JP5125203B2 - 音加工装置 - Google Patents

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本発明は、走行中の車両の走行速度を運転者に把握させる技術に関する。
近年、騒音防止の観点からエンジン音の外部への放射の少ない車両が求められているが、その一方、車両内において運転状態を反映した迫力のあるエンジン音を楽しみたいといった要求もある。ここで、エンジン音とはエンジン爆発音などエンジンの回転数に応じてピッチ等の音響特性が変化する音である。このような要求に応えるための技術的手段として、車両においてマイクによりエンジン音を収音し、これに加工を施して車両内に出力するエンジン音加工装置が各種提案されている。例えば特許文献1は、車両において発生するエンジン音を収音し、そのエンジン音に対し、運転状態に応じて低音域の音量を上げる等、周波数特性の調整を施して車両内に放音する装置を提案している。
特開2005−134749号公報
車両を運転する際には法定速度を遵守する必要があるため、運転者は車両のインストルメントパネル(以下、「インパネ」と呼ぶ)に設けられたスピードメータに表示される走行速度(以下、車速)に注意を払いつつ運転を行う必要がある。しかし、車両の運転中に意図的に視線をスピードメータへ向けるなどの動作を行うことは、よそ見運転や前方不注意の原因になりかねないといった問題がある。このような問題点を解決するための方策の一つとして、走行中の車両内で聞き取ることができる音を利用することが考えられる。走行中の車両の運転者の耳には、上記エンジン音の他に、車速に応じてピッチ等の音響特性が変化する音(以下、走行音)が聞こえてくる場合があり、走行音のピッチ変化から車速を或る程度把握できる場合があるからである。なお、走行音の一例としては、一定間隔の横溝などからなるトレッドパターンが周面に刻まれたタイヤがその周面を路面と接触させつつ回転することにより生じる音(以下、タイヤと路面の接触音)や車体が風を切る風きり音などが挙げられる。例えば車速が30キロメートル毎時未満の低速である場合、車速に応じたピッチを有する接触音を聞き取ることができる。しかし、車速を上げるためにエンジン回転数を増加させると、そのエンジン回転数の増加に応じてエンジン音の音量が大きくなるため、30キロメート毎時以上の高速で車両が走行している場合には、上記接触音等の走行音はエンジン音等に埋もれてしまい、その接触音を聞き分けること最早不可能になってしまう。このため、30キロメートル毎時以上の高速で走行中の車両においては、その走行音を利用してその車速を運転者に把握させることは困難である、といった問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、スピードメータに視線を向けるなどの意図的な動作を行わなくとも、運転者が車速を把握できるようにする技術を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、車両の走行速度である車速を検出する車速センサと、前記車速に応じて変化する音である走行音を収音し、または前記車速に応じたデータ読み出し速度で記録媒体から走行音波形を示す波形データを読み出して再生することにより、走行音を示す走行音信号を取得する走行音信号取得手段と、前記走行音信号取得手段により取得される走行音信号を、設定された遅延時間の整数倍ずつ遅延させ、複数の遅延走行音信号を生成し、これら複数の遅延走行音信号を合成して出力する櫛形フィルタ処理を実行するフィルタ手段と、前記車速センサにより検出される車速に基づいて前記遅延時間を算出し、前記フィルタ手段に設定する制御手段と、前記フィルタ手段の出力信号を用いて合成走行音信号を合成する音合成手段と、前記合成走行音信号を音として車両内に出力する走行音出力手段と、を具備することを特徴とする音加工装置、を提供する。
より好ましい態様においては、前記車速に対して1または互いに異なる複数の閾値が予め定められており、前記制御手段は、前記車速センサにより順次検出される車速が前記閾値を跨いで変化する場合には、その閾値の前後で前記遅延時間を不連続に変化させ、前記車速センサにより検出される車速が前記閾値に達するまでは、その車速が速いほど前記遅延時間を短くすることを特徴とする。
