JPH06219188A - パワートレインの制御装置 - Google Patents

パワートレインの制御装置

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JPH06219188A
JPH06219188A JP5249495A JP24949593A JPH06219188A JP H06219188 A JPH06219188 A JP H06219188A JP 5249495 A JP5249495 A JP 5249495A JP 24949593 A JP24949593 A JP 24949593A JP H06219188 A JPH06219188 A JP H06219188A
Authority
JP
Japan
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accelerator pedal
engine
control
maximum
intake
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP5249495A
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English (en)
Inventor
Yoko Hirata
陽子 平田
Mitsuru Nagaoka
満 長岡
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP5249495A priority Critical patent/JPH06219188A/ja
Publication of JPH06219188A publication Critical patent/JPH06219188A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/84Data processing systems or methods, management, administration

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  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Supercharger (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 踏込み速度に基いてエンジンおよびパワート
レインの予測制御を行うことにより、アクセルペダル操
作に対する加速応答性の向上を図る。 【構成】 エンジン7からの動力をタイヤ8に伝達する
ためのパワートレイン1としてA/T11、ロックアッ
プクラッチ9を設ける。アクセルペダルの踏込み操作の
開始から所定時間範囲内における踏込み操作途中のアク
セルペダルの最大踏込み速度をアクセルセンサ20と踏
込み速度演算部22とで検出する。検出された踏込み速
度に基いて最大アクセルペダル開度予測部4で踏込み操
作により最終的に到達する最大アクセルペダル開度を予
測する。予測された最大アクセルペダル開度に基いて変
速・ロックアップ制御部13での制御タイミングを制御
タイミング変更部5で本来のものより早い時期に変更す
る。過給機の過給切換制御または高負荷時の燃料増量補
正の制御タイミングを早めるようにしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン、および、エ
ンジンからの動力を駆動輪に伝達するパワートレインの
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、アクセルペダル操作に対する車
両の応答性を向上させて最適な走行性を得ることを目的
として、エンジンのスロットル弁とアクセルペダルとの
機械的リンケージを切離し、ギヤ位置やアクセルペダル
開度などによりスロットル弁とのリンク比を変化させて
スロットル開度を電気信号により制御することが行われ
ている。ところが、このものにおいては、上記アクセル
ペダル開度は、一般に、定常状態におけるものが用いら
れるため、ドライバーがアクセルペダルを踏込んでいく
過程のような過渡段階でのものは考慮されず、この過渡
段階においては必ずしも最適な走行性を得ることはでき
ない。
【0003】一方、上記エンジンの動力を伝達するパワ
ートレインにおいても、同様にアクセルペダル操作に対
する車両の応答性を向上させて最適な走行性を得ること
を目的とした制御が、一般に、行われている。その一例
として、オートマチックトランスミッションの変速作動
をアクセルペダル開度やギヤ位置などに応じて予め定め
られた変速特性に基いて制御するものが知られている
(例えば、特開昭62−137451号公報参照)。こ
のようなパワートレインの制御装置においては、ドライ
バーのアクセルペダルの踏込み操作によりアクセルペダ
ル開度が上記変速特性における変速実行ラインを超える
ことによりシフトダウンが行われる。つまり、アクセル
ペダルの踏込み開始から上記変速実行ラインに到達する
までのアクセルペダルの踏込み操作途中の過渡段階にお
いては、シフトダウンは行われないものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
パワートレインの制御装置において、ドライバーが加速
を望み、アクセルペダルの踏込み操作を開始しても、そ
の踏込み量が上記所定の変速実行ラインを超えないとシ
フトダウンが行われず、このため、上記アクセルペダル
踏込み開始時点から実際の変速が完了して駆動力が駆動
輪に伝達されるまでの間に時間的な遅れがあり、すなわ
ち、ドライバーの加速操作と実際の車両の加速挙動との
間に時間的なずれがあり、このずれがドライバーの加速
感を損なう要因となっている。これは、特に、アクセル
ペダルをじわっと踏込んでいく場合に、顕著に現れる。
【0005】また、このような現象は、ドライバーのア
クセル操作に対応してエンジンに燃料供給を行う燃料供
給制御などにおいても同様に生じている。すなわち、高
負荷時に燃料の増量補正を行う場合、アクセルペダルの
踏込み操作により高負荷領域に到達しても、この踏込み
操作に基く増量された燃料が実際にエンジンに供給され
るまでの間に時間的な遅れがあり、ドライバーの加速感
を損なう要因となっている。
【0006】本発明は、このような事情の下において、
ドライバーのアクセルペダルの踏込み操作初期の所定時
間範囲内の踏込み速度と、その踏込み操作により最終的
に到達する最大アクセルペダル開度とが強く関連するこ
とを発見した発明者が、この事実に着目してなしたもの
であり、その目的とするところは、上記踏込み速度に基
いてエンジンもしくはパワートレインの予測制御を行う
ことにより、アクセルペダル操作に対する加速応答性の
向上を図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、図1に示すように、エンジ
ンおよびエンジンからの動力を駆動輪に伝達するための
パワートレイン1をアクセルペダル開度に応じて制御す
る制御手段6を備えたものを前提とする。このものにお
いて、アクセルペダル2の踏込み操作の開始から所定時
間範囲内における上記アクセルペダル2の踏込み速度を
検出する踏込み速度検出手段3と、この踏込み速度検出
手段3により検出された踏込み速度に基いて上記踏込み
操作により最終的に到達する最大アクセルペダル開度を
予測する最大アクセルペダル開度予測手段4とを設け
る。そして、この最大アクセルペダル開度予測手段4に
より予測された最大アクセルペダル開度に基いて、上記
制御手段6における制御タイミングを本来のものより早
い時期に変更する制御タイミング変更手段5を備える構
成とするものである。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、パワートレイン1としてオートマチックト
ランスミッションを備える。そして、制御手段6として
オートマチックトランスミッションを変速制御する変速
制御手段を備える構成とするものである。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、踏込み速度検出手段を、アクセルペダル2
の踏込み速度の内、最大踏込み速度を検出する構成とす
るものである。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明において、パワートレイン1としてロックアップクラ
ッチ付きオートマチックトランスミッションを備える。
そして、制御手段6として上記ロックアップクラッチの
作動を制御するロックアップ制御手段を備える構成とす
るものである。
【0011】また、請求項5記載の発明は、請求項1記
載の発明において、エンジン1の運転状態を検出する運
転状態検出手段を備える。そして、エンジン1を、プラ
イマリ過給機と、このプライマリ過給機とは独立して作
動可能なセカンダリ過給機とを備えた過給機付エンジン
