JPH053817B2 - - Google Patents

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JPH053817B2
JPH053817B2 JP61040231A JP4023186A JPH053817B2 JP H053817 B2 JPH053817 B2 JP H053817B2 JP 61040231 A JP61040231 A JP 61040231A JP 4023186 A JP4023186 A JP 4023186A JP H053817 B2 JPH053817 B2 JP H053817B2
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foamed
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Masakazu Arai
Masanori Tanaka
Shigeki Matsuno
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Mitsubishi Chemical BASF Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical BASF Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH053817B2 publication Critical patent/JPH053817B2/ja
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【発明の詳細な説明】 (a) 発明の目的 本発明は巣のない融着性の優れた熱可塑性樹脂
発泡粒子の型内成形法に関する。 (産業上の利用分野) 本発明の成形方法により得られた型物発泡体製
品は、容器、断熱材、緩衝材として有用である。 (従来の技術) 従来、気泡構造を有する成形品を製造する方法
としては、発泡剤を含有するスチレン系樹脂をス
チームで予備発泡させ、得られた予備発泡体を空
気中に暫く放置し熱成させたのち、減圧下ないし
常圧下でスチーム孔(スリツトでも可)を有する
型内に連続的に充填し、加熱発泡させて融着する
方法が工業的に広く実施されている。 この方法は、魚箱、緩衝包装材、断熱材等とし
て用いられる複雑な形状の成形品が容易に製造で
きる。 しかし、この方法はポリスチレン系樹脂の発泡
成形に限られ、ポリオレフイン系樹脂を用いて同
様な方法で複雑な形状の発泡成形品を得ようとし
ても不可能である。その理由は、ポリオレフイン
系樹脂がポリスチレン系樹脂と較べて、樹脂内に
ガス体を発泡能力を有する状態で長時間保持して
おく能力に劣り、樹脂よりガス体が短時間内に逃
散してしまうからである。 また、ポリオレフイン系樹脂発泡粒子の型内成
形法として、架橋ポリエチレンの発泡粒子を圧縮
して発泡能力を付与する方法が知られている。 たとえば、米国特許第3504068号明細書には、
完全に発泡した泡状オレフイン重合物からなる粒
子を100℃以上の加熱状態で加圧し、粒子を最初
の見掛け容積の90〜40%に圧縮し、その圧縮され
たままの状態の粒子を加圧下の型内に充填し、型
の圧力を解放して大気圧に戻して粒子を復元させ
て融着する方法、或いは加熱した泡状オレフイン
重合物からなる粒子を型内に充填し、型内圧力を
高めて粒子を圧縮し、次いで型の体積を減じてお
いてから型内の圧力を大気圧に開放して粒子を復
元させて融着する方法が記載されている。しか
し、これらの方法は、発泡粒子を型外で加熱する
ために多くの設備と運転経費を要し、工業的実施
をさまたげている。 特開昭53−33996号公報には、多泡質の架橋ポ
リオレフイン系樹脂粒子を、耐圧円筒形シリンダ
ー中で加圧ガスを用いて元の見掛けのかさ容積の
