JPH0622721U - 廃材焼却用の載置台構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 焼却炉内において、生ゴミ等の難燃性廃材も
完全に焼却できるようにする。 【構成】 鉄筋１１ａ，１１ｂ，１１ｃ，１１ｄにより
形成された枠１１と、該枠１１の鉄筋１１ａ，１１ｃに
軸架、溶着された鉄筋１３ａ，１３ｂ，・・・１３ｆ
と、前記枠１１の角部ｐ１，ｐ２，ｐ３，ｐ４に溶着さ
れた鉄筋１５ａ，１５ｂ，１５ｃ，１５ｄと、により載
置台１０を構成する。一方、鉄筋２１ａ，２１ｂ，２１
ｃ，２１ｄにより形成され、角部ｋ１，ｋ２が前記鉄筋
１５ａ，１５ｂの先端に溶着された枠２１と、鉄筋２２
ａ，２２ｂ，２２ｃ，２２ｄにより形成され、角部ｍ
１，ｍ２が前記鉄筋１５ａ，１５ｂに溶着された枠２２
と、角部ｋ３，ｋ４と角部ｍ３，ｍ４を連結する鉄筋２
６ａ，２６ｂと、鉄筋２２ｂ，２２ｄに軸架、溶着され
た鉄筋２３と、該鉄筋２３の中央と鉄筋１１ａの中央を
連結する鉄筋２５と、により焼却棚２０を構成する。上
記載置台１０上には紙屑等の廃材ｔが、焼却棚２０内に
は生ゴミ等の難燃性廃材ｔ′が配される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、焼却炉内に配置される廃材焼却用の載置台に関し、さらに詳細には 、載置された廃材の下方から通気が成されることで、該廃材の燃焼が助長される 構成の通気可能な載置台を改良することにより、生ゴミ等の難燃性廃材も良好に 燃焼、焼却できるようにした廃材焼却用の載置台に関する。

【０００２】

【従来の技術】

紙屑や生ゴミ等の廃材を焼却するための焼却炉は、従来より各種のものが開発 され、実用に供されている。

【０００３】 ところで、前記焼却炉（特に一般家庭用の小型焼却炉）の内部には、廃材が載 置される載置台が配置されていて、廃材が良好に燃焼するようになっている。

【０００４】 則ち、前記載置台は、四角或いは円形の枠に複数の支持杆を軸架するとともに 、前記枠を複数の支持脚によって支持することにより構成されているため、焼却 炉内部に配置された該載置台上に廃材を載置し、而して廃材への着火を行うと、 焼却炉底部に形成された通気口から流入した外気が、載置台の下方から上方に抜 けるようになる。

【０００５】 従って、流入する外気が廃材の燃焼を助長し、下方に位置する廃材も完全に焼 却処理されるようになっていた。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来の廃材焼却用の載置台は、以下に記すような問題点が あった。

【０００７】 則ち、上記従来の載置台は、紙屑や生ゴミを載置可能、且つ通気可能で廃材と の接触面積も少なくなるように構成されているため、該載置台に載置された廃材 に着火すると、下方から流入する外気が廃材の燃焼を助長し、延いては下方に位 置する廃材も良好に燃焼、焼却されて好ましいが、生ゴミ等の難燃性廃材を同時 に焼却すると、これが燃え残ってしまうという問題点があった。

【０００８】 端的に言えば、紙屑等の可燃性廃材と上記生ゴミ等の難燃性廃材を同一箇所で 同時に燃焼、焼却すると、紙屑等は上記理由により良好に燃焼するが、水分を含 有する生ゴミ等は、紙屑等が燃焼する際の火炎によっても十分に加熱、燃焼され ることがない。

【０００９】 則ち、紙屑等の可燃性廃材と同一箇所で焼却される難燃性廃材は、可燃性廃材 の内炎、或いは炎心（酸素の供給が不十分であることによる不完全燃焼のために 温度が低い）に位置するため、該火炎によって迅速に燃焼することはなく、燃え 残りを生じてしまう。

【００１０】 本考案は、上記事情に鑑みて成されたものであって、従来から利用されている 廃材焼却用の載置台を改良することにより、生ゴミ等の難燃性廃材も可燃性廃材 とともに完全に焼却できるようにしたものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

