JPH1168343A - 蓋体係止機構 - Google Patents

蓋体係止機構

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Publication number
JPH1168343A
JPH1168343A JP22663597A JP22663597A JPH1168343A JP H1168343 A JPH1168343 A JP H1168343A JP 22663597 A JP22663597 A JP 22663597A JP 22663597 A JP22663597 A JP 22663597A JP H1168343 A JPH1168343 A JP H1168343A
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JP
Japan
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locking
lid
lock
lock lever
lever
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Application number
JP22663597A
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English (en)
Inventor
Satoru Shindo
哲 新藤
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Sony Group Corp
Original Assignee
Aiwa Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】蓋体係止機構に関して正常閉蓋時及び異常開蓋
時の操作性を改善する。 【解決手段】シャーシ44上にカセット蓋12のロック
片24に対し概ね同一線上に並ぶように設けられた第
1、第2ピン41,42と、この第1ピン41に挿嵌さ
れたI形スライド孔31、その第2ピン42に挿嵌され
たL形スライド孔32、ロック片24を係止する係止爪
部33及びこの係止爪部33の先端に設けられた被押出
し部34を有したロックレバー30と、第1ピン41を
軸にしてこのロックレバー30を一定方向に付勢するト
グルバネ40とを備え、カセット蓋12をキャビネット
11に係止する場合に、そのロック片24によって被押
出し部34もしくは係止爪部33が押されると、見かけ
上、L形スライド孔32の解除位置P2から係止位置P
1へ第2ピン42が移行するようになされたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カセットレコー
ダのカセット蓋開閉機構等に適用して好適な蓋体係止機
構に関する。更に詳しくは、常に一定方向に付勢される
と共に、開閉蓋に設けられたロック片の押圧によって回
動支点を変化させながら、スライドするロックレバーを
装置本体側に設けることによって、わずかな押圧力でも
蓋体をロックできるようにすると共に、ロックレバーが
誤ってロック位置にスライドしてしまったときでも、ロ
ック片を単にロックレバーに押圧するだけで、正常係止
状態に復帰させるようにして、蓋体開閉の操作性を改善
できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、携帯用カセットレコーダなど
の音響機器には、カセット蓋が設けられており、カセッ
トテープなどの記録媒体が収納室から脱落しないように
なされている。
【0003】一般に、カセット蓋は後端部が音響機器で
あるカセットレコーダ本体のリアキャビネット等に蝶番
で係合されており、その蝶番によって開閉できるように
なっている。また、一旦閉じたカセット蓋が不用意に開
くことがないように、リヤキャビネットとカセット蓋と
の間にはロック装置が設けられていることが多い。ロッ
ク装置は回転方式とスライド方式とに分類され、いずれ
の方式の場合も、リヤキャビネット等に設けられたロッ
ク用の凹部状の係止爪部と蓋体に設けられたロック片か
らなる。
【0004】特開平5−274853号公報には回転方
式のロック装置を備えた蓋体開閉装置が開示されてい
る。図8はこの種の回転方式のロック装置を備えた蓋体
係止機構を示す図である。
【0005】図8に示すように、支持基板1には回転軸
としての突出部2が設けられ、この突出部2にロックカ
ム3が挿嵌されている。一方、カセット蓋4にはロック
片4Aが取り付けられており、このロック片4Aがロッ