80%以下に圧縮し、その圧縮された粒子を金型に
吹込んで充填し、加熱成形する方法が記載されて
いる。また、特開昭51−147567号公報には、エチ
レン系樹脂発泡粒子を耐圧ホツパー内で気体圧力
を用いて圧縮し、その圧縮状態を維持したまま空
気輪送して型内に充填し、加熱成形する方法が記
載されている。 しかし、これら二つの方法は、型内に充填する
粒子の数倍から数十倍もの容積の粒子を一時に圧
縮しておき、型内を常圧ないし若干の加圧状態に
保ちながら、型と耐圧容器との圧力差を利用して
粒子を型内に充填するため、複雑な製品形状を有
する型への充填が困難である。そして、かかる充
填が困難な場合に、凸型と凹型とのパーテイング
部を離して充填し(クラツキング充填)、充填の
終了後にスチームで加熱し、粒子同志を融着成形
することがあるが、このときに得られる成形品は
パーテイング部に相当とする部分の附近の密度が
著しく高くなり、成形品の密度分布が不均一にな
る欠点がある。 さらに、前記の種々の方法において耐圧タンク
を用いて発泡粒子を圧縮する場合に、発泡粒子が
ポリエチレンの低倍率発泡体(高密度発泡体)
や、ポリプロピレン等の比較的に硬い(圧縮応力
が大きい)発泡体のときは、加圧ガスで発泡粒子
を圧縮した状態で空気輸送して型内に充填するの
に、多大の設備と運転経費を要し、工業的実施上
得策でない。 かかる従来の欠点を改良する方法として、先に
我々は、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を型のキ
ヤビテイ内に充填しスチーム加熱により発泡粒子
どうしを融着させて型物発泡体を成形する方法に
おいて、加圧ガスで0.5〜6.0Kg/cm2Gに昇圧した
型のキヤビテイ内に、前記の発泡粒子を前記の型
内圧力より0.5Kg/cm2以上高い加圧ガスを用いて
圧縮しながら、かつ複数回に分割して逐次に充填
し、その充填中に型内圧力を前記の型内圧力に保
持し続け、次いで充填終了後に型内圧力を大気圧
に戻してから前記の加熱を行なつて発泡粒子どう
しを融着させ、その際の発泡粒子の式 圧縮率(%)=(W/σ−V)/W/σ×100 〔式中、W,V及びσはそれぞれ下記のものを
表わす。 W…成形品の重量(g) V…成形品の容積() σ…発泡粒子の大気中でのかさ密度(g/)〕 で表わされる圧縮率を40〜70%に制御することを
特徴とする方法を提案した(特願昭60−292207
号)。 この方法は、比較的コンパクトな装置を用いて
ポリプロピレン発泡体製品が得られる。 この方法において、型のキヤビテイ内に充填さ
れた発泡粒子間の隙間に存在する空気を型外へ抜
気して粒子どうしの融着を向上させるために、実
施例に於て、発泡粒子を型のキヤビテイ内に充填
後、キヤビテイの内圧を大気圧に戻して発泡粒子
を原形に復元させてから移動型のチヤンバー内に
スチームを導入し、スチーム孔、キヤビテイ、固
定型のチヤンバーを経て型外へ抜気後、次いで移
動型と固定型の両チヤンバー内にスチームを同時
に導き発泡粒子を相互に融着させ、ついで冷却し
て型物発泡体製品を得ている。 この型のキヤビテイ内の圧力を大気圧に戻した
後に、発泡粒子間の隙間の空気をスチームで型外
へ抜気する方法においては、常温で圧縮された発
泡粒子の型状復元が行われるので復元力が小さ
く、抜気時においては復元した発泡粒子により発
泡粒子間の隙間が狭くなつており抜気用のスチー
ムのかかる隙間の通りが困難となつており、抜気
に時間がかかるか、または抜気時間を短くすると
発泡粒子同志の融着が悪く、かつ、発泡体製品の
表面外観が悪い欠点がある。 (問題点を改良する具体的手段) 本発明においては、先願の方法において、圧縮
充填された発泡粒子の形状復元と、発泡粒子どお
しの隙間に存在する空気の型外への抜気を逆の順
序で行ない、抜気は発泡粒子が圧縮された状態即
