JPH0622919B2 - ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の型内成形法 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の型内成形法

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JPH0622919B2 JP60292208A JP29220885A JPH0622919B2 JP H0622919 B2 JPH0622919 B2 JP H0622919B2 JP 60292208 A JP60292208 A JP 60292208A JP 29220885 A JP29220885 A JP 29220885A JP H0622919 B2 JPH0622919 B2 JP H0622919B2
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【発明の詳細な説明】 (a) 発明の目的 本発明はポリプロピレン系樹脂発泡粒子の型内成形法に
関する。
(産業上の利用分野) 本発明の成形方法は、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子よ
り、複雑な形状の発泡成形品であって、かつ均一な密度
分布を有する型物発泡成形品を成形するのに有利に使用
される。
(従来の技術) 従来、気泡構造を有する成形品を製造する方法として
は、発泡剤を含有するスチレン系樹脂を予備発泡させ、
得られた予備発泡体を空気中に暫く放置したのち、減圧
下ないし常圧下で、閉鎖できるが密閉できない型内に連
続的に充填し、加熱発泡させて融着する方法が工業的に
広く実施されている。
この方法は、魚箱、緩衝包装材、断熱材等として用いら
れる複雑な形状の成形品が容易に製造できる。
しかし、この方法はポリスチレン系樹脂の発泡成形に限
られ、ポリオレフィン系樹脂を用いて同様な方法で複雑
な形状の発泡成形品を得ようとしても不可能である。そ
の理由は、ポリオレフィン系樹脂がポリスチレン系樹脂
と較べて、樹脂内にガス体を発泡能力を有する状態で長
時間保持しておく能力に劣り、樹脂よりガス体が短時間
内に逃散してしまう、からである。
また、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の型内成形法とし
て、同樹脂の発泡粒子を圧縮して発泡能力を付与する方
法が知られている。
たとえば、米国特許第3504068号明細書には、泡
状オレフィン重合物からなる粒子を100℃以上の加熱
状態で加圧し、粒子を最初の見掛け容積の90〜40%
に圧縮し、その圧縮されたままの状態の粒子を加圧下の
型内に充填し、型の圧力を解放して大気圧に戻して粒子
を膨脹させて融着する方法、或いは加熱した泡状オレフ
ィン重合物からなる粒子を型内に充填し、型内圧力を高
めて粒子を圧縮し、次いで型の体積を減じておいてから
型内の圧力を大気圧に開放して粒子を膨脹させて融着す
る方法が記載されている。しかし、これらの方法は、発
泡粒子を型外で加熱するために多くの設備と運転経費を
要し、工業的実施をさまたげている。
特開昭53-33996号公報には、多泡質の架橋ポリオレフィ
ン系樹脂粒子を、耐圧円筒形シリンダー中で加圧ガスを
用いて元の見掛けのかさ容積の80%以下に圧縮し、そ
の圧縮された粒子を金型に吹込んで充填し、加熱、成形
する方法が記載されている。また、特開昭51-147567号
公報には、エチレン系樹脂発泡粒子を耐圧ホッパー内で
気体圧力を用いて圧縮し、その圧縮状態を維持したまま
空気輸送して型内に充填し、加熱成形する方法が記載さ
れている。
しかし、これら二つの方法は、型内に充填する粒子の数
倍から数十倍もの容積の粒子を一時に圧縮しておき、型
内を常圧ないし若干の加圧状態に保ちながら、型と耐圧
容器との圧力差を利用して粒子を型内に充填するため、
複雑な製品形状を有する型への充填が困難である。そし
て、かかる充填が困難な場合に、凸型と凹型とのパーテ
ィング部を離して充填し(クラッキング充填)、充填の
終了後に密着成形することがあるが、このときに得られ
る成形品はパーティング部に相当とする部分の附近の密
度が著しく高くなり、成形品の密度分布が不均一になる
欠点がある。
さらに、前記の種々の方法において耐圧タンクを用いて
発泡粒子を圧縮する場合に、発泡粒子がポリエチレンの
低倍率発泡体(高密度発泡体)や、ポリプロピレン等の
比較的に硬い(圧縮応力が大きい)発泡体のときは、加
