JP2023154661A - 部材据付装置および部材据付方法 - Google Patents

部材据付装置および部材据付方法 Download PDF

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裕明 田中
Hiroaki Tanaka
靖弘 大谷
Yasuhiro Otani
哲之 永島
Tetsuyuki Nagashima
信秀 中村
Nobuhide Nakamura
かおり 土肥
Kaori Doi
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Abstract

【課題】全体がコンパクトに構成されているとともに、装置の設置作業を効率化できる部材据付装置および該部材据付装置を用いた部材据付方法を提供する。【解決手段】部材を据え付けるための据付装置であって、上下方向に伸縮可能なフレーム本体部12と、フレーム本体部12に連結していてフレーム本体部12から片持ちで張り出した片持ち張り出し部14と、据え付けられる前記部材を片持ち張り出し部14から下方に所定の長さを以て吊下げ支持するように構成されているとともに、片持ち張り出し部14の長手方向に沿って移動可能に構成された吊り部16と、を備え、据え付けられる前記部材の所定位置への据え付けは、フレーム本体部12の下方向への収縮により行う。【選択図】図1

Description

本発明は、部材据付装置および部材据付方法に関し、詳細には、橋梁の上部構造の部材の据え付けに好適に使用可能な部材据付装置および部材据付方法に関する。
床版取替え工事においては、既設床版の撤去および新設床版の架設を行うが、既設床版の撤去および新設床版の架設は、一般的に、橋梁の橋面上に設置したクレーン車を用いて行う。しかしながら、現場の状況によっては、クレーン車の使用が困難な場合がある。
この問題に対して対応可能と思われる床版交換工法として、特許文献1に記載の門型クレーン200(図40参照)を用いて床版の交換を行う床版交換工法がある。
図40に示されるように、特許文献1に記載の門型クレーン200は、既設床版304上を移動可能な移動手段212が取り付けられた一対の脚枠215、215と、該一対の脚枠215、215の上端を連結して概略門型の門型クレーン本体210を構成する天枠214と、門型クレーン本体210の一端に設けられた先端サポート部220とを備えている。先端サポート部220は、橋梁300の鋼桁302に当接可能に設けられている。天枠214の橋梁300の長手方向に沿った長さは、脚枠215よりも長く形成されており、これによって、先端サポート部220と門型クレーン本体210の間には、作業スペース260が形成されている。クレーン部230は、既設床版304の撤去および新設床版306の据え付けを行う。
しかしながら、特許文献1に記載の門型クレーン200は、橋梁300の鋼桁302に当接させて立設させる先端サポート部220が必要であり、装置が大規模になり、また、装置の設置作業に手間がかかる。
特開2019-019477号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、全体がコンパクトに構成されているとともに、装置の設置作業を効率化できる部材据付装置および該部材据付装置を用いた部材据付方法を提供することを課題とする。
本発明は前記課題を解決する発明であり、以下のような部材据付装置および部材据付方法である。
即ち、本発明に係る部材据付装置の第1の態様は、部材を据え付けるための据付装置であって、上下方向に伸縮可能なフレーム本体部と、前記フレーム本体部に連結していて前記フレーム本体部から片持ちで張り出した片持ち張り出し部と、据え付けられる前記部材を前記片持ち張り出し部から下方に所定の長さを以て吊下げ支持するように構成されているとともに、前記片持ち張り出し部の長手方向に沿って移動可能に構成された吊り部と、を備え、据え付けられる前記部材の所定位置への据え付けは、前記フレーム本体部の下方向への収縮により行うことを特徴とする部材据付装置である。
本発明に係る部材据付装置の第2の態様は、前記第1の態様において、前記フレーム本体部が、上下方向に伸縮可能な少なくとも4つの脚部を有してなるように構成されている態様である。
本発明に係る部材据付装置の第3の態様は、前記第2の態様において、前記フレーム本体部は梁部を少なくとも4つ有していて、少なくとも4つの前記脚部のそれぞれの上部に当該脚部と略直交するように前記梁部が1つずつ連結していて、前記梁部は、連結している前記脚部とは反対側の端部にそれぞれヒンジ機構を有していて、連結している前記脚部と略直交する面内を、有している前記ヒンジ機構を中心として回動可能である、ように構成されている態様である。
本発明に係る部材据付装置の第4の態様は、前記第2の態様において、前記片持ち張り出し部と略直交する略水平方向にスライド移動可能な梁部を、前記フレーム本体部は少なくとも4つ有していて、少なくとも4つの前記梁部はそれぞれの一端に、当該梁部と略直交するように前記脚部が1つずつ連結している、ように構成されている態様である。
本発明に係る部材据付装置の第5の態様は、前記第1~第4の態様のいずれかの態様において、前記片持ち張り出し部が、前記フレーム本体部から着脱可能なように構成されている態様である。
本発明に係る部材据付装置の第6の態様は、前記第1~第5の態様のいずれかの態様において、前記片持ち張り出し部はヒンジ機構を有していて、折り畳み可能である、ように構成されている態様である。
本発明に係る部材据付装置の第7の態様は、前記第1~第5の態様のいずれかの態様において、前記片持ち張り出し部が、その長手方向にスライド移動可能なように構成されている態様である。
本発明に係る部材据付装置の第8の態様は、前記第1~第7の態様のいずれかの態様において、前記吊り部は、上方から支持した前記部材を略水平面内で回動させる回動手段を備えており、該回動手段により前記部材の略水平面内における回動角度を調整できる、ように構成されている態様である。
本発明に係る部材据付装置の第9の態様は、前記第8の態様において、前記回動手段は、回転減速機を備えた機構であるように構成されている態様である。
本発明に係る部材据付装置の第10の態様は、前記第1~第9の態様のいずれかの態様において、前記吊り部は、略鉛直方向に延びる鉛直支持部材と、2次元方向に広がる略同一平面上にあって、かつ、同一直線上にはない3以上の固定箇所を備えていて、該3以上の固定箇所で、据え付けられる前記部材を上方から固定することができる2次元支持部材と、前記鉛直支持部材の下端部と前記2次元支持部材の中央部付近とを連結する、異なる方向に延びる2つの回動軸を備えた2軸回動軸機構と、を有してなり、前記2次元支持部材に上方から固定された据え付けられる前記部材を、前記2つの回動軸のうちの少なくとも1つの回動軸周りに回動させることにより、当該部材の水平面に対する傾斜状態を調整することができる、ように構成されている態様である。
本発明に係る部材据付装置の第11の態様は、前記第10の態様において、異なる方向に延びる前記2つの回動軸は、お互いに略直交するように構成されている態様である。
本発明に係る部材据付装置の第12の態様は、前記第10又は第11の態様において、前記吊り部は、前記鉛直支持部材と前記2次元支持部材との間に設けられた斜め伸縮ジャッキを備えており、該斜め伸縮ジャッキにより、前記2次元支持部材に上方から固定された据え付けられる前記部材の水平面に対する傾斜状態を調整できる、ように構成されている態様である。
本発明に係る部材据付装置の第13の態様は、前記第10又は第11の態様において、前記吊り部は、前記鉛直支持部材と前記2次元支持部材との間に設けられた斜め伸縮ジャッキを複数備えており、該複数の斜め伸縮ジャッキは異なる方向に伸縮し、該複数の斜め伸縮ジャッキにより、前記2次元支持部材に上方から固定された据え付けられる前記部材の水平面に対する傾斜状態を調整できる、ように構成されている態様である。
本発明に係る部材据付装置の第14の態様は、前記第11の態様において、前記吊り部は、前記鉛直支持部材と前記2次元支持部材との間に設けられた斜め伸縮ジャッキを2つ備えており、該2つの斜め伸縮ジャッキは異なる方向に伸縮し、該2つの斜め伸縮ジャッキの伸縮方向を上方から水平面に投影したとき、該2つの斜め伸縮ジャッキのうちの1つの伸縮方向は前記2つの回動軸のうちの1つと略直交し、該2つの斜め伸縮ジャッキのうちの他の1つの伸縮方向は前記2つの回動軸のうちの他の1つと略直交し、該2つの斜め伸縮ジャッキにより、前記2次元支持部材に上方から固定された据え付けられる前記部材の水平面に対する傾斜状態を調整できる、ように構成されている態様である。
本発明に係る部材据付装置の第15の態様は、前記第2~第14の態様のいずれかの態様において、前記脚部の下端部には、走行装置が連結されているように構成されている態様である。
本発明に係る部材据付装置の第16の態様は、前記第1~第15の態様のいずれかの態様において、前記部材が、橋梁の上部構造の部材である態様である。
本発明に係る部材据付装置の第17の態様は、前記第1~第16の態様のいずれかの態様において、1台のトレーラーに前記フレーム本体部を分解せずに搭載可能であり、前記フレーム本体部を分解せずに搭載した前記1台のトレーラーは日本国内の公道を適法に走行可能である、ように構成されている態様である。
本発明に係る部材据付方法の第1の態様は、前記第1~第17の態様の部材据付装置のうちのいずれかを用いて部材を据え付けるための部材据付方法であって、前記部材据付装置を所定の場所に準備する準備工程と、前記準備工程で準備した前記部材据付装置を下方向に収縮させて、当該部材据付装置の前記吊り部に、据え付ける前記部材を連結する連結工程と、前記連結工程で前記部材据付装置の前記吊り部に前記部材を連結した後、前記部材据付装置を伸長させて、前記吊り部が前記部材を上方から支持した状態で前記部材据付装置を立ち上げる立ち上げ工程と、前記吊り部が前記部材を上方から支持した状態で、前記吊り部が前記片持ち張り出し部に沿って前記片持ち張り出し部の張り出し方向先端側に移動する移動工程と、前記移動工程で前記吊り部が前記片持ち張り出し部の張り出し方向先端側に移動した後、前記部材据付装置を下方向に収縮させて、前記吊り部が上方から支持した前記部材を所定の位置に据え付ける据付工程と、を有することを特徴とする部材据付方法である。