ち、粒子間間隙が約30〜40%存在する状態で行わ
れるのでスチームが発泡粒子同志の隙間を通り易
く、短時間にでき、かつ、圧縮された発泡粒子の
形状回復においては圧縮充填時の抗圧力(復元
力)の他に、抜気時のスチームが発泡粒子を加熱
するので短時間に形状回復できることから発泡体
製品の成形サイクルが短縮できるとともに、増大
した復元力により型のキヤビテイ内面と発泡粒子
のなじみが良好となり外観の良好な発泡体製品を
得ることができる。 すなわち、本発明は、熱可塑性樹脂発泡粒子を
スチーム孔を有する固定型とスチーム孔を有する
移動型よりなる型のキヤビテイ内に加圧ガスを用
いて圧縮しながら充填し、スチーム加熱により発
泡粒子どうしを融着または発泡融着させて型物発
泡体を成形する方法において、予め加圧ガスによ
り0.1〜6.0Kg/cm2Gに昇圧した型のキヤビテイ内
に、前記型内圧力よりも0.5Kg/cm2以上高い加圧
ガスで発泡粒子を圧縮しながら充填した後、発泡
粒子どうし間に存在する空気を抜気するために型
キヤビテイ内の加圧ガス圧力を保持して発泡粒子
の復元を抑えたままで、該キヤビテイ内の加圧ガ
ス圧力よりも0.2Kg/cm2以上高いスチームを 移動型のチヤンバーに導き、スチーム孔、キ
ヤビテイ、固定型のチヤンバーを経て抜気 または 固定型のチヤンバーに導き、スチーム孔、キ
ヤビテイ、移動型のチヤンバーを経て抜気 を開始した後、時間を少し遅らせて前記抜気の途
中でスチームを導いていない固定型または移動型
のチヤンバー内にも型内圧力より0.2Kg/cm2以上
高いスチームを導いて金型を加熱しキヤビテイを
通過するスチームの温度を低下させることなく抜
気をつづけた後、ついでチヤンバー、キヤビテイ
内圧力を大気圧に戻して前記圧縮された発泡粒子
を復元、または復元および膨脹させたのち、両壁
内のチヤンバーにスチームを導き、発泡粒子どう
しを加熱し、融着または発泡融着させることを特
徴とする熱可塑性樹脂発泡粒子の型内成形法を提
供するものである。 この成形法は、ポリプロピレン発泡粒子は勿論
のこと、ポリスチレン、ポリエチレン、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタ)ア
クリル酸共重合体の金属塩、α−メチルスチレ
ン・スチレン・アクリロニトリル共重合体、スチ
レングラフトポリエチレン共重合体スチレングラ
フトポリプロピレン及びこれらの架橋樹脂等の熱
可塑性樹脂の発泡粒子にも応用できる。また、こ
れら樹脂の混合物や、これら樹脂または混合物に
エチレン・プロピレン共重合体ゴムやポリイソブ
チレンゴムを配合した組成物より得た発泡粒子で
あつてもよい。発泡粒子は、かさ密度が10〜90
g/、粒子径が2〜10mmのものがあげられる。
発泡粒子は架橋されていても、架橋されていなく
てもよい。 かかる熱可塑性樹脂発泡粒子を製造する方法と
しては、たとえば樹脂を押出機中で発泡剤と混練
して押出し、押出機のノズルを出たのち放圧して
発泡させてから切断して発泡粒子を得る方法、或
いは耐圧容器内において樹脂粒子を水等の分散
媒、発泡剤、分散剤等とともに、樹脂粒子が軟化
する温度前後の温度下で撹拌しながら加熱して、
樹脂粒子に発泡剤を含浸させてから、容器の一端
を開放して樹脂粒子と分散媒とを容器内よりも低
圧の雰囲気中に放出して、樹脂粒子を発泡させる
方法、懸濁重合して得た発泡剤を含有するポリス
チレン、スチレングラフトポリプロピレン、スチ
レングラフトポリエチレン、等の発泡樹脂粒子を
スチームで予備発泡させる方法等がある。発泡粒
子の形状としては、球形、円筒形等の形状があ
る。 また、本発明の方法において、型の昇圧、発泡
粒子の圧縮及び充填に用いられる加圧ガスとして
は、空気や窒素ガス等の無機ガスが好ましいが、
その他のガス、たとえばプロパン、ブタン、イソ
ブタン、ペンタン等の脂肪族炭化水素ガス;ジシ
クロジフロロメタン、ジクロロテトラフロロエタ