また、別の好ましい態様においては、上記音加工装置の走行音合成手段は、前記櫛形フィルタ処理を経た後の信号と前記櫛形フィルタ処理を経る前の信号とをミキシングするミキシング手段を具備することを特徴とする。
さらに好ましい態様においては、前記音加工装置は、車両のエンジンの回転数またはアクセル開度の少なくとも一方を前記車両の運転状態として検出する運転状態検出センサを具備し、前記制御手段は、前記運転状態検出センサにより検出される運転状態に応じて、前記ミキシング手段における前記櫛形フィルタ処理を経た後の信号と前記櫛形フィルタ処理を経る前の信号とのミックス比率を制御することを特徴とする。
本発明によれば、運転者は、スピードメータに視線を向けるなどの意図的な動作を行わなくとも、車速を把握することができる、といった効果を奏する。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態を説明する。
図1は、この発明の一実施形態である音加工装置の構成を示すブロック図である。この音加工装置は、車両の乗車スペースである車室内へ聞こえてくる音(例えば、エンジン音や走行音が混じり合った音)に加工を施して車室内に出力する装置である。図1に示す例では、走行音の一例としてタイヤと路面の接触音が選択されており、エンジン音の構成成分としてエンジン吸気音、エンジン爆発音および排気音が選択されている。なお、図1に示すその他の音としては、例えば走行音の構成成分となり得る風切り音やエンジン音の構成成分となるメカ音を選択することができる。
図1のN個のマイク11−k(k=1〜N)の各々は、上記各音を収音可能な位置に配置されている。例えば、タイヤと路面の接触音を収音するためのマイク11−1は、タイヤの接地面に指向軸を向けた状態でタイヤの近傍に配置されている。一方、マイク11−2〜11−4は、エンジンルーム内に配置されている。マイク11−k(k=1〜N)は、各々が収音した音のオーディオ波形を示すアナログ音信号(例えば、エンジン音のオーディオ波形を示すアナログエンジン音信号や走行音の波形を示すアナログ走行音信号)を各々出力する。マイク11−k(k=1〜N)から出力されるアナログ音信号は、アンプ12−kにより増幅され、A/D変換器13−k(k=1〜N)に与えられる。
A/D変換器13−k(k=1〜N)は、各アンプ12−k(k=1〜N)から与えられるアナログ音信号を、所定のサンプリング周期のサンプリングクロックによりサンプリングしてデジタル音信号DAk(k=1〜N)に変換して出力する。例えばA/D変換器13−1は、アンプ12−1から与えられるアナログ走行音信号を上記サンプリングクロックでサンプリングしてデジタル走行音信号DA1に変換して出力する。一方、A/D変換器13−2、13−3および13−4の各々は、各々がアンプ12−2、12−3および12−4から与えられるエンジン音の各構成成分のアナログ波形を示すアナログエンジン音信号を上記サンプリングクロックでサンプリングしてデジタルエンジン音信号DA2、DA3およびDA4に変換し出力する。本実施形態では、走行音やエンジン音等のオーディオ波形を示すアナログ音信号の取得手段として、マイク11−k、アンプ12−kおよびA/D変換器13−kを用いた。しかし、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)やメモリ等の記録媒体に記録された走行音のオーディオ波形やエンジン音のオーディオ波形を示す波形データを車速に応じたデータ読み出し速度で上記記録媒体から読み出して信号処理部100に与える回路により取得手段を構成しても良い。
信号処理部100は、A/D変換器13−kから出力されるデジタル音信号DAk(k=1〜N)に基づいて左右2チャネル分のデジタル形式の合成音信号YLおよびYRを生成する信号処理を実行する装置である。ここで、合成音信号とは、エンジン音と走行音とが混ざり合った音の波形を示す信号である。この信号処理部100は、専用の電子回路により構成してもよいが、DSP(Digital Signal Processor;デジタル信号処理装置)等のプロセッサにより構成してもよい。信号処理部100における信号処理は、上記サンプリングクロックに同期して実行される。