本発明に係る部材据付方法の第2の態様は、前記斜め伸縮ジャッキを備える前記第12~第14の態様の部材据付装置のうちのいずれかを用いて部材を据え付けるための部材据付方法であって、前記部材据付装置を所定の場所に準備する準備工程と、前記準備工程で準備した前記部材据付装置を下方向に収縮させて、当該部材据付装置の前記吊り部に、据え付ける前記部材を連結する連結工程と、前記連結工程で前記部材据付装置の前記吊り部に前記部材を連結した後、前記部材据付装置を伸長させて、前記吊り部が前記部材を上方から支持した状態で前記部材据付装置を立ち上げる立ち上げ工程と、前記吊り部が前記部材を上方から支持した状態で、前記吊り部が前記片持ち張り出し部に沿って前記片持ち張り出し部の張り出し方向先端側に移動する移動工程と、前記移動工程で前記吊り部が前記片持ち張り出し部の張り出し方向先端側に移動した後、前記斜め伸縮ジャッキにより、前記2次元支持部材に上方から固定された前記部材の水平面に対する傾斜状態を調整する傾斜状態調整工程と、前記傾斜状態調整工程の後、前記部材据付装置を下方向に収縮させて、前記吊り部が上方から支持した前記部材を所定の位置に据え付ける据付工程と、を有することを特徴とする部材据付方法である。
本発明によれば、全体がコンパクトに構成されているとともに、装置の設置作業を効率化できる部材据付装置および該部材据付装置を用いた部材据付方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10で新設床版102の据え付けを行っている状況の一例を示す斜視図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10を示す側面図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10を示す正面図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10を示す平面図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10をトレーラー80に積み込んだ状態の一例を示す斜視図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の吊り部16を拡大して示す側面図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の吊り部16を拡大して示す正面図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の吊り部16を側方から見た鉛直断面図(図4のVIII-VIII線断面図) 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の吊り部16を正面から見た鉛直断面図(図4のIX-IX線断面図) 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の吊り部16の部材固定治具36を側方から見た鉛直断面図(図4のX-X線断面図) 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業手順(一括輸送の場合)の1つのステップ(ステップS1a)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業手順(一括輸送の場合)の1つのステップ(ステップS2a)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業手順(一括輸送の場合)の1つのステップ(ステップS3a)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業手順(一括輸送の場合)の1つのステップ(ステップS4a)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業手順(一括輸送の場合)の1つのステップ(ステップS5a)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業手順(一括輸送の場合)の1つのステップ(ステップS6a)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業手順(一括輸送の場合)の1つのステップ(ステップS7a)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業手順(一括輸送の場合)の1つのステップ(ステップS8a)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業手順(一括輸送の場合)の1つのステップ(ステップS9a)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業手順(分割輸送の場合)の1つのステップ(ステップS1b)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業手順(分割輸送の場合)の1つのステップ(ステップS2b)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業手順(分割輸送の場合)の1つのステップ(ステップS3b)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業手順(分割輸送の場合)の1つのステップ(ステップS4b)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業手順(分割輸送の場合)の1つのステップ(ステップS5b)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業手順(分割輸送の場合)の1つのステップ(ステップS6b)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業手順(分割輸送の場合)の1つのステップ(ステップS7b)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業手順(分割輸送の場合)の1つのステップ(ステップS8b)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10を用いて新設床版102を据え付ける手順の1つのステップ(ステップS1c)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10を用いて新設床版102を据え付ける手順の1つのステップ(ステップS2c)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10を用いて新設床版102を据え付ける手順の1つのステップ(ステップS3c)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10を用いて新設床版102を据え付ける手順の1つのステップ(ステップS4c)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10を用いて新設床版102を据え付ける手順の1つのステップ(ステップS5c)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10を用いて新設床版102を据え付ける手順の1つのステップ(ステップS6c)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10を用いて新設床版102を据え付ける手順の1つのステップ(ステップS7c)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10を用いて新設床版102を据え付ける手順の1つのステップ(ステップS8c)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10を用いて新設床版102を据え付ける手順の1つのステップ(ステップS9c)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10を用いて新設床版102を据え付ける手順の1つのステップ(ステップS10c)を模式的に示す模式図 本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10を用いて新設床版102を据え付ける手順の1つのステップ(ステップS11c)を模式的に示す模式図 本発明の第2実施形態に係る部材据付装置60で新設床版104の据え付けを行っている状況の一例を示す斜視図 特許文献1に記載の門型クレーン200の概要を説明するための図
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明の実施形態の説明においては、橋梁の新設床版の据え付けを取り上げているが、本発明の適用対象が新設床版の据え付けに限定されるわけではなく、本発明は例えば橋梁の既設床版の撤去にも適用可能であり、また、橋梁の床版だけでなく橋梁の他の部材の据え付けや撤去にも適用可能である。また、鋼橋だけでなくコンクリート橋にも適用可能である。さらに、本発明は橋梁以外の分野にも適用可能であり、本発明の適用対象は橋梁の部材に限定されるわけではない。
(1)第1実施形態
(1-1)構成