ン、メチルクロライド等のハロゲン化炭化水素ガ
ス等も使用することができ、さらに前記の無機ガ
スを主体とし、これに少量の前記の他のガスを混
合したガスも使用することができる。しかし、一
般には圧縮空気が好適に使用される。 本発明における樹脂発泡粒子の加圧ガスによる
圧縮の程度、すなわち圧縮率は、型の内容積と型
内に充填される発泡粒子の大気中の容積との関係
式で表わすことができる。そして、型の容積は、
凸型と凹型とで形成される空間の容積であり、直
接に測定するのが困難であるが、実質的にこの空
間で成形される製品の容積と同一とみなしうるか
ら、発泡粒子の圧縮率(%)は下記式で求めるこ
とができる(式中のW,V及びσは前記したとお
りのものである。)。 圧縮率(%)=(型内に充填された発泡粒子の大気中
の容積)−(型の内容積)/(型内に充填された発泡粒
子の大気中の容積)×100 ≒(型内に充填された発泡粒子の大気中の容積)−
(成形品の容積)/(型内に充填された発泡粒子の大気
中の容積)×100=(W/σ−V)/W/σ×100 そして、本発明の方法においては、この圧縮率
を1〜70%、好ましくはポリプロピレン発泡粒
子、発泡粒子のセルの内圧が大気圧(0Kg/cm2
G)の架橋ポリエチレン発泡粒子においては40〜
65%、ポリスチレン、α−メチルスチレン・スチ
レン・アクリロニトリル共重合体、スチレン・メ
チルメタクリレート共重合体等のスチレン系樹脂
発泡粒子においては3〜25%、スチレングラフト
ポリエチレン共重合体の発泡粒子〔三菱油化バー
デイツシエ社のエレンポール(商品名)や積水化
成品社のピオラセン(商品名)等〕においては3
〜40%である。 また、ポリプロピレン発泡粒子、架橋ポリエチ
レン発泡粒子を加圧ガス(空気、チツソガス等)
で加圧熟成処理して発泡粒子のセルの内圧を0.5
Kg/cm2G以上とした場合においては、圧縮率を10
〜20%とする。 一般に、圧縮率があまり小さすぎると発泡粒子
の融着した界面に間隙が生じ、外観が悪くなる。
また、圧縮率があまり高くなりすぎると、過剰圧
縮になり、発泡粒子間へのスチームの流れが悪く
なり、発泡粒子の融着不良等が発生する。 本発明の方法においては、発泡粒子の充填前及
び充填中の型内圧を、加圧ガスにより加圧して
0.1〜6.0Kg/cm2Gに保つようにする。これは、樹
脂発泡粒子のかさ密度が10〜90g/であり、か
かる発泡粒子の圧縮率を1〜70%にするには、こ
の範囲内の加圧が最適であるからである。すなわ
ち、加圧ガス圧が0.1Kg/cm2G未満になると1%
の圧縮率が得られにくくなるし、6Kg/cm2Gを超
えると、圧縮率が70%を超えるおそれがあるから
である。 また、本発明の方法においては、発泡粒子を、
前記の型のキヤビテイ内圧力よりも0.5Kg/cm2
上高い加圧ガスを用いて圧縮しながら、同ガス圧
により型内で、しかも発泡粒子を複数回に分割し
て逐次に充填するようにする。型内圧力より0.5
Kg/cm2以上高い圧力のガスを用いて圧縮しながら
充填させるのは、発泡粒子の型のキヤビテイ内へ
の圧入及びキヤビテイでの移動を容易ならしめる
ためである。型内圧力より0.5Kg/cm2未満の高い
圧力を用いた場合には、発泡粒子の型のキヤビテ
イ内への圧入が充分に行なわれなくなる。また、
発泡粒子の充填を複数回に分割して逐次に行なう
のは、複雑な形状の型内の隅々にまで発泡粒子を
均一に充填させるためである。 発泡粒子を型内へ圧縮充填した後、この型のキ
ヤビテイの内圧(0.1〜6Kg/cm2G)を保持した
ままで、充填された発泡粒子どおしのすきまに存
在する空気を型外へ抜気する目的で、移動型か固
定型のいずれかのチヤンバー内にスチームを導
き、スチーム孔(スリツトでも可)、キヤビテイ、
スチーム孔、他の型(固定型または移動型)のチ
ヤンバーを経てスチームは型外へ排出される。こ