信号処理部100から出力されるデジタル形式の合成音信号YLおよびYRは、D/A変換器151Lおよび151Rによってアナログ信号に変換された後、アンプ152Lおよび152Rによって増幅され、音出力手段としての左右のスピーカ153Lおよび153Rから音として車室内に出力される。
制御部200は、信号処理部100の制御を含む音加工装置全体の制御を行う装置である。制御部200には、エンジン回転センサ201、車速センサ202およびアクセル開度センサ203等、車両の運転状態を示すパラメータを得るための各種センサと、メモリ210と、操作表示部220とが接続されている。操作表示部220は、運転者に各種表示情報を提供するための液晶表示パネルや各種コマンドや情報を運転者に入力させるための各種操作子を含み、前述したインパネに配置されている。メモリ210には、信号処理部100の制御に用いられる複数種類の制御プログラムが記憶されている。これら制御プログラムは、エンジン回転センサ201等の各種センサの出力信号に基づいて信号処理部100の信号処理を制御するための各種パラメータを生成する処理を制御部200に実行させるためのプログラムである。信号処理の制御のためのパラメータの生成方法は制御プログラム毎に異なる。制御部200は、これらの制御プログラムのうち操作表示部220の操作によって指定された制御プログラムを実行し、その制御プログラムの実行により生成されたパラメータを信号処理部100に供給する。
信号処理部100は、デジタル音信号DAk(k=1〜N)に基づいて合成音信号YLおよびYRを生成するための手段として、フィルタ手段たる伝達特性模擬フィルタ101−k(k=1〜N)および音質調整フィルタ102−k(k=1〜N)と、ミキサ110と、フィルタ121Lおよび121Rと、動的フィルタ122Lおよび122Rを有している。ここで、信号処理部100におけるミキサ110以降の部分は、フィルタ手段たる伝達特性模擬フィルタ101−k(k=1〜N)および音質調整フィルタ102−k(k=1〜N)の出力信号を用いて合成音信号を合成する合成手段としての役割を果たす。信号処理部100をDSP等のプロセッサにより構成する態様では、各種のフィルタやミキサの実体は、プロセッサにそれらのフィルタやミキサとしての処理を行わせるプログラムである。
伝達特性模擬フィルタ101−k(k=1〜N)は、タイヤと路面の接触音、吸気音、エンジン爆発音等の音源毎に用意されたフィルタであり、デジタル音信号DAk(k=1〜N)に対し、伝達特性模擬フィルタ処理と帯域制限処理を施し、デジタル音信号DBk(k=1〜N)として各々出力する。ここで、伝達特性模擬フィルタ処理は、タイヤと路面の接触音、吸気音、エンジン爆発音等の音源毎に、その音源から車両のボディを介して運転者に至るまでの音の伝達系の特性をシミュレートしたフィルタ処理である。また、帯域制限処理は、タイヤと路面の接触音、吸気音、エンジン爆発音等の音源毎に、その音源の音の周波数帯域の成分のみを取り出すためのフィルタ処理である。この伝達特性模擬フィルタ101−k(k=1〜N)による伝達特性模擬フィルタ処理および帯域制限処理は、必須の処理であり、各伝達特性模擬フィルタ101−k(k=1〜N)は、常にデジタル音信号DAk(k=1〜N)に対して、タイヤと路面の接触音、吸気音、エンジン爆発音等の音源毎に用意された伝達特性模擬フィルタ処理および帯域制限処理を施し、デジタル音信号DBk(k=1〜N)を出力する。
音質調整フィルタ102−k(k=1〜N)は、音質調整処理として、櫛形フィルタ処理をデジタル音信号DBk(k=1〜N)に各々施し、デジタル音信号DCk(k=1〜N)を出力する。図2には、タップ数Ntの櫛形フィルタ処理の処理内容が例示されている。図示のように、櫛形フィルタ処理は、デジタル音信号DBkを遅延時間j・Δt(j=0〜Nt−1)ずつ遅延させ、Nt個の遅延音信号を生成する遅延処理102Aと、Nt個の各遅延音信号に対して所定の係数を乗算する係数乗算処理102Bと、係数乗算処理102Bにより得られるNt個の乗算結果を加算してデジタル音信号DCkを生成する加算処理102Cとにより構成されている。
