JPH06219227A - 車両用警報装置 - Google Patents

車両用警報装置

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JPH06219227A
JPH06219227A JP5010575A JP1057593A JPH06219227A JP H06219227 A JPH06219227 A JP H06219227A JP 5010575 A JP5010575 A JP 5010575A JP 1057593 A JP1057593 A JP 1057593A JP H06219227 A JPH06219227 A JP H06219227A
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Ryoji Oe
良二 大江
Atsuhide Kishi
篤秀 岸
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウインドガラスを締め切った状態で自動車を
運転する場合でも、運転者に自車の周囲の走行環境を聴
覚で的確に認識させることができる車両用警報装置を提
供する。 【構成】 他車位置検出センサ13〜18によって検出
される他車方位角及び車間距離に基づいて、オーディオ
装置Zから他車の走行状態を表現する模擬音響が車室内
に出力される。ここで、フロントスピーカ7,8とリヤ
スピーカ9,10のワーニング音の音量のバランスでも
って他車方位角が表現され、ミュージック音とワーニン
グ音の音量のバランスと、ディレイ音のディレイ時間と
でもって車間距離が表現され、運転者は模擬音響によっ
て他車の走行状態を聴覚で認識できる。また、スリップ
センサ30によって検出される車輪のスリップ状態を表
現する模擬音響も出力され、運転者は自車のスリップ状
態を聴覚で認識できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用警報装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車を運転する際には、運転
者は基本的には視覚により自車の走行環境(周囲環境)、
例えば先行車または後続車の接近、あるいは自車を追い
抜こうとする車両の有無等を把握して、該走行環境に応
じた運転操作を行うのが常である。しかしながら、通
常、運転者は走行中は前方を注視しなければならないの
で、側方あるいは後方の走行環境は聴覚によって把握せ
ざるをえない場合も多い。
【0003】しかしながら、近年、ウインドガラスある
いはボディの遮音性が良くなってきている関係上、ウイ
ンドガラスが締め切られているときには、運転者は車外
の音を聞き取りにくい場合が多い。このため、ウインド
ガラスを締め切って走行しているときには、運転者は聴
覚だけでは側方ないしは後方の走行環境を十分には把握
することができず、したがってしばしば側方ないしは後
方を見なければならなかった。そこで、例えば自車と後
続車との間の車間距離、後続車の車速(加速度)等を検
出し、後続車が所定の状態にあるときには車室内に警報
音を発するなどして、後方の走行環境をある程度は聴覚
で把握できるようにした自動車が提案されている。具体
的には、例えば後続車との車間距離が所定値以下でかつ
後続車が非制動状態にあるときに警報音を発するように
した自動車が提案されている(実開昭63−18357
5号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
実開昭63−183575号公報に開示されているよう
な警報手段を備えた従来の自動車では、運転者は聴覚
で、後続車が自車に対して何らかの影響を及ぼすおそれ
がある状態にあるということは把握できるものの、後続
車の時々刻々の走行状態まで的確に把握できるわけでは
ないので、警報音が発っせられたときには、運転者は結
局は視覚で後方を確認するほかはないといった問題があ
る。
【0005】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたものであって、ウインドガラスを締め切っ