圧ガスで発泡粒子を圧縮した状態で空気輸送して型内に
充填するのに、多大の設備と運転経費を要し、工業的実
施上の不利が著しい。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を用いて型物
成形法により、複雑な形状の製品であっても均一な密度
分布を有する発泡成形体を容易に成形できる方法を提供
しようとするものである。
(b) 発明の構成 (問題点を解決するための手段) 本発明者等は、前記の問題点を解決するために種々研究
を重ねた結果、予め加圧ガスを用いて加圧処理して得ら
れたガス内圧の付与された発泡粒子を用い、このガス内
圧の付与された発泡粒子を加圧ガスを用いて複数回に分
割して逐次に充填し、かつその成形時の発泡粒子の圧縮
率を適当な値に制御することによってその目的を達成で
きることを知り、本発明に到達したのである。
すなわち、本発明のポリプロピレン系樹脂発泡粒子の型
内成形法は、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を型内に充
填しスチーム加熱により発泡粒子どうしを融着させて型
物発泡体を成形する方法において、加圧ガスで0.5〜
5.0kg/cm2Gに昇圧した型内に、予め前記の型内圧力
より0.5kg/cm2以上高い加圧ガスを用いて1時間以
上加圧処理して得られたガス内圧の付与された前記の発
泡粒子を、前記の型内圧力より0.5kg/cm2以上高い
圧力の加圧ガスを用いて複数回に分割して逐次に充填
し、その充填中に型内圧力を前記の型内圧力に保持し続
け、次いで充填終了後に型内圧力を大気圧に戻してから
前記の加熱を行なって発泡粒子を融着させ、その際の発
泡粒子の式 〔式中、W,V及びσはそれぞれ下記のものを表わす。
W…成形品の重量(g) V…成形品の容量() σ…発泡粒子の大気中でのかさ密度(g/) 〕 で表わされる圧縮率を40%未満(ただし0%を除く)
に制御することを特徴とする方法である。
本発明の方法において用いられるポリプロピレン系樹脂
発泡粒子としては、たとえばポリプロピレン、エチレン
・プロピレン共重合体、エチレン・プロピレン・ブテン
−1共重合体;これらのポリマーどうしのブレンド物;
これらのポリマーに他のポリマー、たとえばポリイソブ
チレン、エチレン・プロピレンラバー、ポリエチレン、
エチレン・酢酸ビニル共重合体等を50重量%未満の割
合でブレンドしたブレンド物の発泡粒子であって、かさ
密度が10〜90g/、粒子径が2〜10mmのものが
あげられる。発泡粒子は架橋されていても、架橋されて
いなくてもよい。
かかるポリプロピレン系樹脂発泡粒子を製造する方法と
しては、たとえばポリプロピレン系樹脂を押出機中で発
泡剤と混練して押出し、押出機のノズルを出たのち放圧
して発泡させてから切断して発泡粒子を得る方法、或い
は耐圧容器内においてポリプロピレン系樹脂粒子を水等
の分散媒、発泡剤、分散剤等とともに、樹脂粒子が軟化
する温度前後の温度下で撹拌しながら加熱して、樹脂粒
子に発泡剤を含浸させてから、容器の一端を開放して樹
脂粒子と分散媒とを容器内よりも低圧の雰囲気中に放出
して、樹脂粒子を発泡させる方法等がある。発泡粒子の
形状としては、球形、円筒形等の形状がある。
また、本発明の方法において、型の昇圧、発泡粒子の加
圧処理及び発泡粒子の充填に用いられる加圧ガスとして
は、空気の窒素ガス等の無機ガスが好ましいが、その他
のガス、たとえばプロパン、ブタン、イソブタン、ペン
タン等の脂肪族炭化水素ガス;ジシクロジフロロメタ
ン、ジクロロテトラフロロエタン、メチルクロライド等
のハロゲン化炭化水素ガス等も使用することができ、さ
らに前記の無機ガスを主体とし、これに少量の前記の他
のガスを混合したガスも使用することができる。しか
し、一般には圧縮空気が好適に使用される。
本発明の成形におけるポリプロピレン系樹脂発泡粒子の
加圧ガスによる圧縮の程度、すなわち圧縮率は、型の内
容積と型内に充填される発泡粒子の大気中の容積との関
係式で表わすことができる。そして、型の容積は、凸型
と凹型とで形成される空間の容積であり、直接に測定す
るのが困難であるが、実質的にこの空間で成形される製
品の容積と同一とみなしうるから、発泡粒子の圧縮率
(%)は下記式で求めることができる(式中のW,V及び
σは前記したとおりのものである。)。
本発明の成形法においては、この発泡粒子の圧縮率を4
0%未満(ただし0%を除く)、好ましくは20%以下
(ただし0%を除く)に制御する。これは、本発明の方
法によるときは、かさ密度の大きい発泡粒子を使用して
圧縮率を著しく小さくして成形を行なっても、粒子間隙
