JPH06226658A - 多目的移動ロボット - Google Patents

多目的移動ロボット

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Publication number
JPH06226658A
JPH06226658A JP1219993A JP1219993A JPH06226658A JP H06226658 A JPH06226658 A JP H06226658A JP 1219993 A JP1219993 A JP 1219993A JP 1219993 A JP1219993 A JP 1219993A JP H06226658 A JPH06226658 A JP H06226658A
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JP
Japan
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hand parts
main body
axis
mobile robot
robot
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Application number
JP1219993A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Kamei
良至 亀井
Katsura Ogasawara
桂 小笠原
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Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
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Publication date
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Publication of JPH06226658A publication Critical patent/JPH06226658A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】柱,梁等の既設の構築物が存在するもとで何等
かの作業を行う必要のある建設工事等において、足場を
必要とすることなく溶接部の検査,小物の運搬,ハンド
リング作業等を人に代わって行わせることができ、もっ
て、安全性の向上が図れ、かつ省力化及び作業コストの
低減化等を促進することができるようにされた多目的移
動ロボットを提供すること。 【構成】柱,梁等の構築物に取り付いて自重を支える作
動状態とそれを放す解除状態とを選択的にとり得るよう
にされた2つのハンド部14,14と、該2つのハンド
部14,14が連結されるとともに、それら2つのハン
ド部14,14相互の位置関係を変えるべく自らの長
さ,姿勢,形状のうちの少なくとも一つを変え得るよう
にされた本体部12と、を備えている。そして、上記2
つのハンド部14,14が上記本体部12に対して旋回
可能とされるとともに、その旋回軸線に直交する軸を枢
軸として俯仰し得るようにされてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建設工事現場等におい
て既設の柱、梁等の構築物を伝って移動できるととも
に、一つの構築物(例えば柱)から他の構築物(例えば
梁)に乗り移ること等ができるようにされた多目的移動
ロボットに係り、溶接部の検査、小物の運搬,ハンドリ
ング作業等を人に代わって行わせるのに好適なものに関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ビル,住宅等の建設工事、特に
鉄骨建方工事等は、足場を必要とする高所での作業が不
可欠であるが、床が未施工で足場の役目を果たせる部分
が未完成であることから、通常、工事現場に作業用の足
場を仮設したり、そこに移動足場を運んだりして、トビ
職人等の作業員がその足場に乗って溶接、組み立て等の
各種の作業を行っているのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような建設工事
に使用される仮設足場や移動足場は簡易的なものである
ため、必ずしも安定性が良いとは言えず、しかも、作業
箇所は多数点在しているので、作業員は高所にある足場
を伝って移動したり、あるいは足場全体を移動させたり
することが要求され、足場を使っての作業は面倒である
だけでなく常に転落事故等の危険がつきまとう。
【0004】また、作業用仮設足場は簡易的であるとは
いえ、作業時の安全性等は確保しなければならないの
