が幅に
比して低いので支持環11に形成された逃げ部が平面的
な切欠き面29となり、カッタ30の損傷や磨耗が少な
い。
【0017】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、加工されるべ
き支持環のピッチ円とカッタのピッチ円とを略同径にす
ることにより、複雑な形状をした支持環の外周縁を正確
に切削加工できる。請求項2の発明によれば、内面に硬
質のクラッチ面を持つ支持環も外周面は調質されたまま
であることにより切削加工が可能となり、複雑な形状を
した支持環の外周縁を正確に切削加工できる。などの効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明を利用した自動変速機を示す断面図で
ある。
【図2】図1中のII−II断面図である。
【図3】歯切りカッタの断面図(図4中のIII−II
I断面図)である。
【図4】その底面図である。
【図5】支持環とカッタとの歯型を対比した歯形の正面
図である。
【符号の説明】
10・・・・自動変速機 11・・・・支持環、(外輪) 11a・・・環状の本体 12・・・・入力軸 13・・・・出力歯車 14・・・・ローラベアリング 14a・・・アウタレース 15・・・・一方向クラッチ 16・・・・内輪 18・・・・リテーナ 19・・・・スプラグ 20・・・・摩擦ブレーキ 21・・・・回転側摩擦板 22・・・・変速機ケース 23・・・・制止側摩擦板 24・・・・油圧シリンダ 25・・・・係合突起 25a、32a・・・ピッチ円 26・・・・押圧面 27・・・・頂面 28・・・・角面取り 29・・・・切欠き面 30・・・・カッタ 31・・・・取付孔 32・・・・歯形 33・・・・スリット 34・・・・窪み 35・・・・底面 36・・・・角部 37・・・・側壁 38・・・・突部 C・・・・中心線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円環状の素材を準備し、その素材の外面を
    外面に設けられるべき係合突起のピッチ円と同径のピッ
    チ円を有し、そのピッチ円上に、支持環へ設けられるべ
    き軸方向の係合突起と対応する逆形の凹凸を形成したピ
    ニオンカッタによって歯切りして形成する自動変速機用
    摩擦板支持環の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、円環状をした前記支持
    環の素材として、焼き入れ、焼き戻しによって調質され
    たものの内周面のみ高周波部分焼入れして硬化して使用
    する自動変速機用摩擦板支持環の製造方法。
JP2001159978A 2001-05-29 2001-05-29 自動変速機用摩擦板支持環の製造方法 Pending JP2002346846A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7101299B2 (en) 2003-03-31 2006-09-05 Denso Corporation Starter with planetary reduction gear device
CN106736317A (zh) * 2016-11-29 2017-05-31 洛阳理工学院 一种大齿圈的分段加工方法
CN112276492A (zh) * 2020-10-23 2021-01-29 漳州市永良针纺机械有限公司 一种圆纬机中心组自动化加工工艺
CN112276570A (zh) * 2020-10-23 2021-01-29 漳州市永良针纺机械有限公司 一种大圆机中心组智能信息化生产系统

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