図3は、この櫛形フィルタ処理の周波数特性を例示したものである。この図において、横軸は周波数、縦軸は櫛形フィルタ処理前のデジタル音信号DBkに対する櫛形フィルタ処理後のデジタル音信号DCkの利得である。この図に示すように、櫛形フィルタ処理の周波数特性では、遅延処理102Aにおけるデジタル音信号DBkと各遅延音信号との間の各遅延時間がΔtの整数倍である場合、基本周波数F0=1/Δtと、その整数倍の倍音周波数2F0、3F0、…の位置に利得の山が生じ、これら基本周波数および倍音周波数の各間に利得の谷が生じる。また、この櫛形フィルタ処理の周波数特性は、タップ数Ntに依存し、タップ数Ntが大きくなるほど、利得の山の周波数方向の幅が狭くなり、利得の谷が深くなる。本実施形態では、車速に応じたピッチ感(すなわち、車速が速いほどピッチを高く感じる聴感)を有するデジタル音信号DCkを得るための手段として、この櫛形フィルタ処理が用いられる。なお、その詳細については説明の重複を避けるため、本実施形態の動作説明において明らかにする。
音質調整フィルタ102−k(k=1〜N)において、櫛形フィルタ処理は必要に応じて実行される任意処理である。すなわち、櫛形フィルタ処理は全ての音質調整フィルタ102−k(k=1〜N)において実行されることもあるが、一部の音質調整フィルタ102−kにおいてのみ実行される場合もあるし、全ての音質調整フィルタ102−k(k=1〜N)において実行されないこともある。また、櫛形フィルタ処理における遅延時間Δt、タップ数Nt等の実行条件も一定ではない。制御部200が音質調整フィルタ102−k(k=1〜N)のどのフィルタにどのような実行条件で櫛形フィルタ処理を行わせるからは、制御部200が実行する制御プログラムの内容によって決定される。
ミキサ110は、制御部200による制御の下、伝達特性模擬フィルタ101−k(k=1〜N)から出力されるデジタル音信号DBk(k=1〜N)および音質調整フィルタ102−k(k=1〜N)から出力されるデジタル音信号DCk(k=1〜N)をミキシングして左右のチャネルのデジタル音信号XLおよびXRを合成する。ミキサ110がデジタル音信号DBk(k=1〜N)およびDCk(k=1〜N)のミキシングをどのように行うかは、制御部200が実行する制御プログラムの内容により決定される。
フィルタ121Lおよび121Rは、スピーカ153Lおよび153Rから出力するのに適さない不要な高域成分および低域成分をミキサ110の出力信号XLおよびXRから除去したり周波数特性を整えたりするフィルタである。動的フィルタ122Lおよび122Rは、フィルタ121Lおよび121Rの各出力信号にフィルタ処理を施して合成音信号YLおよびYRを出力するフィルタであり、周波数対利得特性の制御が可能な構成となっている。
次に本実施形態の動作を説明する。本実施形態において、制御部200は、エンジンが始動するときに、操作表示部220の操作により予め選択されたメモリ210内の制御プログラムの実行を開始する。図4は、ある制御プログラムにしたがって信号処理部100の制御を行っている制御部200の状態およびこの制御部200により制御されて信号処理を行っている信号処理部100の状態を示す図である。この動作例において、制御部200は、制御プログラムに従い、信号処理部100の音質調整フィルタ102−1、102−2および102−3に音質調整処理(櫛形フィルタ処理)を実行させ、他のフィルタ102−k(k=4〜N)には音質調整処理(櫛形フィルタ処理)を実行させない。従って、この動作例では、音質調整フィルタ102−k(k=1〜3)は、デジタル音信号DCk(k=1〜3)を出力するが、他の音質調整フィルタ102−k(k≧4)は、デジタル音信号DCk(k≧4)の出力を行わない。また、この動作例では、制御プログラムの実行開始時、その初期設定処理により、櫛形フィルタ処理のタップ数Ntが音質調整フィルタ102−k(k=1〜3)に設定されており、各音質調整フィルタ102−k(k=1〜3)は、この設定されたタップ数Ntでの音質調整処理(櫛形フィルタ処理)を実行する。