のスチームを導く時間は、キヤビテイの容積、圧
縮率により変わるが5〜60秒が普通である。 上記抜気工程のみではスチームが導入されてい
ない他の固定型または移動型のチヤンバーは、キ
ヤビテイを通過したスチームで初めて加熱される
ため温度が低いゆえスチームが、このキヤビテイ
内で凝結し、水滴となつて発泡粒子やキヤビテイ
内壁に付着してキヤビテイ内の空気の追出しが困
難となり、結果として発泡粒子同志の融着を阻害
することがあるので、上記抜気工程の途中で未だ
スチームを導いていない固定型または移動型のチ
ヤンバーにもスチームを導き型を加熱し、抜気を
十分に行なう。このスチームの導入時期は、前記
抜気用スチームの導入に約2〜30秒遅れて行な
う。この凝集水滴の除去のためのスチームの導入
時間は3〜20秒間で十分である。なお、後の工程
の抜気は最初の抜気の工程と同じ型より行われ
る。 この後、キヤビテイ内の圧力を大気圧に戻し、
圧縮された発泡粒子の形状を復元または復元・膨
脹させる。この形状復元には、型内へ圧縮充填さ
れた発泡粒子の圧縮率が特に40%未満の場合、圧
縮時に発泡粒子に蓄積された復元力の他に、前記
抜気および凝集水滴除去時に用いたスチームの熱
により発泡粒子セル内の空気、窒素ガスあるいは
発泡剤が膨脹して発泡粒子は膨脹しやすくなつて
いるので、このキヤビテイ内の圧力抜き時に発泡
粒子は強くキヤビテイ内壁におしつけられ、よつ
て表面の間隙の少ない外観の良好な発泡体製品が
得られる。 型のキヤビテイの圧力を大気圧に戻した後、固
定型および移動型の両チヤンバーに同時に0.5〜
5Kg/cm2Gのスチームを導き、発泡粒子の加熱を
行ない、発泡粒子同志を相互に融着(圧縮率が40
%以上)させるか、発泡粒子を膨脹させて発泡粒
子間の空間部を埋めるとともに発泡粒子同志を相
互に融着(圧縮率が40%未満)させる。この加熱
時間はスチームの圧力、流量にもよるが2〜60秒
で十分である。 加熱融着後、両型のチヤンバーに冷却水を30〜
90秒導き、必要により空冷、放冷し、離型して型
物発泡体製品を得る。 次に、添付図面にもとづき本発明を実施する態
様例を説明する。添付図面は、本発明の実施に使
用される装置の一例を部分縦断正面図で示したも
のであり、Aは発泡粒子の圧縮及び充填用の回転
供給装置であり、Bは金型装置である。 まず、金型装置Bの固定型である凹型11若し
くは移動型である凸型12とフレーム13と裏板
14とによつて形成される空間、すなわちスチー
ムチヤンバー16及び16′内に、圧力P1すなわ
ち圧力が0.1〜6.0Kg/cm2Gの加圧ガス、たとえば
圧縮空気を圧入して型内を前記の範囲内の所定の
圧力に加圧しておく。 次に、回転供給装置Aは、図示したようにケー
シング2とロータ3とから主として構成され、ロ
ータ3には複数個のチヤンバー4が設けられてい
て、チヤンバー4の一端がケーシング2に設けら
れた発泡粒子の供給口5と一致した回端位置にお
いて、チヤンバー4の他端が減圧ライン8の吸引
口7と一致するから、ホツパー1内の発泡粒子が
その減圧力によつてチヤンバー4内に移送され、
それを充満せしめる。発泡粒子で充満されたチヤ
ンバー4は、両端ともシールされた状態で回転を
して、チヤンバー4の一端が発泡粒子排出口6と
一致するとともに、同チヤンバー4の他端が前記
の圧力P1よりも0.5Kg/cm2以上高い圧力P2に加圧
された加圧ガスの吹出口9と一致する回転位置に
達すれば、チヤンバー4内の発泡粒子はその加圧
ガス圧P2で圧縮されながら充填ガン15により
前記の圧力P1に加圧された固定型11と移動型
12とによつて形成される金型のキヤビテイ21
内に充填せしめられる。そして、回転供給装置B
のロータ3には、前記のようなチヤンバー4が複
数個設けられているから、ホツパー1内の発泡粒
子は、前記の操作の繰返しによつて、複数回に分
割して逐次に金型のキヤビテイ21に充填される
