JPH0114645Y2

JPH0114645Y2 -

Info

Publication number: JPH0114645Y2
Application number: JP8436983U
Authority: JP
Priority date: 1983-06-02
Filing date: 1983-06-02
Publication date: 1989-04-28
Also published as: JPS59189810U

Description

【考案の詳細な説明】（技術分野）本考案は、おむつ、特に紙おむつに関する。

（背景技術・技術的課題）近時、紙おむつは、使い捨て可能であるがゆえ
に、その需要は増々伸びつつある。そして、現時
点における典型的な紙おむつは、紙または綿など
からなる吸液層と可撓性プラスチツクなどからな
る防液層との積層構造であつて、着用時におい
て、人体側に吸液層を位置させるようにしたもの
である。

しかしながら、従来の紙おむつにあつては、小
便（以下、液体排泄物という。）および大便（以
下、固体排泄物という。）兼用であるため、無駄
が多く、また寝たきり老人のおむつ取替え作業が
面倒である。

（考案の目的）本考案の目的は、かかる技術的課題を解決し、
女性および子供用として適合し得る紙おむつを提
供することにある。

（考案の要旨）本考案は、吸液機能を有するもの（以下、吸液
体という。）を、単なるパツドではなく、パツド
の長手方向両端部をその一面側においてそれぞれ
該パツドの中央部へ向け、かつ、該長手方向に対
して角度をもたせて巻込むことによつて該中央部
を一方向に延びる凹部として構成するとともに、
防液機能および該吸液体を保持する機能を有する
もの（以下、袋体という。）を、該吸液体の周囲
に吸液機能を損わないように存在させ、もつて、
女性および子供（失禁者を含む。）用としてふさ
わしいものとした、ことを特徴とする。

（実施例）以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

（実施例の構成）第１図〜第５図は、一実施例を示したもので、
各図において、１は吸液体、２は袋体であつて、
両者１と２とによつておむつＡが構成されてい
る。

前記吸液体１は、線状パルプ、綿、スフ綿、ま
たは（防水）紙などによつて形成されるものであ
り、当初においては第１図に示すような矩形パツ
ド１′であつて、該パツド１′を第２図に示すよう
な状態を経由して巻込んでいくことにより、構成
されるものである。すなわち、パツド１′の長手
方向両端部１ａ，１ａを、該パツド１′の一面側
において、中央部１ｂへ向けて巻込むことによつ
て構成されている。本例においては、巻込み方向
をパツド１′長手方向に対して（ここでは、上方
側へ）角度をもたせ、一端部１ａに係る巻込み方
向と他端部１ａに係る巻込み方向とを、中央部１
ｂにおける短手方向に延びる線ｌを基準にして、
線対称の関係としている。したがつて、こうして
構成された吸液体１は、中央部１ｂにおいてパツ
ド１′短手方向に延びる凹部３を有し、かつ、該
短手方向における吸液体１中央部がその両端部に
比して相対的に太くなつている。

なお、パツド１′は、具体的には、紙制袋内に
綿状パルプ等をつめ込むことにより構成されてお
り、第１図〜第３図において示した符号４は、該
袋とするための接合部位、そして５は線状パルプ
等をつめ込むために形成された開口部位をそれぞ
れ示す。

前記袋体２は、可撓性プラスチツクなどによつ
て形成されるものであり、前記吸液体１を収容し
ていないとき（非収容時）においては第４図に示
すように収容空間を有さない単なる板状物として
存在し得るものである。本例においては、非収容
時における該板状物外形が多角形とされ、その一
辺（長辺のもの）が開口部６とされるとともに、
袋体２の幅が、開口部６開口方向中央部において
最大であり、その両端部に向かうにつれて徐々に
小とされている。

このような構造をした前記袋体２内に、その開
口部６より、前記吸液体１を挿入しそして収容す
ることにより、第５図に示すようなおむつＡを得
る。該おむつＡは、袋体２の開口部６の存在位置
に、吸液体１の凹部３を、両者６と３との延び方
向を一致させて、存在させている。したがつて、
該おむつＡにあつては、吸液体１のうち太い中央
部が袋体２の開口部６に相当する位置に収容され
るので、該開口部６がその閉口方向に直交する方
向に自ずと押し開かれる状態となり、前述した開
口部６を凹部３との延び方向一致と相俟つて、吸
液体１の凹部３を充分に外部に露出させることに
なる。

（実施例の作用）次に、こうした構成のおむつＡについて、その
作用を述べる。

先ず、女性または子供（以下、着用者という。）
の着用部位に、おむつＡを載せる。この場合にお
いて、着用者の上下方向とおむつＡの長手方向
（凹部３の延び方向）とを一致させた状態とする。

次いで、該着用者に、おむつＡを覆つて第６図
に示すようないわゆる丁字帯Ｂを巻付け、これに
よつて、前記おむつＡを確実に保持する。同図に
おいて、７はマジツクフアスナ（登録商標）を示
す。

このような状態において、着用者の排泄物は凹
部３より吸液体１内部へ移行され、ここにおいて
該吸液体１に浸透していくことになる。そのた
め、吸液体１のうち着用者に当接している部分
は、排泄物によつてあまり濡れておらず、排泄後
におけるおむつＡ着用状態においても、感触がそ
れ程悪くならず、さわやかな状態を維持する。

また、着用部位において、吸液体１は太くなつ
ているので、排泄物が吸液体１背面側（着用者当
接側とは反対側）に達するまでに充分に吸液体１
によつて吸収され、したがつて、吸液体１背面側
から局部的に排泄物が洩れることもない。