本実施形態では、このタップ数Ntの値として“8”が設定される。なお、本動作例では、タップ数Ntの値として“8”を設定する場合について説明するが、2や4など1よりも大きな整数値であればどのような値であっても良い。また、例えば、本実施形態に係る音加工装置が搭載される車両のエンジンの気筒数を上記タップ数Ntとして設定しても良く、また、タイヤのトレッドパターンを構成する横溝の数を上記タップ数Ntとして設定しても良い。具体的には、エンジンの気筒数やトレッドパターンを構成する横溝の数をタップ数Ntとして設定する場合は、操作表示部220の操作により気筒数や横溝の数を指定させ、指定された値を上記タップ数Ntとして設定すれば良い。
制御部200は、制御プログラムに従い、1サンプリング周期毎に遅延時間算出処理231およびミックス係数算出処理232を実行する。この遅延時間算出処理231には、以下に述べる2つの態様があり、運転者はインパネに設けられた操作子を適宜操作することによって、これら2つの態様の何れにより遅延時間を算出するかを切り替えることができる。
(a.第1の態様)
第1の態様における遅延時間算出処理231においては、制御部200は、まず、車速センサ202の出力信号が示す車速s(キロメートル毎時)から以下の式(1)にしたがって周期T0を算出する。なお、式(1)に従って算出される周期T0は、外周が1メートルであるタイヤが一回転するのに要する時間に相当する。
T0=3600/(1000×s)…(1)
そして、制御部200は、上記周期T0を櫛形フィルタ処理の遅延時間Δtとして音質調整フィルタ102−1、102−2および102−3に与える。式(1)に従って算出される周期T0(=Δt)は図5に示すように車速sが増加するほど短くなるのであるから、車速sの増加に伴って、櫛形フィルタ処理により強調されるピッチは高くなる。このような周波数特性の櫛形フィルタ処理を音質調整フィルタ102−1、102−2および102−3に行わせる理由は以下の通りである。例えばタイヤと路面の接触音はトレッドパターンとしてタイヤの周面に設けられた横溝と路面とが接触する時間間隔に応じたピッチを有し、そのピッチはタイヤの回転が早くなるほど(すなわち、車速が速くなるほど)高くなる。この第1の態様では上記周波数特性を音質調整フィルタ102−1、102−2および102−3に与えて上記ピッチ感を強調することにより、そのピッチ感から車速を運転者に把握させるのである。また、本実施形態では、本来エンジン回転数に応じたピッチを有する音であるエンジン音の各構成成分に対しても上記櫛型フィルタ処理によって車速に応じたピッチ感が付与されるが、エンジン回転数に応じたピッチと車速に応じたピッチとは各々別個に把握できるため、特段の問題は生じない。なお、式(1)に従って算出される遅延時間Δtにより定まる基本周波数F0(F0=1/Δt)と、その整数倍の倍音周波数2F0、3F0、…の位置に利得の山を有する周波数特性の櫛形フィルタ処理を施すことによって、上記ピッチ感を強調することができるのであるが、別の好ましい態様においては、図6(a)〜(d)に示すように、車速sが増加するにつれてタップ列を間引いた周波数特性の櫛形フィルタ処理を行うようにしても良い。このようにすると、上記ピッチ感の強調に起因する合成音のカラーレーションが緩和されるといった効果を奏する。
(b.第2の態様)
第2の態様における遅延時間算出処理231においては、制御部200は、以下の式(2)にしたがって周期T0を算出し、この周期T0を櫛形フィルタ処理の遅延時間Δtとして音質調整フィルタ102−1、102−2および102−3に与える。
T0=[3600/(1000×s)]/k…(2)
