JPS6021058Y2 - 生理用ナプキン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、経血を吸収保持する生理用ナプキンの改良に
関する。

従来、生理用ナプキンにおいて、肌当接面で経血が面方
向へあまり拡散することがなくスポット状に吸収される
ように意図したものが知られている。

かかる意図を達成する一つの手段として、外装材と吸収
体の上面との間にレーヨンステーブル綿層を介在させる
ことにより、肌当接側の外装材と吸収体の上面との間に
空間を設けるようにしである。

しかし、このナプキンにおいて肌当接面に排泄された経
血が外装材とその下面のレーヨンステーブル綿層をスポ
ット状に添過しても、吸収体で吸収拡散された経血が該
綿層を広範囲にわたって湿潤させるため、レーヨンステ
ーブル綿層が嵩を失い、外装材と吸収体の上面とが直接
接触する状態になり、その結果、外装材が広範囲にわた
って経血で汚れることになり、着用者に不快感を与える
。

また一般に外装材としては不織布が用いられているが、
近年、経済的理由などから低目付きの不織布が用いられ
るようになって来ているので、吸収体に吸収拡散された
状態が表面の不織布を介して透視され、そのためナプキ
ンの取り外し後にも不快感を与えることがある。

本考案の目的は、前述のような従来の欠点をなくすこと
ができるように改良された生理用ナプキンを提供するこ
とにあり、その目的を遠戚するための本考案の構成要旨
とするところは、少なくとも吸収体の下面に不透水性シ
ートが上面にレーヨンステーブルまたはこれを主材とす
る綿状離隔層を配置し、この積層体の少なくとも上面を
不織布で被覆し一本化しである・生理用ナプキンにおい
て、前記綿状離隔層と前記吸収体との間に少なくとも５
ｆ！／ｒｄの日付を有する自己融着型レーヨン不織布を
介在させであることを特徴とする前記ナプキンに存する
。

さらに本考案を図示の実施態様に基づいて説明すると、
以下のとおりである。

図面は本考案ナプキンの横断斜視図す。

ナプキン１は、吸収体２の上面に自己融着型レーヨン不
織布３、その上面に綿状離隔層４をそれぞれ配置し、不
透水性シート５を吸収体２の下面からレーヨン不織布３
の両側部に巻き上げて配置し、この積層体を不織布６で
包括し一体化しである。

自己融着型レーヨン不織布３は、従来一般に生理用ナプ
キンや使い捨ておむつの吸収体として用いられているク
レープ吸水紙・綿状（解繊）パルプに比較して実際上、
高吸収性にして高拡散性（高吸収・高拡散速度）を有す
ることが知られており、′三菱レイヨンヨの開発にかか
るもので商品名ｒＴＣＦ、の下に同社などから入手可能
なものである。

この不織布の目付は、５〜６０ ｆ ／ｒｒｌ。好まし
くは１５〜４Ｂ／７７１″であり、５グ／ボ以下では所
期の機能を果すことができず、６０ｇ／７７１″以上で
あっても所期の機能は同じで経済的に不利である。

綿状離隔層４は、レーヨンステーブル１００％からなっ
ても、レーヨンステーブル５０〜９唾量％ポリエステル
ステーブル１０〜５唾量％との混綿であっても、レーヨ
ンステーブル６０〜叩重量％に綿状パルプ１０〜句重量
％を混在させたものであってもよく、レーヨンステーブ
ル、ポリエステルステーブルは、繊度１〜５ｄ、長さ５
〜６０ｍｍである。

また綿状離隔層４の目付は、５〜６０ｇ／−であること
が好ましく、５１１／ｌｒｉ以下では経血による湿潤下
での吸収体２の上面と不織布６との離隔機能を果すこと
が困難であり、６０９／ｌｒｉ以上では該層４に経血が
吸収される量が増大し該層を設けた目的が阻害される。

吸収体２は、上部に綿状パルプ層７、下部にクレープ吸
水紙層８を配置して構成してあり、この構成が好ましい
が、その他の構成であってもよい。

また吸収体の一部には、従来一般に生理用ナプキンや使
い捨ておむつの吸収体として用いられている高吸収性高
分子ポリマーを用いてあってもよい。

なお、図示例の吸収体２は、上部綿状バルブ層７の中央
域７ａを凸出させることにより、ナプキン１の腹当接面
を隆起させ着用者の陰部に対する適合密着性かえられる
ようにしである。

不透水性シート５は従来一般に生理用ナプキンや使い捨
ておむつに用いられている可撓性合成樹脂フィルム・防
水紙など、同様に外装材としての不織布６は、公知の不
織布をそれぞれ用いることができる。

以上のように構成しである本考案によれば、肌当接側の
外装材たる不織布６に排泄された経血は、この部位の不
織布６、離隔層５をスポット状に透過し、自己融着型レ
ーヨン不織布３ですばやく吸収されると同時に面方向へ
拡散され、吸収体２へ導かれる。

したがって、前記レーヨン不織布３に吸収された経血が
離隔層４に逆流移行してこれを湿潤することが少なく、
またそのため股当接側の不織布６が経血で汚れることも
少ない。

かりに離隔層４が前記レーヨン不織布３以外の吸収体す
なわちクレープ吸水紙や綿状パルプなどからなる吸収体
２の上面に直接接触している場合には、これら吸収体は
、既述したように前記レーヨン不織布３に比較して吸収
拡散速度が低いから、離隔層４に逆流移行する経血量が
多くなる。

ちなみに、かかる逆流移行を少なくする手段として、離
隔層４を疎水性繊維で構成することが考えられ、従来か
かる提案もなされているが、疎水性であるがため、肌当
接側からの経血の透過性が低く、かえって肌当接側の不
織布６が経血で広範囲に汚れるという結果を来すことに
なる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施態様を示す生理用ナプキンの横断斜
視図である。 １・・・・・・ナプキン、２・・・・・・吸収体、３・
・・・・・自己融着型レーヨン不織布、４・・・・・・
離隔層、５・・・・・・不透水性シート、６・・・・・
・不織布。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）少なくとも吸収体の下面に不透水性シートかつ上
   面にレーヨンステーブルまたはこれを主材とする綿状離
   隔層を配置し、この積層体の少なくとも上面を不織布で
   被覆し一本化しである生理用ナプキンにおいて、前記綿
   状離隔層と前記吸収体との間に少なくとも５ｙ／ｒｄの
   日付を有する自己融着型レーヨン不織布を介在させであ
   ることを特徴とする前記ナプキン。
2. （２）吸収体を上部の綿状パルプ層と下部の吸水紙層と
   から構成しである実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   生理用ナプキン。