クカム3によって係止または解除されるようになされ
る。ロックカム3はロック片4Aを係止する係止爪部3
Aと、このロック片4Aによって押される被押出し部3
Bとを有している。
【0006】ロックカム3には小孔部3Cが設けられ、
この小孔部3Cと支持基板1に設けられた小孔部1Aと
の間にトグルバネ5が取り付けられ、突出部2を軸とし
たロックカム3の回転を時計方向もしくは反時計方向に
付勢するようになされる。
【0007】ところで、従来方式では図9Aに示すよう
に、トグルバネ5がロックカム3を反時計方向に付勢す
る位置(正常開蓋時の位置)にある場合には、ロック片
4Aによって被押出し部3を押すことにより、トグルバ
ネ5が反転して図8に示したようにロック片4Aを正常
に係止することができる。この時点でトグルバネ5がロ
ックカム3を時計方向に付勢する位置に向きを変えるの
で、それ以降、カセット蓋4の係止状態を維持できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来方
式では図9Bに示すように、カセット蓋4を閉める前
に、ロックカム3のみを単独で係止状態とした場合、す
なわち、トグルバネ5がロックカム3を時計方向に付勢
する位置(異常開蓋時の位置)になされた場合には、ユ
ーザがカセット蓋4を閉めようとしも、ロック片4Aが
係止爪部3Bの上部に当接してしまうため、カセット蓋
4を閉めることができない。
【0009】この状態からカセット蓋4を閉めるには、
トグルバネ5がロックカム3を反時計方向に付勢する位
置(正常開蓋時の位置)まで、そのロックカム3をユー
ザが手動で戻さなくてはならない。従って、ロックカム
3が誤って係止状態となされた場合(異常開蓋時)に、
正常係止状態へ復帰させるための操作性が悪いという問
題がある。
【0010】なお、スライド方式ではロック片を係止爪
部の上部に毎回、毎回スライドさせてカセット蓋を係止
する機構なので、正常閉蓋時でも金属と金属との不快な
摩擦音を払拭できない。
【0011】そこで、この発明はこのような従来の課題
を解決したものであって、正常閉蓋時及び異常開蓋時の
操作性を改善できるようにした蓋体係止機構を提案する
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、この発明に係る蓋体係止機構は、ロック片を有した
蓋体を装置本体に対して係止する機構であって、蓋体の
ロック片を係止する凹部状の係止爪部とそのロック片に
よって押圧される被押出し部とを有し、この蓋体のロッ
ク片による押圧によって回動支点を変化させながら、予
め定義された係止位置と解除位置との間をスライドする
ロックレバーと、このロックレバーを常に一定方向に付
勢するバネ体とを備え、ロックレバーが解除位置にある
状態から蓋体を係止する場合には、ロックレバーの被押
出し部が蓋体のロック片によって押圧されることにより
ロックレバーの係止爪部が蓋体のロック片をロックする
ようになされ、ロックレバーが既に係止位置にある状態
からこの蓋体を係止する場合には、ロックレバーの係止
爪部が蓋体のロック片によって押圧されることによりロ
ックレバーが正常係止状態に復帰するようになされたも
のである。
【0013】本発明によれば、ロックレバーが解除位置
にある正常開蓋状態から蓋体を装置本体に係止する場合
には、その蓋体のロック片によってロックレバーの被押
出し部が押されるので、ロックレバーがスライドし、そ
の後、バネ体による付勢力で、ロックレバーが回動し、
ロックレバーが解除位置から係止位置に移動するように
なり、ロックレバーの係止爪部が蓋体のロック片を上部
から覆うようになる。
【0014】従って、ロックレバーが回動を終了した時
点では、ロックレバーが係止位置に収まるようになり、
ロックレバーの係止爪部の凹部によって蓋体のロック片
が係止される状態になる(正常閉蓋時)。
【0015】このような正常閉蓋時には従来のスライド
方式のように蓋体のロック片がロックレバーの係止爪部
の凹部上をスライドしない。しかも、ロックレバーを少
し下方向にスライドさせる操作をするだけで係止爪部が
回転して横方向からロック片を係止するようになるの
で、正常閉蓋時にはわずかな押圧力で蓋体を係止するこ
とができる。
【0016】また、本発明によれば、蓋体が装置本体に
係止されていない状態で、ロックレバーが既に係止位置
にある異常開蓋状態から蓋体を装置本体に係止する場合
には、従来の回転方式のようにロックレバーを正常開蓋
位置まで戻すことなく、ロックレバーの上部から下部へ
向かって係止爪部を蓋体のロック片によってそのまま押
せばよい。
【0017】つまり、蓋体のロック片によって係止爪部
