JPH0515933U - 紙おむつ - Google Patents

紙おむつ

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JPH0515933U
JPH0515933U JP6397491U JP6397491U JPH0515933U JP H0515933 U JPH0515933 U JP H0515933U JP 6397491 U JP6397491 U JP 6397491U JP 6397491 U JP6397491 U JP 6397491U JP H0515933 U JPH0515933 U JP H0515933U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】軟便および尿の横漏れをより確実に防止すると
ともに、見栄えの点からも内側に傾斜したシャープな壁
状として安心感を与えるようにする。 【構成】不透液性シート1と透液性シート2とで吸収体
3を包被し、かつ両側部に使用面側に突出するバリヤー
カフスBを有する紙おむつにおいて、各バリヤーカフス
B、Bは、撥水性または不透水性のバリヤーシート4に
より形成され、このバリヤーシート4は内折りされて2
重シートとされ、このバリヤーシート4の内側部分は少
なくとも脚回り部分において内起立線51をもって透液
性シート2に対して固定され、外側部分は少なくとも脚
周り部分のフラップF部分において不透液性シート1ま
たは延在する透液性シート2に対して外起立線52をも
って固定され、さらに内起立線51と外起立線52との
幅方向中間において、バリヤーシート4の内側部分と外
側部分とが少なくとも脚周り部分において長手方向に延
びる1本以上の整形用固定線53をもって相互に固定さ
れている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、使用状態において横断面山形のバリヤーカフスを有する紙おむつに 関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の紙おむつの改良には著しいものがあり、その改良の代表例は、紙おむつ の両側部にバリヤーカフスを形成し、もって特に軟便の横漏れの防止を図ったも のがある。
【0003】 たとえば、特開昭62−250201号公報には、フラップ部分に一枚のバリヤーシー トを固着して近位端とし、自由の遠位端に弾性伸縮部材を設けた構造、およびそ の変形例として、トップシートを延在させて、フラップ部分の途中に折り畳んで 起立させてバリヤーカフスとし、その折り畳み部分の側縁を遠位端とし、起立個 所を近位端とした構造も開示している。 他にも多くの提案があるが、前記の公報技術を基本として、そのバリエーショ ンが多い。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、前述の公報記載の紙おむつでは、使用時において、内方に傾斜して起 立するバリヤーカフスが伏倒し易く、もって、脚回り部分とバリヤーカフスの自 由側縁との間が離間することが多く、その結果、その離間部分を軟便または尿が 越えてしまい、横漏れの原因となる。
【0005】 さらに、前記公報では、バリヤーカフスの近位端と吸収体の側縁部分との間に ポケット空間またはチャンネルを形成することが、軟便を阻止する上で有効であ ると開示しているが、本考案者らの知見によれば、その有効性が確認できなかっ た。
【0006】 そこで、本考案者は、先に横断面山形のバリヤーカフスを有する構造の紙おむ つを、特願平3−154748号として提案した。しかし、使用状態において、脚周り に当接したとき、逆に脚により圧迫されてバリヤーカフスの横断面が所期の比較 的シャープな山形がなだらかな山形に変形してしまい、軟便や尿が横漏れしがち であることが知見された。