とする。加えて、制御手段6を、上記運転状態検出手段
から出力される上記運転状態が高負荷領域にあるときに
上記セカンダリ過給機からの過給をエンジンに供給する
よう上記セカンダリ過給機の作動を切換制御する過給切
換制御手段とするものである。
【0012】さらに、請求項6記載の発明は、請求項1
記載の発明において、エンジン1の運転状態を検出する
運転状態検出手段を備える。そして、制御手段6を、上
記運転状態検出手段から出力されるエンジン1の運転状
態に対応する基本燃料供給量の燃料をエンジン1に供給
する燃料供給制御手段とし、この燃料供給制御手段を上
記エンジン1の運転状態が高負荷領域にあるときに上記
基本燃料供給量を増量補正する構成とするものである。
【0013】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
踏込み速度検出手段3によりアクセルペダル2の踏込み
操作開始から所定時間範囲内の踏込み速度が検出され、
この踏込み速度に基いて踏込み操作により最終的に到達
する最大アクセルペダル開度が最大アクセルペダル開度
予測手段4により予測される。そして、この最大アクセ
ルペダル開度の予測値に基いて、制御タイミング変更手
段5により、エンジンおよびパワートレイン1の制御タ
イミングが本来のものより早めに変更される。これによ
り、制御手段6によるエンジンおよびパワートレイン1
の制御がアクセルペダル2の踏込み操作により所定のア
クセルペダル開度に到達するのを待たずに、すなわち、
アクセルペダルの踏込み操作途中の過渡状態の段階で最
大アクセルペダル開度の予測値に基くエンジンおよびパ
ワートレイン1の制御が実行される。このため、アクセ
ルペダル操作に対する加速応答遅れの解消が図られて加
速応答性の向上が図られる。また、上記最大アクセルペ
ダル開度と強く関連する最大踏込み速度の発生がアクセ
ルペダル2の踏込み操作過程の内、踏込み操作初期に集
中することから、上記踏込み操作開始から所定時間範囲
内の踏込み速度を検出することにより、上記最大アクセ
ルペダル開度の予測が確実に行われる。
【0014】請求項2記載の発明では、上記請求項1記
載の発明による作用において、最大アクセルペダル開度
の予測値に基いて変速タイミングが早められるため、ア
クセルペダル2の踏込み操作途中の過渡段階でシフトダ
ウンが行われる。このため、本来のシフトダウンタイミ
ングまで待たずに済む分、早期に加速挙動が得られ、加
速応答性の向上が確実に図られる。また、上記シフトダ
ウンタイミングの変更が踏込み操作開始から所定時間範
囲における踏込み速度に基いて行われて、所定のシフト
ダウン開度値を超えるアクセルペダル開度への到達が予
測された時点でシフトダウンが実行されるため、真の最
大アクセルペダル開度が予測される前に早期にシフトダ
ウンが行われ、加速応答性のより向上が図られる。
【0015】請求項3記載の発明では、上記請求項1記
載の発明による作用に加えて、最大アクセルペダル開度
の予測が、この最大アクセルペダル開度と強い関連性を
有する最大踏込み速度に基いて行われるため、上記予測
のより一層の確実化が図られる。
【0016】請求項4記載の発明では、上記請求項1記
載の発明による作用において、最大アクセルペダル開度
の予測値に基いてロックアップクラッチの作動が早めら
れるため、アクセルペダル2の踏込み操作途中の過渡段
階でロックアップ作動が行われる。このため、本来のロ
ックアップタイミングまで待たずに済む分、早期に加速
挙動が得られ、加速応答性の向上が確実に図られる。ま
た、請求項2記載の発明と同様に、上記ロックアップタ
イミングの変更が踏込み操作開始から所定時間範囲にお
ける踏込み速度に基いて行われて、所定のアクセルペダ
ル開度への到達が予測された時点でロックアップ作動が
実行されるため、真の最大アクセルペダル開度が予測さ
れる前に早期にロックアップ作動が行われ、加速応答性
のより向上が図られる。
【0017】また、請求項5記載の発明では、上記請求
項1記載の発明による作用において、最大アクセルペダ
ル開度の予測値に基いてセカンダリ過給機からの過給を
エンジンに供給するための吸気カット弁の開作動が早め
られるため、アクセルペダル2の踏込み操作途中の過渡
段階でセカンダリ過給機からの過給のエンジンへの供給
が開始される。このため、本来の過給切換タイミングま
で待たずに済む分、早期に過給が開始されて早期に加速
挙動が得られ、加速応答性の向上が確実に図られる。ま
た、請求項2記載の発明と同様に、上記過給切換タイミ
ングの変更が踏込み操作開始から所定時間範囲における
踏込み速度に基いて行われて、所定のアクセルペダル開
度への到達が予測された時点で開閉切換作動が実行され
るため、真の最大アクセルペダル開度が予測される前に
早期に過給の供給開始が行われ、加速応答性のより向上
が図られる。
【0018】さらに、請求項6記載の発明では、上記請
求項1記載の発明による作用において、最大アクセルペ
ダル開度の予測値に基いて燃料供給制御手段における燃
料供給量に対する増量補正のタイミングが早められるた
め、アクセルペダル2の踏込み操作途中の過渡段階で燃
料供給量に対する増量補正が行われる。すなわち、ドラ
イバーによるアクセルペダルの踏込み操作に基いてエン
ジンの運転状態が高負荷領域に到達することが予測され
るとき、その到達前の段階に、高負荷領域での増量補正
された燃料供給量の供給が行われてエンジン出力が増大
する。このため、本来の燃料の増量補正タイミングまで
待たずに済む分、早期に加速挙動が得られ、加速応答性
の向上が確実に図られる。また、請求項2記載の発明と
同様に、上記燃料供給量の増量補正が踏込み操作開始か
ら所定時間範囲における踏込み速度に基いて行われて、
所定のアクセルペダル開度への到達が予測された時点で
上記の増量補正が実行されるため、真の最大アクセルペ
ダル開度が予測される前に早期に燃料の増量補正が行わ
れ、加速応答性のより向上が図られる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。
【0020】<第1実施例>図2は、本発明の第1実施
例に係るパワートレインの制御装置を適用した車両の全
体構成を示す。この第1実施例はエンジンおよびパワー
トレインの制御手段6の内容として変速・ロックアップ
制御手段13を採用し、制御タイミングの変更を変速・
ロックアップ制御に適用したものである。
【0021】−車両の全体構成− 同図において、7はエンジンであって、このエンジン7
はパワートレイン1を介して駆動輪であるタイヤ8,8
と接続され、エンジン7の駆動力が上記パワートレイン
1を介して上記タイヤ8,8に伝達されるようになって
いる。上記パワートレイン1はロックアップクラッチ9
を内蔵したトルクコンバータ10とオートマチックトラ
ンスミッション(以下、A/Tと略称する)11とを備
えており、これら9,10,11はコントロールユニッ
ト(以下、ECUと略称する)12aの変速・ロックア
ップ制御部13により作動の制御が行われるようになっ
ている。すなわち、上記A/T11でのギアチェンジ、
ロックアップクラッチ9のロックアップ作動、および、
これらの作動を実行する変速用バルブの制御などが行わ
れるようになっている。
【0022】また、14は上記エンジン1に接続された
吸気系である吸気通路であって、この吸気通路14には
上流側からエアクリーナ15、エアフローメータ16お
よびスロットル弁17が設けられている。上記スロット
ル弁17はアクチュエータ18と接続されており、この
アクチュエータ18の作動により上記スロットル弁17
の開度調節が行われるようになっている。このアクチュ
エータ18は上記ECU12aに接続されており、この
ECU12aから出力される作動信号により作動される
ようになっている。
【0023】さらに、上記エンジン7には図示しない燃
料供給系が接続され、上記スロットル弁17のスロット
ル開度に応じて所定の空燃比で燃料の供給が行われるよ
うになっている。
【0024】−ECU12aの構成− 上記ECU12aは自動車の車速を検出する車速センサ
19と、アクセルペダル開度を検出するアクセルセンサ
20と接続されており、上記各センサ19,20からの
車速値およびアクセルペダル開度に基いて上記スロット
ル弁17の開度(スロットル開度)を制御する作動信号
を上記アクチュエータ18に出力する一方、ドライバー
による加速時のアクセルペダルの踏込み速度からその踏
込み操作により最終的に到達する最大スロットル開度の
予測を行い、この予測値に基き変速・ロックアップ制御
部13による制御を上記最大スロットル開度に到達する
前に行うようになっている。すなわち、上記ECU12
aは、ドライバーによるアクセルペダルの踏込み操作に
基いて上記スロットル開度の開度制御を行なうスロット
ル制御部21と、加速時におけるドライバーによるアク
セルペダルの踏込み速度を演算する踏込み速度演算部2
2と、この踏込み速度演算部22での踏込み速度からそ
の踏込み操作により最終的に到達する最大スロットル開