た状態で運転する場合でも、運転者に自車の周囲の走行
環境を聴覚で的確に把握させることができる車両用警報
装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、第1の発明は、自車の走行に影響を及ぼす所定の周
囲環境状態を検出する環境状態検出手段と、該環境状態
検出手段によって検出された自車の周囲環境状態を表現
する模擬音響を生成して車室内に出力する模擬音響生成
出力手段とが設けられていることを特徴とする車両用警
報装置を提供する。
【0007】第2の発明は、第1の発明にかかる車両用
警報装置において、乗員による自車の所定の操作状態を
検出する操作状態検出手段と、該操作状態検出手段によ
って検出された操作状態に応じて模擬音響生成出力手段
の出力を制御する出力制御手段とが設けられていること
を特徴とする車両用警報装置を提供する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
図2に示すように、自動車1の車室2の前部には、運転
者用の右側フロントシート3と、搭乗者用の左側フロン
トシート4とが設けられている。そして、車室2の後部
にはリヤシート5が設けられている。また、車室2内に
おいて両フロントシート3,4の前方には、図示してい
ない各種計器類等が装着されたインストルメントパネル
6が設けられている。
【0009】自動車1には後で詳しく説明するオーディ
オ装置Z(図1参照)が設けられ、このオーディオ装置Z
には右フロントスピーカ7と左フロントスピーカ8と右
リヤスピーカ9と左リヤスピーカ10とオーディオ本体
部11とが設けられている。ここで、右フロントスピー
カ7と左フロントスピーカ8とは、両フロントシート
3,4よりも前方でインストルメントパネル6のすぐ下
側となる位置において、夫々車室2の右端部付近と左端
部付近とに配置されている。他方、右リヤスピーカ9と
左リヤスピーカ10とは、リヤシート5のすぐ後側にお
いて、夫々車室2の右端部付近と左端部付近とに配置さ
れている。また、オーディオ本体部11は、インストル
メントパネル6の中央部に収容されている。なお、オー
ディオ装置Zは、特許請求の範囲に記載された「模擬音
響生成出力手段」を含む総合的な多目的音響装置であ
る。
【0010】図3に示すように、自動車1には、その周
囲を走行している他車の位置、すなわち他車の方向ない
しは方角と、他車と自動車1との車間距離とを検出する
第1〜第6他車位置検出センサ13〜18が設けられて
いる。具体的には、第1他車位置検出センサ13は、自
動車1の前端部において車幅方向(図3では左右方向)の
中央部に配置され、前方に位置する他車の位置、すなわ
ち基本的には同一車線内で前方を走行している他車の位
置を検出できるようになっている。第2他車位置検出セ
ンサ14と第3他車位置検出センサ15とは、夫々自動
車1の前端部の右端と左端とに配置され(前側の両コー
ナ部)、夫々右または右斜め前方と左または左斜め前方
とに位置する他車の位置、すなわち基本的には右側車線
または左側車線を走行している他車の位置を検出できる
ようになっている。第4他車位置検出センサ16は、自
動車1の後端部において車幅方向の中央部に配置され、
後方に位置する他車の位置を検出できるようになってい
る。第5他車位置検出センサ17と第6他車位置検出セ
ンサ18とは、夫々自動車1の後端部の右端と左端とに
配置され、夫々右または右斜め後方と左または左斜め後
方とに位置する他車の位置を検出できるようになってい
る。
【0011】第1〜第6他車位置検出センサ13〜18
のうち、第1他車位置検出センサ13と第4他車位置検
出センサ16とはとくに検出精度の高いレーザセンサと
され、その他の第2,第3,第5,第6他車位置検出セン
サ14,15,17,18は安価な赤外線センサとされて
いる。なお、赤外線センサはレーザセンサほどは検出精
度は高くない。このように、第1,第4他車位置検出セ
ンサ13,16に検出精度の高いレーザセンサを用いる
のは、これらのセンサ13,16は、場合によっては自
動車1と直接干渉し合うことになる同一車線を走行して