【0007】 したがって、本考案の課題は、軟便および尿の横漏れをより確実に防止すると ともに、見栄えの点からも内側に傾斜したシャープな壁状として安心感を与える ようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、不透液性シートと透液性シートとで吸収体を包被し、かつ両側部 に使用面側に突出し、かつその突出用弾性伸縮部材が設けられたバリヤーカフス を有し、吸収体の側縁の外方にフラップが形成された紙おむつにおいて、 前記各バリヤーカフスは、撥水性または不透水性のバリヤーシートにより形成 され、このバリヤーシートは内折りされて2重シートとされ、このバリヤーシー トの内側部分は少なくとも脚回り部分において内起立線をもって透液性シートに 対して固定され、前記バリヤーシートの外側部分は少なくとも脚周り部分のフラ ップ部分において不透液性シートまたは延在する透液性シートに対して外起立線 をもって固定され、 また、内起立線と外起立線との幅方向中間において、バリヤーシートの内側部 分と外側部分とが少なくとも脚周り部分において長手方向に延びる1本以上の整 形用固定線をもって相互に固定されていることで解決できる。 また、前記弾性伸縮部材を、バリヤーシートの2重部分内に配設し、長手方向 両端部分のみにおいてバリヤーシートに固定し、このバリヤーシートは紙おむつ 本体に対して内側に伏倒状態で固定することができる。 さらに、前記弾性伸縮部材は、バリヤーシートを長手方向両端部分のみにおい てバリヤーシートの2重部分内の幅方向中間部分において固定し、このバリヤー シートを紙おむつ本体に対して内側に伏倒状態で固定することも好ましい態様で ある。
【0009】
【作用】
本考案に係る紙おむつのバリヤーカフスは、2重のバリヤーシートにより形成 されているので、尿の横漏れ防止効果が高い。また、バリヤーシートの内側部分 と外側部分とが少なくとも脚周り部分において長手方向に延びる1本以上の整形 用固定線をもって相互に固定されているので、バリヤーカフスBの形状保持性が 良好となり、また透液性シートからの尿の伝播を阻止できる。
【0010】
【実施例】
以下本考案を図1〜図3を参照しながら実施例によりさらに詳説する。 本考案に係る紙おむつでは、ポリエチレン等からなる不透液性シート1と不織 布などからなる透液性シート2との間に、綿状パルプ等からなる、たとえば長方 形または好ましくは図示のようにある程度剛性を有する吸収体3が介在されてい る。 吸収体3はその形状保持のために吸収紙(図示せず)により包むことができる 。不透液性シート1は吸収体3の周囲より外方に延在して砂時計形状をなしてい る。不透液性シート1の側方の延在部は、後述するバリヤーシート4および透液 性シート2の側部とともに、フラップFを構成する。透液性シート2は長方形を なし、脚回り部分では吸収体3の側縁より若干外方に延在し、不透液性シート1 とホットメルト接着剤などにより固着されている。長手方向端縁は紙おむつと一 致している。
【0011】 紙おむつの両側部には、使用面側に突出するバリヤーカフスB、Bが形成され 、このバリヤーカフスBは、実質的に幅方向に連続したバリヤーシート4と図示 のように一本の弾性伸縮部材5または必要により複数本の弾性伸縮部材とにより 構成されている。さらに、バリヤーカフスBは、バリヤーシート4を内折りして 2重に形成され、紙おむつ本体に拘束された二つの近位端、すなわち内起立線5 1および外起立線52と自由の一つの遠位端60とを有し、バリヤーシート4の 2重の部分内に弾性伸縮部材5が配置され、外起立線52はフラップFにあり、 内起立線51は前記吸収体3の側縁の内方に位置している。
【0012】 より詳しく説明すると、バリヤーシート4の外側部分は、たとえば4本のガス ケットカフス用弾性伸縮部材7、7…を挟んで不透液性シート1にホットメルト 接着剤(図面上×印により図示している)などにより固着され、内側部分は吸収 体3の側縁より若干内側の個所において透液性シート2にホットメルト接着剤な どにより固着され、さらに図3に明瞭に図示されているように、バリヤーシート 4の2重部分の途中において内側部分と外側部分とがホットメルト接着剤による 整形用固定線53により相互に固定されている。
【0013】 さらに、この整形用固定線と前記の遠位端60との間に弾性伸縮部材5が配置 され、その両端は図2のハッチングで示されているようにホットメルト接着剤に よりバリヤーシート4に固定されている。しかし、この両端の固定部分を除いて 脚回り部分はフリーとされている。また、実施例では弾性伸縮部材5の固定位置 は、バリヤーシート4の2重部分の幅方向中間とされている。
【0014】 また、バリヤーシート4の2重部分の前後端部は、その前記折り畳み内面が、 図2のハッチングで示す部分において、ホットメルト接着剤などにより、透液性 シート2の上面に固着され、紙おむつ本体に対して拘束されている。したがって 、この拘束部分を除くバリヤーシート4の2重部分の長手方向中間は自由になっ ており、着用時に前後方向に船形となったときおいて、弾性伸縮部材5、5の収 縮力により、図2および図3の実線で示すように、起立するようになっている。