がなく、融着の良好な、かつ発泡密度の均一な型物発泡
体を容易に成形できる、からである。そして、かさ密度
の大きい発泡粒子を使用できることは、発泡粒子の製造
及び輸送等の点で工業的に著しく有利であり、その工業
的メリットは著大といえる。
従来、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の型物成形におい
ては、圧縮率が40%未満になると発泡能力が不充分で
あるために、粒子間隙が大きく、融着の不充分な成形品
しか得られなかったが、本発明の方法においては、ガス
内圧を付与した発泡粒子を加圧ガスを用いて複数回に分
割して逐次に充填する方法を用いることにより、型内に
発泡粒子を隙間なく均一に充填することができ、低い圧
縮率を用いても粒子間隙がなく、融着の良好な成形品が
得られるのである。
本発明においては、発泡粒子を予め型内圧より0.5kg
/cm2以上高い圧力を有する加圧ガスによって1時間以
上加熱処理して得られるガス内圧の付与された発泡粒子
を使用する。その発泡粒子の予備加圧処理は公知の方法
をはじめとする種々の方法によって行うことができる。
たとえば、耐圧タンク内に発泡粒子を収容し、タンク内
に所定の圧力のガスを供給して、常温で又は加熱して1
〜20時間、好ましくは3〜15時間加圧処理をする。
その圧力は、型内圧力よりも0.5〜10kg/cm2高い
圧力が使用される。かかる加圧処理によって、発泡粒子
はそのセル内にガスが浸漬する結果、内圧が付与される
ことになる。その内圧は0.5kg/cm2G以上、好ましく
は0.7〜2.0kg/cm2Gである。内圧が0.5kg/cm
2G未満になると、成形品の粒子間隙が大きくて、融着の
不充分な成形品が得られるし、2kg/cm2Gを超えると成
形に時間がかかり好ましくない。
本発明の方法においては、発泡粒子の充填前及び充填中
の型内圧を、加圧ガスにより加圧して0.5〜5.0kg
/cm2Gに保つようにする。これは、通常のポリプロピレ
ン系樹脂発泡粒子のかさ密度が10〜90g/であ
り、かかる発泡粒子の圧縮率を40%未満(ただし0%
を除く)にして成形するには、この範囲内の加圧が最適
であるからである。すなわち、加圧ガス圧が0.5kg/
cm2G未満になると40%未満の圧縮率が得られにくくな
るし、5kg/cm2Gを超えると、圧縮率が40%を超え
るおそれがあるからである。
また、本発明の方法においては、加圧ガスによる加圧処
理をした発泡粒子を、前記の型内圧力よりも0.5kg/
cm2以上高い加圧ガスを用いて、しかも発泡粒子を複数
回に分割して逐次に充填するようにする。型内圧力より
0.5kg/cm2以上高い圧力のガスを用いて充填するの
は、発泡粒子の型内への圧力及び型内での移動を容易な
らしめるためである。型内圧力より0.5kg/cm2未満
の高い圧力を用いた場合には、発泡粒子の型内への圧入
が充分に行なわれなくなる。また、発泡粒子の充填を複
数回に分割して逐次に行なうのは、複雑な形状の型内の
隅隅にまで発泡体粒子を均一に充填させるためである。
次に、添付図面にもとづき本発明を実施する態様例を説
明する。添付図面は、本発明の実施に使用される装置の
一例を部分縦断正面図で示したものであり、Aは発泡粒
子の圧縮及び充填用の回転供給装置であり、Bは金型装
置である。
まず、金型装置Bの凹型(11)若しくは凸型(12)とフ
レーム(13)と裏板(14)とによって形成される空間、
すなわちスチームチャンバー(16)及び(16)内に、圧
力Pすなわち圧力が0.5〜5.0kg/cm2Gの加圧ガ
ス、たとえば圧縮空気を圧入して型内を前記の範囲内の
所定の圧力に加圧しておく。
次に、回転供給装置Bは、図示したようにケーシング
(2)とロータ(3)とから主として構成され、ロータ
(3)には複数個のチャンバー(4)が設けられてい
て、チャンバー(4)の一端がケーシング(2)に設け
られた発泡粒子の供給口(5)と一致した回端位置にお
いて、チャンバー(4)の他端が減圧ラインの吸引口
(7)と一致するから、ホッパー(1)内の予め加圧ガ
スによって加圧処理をした発泡粒子がその減圧力によっ
てチャンバー(4)内に移送され、それを充満せしめ
る。発泡粒子で充満されたチャンバー(4)は、両端と
もシールされた状態で回転をして、チャンバー(4)の
一端が発泡粒子排出口(6)と一致するとともに、同チ
ャンバー(4)の他端が前記の圧力Pよりも0.5kg
/cm2以上高い圧力Pに加圧された加圧ガスの吹出口
(9)と一致する回転位置に達すれば、チャンバー
(4)内の発泡粒子はその加圧ガス圧Pで圧縮されな