で、それを組み上げるには見た目よりは大きな手間、労
力等を要し、しかも、工事終了後は取り除く必要がある
ので厄介である。
【0005】このように従来の鉄骨建方工事等の建設工
事は、各種の作業を行うために別途に足場を必要とし、
危険性のある高所での作業の大半を人手に頼って行って
いるので、安全性の確保に格別の配慮が要求され、作業
効率がよいとは言えない。
【0006】本発明は、斯る点に鑑みて開発されたもの
であって、柱、梁等の既設の構築物が存在するもとで何
等かの作業を行う必要のある建設工事等において、足場
を必要とすることなく溶接部の検査、小物の運搬、ハン
ドリング作業等を人に代わって行わせ、もって、安全性
の向上が図れ、かつ省力化及び作業コストの低減化等を
促進する多目的移動ロボットを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る多目的移動ロボットは、基本的には、
柱、梁等の構築物に取り付いて自重を支える作動状態と
それを放す解除状態とを選択的にとり得るようにされた
2つのハンド部と、該2つのハンド部が連結されるとと
もに、それら2つのハンド部相互の位置関係を変えるべ
く自らの長さ,姿勢,形状のうちの少なくとも一つを変
え得るようにされた本体部とを備え、上記2つのハンド
部が上記本体部に対して旋回可能とされるとともに、そ
の旋回軸線に直交する軸を枢軸として俯仰し得るように
されてなる。
【0008】かかる本発明の多目的移動ロボットは、ハ
ンド部自体を除けば少なくとも5自由度を具備する多関
節ロボットを構成する。この場合、ハンド部としては、
挟持式(グリップ式)のものや吸着式のもの等を使用で
き、また、本体部としては、伸縮式や屈曲式のもの等を
使用できるが、それらの形態は特に限定されず、当該ロ
ボットが使用される柱,梁等の構築物の形状、材質等に
応じたものを選定すればよい。
【0009】ハンド部、本体部の駆動用のアクチュエー
タとしては、電動モーター、流体圧モーター、流体圧シ
リンダ、熱等により伸縮する機構部材、磁力を利用した
ロッドレスシリンダ等適宜のものを使用でき、それらへ
のエネルギー供給源とされる電源や油空圧源はロボット
に内蔵させてもよいし、外部に配してもよい。
【0010】また、ロボットには、作業目的に合わせて
別途に検査器具やハンドリング部材等の作業機器やボル
ト、ジョイント等の使用物品を取付又は担持させるがで
き、前記作業機器を含めたロボットの運転にあたって
は、例えば、予め定められたプログラムに従って自動的
に所要の動作を行わせる、それにセンサ類を取り付けて
自己の位置等を判断しながら自立した動作を行わせる、
オペレーターによる遠隔操作によって動作制御を行うよ
うする、等の態様がとられる。なお、ロボットの動作制
御を行うコントローラやドライバー等をロボット自体に
搭載することも可能である。
【0011】
【作用】上述の如く構成とされた本発明に係る多目的移
動ロボットにおいては、既設の柱,梁等の構築物にハン
ド部が挟持あるいは吸着等の態様をもって取り付く。こ
の場合、2つのハンド部のうちの少なくとも一方に作動
状態をとらせることで、作業機器等を含めた該ロボット
の自重が保持されるとともに、所要の姿勢が維持され
る。
【0012】そして、2つのハンド部を交互に選択的に
作動状態と解除状態にし、かつ、それに同期して本体部
の長さ、姿勢、形状のうちの少なくとも一つを変えるこ
と、言い換えれば本体部を伸縮、屈曲、変形させること
等により、尺取り虫のように柱、梁等の構築物を伝って
移動するようにされる。
【0013】また、所定の位置、例えば柱と梁との交差
部付近にまで移動した後、自重を保持しながら適宜にハ
ンド部を本体部に対して旋回、俯仰させたり、及び/又
は本体部を伸縮、屈曲、変形させたりすることにより、
2つのハンド部の一方を例えば柱に他方を例えば梁にそ
れぞれ取り付かせることができ、この状態で一方のハン
ド部を作動状態にしたまま他方のハンド部を解除状態に
し、一方のハンド部を支点にして全体を旋回させること
等により、柱、梁等の構築物間を乗り移ることが可能と
なる。
【0014】その場合、柱、梁等の構築物は必ずしも鉛
直方向及び水平方向に配設されている必要はなく、ま
た、構築物同士が直交するように連結されている必要も
なく、さらに、構築物間が多少離間していてもよい。な
お、本発明の多目的移動ロボットは建設工事現場だけで
なく、原子炉等の人が入れない施設や人が昇り難い鉄
塔、煙突、木等の検査や修理等を行うことにも利用でき
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は本発明に係る多目的移動ロボットの一実
施例(実施例1)を概略的に示す斜視図である。
【0016】この実施例の多目的移動ロボット10は、
図2のイメージ図に示される如くに、主として鉄骨建方
