JPH06223547A - 蓋開閉装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トーションスプリングに最適な弾性力を働か
せて蓋を開成することができる蓋開閉装置を提供する。 【構成】 トーションスプリング７の端部９が傾斜面１
２に当接したＣＤ蓋１の閉成状態より、ロックを解除す
ると、上記ＣＤ蓋１はトーションスプリング７の付勢力
を受けて軸部４を中心に回転して開成してゆく。蓋１開
成に伴い、端部９は傾斜面１２より摺動して平面１３に
達する。その後、トーションスプリング７は係止片５と
当接して蓋１は開成状態になる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はラジオカセットテープレ
コーダ（ラジカセ）等に内蔵されたディスク装置の蓋開
閉装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、ラジカセ等に内蔵されたコンパク
トディスク（ＣＤ）装置の蓋開閉装置としては図３に示
されるものがある。

【０００３】１は左右の側板に夫々軸孔３を形成したＣ
Ｄ蓋で、キャビネット２に形成された軸部４に上記軸孔
３を嵌合することにより開閉自在に軸支されている。

【０００４】上記ＣＤ蓋１には該ＣＤ蓋１の開成位置を
規定する係止片５、及び後述するトーションスプリング
のコイル部が係合する突部６が形成されている。

【０００５】上記トーションスプリング７は略中心部の
コイル部８が突部６に係合支持され、一方の端部９がＣ
Ｄ蓋１の内面に当接し、もう一方の端部１０がキャビネ
ット２に当接して、ＣＤ蓋１を常に開成方向に弾性付勢
している。

【０００６】そして、ＣＤ蓋１を閉成状態に保持してい
る図示しないロック機構を解除すると、上記ＣＤ蓋１は
トーションスプリング７の付勢力を受けて開成してゆ
き、該トーションスプリング７が係止片５に当接してＣ
Ｄ蓋１が開成位置に達する。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の蓋開閉装置においては、トーションスプリング７を
固定するためにコイル部８をＣＤ蓋１の突部６に係合し
ていたので、上記突部６は上記トーションスプリング７
のＣＤ蓋開成付勢力による反力を受けて、ＣＤ蓋１がね
じれて変形し、ＣＤ蓋１とキャビネット２との間の隙間
の不均一及び段差の発生、さらには、ＣＤ蓋１開閉時に
おける摺動抵抗の発生というような外観、機構上の問題
の原因となっていた。

【０００８】また、ＣＤ蓋１が開成動作初期スムーズに
開成するためにバネ弾性の強めのトーションスプリング
７を用いることもＣＤ蓋１の変形の要因となっていた。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題の解
決を目的としたものであり、キャビネットに軸支して開
閉自在となる蓋をトーションスプリングにより開成方向
に付勢する蓋開閉装置において、上記キャビネットに上
記トーションスプリングの一方の端部を支持すると共
に、そのコイル部を収納する凹部を形成し、上記蓋裏面
には蓋開閉動作時、トーションスプリングの他方の端部
が摺動する傾斜面を形成し、上記トーションスプリング
の他方の端部は蓋閉成動作に伴い上記傾斜面上を上昇す
るものである。

【００１０】

【作用】上記の構成によれば、蓋は閉成時、トーション
スプリングの一方端部が蓋裏面の傾斜面に当接している
ので、開成動作初期に上記トーションスプリングは十分
な開成付勢力を働かすことができる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明蓋開閉装置の一実施例を図１及
び図２に従って説明する。尚、図１及び図２で用いられ
ている符号で図３と同じ符号は同じ部分を示すものとす
る。

【００１２】ＣＤ蓋１の内面にはトーションスプリング
７の端部９が当接して摺動する当接面１１が形成されて
おり、該当接面１１は端部９当接時、トーションスプリ
ング７のコイル部８をより巻き上げる作用をする傾斜面
１２と、端部９当接時、上記傾斜面１２に当接するより
はコイル部８の巻き上げ作用が緩い平面１３とからなっ
ている。

【００１３】キャビネット２にはトーションスプリング
７のコイル部８を収納する凹部１４が形成され、さら
に、端部１０と当接してＣＤ蓋１開成方向の付勢力の反
力を受ける当接片１５が形成されている。

【００１４】次に、本発明蓋開閉装置の動作であるが、
ＣＤ蓋１閉成状態ではトーションスプリング７の端部９
がＣＤ蓋１の当接面１１の傾斜面１２に当接しているた
め、コイル部８はより巻き上げられた状態になってお
り、そのため、ＣＤ蓋１はトーションスプリング７によ
り開成方向の強い付勢力を受けている。

【００１５】そして、図示しないロック機構を解除する
と、端部９はトーションスプリング７の弾性力をＣＤ蓋
１に伝えながら該ＣＤ蓋１の開成に伴って当接面１１の
傾斜面１２より平面１３へ摺動していく。その後、トー
ションスプリング７が係止片５に当接してＣＤ蓋１が開
成位置に達する。

【００１６】また、ＣＤ蓋１を開成状態より閉成状態に
至らしめた時の動作は上述したＣＤ蓋１閉成状態より開
成状態に至らしめた時の動作の逆であるので説明を省略
する。 このように、本発明の蓋開閉装置は、ＣＤ蓋１
開成動作初期においては、トーションスプリング７の端
部９がＣＤ蓋１裏面の傾斜面１２に当接しているので、
上記トーションスプリング７よりＣＤ蓋１開成のための
付勢力がより強く働くようになる。

【００１７】

【発明の効果】以上のように本発明の蓋開閉装置におい
ては、蓋閉成時、トーションスプリングの蓋裏面と当接
する端部は傾斜面に当接した状態にあるので、開成動作
初期、上記トーションスプリングは強い開成付勢力を働
かせた状態となり、必要最小限のバネ弾性力を持ったト
ーションスプリングを用いて蓋をスムーズに開成でき
る。従って、強い弾性力のトーションスプリングを用い
る必要もないので、蓋が変形することもない。

【００１８】また、トーションスプリングのコイル部を
キャビネットの凹部に収納するので、トーションスプリ
ングの蓋開成付勢力の反力をキャビネットで受けること
になるため蓋の変形とはさらに無縁になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における蓋開閉装置の構成断
面図を示すものであり、（ａ）はＣＤ蓋閉成時、（ｂ）
はＣＤ蓋開成途中時である。

【図２】同装置におけるトーションスプリングと蓋との
当接部分詳細図を示すものであり、（ａ）はＣＤ蓋閉成
時、（ｂ）はＣＤ蓋開成途中時である。

【図３】従来の蓋開閉装置の構成断面図を示すものであ
り、（ａ）はＣＤ蓋閉成時、（ｂ）はＣＤ蓋開成途中時
である。

【符号の説明】

１ ＣＤ蓋 ２ キャビネット ３ 軸孔 ４ 軸部 ５ 係止片 ７ トーションスプリング ８ コイル部 ９，１０ 端部 １１ 当接面 １２ 傾斜面 １３ 平面 １４ 凹部 １５ 当接片

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キャビネットに軸支して開閉自在となる
   蓋をトーションスプリングにより開成方向に付勢する蓋
   開閉装置において、 上記キャビネットに上記トーションスプリングの一方の
   端部を支持すると共に、そのコイル部を収納する凹部を
   形成し、 上記蓋裏面には蓋開閉動作時、トーションスプリングの
   他方の端部が摺動する傾斜面を形成し、 上記トーションスプリングの他方の端部は蓋閉成動作に
   伴い上記傾斜面上を上昇することを特徴とする蓋開閉装
   置。