JPH06228083A - 液晶性化合物 - Google Patents
液晶性化合物Info
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- JPH06228083A JPH06228083A JP3327259A JP32725991A JPH06228083A JP H06228083 A JPH06228083 A JP H06228083A JP 3327259 A JP3327259 A JP 3327259A JP 32725991 A JP32725991 A JP 32725991A JP H06228083 A JPH06228083 A JP H06228083A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】下記化学式で示される液晶性化合物。
(但し式中、R1,R2:炭素数2〜16までの分岐ま
たは直鎖状のアルキル基 X:単結合、−O− n:1〜16までの整数 Y:水素またはフッ素を表わす) 【効果】2環ピリミジン系組成物に本発明の化合物を添
加することによってSc相を低温側に拡げることがで
き、更にカイラル化合物の添加量を増加した場合でも低
粘性を維持し、高速応答を得ることができる。また、表
示素子の利用分野を拡げることができる。
たは直鎖状のアルキル基 X:単結合、−O− n:1〜16までの整数 Y:水素またはフッ素を表わす) 【効果】2環ピリミジン系組成物に本発明の化合物を添
加することによってSc相を低温側に拡げることがで
き、更にカイラル化合物の添加量を増加した場合でも低
粘性を維持し、高速応答を得ることができる。また、表
示素子の利用分野を拡げることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶化合物の配合剤とし
て、特に強誘電性液晶組成物の非カイラル成分として有
用な文献未記載の新規液晶性化合物に関する。液晶性化
合物は電気光学効果を利用して各種表示装置に応用され
る。
て、特に強誘電性液晶組成物の非カイラル成分として有
用な文献未記載の新規液晶性化合物に関する。液晶性化
合物は電気光学効果を利用して各種表示装置に応用され
る。
【0002】
【従来の技術】液晶化合物は電気光学効果を利用して各
種の表示装置に応用されている。現在の主流のネマチッ
ク液晶は電界に対する応答速度に限界があり使用範囲が
限られている。1975年、Meyer らによって強誘電性
液晶(S)−2−メチルブチル−p(p−デシロキシベ
ンジリデンアミノ)シンナメート(略称 DOBAMBC)が合
成されて以来、強誘電性液晶の研究が進められている。
種の表示装置に応用されている。現在の主流のネマチッ
ク液晶は電界に対する応答速度に限界があり使用範囲が
限られている。1975年、Meyer らによって強誘電性
液晶(S)−2−メチルブチル−p(p−デシロキシベ
ンジリデンアミノ)シンナメート(略称 DOBAMBC)が合
成されて以来、強誘電性液晶の研究が進められている。
【0003】強誘電性液晶はネマチック液晶に比較して
速い電界応答速度(数十μsecオーダー)を持つととも
にメモリー性を有しているところから、次世代の液晶材
料と期待されている。しかしながら、広い温度範囲でS
m*C相をとるものでなければならないことに加え、大
きな自発分極、低粘性、長い螺旋ピッチを兼ね備えるこ
が必要であるために単独化合物では使用されず、各種液
晶性化合物のブレンドによって実用化が試みられてい
る。
速い電界応答速度(数十μsecオーダー)を持つととも
にメモリー性を有しているところから、次世代の液晶材
料と期待されている。しかしながら、広い温度範囲でS
m*C相をとるものでなければならないことに加え、大
きな自発分極、低粘性、長い螺旋ピッチを兼ね備えるこ
が必要であるために単独化合物では使用されず、各種液
晶性化合物のブレンドによって実用化が試みられてい
る。
【0004】強誘電性液晶組成物の調合方法には大きく
分けて2通りある。一方は多種の強誘電性液晶をブレン
ドする方法であり、他方は強誘電性を示さない非カイラ
ル液晶組成物にカイラル化合物を添加する方法である。
前者の多種の強誘電性液晶をブレンドする方法において
は混合によってSm*C相を示す温度範囲を室温を中心
に低温側及び高温側に拡張することで強誘電相の温度範
囲を拡げている。また、自発分極が同極性であるが螺旋
の巻きが逆方向である化合物をブレンドして、長い螺旋
ピッチの強誘電性液晶組成物を得ている。また、後者の
非カイラル液晶組成物にカイラル化合物を添加する方法
では、多種の非カイラル液晶のブレンドによって相系列