工事等に使用することを目的として開発されたもので、
鉛直方向に立設された柱32とそれらの間を連結するよ
うに水平方向に橋架された梁34を伝って移動するとと
もに、柱32−梁34間を乗り移ることができるように
されている。
【0017】すなわち、このロボット10は、角型ある
いはH型等の鋼材からなる柱32及び梁34を挟持し得
るようにされたハンド部としての2つのグリッパー部1
4,14と、それを支える円柱状のアーム部16,16
と、このアーム部16,16の後端部がそれぞれ上下端
部に連結された本体部12とを有している。
【0018】上記グリッパー部14,14は、それぞれ
対向面にゴムパット(空気バネ等との交換可)15が取
着された一対の挟持片14a,14bを有し、それらの
挟持片14a,14bが矢印,で示される方向に沿
って開閉するようにされていて、柱32,梁34等の構
築物を挟持する作動状態(閉状態)とそれを解放する解
除状態(開状態)とを選択的にとり得るようにされてい
る。また、グリッパー部14,14の全体は、それぞれ
アーム部16,16の先端部にピン軸支されていて、該
アーム部16,16の中心軸線3,5に直交する軸2,
6を枢軸として矢印,で示されるように上下に俯仰
するようにされている。
【0019】一方、上記アーム部16,16は、上記グ
リッパー部14,14を伴った状態で本体部12に対
し、軸線3,5を枢軸として矢印,で示される方向
に旋回(回転)するようにされている。なお、上記2つ
のグリッパー部14,14及びアーム部16,16はそ
れぞれ個別に独立して駆動される。
【0020】そして、上記本体部12は、上可動部12
aと、下可動部12bと、それらを連結する伸縮駆動部
13とを有している。伸縮駆動部13は例えばシリンダ
構造やラック−ピニオン構造がとられて、上可動部12
aと下可動部12bとを矢印で示される方向に沿って
相互に接近−離隔させることができるようになってい
る。この場合、本体部12が伸縮駆動部13により最大
伸長状態にされると、上可動部12aと下可動部12b
とが一定の距離だけ離隔し、最大収縮状態にされると、
上可動部12aと下可動部12bが接する。このように
して本体部12が伸縮すると、上記グリッパー部14,
14及びアーム部16,16が相互に上下方向に接近−
離隔することになる。
【0021】上記した構成のグリッパー部14,14、
アーム部16,16、及び本体部12を備えた本実施例
のロボット10は、グリッパー部14,14の開閉,
、俯仰,、アーム部16,16(グリッパー部1
4,14)の旋回,、本体部12の伸縮、の7つ
の自由度を備えた多関節ロボットを構成する。
【0022】この場合、各部を駆動するアクチュエータ
ー、つまり、グリッパー部14,14の開閉用、グリッ
パー部14,14の俯仰用、アーム部16,16(グリ
ッパー部14,14)の旋回用、本体部12の伸縮用、
の計7個のアクチュエーターとしては、それぞれ電動モ
ーターが使用され、それらは図示されていないがそれぞ
れ対応する部位に内蔵もしくは外装されている。なお、
アクチュエーターとしては電動モーターの他、流体圧モ
ーター、流体圧シリンダ、熱等により伸縮する機構部
材、磁力等を利用したロッドレスシリンダ、等適宜のも
のを使用できる。
【0023】また、ロボット10には、特に図示はしな
いが、作業目的に合わせて別途に検査器具やハンドリン
グ部材等の作業機器やボルト、ジョイント等の使用物品
を取付又は担持させるができるようにされている。
【0024】図3は、上記本実施例のロボット10のシ
ステム構成図である。本システムは、ロボット10に加
えて、例えばマイクロコンピュータが用いられたコント
ローラ20、ドライバー22、電源24を備え、それら
相互間がケーブルで接続されて組まれる。また、必要に
応じて遠隔操作機器(リモートコントローラ)26も付
加できるようになっている。
【0025】かかる構成においては、ロボット10から
コントローラ20へはそれに付設された視覚センサ,触
覚センサ等のセンサ類から得られる検出信号群Sxが供
給されるとともに、ロボット10からドライバー22へ
はロボット10におけるモーター等からなる各駆動部に
備えられたエンコーダ等の検出機器から得られる回転角
度等の位置情報等を表す信号群Syが供給される。コン
トローラ20は、上記検出信号群Sxに基づいて指令信
号群Cxを形成し、それらをドライバー22に供給す
る。また、遠隔操作機器26からもドライバー22に指
令信号群Cyが供給される。ドライバー22は上記指令
信号群Cx,Cyと上記エンコーダ等からの信号群Sy
とに基づいてロボット10の各駆動部に駆動電力(電
流)Ixを供給する。
【0026】上述の如き構成とされた本実施例の多目的
移動ロボット10においては、既設の柱32,梁34を
グリッパー部14,14が挟持して取り付く。この場