式(2)において、kは車速sに応じて定まる値であり、本実施形態では、0<s<40(キロメートル毎時)である場合にはk=8、s≧40(キロメートル毎時)である場合にはk=4である。車速sが40キロメートル毎時未満である間は、定数kの値は8に固定されるのであるから、式(2)に従って算出される周期T0(=Δt)は車速sが速いほど短くなる。遅延時間Δtが短くなるほど櫛形フィルタ処理により強調される走行音のピッチが高くなり、このピッチ変化から車速sの変化を運転者が把握できることは前述した第1の態様による場合と同様である。一方、車速sが40キロメートル毎時以上になると定数kの値が8から4に設定しなおされる。このため、車速sが40キロメートル毎時である場合には、式(2)に従って算出される遅延時間Δtの値は車速sが20キロメートル毎時である場合に同式に従って算出される値と同一になる。このように第2の態様にあっては、車速sが0キロメートル毎時から40キロメートル毎時まで増加してゆく過程では、音質調整フィルタ102−1、102−2および102−3で実行される櫛形フィルタ処理の周波数特性は図7(a)〜(c)に示すように連続的に変化し、車速sが40キロメートル毎時に達すると、上気周波数特製は、図7(c)に示す様態から図7(d)に示す状態に不連続に変化する。このため、車速sが40キロメートル毎時を跨いで変化する前後で、上記櫛型フィルタ処理により付与されるピッチ感も不連続に変化する。このピッチ感の不連続な変化から運転者は車速sが所定の閾値(本動作例では40キロメートル毎時)に達したことを明確に把握できるのである。なお、車速sについての閾値や、車速sがその閾値に達する前後の定数kの値については、操作表示部220の操作により適宜運転者に設定させれば良く、互いに異なる複数の閾値を設定させ、各閾値の前後で不連続に変化するようkの値を設定させても良い。また、車両がカーナビゲーション装置を備えている場合には、車両が走行中の道路の法定速度を示すデータをそのカーナビゲーション装置から取得し、そのデータの表す速度を上記閾値として設定しても良い。
以上が本実施形態に係る遅延時間算出処理の2つの態様である。
ミックス係数算出処理232では、サンプリング周期毎にアクセル開度センサ203の出力信号が示すアクセル開度の時間微分値とエンジン回転センサ201の出力信号が示すエンジン回転数とに基づいて、デジタル音信号DBk(k=1〜3)とデジタル音信号DCk(k=1〜3)とのミックス比率を指定するミックス係数ak(k=1〜3)を算出し信号処理部100のミキサ110に与える。
ミキサ110では、音質調整用ミキシング処理111と、成分間バランス調整処理112と、左右振り分け処理113が実行される。音質調整用ミキシング処理111では、デジタル音信号DCk(k=1〜3)およびデジタル音信号DBk(k=1〜3)に関しては、デジタル音信号DCk(k=1〜3)およびデジタル音信号DBk(k=1〜3)にak(k=1〜3)および1−ak(k=1〜3)を各々乗算し、各乗算結果を加算して出力する。また、デジタル音信号DBk(k=4〜N)はそのまま素通りさせる。成分間バランス調整処理112では、音質調整用ミキシング処理111を経たN個のデジタル音信号に対し、タイヤと路面の接触音、吸気音、エンジン爆発音等の各成分用に用意された重み係数bk(k=1〜N)を乗算し、左右振り分け処理113に引き渡す。左右振り分け処理113では、このようにして引き渡される重み係数bk(k=1〜N)乗算後の各信号を所定の比率で左チャネル、右チャネルに振り分け、左右のチャネルのデジタル音信号XLおよびXRを合成する。この左右のチャネルのデジタル音信号XLおよびXRは、図1におけるフィルタ121Lおよび121Rと、動的フィルタ122Lおよび122Rの各処理を経て、合成音信号YLおよびYRとなって信号処理部100から出力され、左右のスピーカ153Lおよび153Rから放音される。
ミックス係数ak(k=1〜3)は、0≦ak≦1の範囲で制御される。ミックス係数ak(k=1〜3)が大きい場合には、合成音信号YLおよびYRにおいて占めるデジタル音信号DCk(k=1〜3)の比率が高くなるため、運転者の耳に聞こえる音は、車速に応じたピッチ感が強調された音になる。一方、ミックス係数ak(k=1〜3)が小さい場合には、合成音信号YLおよびYRにおいて占めるデジタル音信号DCk(k=1〜3)の比率が低くなり、運転者の耳に聞こえる音は自然な感じの音(すなわち、車速に応じたピッチ感の付与等の加工が施されていない走行音やエンジン音が混ざり合った音)になる。
