JPH0622694A - 製菓用被覆組成物 - Google Patents

製菓用被覆組成物

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JPH0622694A
JPH0622694A JP4207398A JP20739892A JPH0622694A JP H0622694 A JPH0622694 A JP H0622694A JP 4207398 A JP4207398 A JP 4207398A JP 20739892 A JP20739892 A JP 20739892A JP H0622694 A JPH0622694 A JP H0622694A
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JP
Japan
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oil
confectionery
coating composition
oils
fats
Prior art date
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Pending
Application number
JP4207398A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Aino
倫之 相野
Yasuyuki Tateishi
泰之 立石
Toshiyuki Teranishi
利之 寺西
Ren Oishi
錬 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 洋菓子、パン等に被覆されるコーティングチ
ョコレート等の製菓用被覆用組成物であり、固化時間が
短く、耐熱保型性がよく、また、艶、口溶けもよく、し
かも経日による風味の劣化もないものを提供する。 【構成】 油脂を主成分とする製菓用被覆組成物であっ
て、大豆油、ナタネ油、コメ油、パーム油等の液状油、
またはそれらを水添、分別、エステル交換等して加工し
た油脂を単独で、または2種類以上混合してなる融点3
6℃以下の油脂に、融点60℃以上のキャンデリラワッ
クスを製菓用被覆組成物の全油脂分に対して0.1〜1
0重量%となるように添加してなる油脂を用いた製菓用
被覆組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケーキ等の洋菓子、あ
るいはパン等に被覆されるチョコレート、あるいはチョ
コレート様の製菓用被覆組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これらの製菓被覆用チョコレート類は、
コーティング用、カバリング用、あるいは洋生用のチョ
コレートと呼ばれており、チョコレート生産の副産物で
あるココア末の利用といった観点から開発商品化された
ものであるが、カカオ脂が多い場合は取扱いが面倒であ
る。一般的にこの被覆用チョコレート類に使用される油
脂としては、ラウリン系の椰子油、パーム核油を主成分
とした水添油と、大豆油、菜種油、コーン油等の液状油
とを混合したものが使用され、その混合比率は、使用温
度、流通条件等に対応した融点や品種に調整されてお
り、多くの型の品種が生産されている。
【0003】これら洋菓子やパン等に被覆されるチョコ
レート類に要求される特性としては、(1) 作業温度で素
早く固化する。(2) 固化したとき、艶のある仕上がりで
ある。(3) 気温が上がっても、流れ出さない保型性があ
り、オイルオフしない。(4)食べたときに口溶けがよく
美味みが広がる。(5) 経日による風味の劣化が起こらな
い、といったことである。
【0004】前記の場合、固化速度を速くするために固
形脂量を多くすると、硬すぎたり、艶が悪くなったりす
る。これを改良するために、シュガーエステルを添加す
る方法(特開平3−285644号)、融点25℃以下
の油脂35〜10%と融点40〜70℃の油脂5〜20
%を併用してヒビ割れ防止する方法(特公平62−50
090号)が、また、オイルオフ現象抑制法として多糖
類と乳化剤を添加する方法(特開昭59−21349
号)等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たような被覆用チョコレート類に要求される各特性は相
互に関連し、固化時間を短く、また耐熱保型性をよくし
ようとする場合、融点が高く固体脂量の多い油脂が使用
されるが、その結果硬すぎたり、艶が無くなったり、更
には口溶けの悪化をもたらすこととなる。また、逆に、
適当な軟らかさと口溶けを求めたり、艶を出そうとする
と、融点の低い油脂や液状油を使用することになるが、
この場合には固化時間が長くなり、耐熱性も得られな
い。そのため、ノンラウリン系油脂による改良が試みら
れ、マーガリンあるいはショートニング等に使用される
可塑性範囲の広い油脂を使用するケースもあるが、この
場合は固化速度が遅くなり生産性を著しく悪化させる欠
点がある。これを改良するため、トランス型水添油や融
点の高い油脂を使用したり、添加調整する工夫がなされ
ているが、固化速度、高さ、口溶けおよび艶の項目を全
て満足するような結果は得られていないのが現状であ
る。
【0006】本発明は上記の点に鑑み、洋菓子、パン等
に被覆されるコーティングチョコレート等の製菓用被覆
用組成物として、固化時間が短く、耐熱保型性がよく、
また、艶、口溶けもよく、しかも経日による風味の劣化
もない製菓用被覆組成物を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の問題を解
決するために、油脂を主成分とする製菓用被覆組成物に
おいて、融点36℃以下の油脂、好ましくは融点30℃
以下の油脂に融点60℃以上のキャンデリラワックスを
添加してなる油脂を用いることを特徴とするものであ
る。
【0008】前記キャンデリラワックスを添加する融点
36℃以下のベース油脂としては、、大豆油、ナタネ
油、コメ油、パーム油等の液状油、またはそれらを水
添、分別、エステル交換等して加工した油脂を単独で、
または2種類以上混合して使用する。
【0009】また、製菓用被覆組成物の油相には、添加
される前記配合油に加えてカカオ脂等の原料からくる油