いる他車の位置を検出するからである。
【0012】なお、図3中で20は運転者の位置を示し
ている。また、自動車1には、後で説明するように、舵
角を検出する舵角センサ27と、ターンシグナルスイッ
チ28と、各車輪でのスリップの有無ないしはスリップ
度を検出するスリップセンサ30とが設けられている
(図1参照)。
【0013】図1に示すように、オーディオ装置Zにお
いては、CD、カセットテープ等のミュージックソース
から得られた電気信号、あるいは受信した放送電波から
得られた電気信号が、デジタルシグナルプロセッサ21
(以下、これをDSP21と略称する)に入力されるよう
になっている。このDSP21は、入力された電気信号
に所定のデジタル処理を施して第1〜第4の4つのデジ
タル音声信号をつくり、これらの第1〜第4デジタル音
声信号を夫々第1〜第4D/A変換器22a〜22dに
出力するようになっている。そして、これらの第1〜第
4デジタル音声信号は、夫々第1〜第4D/A変換器2
2a〜22dで第1〜第4アナログ音声信号に変換された
後、第1〜第4アンプ23a〜23dで増幅され、このよ
うに増幅された各アナログ音声信号は、夫々各スピーカ
7〜10に送られて音声に変換され、車室2内に出力さ
れるようになっている。そして、このオーディオ装置Z
には音楽用ROM24が設けられ、この音楽用ROM2
4には、DSP21がデジタル処理を行う際の各種処理
モード情報が記憶されている。なお、かかる処理モード
としては、例えば、ステレオ感を強調するスタジオモー
ド、残響効果を強調するホールモード、奥行き・拡がり
感を強調するスペースモード等が設定されている。
【0014】ところで、このオーディオ装置Zは、自動
車1の周囲を走行している他車の走行状態、自動車1の
各車輪のスリップ状態等を表現する模擬音響(音像)を生
成して車室2内に出力する警報装置としての機能をも有
している。このため、オーディオ装置Zには、前記の音
楽用ROM24のほかに、各種ワーニング音(警報音)を
つくるための情報を記憶するワーニングROM25が設
けられている。このワーニングROM25には、スリッ
プ状態を表現する模擬音響をつくりだす信号パターン情
報、他車の走行状態を表現する模擬音響をつくりだす信
号パターン情報等が記憶されている。なお、スリップ音
は例えば図4中の曲線G2のような周波数特性をもつ信
号によってつくられ、他車の走行音は例えば図5中の曲
線G3のような周波数特性をもつ信号によってつくられ
る。
【0015】そして、オーディオ装置Zには、DSP2
1のワーニング機能にかかるデジタル処理動作を制御す
るためのコントロールユニット26が設けられ、このコ
ントロールユニット26へは、第1〜第6他車位置検出
センサ13〜18によって検出される他車の位置と、ス
リップセンサ30によって検出されるスリップ状態とが
制御情報として入力されるようになっている。さらに、
コントロールユニット26へは、運転者による自動車1
の操作状態を示す情報が入力されるようになっている。
具体的には、舵角センサ27によって検出される舵角
と、ターンシグナルスイッチ28の出力信号とが制御情
報として入力されるようになっている。そして、コント
ロールユニット26(オーディオ装置Z)は、これらの制
御情報に基づいて、適宜、自動車1のスリップ状態ある
いは自動車1の周囲の他車の走行状態を表現する模擬音
響(音像)を生成して車室2内に出力するといったワーニ
ング時用オーディオ制御を行うようになっている。な
お、コントロールユニット26は、特許請求の範囲に記
載された「出力制御手段」に相当する。また、各他車位置
検出センサ13〜18とスリップセンサ30とは特許請
求の範囲に記載された「環境状態検出手段」に相当し、舵
角センサ27とターンシグナルスイッチ28とは特許請
求の範囲に記載された「操作状態検出手段」に相当する。
【0016】以下、図6に示すフローチャートに従っ
て、適宜図1〜図3を参照しつつ、コントロールユニッ
ト26によるワーニング時用オーディオ制御の制御方法
を説明する。制御が開始されると、まずステップ#1と
ステップ#2とで、夫々、舵角があるか否かすなわちハ