及び相転移温度の調整をした組成物にカイラル化合物を
添加して強誘電性を発現させている。
分けて2通りある。一方は多種の強誘電性液晶をブレン
ドする方法であり、他方は強誘電性を示さない非カイラ
ル液晶組成物にカイラル化合物を添加する方法である。
前者の多種の強誘電性液晶をブレンドする方法において
は混合によってSm*C相を示す温度範囲を室温を中心
に低温側及び高温側に拡張することで強誘電相の温度範
囲を拡げている。また、自発分極が同極性であるが螺旋
の巻きが逆方向である化合物をブレンドして、長い螺旋
ピッチの強誘電性液晶組成物を得ている。また、後者の
非カイラル液晶組成物にカイラル化合物を添加する方法
では、多種の非カイラル液晶のブレンドによって相系列
及び相転移温度の調整をした組成物にカイラル化合物を
添加して強誘電性を発現させている。
【0005】前者の方法では強誘電性液晶組成物の自発
分極が大きくても液晶組成物自身の粘性が高いために応
答速度は期待するほど向上していないが、後者の方法で
は低粘性の非カイラル液晶化合物の適切な選択と大きな
自発分極を誘起する化合物の添加によって数十μsec
オーダーの高速応答を実現している。
分極が大きくても液晶組成物自身の粘性が高いために応
答速度は期待するほど向上していないが、後者の方法で
は低粘性の非カイラル液晶化合物の適切な選択と大きな
自発分極を誘起する化合物の添加によって数十μsec
オーダーの高速応答を実現している。
【0006】このように強誘電性液晶組成物の開発にお
いてはカイラル化合物だけでなく、非カイラル液晶化合
物も重要となっている。現在、強誘電性液晶組成物の配
合成分として有用な液晶化合物としては下記化3のよう
なフェニルピリミジン系液晶が知られている(例えば特
開昭63−37186号公報参照)。
いてはカイラル化合物だけでなく、非カイラル液晶化合
物も重要となっている。現在、強誘電性液晶組成物の配
合成分として有用な液晶化合物としては下記化3のよう
なフェニルピリミジン系液晶が知られている(例えば特
開昭63−37186号公報参照)。
【化3】 (但しR,R’はアルキル基又はアルコキシ基を示す)
【0007】上記のようなフェニルピリミジン系の組成
物では、強誘電性液晶組成物と混合した時に融点降下を
おこすような組成物を選択することでSc相の温度範囲
を低温側に拡大している。
物では、強誘電性液晶組成物と混合した時に融点降下を
おこすような組成物を選択することでSc相の温度範囲
を低温側に拡大している。
【0008】非カイラル液晶組成物にはSmC相の温度
範囲の拡張、及び低粘性が求められる。
範囲の拡張、及び低粘性が求められる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ピリミジン系液晶のSc相の下限がせいぜい10℃程度
であり、これを用いた強誘電性液晶組成物のSc相の温
度範囲を低温側に拡大するのが不十分であるという問題
をあった。
ピリミジン系液晶のSc相の下限がせいぜい10℃程度
であり、これを用いた強誘電性液晶組成物のSc相の温
度範囲を低温側に拡大するのが不十分であるという問題
をあった。
【0010】本発明は上記のような問題を解決すること
を目的としたものであり、Sc相の下限が0℃以下、好
ましくは−20℃以下であり、かつ高速応答のために必
要とされる低粘性を備えており化学的、光学的に安定で
耐久性に優れ、強誘電性液晶組成物の配合成分として有
用な非カイラル液晶化合物の提供を可能にしたものであ
る。
を目的としたものであり、Sc相の下限が0℃以下、好
ましくは−20℃以下であり、かつ高速応答のために必
要とされる低粘性を備えており化学的、光学的に安定で
耐久性に優れ、強誘電性液晶組成物の配合成分として有
用な非カイラル液晶化合物の提供を可能にしたものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は下記一般
式1で示される液晶性化合物にある。
式1で示される液晶性化合物にある。
【化4】 (但し式中R1,R2:炭素数2〜16までの分岐または
直鎖状のアルキル基
直鎖状のアルキル基
【化5】 X:単結合、−O− n:1〜16までの整数 Y:水素またはフッ素 )
【0012】本発明の液晶性化合物を含有してなる液晶
性組成物の液晶性を高める観点から一般式1のR1とし
ては炭素数2〜10までの直鎖状のアルキル基、Xとし
ては−O−であることが好ましく、またnとしては2〜
10までの整数が好ましい。
性組成物の液晶性を高める観点から一般式1のR1とし
ては炭素数2〜10までの直鎖状のアルキル基、Xとし
ては−O−であることが好ましく、またnとしては2〜
10までの整数が好ましい。