ミックス係数算出処理232におけるミックス係数ak(k=1〜3)の算出方法には各種態様が考えられるが、この例では、ミックス係数ak(k=1〜3)の各々がアクセル開度の時間微分値と車速とを独立変数とする関数として各々定義されており、これらの関数を用いてミックス係数ak(k=1〜3)が演算される。これらの関数は、例えばエンジン回転数が高くなるとak(k=1〜3)は高くなり、アクセル開度の時間微分値が高くなるとak(k=1〜3)は低くなるように定義されている。従って、エンジン回転数の変化やアクセル開度の変化に応じて、運転者の耳に聞こえる音は、車速に応じたピッチ感が強調された音から自然な状態の音へ、或いはその逆といった具合に変化する。
以上の例では、合成音信号XLおよびXRの生成過程において、制御部200がタイヤと路面の接触音、吸気音およびエンジン爆発音を音質調整処理の対象として選択し、車速に応じたピッチ感を強調したデジタル音信号DCk(k=1〜3)を櫛形フィルタ処理によって生成させ、櫛形フィルタ処理前の元のデジタル音信号DBk(k=1〜3)とのミキシングを行わせた。しかし、タイヤと路面の接触音、吸気音、エンジン爆発音等の各成分のうちいずれの成分を音質調整処理の対象とするかは、制御部200に実行させる制御プログラムにおいて任意に定めれば良い。また、1つの制御プログラムにおいて、音質調整処理の対象とする成分は固定する必要はなく、例えば車速が閾値よりも低い場合には、タイヤと路面の接触音、吸気音、エンジン爆発音および排気音を音質調整処理の対象とし、車速が閾値よりも高い場合には、上記接触音のみを音質調整処理の対象とすれば良い。また、デジタル音信号DCkおよびDBkのミックス比率akを如何なる運転状態パラメータ(アクセル開度、エンジン回転数、車速等)の関数として定義するかも、制御部200に実行させる制御プログラムにおいて任意に定めれば良い。
以上説明したように、本実施形態によれば、タイヤと路面の接触音や吸気音、エンジン爆発音などの各音を示す信号に対し、車速に応じた遅延時間の櫛形フィルタ処理を施すことにより車速に応じたピッチ感を強調し、この音質調整処理を経た信号と音質調整処理前の信号とをミキシングして合成音信号を生成し、この合成音信号を音として車室内に出力する。したがって、運転者は、スピードメータに視線を移すなどの意図的な動作を行わなくとも、車室内に出力される合成音のピッチ感から車速を把握することができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明はこれ以外にも他の実施形態が考えられる。例えば次の通りである。
(1)音質調整処理として実行する櫛形フィルタ処理において、例えば擬似乱数等発生器を用いて、タップ位置を決定する遅延時間Δtに時間揺らぎを与えても良い。このようにすることで、音質調整処理後の信号に基本周波数成分や倍音周波数成分の間にあるハーフ次成分を含めることができ、音質調整の幅を広げることができる。
(2)上記実施形態では、ミキサ110によるミキシング前の段階において、吸気音、エンジン爆発音、タイヤと路面の接触音等の各成分単位で音質調整処理を実行したが、ミキサ110の後段の例えばフィルタ121Lおよび121Rに音質調整処理を行わせ、かつ、音質調整処理後の信号と音質調整処理前の信号とのミキシングを行わせ、後段の回路に出力させても良い。この場合において、上記実施形態と同様、音質調整処理後の信号と音質調整処理前の信号とのミックス比率を、制御部200が運転状態の変化に応じて変化させても良い。
(3)上記実施形態では、音質調整処理の対象とする成分を制御部200が制御プログラムにしたがって決定したが、ボタン等の操作子をインパネの設け、この操作子に対する運転者の操作内容に応じて音質調整処理の対象とする成分が決定されるようにしても良い。
(4)上記実施形態では、音質調整処理後の信号と音質調整処理前の信号とのミキシングの際のミックス比率を制御部200が制御プログラムにしたがって決定したが、ボリューム摘み様の操作子をインパネに設け、この操作子の操作によりミックス比率が決定されるように構成しても良い。また、このような操作子を吸気音、エンジン爆発音、タイヤと路面の接触音等の成分毎に設け、成分毎にミックス比率を調整できるよう構成しても良い。