が押されると、バネ体により付勢される方向であって、
停止位置から解除位置にロックレバーがわずかに移動
し、その後、蓋体のロック片が係止爪部を交わした時点
で、バネ体によってロックレバーが付勢されることによ
り、すぐに係止位置にロックレバーが戻るようになる。
【0018】従って、ロックレバーが移動を終了した時
点では、正常開蓋状態からの係止動作と同様にロックレ
バーが係止位置に収まるので、ロックレバーの係止爪部
が蓋体のロック片を係止する状態になる。
【0019】これにより、ロックレバーが既に係止位置
にある異常開蓋状態から蓋体を正常係止状態に復帰させ
ることができ、従来の回転方式に比べて異常閉蓋時の操
作性を改善できる。
【0020】
【発明の実施の形態】続いて、この発明に係る蓋体係止
機構の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説
明する。
【0021】図1は本発明の実施の形態としての蓋体係
止機構を適用した携帯式のカセットテープレコーダの構
成を示す斜視図である。
【0022】本実施の形態では、常に一定方向に付勢さ
れると共に、開閉蓋に設けられたロック片の押圧によっ
て回動支点を変化させながら、スライドするロックレバ
ーを装置本体側に設けることによって、わずかな押圧力
でも蓋体をロックできるようにすると共に、ロックレバ
ーが誤ってロック位置にスライドしてしまったときで
も、ロック片を単にロックレバーに押圧するだけで、正
常係止状態に復帰させるようにして、蓋体開閉の操作性
を改善できるようにしたものである。
【0023】この蓋体係止機構14が適用された図1に
示すカセットレコーダ100は、カセットテープの記録
情報を読み取って、ヘッドホーンでその情報を聞くこと
が可能ないわゆるヘッドホーンステレオと呼ばれるもの
である。カセットテープはカセットレコーダ100の装
置本体としてのリヤキャビネット11の内側に形成され
た収容室11Aに収められる。
【0024】収容室11Aではカセットテープの再生処
理や巻き取り処理などが行われる。リヤキャビネット1
1には収容室11Aを開閉するカセット蓋12が取り付
けられている。カセット蓋12は長方形の箱状もしくは
板状である。
【0025】カセット蓋12の後端部22とリヤキャビ
ネット11との間には蝶番13が取り付けられており、
図中の矢印Aで示すように蝶番13を中心にカセット蓋
12を上下に動作させると、収容室11Aが開閉する。
カセット蓋12の前端部23であって、その内側にはロ
ック片24が設けられ、蓋体係止機構14によって係止
される。
【0026】本実施の形態としての蓋体係止機構14は
リヤキャビネット11の前端部11Bの内側に配置され
ており、カセット蓋12のロック片24を係止(ロッ
ク)するようになされる。つまり、カセット蓋12を閉
じたとき、カセット蓋12が不用意に開くのを蓋体係止
機構14によって防止できる。
【0027】図2は図1に示した蓋体係止機構14をZ
方向から見た拡大図である。上述したキャビネット11
の内側には金属性のシャーシ44が設けられ、図2に示
すように、そのシャーシ44上には2つの突起部として
の第1、第2ピン41,42が設けられる。これらの第
1、第2ピン41,42はカセット蓋12のロック片2
4に対して概ね同一線上に並ぶように配置される。これ
らを同一線上に配置したのはロック片24を蓋体係止機
構14が係止しているときに強制的に手等でカセット蓋
12を開こうとしてもロックレバー30が回転しないよ
うにするためである。
【0028】このシャーシ44上の第1,第2ピン4
1,42には板状のロックレバー30が取り付けられ
る。ロックレバー30の図で見て右側には、I字状の開
孔部としてのI形スライド孔31が設けられ、その下部
にはL字状の開孔部としての逆さL形スライド孔32が
設けられている。
【0029】そして、第1ピン41にはI形スライド孔
31が挿嵌され、第2ピン42にはL形スライド孔32
が挿嵌される。本実施の形態ではL形スライド孔32の
右側端部を係止位置P1とし、その左下端部を解除位置
P2とする。
【0030】また、ロックレバー30の上部には、係止
凹部37を有した係止爪部33が設けられ、カセット蓋
12のロック片24を係止凹部37により係止するよう
になされている。この係止凹部37の図で見て右先端に
は凸部状の被押出し部34が設けられ、ロック片24に
よって押されるようになる。
【0031】このロックレバー30の左端中央から延び
た部分の先端には小孔部36が設けられ、この小孔部3
6に対応させてシャーシ44にも小孔部44Aが設けら
