JPH06219548A - 薄板搬送システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ローラーコンベア、ベルトコンベア、チェーン
コンベア等の使用を回避して、搬送途中におけるコンベ
アによる薄板状積載物の揺れや振動を抑制して、薄板積
載端部の整合した状態で搬送することにある。 【構成】平行な数条の凹溝部１を備えた移動可能な水平
積載台Ａと、該水平積載台Ａの凹溝部１に対して側方よ
り陥入離脱する櫛形ハンド１１を備えた移動可能な搬送
トラバーサＢとを備え、前記水平積載台Ａ上に積み重ね
られる適宜枚数の薄板積載物Ｃを、側方より前記凹溝部
１に陥入する前記櫛形ハンド１１にて持ち上げ搬送する
ことを特徴とする薄板搬送システム。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、薄板状物を所定枚数積
載した状態の積載物を自動搬送するための薄板搬送シス
テムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の薄板状積載物の搬送システムは、
複数のローラーコンベアを互いに組み合わせたもの、あ
るいはローラーコンベアとベルトコンベアとを組み合わ
せたもの、あるいは複数のチェーンコンベアを互いに組
み合わせたもの、あるいはローラーコンベアと櫛形ハン
ドとを組み合わせたものがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】これらの搬送システム
においては、薄板状物を単に重ね合わせて積載した薄板
状積載物をその積載荷姿を崩すことなく搬送するために
は、積載物に対する揺れや、振動等をできるかぎり抑制
して搬送することが必要であり、その意味では、ローラ
ーコンベア、ベルトコンベア、チェーンコンベア等の使
用はなるべく回避することが望ましい。

【０００４】本発明は、ローラーコンベア、ベルトコン
ベア、チェーンコンベア等の使用を回避することによっ
て、搬送途中におけるコンベアによる薄板状積載物の揺
れや振動を抑制して、積載端部の整合した状態で搬送す
るようにすることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、平行な数条の
凹溝部１を備え且つ適宜ガイドに沿って支持されて直線
的に水平移動可能な水平積載台Ａと、該水平積載台Ａの
凹溝部１側方に陥入離脱可能な昇降動作可能な櫛形ハン
ド１１を備えた搬送トラバーサＢとを備え、前記水平積
載台Ａ上に積み重ねられる適宜枚数の薄板積載物Ｃを、
側方より前記凹溝部１に陥入する前記櫛形ハンド１１に
て持ち上げ搬送することを特徴とする薄板搬送システム
である。

【０００６】

【実施例】本発明を、実施例に従って以下に詳細に説明
する。図１は、本発明搬送システムの一実施例を説明す
る斜視図であり、水平積載台Ａは、支持底部２と、該支
持底部２上に一体的に所定間隔をもって平行に立設した
複数条の積載用の台部３を備え、該台部３の立設間によ
って凹溝部１を構成するものであり、複数条の各台部３
上端部３ａは、互いに同一高さをもって設けられ、各上
端部３ａ，３ａ，３ａ・・・によって、水平積載台Ａの
水平積載面が構成される。

【０００７】水平積載台Ａは、底部２に一体的に備えた
移動機構２０によって、複数条に平行に立設される前記
台部３の立設線条方向に平行な方向（矢印方向）に直線
的に水平に適宜移動可能になっており、該底部２は、少
なくとも、後述する適宜ガイドレール等のガイドに沿っ
て移動できるようにし、その移動機構としては、モータ
ーにより駆動回転するスプロケットに巻回したチェーン
等の索体による牽引によって台部２を駆動移動させても
よいし、あるいは、ロッドレスエアーシリンダー等のレ
シプロ駆動体によって台部２を駆動移動させることが可
能である。なお、本発明において、該ロッドレスエアー
シリンダーを使用する場合の前記台部２を直線的に水平
方向にガイドするための前記ガイドは、そのロッドレス
エアーシリンダー本体とすることができる。

【０００８】搬送トラバーサＢは、水平積載台Ａの直線
的移動方向一端部に設置され、該搬送トラバーサＢは、
支持部１２に支持された櫛形ハンド１１を備える。櫛形
ハンド１１は、ステー状の複数本のハンド１１ａを所定
間隔１３をもって平行にしてその一端部側を前記支持部
１２に支持することによって構成されており、前記水平
積載台Ａの水平積載面を構成する台部３の上端部３ａに
平行な、水平状態若しくは僅少支持部１２側に低く傾斜
した状態に、前記各ハンド１１ａは一体的に支持されて
いる。

【０００９】図１において、水平積載台Ａが適宜枚数の
薄板状物Ｃをその台部３上に積載して、搬送トラバーサ
Ｂ方向に直線的に前進移動する際に、搬送トラバーサＢ
は、その水平積載台Ａの各凹溝部１の一端部開口部に離
間対向する位置にそれぞれ各ハンド１１ａの先端部が整
合するように、搬送トラバーサＢは下降動作して位置決
めされ、前記水平積載台Ａの前進移動によって、各ハン
ド１１ａは凹溝部１内に陥入する。その搬送トラバーサ
Ｂの下降動作の際には、その櫛形ハンド１１の各ハンド
１１ａ上面１１ｂの高さは、水平積載台３の上端部３ａ
の高さ以下に位置決め設定されて下降動作する。