度を予測する最大スロットル開度予測手段4と、この最
大スロットル開度予測手段4による最大スロットル開度
の予測値に基いて変速・ロックアップ制御手段13の制
御タイミングを変更する制御タイミング変更手段5a
と、この制御タイミング変更手段5aにより変更された
制御タイミングで予め定められた変速特性に基く上記A
/T11の変速制御を実行する変速・ロックアップ制御
手段13とを備えている。上記踏込み速度演算部22と
アクセルセンサ20とによって踏込み速度検出手段3が
構成されている。
【0025】−ECU12aでの制御内容− 次に、上記ECU12aの制御の内容について図3およ
び図4に基いて具体的に説明する。
【0026】まず、ステップSA1で、前提として制御
タイミングであるか否かの判別を行なう。この判別は所
定の制御タイミングごとに制御を行なうためのものであ
り、この判別を制御タイミングになるまで繰返す。そし
て、制御タイミングになれば、ステップSA2で、現在
の車速値VSPおよびアクセルペダル操作量ACPを上
記車速センサ19およびアクセルセンサ20から入力す
る。
【0027】そして、ステップSA3でアクセルペダル
位置補正ゲインk1 を、ステップSA4で車速補正ゲイ
ンk2 を、およびステップSA5で基本スロットル開度
θoをそれぞれ決定する。すなわち、上記ステップSA
3では、ステップSA2で入力したアクセルペダル操作
量ACPに基いて上記アクセルペダル位置補正ゲインk
1 を予め定めたマップより求める。このマップは、加速
時におけるアクセルペダル操作量、すなわち、アクセル
ペダルの踏込み量がほぼ25%付近であることに鑑み、
そのアクセルペダル操作量付近でのスロットルゲインを
基本の1.0に対して、例えば20%程度増大すること
により、ドライバーのアクセルペダル操作による加速要
求に対する加速応答性の向上を図るように設定されてい
る。
【0028】また、ステップSA4では、上記ステップ
SA2で入力した車速値VSPに基いて車速補正ゲイン
k2 を予め定めたマップより求める。このマップは、所
定の車速値までのk2 値が基本の1.0の一定値にさ
れ、その所定車速値から増速される程上記k2 値が増加
され、例えば100Km/h以上の車速値の範囲で所定
の一定値になるように設定されている。この補正は車速
が上がる程、走行抵抗が増大するため、その増大に比例
してスロットルゲインを増大することにより、上記ステ
ップSA3におけるマップと同様に、ドライバーの加速
要求に対する加速応答性の向上を図ろうとするものであ
る。
【0029】さらに、ステップSA5では、上記ステッ
プSA2で入力したアクセルペダル操作量ACPに基い
て基本スロットル開度θo を予め定めたマップより求め
る。このマップは、ギヤ段が低位である場合、例えば1
st(1速)ではトルクが非常に高く加速応答性もよい
ことから、最初はアクセルペダル操作量に対する基本ス
ロットル開度θo の増加率を比較的小さくして、所定の
アクセルペダル操作量以降は逆に大きく設定されてい
る。また、ギヤ段が高位である場合、例えば3rd(3
速)や4th(4速)ではタイヤに伝わるトルクが比較
的小さくなるため、最初から上記増加率を大きくして加
速応答性が上記低位のギヤ段とほぼ同程度になるように
設定されている。これにより、各ギヤ段の走行特性を考
慮してスムースな加速応答性の実現が図られて、ドライ
バーによる加速要求に沿う制御が行われる。
【0030】ステップSA6では、上記ステップSA5
で求めた基本スロットル開度θo に、上記アクセルペダ
ル位置補正ゲインk1 および車速補正ゲインk2 をそれ
ぞれ乗じてスロットル開度θthを演算する。そして、ス
テップSA7で、このスロットル開度θthに対応する作
動信号をアクチュエータ18に出力して、スロットル弁
17の開度を上記スロットル開度θthに変更する。
【0031】次に、ステップSA8で現在のアクセルペ
ダル開度ACP(n)から1単位時間前のアクセルペダ
ル開度ACP(n−1)を減じたものに定数aを乗じる
ことにより現在のアクセルペダルの踏込み速度ACPS
を求め、ステップSA9でこの踏込み速度ACPSが所
定の判定値AL より大きいか否かを判別する。この判定
値AL にはきわめて小さい所定の値が設定されており、
ドライバーの無意識操作などのノイズを除いてドライバ
ーが加速意図を有してアクセルペダルの踏込みを開始し
たか否かの判断を的確に行うようになっている。従っ
て、上記現在の踏込み速度ACPSが判定値AL より小
さい場合、ステップSA10でタイマカウトtに0を、
ステップSA11で最大踏込み速度maxACPSに0
をそれぞれ設定し、ステップSA12で最大スロットル
開度maxθに上記ステップで求めたスロットル開度θ
thを設定し、この最大スロットル開度maxθに基い
て後述のステップSA20で変速・ロックアップ制御を
行う。
【0032】上記ステップSA9でアクセルペダルの踏
込み操作が開始された(ACPS>AL )と判別された
場合、ステップSA13でタイマカウントtに1単位時
間を加え、ステップSA14でその加算されたタイマカ
ウントtが所定の時間tm(例えば1.5sec)以内
か否かを判別し、時間tm以内であればステップSA1
5に進み、時間tmを経過しておれば後述のステップS
A18に進む。上記タイマカウントtが時間tm以内で
あればステップSA15で現在の踏込み速度ACPSと
現在までにすでに設定されているmaxACPSとの大
小判定を行い、上記ACPSの方が大きければこのAC
PSをステップSA16で上記maxACPSに設定し
てステップSA17に進み、逆に上記maxACPSの
方が大きければステップSA16を飛ばして上記ステッ
プSA17に進む。
【0033】ここで、上記ステップSA13〜SA16
は、踏込み開始から時間tmが経過するまでの間に発生
する最大踏込み速度を検出しようとするものであり、そ
の時間tmの経過までに1制御ループに要する時間の経
過ごとに上記踏込み開始からの間に発生した最大踏込み
速度を順次更新するようになっている。図5には、アク
セルペダルの踏込み開始後、最大踏込み速度が発生した
時間と発生度数との関係を多数の走行状態について実測
して求めたものであり、この関係に基いて上記時間tm
が定められている。この図5によれば、踏込み開始から
1〜1.5secの間にほとんどの最大踏込み速度が発
生しており、このため、上記時間tmに1.5secを
設定して1.5secの時間範囲での最大踏込み速度の
検出を行うことにより、ほぼすべての状況下における踏
込み操作で発生する最大踏込み速度を検出することがで
きる。
【0034】そして、ステップSA17では、上記最大
踏込み速度maxACPSに基いて今回の踏込み操作に
より最終的に到達するであろう最大スロットル開度ma
xθを予測する。この予測は、予め定められたマップに
基いて行う。このマップは、上記maxACPSの最小
側で上記maxθは所定の一定値を採り、それから上記
maxACPSの値が大きくなる程、上記maxθも大
きくなり、上記maxACPSの最大側で上記maxθ
は所定の一定値なるように定められている。このマップ
は、図6に示す最大踏込み速度とその踏込み操作により
到達した最大アクセルペダル開度との関係ついての実測
統計に基いて定められている。すなわち、図6に一点鎖
線で示す実測結果によれば、上記最大アクセルペダル開
度は同図に実線で示すように最大踏込み速度とほぼ比例
関係にあり、このため、この最大踏込み速度を把握する
ことにより最大アクセルペダル開度の値自体を予測する
ことが可能となり、この最大アクセルペダル開度に基い
て対応する最大スロットル開度maxθを定めることが
できる。
【0035】ステップSA18では上記ステップSA1
7で予測された最大スロットル開度maxθとステップ
SA6で得られたスロットル開度θthとの大小比較を
行い、θthの方が大きければステップSA19で最大
スロットル開度maxθに上記上記θthを設定してス
テップSA20に進む一方、maxθの方が大きければ
上記ステップSA19を飛ばしてステップSA20に進
む。
【0036】ステップSA20では、上記最大スロット
ル開度maxθとステップSA2で検出した車速VSP
とに基いて、予め定めたマップにより変速・ロックアッ
プ制御を行なう。すなわち、上記マップに基いてギアチ
ェンジコマンドと、ロックアップクラッチを作動させる
か否かのロックアップコマンドとが決定される。そし
て、ステップSA21で上記ギアチェンジコマンドおよ
びロックアップコマンドに基き変速用バルブの制御を行
ない、その後、リターンする。つまり、ステップSA1
0〜SA12の経路をたどる踏込み操作時以外の場合、
および、ステップSA14、SA18、SA19をたど
る所定時間tm経過後の場合、その時の現実のアクセル
ペダル操作量に基くスロットル開度θthに基いて変速
・ロックアップ制御が行われる一方、アクセルペダルの
踏込み操作時である場合、最大スロットル開度の予測値