【0013】さらに粘性を低下させる観点から、
【化6】 またYはフッ素である方が望ましい。
【0014】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0015】[実施例1]
【化7】 の合成 2−(n−ブチルチオ)エタノール0.45g、オクチ
ルオキシピリミジンフェノール1.0gをベンゼン10
0mlに溶解し、これにトリフェニルホスフィン1.0
5g、アゾジカルボン酸ジエチル0.70gを加え、室
温で10時間撹拌した。反応終了後、溶媒を留去して得
られた残渣をヘキサン−酢酸エチル(20:1)を展開
溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、さらにn−ヘプタンで再結後化合物1.13gを得
た。
ルオキシピリミジンフェノール1.0gをベンゼン10
0mlに溶解し、これにトリフェニルホスフィン1.0
5g、アゾジカルボン酸ジエチル0.70gを加え、室
温で10時間撹拌した。反応終了後、溶媒を留去して得
られた残渣をヘキサン−酢酸エチル(20:1)を展開
溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、さらにn−ヘプタンで再結後化合物1.13gを得
た。
【0016】この化合物が目的物であることはプロトン
NMRによって確認した。この化合物の相系列及び相転
移温度は以下の通りである。
NMRによって確認した。この化合物の相系列及び相転
移温度は以下の通りである。
【表1】
【0017】[実施例2]
【化8】 の合成 2−(イソブチルチオ)エタノール0.45g、オクチ
ルオキシピリミジンフェノール1.0gをベンゼン10
0mlに溶解し、これにトリフェニルホスフィン1.0
5g、アゾジカルボン酸ジエチル0.70gを加え、室
温で10時間撹拌した。反応終了後、溶媒を留去して得
られた残渣をヘキサン−酢酸エチル(15:1)を展開
溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、さらにn−ヘプタンで再結後化合物1.08gを得
た。
ルオキシピリミジンフェノール1.0gをベンゼン10
0mlに溶解し、これにトリフェニルホスフィン1.0
5g、アゾジカルボン酸ジエチル0.70gを加え、室
温で10時間撹拌した。反応終了後、溶媒を留去して得
られた残渣をヘキサン−酢酸エチル(15:1)を展開
溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、さらにn−ヘプタンで再結後化合物1.08gを得
た。
【0018】この化合物が目的物であることはプロトン
NMRによって確認した。この化合物の相系列及び相転
移温度は以下の通りである。
NMRによって確認した。この化合物の相系列及び相転
移温度は以下の通りである。
【表2】
【0019】[実施例3]実施例2で示した化合物を、
以下に示す4種類の化合物からなる液晶組成物Aに40
mol%添加した。この液晶組成物をBとする。組成物
Aの配合割合は次の通りである。
以下に示す4種類の化合物からなる液晶組成物Aに40
mol%添加した。この液晶組成物をBとする。組成物
Aの配合割合は次の通りである。
【表3】
【0020】組成物Aの相系列はINACであり、Cr
yst−Scの相転移温度は16℃あった。実施例2で
示した化合物を添加した組成物Bの相系列はINAC
で、Cryst−Scの相転移温度は6℃となり、実施
例2で示した化合物がSc相を低温側に広げるのに有効
であることを確認した。
yst−Scの相転移温度は16℃あった。実施例2で
示した化合物を添加した組成物Bの相系列はINAC
で、Cryst−Scの相転移温度は6℃となり、実施
例2で示した化合物がSc相を低温側に広げるのに有効
であることを確認した。
【0021】[実施例4]実施例2で示した化合物と以
下に示す化学構造式の化合物(化9〜化21)からなる
組成物に光学活性な化合物(化22)を添加し、強誘電
性液晶組成物を調製した。配合の割合は以下の通りであ
る。
下に示す化学構造式の化合物(化9〜化21)からなる
組成物に光学活性な化合物(化22)を添加し、強誘電
性液晶組成物を調製した。配合の割合は以下の通りであ
る。
【表4】
【0022】この強誘電性液晶組成物は室温でスメクチ
ックC相を示した。これを配向処理(ポリイミドコーテ
ィングーラビング処理)を施した2枚のガラス透明電極
からなる厚さ約2μmのセルに注入し、等方相から室温
まで徐冷を行ったところ極めて良好な配向が得られた。
このセルに電解強度8V/μm、500Hzの矩形波を
印加して電気光学応答を測定したところ、0−90%