【0015】 この起立により、バリヤーカフスBが生成される。6は止着テープである。
【0016】 このバリヤーカフスB、Bは、着用者の脚回りLに当接し、そのバリヤーカフ スB、Bと透液性シート2とで囲まれる空間は、上方開放のほぼ台形の空間であ り、尿または軟便の閉じ込め空間を形成する。この空間内に排尿されると、その 尿は透液性シート1を通って吸収体3内に吸収されるとともに、軟便の固形分に ついては、バリヤーカフスB、Bが(障壁)バリヤーとなり、その乗り越えが防 止される。万一、バリヤーカフスB、Bの起立側縁を乗り越えて横に漏れた尿は 、弾性伸縮部材7、…によるガスケットカフスにより横漏れが防止される。
【0017】 一方、本考案に係るバリヤーカフスBは、図2に示されているように、起立状 態では、バリヤーシート4の2重部分の前後端部は、その前記折り畳み内面が、 図2のハッチングで示す部分において、ホットメルト接着剤などにより、透液性 シート2の上面に固着され、紙おむつ本体に対して拘束されているので、バリヤ ーカフスBの外壁B1および内壁B2は、内側に傾斜して起立するようになり、 着用時において、外方に反り返ることがなく、バリヤー性が良好となる。
【0018】 ところで、本考案では、図3にも参照されるように、透液性シート2の側縁が 、外起立線52の付近における不透液性シート1とバリヤーシート4との固着部 より若干内方寄りの位置まで延出しており、その下面を不透液性シート1に固着 されている。バリヤーカフスBの外壁B1から外起立線52を境にして外方に延 在するバリヤーカフスB(またはバリヤーシート4)の裾部分は、不透液性シー ト1に対して、弾性伸縮部材7、…を途中に介在させながらホットメルト接着剤 により相互に固定されている。
【0019】 このように構成された紙おむつにおいては、前述のバリヤーカフスの外方への 反り返りが防止されるとの効果のほか、第1に吸収体3の側面が透液性シート2 により包まれるので、吸収体3の横ずれが防止される、第2に透液性シート2に 吸収された尿が幅方向に拡散したとき、透液性シート2が幅が広いので、拡散吸 収能力が高まる、第3に吸収体3から流出した尿は、バリヤーカフスBの起立部 分の下方にまで延在する透液性シート2により吸収されるので、長手方向の拡散 が防止され、前後漏れを防ぐ、第4に透液性シート2の側縁はバリヤーカフスB の外起立線52より外方に延在していないので、それ以上尿が横方向に拡散せず 、もって尿に横漏れを防止できるなどの効果がある。
【0020】 他方、本考案においては、バリヤーシート4の2重部分の途中において内側部 分と外側部分とがホットメルト接着剤による整形用固定線53により相互に固定 されている。したがって、単に内起立線51と外起立線52とで山形のバリヤー カフスBを形成した場合に比較して、図3に示すように、バリヤーカフスBの形 状として斜め内方に傾斜した薄い壁状に起立するようになるために、購買者にと ってバリヤー性を示す安心感を与えるようになるとともに、透液性シート2を伝 わった尿の拡散がバリヤーシート4に伝播するのが、整形用固定線53で阻止さ れてバリヤーカフスBの端縁までの拡散が防止され、肌への濡れが防止される。
【0021】 ところで、バリヤーカフスBを一枚のシートにより形成することも考えられる が、この場合には、バリヤーカフスBがペラペラとなり、形状保持性が劣る。し かも、バリヤーシート4を撥水性の材料により形成したとしても、尿が透過また は外側に滲み出す危険性が高くなる。したがって、これらの問題を解消するため には、本考案にしたがって、2重カフスとするのが要求される。
【0022】 前記弾性伸縮部材5は、脚回り部分においても遠位端60においてバリヤーシ ート4にホットメルト接着剤により固定することができる。しかし、脚回り部分 においては、非固定とし、いわゆるフローティングカフス状態とするのが、その 固定用ホットメルト接着剤により肌カブレを防止するなどの点が望ましい。さら に、弾性伸縮部材5は、前記の実施例のように、遠位端に位置させることなく2 重部分の幅方向中間に固定する、すなわち内壁B2と外壁B1との幅方向中間に おいて固定すると、図3に示すように、着用者の脚回りLが当接したとき、バリ ヤーシートBの遠位端が、弾性伸縮部材5が存在しないので、仮想線で示すよう に自由に変形し、もって肌触りの点で優れる。また、その変形した部分が脚に対 して面で接触するようになるので、遠位端に弾性伸縮部材を設けて線で接触させ る場合に比較して、漏れ防止効果が高い。