maxθに基いて上記変速・ロックアップ制御が行われ
るようになっている。このため、上記踏込み操作時のm
axθに基く場合、それ以外の本来のθthに基く場合
よりも、シフトダウン側への変速制御タイミングもしく
はロックアップ作動の制御タイミングが早い側に変更さ
れ、本来の制御タイミングよりも早期にシフトダウンな
どが実行される。
【0037】上記制御の内、ステップSA1〜SA7が
スロットル制御手段21を、上記ステップSA8および
SA13〜SA16が踏込み速度演算部22を、上記ス
テップSA17が最大スロットル開度予測手段4を、ス
テップSA18およびSA20が制御タイミング変更手
段5aを、また、ステップSA20およびSA21が変
速・ロックアップ制御手段13をそれぞれ構成してい
る。
【0038】−第1実施例の作用・効果− 上記第1実施例の場合、ドライバーが加速するためにア
クセルペダルを踏込み操作を行った際、その踏込み操作
により最終踏込み位置に到達する前に、その最終踏込み
位置に対応する最大スロットル開度maxθの予測が行
われ、この予測されたmaxθに基きシフトダウンもし
くはロックアップの実行が行われるため、本来の制御タ
イミングより上記シフトダウンなどが早めに行われる。
このため、アクセルペダルの踏込み操作を開始した後、
踏込み操作途中の過渡段階において上記シフトダウンな
どを実行させることができ、所定のスロットル開度への
到達を待ってから上記シフトダウンなどが実行される従
来のパワートレインの制御装置よりも早期に加速を得る
ことができる。これにより、従来のパワートレインの制
御装置において生じている加速感の遅れを解消すること
ができ、アクセルペダル操作に対する加速応答性の向上
を図ることができる。
【0039】また、上記最大スロットル開度maxθの
予測を、最終アクセルペダル操作位置と強く関連する、
アクセルペダルの最大踏込み速度maxACPSに基い
て行っているため、きわめて的確に行うことができる。
その上、上記アクセルペダルの最大踏込み速度maxA
CPSの検出をアクセルペダルの踏込み開始後、所定時
間tmの範囲内の最大踏込み速度を検出することにより
行っているため、上記予測を早期に行うことができる。
特に、上記時間tmとして、上記最大踏込み速度の発生
が集中する時間範囲である1.5secを設定すること
により、上記予測を確実かつ十分に行うことができる。
【0040】<第2実施例>図7は、本発明の第2実施
例に係るパワートレインの制御装置を適用した過給機付
エンジンの全体構成を示す。この第2実施例はエンジン
およびパワートレインの制御手段6の内容として過給切
換制御手段30を採用し、制御タイミングの変更を2つ
の過給機の切換制御に適用したものである。なお、第1
実施例と同一の構成部分については、第1実施例と同一
符号を付してその説明を省略する。
【0041】−過給機付エンジンの全体構成− 同図において、14a〜14fはエンジン7に吸気を供
給する吸気通路14の各部を示している。14aは大気
に開口する図示省略のエアクリーナから延びる上流通路
部であって、この上流通路部14aの下流端でプライマ
リ吸気通路部14bとセカンダリ吸気通路部14cとの
2つに分岐している。上記プライマリ吸気通路部14b
にはプライマリ過給機31が介在され、また、上記セカ
ンダリ吸気通路部14cにはセカンダリ過給機32が介
在され、そして、これら両吸気通路部14b,14cの
下流端が再び合流されて合流通路部14dとなってい
る。この合流通路部14dの下流側は吸気マニホールド
14eを介して上記エンジン7の各気筒に接続されてい
る。
【0042】上記上流通路部14aには、上記吸気通路
14に吸入される吸気量を検出するエアフローメータ1
6が配設されている。
【0043】上記プライマリ吸気通路部14bの途中に
はブロア室31aが形成されており、このブロア室31
aに上記プライマリ過給機31が配設されている。同様
に、上記セカンダリ吸気通路部14cの途中にはブロア
室32aが形成されており、このブロア室32aに上記
セカンダリ過給機32が配設されている。また、このセ
カンダリ吸気通路部14cには、上記ブロア室32aを
挟んで上流側位置と下流側位置とを互いに連通するリリ
ーフ通路部14fが接続されている。そして、このリリ
ーフ通路部14fにはリリーフ通路部14fを開閉する
吸気リリーフ弁33が配設されており、このリリーフ弁
33の開作動によってセカンダリ吸気通路部14cを通
る吸気が上記セカンダリ過給機32をバイパスするよう
になっている。この吸気リリーフ弁33は後述の開閉作
動機構を介してECU12bと接続され、このECU1
2bからの制御信号により開閉制御されるようになって
いる。さらに、上記セカンダリ吸気通路部14cの上記
リリーフ通路部14fの下流側合流位置より下流側位置
であって、上記プライマリ吸気通路14bとの合流部よ
り上流側位置には、このセカンダリ吸気通路14cを開
閉する吸気カット弁34が配設されており、この吸気カ
ット弁33の閉作動によって上記セカンダリ過給機32
からの吸気が合流通路14dに入るのを阻止するように
なっている。この吸気カット弁33は後述の開閉作動機
構を介して上記ECU12bと接続され、このECU1
2bからの制御信号によって開閉制御されるようになっ
ている。
【0044】上記合流通路14dには、上流側から順に
インタークーラ35、スロットル弁17、サージタンク
36が配設され、そして、燃料噴射弁37,37が下流
側端部に配設されている。この燃料噴射弁37,37は
図示省略の燃料供給制御手段と接続されて、スロットル
弁17のスロットル開度などに応じて所定の空燃比で燃
料の供給が行われるようになっている。
【0045】一方、38a〜38fはエンジン7から排
気を排出する排気通路38の各部を示している。38a
は上記エンジン7とプライマリ過給機31のタービン3
1bとを連通するプライマリ排気通路部、38bは上記
エンジン7とセカンダリ過給機32のタービン室32b
とを連通するセカンダリ排気通路部、38cは上記両タ
ービン室31b,32bからの排気を集合して図示省略
の排気ガス浄化装置を介して大気に放出させる集合通路
部である。また、38dは上記プライマリ排気通路部3
8aとセカンダリ排気通路部38bとを両過給機31,
32よりそれぞれ上流側位置で互いに連通する連通路、
38eはこの連通路38dの中間位置から分岐して上記
集合通路部38cに連通する排気ウエスト通路部、38
fはセカンダリ排気通路部38bの上記連通路38d位
置より下流側位置と上記排気ウエスト通路部38eとを
連通する排気リーク通路部である。
【0046】上記プライマリ排気通路部38aとセカン
ダリ排気通路部38bとは、エンジン7の各気筒から互
いに独立して導出されており、上記プライマリ過給機3
1とセカンダリ過給機32とに互いに独立して排気を供
給するようになっている。そして、この供給された排気
によって上記プライマリ過給機31およびセカンダリ過
給機32が駆動されるようになっている。
【0047】上記セカンダリ排気通路部38bの上記連
通路38d位置より下流側位置であって、上記排気リー
ク通路部38f位置より上流側位置には、セカンダリ排
気通路部38bを開閉する排気カット弁39が配設され
ており、この排気カット弁39の閉作動によりセカンダ
リ過給機32側への排気の供給を阻止するようになって
いる。また、上記排気リーク通路部38fには、その排
気リーク通路部38fを開閉する排気洩らし弁40が配
設されており、この排気洩らし弁40の開調節により上
記排気カット弁39とタービン室32bとの間の排気を
排気ウエスト通路部38e側に洩らすようになってい
る。さらに、上記排気ウエスト通路部38eの上記排気
リーク通路部38f位置より下流側には、排気ウエスト
通路部38eを開閉するウエストゲート弁41が配設さ
れており、このウエストゲート弁41の開作動により両
タービン室31b,32bより上流側の背圧を集合通路
部38cに逃がすようになっている。そして、上記の排
気カット弁39、排気洩らし弁40、および、ウエスト
ゲート弁41の各弁は後述の開閉作動機構を介して上記
ECU12bと接続され、このECU12bからの制御
信号によって開閉制御されるようになっている。
【0048】−各弁の開閉作動機構− 次に、上記の吸気リリーフ弁33、吸気カット弁34、
排気カット弁39、排気洩らし弁40、および、ウエス
トゲート弁41の各弁の開閉作動機構について説明す
る。この各開閉作動機構は、上記各弁に連結されて各弁
を開閉作動するアクチュエータ33a,34a,39
a,40a,41aと、この各アクチュエータ33a,
34a,39a,40a,41aに駆動源として吸気通
路14からの負圧を供給する導圧路42〜53と、この
各導圧路42〜53に吸気通路14からの負圧供給と大
気圧などの供給とを切換するソレノイド三方弁54〜5
8とから構成されており、この各ソレノイド三方弁54
〜58がECU12bからの制御用電気信号により切換
作動されることにより上記の各弁33,34,39〜4