脂分も含まれるが、キャンデリラワックスの添加量とし
ては、これら原料からの油脂をも含めた製菓用被覆組成
物の全油脂分に対して0.1〜10重量%とする。キャ
ンデリラワックスの添加量が油脂分に対して0.1重量
%以下であると上記の固化速度、耐熱保型性、といった
点で本発明の目的とする被覆組成物を得ることができ
ず、また、10重量%を越える場合には、チョコレート
類の口溶け、食感、風味等を損なうこととなり好ましく
はない。
【0010】
【作用】上記のような本発明においては、溶解したチョ
コレート類等の被覆用組成物の生地へキャンデリラワッ
クスを添加した油脂部は、被覆組成物がセンター素材へ
コーティングされて作業温度へ下がると、油脂中のキャ
ンデリラワックス中のへントリアコンタンが分散したま
ま素早く析出し、油脂の結晶化を促進して短時間で固化
すると考えられる。また、この結晶化に際しては、ワッ
クスおよび油脂の結晶は極めて微細となり、光の乱反射
が少なくなることから、艶がよい。また、ワックスのネ
ットワークは、強力な可塑性を示すので、表面を滑らか
にする液状油を多くして艶を向上させることも可能とな
る。更に、添加するキャンデリラワックスの融点は74
℃と高く、液状油への溶解度が低いので、形成されたワ
ックスのネットワークが夏期の気温程度でも壊れること
なく保型性が得られ、かつ液状油の浸み出し(オイルオ
フ)を抑制するものと思われる。また、耐熱性を付与す
る骨格は添加するワックス以外の油脂は融点が低くても
よいため、低温でソフトなタイプを作ることが可能であ
る。即ち、硬さの調整とその可塑性温度巾を種々調整し
易いため、コーティングされる各種センター素材の物性
に対応できる。しかも、骨格であるワックスは体温で融
解しないため、口溶けは主成分である油脂に依存するの
で、口溶けのよい油脂を使うことができ、耐熱性がよい
にもかかわらず、口溶けもよい。また、同様に、風味安
定性のよい油脂を選定して使用できるので、保存性もよ
く、もちろん、セッケン臭の問題も回避することができ
る。
【0011】
【実施例】砂糖:33重量%、カカオパウダー(油分2
0%):15重量%、脱脂粉乳:10重量%、レシチ
ン:0.3重量%、香料:適量、に表1に示す油脂組成
物41.7重量%を加えたチョコレート原料を、常法に
従って混合、ロール掛け、コンチングして微粒化および
精錬したコーティングチョコレート生地を作成し、品質
の評価テストを実施した。テスト結果を表2に示す。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】表2の結果から明らかなように、キャンデ
リラワックスを添加した実施例1〜3のチョコレート生
地は、固化速度が非常に速く、また、30℃の高温でも
充分通用する固化時間を示した。しかも、可塑性を示す
レオメータ値は20℃の低温でも低くソフトであるの
に、35℃の高い温度になっても保型性を維持してい
る。艶はピカッとした表面状態を示し良好である。更
に、口溶けについては、実施例2は必ずしも非常によい
とはいえないが、実施例1、3は非常に良好であった。
【0015】これに対して、キャンデリラワックスを使
用しない比較例については、従来からの問題点が現れて
いる。即ち、比較例3、4、5はラウリン系の特徴で固
化速度を速くする方法であるが、低温で固くなり過ぎ、
可塑性温度巾は狭い。また、比較例1は水添油による例
であるが、固化速度が得られていない。更に、比較例5
は、艶の改良は認められるが、固化速度や可塑性を改良
する方策が必要である。
【0016】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、固化時間
が短く、また耐熱保型性もよくて可塑性温度巾を種々調
整可能としてコーティングされる各種のセンター素材の
物性に対応しうるとともに、艶がよく、食べたときの口
溶けもよく、しかも経日による風味の劣化もなく安定性
のよい製菓用被覆組成物を提供しうるのである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油脂を主成分とする製菓用被覆組成物に
    おいて、融点36℃以下の油脂に融点60℃以上のキャ
    ンデリラワックスを添加してなる油脂を用いることを特
    徴とする製菓用被覆組成物。
  2. 【請求項2】 油脂が、大豆油、ナタネ油、コメ油、パ
    ーム油等の液状油、またはそれらを水添、分別、エステ
    ル交換等して加工した油脂を単独で、または2種類以上
    混合して、これにキャンデリラワックスを添加してなる
    ものである請求項1記載の製菓用被覆組成物。
  3. 【請求項3】 キャンデリラワックスの添加量が、製菓
    用被覆組成物の全油脂分に対して0.1〜10重量%で
    ある請求項1または請求項2記載の製菓用被覆組成物。
  4. 【請求項4】 融点36℃以下の油脂に融点60℃以上
    のキャンデリラワックスを添加してなることを特徴とす
    る製菓用被覆組成物用油脂組成物。
  5. 【請求項5】 大豆油、ナタネ油、コメ油、パーム油等
    の液状油、またはそれらを水添、分別、エステル交換等
    して加工した油脂を単独で、または2種類以上混合し
    て、これにキャンデリラワックスを添加してなる請求項
    4記載の製菓用被覆組成物用油脂組成物。
  6. 【請求項6】 キャンデリラワックスの添加量が、製菓
    用被覆組成物の全油脂分に対して0.1〜10重量%で
    ある請求項4または請求項5記載の製菓用被覆組成物用
    油脂組成物。
JP4207398A 1992-07-09 1992-07-09 製菓用被覆組成物 Pending JPH0622694A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100493362B1 (ko) * 2001-08-03 2005-06-07 주식회사 오리온 젤리용 코팅 오일 조성물
US12016347B2 (en) 2009-06-12 2024-06-25 Mars, Incorporated Chocolate compositions containing ethylcellulose

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