れている。この小孔部36と小孔部44Aとの間にはト
グルバネ40が取り付けられる。そして、ロックレバー
30が時計方向に回転したロック状態では、シャーシ4
4上の第1ピン41を軸にしてロックレバー30を右回
転させるようにトグルバネ40はロックレバー30を矢
印P方向に付勢するようになされる(図4B)。
【0032】また、ロックレバー30が反時計方向に回
転したロック解除状態では、第1ピン41がI形スライ
ド孔31の下部に、第2ピン42がL形スライド孔32
の下部にそれぞれ収まるように、トグルバネ40がロッ
クレバー30を矢印P方向(左斜め上方向)に付勢する
ようになされる(図3B)。
【0033】従って、ロック状態では第2ピン42が係
止位置P1に保持されるので、ロックレバー30がロッ
ク片24をロックする状態を維持するようになり、ロッ
ク解除状態では第2ピン42が解除位置P2に位置保持
されるので、ロックレバー30が斜め左側に傾いた状態
を維持するようなる。
【0034】このように本実施の形態では、カセット蓋
12のロック片24によってロックレバー30の被押出
し部34もしくは係止爪部33が押されると、第1ピン
41,第2ピン42がそれぞれI形スライド孔31、L
形スライド孔32に案内されてロックレバー30が下方
向にスライドし、次いで、第1ピン41,第2ピン42
が両スライド孔31,32の上端にくると、第2ピン4
2の右側が開放されるため、トグルバネ40の付勢力に
よって第1ピン41を軸として、ロックレバー30が時
計方向に回動することにより、見かけ上、第2ピン42
がL形スライド孔32の解除位置P2から係止位置P1
へ移行するように機能する。
【0035】勿論、第1,2ピン41,42はシャーシ
44に固定されているから、第1,第2ピン41,42
が実際に動くわけでは無く、ロックレバー30が上下動
及び回動して姿勢を変えることにより、これらのピン4
1,42が見かけ上、移動したように見える。
【0036】このように被押出し部34等が押される
と、ロックレバー30が下方向に降りきったときに、第
1ピン41を軸にしてロックレバー30が回動し、係止
爪部33の上部にロック片24が触れることなく、ロッ
ク片24の左側上部から係止爪部33が覆いかぶさるよ
うになり、第2ピン42が係止位置P1に到達した時点
で、ロックレバー30の係止凹部37によってカセット
蓋12のロック片24が係止され、トグルバネ40の付
勢力によりこのロック状態が保持される。
【0037】更に、ロックレバー30の図中左端下部に
はリブ35が設けられ、本例ではこのリブ35を右側に
押し出すと、カセット蓋12のロック片24を解除でき
るようになされている。本実施の形態では、このロック
レバー30のリブ35が図で見て右方向に押されると、
ロックレバー30が反時計方向に回動することにより、
見かけ上、第2ピン42がL形スライド孔32の係止位
置P1から解除位置P2へ移行するように機能する。
【0038】次に、図3〜6を参照しながらカセット蓋
12の係止動作について説明する。図3Aはロックレバ
ー30の正常開蓋状態を示している。本実施の形態では
図3に示すように、ロックレバー30が第1、第2ピン
41,42を結ぶ線の延長線に対してθの傾きを持った
状態、つまり、シャーシ44上の第2ピン42がL形ス
ライド孔32の解除位置P2にあり、しかも、第1ピン
41がI形スライド孔31の下端に位置している状態を
正常開蓋状態とする。この状態をロックレバー30のホ
ームポジションとする。そして、トグルバネ40の付勢
力によりロックレバー30はこの状態で位置保持されて
いる。
【0039】このホームポジションから、カセット蓋1
2をキャビネット11に係止する場合は、図3Bに示す
ように、カセット蓋12を徐々に閉めて行くと、ロック
片24によってロックレバー30の被押出し部34が押
される。これにより、図4Aに示すように、I形スライ
ド孔31,L形スライド孔32に沿ってロックレバー3
0が下降し、下がりきったときに第1ピン41を軸にし
てトグルバネ40の付勢力により時計方向にロックレバ
ー30が回動し、L形スライド孔32の解除位置P2か
ら係止位置P1に見かけ上第2ピン42が移動し、この
状態でトグルバネ40の付勢力のために位置保持され
る。この移動に従って、ロック片24が係止爪部33の
上部に触れることなく、ロックレバー30の係止爪部3
3が上部からカセット蓋12のロック片24を覆うよう
になる。
【0040】従って、ロックレバー30が回動を終了し
た時点では図4Bに示すように、第1ピン41がI形ス
ライド孔31の上端に位置するようになる。これと共
に、第2ピン42がL形スライド孔32の係止位置P1