合、2つのグリッパー部14,14のうちの少なくとも
一方に作動状態(閉状態)をとらせることで、作業機器
等を含めた該ロボット10の自重が保持されるととも
に、所要の姿勢が維持される。
【0027】そして、図4A,B,Cに示される如く
に、2つのグリッパー部14,14を交互に選択的に作
動状態(閉状態=ON)と解除状態(開状態=OFF)
にし、かつ、それに同期して本体部12の伸縮駆動部1
3を選択駆動することにより、本体部12がその長さを
変えるように伸縮し、全体が尺取り虫のように柱32
(梁34)伝って移動するようにされる。
【0028】また、柱32と梁34との交差部付近にま
で移動した後、自重を保持しながら適宜にグリッパー部
14,14を本体部12に対して旋回、俯仰させたり、
及び/又は本体部12を伸縮させることにより、2つの
グリッパー部14,14の一方を例えば柱32に他方を
例えば梁34にそれぞれ取り付かせることができ、この
状態で一方のグリッパー部14を作動状態にしたまま他
方のグリッパー部14を解除状態にし、一方のグリッパ
ー部14を支点にして全体を旋回させること等により、
柱32,梁34等の構築物間を乗り移ることが可能とな
る。
【0029】これをさらに詳しく説明するに、本ロボッ
ト10にあっては、図5A〜Eに示される如くの乗り移
り動作モードIと、図6A〜Fに示される如くの乗り移
り動作モードIIと、をとることができる。
【0030】乗り移り動作モードIは、例えば2つのグ
リッパー部14,14が共に柱32を挟持している状態
(図5A)から上側のグリッパー部14を開状態にし、
本体部12を軸線6(図1)を枢軸として柱32から離
れる方向に揺動させるとともに伸長させ(図5B)、上
側のグリッパー部14を軸線2(図1)を枢軸として上
方へ仰がせて梁34を挟持する閉状態をとらせ(図5
C)、次いで、下側のグリッパー部14を開状態にし、
かつ軸線5(図1)に沿う姿勢に戻すとともに本体部1
2を収縮させて柱32から離間させ(図5D)、本体部
12を軸線2(図1)を枢軸として梁34に近づく方向
に揺動させて下側のグリッパー部14に梁34を挟持す
る閉状態をとらせる、ことからなる。
【0031】乗り移り動作モードIIは、例えば2つの
グリッパー部14,14が共に柱32を挟持している状
態(図6A)から下側のグリッパー部14を開状態にし
て軸線6(図1)を枢軸として下方へ俯かせ(図6
B)、本体部12を軸線3(図1)を枢軸として上側へ
所定角度(<180°)だけ旋回させて(図6C)、下
側のグリッパー部14を梁34側に移動させ、そのグリ
ッパー部14に梁34を挟持する閉状態をとらせる(図
6D)。次いで、柱32側に残ったグリッパー部14を
開状態にして軸線2(図1)を枢軸として下方へ俯かせ
(図6E)、本体部12を軸線5を枢軸として梁34と
平行な水平姿勢をとるまで旋回させて柱32側に残った
グリッパー部14を梁34側に移動させ、かつそのグリ
ッパー部14を軸線3(図1)に沿う姿勢に戻して、梁
34を挟持する閉状態をとらせる、ことからなる。
【0032】なお、この動作モードIIにおいては、本
体部12の伸縮動作が入っていないが、本体部12をそ
の初期位置(図6A)等に応じて柱32−梁34間で伸
縮させるようにしてもよい。
【0033】上記した乗り移り動作モードI,IIのい
ずれか又はそれらを組み合わせて使うことにより、例え
ば図7に示される如くの、柱32a,32b間、及びそ
れらの柱32a,32bとそれに十字に交差する4本の
梁34a,34b,34c,34d間をすべて乗り移る
ことができる。すなわち、(1)柱32aから梁34a
へは、モードI、(2)柱32aから梁34bへは、モ
ードII、(3)柱32aから梁34cへも、モードI
I、(4)柱32aから柱32bへは、モードII+モ
ードII、(5)柱32aから梁34dへは、モードI
+モードII+モードII、により、乗り移ることがで
きる。なお、上記乗り移り動作モードI,IIの各動作
手順を逆にすれば、逆方向(梁34側から柱32側)に
乗り移ることができる。また、柱32a,32bと梁3
4a,34b,34c,34dのような柱形状の場合に
は、4面のどの面に対しても取り付け乗り移られる。
【0034】この場合、柱32,梁34等の構築物は必
ずしも鉛直方向及び水平方向に配設されている必要はな
く、また、構築物同士が直交するように連結されている
必要もなく、さらに、構築物間が多少離間していてもよ
い。
【0035】このようにされることにより、ロボット1
0を建設中の鉄骨構造部分のどこにでも移動させること
が可能となり、足場を必要とすることなく溶接部の検
査,小物の運搬,ハンドリング作業等を人に代わって行
わせることができ、安全性の向上が図れ、かつ省力化及
び作業コストの低減化等を促進することができる。