ことになる。 次いで、型内に所定量の発泡粒子が圧縮充填さ
れたのち、移動型12のスチームチヤンバー16
内に管17よりスチームを導くとスチームは移動
型12のスチーム孔20,20…、チヤンバー2
1、固定型11のスチーム孔20′,20′…、固
定型のスチームチヤンバー16′を経て圧力コン
トロール装置を備えた抜気管18′より系外へ排
出される。この際、キヤビテイ21に充填されて
いる発泡粒子の隙間に存在する空気はスチームに
より型外へ排出される。 この抜気の際、移動型12の抜気管18、排出
管19、固定型11のスチーム導入管17′、ド
レーン排管19′の弁はバルブにより閉じられて
おり、移動型のスチーム導入管17の弁は開放さ
れており固定型の抜気管18′の弁はON−OFF
により、チヤンバー16′の圧力を所定圧に保つ。 この抜気工程は、逆に固定型11側のチヤンバ
ー16′から移動型12のチヤンバー16側にス
チームを導くように行つてもよい。 この抜気工程が開始され、10〜20秒経過後、未
だスチームが導入されていない他方の型〔ここで
は固定型11〕のスチーム導入管17′を開放し、
スチームをチヤンバー16′側に導きチヤンバー
16′を加熱する(このとき、移動型12の抜気
管18は閉じられており、移動型より導入され続
けているスチームは相変らず固定型のチヤンバー
16′内に供給されている。この後者の供給され
たスチームは抜気管18′より型外へ排出され
る)。この加熱によりキヤビテイ21内を通過す
るスチームが固定型11でひやされて凝結するこ
とが防止され、キヤビテイ内の空気の排出が良好
に行われる。 これら抜気は、スチームチヤンバー16,1
6′の内圧P1に抗して、スチームをチヤンバー内
に安定して供給する必要性から型内の圧力P1
りも0.2Kg/cm2以上高い圧力を有するスチームを
用いる。 抜気の工程をスチーム導入管17及び17′を
閉めることにより終了した後、ドレーン排管1
9,19′を開放し、チヤンバー16及び16′及
びキヤビテイ21内の圧力を大気圧に戻し、圧縮
されていた発泡粒子を復元、または復元・膨脹さ
せる。 この型内圧力を一旦大気圧に戻す工程を行つて
から、スチームチヤンバー16及び16′内に所
定圧力のスチームを供給して加熱すると、発泡粒
子どうしが融着し、または発泡融着して型物発泡
体製品となり、ついでチヤンバー16及び16′
内に設けた冷却水配管から凹型11及び凸型12
に水をスプレーして冷却し、空冷、放冷し、型を
開き、製品を離型することにより型物発泡体製品
を製造することができる。 (実施例) 以下、実施例及び比較例をあげて本発明をさら
に詳述する。 発泡体粒子の製造例 内容積3の耐圧力50Kg/cm2のオートクレーブ
に、水1400部(重量部、以下同様)、エチレン・
プロピレンランダムコポリマー(三菱油化株式会
社商品名三菱ノーブレンFG3、エチレン含量3重
量%)600部、懸濁剤として第三リン酸カルシウ
ム15部、界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン
酸ソーダ0.05部、発泡剤としてブタン95部を仕込
み、430rpmの撹拌下で、1時間かけて室温から
135℃まで昇温し、同温度に10分間保持したとこ
ろ、オートクレーブの内圧が25Kg/cm2Gになつ
た。オートクレーブの底部の吐出ノズル弁を開
き、内容物を大気中に180rpmで撹拌しながら2
秒で放出して発泡を行なわせた。得られた発泡粒
子はかさ密度が28g/であつた。 比較例 1 上記例で得た発泡粒子を用いて型内成形を行な
つた。成形機としてはDAIYA−600LF(ダイセン
工業社商品名)を、型としては巾300mm×長さ300
mm×高さ50mmの成形品が得られる内容積4.5の
型を、発泡粒子の圧縮充填用の回転供給装置とし
て、6ケのチヤンバー(各チヤンバーは直径35mm