がら充填ガン(15)により前記の圧力Pに加圧された
凹型(11)と凸型(12)とによって形成される金型内に
充填せしめられる。そして、回転供給装置Bのロータ
(3)には、前記のようなチャンバー(4)が複数個設
けられているから、ホッパー(1)内の発泡粒子は、前
記の操作の繰返しによって、複数回に分割して逐次に型
内に充填されることになる。
次いで、型内に所定量の発泡粒子が充填されたのち、型
内圧力を一旦大気圧に戻してから、スチームチャンバー
(16)及び(16)内に所定温度のスチームを供給して加
熱すると、発泡粒子どうしが融着し、本発明の成形を完
了することになる。
(実施例等) 以下、実施例及び比較例をあげて本発明をさらに詳述す
る。
実施例1 内容積3の耐圧力50kg/cm2のオートクレーブに、
水1400部(重量部、以下同様)、エチレン・プロピ
レンランダムコポリマー(三菱油化株式会社商品名三菱
ノーブレン19FG3、エチレン含量3重量%)600
部、懸濁剤として第三リン酸カルシウム15部、界面活
性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.05部、
発泡剤としてブタン100部を仕込み、430 rpmの撹
拌下で、1時間かけて室温から135℃まで昇温し、同
温度に10分間保持したところ、オートクレーブの内圧
が25kg/cm2Gになった。オートクレーブの底部の吐出
ノズル弁を開き、内容物を大気中に180rpm で撹拌し
ながら2秒で放出して発泡を行なわせた。得られた発泡
粒子はかさ密度が30g/であった。
以上のようにして製造されたかさ密度30g/の発泡
粒子を、耐圧力10kg/cm2Gの耐圧タンク内に収容し、
4kg/cm2Gの圧縮空気を供給し、同圧力で10時間保持
したのち、大気圧にもどしたところ、ガス内圧が1.0
kg/cmGの発泡粒子が得られた。
この予め加圧処理をした発泡粒子を用いて型内成形を行
なったが、成形機としてはDAIYA-600LF(ダイセン工業
社商品名)を、型としては巾300mm×長さ300mm×
高さ12.5mmの成形品が得られる内容積1.1の型
を、予備加圧した発泡粒子の充填用の回転供給装置とし
て、6ケのチャンバー(各チャンバーは直径35mm×長
さ52mm、容積50c.c.である)を有する添付図面に示
すような装置を、そして充填ガンとして口径30mmの充
填ガンをそれぞれ使用した。
また、成形方法は、まず金型を閉じ、圧縮空気で型内圧
(P)を2.0kg/cm2Gに昇圧した。次いで、前記
のようにして製造されたかさ密度が30g/で、ガス
内圧が1.0kg/cm2Gの発泡粒子1.3を、圧力(P
)の加圧ガスとして2.5kg/cm2Gの圧力を有する圧
縮空気を用いて、0.1秒間隔で分割して逐次に充填し
た。充填中、型内圧(P)が2.0kg/cm2Gに保持さ
れるように、圧力調整バルブ(図示していない)を作動
させた。
充填終了後、充填ガンを閉じ、型内圧(P)を大気圧
に戻して発泡粒子を原形に復元させてから、凸型(12)
側、すなわち移動型側のチャンバー(16)内に3kg/
cm2Gのスチームを10秒間導入し、続いて凸型(移動
型)側、及び凹型(11)側、すなわち固定型側の両方の
スチームチャンバー(16)及び(16)に同時に、3kg/
cm2Gのスチームを10秒間導入し、発泡粒子どうしを加
熱融着させた。
型を冷却後取出して乾燥させて得た発泡成形品は、重さ
が39gであり、その成形時の発泡粒子の圧縮率は15
%であった。そして、この発泡成形品は、発泡粒子が隅
々にまで充填されていて粒子間隙がなく、融着が良好で
あった。
比較例1 実施例1で製造したかさ密度が30g/で、ガス内圧
が1.0kg/cm2Gの発泡粒子1.3を耐圧ホッパータ
ンクに投入し、圧縮空気で2.5kg/cm2Gに加圧した。
次いで、タンク底部のバルブを開き、実施例1において
用いたと同一の、内圧が2.0kg/cm2Gの金型に、連続
的に充填してから、充填ガンを閉じ、型の圧力を大気圧
に戻して発泡粒子を復元させた。
以下、実施例1と同様にして加熱融着させて得た発泡成
形品は、隅々にまで粒子が充填されていなく、粒子間隙
が大きくて実用に供し得ないものであった。
比較例2 実施例1において、充填ガス圧(P)を2.2kg/cm
2G、又は2.4kg/cm2Gに変更し、そのほかは同一の条
件で成形した。
得られた成形品は、粒子間隙が大きくて、商品価値の劣
るものであった。
実施例2〜4 比較例3 実施例1において製造したかさ密度が30g/cm2Gの発
泡粒子を用い、また圧縮空気として圧力(P)が0.