【0036】なお、本実施例の適用対象は角型の鉄骨
柱,梁等の構築物とされているが、グリッパー部14,
14の形状やアダプター等を変えることでC,T型鋼や
鋼管,木材等にも適用することができ、また、本実施例
のロボット10は建設工事現場だけでなく、原子炉等の
人が入れない施設や人が昇り難い鉄塔、煙突、木等の検
査や修理等を行うことにも利用できる。
【0037】さらに、上述した実施例においては、ハン
ド部を構成するグリッパー部14,14にゴムパット
(又は空気バネ)を使用して自重を保持する方式を開示
したが、グリッパー部14,14による自重保持方式と
しては、それに限られる訳ではなく、下記表1に例示さ
れる如くのものが使用できる。
【表1】
【0038】図8は本発明に係る多目的移動ロボットの
他の実施例(実施例2)を示す。この実施例のロボット
50を、前記実施例1のロボット10と対比しながら以
下に簡単に説明する。
【0039】本ロボット50は、柱,梁等の構築物に吸
着する作動状態とそれから脱離する解除状態とを選択的
にとり得るようにされた、前記グリッパー部14,14
に代わるハンド部としての2つの吸着部54,54と、
該2つの吸着部54,54が上下端部に連結されるとと
もに、それら2つの吸着部54,54相互の位置関係を
変えるべく軸線3を枢軸として上下方向に屈曲−伸展し
得るようにされた上側屈曲部52aと下側屈曲部52b
とからなる本体部52と、を備えている。上記2つの吸
着部54,54はそれぞれ本体部52に対して、軸線
2,4を枢軸として旋回可能とされるとともに、その旋
回軸線2,4に直交する軸線1,5を枢軸として回転し
得るようにされており、各部の駆動、制御システム等は
前記実施例1に準じたものとされている。
【0040】また、上記吸着部54,54の構成として
は、下記表2に示される如くのものが使用される。
【表2】
【0041】上記グリッパー部54,54及び本体部5
2を備えた本実施例のロボット50は、グリッパー部5
4,54の旋回,、回転,、本体部12の屈曲
−伸展、の5つの自由度を備えた多関節ロボットを構
成する。
【0042】かかる構成とされた本実施例のロボット5
0においては、既設の柱32,梁34等の構築物に吸着
部54,54が吸着して取り付く。この場合、2つの吸
着部54,54のうちの少なくとも一方に作動状態(吸
着状態)をとらせることで、作業機器等を含めた該ロボ
ット50の自重が保持されるとともに、所要の姿勢が維
持される。
【0043】そして、前記実施例1と同様に、2つの吸
着部54,54を交互に選択的に作動状態(吸着状態)
と解除状態(脱離状態)にし、かつ、それに同期して本
体部52を屈曲−伸展させることにより、尺取り虫のよ
うに柱32,梁34等の構築物を伝って移動するように
される。
【0044】また、所定の位置、例えば柱32と梁34
との交差部付近にまで移動した後、自重を保持しながら
適宜に吸着部54,54を本体部に12対して旋回、回
転させたり、及び/又は本体部12を屈曲−伸展させた
りすることにより、図9A〜Dに示される如くの乗り移
り動作モードIや、図10A〜Eに示される如くの乗り
移り動作モードIIをとることができ、それによって、
2つの吸着部54,54の一方を例えば柱32に他方を
例えば梁34にそれぞれ取り付かせることができ、この
状態で一方の吸着部54を吸着状態にしたまま他方の吸
着部54を脱離状態にし、一方の吸着部54を支点にし
て全体を旋回させること等により、前記実施例1と同様
に柱32,梁34等の構築物間を乗り移ることが可能と
なる。
【0045】すなわち、上記図9及び図10に示される
乗り移り動作モードI,IIのいずれか又はそれらを組
み合わせて使うことにより、例えば前述した図7に示さ
れる如くの、柱32a,32b間、及びそれらの柱32
a,32bとそれに十字に交差する4本の梁34a,3
4b,34c,34d間を次のようにしてすべて乗り移
ることができる。 (1)柱32aから梁34aへは、モードI、(2)柱
32aから梁34bへは、モードII+モードI、
(3)柱32aから梁34cへも、モードII+モード
I、(4)柱32aから梁34dへは、モードII+モ
ードII+モードI、(5)柱32aから柱32bへ
は、モードI+モードII+モードII+モードI、に
より、乗り移ることができる。
【0046】したがって、本実施例のロボット50にあ
っては、ハンド部として吸着式の構成がとられるので、
柱や梁の各面への移動が早く、取り付くことができる構
築物の幅、つまり適用範囲が広くなるという利点が得ら
れる。
【0047】なお、上記2つの実施例においては、本体
部を伸縮させるものと屈曲−伸展させるものとを開示し
たが、それに代えて、又はそれに加えて、本体部に湾曲
あるいは捩じる等の変形動作を行わせるようにしてもよ
い。