図1は本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10で新設床版102の据え付けを行っている状況の一例を示す斜視図であり、図2は本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10を示す側面図であり、図3は本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10を示す正面図であり、図4は本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10を示す平面図(上方から見た平面図)であり、図5は本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10をトレーラー80に積み込んだ状態の一例を示す斜視図であり、図6は本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の吊り部16を拡大して示す側面図であり、図7は本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の吊り部16を拡大して示す正面図であり、図8は本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の吊り部16を側方から見た鉛直断面図(図4のVIII-VIII線断面図)であり、図9は本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の吊り部16を正面から見た鉛直断面図(図4のIX-IX線断面図)であり、図10は本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の吊り部16の部材固定治具36を側方から見た鉛直断面図(図4のX-X線断面図)である。ただし、図10では新設床版102を部材固定治具36で固定した状態を示している。
本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10は、フレーム本体部12と、片持ち張り出し部14と、吊り部16と、を有してなり、部材据付装置10の大きさは、図1に示すように、橋梁100の幅員方向については、ほぼ1車線分の幅に収まる大きさであり、1車線のみを車線規制して1車線ごとに施工を行う半断面施工に用いることができる。フレーム本体部12の4つの梁部22を、ヒンジ機構22Aにより片持ち張り出し部14と平行となるように回動させることで、図5に示すように、トレーラー80に積み込むことも可能である。
フレーム本体部12は、天井部18と、4本の脚部20と、4つの梁部22と、を有してなり、フレーム本体部12は、部材据付装置10の骨格を形作る部位である。フレーム本体部12において、4つの梁部22がヒンジ機構22A(図1参照)を介して水平面内を回動可能に天井部18に連結しており、それぞれの梁部22の外側の端部(ヒンジ機構22Aとは反対側の端部)は、脚部20の上部に連結している。4つの梁部22は、図4の平面図に矢印Aで示すように、ヒンジ機構22Aにより水平面内を90°回動して開閉できるようになっている(本願においては、梁部22が片持ち張り出し部14と直交するように回動した状態(図4に示す状態)を梁部22が開いた状態と記載し、梁部22が片持ち張り出し部14と平行となるように回動した状態(図5に示す状態)を梁部22が閉じた状態と記載することがある。後述する開閉アーム52においても同様である。)。部材据付装置10を使用している状態においては、部材据付装置10を設置するために確保できるスペース(橋梁100の幅員方向の幅)に応じて、梁部22の開き角度を調整することができ、梁部22は最大で片持ち張り出し部14と直交するように開いた状態(図1~4に示す状態)にすることができ、開き角度を小さくしなければならないときは最小で梁部22は片持ち張り出し部14と平行になるように閉じた状態(図5に示す状態)にすることができる。梁部22の開き角度を調整することで、橋梁100の幅員方向に隣り合う脚部20同士の間の距離を調整することができる。部材据付装置10をトレーラー80に搭載した状態においては、梁部22は片持ち張り出し部14と平行になるように閉じた状態(図5に示す状態)(開き角度0°)になっている。なお、脚部20がフレーム本体部12の荷重を支持した状態では梁部22は開閉することができないため、図13、図22に示すように荷重盛替え用ジャッキ28にフレーム本体部12の荷重を盛り替えた状態で、梁部22の開閉を行う。
4本の脚部20のそれぞれには、図示せぬ油圧ジャッキが内部に組み込まれており、4本の脚部20は、それぞれ伸縮ができるように構成されている。また、部材据付装置10には、4本の脚部20を同調させて伸縮するように制御する制御機構が設けられており、フレーム本体部12は、全体が一様に上下に伸縮するように構成されている。4本の脚部20を同調させて伸縮させる制御機構としては、一般的に用いられている公知の制御機構を用いることができる。部材据付装置10においては、フレーム本体部12の全体が一様に上下に伸縮することで、片持ち張り出し部14に取り付けられた吊り部16が上下に移動し、これにより、吊り部16に上方から支持された新設床版102を上下方向に移動させて、目標とする据え付け位置に据え付けることができるようになっている。このため、本第1実施形態に係る部材据付装置10では、据付対象部材(ここでは新設床版102)を上下移動させる手段を吊り部16に設けることが不要であり、吊り部16は据付対象部材を上下方向に移動させる手段を有しておらず、吊り部16の構成がコンパクトになっている(吊り部16の構成については詳しくは後述する。)。
また、4本の脚部20のそれぞれの下端には、図1~4に示すように、自走可能な走行装置24が着脱可能に取り付けられており、本第1実施形態に係る部材据付装置10は自走することができるようになっている。したがって、本第1実施形態に係る部材据付装置10は、部材据付作業の進展に伴う部材据付位置の変更に対応して移動することができるようになっている。
片持ち張り出し部14は、フレーム本体部12から部材据付側に張り出した長尺の鋼部材であり、図1、4、5、7、9等に示すように、2つのI形鋼14Aが並行して配置されてなり、図1、2、4、6等に示すように、2つのI形鋼14Aの上フランジ14A1の上面に溝形鋼14Bが横材として取り付けられており、また、I形鋼14Aの下フランジ14A2の下面の張り出し方向の端部にも溝形鋼14Bが横材として取り付けられて構成されている。I形鋼14Aの下フランジ14A2の上面には、図1、2、6~9等に示すように、電動トロリ50の車輪50Aが配置されており、片持ち張り出し部14の長手方向に沿って電動トロリ50が移動できるようになっている。電動トロリ50の下部には吊り部16が連結されており、片持ち張り出し部14の長手方向に沿って吊り部16が移動できるようになっている。フレーム本体部12の脚部20を伸長させて、吊り部16が新設床版102を上方から支持した状態で新設床版102をトレーラー80上から吊り上げた後、吊り部16を片持ち張り出し部14の長手方向に沿って張り出し方向に移動させることにより、新設床版102を目標とする据え付け位置の上方まで移動させることができる。新設床版102を目標とする据え付け位置の上方まで移動させた後、新設床版102の据え付け姿勢を調整(詳しくは後述する)し、フレーム本体部12の脚部20を収縮させて、新設床版102を目標とする据え付け位置に据え付ける。
また、吊り部16が新設床版102を上方から支持した状態で片持ち張り出し部14の長手方向に沿って片持ち張り出し部14の張り出し方向の先端側に移動したときにも荷重のバランスが崩れないようにするべく、図1、図2に示すように、片持ち張り出し部14の張り出し方向と反対側の端部にはカウンターウェイト26が設けられている。本第1実施形態に係る部材据付装置10においては、カウンターウェイト26は鋼材であるが、必要な重量があれば他の材質でもよい。
片持ち張り出し部14は、張り出し方向とは反対方向の端部側の領域(張り出し方向とは反対方向の端部からやや中心寄りの領域)に2つのヒンジ機構(図示せず)が設けられており、上方から見て略J字状に折り畳めるようになっている。本第1実施形態に係る部材据付装置10を輸送する際のトレーラー80の大きさとの関係によっては、片持ち張り出し部14を伸ばした状態のままではトレーラー80に積載することが難しくなることも考えられるが、その場合には、片持ち張り出し部14を略J字状に折り畳むことでトレーラー80に積載できるようにすることも可能である。
本第1実施形態に係る部材据付装置10においては、フレーム本体部12には片持ち張り出し部14が取り付けられ、さらに片持ち張り出し部14には吊り部16が取り付けられているが、フレーム本体部12から片持ち張り出し部14および吊り部16を取り外すことができ、また、前述したように、片持ち張り出し部14は2つのヒンジ機構を有していて、略J字状に折り畳むことができるように構成されている。このため、フレーム本体部12から片持ち張り出し部14および吊り部16を取り外し、さらに、必要に応じて片持ち張り出し部14を略J字状に折り畳むことで、日本国内の公道を適法に走行できる1台のトレーラーに、図5に示すように、フレーム本体部12については分解せずに、部材据付装置10を構成する部材のすべて(フレーム本体部12、片持ち張り出し部14、吊り部16等)を搭載して一括輸送することも可能である。ただし、輸送に用いるトレーラーの大きさ等によっては、フレーム本体部12を1台のトレーラーに搭載し、片持ち張り出し部14および吊り部16をもう1台のトレーラーに搭載して、部材据付装置10を構成する部材を分割輸送することも可能である(詳しくは「(1-2)設置作業手順」で後述する。)。