1が開閉作動されるようになっている。以下、個別に説
明する。
【0049】上記導圧路42の上流端は吸気通路14の
サージタンク36の下流側位置に連通され、下流端は逆
止弁59および負圧タンク60を介してソレノイド三方
弁54に接続されている。このソレノイド三方弁54の
出口側が導圧路43によって吸気リリーフ弁用アクチュ
エータ33aと接続されており、このソレノイド三方弁
54がECU12bからの電気信号によって切換作動さ
れることにより、上記吸気リリーフ弁33が開閉される
ようになっている。
【0050】また、上記負圧タンク60の出口側から導
圧路44が分岐され、この導圧路44の下流端がソレノ
イド三方弁55に接続されている。そして、このソレノ
イド三方弁55の出口側が導圧路45によって排気カッ
ト弁用アクチュエータ39aと接続されており、このソ
レノイド三方弁55がECU12bからの電気信号によ
って切換作動されることにより、上記排気カット弁39
が開閉されるようになっている。
【0051】加えて、上記導圧路44の途中から導圧路
46が分岐され、この導圧路46の下流端がソレノイド
三方弁56に接続されている。そして、このソレノイド
三方弁56の出口側が導圧路47によって吸気カット弁
用アクチュエータ34aと接続されており、このソレノ
イド三方弁56がECU12bからの電気信号によって
切換作動されることにより、上記吸気カット弁34が開
閉されるようになっている。ここで、上記ソレノイド三
方弁56には大気圧を導入するための他の導圧路48の
下流端が接続されており、このソレノイド三方弁56の
切換によって導圧路46と導圧路47とが接続された場
合上記アクチュエータ34aに上記導圧路46からの負
圧が供給されて吸気カット弁34が閉状態される一方、
上記導圧路48と導圧路47とが接続された場合上記導
圧路48からの大気圧が供給されて上記吸気カット弁3
4が開状態とされるようになっている。この導圧路48
の上流端は差圧検出弁61と接続されており、この差圧
検出弁61は導圧路49によって吸気カット弁34の上
流側位置のセカンダリ吸気通路部14cと接続されてセ
カンダリ過給機32による過給圧が導入される一方、導
圧路50によって上記吸気カット弁34の下流側位置の
合流通路部14dと接続されてプライマリ過給機31に
よる過給圧が導入されるようになっている。そして、プ
ライマリ過給機31からの過給圧によって上記導圧路4
8が閉弁とされ、このプライマリ過給機31からの過給
圧よりもセカンダリ過給機32からの過給圧が高くなれ
ばこの過給圧によって開弁されて大気圧を上記導圧路4
8を通してソレノイド三方弁56に供給するようになっ
ている。つまり、上記ソレノイド三方弁56が導圧路4
8側に切換えられてもセカンダリ吸気通路部14c側が
プライマリ吸気通路部14b側より高圧となるまでアク
チュエータ34aは負圧状態に保たれて吸気カット弁3
4を閉状態に保つようにされており、これにより、上記
吸気カット弁34が開作動された場合のプライマリ吸気
通路部14bからセカンダリ吸気通路部14cへの逆流
を確実に防止するようになっている。なお、このため、
上記吸気カット弁34はECU12bが開弁指令を出し
てから少し遅れて開弁されることになる。
【0052】一方、導圧路51の上流端がプライマリ吸
気通路部14bのプライマリ過給機31より下流側位置
に連通され、下流端がデューティソレノイド弁57を介
して排気洩らし弁用アクチュエータ40aと接続されて
おり、上記デューティソレノイド弁57がECU12b
からの電気信号によって制御されることにより、排気洩
らし弁40が開閉されるようになっている。
【0053】また、上記導圧路51のデューティソレノ
イド弁57より下流側位置から導圧路52が分岐され、
この導圧路52の下流端がソレノイド三方弁58と接続
されている。そして、このソレノイド三方弁58の出口
側がウエストゲート弁用アクチュエータ41aと接続さ
れて、このソレノイド三方弁58がECU12bからの
電気信号によって切換作動されることにより、上記ウエ
ストゲート弁41が開閉されるようになっている。
【0054】−ECU12bの構成− 上記ECU12bは、図8にも示すように、車速センサ
19と、アクセルセンサ20と、吸気量Qを検出するエ
アフローメータ16と、エンジン回転数Rを検出するエ
ンジン回転数センサ59と接続されており、上記各セン
サ16,19,20,59からの車速値およびアクセル
ペダル開度に基いてスロットル弁17の開度を制御する
作動信号をアクチュエータ18に出力する一方、ドライ
バーによる加速時のアクセルペダルの踏込み速度からそ
の踏込み操作により最終的に到達する最大スロットル開
度の予測を行い、この予測値に基き過給切換制御手段3
0による切換制御を上記最大スロットル開度に到達する
前に行うようになっている。すなわち、上記ECU12
bは、スロットル制御手段21と、踏込み速度演算部2
2と、最大スロットル開度予測手段4と、この最大スロ
ットル開度予測手段4による最大スロットル開度の予測
値に基いて過給切換制御手段30の制御タイミングを変
更する制御タイミング変更手段5bと、この制御タイミ
ング変更手段5bにより変更された制御タイミングで予
め定められた切換特性に基く過給切換を実行する過給切
換制御手段30とを備えている。
【0055】−過給切換制御手段30の構成− 上記過給切換制御手段30は、全運転領域で過給を実行
するプライマリ過給機31に対して、上記セカンダリ過
給機32による過給を高吸気量領域でのみ実行するよう
上記セカンダリ過給機32による過給の停止、実行を制
御するようになっている。具体的には、上記過給切換制
御手段30は、図9に示すように、エンジン回転数R、
スロットル開度θth、および、吸気量Qとの関係にお
いて予め定められた過給切換制御マップを有しており、
この過給切換制御マップに基き上記の吸気リリーフ弁3
3、吸気カット弁34、排気カット弁39、排気洩らし
弁40、および、ウエストゲート弁41の各弁の開閉制
御を行うことにより、上記セカンダリ過給機32による
過給の停止、実行を行うようになっている。
【0056】(過給切換制御マップ)図9において、縦
軸はエンジン負荷としてのスロットル開度θth、横軸
はエンジン回転数R、R1〜R6(R1<R2<R3<
R4<R5<R6)はエンジン回転数を表し、Q1〜Q
6(Q1<Q2<Q3<Q4<Q5<Q6)は吸気量を
表し、Fは後述の図10〜図13に示す制御フローチャ
ートにおけるフラグを示す。そして、この過給切換マッ
プは、エンジン負荷としてのスロットル開度θthを縦
軸とし、エンジン回転数Rを横軸とした座標がR1−Q
1〜R6−Q6の運転状態変化ラインによって複数の領
域に区画されて、この各区画において、各弁の作動状態
が定められている。以下、上記過給切換制御マップにつ
いて、上記のR1〜R6,Q1〜Q6を用いて説明す
る。
【0057】セカンダリ過給機32からのエンジン7へ
の過給は、吸気カット弁34が開弁される運転領域、即
ち、エンジン回転数Rが加速される加速運転モードでは
Q6−R6ラインより右側の領域で、また、エンジン回
転数Rが減速される減速運転モードではQ5−R5ライ
ンより右側の領域で、それぞれ行われる。このように、
加速運転モードと減速運転モードとでセカンダリ過給機
4による過給を実行する領域を変更してヒステリシスを
与えることにより、動作安定性を高めるようにしてい
る。
【0058】加速運転モードにおいて、エンジン7の始
動直後には、吸気リリーフ弁33は開弁され、他の吸気
カット弁34、排気カット弁39、排気洩らし弁40及
びウエストゲート弁41は閉弁されている。エンジン7
が始動されてプライマリ過給機31の過給圧が所定値に
到達すると、具体的には、エンジン回転数とエンジン負
荷としてのスロットル開度との関係が同図に右下がりの
曲線Mで示されるレベルに達すると、排気洩らし弁40
が開弁される。すなわち、この排気洩らし弁40は、プ
ライマリ過給機31の過給圧を排気洩らし弁40用のデ
ューティソレノイド弁57で適当に減圧した圧力を受け
て開閉されるものであり、かつ、排気洩らし弁40は排
気カット弁39が開弁する運転領域よりも低吸気量領域
で開弁されるようになっている。これにより、排気カッ
ト弁39を開弁させる前に、排気リーク通路38fを介
して供給される排気によりセカンダリ過給機32のター
ビンを予回転させ、その結果、排気カット弁39の開弁
時のセカンダリ過給機32の回転速度の立ち上がり特性
を高めるようになっている。
【0059】一方、上記排気洩らし弁40の開弁時には
吸気リリーフ弁33が開弁され、リリーフ通路部14f
を通して吸気を循環させることにより、セカンダリ過給
機32の下流側の過圧を防止して、吸気カット弁34が
開弁された時に過圧により高温化した空気が合流通路1
4dに流入して吸気の充填効率が低下するのを防止する
ようになっている。
【0060】そして、吸気量Q又はエンジン回転数Rが
増大し、運転状態がQ2−R2ラインの左側の領域から