(25℃)で63μ秒の高速応答を確認した。
ックC相を示した。これを配向処理(ポリイミドコーテ
ィングーラビング処理)を施した2枚のガラス透明電極
からなる厚さ約2μmのセルに注入し、等方相から室温
まで徐冷を行ったところ極めて良好な配向が得られた。
このセルに電解強度8V/μm、500Hzの矩形波を
印加して電気光学応答を測定したところ、0−90%
(25℃)で63μ秒の高速応答を確認した。
【発明の効果】以上述べたように本発明の化合物は液晶
性を示し、液晶組成物の有用な配合成分となる。特に強
誘電性液晶組成物においては、従来の2環ピリミジン系
組成物に本発明の化合物を添加することによってSc相
を低温側に拡げることができる。更に、この化合物は非
常に粘性が低いために、カイラル化合物の添加量を増加
した場合でも低粘性を維持し、高速応答を得ることがで
きる。また、これらの組成物は化学的、光学的に安定で
耐久性に優れているので表示素子の利用分野を拡げるこ
とができる。
性を示し、液晶組成物の有用な配合成分となる。特に強
誘電性液晶組成物においては、従来の2環ピリミジン系
組成物に本発明の化合物を添加することによってSc相
を低温側に拡げることができる。更に、この化合物は非
常に粘性が低いために、カイラル化合物の添加量を増加
した場合でも低粘性を維持し、高速応答を得ることがで
きる。また、これらの組成物は化学的、光学的に安定で
耐久性に優れているので表示素子の利用分野を拡げるこ
とができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年1月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】[実施例3]実施例2で示した化合物を、
以下に示す4種類の化合物からなる液晶組成物Aに40
mol%添加した。この液晶組成物をBとする。組成物
Aの配合割合は次の通りである。
以下に示す4種類の化合物からなる液晶組成物Aに40
mol%添加した。この液晶組成物をBとする。組成物
Aの配合割合は次の通りである。
【表3】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】[実施例4]実施例2で示した化合物と以
下に示す化学構造式の化合物(化9〜化21)からなる
組成物に光学活性な化合物(化22)を添加し、強誘電
性液晶組成物を調製した。配合の割合は以下の通りであ
る。
下に示す化学構造式の化合物(化9〜化21)からなる
組成物に光学活性な化合物(化22)を添加し、強誘電
性液晶組成物を調製した。配合の割合は以下の通りであ
る。
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中岡 ゆり子 神奈川県川崎市多摩区登戸3816番地三菱レ イヨン株式会社東京研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 下記一般式1 【化1】 (但し式中R1,R2:炭素数2〜16までの分岐または
直鎖状のアルキル基 【化2】 X:単結合、−O− n:1〜16までの整数 Y:水素またはフッ素 )で示される液晶性化合
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3327259A JPH06228083A (ja) | 1991-12-11 | 1991-12-11 | 液晶性化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3327259A JPH06228083A (ja) | 1991-12-11 | 1991-12-11 | 液晶性化合物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06228083A true JPH06228083A (ja) | 1994-08-16 |
Family
ID=18197120
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3327259A Pending JPH06228083A (ja) | 1991-12-11 | 1991-12-11 | 液晶性化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06228083A (ja) |
-
1991
- 1991-12-11 JP JP3327259A patent/JPH06228083A/ja active Pending
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