吊り部16は、鉛直支持部材30と、2次元支持部材32と、2軸回動軸機構34と、部材固定治具36と、斜め伸縮ジャッキ38、40と、回動手段42と、を有してなり、据付対象部材(ここでは新設床版102)と直接的に連結して据付対象部材を固定する部位であり、連結固定した据付対象部材を目標とする据え付け位置の上方まで電動トロリ50により運搬し、さらに、据付対象部材の水平面内における回動角度および据付対象部材の水平面に対する傾斜状態を調整して、据付対象部材を適切な据付姿勢で据え付ける役割を有する。ただし、吊り部16は、据付対象部材を上下方向に移動させる手段を有しておらず、目標とする据え付け位置の上方で据付対象部材を適切な据付姿勢に調整するところまでが吊り部16の役割であり、吊り部16が適切な据付姿勢に調整した据付対象部材は、フレーム本体部12の脚部20が収縮することで、目標とする据え付け位置まで下降して目標とする据え付け位置に据え付けられる。なお、本願において、「据付対象部材を上下方向に移動させる手段」とは、据付対象部材の上下方向の位置を実質的に変更させることを目的とした手段のことであり、具体的には例えば、ホイストのように荷を上下方向に移動させることを目的とした手段のことであり、据付対象部材を略水平面内で回動させることを目的とした手段や据付対象部材の水平面に対する傾斜状態を変更することを目的とした手段は含まれない。
吊り部16は、電動トロリ50の下部に、上から順に、回動手段42、鉛直支持部材30、2次元支持部材32の順に連結されている。回動手段42と鉛直支持部材30とは、ピン30A(図8および図9参照)により連結されており、回動手段42と鉛直支持部材30との間で分離させることが容易な構造になっている。後述する「(1-2)設置作業手順」の<一括輸送の場合の設置作業手順>においては、輸送の際には回動手段42と鉛直支持部材30との間で分離させて、トレーラー80に積み込んでいる。本願では、吊り部16から回動手段42を除いた部位を吊り部本体16Aと称することがある。
吊り部16は、据付対象部材(ここでは新設床版102)を上方から支持した状態で片持ち張り出し部14の長手方向に沿って電動トロリ50が移動することで、目標とする据え付け位置の上方まで据付対象部材を運搬し、また、回動手段42により据付対象部材の水平面内における回動角度を調整する。また、鉛直支持部材30と2次元支持部材32との連結は2軸回動軸機構34を介してなされており、さらに、図6~図9に示すように、鉛直支持部材30と2次元支持部材32との間には、水平面に対して斜め方向に伸縮する2つの斜め伸縮ジャッキ38、40が備えられており、2つの斜め伸縮ジャッキ38、40を適切に伸縮させることで据付対象部材の水平面に対する傾斜状態を正確に調整することができるようになっており、吊り部16は、据付対象部材の水平面に対する傾斜状態も調整する。このため、本第1実施形態に係る部材据付装置10を用いて部材の据え付けを行うことにより、据付対象部材を適切な据付姿勢(水平面内における適切な回動角度および水平面に対する適切な傾斜状態)で据え付けることができる。
ただし、前述したように、部材据付装置10においては、フレーム本体部12の全体が一様に上下方向に伸縮することで、片持ち張り出し部14に取り付けられた吊り部16が上下方向に移動する。したがって、吊り部16が適切な据付姿勢に調整して上方から支持した新設床版102は、フレーム本体部12の全体が一様に収縮することで下降して、目標とする据え付け位置に据え付けることができるようになっている。このため、本第1実施形態に係る部材据付装置10では、据付対象部材を上下移動させる手段を吊り部16に設けることが不要であり、吊り部16の構成がコンパクトになっている。このため、トレーラー80による輸送の際において高さ制限に抵触しにくくなっている。
鉛直支持部材30は、ある程度大きな角形または円形の断面を持つ鋼材等であって金属製の剛な部材であり、具体的には例えば、角型鋼管を鉛直支持部材30に用いる場合には、その断面(鉛直支持部材30の長手方向と直交する断面)の形状は、1辺の長さが100~200mm程度で厚さが6~12mm程度の角形(正方形)である。このため、後述する回動手段42によって鉛直支持部材30の上部に加えられたねじりモーメントは、鉛直支持部材30の下部に連結された2次元支持部材32にリアルタイムに伝達され、回動手段42によって鉛直支持部材30の上部に加えられたねじり角により2次元支持部材32の回動角度をリアルタイムに制御することができ、2次元支持部材32に固定された新設床版102の回動角度をリアルタイムに制御することができる。また、鉛直支持部材30が剛な部材であることから、後述する2つの斜め伸縮ジャッキ38、40を伸縮させて、鉛直支持部材30に対する2次元支持部材32の傾き状態をリアルタイムに制御することができ、2次元支持部材32の水平面に対する傾き状態をリアルタイムに制御することができ、2次元支持部材32に固定された新設床版102の水平面に対する傾き状態をリアルタイムに制御することができる。また、2次元支持部材32に固定された新設床版102を、電動トロリ50によって片持ち張り出し部14に沿って移動させたり、後述する回動手段42によって水平面内を所定の角度だけ回動させたり、後述する2つの斜め伸縮ジャッキ38、40を伸縮させて新設床版102の水平面に対する傾斜状態を調整したりしても、鉛直支持部材30が剛な部材であることから、新設床版102が揺動することが抑制されており、現場において作業員がその揺動を抑えることは原則として不要であり、遠隔操作で電動トロリ50、回動手段42および斜め伸縮ジャッキ38、40を操作することで、新設床版102の据付位置および据付姿勢を適切に制御することも可能である。
2次元支持部材32は、図1、4等に示すように、溝形鋼を平面方向(2次元方向)に井形状に縦横に連結してなる2次元方向に広がる部材であり、2次元支持部材32は、この2次元方向に広がる略同一平面上にあって、かつ、全ての箇所が同一直線上にあるわけではない4つの固定箇所(つまり、同一直線上にはない3以上の固定箇所)を備えていて、該4つの固定箇所で、据付対象部材(ここでは新設床版102)を上方から固定する2次元支持部材である。本第1実施形態に係る部材据付装置10の2次元支持部材32では、新設床版102を固定する固定箇所を4つにしたが、2次元方向に広がる略同一平面上にあって、かつ、同一直線上にはない3以上の固定箇所であればよく、新設床版102を固定する2次元支持部材32の固定箇所の数は4つに限定されるわけではない。
2次元支持部材32の4つの固定箇所には、具体的には部材固定治具36が配置されていて、部材固定治具36により新設床版102を2次元支持部材32に固定する。
2軸回動軸機構34は、図8、図9に示すように、2つのピン34Aと、2つのピン34Bと、を備えており、2つのピン34Aのそれぞれの長手方向は水平面内の同一直線上にあって第1の回動軸を形成しており、2つのピン34Bのそれぞれの長手方向は水平面内の同一直線上にあって第2の回動軸を形成している。そして、第1の回動軸と第2の回動軸とは、お互いに略直交している。つまり、2軸回動軸機構34は、同一水平面内にあって、かつ、お互いに略直交する2つの回動軸を備えた機構である。
2軸回動軸機構34は、2次元支持部材32の中心部付近に設けられており、鉛直支持部材30の下端部が2軸回動軸機構34の上端に連結している。このため、2次元支持部材32は、鉛直支持部材30に対して任意の方向について任意の傾き状態をとることができ、水平面に対して任意の方向について任意の傾き状態をとることができる。
部材固定治具36は、図10(図4のX-X線断面図)に示すように、下部連結具36Aと、中間連結具36Bと、上部連結具36Cと、ピン36Dと、箱状定着具36Xと、ねじ山付きロッド36Yと、を有してなり、新設床版102を2次元支持部材32に固定する治具である。中間連結具36Bの下端部36B1が下部連結具36Aの貫通孔を挿通して、中間連結具36Bは下部連結具36Aに連結しており、中間連結具36Bの上端部36B2がピン36Dを介して上部連結具36Cに連結している。箱状定着具36Xは側壁部材36X1と天井梁部材36X2とを有してなり、側壁部材36X1は2次元支持部材32の溝形鋼の上面に連結されており、対向する側壁部材36X1の上面には天井梁部材36X2が、対向する側壁部材36X1の間を架け渡すように配置されている。上部連結具36Cは、2つの対向する対向板状体36C1と、該2つの対向板状体36C1の上部を連結する連結体36C2と、から構成されており、2つの対向する対向板状体36C1は天井梁部材36X2を挟み込むように配置されている。ねじ山付きロッド36Yの外周面はねじが切られており、ねじ山付きロッド36Yは、上部連結具36Cの連結体36C2に螺合して貫通していて、ねじ山付きロッド36Yは下端が天井梁部材36X2の上面に当接している。ねじ山付きロッド36Yをその断面(ねじ山付きロッド36Yの長手方向と直交する断面)の中心軸を中心にして回動させると、上部連結具36Cが箱状定着具36Xの天井梁部材36X2に対して上下方向に昇降する。上部連結具36Cを上昇させる方向にねじ山付きロッド36Yを回転させると、上部連結具36Cが上昇し、ピン36Dを介して中間連結具36Bが上方に引っ張られ、上方に引っ張られた中間連結具36Bにより下部連結具36Aが上方に引っ張られる。
新設床版102の凹部102Aの下方の部位には、図10に示すように、頭部およびその近傍を凹部102A内に残してそれよりも下方の部位が新設床版102の内部に埋め込まれたアンカー102Bが設けられている。そして、部材固定治具36の下部連結具36Aがアンカー102Bの頭部に係合している。
したがって、上部連結具36Cを上昇させる方向にねじ山付きロッド36Yを回転させると、上方に引っ張られた下部連結具36Aによりアンカー102Bの頭部が上方に引っ張られ、その反力が、部材固定治具36の箱状定着具36Xを介して2次元支持部材32に伝達され、新設床版102を吊り下げることができる。