ンドルが切られているか否かと、スリップが発生してい
るか否かとが判定される。ここで、舵角があり(ステッ
プ#1がYES)、かつスリップが発生している(ステッ
プ#2がYES)と判定された場合は、ステップ#3で
スリップワーニングが行われる。すなわち、舵角があり
(ハンドルが切られており)、かつスリップが発生してい
るときにはスピンアウトが生じやすい状況にあるので、
車輪のスリップ状態を表現する模擬音響を生成・出力し
て運転者に知らせるようにしている。具体的には、右前
輪にスリップが生じているときには右フロントスピーカ
7から、図4中の曲線G2のような周波数特性をもつ、
DSP21によって生成されたスリップ音(模擬音響)が
出力される。同様に、左前輪にスリップが生じていると
きには左フロントスピーカ8からスリップ音が出力さ
れ、右後輪にスリップが生じているときには右リヤスピ
ーカ9からスリップ音が出力され、左後輪にスリップが
生じているときには左リヤスピーカ10からスリップ音
が出力される。したがって、運転者は各スピーカ7〜1
0から出力されるスリップ音(模擬音響)を聞くことによ
ってどの車輪にスリップが生じているかを容易に知るこ
とができる。
【0017】他方、ステップ#1で舵角がないと判定さ
れた場合(NO)、またはステップ#2でスリップが発生
していないと判定された場合は(NO)、スリップが生じ
ていないか、または生じているとしてもスピンアウトを
起こすおそれがないので、ステップ#4でスリップワー
ニングが停止される(行われない)。
【0018】次に、ステップ#5で、ターンシグナルス
イッチ28がオンされているか否かが判定される。ここ
で、ターンシグナルスイッチ28がオンされていると判
定された場合は(YES)、ステップ#6〜ステップ#8
で、ターンする方向が左右のいずれであるか、右ターン
の場合は右後方に他車があるか否か、左ターンの場合は
左後方に他車があるか否かが判定される。そして、ター
ンないしは車線変更しようとする側の後方を他車が同一
方向に走行している場合は、他車との干渉が生じるおそ
れがあるので、かかる干渉を防止するためにステップ#
9(右ターン時)またはステップ#10(左ターン時)でワ
ーニング制御が行われ、後で説明するように他車の走行
状態を表現する疑似音響が生成・出力される。他方、タ
ーンしようとする方向の後方を他車が同一方向に走行し
ていない場合(ステップ#7またはステップ#8がN
O)、あるいはターンシグナルスイッチ28がオフされ
ている場合は(ステップ#5がNO)、ターンないしは車
線変更によって他車との干渉が生じるおそれがほとんど
ないので、ステップ#11でワーニング制御が停止され
る(行われない)。
【0019】以下、左ターンまたは左側への車線変更を
しようとするときに左後方を他車が同一方向に走行して
いる場合(ステップ#10が実行される場合)を例にとっ
て、ワーニング制御時における疑似音響の生成・出力方
法を説明する。図7に示すように、自動車1(自車)が矢
印X1方向に走行しているときに、他車33が自動車1
の左側の車線を自動車1より高速で矢印X2方向に走行
しているとする。なお、自動車1または他車33の位置
は、便宜上運転者のすわっている位置であらわすことに
する。そして、自動車1に対する他車33の相対的な位
置は、A→B→C→D→Eのように変化し、位置Eでは
他車33eが自動車1のちょうど左側に達しているもの
とする。ここで、他車33(33a〜33e)の自動車1に
対する相対的な位置関係は、自動車1と他車33との車
間距離αと、自動車1の車幅方向(図7では左右方向)に
引いた直線と自動車1と他車33とを結ぶ直線とがはさ
む角度θ(以下、これを他車方位角θという)とによって
あらわされる。ここで、車間距離αと他車方位角θと
は、第4他車位置検出センサ16あるいは第6他車位置
検出センサ18によって時々刻々検出されている。な
お、図7では、A位置にある他車33aに対する車間距
離α1及び他車方位角θ1と、C位置にある他車33cに
対する車間距離α2及び他車方位角θ2と、E位置にある
他車33eの車間距離α3(なお、他車方位角は0である)
