JP3072187U

JP3072187U - 軟便用処理具

Info

Publication number: JP3072187U
Application number: JP2000001916U
Authority: JP
Inventors: 忠弘佐野
Original assignee: 株式会社松野製紙
Priority date: 2000-03-31
Filing date: 2000-03-31
Publication date: 2000-10-06
Anticipated expiration: 2006-03-31

Abstract

(57)【要約】【課題】含水率が極めて高くて固形分が少ない軟便を
確実に保持し、外部に漏れ出ないようにすることにあ
る。【解決手段】遮水性シート材２と、厚手の吸水材３
と、耐水性であって通水性のシート材４とを重合させ、
遮水性シート材２が外側に、通水性シート材４が内側と
なるように軟便受部６を構成し、前記軟便受部６の周縁
に、軟便が外部に漏れ出ない土手部５を形成してなるこ
とを特徴とするように構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、失禁者、要介護人患者等、自分自身で便を処理できない者が使用する軟便処理具に関するもので、特に含水率が極めて高くて固形分が少ない軟便を確実に保持し、外部に漏れ出ないようにしたことを特徴とする。

【０００２】

【従来の技術】

従来、失禁者や要介護人患者等の便処理具として、一般的に紙おむつが使用されており、その代表的な構成として、例えば実公平４−３１０５９号公報や特開平９−２２０２５８号公報等に開示された「おむつ」の考案・発明が提案されている。

【０００３】この「おむつ」は、厚手のシート状の吸水体の一方面に防水シート、他方面に通水シートを重合させた構成であって、腹部から臀部にかけての股の間に装着するものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記した従来製品は、大きくて嵩張るため装着感が悪く、患者が多少なりとも歩ける場合には歩行障害となる不満点があった。

【０００５】また、シート状の吸水体によって水分を吸収できるようにはなっているが、水分が著しく多い軟便の水分と固形分とを充分に保持することができない問題もあった。

【０００６】そして、漏れ出るのを防止するには、シート状のおむつの両側を股にぴったりと装着しなければならず、そのためにはどうしてもきつく締め付けることになるので、患者には大きな負担である。

【０００７】本考案は、上述した従来の「おむつ」としての欠点や不満点を解消し、要求に応えるべく考案された軟便用処理具であって、含水率が極めて高くて固形分が少ない軟便を確実に保持し、外部に漏れ出ないようにすることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上述した従来の課題を解決する本考案は、遮水性シート材と、厚手の吸水材と、耐水性であって通水性のシート材とを重合させ、遮水性シート材が外側に、通水性シート材が内側となるように軟便受部を構成し、前記軟便受部の周縁に、軟便が外部に漏れ出ない土手部を形成してなることを特徴とする構成である。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図面にしたがって説明すると、本考案にかかる軟便用処理具１は、遮水性シート材２と、厚手の吸水材３と、耐水性であって通水性のシート材４とを重合させたシート材で構成される。

【００１０】前記遮水性シート材２は、例えば耐水性ポリエチレンシート材であり、厚手の吸水材３は、例えば吸水紙、粉砕パルプ、吸水性ポリマ等から成るシート状であり、更に耐水性であって通水性のシート材４としては、例えば不織布を用いることができる。

【００１１】このような構成の重合したシート材にあって、遮水性シート材２を外側に、通水性シート材４を内側となるようにして周端部を立ち上げ、折曲げして土手部５を囲繞形成することによって軟便受部６を構成し、更に土手部５の上端を外側に反転屈曲して臀部の接触部７を形成する。

【００１２】図示の実施例で、本考案の軟便用処理具１は略円形便器形状で、軟便の水分及び固形物は軟便受部６に貯溜収納され、土手部５が堰となるので、軟便が外部に漏れ出ることはない。

【００１３】特に水分は、内側の通水性のシート材４から吸水材３に充分に吸収され、且つ外側の遮水性シート材２が外部への漏れを防ぐとともに、土手部５の外面においても漏れ出るのを防止することができる。

【００１４】そして本考案の軟便用処理具１は単なるおむつではないので、患者の意識がしっかりしているならば、便意を催したときにのみ当てがえばよく、失禁の虞れがある患者の場合には、従来の紙おしめ等の中に更に軟便用処理具１を装着する形態であってもよい。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように本考案の軟便用処理具は、構成が簡単でありながら、使用勝手が良く、含水率が極めて高くて固形分が少ない軟便を確実に保持し、外部に漏れ出ることがない等、多くの優れた作用効果を奏する。また、折り畳み可能であるからどのような形態にでも袋詰めしたり梱包することができ、また臀部に密着するので着用感を良好で、実用的価値の高いものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の軟便用処理具の一部切欠き斜視図であ
る。

【図２】断面図である。

【符号の説明】

１軟便用処理具２遮水性シート材３吸水材４シート材５土手部６軟便受部７座部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】遮水性シート材と、厚手の吸水材と、耐
水性であって通水性のシート材とを重合させ、遮水性シ
ート材が外側に、通水性シート材が内側となるように軟
便受部を構成し、前記軟便受部の周縁に、軟便が外部に
漏れ出ない土手部を形成してなることを特徴とする軟便
用処理具。