斜め伸縮ジャッキ38、40は、鉛直支持部材30と2次元支持部材32との間に設けられたクレビスジャッキであり、水平面に対して斜め方向に伸縮する。具体的には、斜め伸縮ジャッキ38は一端がクレビス継手38Aを介して鉛直支持部材30の上部に連結しており、他端がクレビス継手38Bを介して2次元支持部材32の上面(2次元支持部材32の中心部から2次元支持部材32の長手方向の長さの4分の1ぐらいの距離だけ長手方向の端部側へずれた地点)に連結しており、また、斜め伸縮ジャッキ40は一端がクレビス継手40Aを介して鉛直支持部材30の上部に連結しており、他端がクレビス継手40Bを介して2次元支持部材32の上面(2次元支持部材32の中心部から2次元支持部材32の短手方向の端部付近の地点)に連結している。
2軸回動軸機構34の2つの回動軸(ピン34Aによる第1の回動軸およびピン34Bによる第2の回動軸)と、2つの斜め伸縮ジャッキ38、40の伸縮方向との関係は、より具体的には次のようになっている。即ち、斜め伸縮ジャッキ38の伸縮方向を上方から水平面に投影したとき、その伸縮方向はピン34Aによる第1の回動軸と略直交しており、斜め伸縮ジャッキ40の伸縮方向を上方から水平面に投影したとき、その伸縮方向はピン34Bによる第2の回動軸と略直交している。
前述したように、鉛直支持部材30が剛な部材であり、また、2次元支持部材32は、2軸回動軸機構34を介して鉛直支持部材30の下端部に連結しているので、2つの斜め伸縮ジャッキ38、40を伸縮させて、鉛直支持部材30に対する2次元支持部材32の傾き状態をリアルタイムに制御することができ、2次元支持部材32の水平面に対する傾き状態をリアルタイムに制御することができ、2次元支持部材32に固定された新設床版102の水平面に対する傾き状態をリアルタイムに制御することができる。そのため、2つの斜め伸縮ジャッキ38、40を適切に伸縮させることで新設床版102の水平面に対する傾斜状態を正確に調整することができるようになっている。
回動手段42は、電動トロリ50の下部と鉛直支持部材30の上部との間に設けられており、鉛直支持部材30をその断面(鉛直支持部材30の長手方向と直交する断面)の中心軸周りに回動させる手段である。回動手段42は、回転減速機42Aを備えており、回転減速機42Aにより、鉛直支持部材30をその断面(鉛直支持部材30の長手方向と直交する断面)の中心軸周りに回動させるが、前述したように、鉛直支持部材30は剛な部材であり、回転減速機42Aによって鉛直支持部材30の上部に加えられたねじりモーメントは、鉛直支持部材30の下部に連結された2次元支持部材32にリアルタイムに伝達され、回動手段42によって鉛直支持部材30の上部に加えられたねじり角により2次元支持部材32の回動角度をリアルタイムに制御することができ、2次元支持部材32に固定された新設床版102の回動角度をリアルタイムに制御することができる。その結果、2次元支持部材32に部材固定治具36で固定された新設床版102の水平面内における回動角度を正確に調整することができる。
以上説明したように、本第1実施形態に係る部材据付装置10を用いて新設床版102を据え付ける際には、新設床版102は部材据付装置10の吊り部16の2次元支持部材32に部材固定治具36で固定されており、また、鉛直支持部材30はある程度大きな角形または円形の断面を持つ鋼材であって剛な部材であるので、鉛直支持部材30の上部にねじり角を加える回動手段42によって新設床版102の水平面内における回動角度をリアルタイムに制御することができ、また、鉛直支持部材30と2次元支持部材32との間に設けられた2つの斜め伸縮ジャッキ38、40を伸縮させて、新設床版102の水平面に対する傾き状態をリアルタイムに制御することができる。また、吊り部16の2次元支持部材32に固定された新設床版102を、電動トロリ50によって片持ち張り出し部14に沿って移動させたり、回動手段42によって水平面内を所定の角度だけ回動させたり、2つの斜め伸縮ジャッキ38、40を伸縮させて新設床版102の水平面に対する傾斜状態を調整したりしても、鉛直支持部材30が剛な部材であることから、新設床版102が揺動することが抑制されており、現場において作業員がその揺動を抑えることは原則として不要である。このため、本第1実施形態に係る部材据付装置10を用いて新設床版102を据え付けることにより、遠隔操作で電動トロリ50、回動手段42および斜め伸縮ジャッキ38、40を操作して、新設床版102の据付位置および据付姿勢(水平面内における回動角度および水平面に対する傾斜状態)を適切に制御することも可能であり、現場に配置する作業員の数を減らすことも可能である。
一方、特許文献1に記載の門型クレーン200におけるクレーン部230(床版を吊るクレーン部230)や従来の床版架設装置におけるホイスト(床版を吊るホイスト)においては、床版を吊る部材にワイヤーが用いられており、ワイヤーで吊った床版を電動トロリ等で移動させた際に生じる床版の揺動は、現場において作業員がその揺動を抑えることが必要であり、また、床版を所定の位置に適切に据え付けるためには、現場において作業員が手作業で、吊られた床版の据え付け位置や吊られた床版の水平面における回動角度および水平面に対する傾斜状態を調整する必要があり、従来技術では、床版の据え付け作業において、現場に配置する作業員の数を減らすことは難しかった。
また、本第1実施形態に係る部材据付装置10は、片持ち張り出し部14に沿って電動トロリ50が移動して、吊り部16が上方から支持した新設床版102が据付位置へと移動するので、特許文献1に記載の門型クレーン200における先端サポート部220のような部材が不要であり、全体がコンパクトに構成されている。また、本第1実施形態に係る部材据付装置10においては、脚部20の伸縮により、吊り部16に上方から支持された新設床版102の上昇および下降を行うので、据付対象部材を上下移動させる手段は吊り部16に設けられておらず、この点も、本第1実施形態に係る部材据付装置10全体のコンパクト化に寄与している。
(1-2)設置作業手順
本第1実施形態に係る部材据付装置10は、特許文献1に記載の門型クレーン200における先端サポート部220のような部材が不要であり、設置作業が効率化されている。図11~27を参照しつつ、本第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業手順を説明する。図11~19は、日本国内の公道を適法に走行できる1台のトレーラー80で本第1実施形態に係る部材据付装置10の全ての部材および部品等を一括輸送する場合の設置作業手順を模式的に示す図面であり、図20~27は、日本国内の公道を適法に走行できる2台のトレーラー82、84で本第1実施形態に係る部材据付装置10の部材および部品等を分割輸送する場合の設置作業手順を模式的に示す図面である。以下では、橋梁100の所定の地点に部材据付装置10を設置することを念頭に置いて、一括輸送する場合と分割輸送する場合とに分けて説明する。なお、図11~27のいずれにおいても、A図とB図の2図を記載しているが、A図は側方から見た側面図(橋梁100の橋軸直角方向から見た側面図)であり、B図は橋梁100の橋軸方向から見た正面図である。また、図11~16および図25、26のB図においては、図示の都合上、電動トロリ50および回動手段42を描いていない。
<一括輸送の場合の設置作業手順>
(ステップS1a)
図11は本第1実施形態に係る部材据付装置10を1台のトレーラー80で輸送中の状態(ステップS1a)を模式的に示す模式図である。図11に示すように、本第1実施形態に係る部材据付装置10は、日本国内の公道を適法に走行できる1台のトレーラー80に全ての部材および部品等を積み込んで一括輸送することが可能である。部材据付装置10の大きさとトレーラー80の大きさとの関係にもよるが、輸送する際には、通常の場合、フレーム本体部12から片持ち張り出し部14および吊り部16を取り外してトレーラー80に積載する。また、前述したように、片持ち張り出し部14は、張り出し方向とは反対方向の端部側の領域(張り出し方向とは反対方向の端部からやや中心寄りの領域)に2つのヒンジ機構(図示せず)が設けられており、上方から見て略J字状に折り畳めるようになっている。本第1実施形態に係る部材据付装置10を輸送する際のトレーラー80の大きさとの関係によっては、片持ち張り出し部14を伸ばした状態のままではトレーラー80に積載することが難しくなることも考えられるが、その場合には、片持ち張り出し部14を略J字状に折り畳むことでトレーラー80に積載できるようにすることも可能である。
(ステップS2a)
図12は部材据付装置10の走行装置24をトレーラー80から設置面に積み降ろしている状況(ステップS2a)を模式的に示す模式図である。ステップS1aの輸送によりトレーラー80が所定の場所(部材据付装置10を設置する場所)に到着したら、まず図12に示すように、走行装置24をトレーラー80の側方の設置面に積み降ろす。その際には、開閉アーム52の先端側に取り付けたワイヤー52Aで走行装置24を吊り上げ、その状態で開閉アーム52を開き、開閉アーム52の先端側が上方から見てトレーラー80の幅方向外側に位置するようにする。そして、ワイヤー52Aにより走行装置24をトレーラー80の側方の設置面に吊り降ろす。
(ステップS3a)
図13は、フレーム本体部12の荷重を荷重盛替え用ジャッキ28に盛り替えて、梁部22を開いて脚部20をトレーラー80の側方に移動させた状況(ステップS3a)を模式的に示す模式図である。フレーム本体部12の荷重を荷重盛替え用ジャッキ28に盛り替えることにより、脚部20にはフレーム本体部12の荷重が負荷されなくなり、梁部22を開いて脚部20をトレーラー80の側方に移動させることが可能になる。フレーム本体部12の荷重を荷重盛替え用ジャッキ28に盛り替えた後、梁部22を開いて、脚部20を上方から見てトレーラー80の幅方向外側に移動させたら、先に設置面に降ろしておいた走行装置24を、4つの脚部20のそれぞれの真下に配置する。
(ステップS4a)