に収まるようになる。この結果、ロックレバー30の係
止凹部37によってカセット蓋12のロック片24を係
止する状態になる(正常係止時)。
【0041】このように正常係合時にはロックレバー3
0の係止爪部33の上部をロック片24がスライドしな
いで、本例ではロックレバー30を少し下方向にスライ
ドさせるだけのわずかな押圧力によって、係止爪部33
がロック片24を係止するようになる。従って、カセッ
ト蓋12の開閉に関して従来のスライド方式のような摩
擦を伴ったような違和感が無く、ユーザに対して良い感
触を与える。
【0042】次に、ロックレバー30がホームポジショ
ンに無い状態からカセット蓋12をキャビネット11に
係止する場合について説明する。
【0043】この状態はカセット蓋12がキャビネット
11に係止されていないにも係わらず、ロックレバー3
0が係止状態となっている場合である。つまり、図5A
に示すように第1ピン41がI形スライド孔31の上端
に位置しており、第2ピン42がL形スライド孔32の
係止位置P1にある状態(異常開蓋状態)である。
【0044】本実施の形態ではこのような異常開蓋状態
においても、従来の回転方式のようにロックレバー30
をホームポジションまで戻すことなく、図5Bに示すよ
うにロックレバー30の上部から下部へ向かってカセッ
ト蓋12のロック片24によって、そのまま係止爪部3
3を押せばカセット蓋12を係止できる。このときは、
従来のスライド方式のような動作になる。
【0045】つまり、図5Bに示すように、カセット蓋
12のロック片24によって係止爪部33のテーパー面
が押されると、このテーパー面がガイドとなりロック片
24を案内することでロックレバー30が第1ピン41
を軸にしてトグルバネ40により付勢される方向とは逆
方向(反時計方向)に回動し、第2ピン42がL形スラ
イド孔32の係止位置P1から見かけ上わずかに移動す
るようになる(図5B)。その後、カセット蓋12のロ
ック片24が係止爪部33を交わした時点で、トグルバ
ネ40によって付勢される時計方向にロックレバー30
が回動する。これにより、すぐに係止位置P1に第2ピ
ン42が戻るようになる。
【0046】従って、ロックレバー30が移動を終了し
た時点では、図4Bに示した正常開蓋状態からの係止動
作と同様に第1ピン41がI形スライド孔31の上端に
位置するようになる。これと共に、第2ピン42がL形
スライド孔32の係止位置P1に収まる。このため、ロ
ックレバー30の係止凹部37がカセット蓋12のロッ
ク片24を係止する状態になる。
【0047】これにより、図9Bに示した従来の回転方
式では困難であったロックカム3が既に係止位置にある
ような異常開蓋状態から、カセット蓋12を係止動作さ
せる場合においても、カセット蓋12のロック片24に
よってそのまま係止爪部33を押すことにより、キャビ
ネット11に対してカセット蓋12を正常係止状態に復
帰させることができる。
【0048】また、カセット蓋12をキャビネット11
から解除するときは、正常開蓋状態及び異常開蓋状態か
らの係止動作のいずれの場合も、図6Aに示すように、
図で見て右方向にロックレバー30のリブ35を押し出
す。これにより、ロックレバー30が反時計方向に回転
し、回転しきると今度はトグルバネ40の付勢力の上方
向の成分によりロックレバー30が上方向にスライド
し、第2ピン42がL形スライド孔32の係止位置P1
から解除位置P2へ見かけ上移行され、トグルバネ40
の付勢力によってこの状態が位置保持される。
【0049】従って、ロックレバー30が移動を終了し
た時点では、図6Bに示すように、第1ピン41がI形
スライド孔31の元の位置に戻る。これと共に、第2ピ
ン42がL形スライド孔32の解除位置P2に収まる。
このため、ロックレバー30の係止爪部33からカセッ
ト蓋12のロック片24が解除された状態に位置保持さ
れる。
【0050】このように本実施の形態では、カセット蓋
12のロック片24によってロックレバー30の被押出
し部34もしくは係止爪部33が押されると、第1ピン
41,第2ピン42がそれぞれI形スライド孔31、L
形スライド孔32に案内されてロックレバー30が下方
向にスライドし、次いで、第1ピン41,第2ピン42
が両スライド孔31,32の上端にくると、第2ピン4
2の右側が開放されるため、トグルバネ40の付勢力に
よって第1ピン41を軸として、ロックレバー30が時
計方向に回動することにより、見かけ上、第2ピン42
がL形スライド孔32の解除位置P2から係止位置P1
へ移行するように機能する。
【0051】勿論、第1,2ピン41,42はシャーシ