【００１０】本発明の搬送システムによる薄板状物Ｃの
搬送動作を、図１の一実施例における本発明システムを
説明する斜視図、及び図２（ａ）〜（ｂ）の一実施例に
おける本発明システムを説明するそれぞれ側断面図と、
正面断面図、及び図３の本発明システムを説明する動作
フロートチャート図に従って以下に説明する。

【００１１】まず、図１搬送トラバーサＢの支持部１２
を上昇、又は下降動作させて適宜高さに設定し、水平積
載台Ａに対する搬送トラバーサＢの櫛形ハンド１１の高
さをセッティングする。

【００１２】次に、図１水平積載台Ａの前進移動方向
（矢印方向）に対して搬送トラバーサＢよりも手前位置
にて、該水平積載台Ａ上に、適宜枚数の薄板状物Ｃ（例
えば、パターン露光現像装置など製版処理装置にて処理
されて搬出されるシアン版、マゼンタ版、イエロー版、
ブラック版の４枚１組の印刷版等）を、適宜手段（その
製版処理装置の印刷版搬出手段等）によって積載する。

【００１３】続いて、図１水平積載台Ａを前進移動方向
（矢印方向）に前進させ、下止位置に下降動作を終了し
た後の搬送トラバーサＢに対して、薄板状物Ｃを積載し
た水平積載台Ａを水平に直線的に接近移動させることに
よって、図２（ａ）搬送トラバーサＢの櫛形ハンド１１
は、水平積載台Ａの凹溝部１内に陥入し、該水平積載台
Ａは、櫛形ハンド１１が薄板状物Ｃの下側に位置した状
態で移動動作を停止する。

【００１４】続いて、図２（ｂ）搬送トラバーサＢを、
上止点まで上方（矢印方向）に上昇動作して、櫛形ハン
ド１１を上昇させ、水平積載台Ａ上の薄板状物Ｃを、該
櫛形ハンド１１によって支持させて持ち上げながら水平
積載台Ａより上方（矢印方向）に離反離脱させる。

【００１５】続いて、搬送トラバーサＢを、上止点にお
いてその櫛形ハンド１１上に薄板状物Ｃを積載した状態
で、図２（ｂ）図面右水平方向、若しくは左水平方向
（図示する矢印方向）に移動させ、該薄板状物Ｃを適宜
他所（図示せず）に搬送するものである。

【００１６】なお、図２（ｂ）の図面右水平方向若しく
は左水平方向に移動して他所に搬送される前記薄板状物
Ｃは、該他所に設置された図１に示す水平積載台Ａと同
様の該水平積載台Ａと平行な水平方向に前進後退移動可
能な水平積載台等の移載台（図示せず）上に移載しても
よいし、あるいは、少なくとも櫛形ハンド１１を陥入離
脱可能な前記水平積載台Ａに対して平行に直線的移動動
作する凹溝部１と同様の構造の凹溝部を備えた適宜移載
台等の積載手段（図示せず）上に移載してもよい。

【００１７】又は、該櫛形ハンド１１と同様の構造の櫛
形ハンドを備え且つ該櫛形ハンド１１に対して相互に嵌
入する前記水平積載台Ａに対して平行に直線的移動動作
する櫛形ハンド（図示せず）等の移載手段上に移載する
ようにしてもよい。

【００１８】図４（ａ）〜（ｂ）は、本発明搬送システ
ムにおいて、薄板状物Ｃの搬送手段として使用する水平
積載台Ａと、搬送トラバーサＢのそれぞれ具体的実施例
を説明する側面図と正面図である。

【００１９】水平積載台Ａは、図４（ａ）底部２上に立
設した平行な複数条の積載用の台部３を備え、該台部３
の一端側には必要に応じて積載物Ｃを突揃えて積載する
ための前当凸部３ｂを備え、該底部２両側の移動方向前
後に、それぞれ回転自在に軸支したコロ２１，２１を備
え、それぞれ該コロ２１を、図４（ｂ）移動方向に水平
に本体フレームＦに設置されたガイドレール２２の凹溝
２１内に沿って回転移動させることによって水平に直線
的に移動自在である。

【００２０】また、該水平積載台Ａは、図４（ａ）移動
駆動機構２０による牽引動作によってガイドレール２２
に沿って駆動移動でき、該移動駆動機構２０は、その水
平積載台Ａの底部２下部に一体的に取り付けられたブラ
ケット２ａにエンドレスチェーン２３のチェーン両端部
をそれぞれ接続部２３ａ，２３ｂにて接続し、該エンド
レスチェーン２３を、モーターにて正回転又は逆回転方
向に駆動回転するスプロケットに巻回することによって
駆動回転送行させて、水平積載台Ａをガイドレール２２
に沿って前進後退移動させるものである。