【0048】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明に係る多目的移動ロボットによれば、柱,梁等の既設
の構築物が存在するもとで何等かの作業を行う必要のあ
る建設工事等において、足場を必要とすることなく溶接
部の検査,小物の運搬,ハンドリング作業等を人に代わ
って行わせることができ、それにより、安全性の向上が
図れ、かつ省力化及び作業コストの低減化等を促進する
ことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多目的移動ロボットの一実施例(実施
例1)を示す概略斜視図である。
【図2】実施例1のロボットの使用状況を示すイメージ
図である。
【図3】実施例1のロボットのシステム構成図である。
【図4】実施例1のロボットの移動動作の説明に供され
る図である。
【図5】実施例1のロボットの乗り移り動作モードの一
例の説明に供される図である。
【図6】実施例1のロボットの乗り移り動作モードの他
の例の説明に供される図である。
【図7】実施例1のロボットの乗り移り動作の説明に供
される構築物を示す図である。
【図8】本発明の多目的移動ロボットの他の実施例(実
施例2)を示す概略斜視図である。
【図9】実施例2のロボットの乗り移り動作モードの一
例の説明に供される図である。
【図10】実施例2のロボットの乗り移り動作モードの
他の例の説明に供される図である。
【符号の説明】
10 実施例1の多目的移動ロボット 12 本体部 14 グリッパー部 16 アーム部 20 コントローラ 32 柱 34 梁 50 実施例2の多目的移動ロボット 52 本体部 54 吸着部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱、梁等の構築物に取り付いて自重を支
    える作動状態とそれを放す解除状態とを選択的にとり得
    るようにされた2つのハンド部と、該2つのハンド部が
    連結されるとともに、それら2つのハンド部相互の位置
    関係を変えるべく自らの長さ,姿勢,形状のうちの少な
    くとも一つを変え得るようにされた本体部とを備え、上
    記2つのハンド部が上記本体部に対して旋回可能とされ
    るとともに、その旋回軸線に直交する軸を枢軸として俯
    仰し得るようにされてなる多目的移動ロボット。
  2. 【請求項2】 柱、梁等の構築物を挟持する作動状態と
    それを解放する解除状態とを選択的にとり得るようにさ
    れた2つのハンド部と、該2つのハンド部が連結される
    とともに、それら2つのハンド部を相互に接近−離隔さ
    せる方向に伸縮し得るようにされた本体部とを備え、上
    記2つのハンド部がそれぞれ上記本体部に対して旋回可
    能とされるとともに、その旋回軸線に直交する軸を枢軸
    として俯仰し得るようにされてなる請求項1記載の多目
    的移動ロボット。
  3. 【請求項3】 柱、梁等の構築物に吸着する作動状態と
    それから脱離する解除状態とを選択的にとり得るように
    された2つのハンド部と、該2つのハンド部が連結され
    るとともに、それら2つのハンド部を相互に接近−離隔
    させる方向に伸縮し得るようにされた本体部とを備え、
    上記2つのハンド部がそれぞれ上記本体部に対して旋回
    可能とされるとともに、その旋回軸線に直交する軸を枢
    軸として俯仰し得るようにされてなる請求項1記載の多
    目的移動ロボット。
  4. 【請求項4】 柱、梁等の構築物を挟持する作動状態と
    それを解放する解除状態とを選択的にとり得るようにさ
    れた2つのハンド部と、該2つのハンド部が連結される
    とともに、それら2つのハンド部相互の位置関係を変え
    るべく屈曲し得るようにされた本体部とを備え、上記2
    つのハンド部がそれぞれ上記本体部に対して旋回可能と
    されるとともに、その旋回軸線に直交する軸を枢軸とし
    て俯仰し得るようにされてなる請求項1記載の多目的移
    動ロボット。
  5. 【請求項5】 柱、梁等の構築物に吸着する作動状態と
    それから脱離する解除状態とを選択的にとり得るように
    された2つのハンド部と、該2つのハンド部が連結され
    るとともに、それら2つのハンド部相互の位置関係を変
    えるべく屈曲し得るようにされた本体部とを備え、上記
    2つのハンド部がそれぞれ上記本体部に対して旋回可能
    とされるとともに、その旋回軸線に直交する軸を枢軸と
    して俯仰し得るようにされてなる請求項1記載の多目的
    移動ロボット。
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