右側の領域に移行すると吸気リリーフ弁33が閉弁さ
れ、さらに運転状態がQ4−R4ラインの左側の領域か
ら右側の領域に移行すると、排気カット弁39が開弁さ
れる。排気カット弁39が開弁される前に吸気リリーフ
弁33を閉弁するようにしているのは、排気カット弁3
9の開弁後に、セカンダリ排気通路部38bを通して供
給される排気により本格的に稼働されるセカンダリ過給
機32の過給圧及び回転の立ち上がり特性を高めるため
である。
【0061】そして、排気カット弁39が開弁され、さ
らに吸気量Q又はエンジン回転数Rが増大し、運転状態
がQ6−R6ラインの左側の領域から右側の領域に移行
すると、吸気カット弁34が閉弁される。このように排
気カット弁39を開弁してから吸気カット弁34を開弁
するのは、吸気カット弁34の開弁時までにセカンダリ
過給機32の過給圧をプライマリ過給機31の過給圧と
同等以上に高めてから吸気カット弁34を開弁させ、セ
カンダリ過給機32に吸気が逆流するのを防止するため
である。
【0062】一方、減速運転モードでは、動作安定性を
与えるため、吸気カット弁34は開弁した運転条件より
も低吸気量あるいは低回転側で閉弁される。すなわち、
Q5−R5ラインの右側の領域から左側の領域に移行す
る時に吸気カット弁34が閉弁される。
【0063】そして、排気カット弁39の開閉にも、同
様にヒステリシスが与えられ、吸気カット弁34の閉弁
よりも遅れて排気カット弁39が閉弁される。すなわ
ち、エンジン7の運転状態がQ3−R3ラインの右側の
領域から左側の領域に移行する時に排気カット弁39が
閉弁される。加えて、吸気リリーフ弁33の開閉にもヒ
ステリシスが与えられ、排気カット弁39が閉弁された
後、運転状態がQ1−R1ラインの右側の領域から左側
の領域に移行すると、吸気リリーフ弁33が開弁される
ようになっている。
【0064】また、加速運転モードの途中で減速運転モ
ードに切り換えられた場合の排気カット弁39の閉弁及
び吸気リリーフ弁33の開弁、あるいは、減速運転モー
ドの途中で加速運転モードに切り換えられた場合の排気
カット弁39の開弁及び吸気カット弁34の開弁につい
ても、同様に上記の過給切換制御マップを基準として吸
気量Q又はエンジン回転数Rに基き実行される。
【0065】なお、ウエストゲート弁41はプライマリ
領域である低吸気量領域では、吸気洩らし弁40を開く
ことにより排気がセカンダリ過給機32側に流れるよう
にするために閉じられるが、ここでは、ウエストゲート
弁41は排気カット弁39の開閉と同時に開閉するよう
に構成されている。
【0066】(過給切換制御フロー)次に、上記過給切
換制御手段30による過給切換制御ルーチンSRの具体
的内容を図10〜図13のフローチャートに基いて説明
する。
【0067】まず、本制御で用いるフラグF、フラグF
R、および、フラグFSについて説明する。
【0068】上記フラグFは、前回のライン越の運転状
態の移行が、図9のいずれのラインをいずれの方向に横
切るものであったかを示すものである。具体的には、フ
ラグF=“1”は、前回の移行がQ1−R1ラインを高
吸気量側から低吸気量側へ横切るものであったことを示
す。フラグF=“2”は、前回の移行がQ2−R2ライ
ンを低吸気量側から高吸気量側に横切るものであったこ
とを示す。フラグF=“3”は、前回の移行がQ3−R
3ラインを高吸気量側から低吸気量側へ横切るものであ
ったことを示す。フラグF=“4”は、前回の移行がQ
4−R4ラインを低吸気量側から高吸気量側へ横切るも
のであったことを示す。フラグF=“5”は、前回の移
行がQ5−R5ラインを高吸気量側から低吸気量側へ横
切るものであったことを示す。また、フラグF=“6”
は、前回の移行がQ6−R6ラインを低吸気量側から高
吸気量側へ横切るものであったことを示す。
【0069】また、上記フラグFRには、吸気リリーフ
弁33の閉弁に際して“1”が設定される一方、上記吸
気リリーフ弁33の開弁に際して“0”が設定される。
【0070】さらに、上記フラグFSには、吸気カット
弁34の開閉を検出する開閉検出スイッチ62(図7参
照)からの信号に基づき、吸気カット弁34の開弁時に
“1”が設定される一方、上記吸気カット弁34の閉弁
時に“0”が設定される。
【0071】以下、上記のフローチャートをステップ毎
に説明する。
【0072】まず、図10に示すように、ステップSR
1でイニシャライズを行い、ここでフラグFに“1”を
設定する。そして、ステップSR2で吸気量Q、エンジ
ン回転数R、および、スロットル開度θthを読み込
み、ステップSR3で予め設定されている過給切換制御
マップからQ1〜Q6およびR1〜R6の各マップ値を
読み込む。
【0073】次に、ステップSR4でフラグF=“1”
であるか否か、つまり、前回のライン越の運転状態の移
行がQ1−R1ラインを高吸気量側から低吸気量側へ横
切る移行であったか否かを判別する。なお、当初はフラ
グF=“1”と設定されているため、当初は肯定回答と
なる。そして、ステップSR4でフラグF=“1”であ
れば、ステップSR5で吸気量QがQ2より大きいか否
かを判別し、吸気量Qの方が小さければ、ステップSR
6でエンジン回転数RがR2より大きいか否かを判別す
る。このステップSR6でエンジン回転数Rの方が小さ
ければ、本ルーチンSRを終了して他の制御に続く。
【0074】逆に、上記ステップSR5で吸気量QがQ
2より大きい場合、もしくは、ステップSR6でエンジ
ン回転数RがR2より大きい場合は、現在の運転状態が
Q2−R2ラインを低吸気量側から高吸気量側に横切っ
た状態に移行しているので、ステップSR7でフラグF
に“2”を設定し、ステップSR8でソレノイド三方弁
54を大気側に切り換えて導圧路43を介してアクチュ
エータ33aに大気を導入することにより、吸気リリー
フ弁33を閉じるとともにフラグFRに“1”を設定し
て、本ルーチンを終了する。
【0075】一方、上記のステップSR4でフラグFが
“1”ではない場合、ステップSR9でフラグFが偶数
(2m)か否か、換言すれば、前回のライン越の運転状
態の移行が低吸気量側から高吸気量側への移行であった
か否かを判別する。フラグFが偶数であれば、ステップ
SR10でフラグF=“2”であるか否か、すなわち、
前回のライン越の移行がQ2−R2ラインを低吸気量側
から高吸気量側へ横切る移行であったか否かを判別し、
フラグFが“2”であれば、ステップSR11で現在の
吸気量QがQ4より大きいか否かを判別する。
【0076】上記吸気量QがQ4より小さい場合、ステ
ップSR12で現在のエンジン回転数RがR4より大き
いか否かを判別する。そして、上記ステップSR11で
吸気量QがQ4より大きい場合、もしくは、ステップS
R12でエンジン回転数RがR4より大きい場合、現在
の運転状態がQ4−R4ラインを低吸気量側から高吸気
量側に横切った状態に移行しているので、ステップSR
13でフラグFに“4”を設定して、ステップSR14
でソレノイド三方弁55を負圧タンク60側に切り換え
て導圧路44,45を介してアクチュエータ39aに負
圧を導入することにより、排気カット弁39を開弁する
とともにソレノイド三方弁58を導圧路51側に切り換
えて、必要に応じてアクチュエータ41aによりウエス
トゲート弁41を開く制御を開始して、本ルーチンを終
了する。
【0077】一方、上記の上記ステップSR11で吸気
量QがQ4以下で、かつ、ステップSR12でエンジン
回転数RがR4以下の場合、ステップSR16で吸気量
QがQ1より小さいか否かを判別し、吸気量Qの方が小
さければ、ステップSR17でエンジン回転数RがR1
より小さいか否かを判別する。そして、そのエンジン回
転数Rの方が小さければ、現在の運転状態はQ1−R1
ラインを高吸気量側から低吸気量側に横切った状態に移
行しているので、ステップSR18でフラグFに“1”
を設定し、ステップSR19でソレノイド三方弁54を
負圧タンク60側に切り換えて導圧路43を介してアク
チュエータ33aに負圧を導入することにより、吸気リ
リーフ弁33を開弁するとともにフラグFRに“0”を
設定する。そして、本ルーチンを終了する。また、上記
のステップSR16で吸気量QがQ1以上の場合、もし
くは、ステップSR17でエンジン回転数RがR1以上
の場合、そのまま本ルーチンを終了する。
【0078】一方、上記のステップSR10でフラグF
が2ではない場合、図11に示すように、ステップSR
20でフラグF=“4”か否か、すなわち、前回のライ
ン越の移行がQ4−R4ラインを低吸気量側から高吸気
量側へ横切る移行であったか否かを判別し、フラグFが
4である場合は、ステップSR21で現在の吸気量Qが
Q6より大きいか否かを判別する。吸気量QがQ6以下
であれば、ステップSR22で現在のエンジン回転数R
がR6より大きいか否かを判別する。
【0079】上記のステップSR21で吸気量QがQ6
より大きい場合、および、ステップSR22でエンジン
回転数RがR6より大きい場合、現在の運転状態がQ6