図14は、脚部20を伸長させて、脚部20の下端に走行装置24を取り付けた状態(ステップS4a)を模式的に示す模式図である。先に設置面に降ろしておいた走行装置24を、ステップS3aで4つの脚部20のそれぞれの真下に配置したら、本ステップS4aで脚部20を伸長させ、脚部20の下端に走行装置24を取り付ける。脚部20の下端への走行装置24の取り付けが完了したら、荷重盛替え用ジャッキ28を収縮させる。脚部20の下端に走行装置24を取り付けることにより、フレーム本体部12は、前後方向に移動することが可能になる。また、片持ち張り出し部14を略J字状に折り畳んでいた場合には、この段階で、片持ち張り出し部14をまっすぐに伸ばすようにする。
(ステップS5a)
図15は、フレーム本体部12の取り付け部と片持ち張り出し部14の取り付け部との前後方向の位置合わせを行った状態(ステップS5a)を模式的に示す模式図である。具体的には、トレーラー80を前方に移動させて、フレーム本体部12の片持ち張り出し部14との取り付け部(図示せず)の真下に、トレーラー80に積載している片持ち張り出し部14のフレーム本体部12との取り付け部(図示せず)が位置するように位置を合わせる。ここでは、トレーラー80を前方に移動させることにより、フレーム本体部12の取り付け部(図示せず)と片持ち張り出し部14の取り付け部(図示せず)との前後方向の位置合わせを行っているが、状況に応じて、脚部20の下端に走行装置24を取り付けたフレーム本体部12を前後に移動させて位置合わせを行うようにしてもよい。
(ステップS6a)
図16は、フレーム本体部12の脚部20を収縮させて、フレーム本体部12に片持ち張り出し部14を連結させた状態(ステップS6a)を模式的に示す模式図である。具体的には、本ステップS6aでは、フレーム本体部12の脚部20を収縮させて、フレーム本体部12の取り付け部(図示せず)と片持ち張り出し部14の取り付け部(図示せず)との高さ方向の位置合わせを行い、両者を図示せぬボルト等で連結している。なお、この段階では片持ち張り出し部14に吊り部16の吊り部本体16Aは連結されていない。本第1実施形態に係る部材据付装置10において、回動手段42は吊り部16の一部であるが、ここで説明している一括輸送の際は、吊り部16は、回動手段42と鉛直支持部材30との間で分割しており、回動手段42と吊り部本体16Aとに分割している。
(ステップS7a)
図17は、片持ち張り出し部14を連結させたフレーム本体部12の脚部20を伸長させてフレーム本体部12を立ち上がらせた状態(ステップS7a)を模式的に示す模式図である。
ステップS6aで、フレーム本体部12に片持ち張り出し部14を取り付けたが、この段階では、まだ、片持ち張り出し部14に吊り部本体16Aは取り付けられていない。片持ち張り出し部14に吊り部本体16Aを取り付けるために、このステップS7aでいったん脚部20を伸長させてフレーム本体部12を立ち上がらせ、フレーム本体部12とトレーラー80との間で前後方向の相対移動ができるようにしている。
(ステップS8a)
図18は、フレーム本体部12の脚部20を収縮させて、片持ち張り出し部14に吊り部16を取り付けた状態(ステップS8a)を模式的に示す模式図である。
片持ち張り出し部14には電動トロリ50が取り付けられており、電動トロリ50の下部には回動手段42が取り付けられている。ステップS7aでフレーム本体部12を立ち上がらせて、フレーム本体部12とトレーラー80との間で前後方向の相対移動ができるようにした後、本ステップS8aでは、トレーラー80を前後方向に移動させて、電動トロリ50の下部に取り付けられた回動手段42の真下に吊り部本体16Aの鉛直支持部材30が位置するように位置を合わせる。その後にフレーム本体部12の脚部20を収縮させて、電動トロリ50の下部に取り付けられた回動手段42に鉛直支持部材30を連結して、吊り部16の組み立てを完了させる。
本ステップS8aで吊り部16の組み立てを完了して片持ち張り出し部14への吊り部16の取り付けが完了したことをもって、部材据付装置10は全ての部材および部品等が組み立てられたことになる。
(ステップS9a)
図19は、組み立ての完了した部材据付装置10を立設させた後、トレーラー80を部材据付装置10の設置場所から移動させた状態(ステップS9a)を模式的に示す模式図である。
組み立ての完了した部材据付装置10を用いて部材を据え付ける際には、輸送に用いたトレーラー80は不要であるので、本ステップS9aでは、フレーム本体部12の脚部20を伸長させて、組み立ての完了した部材据付装置10を立ち上げ、部材据付装置10とトレーラー80との縁を切り、トレーラー80を部材据付装置10の設置場所から移動させる。
<分割輸送の場合の設置作業手順>
本第1実施形態に係る部材据付装置10の部材および部品等を2台のトレーラー82、84で分割輸送する場合、1台目のトレーラー82でフレーム本体部12と走行装置24を輸送して、フレーム本体部12を設置場所にまず立設させる。そして、残りの部材及び部品(片持ち張り出し部14および吊り部16等)を2台目のトレーラー84で設置場所に搬入して、先に立設したフレーム本体部12に取り付けて、部材据付装置10を組み立てる。
(ステップS1b)
図20は本第1実施形態に係る部材据付装置10のフレーム本体部12と走行装置24を1台目のトレーラー82で輸送中の状態(ステップS1b)を模式的に示す模式図である。図20に示すように、トレーラー82は、フレーム本体部12と走行装置24以外の部材及び部品(片持ち張り出し部14および吊り部16等)を積んでいないため、トレーラー82は、一括輸送の際に用いるトレーラー80よりも小型のものにすることも可能な場合がある。
(ステップS2b)
図21は部材据付装置10の走行装置24をトレーラー80から設置面に積み降ろしている状況(ステップS2b)を模式的に示す模式図である。ステップS1bの輸送によりトレーラー82が所定の場所(部材据付装置10を設置する場所)に到着したら、まず図21に示すように、走行装置24をトレーラー80の側方の設置面に積み降ろす。その際には、開閉アーム52の先端側に取り付けたワイヤー52Aで走行装置24を吊り上げ、その状態で開閉アーム52を開き、開閉アーム52の先端側が上方から見てトレーラー82の幅方向外側に位置するようにする。そして、ワイヤー52Aにより走行装置24をトレーラー82の側方の設置面に吊り降ろす。
(ステップS3b)
図22は、フレーム本体部12の荷重を荷重盛替え用ジャッキ28に盛り替えて、梁部22を開いて脚部20をトレーラー80の側方に移動させた状況(ステップS3b)を模式的に示す模式図である。フレーム本体部12の荷重を荷重盛替え用ジャッキ28に盛り替えることにより、脚部20にはフレーム本体部12の荷重が負荷されなくなり、梁部22を開いて脚部20をトレーラー80の側方に移動させることが可能になる。フレーム本体部12の荷重を荷重盛替え用ジャッキ28に盛り替えた後、梁部22を開いて、脚部20を上方から見てトレーラー80の幅方向外側に移動させたら、先に設置面に降ろしておいた走行装置24を、4つの脚部20のそれぞれの真下に配置する。
(ステップS4b)
図23は、脚部20を伸長させて、脚部20の下端に走行装置24を取り付けた状態(ステップS4b)を模式的に示す模式図である。先に設置面に降ろしておいた走行装置24を、ステップS3bで4つの脚部20のそれぞれの真下に配置したら、本ステップS4bで脚部20を伸長させ、脚部20の下端に走行装置24を取り付ける。脚部20の下端への走行装置24の取り付けが完了したら、荷重盛替え用ジャッキ28を収縮させる。脚部20の下端に走行装置24を取り付けることにより、フレーム本体部12は、前後方向に移動することが可能になる。
(ステップS5b)
図24は、脚部20の下端に走行装置24を取り付けてフレーム本体部12を立設させた後、1台目のトレーラー82を部材据付装置10の設置場所から移動させた状態(ステップS5b)を模式的に示す模式図である。
脚部20の下端に走行装置24を取り付けてフレーム本体部12を立設させた後は、輸送に用いた1台目のトレーラー82は不要であるので、本ステップS5bでは、フレーム本体部12を立設させた場所(部材据付装置10の設置場所)から1台目のトレーラー82を移動させる。
(ステップS6b)
図25は、片持ち張り出し部14及び吊り部16等を搭載した2台目のトレーラー84を、フレーム本体部12を立設させた場所に配置させた状態(ステップS6b)を模式的に示す模式図である。
フレーム本体部12を立設させた場所にトレーラー84を配置する際には、フレーム本体部12の取り付け部(図示せず)と片持ち張り出し部14の取り付け部(図示せず)との前後方向および左右方向の位置が合うように配置する。具体的には、フレーム本体部12の片持ち張り出し部14との取り付け部(図示せず)の真下に、トレーラー84に積載している片持ち張り出し部14のフレーム本体部12との取り付け部(図示せず)が位置するように、トレーラー84を配置する。また、片持ち張り出し部14を略J字状に折り畳んでいた場合には、この段階で、片持ち張り出し部14をまっすぐに伸ばすようにする。
2台目のトレーラー84に積まれた片持ち張り出し部14は荷台86に支持されていて下方に空間が確保されており、荷台86に積まれた片持ち張り出し部14には電動トロリ50が取り付けられており、電動トロリ50の下部には回動手段42が取り付けられており、回動手段42には吊り部本体16Aの鉛直支持部材30が取り付けられていて、2台目のトレーラー84に積まれた片持ち張り出し部14は吊り部16が組み立てられて取り付けられた状態で現場に搬入される。したがって、片持ち張り出し部14に吊り部本体16Aを取り付ける作業を現場で行うことは不要である。
(ステップS7b)
図26は、フレーム本体部12の脚部20を収縮させて、フレーム本体部12に片持ち張り出し部14を連結させた状態(ステップS7b)を模式的に示す模式図である。具体的には、本ステップS7bでは、フレーム本体部12の脚部20を収縮させて、フレーム本体部12の取り付け部(図示せず)と片持ち張り出し部14の取り付け部(図示せず)との高さ方向の位置合わせを行い、両者を図示せぬボルト等で連結する。