本考案は、焼却炉内に配置されるとともに、前記焼却炉内で焼却される廃材を 載置できるように形成した廃材焼却用の載置台に於いて、この載置台の上方に難 燃性廃材を納置可能な焼却棚を設け、前記載置台上の廃材の燃焼に伴って焼却棚 内の難燃性廃材が焼却されるように構成したことを特徴とする廃材焼却用の載置 台構造を提供することにより、上記課題を達成するものである。

【００１２】

【作用】

本考案に係わる廃材焼却用の載置台構造は、紙屑等の可燃性廃材は勿論、生ゴ ミ等の難燃性廃材も燃え残すことなく、完全に焼却できるようになっている。

【００１３】 則ち、本考案の廃材焼却用の載置台構造は、載置台と焼却棚により構成されて いて、これが焼却炉の内部に配置されるようになっており、焼却炉上部の焼却口 から載置台上に廃材が、焼却棚内には難燃性廃材がそれぞれ配されるようになっ ている。

【００１４】 このため、焼却炉の通気口から載置台上の廃材に着火すると、焼却棚内の難燃 性廃材が、前記載置台上の廃材の燃焼によって生じた火炎により加熱、乾燥され 、而してその後に燃焼することとなる。

【００１５】 なお、焼却棚は載置台の上方に位置するようになっているため、難燃性廃材は 廃材の外炎と上昇する燃焼熱で加熱、燃焼されるため、迅速に且つ完全に焼却さ れることとなる。

【００１６】 なお、上記焼却棚を配設する箇所は、載置台の上方であれば特別な制限はない が、焼却口から廃材を投入する際に、この焼却棚が障害とならないように、これ を載置台の真上以外の隅部に配するようにすることが好ましい。

【００１７】 また、本考案の廃材焼却用の載置台構造を焼却炉内に配置するに際しては、通 気口から煙突方向に向けて気流が生ずるようになるため、焼却棚の位置する方向 を煙突の下方とすれば一層効果的である。

【００１８】

【実施例】

以下、本考案に係わる廃材焼却用の載置台構造の実施例を図面に基づいて詳細 に説明する。

【００１９】 図１は本考案に係わる廃材焼却用の載置台構造を示す斜視図、図２は同実施例 における廃材焼却用の載置台構造を示す側面図、図３は同実施例における廃材焼 却用の載置台構造の使用状態を示す側面図である。

【００２０】 本考案の係わる廃材焼却用の載置台構造の特徴とするところは、載置台１０の 上方に難燃性廃材ｔ′を納置可能な焼却棚２０を設け、前記載置台１０上の廃材 ｔの燃焼に伴って焼却棚２０内の難燃性廃材ｔ′が焼却されるように構成したと ころにある。

【００２１】 前記載置台１０は、鉄筋を組み合わせて成る構造物であって、図１に示すよう に鉄筋１１ａ，１１ｂ，１１ｃ，１１ｄの両端を互いに溶着することにより形成 された略正方形状を呈する枠１１と、該枠１１の鉄筋１１ａ，１１ｃに軸架、溶 着された複数の鉄筋１３ａ，１３ｂ，・・・１３ｆと、前記枠１１の角部ｐ１， ｐ２，ｐ３，ｐ４に溶着された脚を形成する鉄筋１５ａ，１５ｂ，１５ｃ，１５ ｄと、により構成されている。

【００２２】 なお、上記した鉄筋１５ａ，１５ｂは、枠１１の上方まで延在し、前記焼却棚 ２０を保持するようになっている。

【００２３】 該焼却棚２０は、上記載置台１０同様に、鉄筋を組み合わせて成る構造物であ って、図１に示すように鉄筋２１ａ，２１ｂ，２１ｃ，２１ｄの両端を互いに溶 着することにより形成されるとともに、角部ｋ１，ｋ２が前記鉄筋１５ａ，１５ ｂの先端に溶着されている略長方形状を呈する枠２１と、鉄筋２２ａ，２２ｂ， ２２ｃ，２２ｄの両端を互いに溶着することにより形成されるとともに、角部ｍ １，ｍ２が前記鉄筋１５ａ，１５ｂに溶着されている略長方形状を呈する枠２２ と、該枠２１の角部ｋ３，ｋ４と枠２２の角部ｍ３，ｍ４を連結する鉄筋２６ａ ，２６ｂと、鉄筋２２ｂ，２２ｄに軸架、溶着された鉄筋２３と、該鉄筋２３の 中央と鉄筋１１ａの中央を連結する鉄筋２５と、により構成されている。