−R6ラインを低吸気量側から高吸気量側に横切った状
態に移行しているので、ステップSR23でフラグFに
“6”を設定し、ステップSR24でソレノイド三方弁
56を差圧検出弁61側に切り換えて導圧路48,47
を介してアクチュエータ34aに大気を導入することに
より、吸気カット弁34を開弁するとともにフラグFS
に“1”を設定する。なお、前述の如く、ソレノイド三
方弁56の切換えから実際に吸気カット弁34が開弁す
るまでに、若干の時間遅れがある。
【0080】一方、逆に上記のステップSR21で吸気
量QがQ6以下の場合で、かつ、ステップSR22でエ
ンジン回転数RがQ6以下の場合、ステップSR25で
現在の吸気量QがQ3より小さいか否かを判別し、吸気
量Qの方が小さければ、ステップSR26で現在のエン
ジン回転数RがR3より小さいか否かを判別する。そし
て、そのエンジン回転数RがR3より小さければ、現在
の運転状態がQ3−R3ラインを高吸気量側から低吸気
量側に横切った状態に移行しているので、ステップSR
27でフラグFに“3”を設定した後、ステップSR2
8でソレノイド三方弁55を大気側に切り換えて導圧路
44,45を介してアクチュエータ39aに大気を導入
することにより、排気カット弁39を閉弁し、ステップ
SR29でソレノイド三方弁58を切り換えてアクチュ
エータ41aに大気を導入することにより、ウエストゲ
ート弁(W/G弁)41を閉弁して、本ルーチンを終了
する。また、上記のステップSR25で吸気量QがQ3
以上である場合、および、ステップSR26でエンジン
回転数RがR3以上である場合は、本ルーチンを終了す
る。
【0081】一方、上記のステップSR20でフラグF
が4ではない場合、前回のライン越の移行がQ6−R6
ラインを低吸気量側から高吸気量側に横切る移行であっ
たものとみなされて、ステップSR30で現在の吸気量
QがQ5より小さいか否かを判別し、吸気量QがQ5よ
り小さければ、ステップSR31で現在のエンジン回転
数RがR5より小さいか否かを判別する。そして、この
エンジン回転数RもR5より小さければ、Q5−R5ラ
インを高吸気量側から低吸気量側に横切った状態に移行
しているので、ステップSR32でフラグFに“5”を
設定し、ステップSR33でソレノイド三方弁56を負
圧タンク60に切り換えてアクチュエータ34aに負圧
を導入しすることにより、吸気カット弁34を閉弁する
とともに、フラグFSに“0”を設定して、本ルーチン
を終了する。また、上記のステップSR30で吸気量Q
がQ5以上である場合、もしくは、ステップSR31で
エンジン回転数RがR5以上である場合は、本ルーチン
を終了する。
【0082】一方、図10のステップSR9でフラグF
が偶数ではない場合、前回のライン越の移行が高吸気量
側から低吸気量側へのものであるため、図12のステッ
プSR41に進み、このステップSR41でフラグF=
“3”か否か、すなわち、前回の移行がQ3−R3ライ
ンを高吸気量側から低吸気量側に横切る移行であったか
否かを判別する。そして、フラグFが“3”であれば、
ステップSR42で現在の吸気量QがQ1より小さいか
否かを判別し、吸気量QがQ1より小さければ、ステッ
プSR43で現在のエンジン回転数RがR1より小さい
か否かを判別する。このエンジン回転数RもR1より小
さければ、現在の運転状態がQ1−R1ラインを高吸気
量側から低吸気量側に移行しているので、ステップSR
44でフラグFに“1”を設定し、ステップSR45
で、ステップSR19と同様の処理により吸気リリーフ
弁33を開弁してフラグFRに“0”を設定して、本ル
ーチンを終了する。
【0083】逆に、上記のステップSR42で吸気量Q
がQ1以上の場合、もしくは、ステップSR43でエン
ジン回転数RがR1以上の場合、ステップSR46で現
在の吸気量QがQ4より大きいか否かを判別し、吸気量
QがQ4より小さければステップSR47で現在のエン
ジン回転数RがR4より大きいか否かを判別する。そし
て、ステップSR46で吸気量QがQ4より大きい場
合、もしくは、ステップSR47でエンジン回転数Rが
R4より大きい場合、現在の運転状態がQ4−R4ライ
ンを低吸気量側から高吸気量側へ横切った状態に移行し
ているので、ステップSR48でフラグFに“4”を設
定し、ステップSR49でステップSR14と同様の処
理により排気カット弁39を開弁し、ステップSR50
でステップSR15と同様の処理によりウエストゲート
弁14を必要に応じて開弁できるようにして、本ルーチ
ンを終了する。また、上記ステップSR46で吸気量Q
がQ4以下で、かつ、ステップSR47でエンジン回転
数RがR4以下の場合、本ルーチンを終了する。
【0084】一方、上記のステップSR41でフラグF
が“3”ではない場合、図13のステップSR51に進
み、このステップSR51で現在の吸気量QがQ3より
小さいか否かを判定し、吸気量QがQ3より小さけれ
ば、ステップSR52で現在のエンジン回転数RがR3
より小さいか否かを判別する。そして、エンジン回転数
RがR3より小さければ、現在の運転状態がQ3−R3
ラインを高吸気量側から低吸気量側に横切った状態に移
行しているので、ステップSR53でフラグFに“3”
を設定した後、ステップSR54でステップSR28と
同様処理によりソレノイド三方弁55を切換えて排気カ
ット弁39を閉弁し、ステップSR55でステップSR
29と同様処理によりソレノイド三方弁58を切換えて
ウエストゲート弁41を閉弁する。
【0085】また、上記のステップSR51で吸気量Q
がQ3以上の場合、もしくは、ステップSR52でエン
ジン回転数RがR3以上の場合にはステップSR56に
進み、ステップSR56で吸気量QがQ6より大きいか
否かを判別し、吸気量QがQ6より大きくなければステ
ップSR57で現在のエンジン回転数RがR6より大き
いか否かを判別する。そして、ステップSR56で吸気
量QがQ6より大きく、ステップSR57でエンジン回
転数RがR6より大きい場合、現在の運転状態はQ6−
R6ラインを低吸気量側から高吸気量側に横切った状態
に移行しているので、ステップSR58でフラグFに
“6”を設定し、ステップSR59でフラグFSに
“1”を設定して、本ルーチンを終了する。また、上記
のステップSR56で吸気量QがQ6以下で、かつ、ス
テップSR57でエンジン回転数RがR6以下である場
合も、本ルーチンを終了する。
【0086】要するに、図9のR1−Q1〜R6−Q6
ライン、および、曲線Mで表される運転状態変化ライン
を境にして各弁33,34,39〜41の開閉切換が行
われ、これにより、エンジン7の低負荷・低回転側の領
域ではプライマリ過給機31からの過給のみが行われ、
高負荷・高回転側の領域では上記プライマリ過給機31
からの過給に加えてセカンダリ過給機32からの過給も
行われるようになっている。
【0087】−ECU12bでの制御内容− 次に、上記ECU12bの制御の内容について図14お
よび図15に基いて具体的に説明する。
【0088】まず、ステップSB1で前提として制御タ
イミングであるか否かの判別を行ない、制御タイミング
ごとに、ステップSB2で現在の車速値VSP,アクセ
ルペダル開度ACP,エンジン回転数R,および,吸気
量Qを入力する。
【0089】次に、ステップSB3〜SB7において、
スロットル制御を第1実施例のステップSA3〜SA7
と同様に行う。すなわち、基本スロットル開度θo (S
B5)に各種補正ゲインk1 ,k2 (SB3,SB4)
を乗じて今回のスロットル開度θthを決定し(SB
6)、スロットル弁17がこのスロットル開度θthと
なるようにアクチュエータ18の作動を制御する(SB
7)。
【0090】次に、ステップSB8〜SB19におい
て、アクセルペダル操作により到達する最大スロットル
開度maxθの予測を第1実施例のステップSA8〜S
A19と同様に行う。すなわち、今回のアクセル操作に
おけるアクセルペダルの踏込み速度ACPSを求め(S
B8)、このACPSが所定の値が判定値AL 以下で上
記アクセル操作が無意識下での操作である場合には、最
大スロットル開度maxθとして上記スロットル開度θ
thを設定する(SB9〜SB12)。一方、上記踏込
み速度ACPSが判定値AL より大きくアクセルペダル
の意識的な踏込み操作が開始された場合、操作開始から
所定の時間tm(例えば1.5sec)内の最大踏込み
速度maxACPSを求め(SB13〜SB16)、こ
の最大踏込み速度maxACPSに基いて今回の踏込み
操作により最終的に到達するであろう最大スロットル開
度maxθを予測して決定する(SB17〜SB1
9)。
【0091】そして、この最大スロットル開度maxθ
に基いてサブルーチンSR(図10〜図13参照)で過
給切換制御を行う。すなわち、ステップSB20で図9
の過給切換マップの縦軸を上記の最大スロットル開度m
axθに置換し、現在の運転状態を表すスロットル開度
θthの値が上記最大スロットル開度maxθに置き換
えられ、サブルーチンSRでこのmaxθの値に基きセ