【００２１】搬送トラバーサＢは、図４（ａ）水平積載
台Ａの凹溝部１内に陥入可能な櫛形ハンド１１を備え、
該櫛形ハンド１１は支持部１２に一体的に支持されてい
る。

【００２２】支持部１２は水平なガイドレール４０に懸
垂され、且つ該ガイドレール４０に沿って移動可能な可
動部３０に一体的に支持されている。

【００２３】可動部３０は図４（ａ）ガイドレール４０
を挟むように設置した両側の側板３１，３１を備え、該
両側板３１上側の上板３２と、その両側板３１下側の下
板３３によってネジ止めなどにより保持される。なお、
両側板３１の内面凸部３１ａは、ガイドレール４０の側
部に沿って設けた凹溝４０ａにスライド移動可能に嵌合
しており、該凸部３１ａは凹溝４０ａに沿ってスライド
移動する。

【００２４】該両側板３１，３１の内側には。該両側板
３１に軸支した支軸３４ａに支持された回転自在なコロ
３４を備え、該コロ３４は、ガイドレール４０の上面４
０ａに沿って自在に回転移動する。

【００２５】また、該両側板３１，３１に回転自在に軸
支された支軸３５ａにピニオンギア３５を取り付け固定
し、該ピニオンギア３５は、ガイドレール４０の下面に
設けたラックギア４０ｂに噛合している。

【００２６】支軸３５ａを介してモーター３６によって
ラックギア４０ｂと噛合するピニオンギア３５を駆動回
転させることによって、可動部３０をガイドレール４０
に沿って駆動移動できる。

【００２７】可動部３０の下板３３下部には、下向きに
作動ロッド３７ａを配置したエアーシリンダー３７を取
り付け、該作動ロッド３７ａ先端部には支持板３８を取
り付け、該支持板３８に接続部３８ａを介して前記櫛形
ハンド１１の支持部１２が取り付けられている。

【００２８】

【作用】本発明の搬送システムは、平行な数条の凹溝部
１を備え且つ適宜ガイドレール２２等のガイドに沿って
支持されて水平移動可能な水平積載台Ａと、該水平積載
台Ａの凹溝部１に対して側方より陥入離脱する櫛形ハン
ド１１を備えた移動可能な搬送トラバーサＢとによる搬
送手段を用いて搬送するので、前記水平積載台Ａ上に積
み重ねられる適宜枚数の薄板積載物Ｃを、側方より前記
水平積載台Ａを前進移動させることにより、凹溝部１内
に櫛形ハンド１１を陥入でき、続いて前記櫛形ハンド１
１を上昇させることによって該櫛形ハンド１１によって
薄板積載物Ｃを持ち上げ、他所に設置された前記搬送手
段における水平積載台Ａと同様の凹溝部１を備え且つ該
水平積載台Ａに対して平行に移動可能な適宜移載台（又
は搬送トラバーサＢの櫛形ハンド１１と同様のハンドを
備えた適宜移載台、若しくは移載ハンド）上に移載する
ことができる。

【００２９】

【発明の効果】本発明の搬送システムは、ローラーコン
ベア、ベルトコンベア、チェーンコンベア等によるコン
ベア搬送手段を回避した搬送システムであり、印刷版、
印刷用紙、製本折丁等、その他薄板状物、あるいはそれ
らの結束物等の積載物に対する揺れや振動等を抑制して
搬送することができ、積載された薄板状物をその積載荷
姿を崩すことなく整合した状態で搬送できる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の搬送システムを説明する搬送手段の一
実施例における斜視図である。

【図２】（ａ）は本発明の搬送システムを説明する搬送
手段の一実施例における側断面図、（ｂ）は正面断面図
である。

【図３】本発明の搬送システムにおける搬送動作を説明
するフローチャートである。

【図４】（ａ）は本発明の搬送システムに使用する搬送
手段の具体的実施例を説明する側面図、（ｂ）は正面図
である。

【符号の説明】

Ａ…水平積載台 Ｂ…搬送トラバーサ Ｃ…薄板積載物 １…凹溝部 ２…底部 ３…台部 ３ａ…上端部 １１…櫛形ハンド １１ａ…ハンド １１ｂ…上面 １
２…ハンド支持部 １３…間隙部 ２０…移動駆動機構 ２１…コロ ２２…ガイドレール
２３…チェーン ３０…可動部 ３１…側板 ３１ａ…凸部 ３２…上板
３３…下板 ３４…コロ ３５…ピニオンギア ３６…モーター ３
７…エアーシリンダー ３８…保持板 ４０…ガイドレール ４０ａ…凹溝 ４０ｂ…ラックギ
ア ４０ｃ…凹溝 Ｆ…本体フレーム

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】平行な数条の凹溝部１を備え且つ適宜ガイ
   ドに沿って支持されて直線的に水平移動可能な水平積載
   台Ａと、該水平積載台Ａの凹溝部１側方に陥入離脱可能
   な昇降動作可能な櫛形ハンド１１を備えた搬送トラバー
   サＢとを備え、前記水平積載台Ａ上に積み重ねられる適
   宜枚数の薄板積載物Ｃを、側方より前記凹溝部１に陥入
   する前記櫛形ハンド１１にて持ち上げ搬送することを特
   徴とする薄板搬送システム。