JPH0446737Y2

JPH0446737Y2 -

Info

Publication number: JPH0446737Y2
Application number: JP1986055442U
Authority: JP
Priority date: 1986-04-15
Filing date: 1986-04-15
Publication date: 1992-11-04
Also published as: JPS62170705U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は使いすておむつに関する。更に詳しく
は腰まわり部からの尿の漏れを防止し、また腰ま
わり部へのフイツト性を改良した使いすておむつ
に関する。

（従来の技術）周知の通り、使いすておむつはポリエステル、
ポリプロピレンあるいはレーヨンなどの不織布か
らなる表面シートと、ポリエチレンなどの液不透
過性の裏面シートの間に、吸水紙、綿状パルプ、
高吸水性ポリマーなどから成る吸収体を有し、ま
た股下部からの尿の漏れを防止し、かつ、股下部
のフイツト性を良くするために、股下両サイドに
ギヤザーを設けたエラスチツクパンツ型と称され
る使いすておむつが、一般に知られている。この
様なおむつでは乳児の股下部へのフイツト性や尿
の漏れ防止の効果は認められるが、座つている時
と横になつている時では腹部、背部など腰まわり
部のフイツト性は大きく変わり、横になつている
時には乳児の体とおむつの間に〓間が生じ、着用
している衣類、寝具などが〓間に接触し尿の漏れ
が生ずるといつた問題点があつた。

この様な腰まわり部からの尿の漏れを防止する
ための手段として、例えばおむつの長手方向両端
部の表面シートの下に合成樹脂フイルム層などを
設けた商品も知られているが、この様なフイルム
層を設けただけでは、表面シート自体に尿を毛細
管現象で移動させる性質があるため、尿はフイル
ムの上の表面シートを通り衣類を汚すのでなんら
効果が無い。本考案者らは、おむつの長手方向両
端部の表面シートの上に、表面の水接触角が140°
以上である帯状の疎水性不織布シートを設けるの
が効果的であることを見いだし、すでに実用新案
登録出願をした。また、腰まわり部に弾性部材を
設けフイツト性を改良すること（特開昭59−
14460号公報、60−17101号公報、60−209001号公
報）、伸縮性の帯状部材を取り付けること（特開
昭60−173101号公報）、水との接触によつて収縮
する帯状のポリビニルアルコール系乾式不織布を
主体とする収縮片を設けること（特開昭60−
185806号公報）もすでに提案されているが、これ
らは腰まわり部へのフイツト性と背部、腹部など
からの尿の漏れの防止の両者を満たすことは出来
ないといつた問題点があつた。

（考案の目的）本考案者らは上記の欠点を改良すべく鋭意検討
した結果本考案をなすに至つたもので、おむつの
長手方向両端部の表面シート上に取り付けた帯状
の疎水性不織布シートの裏面側に腰部弾性部材を
設けることにより、乳児が横になつた状態でも腰
まわり部へのフイツト性が良く、かつ、背部、腹
部などの腰まわり部からの尿の漏れは殆んどない
おむつを提供することを目的とするものである。

（考案の構成）本考案は液透過性の表面シートと液不透過性の
裏面シートの間に吸収体を有する使いすておむつ
において、該おむつの長手方向両端部の表面シー
トの上に適宜の巾を有する帯状の疎水性不織布シ
ートを設け、さらに腰部を伸縮させるための腰部
弾性部材を該おむつの長手方向両端部の中央部、
又はどちらか一方の端部の中央部に、配置したこ
とを特徴とする使いすておむつである。

本考案で用いる帯状疎水性不織布シートとして
は表面の水接触角が140°以上であることが必要で
あり、それ未満の場合尿の漏れ防止効果は小さく
なる。

不織布表面の水接触角は脱イオン水を用いF_ACE
接触角計CA−Ｄ型（協和界面科学(株)）などを用
いて測定することが出来る。また腰部弾性部材は
表面シートと帯状の疎水性不織布シートの間に取
付けても良く、あるいは表面シートと裏面シート
の間に取付けても良い。

腰部弾性部材としては股下弾性部材として用い
られているポリウレタン等の弾性フイルム、発泡
ポリウレタンシートあるいは天然ゴム、合成ゴム
などの糸ゴムを組みあわせテープ状としたものな
どが使用可能である。

また、腰部弾性部材は背部と腹部の両方に取付
けても、背部あるいは腹部のどちらか一方のみに
取付けてもよく、さらに腰部弾性部材は一体のも
のでも、また２つ以上に分割されていても良い。

この様におむつの長手方向端部に帯状の疎水性
不織布シートと腰部弾性部材を設けることにより
腰部へのフイツト性が改良されるばかりでなく、
背部、腹部などの腰まわり部からの尿の漏れを皆
無とすることが可能となる。

