JPH0622341Y2 - おしめ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、身体障害者、病人、老人等の看護用或は乳児
の保育用等に用いるおしめの改良に関する。

従来の技術 従来この種のおしめとして、柔軟な紙質の吸水性素材を
用いて或はこれに高分子吸水剤等を内在せしめて平面的
に成形された形態の所謂使い捨てのおしめが市販され、
広く普及している。

考案が解決しようとする問題点 従来のおしめは、上記の如く平面的に成形されているこ
とから、これをＵ字状に曲成して股間に宛がった状態で
は、該おしめが股間に密着することとなる。かかる状態
で排便をした場合、糞便は肛門から体外に排出された直
後におしめの内表面に突き当たることとなって該おしめ
と股間との間に四方に広がり、股間全体を汚したり、顕
著な場合には腰或は背中にまで糞便が回り、身体を広く
汚す等のことが起こり得て、煩わしい後始末を必要とす
るおそれが多々生じる問題点があった。

本考案は、おしめの成形形状を新規な立体的形状とする
極めて簡単な手段によって、上記した従来のおしめにお
ける問題点を解決することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 上記の目的を達成するための本考案の構成を、実施例に
対応する第１〜３図を用いて説明すると、本考案に係る
おしめは、柔軟な吸水性素材でなるおしめ主体１の内表
面において、その基端部に臀部を乗載せしめる隆起部２
を形成し、また、その左右両側及び前端部に側壁部５、
５及び前端壁部６を形成したものである。

作用 本考案は上記の手段により、従来と同様にＵ字状に曲成
して股間に宛がって、おしめ主体１の内表面の基端部に
おける隆起部２上に臀部を乗載せしめた状態となす。か
かる状態で排便をした場合、肛門はおしめ主体１の内表
面に対して隆起部２の高さｈ分だけの高低差を持つか
ら、肛門から体外に排出される糞便は、隆起部２の前下
方におけるおしめ主体１の内表面上に溜めることが出来
ることとなる。このようにして、おしめ主体１における
隆起部２の前下方の内表面上を糞便溜りと成すことがで
きるから、糞便が股間全体に押し広げられたり或は腰、
背中等にまで回ることを防止でき、糞便により身体を不
用に汚すことを抑制することができる。

また、加えておしめ主体１の内表面の左右両側に側壁部
５、５を形成した場合には、尿の横漏れを防ぎ、吸い取
らせることができる。

更に、加えておしめ主体１の内表面の前端部に前端壁部
６をも形成した場合には、股間の下に平面状に敷いて使
用し、尿の外部流出を堰き止めて吸い取ることができ
る。

実施例 以下、図面について本考案の実施例を説明すると、第１
〜２図において、１は従来公知の紙質或はこれに高分子
吸収剤等を内在せしめた柔軟な吸水性素材から成るおし
め主体であって、その寸法を例示すれば、成人の排便を
対象とする場合には、一辺を３０〜５０cm程度とする略
正方形状が適当である。該おしめ主体１の内表面上の基
端部には臀部を乗載せしめるための隆起部２を一体的に
突出形成している。該隆起部２は、おしめ主体１の内表
面に対し５〜１０cm程度の高さｈを設定することが効果
的であるが、その高さ寸法を特に限定するものではな
い。また、該隆起部２の上面は平面或は若干の凸曲面で
あることが望ましい。

図中３はおしめ主体１の内表面側を被覆する透水性の表
紙、４はおしめ主体１の外表面側を被覆する防水紙であ
る。

第３図は第二実施例を示すもので、おしめ主体１の内表
面に前記実施例におけると同様に臀部を乗載せしめるた
めの隆起部２を突出形成すると共にこれに加えておしめ
主体１の左右両側に側壁部５、５をも隆起形成したもの
である。該側壁部５、５は、１〜２cm程度の高さが適当
である。

このようにおしめ主体１の左右両側に側壁部５、５を隆
起形成すると、排尿した場合に尿を横漏れせしめること
なく、おしめ主体１に吸い取らせることができる作用を
なす。

図中６は、おしめ主体１の内表面の前端部において前記
側壁部５、５の前端部に連接するように隆起形成した前
端壁部であり、おしめ主体１をＵ字状に曲成することな
く股間の下に平面状に敷いて排尿に使用する際、該前端
壁部６は前記側壁部５、５と相まって尿の外部への流出
を堰き止めて吸い取らせることができる作用をなす。

考案の効果 本考案おしめは以上の如くなり、排便時において糞便を
隆起部２の前下方におけるおしめ主体１の内表面上に溜
めることができるから、糞便により身体を不用に汚すこ
とを抑制できて、排便時の煩わしい後始末を容易化し得
ると共に尿の横漏れ、外部流出を防いで吸い取らせるこ
とができ、構造簡単にして実施容易である等の優れた実
用的効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は斜視図、
第２図は中央部縦断面図、第３図は他の実施例を示す斜
視図である。 １……おしめ主体、２……隆起部 ５……側壁部、６……前端壁部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】柔軟な吸水性素材でなるおしめ主体１の内
   表面の基端部に臀部を乗載せしめる隆起部２を形成した
   ことを特徴とするおしめ。
2. 【請求項２】柔軟な吸水性素材でなるおしめ主体１の内
   表面の基端部に臀部を乗載せしめる隆起部２を形成する
   と共に左右両側に側壁部５、５を形成したことを特徴と
   するおしめ。
3. 【請求項３】柔軟な吸水性素材でなるおしめ主体１の内
   表面の基端部に臀部を乗載せしめる隆起部２を形成する
   と共に左右両側及び前端部に側壁部５、５及び前端壁部
   ６を形成したことを特徴とするおしめ。