（実施例の効果）イ袋体２を可撓性プラスチツクによつて形成し
たので、吸液体１によつて吸収された排泄物、
また該吸液体１より洩れ出た排泄物を完全に遮
断することができる。

ロ袋体２を前述したように構成したので、吸液
体１の収容時において、該袋体２の収容可能容
積が、前記開口部６開口方向における該袋体２
中央部から該袋体２両端部に向かうにつれて小
となつており、収容される吸液体１が、凹部３
延び方向において、その両端部に向かうにつれ
て徐々に細くなるように規制されているので、
フイツト性（ひいては使い心地）をより一層向
上させ得る。

（変形例）ａ吸収性パツド１は、矩形に限らない。たとえ
ば、円形または多角形（矩形を除く。）のもの
であつてもよい。

ｂ巻込み方向に係る角度は、適宜選択できる。
もつとも、吸液体の中央部に一方向に延びる凹
部が形成されることが、要件である。

ｃ吸液体１は、その内部に吸液剤（たとえば、
吸液性ポリマー）または吸臭剤（たとえば、活
性炭）などの添加剤を含有してもよい。

ｄおむつＡの保持は、通常のパンツ（生理用で
あつても可）によつて行なつてもよい。

ｅ本考案に係るおむつＡは、従来の紙おむつと
併用してもよい。

なお、比較を容易にするために、従来の紙おむ
つの典型例を第７図イ，ロに示しておく。同図に
おいて、８は吸液層、９は防液層をそれぞれ示
す。

（考案の効果）以上の如く、本考案によれば、次のような種々
の効果を奏する。

吸液体１をパツド１′の巻込みによつて構成
するとともに、袋体２も該吸液体１の外形に沿
わせて存在させたので、おむつＡ全体をコンパ
クト化でき、したがつて、おむつＡの取替え作
業が楽になるほか、持ち運びにも便宜である。

吸液体１の中央部に一方向に延びる凹部３を
存在させたので、該凹部３を着用者の着用部位
に対峙させておむつＡを保持すれば、排泄物
を、吸液体１の当接部位を濡らすことなくさわ
やかな状態に維持でき、したがつて、女性およ
び子供（失禁者を含む。）用おむつとして好都
合である。

吸液体１の形成は単なるパツドを巻込むこと
によつてこれを行なえるので、おむつＡを作業
性良く、簡便に得ることができる。

排泄方向において、吸液体１を太くし、か
つ、該吸液体１の背面側に防液体（袋体２）を
存在させたので、おむつＡ外部へ洩れることが
なく、被服等を汚すことが皆無となり、したが
つて、失禁者の外出ができ易くなる。

吸液体１と着用者の着用部位との間に袋体２
を存在させていないので、該袋体２が邪摩にな
らず、したがつて、吸液体１の吸液機能を充分
に発揮することができる。

パツド両端部１ａ，１ａの巻込み方向を、パ
ツド１′長手方向に対して角度をもたせたので、
吸液体１は、凹部３延び方向における中央部が
その両端部に比して太く、該吸液体１を袋体２
に収容したとき、袋体２の開口部６を押し開く
ことになり、したがつて、おむつＡは吸液体１
の凹部３が袋体２で閉塞されることなく、充分
に外部に露出した状態を呈する。

吸液体１が、凹部３延び方向において、その
中央部が太く、両端部に向かうにつれて徐々に
細くなつているので、着用者の着用部位に丁度
フイツトし、使い心地が向上する。

吸液体１を袋体２に保持させたので、該吸液
体１は巻込まれた形状をそのまま維持し、した
がつて、型くずれしない。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，ロ〜第３図は、本考案の一実施例に
係る吸液体１を示す図であつて、第１図イは巻込
み前のもの（パツド１′）を示す正面図、第１図
ロは同じく側面図、第２図は巻込み途中のものを
示す正面図そして第３図は巻込み後のものを示す
正面図、第４図は、前記例に係る袋体２（収容空
間を有さない状態のもの）を示す正面図、第５図
は、前記例に係るおむつＡを示す正面図、第６図
は、本考案に係るおむつＡを保持するための丁字
帯の一例を示す正面図、そして第７図イ，ロは、
従来のおむつの典型例を示す図であつて、第７図
イはその正面図そして第７図ロはその他の側面
図、を表わす。１……吸液体、１′……パツド、３……凹部、
２……袋体、６……開口部、Ａ……おむつ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) 吸液性パツドに基づいて形成され、該パツド
の長手方向両端部を、該パツドの一面側におい
てそれぞれ中央部へ向けて巻込むことによつて
該中央部を一方向に延びる凹部とした吸液体
と、防液性であつて、少なくとも前記凹部を外部
に露出させて前記吸液体の周囲に存在する袋体
と、からなり、前記パツドの巻込み方向を前記長手方向に対
して角度をもたせた、おむつ。 (2) 前記袋体が一方向に延びる開口部を有し、該
袋体内に、該開口部に前記凹部をそれらの延び
方向を一致させて位置させて、前記吸液体を収
容するようにした実用新案登録請求の範囲第１
項記載のおむつ。 (3) 前記袋体について、前記吸液体の収容時にお
ける収容可能容積が、前記開口部開口方向にお
ける該袋体中央部から該袋体両端部に向かうに
つれて、徐々に小となるようにした実用新案登
録請求の範囲第２項記載のおむつ。