以下図面により本考案について更に詳細に説明
する。

第１図〜第８図において、１は表面シート、２
は裏面シート、３は帯状の疎水性不織布シート、
４は吸収体、５は股下部弾性部材、６は腰部弾性
部材、７はフアスニングテープを示す。第１図は
長手方向両端部に腰部弾性部材６，６を取り付け
た本考案の一例を示す平面図であり、また第２図
は背部にのみ腰部弾性部材６を取り付けた例を示
す平面図であり、また第３図は腰部弾性部材６，
６を２分割して背部のみに取り付けた例を示す平
面図である。第４図は第１図〜第３図に示すおむ
つのＸ−X′線における拡大断面図である。第５
図は第１図に示すおむつについて表面シート１と
裏面シート２の間に腰部弾性部材６を設けた場合
のＹ−Y′線における拡大断面図である。第６図
も第１図のＹ−Y′部の拡大断面図であるが、腰
部弾性部材６を表面シート１と帯状の疎水性不織
布シート３の間に付けた場合を示すものである。
第７図、第８図は第２図、第３図のＹ−Y′線に
おける拡大断面図であつて、第７図は表面シート
１と裏面シート２の間に、第８図は表面シート１
と帯状の疎水性不織布シート３の間に腰部弾性部
材を設けた例を示すものである。

表面シート１は乳児の肌に直接接触するため、
柔らかいものを用い、また尿を下部の吸収体４に
速かに吸収させるため通常ある程度の親水性を有
している。そのため乳児の体重で、一旦吸収され
た尿が表面に浸出し、ウエスト部などで衣料をぬ
らすといつた問題が従来のおむつにはあつた。こ
れを防ぐために本考案では帯状の疎水性不織布シ
ート３をおむつの長手方向両端部の表面シート１
の上に設けたものであるが、この不織布シート
は、その水接触角が重要であり、不織布表面の水
接触角が140°以上であることが必要である。

また、疎水性不織布シート３は、おむつの長手
方向両端部に、端部から20〜100mmの巾、望まし
くは30〜60mmの巾を有するものを表面シート１
に、ホツトメルト接着あるいはヒートシール接着
によつて配置することができる。

また、腰部弾性部材６は第１図に示す様に背
部、腹部の両方に配置してもよく、更に第３図に
示す様に腰部弾性部材６は分割して取り付けても
よい。素材としては股下部弾性部材５として公知
となつているポリウレタンなどの弾性フイルム、
発泡性ポリウレタンシート、天然ゴム、合成ゴム
などの複数本の糸ゴムをテープ状に一体化したも
のなどが使用可能である。また腰部弾性部材６の
長さｌ（又はl₁＋l₂）はおむつ横方向長さの1/3倍
ないしは2/3倍の長さのものが望ましい。また、
その巾は1.0〜3.0cmが望ましく、吸収体４と重な
らない端部に配置する必要がある。

また、この腰部弾性部材６の配置位置について
は第５図及び第７図に示す様に、表面シート１と
裏面シート２の間に配置することも可能であり、
また、第６図及び第８図に示す様に表面シート１
と帯状の疎水性不織布シート３との間に配置する
ことも可能である。第６図及び第８図に示す位置
に腰部弾性部材６を配置する場合は疎水性不織布
シート３に予じめ腰部弾性部材６を取り付けた
後、表面シート１と一体化するのが、その取り付
けがより容易となり、おむつを組立てる上からは
望ましい。

本考案においては、帯状の疎水性不織布シート
３と腰部弾性部材６の相乗効果により従来のおむ
つで認められた様な腰まわり部からの漏れを防止
出来るばかりでなく、腰まわり部へのフイツト
性、着用性が大巾に改良される。

【図面の簡単な説明】

第１図は長手方向両端部に腰部弾性部材を取り
付けた本考案のおむつの一例を示す平面図、第２
図は背部のみに腰部弾性部材を取り付けた本考案
のおむつの一例を示す平面図、第３図は背部のみ
に腰部弾性部材を二分割して取り付けた本考案の
おむつの一例を示す平面図を示し、第４図は第１
図、第２図及び第３図のＸ−X′線における拡大
断面図、第５図は、表面シートと裏面シートの間
に腰部弾性部材を取り付けた場合における第１図
のＹ−Y′線における拡大断面図、第６図は表面
シートと帯状の疎水性不織布シートの間に腰部弾
性部材を取り付けた場合における第１図のＹ−
Y′線における拡大断面図、第７図は表面シート
と裏面シートの間に腰部弾性部材を設けた場合に
おける第２図及び第３図に示すおむつのＹ−
Y′線における拡大断面図、第８図は表面シート
と帯状の疎水性不織布シートの間に腰部弾性部材
を設けた場合における第２図及び第３図に示すお
むつのＹ−Y′線における拡大断面図を示す。１……表面シート、２……裏面シート、３……
帯状の疎水性不織布シート、４……吸収体、５…
…股下部弾性部材、６……腰部弾性部材。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】１液透過性の表面シート１と液不透過性の裏面
シート２の間に吸収体４を有する使いすておむ
つにおいて、該おむつの長手方向両端部の表面
シート１の上に適宜の巾を有する帯状の疎水性
不織布シート３を設け、さらに腰部を伸縮させ
るための腰部弾性部材６を該おむつの長手方向
両端部、又はどちらか一方の端部の中央部に配
置したことを特徴とする使いすておむつ。２腰部弾性部材６が表面シート１と帯状の疎水
性不織布シート３の間に配置してある実用新案
登録請求の範囲第１項記載の使いすておむつ。３腰部弾性部材６が表面シート１と裏面シート
２の間に配置してある実用新案登録請求の範囲
第１項記載の使いすておむつ。４帯状の疎水性不織布シート３表面の水接触角
が140°以上である実用新案登録請求の範囲第１
項、第２項又は第３項記載の使いすておむつ。