44に固定されているから、第1,第2ピン41,42
が実際に動くわけでは無く、ロックレバー30が上下動
及び回動して姿勢を変えることにより、これらのピン4
1,42が見かけ上、移動したように見える。
【0052】このように被押出し部34等が押される
と、ロックレバー30が下方向に降りきったときに、第
1ピン41を軸にしてロックレバー30が回動し、係止
爪部33の上部にロック片24が触れることなく、ロッ
ク片24の左側上部から係止爪部33が覆いかぶさるよ
うになり、第2ピン42が係止位置P1に到達した時点
に、ロックレバー30の係止凹部37によってカセット
蓋12のロック片24が係止される。
【0053】図7は実施例としてのロック機構50を示
す図である。この実施例ではロックレバー30のリブ3
5に連接部材を係合して、この連接部材の一端からロッ
クレバー30を操作するようになされたものである。
【0054】図7Aに示すように、第1ピン41及び第
2ピン42とを結ぶ線と直交する方向であって、第2ピ
ン42を原点とする右横方向のシャーシ44には第3ピ
ン43が設けられる。第2ピン42と第3ピン43との
間は、がた付きを防止するために任意の間隔φを有して
いる。このシャーシ44上の第2,第3ピン42,43
には連接部材としての板状のオープンレバー51が取り
付けられる。
【0055】オープンレバー51は逆さT字状を有して
いる。そして、オープンレバー51の長辺部分の両側に
は、I形スライド孔52及び53が設けられる。そし
て、第2ピン42にはI形スライド孔52が挿嵌され、
第3ピン43にはI形スライド孔53が挿嵌される。
【0056】また、オープンレバー51の左端部には突
起部56Aを有したリブ56が設けられ、ロックレバー
30のリブ35を係合するようになされている。オープ
ンレバー51の上部(逆さT字状の縦棒部位)には、キ
ャビネット11の外面から操作可能なレバー55が設け
られる。そして、リブ56の突起部56Aがロックレバ
ー30のリブ35を右側に押し出すようにレバー55を
介してオープンレバー51を操作すると、カセット蓋1
2のロック片24を解除できるようになされている。
【0057】このオープンレバー51の右側端部には凸
部51Aが設けられ、この凸部51Aに対応させてシャ
ーシ44にも凸部44Bが設けられている。この凸部5
1Aと凸部44Bとの間にはスプリングバネ54が取り
付けられる。このスプリングバネ54によって、オープ
ンレバー51を常に一定方向(本例では左方向)に付勢
するようになされる。換言するとオープンレバー51を
常に係止状態にする方向に付勢するようになされてい
る。
【0058】そして、図7Bに示すように、スプリング
バネ54による付勢方向と反対の方向(本例では右側)
にレバー55をスライドすると、リブ56の突起部56
Aがロックレバー30のリブ35を右側に押し出す。こ
れにより、ロックレバー30が反時計方向に回動するこ
とで、図6Bに示したように、ロックレバー30の係止
爪部33からカセット蓋12のロック片24を解除でき
る。その後、レバー55はスプリングバネ54の付勢に
より元に位置に復帰するがロックレバー30は先の例で
述べたようにトグルバネ40によりロック解除状態に保
持されている。
【0059】このようにロックレバー30のリブ35に
与える力点をオープンレバー51の中央部分のレバー5
5に移すことができるので、カセットレコーダ100の
リヤキャビネット11の前端部の所望の位置からカセッ
ト蓋12を開けることができる。
【0060】なお、先の例ではトグルバネ40をロック
レバー30の左脇に設けた場合に付いて説明したが、本
例のようにトグルバネ40をロックレバー30上に設け
てもよい。また、ロックレバー30を付勢する手段には
トグルバネ以外にもコイルスプリング等、ロックレバー
30を矢印P方向に付勢する手段であれば何を用いても
よい。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る蓋
体係止機構では、常に一定方向に付勢され、蓋体のロッ
ク片による押圧によって回動支点を変化させながら、予
め定義された係止位置と解除位置との間をスライドする
ロックレバーが設けられ、ロックレバーが解除位置にあ
る状態から蓋体を係止する場合には、ロックレバーの被
押出し部が蓋体のロック片によって押圧されることによ
りロックレバーの係止爪部が蓋体のロック片を上部から
覆うようになされたものである。
【0062】このような構成により正常閉蓋時には従来
のスライド方式のように蓋体のロック片がロックレバー
の係止爪部の上部をスライドすることなく、ロック片を