5kg/cm2G,0.5kg/cm2G,2.5kg/cm2G,又は
2.5kg/cm2Gの圧縮空気をそれぞれ使用し、そのほか
は実施例1と同様の条件で加圧処理して、ガス内圧が
0.3kg/cm2G,0.6kg/cm2G,0.8kg/cm2G,又
は2.0kg/cm2Gの各発泡粒子を製造した。
これらの各発泡粒子を使用し、そのほかは実施例1にお
けると同様の条件で成形を行なった。その結果は第1表
に示すとおりであった。
(c) 発明の効果 本発明の成形法は下記の優れた効果を奏する。
(i) 従来の大容量の耐圧ホッパー等の設備の必要がな
いから、大規模な設備及び敷地等の必要がないし、加圧
ガスの使用量も少ない。
(ii) ガス内圧の付与された発泡粒子を加圧ガスによっ
て複数回に分割して充填するから、複雑な形状の成形品
であっても、発泡粒子を隅々にまで均一に充填すること
ができ、均一な密度分布を有し、粒子間隙のない融着の
良好なポリプロピレン系樹脂発泡成形品が容易に得られ
る。
(iii) 圧縮率が小さいから、発泡密度の高い発泡粒子
を使用でき、発泡粒子の製造及び輸送等の点でメリット
が大きい。
【図面の簡単な説明】
添付図面は本発明の実施に使用される装置の一例を部分
縦断面図で示したものであり、図中の各符号はそれぞれ
下記のものを示す。 A……発泡粒子の充填用の回転供給装置、B……金型装
置、1……ガス内圧の付与された発泡粒子用のホッパ
ー、2……ケーシング、3……ロータ、4……チャンバ
ー、5……発泡粒子の供給口、6……発泡粒子の排出
口、7……減圧ライン吸引口、8……減圧ライン、9…
…加圧ガス吹出口、10……加圧ライン、11……凹
型、12……凸型、13……フレーム、14……裏金、
15……充填ガン、16……スチームチャンバー。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を型内に充
    填しスチーム加熱により発泡粒子どうしを融着させて型
    物発泡体を成形する方法において、加圧ガスで0.5〜
    5.0kg/cm2Gに昇圧した型内に、予め前記の型内圧力
    より0.5kg/cm2以上高い加圧ガスを用いて1時間以
    上加圧処理して得られたガス内圧の付与された前記の発
    泡粒子を、前記の型内圧力より0.5kg/cm2以上高い
    圧力の加圧ガスを用いて複数回に分割して逐次に充填
    し、その充填中に型内圧力を前記の型内圧力に保持し続
    け、次いで充填終了後に型内圧力を大気圧に戻してから
    前記の加熱を行なって発泡粒子を融着させ、その際の発
    泡粒子の式 〔式中、W,V及びσはそれぞれ下記のものを表わす。 W…成形品の重量(g) V…成形品の容量() σ…発泡粒子の大気中でのかさ密度(g/) 〕 で表わされる圧縮率を40%未満(ただし0%を除く)
    に制御することを特徴とするポリプロピレン系樹脂発泡
    粒子の型内成形法。
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