【００２４】 ところで、上記の如く構成された載置台１０、及び焼却棚２０を有する廃材焼 却用の載置台構造は、前記載置台１０上に廃材ｔが、焼却棚２０内に難燃性廃材 ｔ′が各々配されるようになっている。

【００２５】 なお、ここで言う廃材ｔとは紙屑等の可燃性廃材であり、また難燃性廃材ｔ′ とは生ゴミ等のことを言う。

【００２６】 次に、本考案に係わる廃材焼却用の載置台構造の使用方法、使用状況について 詳述する。

【００２７】 上記の如く構成された廃材焼却用の載置台構造は、図３に示すように焼却炉Ｇ の内部に配置され、上部の焼却口ｇから載置台１０上に廃材ｔが、焼却棚２０内 には難燃性廃材ｔ′が投入されるものとする。

【００２８】 而して、通気口ｇ′から載置台１０上の廃材ｔに着火すると、該廃材ｔが燃焼 を始め、これに伴って通気口ｇ′から流入する外気が載置台１０の下方から上方 に向かって流通するようになる。

【００２９】 一方、焼却棚２０内の難燃性廃材ｔ′は、載置台１０上の廃材ｔの燃焼によっ て生じた火炎（外炎）により加熱、乾燥され、而してその後に燃焼することとな る。

【００３０】 なお、上記焼却棚２０を配設する箇所は、載置台１０の上方であれば特別な制 限はないが、焼却口ｇから廃材ｔを投入する際に、この焼却棚２０が障害となら ないように、これを図１乃至図３に示す如く載置台１０の真上以外の隅部に配す るようにすることが好ましい。

【００３１】 また、本考案の廃材焼却用の載置台構造を焼却炉Ｇ内に配置するに際しては、 図３の矢印に示すように、通気口ｇ′から煙突ｇ″方向に向けて気流が生ずるよ うになるため、焼却棚２０の位置する方向が煙突ｇ″の下方となるようにするこ とが好ましい。

【００３２】 一方、廃材焼却用の載置台構造は、鉄筋の組み合わせにより構成されるものに 限定されることはなく、各種の耐火材で同形状のものを形成するようにしてもよ い。

【００３３】 例えば、前記載置台１０の枠１１、及び焼却棚２０を金網等を用いて形成する ことも可能である。

【００３４】 他方、載置台１０と焼却棚２０の枠１１，２１，２２は上記形状に限定される ものではなく、焼却炉Ｇ内の形状に合わせ円形等、各形状のものを取り揃えるよ うにすることが好ましい。

【００３５】

【考案の効果】

本考案に係わる廃材焼却用の載置台構造は、上記のように構成されているため 、以下に記するような効果を有する。

【００３６】 （１）本考案に係わる廃材焼却用の載置台構造は、載置台の上方に焼却棚が設 けられているため、載置台上で紙屑等の可燃性廃材が、該可燃性廃材の燃焼によ り生じた火炎（外炎）によって焼却棚内の生ゴミ等の難燃性廃材が各々燃焼、焼 却できるという優れた効果を有する。

【００３７】 （２）また、焼却棚内の難燃性廃材は、上記の如く載置台上の廃材の火炎（特 に温度の高い外炎）によって加熱、乾燥された後、燃焼、焼却されるため、石油 バーナー等の熱源を利用することなく該難燃性廃材を完全に焼却することができ るという優れた効果を有する。

【００３８】 （３）また、廃材焼却用の載置台構造は、簡易構造でありながら、紙屑等の廃 材と生ゴミ等の難燃性廃材を、各々載置台上と焼却棚内に別々に配するようにす することで、双方とも完全に焼却可能であり、焼却炉による廃材焼却処理に著し く貢献するという優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係わる廃材焼却用の載置台構造を示す
斜視図

【図２】同実施例における廃材焼却用の載置台構造を示
す側面図

【図３】同実施例における廃材焼却用の載置台構造の使
用状態を示す側面図

【符号の説明】

ｔ 廃材 ｔ′ 難燃性廃材 １０ 載置台 ２０ 焼却棚

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 焼却炉内に配置されるとともに、前記焼
   却炉内で焼却される廃材を載置できるように形成した廃
   材焼却用の載置台に於いて、この載置台の上方に難燃性
   廃材を納置可能な焼却棚を設け、前記載置台上の廃材の
   燃焼に伴って焼却棚内の難燃性廃材が焼却されるように
   構成したことを特徴とする廃材焼却用の載置台構造。