係止するようになるので、正常閉蓋時にはわずかな押圧
力で蓋体を係止することができる。
【0063】また、本発明によればロックレバーが既に
係止位置にある状態からこの蓋体を係止する場合には、
ロックレバーの係止爪部が蓋体のロック片によって押圧
されることによりロックレバーが正常係止状態に復帰す
るようになされたものである。
【0064】この構成により、従来の回転方式のように
ロックレバーを正常開蓋位置まで戻すことなく、ロック
レバーの上部から下部へ向かって係止爪部を蓋体のロッ
ク片によってそのまま押せばよく、従来の回転方式に比
べて異常閉蓋時の操作性を改善できる。
【0065】従って、この発明はカセットレコーダのカ
セット蓋開閉機構等に適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態としての蓋体係止機構を適用した
カセットレコーダ100の斜視図である。
【図2】蓋体係止機構14の拡大図である。
【図3】正常開蓋状態からの係止動作(その1)を示す
図である。
【図4】正常開蓋状態からの係止動作(その2)を示す
図である。
【図5】異常開蓋状態からの係止動作を示す図である。
【図6】正常係止状態からの解除動作を示す図である。
【図7】実施例としてのロック機構50の解除動作を示
す図である。
【図8】従来の回転方式の蓋体係止機構を示す図であ
る。
【図9】従来の回転方式の蓋体係止機構の動作を示す図
である。
【符号の説明】
3 ロックカム 10,14 蓋体係止機構 11 リヤキャビネット 12 カセット蓋 30 ロックレバー 40 トグルバネ 41 第1ピン 42 第2ピン 50 ロック機構

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロック片を有した蓋体を装置本体に対し
    て係止する機構であって、 前記蓋体のロック片を係止する凹部状の係止爪部と該ロ
    ック片によって押圧される被押出し部とを有し、前記蓋
    体のロック片による押圧によって回動支点を変化させな
    がら、予め定義された係止位置と解除位置との間をスラ
    イドするロックレバーと、 前記ロックレバーを常に一定方向に付勢するバネ体とを
    備え、 前記ロックレバーが解除位置にある状態から前記蓋体を
    係止する場合には、前記ロックレバーの被押出し部が前
    記蓋体のロック片によって押圧されることにより前記ロ
    ックレバーの係止爪部が前記蓋体のロック片をロックす
    るようになされ、 前記ロックレバーが既に係止位置にある状態から前記蓋
    体を係止する場合には、 前記ロックレバーの係止爪部が前記蓋体のロック片によ
    って押圧されることにより前記ロックレバーが正常係止
    状態に復帰するようになされたことを特徴とする蓋体係
    止機構。
  2. 【請求項2】 ロック片を有した蓋体を装置本体に対し
    て係止する機構であって、 前記蓋体のロック片を係止する凹部状の係止爪部と該ロ
    ック片によって押圧される被押出し部とを有し、前記蓋
    体のロック片による押圧によって回動支点を変化させな
    がら、予め定義された係止位置と解除位置との間をスラ
    イドするロックレバーと、 前記ロックレバーを常に一定方向に付勢するバネ体とを
    備え、 前記装置本体には任意の間隔を有して、前記蓋体のロッ
    ク片に対し概ね同一線上に並ぶように第1、第2の突起
    部が設けられ、 前記ロックレバーには、前記第1の突起部に挿嵌される
    I字状の開孔部と、前記第2の突起部に挿嵌されるL字
    状の開孔部とが設けられ、 前記L字状の開孔部の一方の端部を係止位置とし、その
    他方の端部を解除位置とし、前記解除位置に前記第2の
    突起部がある場合を開蓋状態とするとき、 前記ロックレバーの係止爪部または被押出し部が前記蓋
    体のロック片によって押されると、前記ロックレバーが
    スライドして前記第1の突起部を軸にして前記ロックレ
    バーが回動し、見かけ上、前記第2の突起部が前記解除
    位置から係止位置へ移行するようになされたことを特徴
    とする蓋体係止機構。
  3. 【請求項3】 前記ロックレバーに係合された連接部材
    が設けられ、 前記連接部材の一端を力点として前記ロックレバーが押
    されると、前記装置本体から前記蓋体を解除するように
    なされたことを特徴とする請求項1又は2記載の蓋体係
    止機構。
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