本ステップS7bでフレーム本体部12への片持ち張り出し部14の取り付けが完了したことをもって、部材据付装置10は全ての部材および部品等が組み立てられたことになる。
(ステップS8b)
図27は、組み立ての完了した部材据付装置10を立設させた後、トレーラー84を部材据付装置10の設置場所から移動させた状態(ステップS8b)を模式的に示す模式図である。
組み立ての完了した部材据付装置10を用いて部材を据え付ける際には、輸送に用いたトレーラー84は不要であるので、本ステップS8bでは、フレーム本体部12の脚部20を伸長させて、組み立ての完了した部材据付装置10を立ち上げ、部材据付装置10とトレーラー84との縁を切り、トレーラー84を部材据付装置10の設置場所から移動させる。
<部材据付装置10の効率化された設置作業>
以上、本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業を、一括輸送の場合と分割輸送の場合について説明したが、どちらの場合も、脚部20の伸縮によるフレーム本体部12の伸縮動作とトレーラーによる水平面内における位置合わせ(主に前後方向の位置合わせ)を行うことで部材据付装置10の設置作業を完了することができ、クレーン等の他の大がかりな装置を現場で使用する必要はなく、部材据付装置10の設置作業が効率化されている。
また、本第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業は、一括輸送の場合と分割輸送の場合のどちらでも実施することができ、部材据付装置10の大きさと手配できたトレーラーの大きさとの関係や現場の状況等に応じて使い分けることができ、より効率的な方を選択することができ、この点でも部材据付装置10の設置作業が効率化されている。
本第1実施形態に係る部材据付装置10をトレーラーに積み込む際には、一括輸送の場合も分割輸送の場合も、前述した手順と逆の手順を行えばよいので、トレーラーに積み込む作業も効率化されている。
以上のように、本第1実施形態に係る部材据付装置10の設置作業及びトレーラーへの積み込み作業は効率化されているので、夜間のみ交通規制をして工事を行い、昼間は交通開放をするという進め方をする工事においても好適に対応することができる。
(1-3)部材据付方法
本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10を用いて、新設床版102を目標とする据え付け地点に据え付ける手順について、図28~38を参照しつつ説明する。ここでは、橋梁100において、目標とする据え付け地点に新設床版102を据え付ける場合を念頭に置いて説明する。
(ステップS1c)
まず、橋梁100における所定の設置場所(目標とする据え付け地点の近傍の場所)において、前述した「「(1-2)設置作業手順」にしたがって、図28に示すように、部材据付装置10を組み立てて設置する(ステップS1c)。
(ステップS2c)
ステップS1cで組み立てて設置した部材据付装置10のフレーム本体部12の中に、図29に示すように、トレーラー88で新設床版102を搬入する(ステップS2c)。
(ステップS3c)
部材据付装置10のフレーム本体部12の脚部20を収縮させ、ステップS2cで搬入したトレーラー88上の新設床版102を、図30に示すように、吊り部16の2次元支持部材32に固定する(ステップS3c)。
(ステップS4c)
部材据付装置10のフレーム本体部12の脚部20を伸長させてフレーム本体部12を立ち上げ、ステップS2cで搬入したトレーラー88上の新設床版102を、図31に示すように、吊り部16が上方から支持した状態で吊り上げる(ステップS4c)。
(ステップS5c)
ステップS4cで、トレーラー88上の新設床版102を、吊り部16が上方から支持した状態で吊り上げた後、トレーラー88をフレーム本体部12の中から移動させる(ステップS5c)。図32は、トレーラー88をフレーム本体部12の中から移動させた後の状態を示している。
(ステップS6c)
電動トロリ50を片持ち張り出し部14に沿って、片持ち張り出し部14の張り出し方向の先端付近まで移動させ、図33に示すように、吊り部16が上方から支持した状態の新設床版102を、片持ち張り出し部14の張り出し方向の先端付近まで移動させる(ステップS6c)。なお、本ステップS6cは、ステップS5cよりも先に実施してもよく、ステップS5cとステップS6cの順番はどちらを先に実施してもよい。
(ステップS7c)
吊り部16が上方から支持した状態の新設床版102を、片持ち張り出し部14の張り出し方向の先端付近まで移動させた後、図34に示すように、回動手段42により、吊り部16が上方から支持した状態の新設床版102を水平面内で90°回転させ、新設床版102の主鉄筋方向が橋梁100の橋軸直角方向となるようにする(ステップS7c)。
(ステップS8c)
部材据付装置10のフレーム本体部12の脚部20を収縮させてフレーム本体部12を下方向に収縮させ、主鉄筋方向が橋梁100の橋軸直角方向となるように回転させた新設床版102を、図35に示すように、橋梁100の目標とする据え付け地点に据え付ける(ステップS8c)。据え付け後、新設床版102の2次元支持部材32への固定を解除し、吊り部16との連結を解除する。
(ステップS9c)
図36に示すように、部材据付装置10のフレーム本体部12の脚部20を伸長させてフレーム本体部12を立ち上げる(ステップS9c)。
(ステップS10c)
図37に示すように、回動手段42により、2次元支持部材32を水平面内で90°回転させ、2次元支持部材32の長辺方向が橋梁100の橋軸方向となるようにする(ステップS10c)。
(ステップS11c)
図38に示すように、電動トロリ50を片持ち張り出し部14に沿って、片持ち張り出し部14の張り出し方向とは反対方向に移動させ、吊り部16をフレーム本体部12の内部に引き戻すとともに、部材据付装置10の全体を、走行装置24により片持ち張り出し部14の張り出し方向に前進させ、片持ち張り出し部14の先端部が、次の新設床版102の目標とする据え付け位置の上方に位置するようにする(ステップS11c)。
(2)第2実施形態
図39は、本発明の第2実施形態に係る部材据付装置60を用いて新設床版104の据え付けを行っている状況の一例を示す斜視図である。
本第2実施形態に係る部材据付装置60は、第1実施形態に係る部材据付装置10を橋梁100の幅員方向に2台並べて配置してなる部材据付装置であり、部材据付装置10そのものについての説明は前記「(1)第1実施形態」で説明した通りであるので、部材据付装置10についての各部材や各部品等についての説明は省略する。
前述したように、本発明の第1実施形態に係る部材据付装置10の大きさは、図1に示すように、橋梁100の幅員方向については、ほぼ1車線分の幅に収まる大きさであり、第1実施形態に係る部材据付装置10は、1車線のみを車線規制して1車線ごとに施工を行う半断面施工に好適に用いることができる。
一方、図39に示すように、第1実施形態に係る部材据付装置10を橋梁100の幅員方向に2台並べて配置して、本第2実施形態に係る部材据付装置60を構成することにより、2車線分の幅の新設床版104の据え付けを行うこと、つまり橋梁100の全断面施工を行うことも可能になる。
ただし、2つの吊り部16で上方から支持した2車線分の幅の新設床版104を、脚部20の位置を通過するように橋梁100の橋軸方向に移動させることはできないので、本第2実施形態に係る部材据付装置60で2車線分の幅の新設床版104の据え付けを行う場合は、部材据付装置60を新設床版104の据付位置から橋梁100の橋軸方向に所定の距離後退させておき、据付位置と部材据付装置60との間にスペースを確保しておき、そのスペース内で新設床版104を水平面内で90°回転させてから、図39に示すように、新設床版104を2つの吊り部16で上方から支持して、所定の据付場所に新設床版104を据え付ける。
(3)補足
以上説明したように、第1実施形態に係る部材据付装置10は、図1に示すように、橋梁100の幅員方向の大きさが、ほぼ1車線分の幅に収まる大きさであり、第1実施形態に係る部材据付装置10は、1車線のみを車線規制して1車線ごとに施工を行う橋梁100の半断面施工に用いることができ、第2実施形態に係る部材据付装置60は、図39に示すように、第1実施形態に係る部材据付装置10を橋梁100の幅員方向に2台並べて構成されており、2車線分の幅の新設床版104の据え付けを行うこと、つまり橋梁100の全断面施工を行うことが可能であったが、第1実施形態に係る部材据付装置10を対象橋梁の幅員方向に3台以上並べて部材据付装置を構成することで、3車線以上の橋梁において、3車線以上の幅の新設床版の据え付けを行うことも可能である。
また、第1実施形態に係る部材据付装置10において、梁部22は、ヒンジ機構22Aにより水平面内を90°回動して開閉できるように構成されており、梁部22の開き角度を調整することで、橋梁100の幅員方向に隣り合う脚部20同士の間の距離を調整することができるようにしているが、梁部22においてヒンジ機構22Aに替えてスライド機構を用い、橋梁100の幅員方向に隣り合う脚部20同士の間の距離を調整することができるように構成してもよい。具体的には例えば、梁部22を片持ち張り出し部14と直交する方向にスライド移動可能に収納する筒体をフレーム本体部12に設け、該筒体内に梁部22をスライド移動可能に収納するようにしてもよい。