とだけを示している。
【0020】図8(a)〜(e)に、夫々、他車33が図7中
の位置A〜Eにあるときに、各スピーカ7〜10から出
力されるミュージック音及びワーニング音の出力レベル
(出力特性)を示す。図8(a)〜(e)において、Mは各スピ
ーカ7〜10から出力されるミュージック音を示し、F
Lは左フロントスピーカ8から出力されるワーニング音
を示し、RLは左リヤスピーカ10から出力されるワー
ニング音を示している。なお、この例では右フロントス
ピーカ7及び右リヤスピーカ9からはワーニング音は出
力されていない。また、同一分図内の時間的に早い方の
ワーニング音、例えば図8(a)中のW(S1)は直接音を示
し、時間的に遅い方のワーニング音、例えば図8(a)中
のW(S1')はディレイ音(反射音)を示している。
【0021】一般に、音源から発せられた音波は、直接
聞き手の耳に達するほか、周囲の物体によって反射され
て聞き手の耳に達し、したがって聞き手の耳には直接音
とディレイ音(反射音)とが入ることになる。そこで、本
実施例では、ワーニング制御におけるワーニング音(模
擬音響)を直接音とディレイ音の両方で表現するように
している。
【0022】図9に示すように、ワーニング音のディレ
イ音は、DSP21内の、ディレイ回路31と高音域減
衰回路32とによってつくられる。ここで、ディレイ回
路31は入力された直接音に対応するデジタル音声信号
1を、コントロールユニット26によって指示された
ディレイ時間だけ遅らせて出力する回路である。また、
高音域減衰回路32は、ディレイ回路31から出力され
たデジタル音声信号を図10中の折れ線G1に示すよう
な特性で増幅してディレイ音に対応するデジタル音声信
号S1'を出力する回路である。一般に、高周波音は物体
による反射率が小さいので、ディレイ音(反射音)は高周
波音が減衰された周波数特性となる。そこで、これを考
慮してディレイ音の高音域の増幅率を小さくしている。
【0023】かかるワーニング制御時の模擬音響におい
て、他車方位角θは、基本的には各スピーカ7〜10か
ら出力されるワーニング音のバランスでもって表現され
るようになっている。しかしながら、この場合は他車3
3が左側に位置しているので、他車方位角θは、左フロ
ントスピーカ8から出力されるワーニング音と左リヤス
ピーカ10から出力されるワーニング音のバランスのみ
で表現され、他車方位角θが大きいときほど左リヤスピ
ーカ10から出力されるワーニング音の比率が高く設定
される。
【0024】他方、他車33との車間距離αは、ミュー
ジック音の音量とワーニング音の音量のバランスと、ワ
ーニング音の直接音W(S1)に対するディレイ音W
(S1')のディレイ時間Δtとでもって表現されるように
なっている。すなわち、一般的に人が音声を聞いた場
合、耳に入る音量が大きいときほど音源が近いと判断
し、また直接音に対するディレイ音(反射音)のディレイ
時間が短いときほど音源が近いと判断する。そこで、本
実施例では、他車33との車間距離αが小さいときほど
ワーニング音の音量のミュージック音の音量に対する比
率を大きくするとともに、ディレイ音のディレイ時間を
短くするようにしている。
【0025】このように、いずれかの他車位置検出セン
サ13〜18によって検出される他車方位角θに応じて
左フロントスピーカ8と左リヤスピーカ10との間の音
量のバランスを変え、かつ車間距離αに応じてミュージ
ック音とワーニング音との間の音量のバランス及びディ
レイ時間を変えることによって、他車33の走行音を直
接聞いているのと同じような模擬音響を車室2内につく
りだすことができ、したがって運転者はかかる模擬音響
を聞くことによって、他車の位置ないしは走行状態を時
々刻々的確に聴覚で認識することができる。
【0026】具体的には、図7に示すように他車33の
位置がA→B→C→D→Eと変化して次第に自動車1に
接近してゆくと、図8(a)〜(e)に示すように左リヤスピ
ーカ10の音量(RL)に対する左フロントスピーカ8の
音量(FL)の比率が0から1へと次第に高まってゆき、
他車方位角θの減少が表現される。かつ、ミュージック
音の音量(M)に対するワーニング音の音量(RL,FL)