【0023】 なお、本考案において、バリヤーシートは、透液性でなく不透水性であるので 望ましい。また、透液性シートに対してシリコン処理などにより撥水性とするよ うにしてもよい。さらに、前記の実施例では、バリヤーシート4の裾は不透液性 シート1と固定したが、透液性シート1を紙おむつの側縁またはその近くまで延 在させて、その透液性シート1に対して固定されることもできる。整形用固定線 53は一本でなく複数本または広幅の帯状とすることができる。
【0024】 なお、9は吸収体3を舟形に成形するために用いる形状保持用弾性伸縮部材で 、この弾性伸縮部材9を設けると、紙おむつの使用時において、ある程度剛性の ある吸収体3を舟形に折り曲げ着用者の体にフィットした形状に保持させること ができる。この場合において、弾性伸縮部材9の収縮力が吸収体3に作用するた めには、弾性伸縮部材9が吸収体3の側面に近接していることが重要であるが、 このためにも、本考案の実施例に従って、透液性シート2をバリヤーカフスBの 下方の部分において不透液性シート1に対して固定する構造が、弾性伸縮部材9 を吸収体3の側面に近接して固定するために有効である。さらに、本考案におい て、図3に示す符号S、すなわち吸収体3の側面と透液性シート2の不透液性シ ート1に対する固定開始位置との離間距離Sは10mm以下、特に5mm以下である ことが望ましい。また、弾性伸縮部材9(複数ある場合には最も近接部材)と吸 収体3との(幅方向)離間距離は、19mm以下、特に10mm以下であるのが望ましい 。
【0025】
【考案の効果】
以上の通り、本考案によれば、吸収体の横ずれの防止、尿の幅方向の拡散の促 進、バリヤーカフス部分での縦方向の拡散の防止などを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る紙おむつの展開状態一部破断平面
図である。
【図2】その要部斜視図である。
【図3】図2例の要部概要断面図である。
【符号の説明】
1…不透液性シート、2…透液性シート、3…吸収体、
4…バリヤーシート、5…弾性伸縮部材、51…内起立
線、52…外起立線、53…整形用固定線、60…遠位
端、B…バリヤーカフス、F…フラップ。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】不透液性シートと透液性シートとで吸収体
    を包被し、かつ両側部に使用面側に突出し、かつその突
    出用弾性伸縮部材が設けられたバリヤーカフスを有し、
    吸収体の側縁の外方にフラップが形成された紙おむつに
    おいて、 前記各バリヤーカフスは、撥水性または不透水性のバリ
    ヤーシートにより形成され、このバリヤーシートは内折
    りされて2重シートとされ、このバリヤーシートの内側
    部分は少なくとも脚回り部分において内起立線をもって
    透液性シートに対して固定され、前記バリヤーシートの
    外側部分は少なくとも脚周り部分のフラップ部分におい
    て不透液性シートまたは延在する透液性シートに対して
    外起立線をもって固定され、 さらに内起立線と外起立線との幅方向中間において、バ
    リヤーシートの内側部分と外側部分とが少なくとも脚周
    り部分において長手方向に延びる1本以上の整形用固定
    線をもって相互に固定されていることを特徴とする紙お
    むつ。
  2. 【請求項2】前記弾性伸縮部材は、バリヤーシートの2
    重部分内に配設され、長手方向両端部分のみにおいてバ
    リヤーシートに固定され、このバリヤーシートは紙おむ
    つ本体に対して内側に伏倒状態で固定されている請求項
    1記載の紙おむつ。
  3. 【請求項3】前記弾性伸縮部材は、バリヤーシートは長
    手方向両端部分のみにおいてバリヤーシートの2重部分
    内の幅方向中間部分において固定され、このバリヤーシ
    ートは紙おむつ本体に対して内側に伏倒状態で固定され
    ている請求項1記載の紙おむつ。
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