×長さ52mm、容積50c.c.である)を有する添付図面
に図示したような装置を、そして充填ガンとして
口径30mmの充填ガンをそれぞれ使用した。 また、成形方法は、まず金型を閉じ、圧縮空気
で型内圧P1を3.5Kg/cm2Gに昇圧した。次いで、
前記のようにして製造されたかさ密度28g/の
発泡粒子を圧縮充填用の回転供給装置のチヤンバ
ー4の供給数を190に設定し、圧力P2の圧力ガス
として5.5Kg/cm2Gの圧力を有する圧縮空気を用
いて、0.1秒間隔で分割して逐次に充填した。充
填中、型内圧P1が3.5Kg/cm2Gに保持されるよう
に、抜気管18及び18′に取り付けた圧縮調整
バルブを作動させた。 充填終了後、充填ガンを閉じ、型内圧P1を大
気圧に瞬時に戻して発泡粒子を原形に復元させて
から、凸型12側、すなわち移動型側のチヤンバ
ー16内に3.7Kg/cm2Gのスチーム(温度約140
℃)を10秒間導入し、凸型(移動型)側、及び凹
型11側、すなわち固定型側のスチームチヤンバ
ー16′にも3.7Kg/cm2Gのスチームを15秒間導入
後、4Kg/cm2Gのスチームを15秒間導入して、発
泡粒子どうしを加熱融着させた。 型を50秒間水冷、ついで8秒間空冷、更に60秒
間放冷する冷却を行つたのち、取出して乾燥させ
て得た発泡成形品は、重さが270g(密度60g/
)であり、その成形時の発泡粒子の圧縮率は53
%であつた。そして、得られた発泡成形品は、発
泡粒子が隅々にまで充填されていたが、粒子間に
やや間隙があり(表面間隙15個/25cm2)、融着は
60%であつた。 実施例 1 比較例1で用いた装置及び発泡粒子を使用し
た。成形方法は、まず金型を閉じ、圧縮空気で型
内圧P1を3.5Kg/cm2Gに昇圧した。次いで、前記
のようにして製造されたかさ密度28g/の発泡
粒子を、圧縮充填用の回転供給装置のチヤンバー
4の供給数を190に設定し圧力P2の加圧ガスとし
て5.5Kg/cm2Gの圧力を有する圧縮空気を用いて、
0.1秒間隔で分割して逐次に充填した。充填中、
型内圧P1が3.5Kg/cm2Gに保持されるように、抜
気管18及び18′に取り付けた圧力調整バルブ
を作動させた。 充填終了後、充填ガンを閉じ、スチーム管17
を開放し、3.7Kg/cm2Gのスチームを5秒間、移
動型のチヤンバー16に導入し抜気管18′に取
り付けた圧力コントロール装置をON−OFFさせ
て、型内圧力P1を3.5Kg/cm2にコントロールしな
がら抜気した後、固定型のチヤンバー16′内に
も3.7Kg/cm2Gのスチームを10秒間導き、チヤン
バー16′の加熱を行いつつ、P1を3.5Kg/cm2Gの
圧力に保つて抜気管18′より抜気を続けた。 ついで、バルブ17,17′を閉じることによ
りスチームの供給を止め、ドレン排管19,1
9′を開放し、チヤンバー16,16′、キヤビテ
イ21内の圧力を瞬時的に大気圧に戻した。 次いで凸型(移動型)側、及び凹型11側、す
なわち固定型側のスチームチヤンバー16及び1
6′に同時に、4Kg/cm2Gのスチームを10秒間導
入して、発泡粒子どうしを加熱融着させた。 型を50秒間水冷、ついで8秒間空冷、更に60秒
間放冷する冷却を行つたのち、取出して乾燥させ
て得た発泡成形品は、重さが270g(密度60g/
)であり、その成形時の発泡粒子の圧縮率は53
%であつた。そして、得られた発泡成形品は、発
泡粒子が隅々にまで充填されていて、粒子間に間
隙が非常に少なく(表面間隙2個/25cm2)、融着
も優れ(100%)ていた。 なお、比較例1に比較して、抜気工程で15秒、
発泡工程で5秒短縮できた。 実施例 2〜7 発泡粒子として、 粒径10mm、架橋度(ゲル分率55%)、嵩密度
が15.6g/の架橋ポリエチレン発泡粒子
(EPE) 粒径5mm、嵩密度が31.8g/、スチレンと
ポリエチレン比が1:1のスチレン改質ポリエ