また、第1実施形態に係る部材据付装置10において、片持ち張り出し部14は2つのヒンジ機構を有していて、略J字状に折り畳むことができるように構成されており、略J字状に折り畳むことで片持ち張り出し部14の長手方向の長さを短くできるようにしているが、2つのヒンジ機構に替えてスライド機構を用い、片持ち張り出し部14の長手方向の長さを調整できるように構成してもよい。具体的には例えば、片持ち張り出し部14の全長の60~70%程度の梁部材を片持ち張り出し部14として用い、該梁部材をその長手方向にスライド移動可能なように収納する筒体をフレーム本体部12に設け、該筒体内に該梁部材をスライド移動可能に収納するようにしてもよい。
また、第1実施形態に係る部材据付装置10において、脚部20および梁部22は、どちらも4つずつ設けたが、どちらも4つより多く設けてもよい。
また、第1実施形態に係る部材据付装置10においては、荷重盛替え用ジャッキ28をフレーム本体部12に設けたが、輸送に用いるトレーラーに荷重盛替え用ジャッキを設けるようにしてもよい。
10、60…部材据付装置
12…フレーム本体部
14…片持ち張り出し部
14A…I形鋼
14A1…上フランジ
14A2…下フランジ
14B…溝形鋼
16…吊り部
16A…吊り部本体
18…天井部
20…脚部
22…梁部
22A…ヒンジ機構
24…走行装置
26…カウンターウェイト
28…荷重盛替え用ジャッキ
30…鉛直支持部材
30A…ピン
32…2次元支持部材
34…2軸回動軸機構
34A、34B…ピン
36…部材固定治具
36A…下部連結具
36B…中間連結具
36B1…下端部
36B2…上端部
36C…上部連結具
36C1…対向板状体
36C2…連結体
36D…ピン
36X…箱状定着具
36X1…側壁部材
36X2…天井梁部材
36Y…ねじ山付きロッド
38、40…斜め伸縮ジャッキ
38A、38B、40A、40B…クレビス継手
42…回動手段
42A…回転減速機
50…電動トロリ
50A…車輪
52…開閉アーム
52A…ワイヤー
80、82、84、88…トレーラー
86…荷台
100…橋梁
102、104…新設床版
102A…凹部
102B…アンカー

Claims (19)

  1. 部材を据え付けるための据付装置であって、
    上下方向に伸縮可能なフレーム本体部と、
    前記フレーム本体部に連結していて前記フレーム本体部から片持ちで張り出した片持ち張り出し部と、
    据え付けられる前記部材を前記片持ち張り出し部から下方に所定の長さを以て吊下げ支持するように構成されているとともに、前記片持ち張り出し部の長手方向に沿って移動可能に構成された吊り部と、
    を備え、
    据え付けられる前記部材の所定位置への据え付けは、前記フレーム本体部の下方向への収縮により行うことを特徴とする部材据付装置。
  2. 前記フレーム本体部は、上下方向に伸縮可能な少なくとも4つの脚部を有してなることを特徴とする請求項1に記載の部材据付装置。
  3. 前記フレーム本体部は梁部を少なくとも4つ有していて、少なくとも4つの前記脚部のそれぞれの上部に当該脚部と略直交するように前記梁部が1つずつ連結していて、前記梁部は、連結している前記脚部とは反対側の端部にそれぞれヒンジ機構を有していて、連結している前記脚部と略直交する面内を、有している前記ヒンジ機構を中心として回動可能なことを特徴とする請求項2に記載の部材据付装置。
  4. 前記片持ち張り出し部と略直交する略水平方向にスライド移動可能な梁部を、前記フレーム本体部は少なくとも4つ有していて、少なくとも4つの前記梁部はそれぞれの一端に、当該梁部と略直交するように前記脚部が1つずつ連結していることを特徴とする請求項2に記載の部材据付装置。
  5. 前記片持ち張り出し部は、前記フレーム本体部から着脱可能なことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の部材据付装置。
  6. 前記片持ち張り出し部はヒンジ機構を有していて、折り畳み可能なことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の部材据付装置。
  7. 前記片持ち張り出し部は、その長手方向にスライド移動可能なことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の部材据付装置。
  8. 前記吊り部は、上方から支持した前記部材を略水平面内で回動させる回動手段を備えており、該回動手段により前記部材の略水平面内における回動角度を調整できることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の部材据付装置。
  9. 前記回動手段は、回転減速機を備えた機構であることを特徴とする請求項8に記載の部材据付装置。
  10. 前記吊り部は、
    略鉛直方向に延びる鉛直支持部材と、
    2次元方向に広がる略同一平面上にあって、かつ、同一直線上にはない3以上の固定箇所を備えていて、該3以上の固定箇所で、据え付けられる前記部材を上方から固定することができる2次元支持部材と、
    前記鉛直支持部材の下端部と前記2次元支持部材の中央部付近とを連結する、異なる方向に延びる2つの回動軸を備えた2軸回動軸機構と、
    を有してなり、
    前記2次元支持部材に上方から固定された据え付けられる前記部材を、前記2つの回動軸のうちの少なくとも1つの回動軸周りに回動させることにより、当該部材の水平面に対する傾斜状態を調整することができることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の部材据付装置。
  11. 異なる方向に延びる前記2つの回動軸は、お互いに略直交することを特徴とする請求項10に記載の部材据付装置。
  12. 前記吊り部は、前記鉛直支持部材と前記2次元支持部材との間に設けられた斜め伸縮ジャッキを備えており、該斜め伸縮ジャッキにより、前記2次元支持部材に上方から固定された据え付けられる前記部材の水平面に対する傾斜状態を調整できることを特徴とする請求項10に記載の部材据付装置。
  13. 前記吊り部は、前記鉛直支持部材と前記2次元支持部材との間に設けられた斜め伸縮ジャッキを複数備えており、該複数の斜め伸縮ジャッキは異なる方向に伸縮し、該複数の斜め伸縮ジャッキにより、前記2次元支持部材に上方から固定された据え付けられる前記部材の水平面に対する傾斜状態を調整できることを特徴とする請求項10に記載の部材据付装置。
  14. 前記吊り部は、前記鉛直支持部材と前記2次元支持部材との間に設けられた斜め伸縮ジャッキを2つ備えており、該2つの斜め伸縮ジャッキは異なる方向に伸縮し、該2つの斜め伸縮ジャッキの伸縮方向を上方から水平面に投影したとき、該2つの斜め伸縮ジャッキのうちの1つの伸縮方向は前記2つの回動軸のうちの1つと略直交し、該2つの斜め伸縮ジャッキのうちの他の1つの伸縮方向は前記2つの回動軸のうちの他の1つと略直交し、該2つの斜め伸縮ジャッキにより、前記2次元支持部材に上方から固定された据え付けられる前記部材の水平面に対する傾斜状態を調整できることを特徴とする請求項11に記載の部材据付装置。
  15. 前記脚部の下端部には、走行装置が連結されていることを特徴とする請求項2~4のいずれかに記載の部材据付装置。
  16. 前記部材は、橋梁の上部構造の部材であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の部材据付装置。
  17. 1台のトレーラーに前記フレーム本体部を分解せずに搭載可能であり、前記フレーム本体部を分解せずに搭載した前記1台のトレーラーは日本国内の公道を適法に走行可能であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の部材据付装置。
  18. 請求項1~4のいずれかに記載の部材据付装置を用いて部材を据え付けるための部材据付方法であって、
    請求項1~4のいずれかに記載の部材据付装置を所定の場所に準備する準備工程と、
    前記準備工程で準備した前記部材据付装置を下方向に収縮させて、当該部材据付装置の前記吊り部に、据え付ける前記部材を連結する連結工程と、
    前記連結工程で前記部材据付装置の前記吊り部に前記部材を連結した後、前記部材据付装置を伸長させて、前記吊り部が前記部材を上方から支持した状態で前記部材据付装置を立ち上げる立ち上げ工程と、
    前記吊り部が前記部材を上方から支持した状態で、前記吊り部が前記片持ち張り出し部に沿って前記片持ち張り出し部の張り出し方向先端側に移動する移動工程と、
    前記移動工程で前記吊り部が前記片持ち張り出し部の張り出し方向先端側に移動した後、前記部材据付装置を下方向に収縮させて、前記吊り部が上方から支持した前記部材を所定の位置に据え付ける据付工程と、
    を有することを特徴とする部材据付方法。
  19. 請求項12に記載の部材据付装置を用いて部材を据え付けるための部材据付方法であって、
    請求項12に記載の部材据付装置を所定の場所に準備する準備工程と、
    前記準備工程で準備した前記部材据付装置を下方向に収縮させて、当該部材据付装置の前記吊り部に、据え付ける前記部材を連結する連結工程と、
    前記連結工程で前記部材据付装置の前記吊り部に前記部材を連結した後、前記部材据付装置を伸長させて、前記吊り部が前記部材を上方から支持した状態で前記部材据付装置を立ち上げる立ち上げ工程と、
    前記吊り部が前記部材を上方から支持した状態で、前記吊り部が前記片持ち張り出し部に沿って前記片持ち張り出し部の張り出し方向先端側に移動する移動工程と、
    前記移動工程で前記吊り部が前記片持ち張り出し部の張り出し方向先端側に移動した後、前記斜め伸縮ジャッキにより、前記2次元支持部材に上方から固定された前記部材の水平面に対する傾斜状態を調整する傾斜状態調整工程と、
    前記傾斜状態調整工程の後、前記部材据付装置を下方向に収縮させて、前記吊り部が上方から支持した前記部材を所定の位置に据え付ける据付工程と、
    を有することを特徴とする部材据付方法。
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