の比率が次第に高まるとともに、ディレイ時間がΔt1
Δt2→Δt3→Δt4→Δt5と次第に短くなり車間距離αの
減少が表現される。
【0027】以上、本実施例によれば、運転者は、ウイ
ンドガラスを締め切って自動車1を運転している場合で
も、車輪のスリップ状態あるいは他車の走行状態を聴覚
で的確に認識することができる。また、左右へのターン
時ないしは車線変更時等、他車との干渉が生じやすい状
況下においてのみ他車の走行状態に対応する模擬音響が
生成・出力され、車室2内に不必要な模擬音響が出力さ
れない。
【0028】なお、上記実施例では、第1〜第6他車位
置検出センサ13〜18によって他車の走行位置ないし
は走行状態を検出するようにしているが、このようにせ
ず図3中に仮想線で示すように、自動車1のルーフの中
央部に前後左右の4方向に夫々指向性をもつマイク19
を配設し、このマイク19で検出される立体的な音響
(音像)に基づいて、かかる音響を再現する模擬音響をオ
ーディオ装置Zから出力させるようにしてもよい。
【0029】
【発明の作用・効果】第1の発明によれば、模擬音響生
成出力手段によって自車の周囲環境、例えば他車の走行
状態を表現する模擬音響が車室内に出力されるので、ウ
インドガラスを締め切っている場合など車外の音が車室
内によく聞こえない状況下においても、運転者は模擬音
響により聴覚で自車の周囲環境を時々刻々的確に認識す
ることができる。
【0030】第2の発明によれば、基本的には第1の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、自車が所定
の操作状態にあるとき、例えば他車との干渉が生じやす
い車線変更時等、必要時においてのみ模擬音響が出力さ
れるので、乗員は不必要な模擬音響によって煩わされな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる車両用警報装置を兼ねたオー
ディオ装置のシステム構成図である。
【図2】 図1に示すオーディオ装置を備えた自動車の
車室まわりの斜視図である。
【図3】 図2に示す自動車の他車位置検出センサ等の
配設位置を示す図である。
【図4】 スリップ音を表現する模擬音響の周波数特性
を示す図である。
【図5】 他車の走行音を表現する模擬音響の周波数特
性を示す図である。
【図6】 ワーニング時用オーディオ制御の制御方法を
示すフローチャートである。
【図7】 他車との干渉が生じやすい走行状態の具体例
を示す図である。
【図8】 (a)〜(e)は、夫々、ワーニング制御時におけ
るオーディオ装置の出力信号の出力レベル特性を示す図
である。
【図9】 DSP内のディレイ音を発生させる回路の構
成を示すブロック図である。
【図10】 高音域減衰回路の増幅率の周波数特性を示
す図である。
【符号の説明】
Z…オーディオ装置 1…自動車 7〜10…スピーカ 11…オーディオ本体部 13〜18…第1〜第6他車位置検出センサ 21…デジタルシグナルプロセッサ(DSP) 26…コントロールユニット 27…舵角センサ 28…ターンシグナルスイッチ 30…スリップセンサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車の走行に影響を及ぼす所定の周囲環
    境状態を検出する環境状態検出手段と、該環境状態検出
    手段によって検出された自車の周囲環境状態を表現する
    模擬音響を生成して車室内に出力する模擬音響生成出力
    手段とが設けられていることを特徴とする車両用警報装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された車両用警報装置に
    おいて、 乗員による自車の所定の操作状態を検出する操作状態検
    出手段と、該操作状態検出手段によって検出された操作
    状態に応じて模擬音響生成出力手段の出力を制御する出
    力制御手段とが設けられていることを特徴とする車両用
    警報装置。
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