チレン共重合体予備発泡粒子(ESPE) 粒径3mm、嵩密度が20g/の予備発泡ポリ
スチレン粒子(EPS) を用い、かつ、成形条件を表1のように変更する
他は実施例1と同様にして同表に示す型物発泡成
形体を製造した。 【表】
【図面の簡単な説明】
添付図面は本発明の実施に使用される装置の一
例を部分縦概面図で示したものであり、図中の各
符号はそれぞれ下記のものを示す。 A…発泡粒子の圧縮及び充填用の回転供給装
置、B…金型装置、1…発泡粒子用ホツパー、2
…ケーシング、3…ロータ、4…チヤンバー、5
…発泡粒子供給口、6…発泡粒子排出口、7…減
圧ライン吸引口、8…減圧ライン、9…加圧ガス
吹出口、10…加圧ガスライン、11…固定型、
12…移動型、13…フレーム、14…裏金、1
5…充填ガン、16,16′…スチームチヤンバ
ー、17,17′…スチーム導入管、18,1
8′…抜気管、19,19′…ドレン排管、20,
20′…スチーム孔、21…キヤビテイ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 熱可塑性樹脂発泡粒子をスチーム孔を有する
    固定型とスチーム孔を有する移動型よりなる型の
    キヤビテイ内に加圧ガスを用いて圧縮しながら充
    填し、スチーム加熱により発泡粒子どうしを融着
    させて型物発泡体を成形する方法において、予め
    加圧ガスにより0.1〜6.0Kg/cm2Gに昇圧した型の
    キヤビテイ内に、前記型内圧力よりも0.5Kg/cm2
    以上高い加圧ガスで発泡粒子を圧縮しながら充填
    した後、発泡粒子どうし間に存在する空気を抜気
    するために型キヤビテイ内の加圧ガス圧力を保持
    して発泡粒子の復元を抑えたままで、該キヤビテ
    イ内の加圧ガス圧力よりも0.2Kg/cm2以上高いス
    チームを 移動型のチヤンバーに導き、スチーム孔、キ
    ヤビテイ、固定型のチヤンバーを経て抜気 または 固定型のチヤンバーに導き、スチーム孔、キ
    ヤビテイ、移動型のチヤンバーを経て抜気 を開始した後、時間を少し遅らせて前記抜気の途
    中でスチームを導いていない固定型または移動型
    のチヤンバー内にも型内圧力よりも0.2Kg/cm2
    上高いスチームを導いて固定型または移動型のチ
    ヤンバーを加熱しつつ抜気を行つた後、ついでチ
    ヤンバー内圧力を大気圧に戻して前記圧縮された
    発泡粒子を復元し、または復元および膨張させた
    のち、両型内のチヤンバーにスチームを導き発泡
    粒子どうしを熱融着または発泡融着させることを
    特徴とする熱可塑性樹脂発泡粒子の型内成形法。 2 型のキヤビテイ内に圧縮充填される発泡粒子
    の圧縮率 圧縮率(%)=(W/σ−V)/W/σ×100 [式中、W,V、及びσはそれぞれ下記のもの
    を表す。 W…成形品の重量(g) V…成形品の容量() σ…発泡粒子の大気中でのかさ密度(g/)] が1〜70%であることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の型内成形法。 3 発泡粒子がポリプロピレン、ポリエチレン、
    スチレン改質ポリフイン及びポリスチレンより選
    ばれた樹脂の発泡粒子であることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の型内成形法。 4 一方の型のチヤンバーに抜気用のスチームが
    導かれてから、2〜30秒経過に他方の型のチヤン
    バーにもスチームが導かれることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の型内成形法。
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