(5)上記実施形態において音質調整処理後の信号と音質調整処理前の信号とのミックス比率の制御に用いる運転状態パラメータを、操作子等の操作により運転者が指定できるようにしても良い。例えば車速、アクセル開度、エンジン回転数等の各種の運転状態パラメータを指定する操作子をインパネ等に設け、車速およびアクセル開度を指定する操作子を運転者がONにした場合に、制御部200は、予めメモリ210に記憶された各種の関数の中から車速およびアクセル開度を独立変数とし、ミックス比率を従属変数とする関数を選択し、この関数を利用してミックス比率の制御を行うのである。
この発明の一実施形態である音加工装置の構成例を示す図である。 同実施形態における櫛形フィルタ処理の内容を示す図である。 同櫛形フィルタ処理の周波数特性を例示する図である。 同実施形態の動作例を示す図である。 第1の態様に係る櫛形フィルタのフィルタ特性と車速との関係を示す図である。 タップ列の間引きを施した場合の第1の態様に係る櫛形フィルタのフィルタ特性と車速との関係を示す図である。 第2の態様に係る櫛形フィルタのフィルタ特性と車速との関係を示す図である。
符号の説明
200……制御部、210……メモリ、220……操作表示部、201……エンジン回転センサ、202……車速センサ、203……アクセル開度センサ、11−k(k=1〜N)……マイク、12−k(k=1〜N)……アンプ、13−k(k=1〜N)……A/D変換器、100……信号処理部、151L,151R……D/A変換器、152L,152R……アンプ、153L,153R……スピーカ、101−k(k=1〜N)……伝達特性模擬フィルタ、102−k(k=1〜N)……音響調整フィルタ、110……ミキサ、121L,121R……フィルタ、122L,122R……動的フィルタ。

Claims (3)

  1. 車両の走行速度である車速を検出する車速センサと、
    前記車速に応じて変化する音である走行音を収音し、または前記車速に応じたデータ読み出し速度で記録媒体から走行音波形を示す波形データを読み出して再生することにより、走行音を示す走行音信号を取得する走行音信号取得手段と、
    前記走行音信号取得手段により取得される走行音信号を、設定された遅延時間の整数倍ずつ遅延させ、複数の遅延走行音信号を生成し、これら複数の遅延走行音信号を合成して出力する櫛形フィルタ処理を実行するフィルタ手段と、
    前記車速センサにより検出される車速に基づいて前記遅延時間を算出し、前記フィルタ手段に設定する制御手段と、
    前記フィルタ手段の出力信号を用いて合成走行音信号を合成する音合成手段と、
    前記合成走行音信号を音として車両内に出力する走行音出力手段と、を備え、
    前記車速に対して1または互いに異なる複数の閾値が予め定められており、
    前記制御手段は、前記車速センサにより順次検出される車速が前記閾値を跨いで変化する場合には、その閾値の前後で前記遅延時間を不連続に変化させ、前記車速センサにより検出される車速が前記閾値に達するまでは、その車速が速いほど前記遅延時間を短くすることを特徴とする音加工装置。
  2. 前記走行音合成手段は、前記櫛形フィルタ処理を経た後の信号と前記櫛形フィルタ処理を経る前の信号とをミキシングするミキシング手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の音加工装置。
  3. 車両のエンジンの回転数またはアクセル開度の少なくとも一方を前記車両の運転状態として検出する運転状態検出センサを具備し、
    前記制御手段は、前記運転状態検出センサにより検出される運転状態に応じて、前記ミキシング手段における前記櫛形フィルタ処理を経た後の信号と前記櫛形フィルタ処理を経る前の信号とのミックス比率を制御することを特徴とする請求項2に記載の音加工装置。

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