カンダリ過給機32からの過給の供給・停止の切換制御
を各弁33,34,39〜41の開閉制御により行う。
これにより、過給の供給・停止の切換制御の制御タイミ
ングが、本来のスロットル開度θthに基く場合よりも
早い側に変更される。
【0092】上記制御の内、ステップSB1〜SB7が
スロットル制御手段21を、上記ステップSB8および
SB13〜SB16が踏込み速度演算部22を、上記ス
テップSB17が最大スロットル開度予測手段4を、ス
テップSB18〜SB20が制御タイミング変更手段5
bを、また、サブルーチンSRが過給制御手段30をそ
れぞれ構成している。
【0093】−第2実施例の作用・効果− 上記第2実施例の場合、ドライバーが加速するためにア
クセルペダルを踏込み操作を行った際、その踏込み操作
により最終踏込み位置に到達する前に、その最終踏込み
位置に対応する最大スロットル開度maxθの予測が行
われ、この予測されたmaxθに基きセカンダリ過給機
32による過給状態への切換が行われるため、スロット
ル開度θthに基く本来の制御タイミングより早めに上
記過給の供給が行われる。このため、アクセルペダルの
踏込み操作を開始した後、踏込み操作途中の過渡段階に
おいて上記セカンダリ過給機32によるエンジン7への
過給の供給を開始させることができ、所定のスロットル
開度への到達を待ってから上記過給の供給が開始される
従来のパワートレインの制御装置よりも早期に加速を得
ることができる。これにより、従来のパワートレインの
制御装置において生じている加速感の遅れを解消するこ
とができ、アクセルペダル操作に対する加速応答性の向
上を図ることができる。
【0094】<第3実施例>図16は、本発明の第3実
施例に係るパワートレインの制御装置を適用した車両の
全体構成を示す。この第3実施例はエンジンおよびパワ
ートレインの制御手段6の内容として燃料供給制御手段
70を採用し、制御タイミングの変更をエンジン7への
燃料供給制御に適用したものである。なお、第1実施例
と同一の構成部分については、第1実施例と同一符号を
付してその説明を省略する。
【0095】本第3実施例では、アクチュエータ18の
作動により変更調節されるスロットル弁17の開度と、
燃料噴射弁71からエンジン7に噴射する燃料噴射量と
がECU12cからの制御信号により制御されるように
なっている。
【0096】上記ECU12cは、エアフローメータ1
6、車速センサ19、アクセルセンサ20、および、エ
ンジン回転数センサ59などからの吸気量,車速値,ア
クセルペダル開度,および,エンジン回転数などに基い
て、スロットル開度を制御する作動信号を上記アクチュ
エータ18に出力する一方、ドライバーによる加速時の
アクセルペダルの踏込み速度からその踏込み操作により
最終的に到達する最大スロットル開度の予測を行い、こ
の予測値に基き燃料供給制御手段70による制御を上記
最大スロットル開度に到達する前に実行するようになっ
ている。すなわち、上記ECU12cは、スロットル制
御手段21と、踏込み速度演算部22と、最大スロット
ル開度予測手段4と、この最大スロットル開度予測手段
4による最大スロットル開度の予測値に基いて燃料供給
制御手段70の制御タイミングを変更する制御タイミン
グ変更手段5cと、この制御タイミング変更部5cによ
り変更された制御タイミングで予め定められた燃料供給
特性に基く燃料噴射量の変更を実行する燃料供給制御手
段70とを備えている。
【0097】上記燃料供給制御手段70は、エンジン7
が所定の高負荷運転領域で燃料噴射量を増量補正する高
負荷増量補正部を備えており、エンジン回転数と吸気量
とに基いて演算される基本燃料噴射量に対して、スロッ
トル開度に基く上記高負荷増量補正部による補正やその
他の各種補正量による補正を行って最終燃料噴射量を求
め、この最終燃料噴射量を上記燃料噴射弁71から噴射
するように構成されている。
【0098】上記高負荷増量補正部は、図17に示すよ
うにエンジン回転数Rを横軸とし、スロットル開度θt
hを縦軸とする高負荷増量補正マップを有しており、こ
の高負荷増量補正マップに基いて高負荷時の燃料の増量
補正を行うようになっている。上記高負荷増量補正マッ
プではスロットル開度θthが所定値より大きい範囲を
高負荷増量領域として定められており、上記高負荷増量
補正部は運転状態がこの高負荷増量領域にある時に上記
基本燃料噴射量に所定の高負荷増量補正量を加えてエン
ジン出力を増大させるようになっている。
【0099】次に、上記ECU12cの制御の内容につ
いて図18および図19に基いて具体的に説明する。
【0100】まず、ステップSC1で前提として制御タ
イミングであるか否かの判別を行ない、制御タイミング
ごとに、ステップSC2で現在の車速値VSP,アクセ
ルペダル開度ACP,エンジン回転数R,および,吸気
量Qを入力する。
【0101】次に、ステップSC3〜SC7において、
スロットル制御を第1実施例のステップSA3〜SA7
と同様に行う。すなわち、基本スロットル開度θo (S
C5)に各種補正ゲインk1 ,k2 (SC3,SC4)
を乗じて今回のスロットル開度θthを決定し(SC
6)、スロットル弁17がこのスロットル開度θthと
なるようにアクチュエータ18の作動を制御する(SC
7)。
【0102】次に、ステップSC8〜SC19におい
て、アクセルペダル操作により到達する最大スロットル
開度maxθの予測を第1実施例のステップSA8〜S
A19と同様に行う。すなわち、今回のアクセル操作に
おけるアクセルペダルの踏込み速度ACPSを求め(S
C8)、このACPSが所定の値が判定値AL 以下で上
記アクセル操作が無意識下での操作である場合には、最
大スロットル開度maxθとして上記スロットル開度θ
thを設定する(SC9〜SC12)。一方、上記踏込
み速度ACPSが判定値AL より大きくアクセルペダル
の意識的な踏込み操作が開始された場合、操作開始から
所定の時間tm(例えば1.5sec)内の最大踏込み
速度maxACPSを求め(SC13〜SC16)、こ
の最大踏込み速度maxACPSに基いて今回の踏込み
操作により最終的に到達するであろう最大スロットル開
度maxθを予測して決定する(SC17〜SC1
9)。
【0103】そして、この最大スロットル開度maxθ
に基いて燃料供給制御を行う。すなわち、ステップSC
20で図17の高負荷増量補正マップの縦軸を上記の最
大スロットル開度maxθに置換して現在の運転状態を
表すスロットル開度θthの値を上記最大スロットル開
度maxθに置き換え、ステップSC21でこの置き換
えられた高負荷増量補正マップに基く補正を加えた最終
燃料噴射量により燃料噴射弁71からの燃料噴射制御を
行う。
【0104】上記制御の内、ステップSC1〜SC7が
スロットル制御部21を、上記ステップSC8およびS
C13〜SC16が踏込み速度演算部22を、上記ステ
ップSC17が最大スロットル開度予測部4を、ステッ
プSC18〜SC20が制御タイミング変更部5cを、
また、ステップSC20およびSC21が燃料供給制御
手段70をそれぞれ構成している。
【0105】−第3実施例の作用・効果− 上記第3実施例の場合、ドライバーが加速するためにア
クセルペダルを踏込み操作を行った際、その踏込み操作
により最終踏込み位置に到達する前に、その最終踏込み
位置に対応する最大スロットル開度maxθの予測が行
われ、この予測されたmaxθに基き燃料供給制御にお
ける高負荷増量補正などの補正が行われるため、スロッ
トル開度θthに基く本来の制御タイミングより上記高
負荷増量補正の実行が早めに行われる。このため、アク
セルペダルの踏込み操作を開始した後、運転領域が高負
荷増量領域に到達する前の踏込み操作途中である過渡段
階において、高負荷増量領域での増量補正を実行させる
ことができ、高負荷増量領域への到達を待ってから上記
高負荷増量補正を行う場合よりも早期に加速を得ること
ができる。従って、本第3実施例によれば、ドライバー
のアクセル操作に基くエンジン7の運転状態が高負荷増
量領域へ到達するのを待ってから高負荷増量補正を行う
燃料供給制御において生じている加速感の遅れを解消す
ることができ、第1もしくは第2実施例と同様、アクセ
ルペダル操作に対する加速応答性の向上を図ることがで
きる。
【0106】<他の態様>なお、本発明は上記第1〜第
3実施例に限定されるものではなく、その他種々の変形
例を包含するものである。すなわち、上記第1実施例で
は、パワートレイン1としてロックアップクラッチ9付
きのA/T11を用いているが、これに限らず、パワー
トレインとして、例えば上記ロックアップクラッチ9が
付設されていないA/Tであってもよい。この場合であ
っても、A/Tの変速制御タイミングを早めることがで
き、上記実施例とほぼ同様の効果を得ることができる。
また、上記第1実施例では、パワートレイン1としてロ
ックアップクラッチ9付きのA/T11を用いて、ロッ
クアップ作動および変速の双方の制御タイミングについ
て制御を行っているが、これに限らず、例えば、いずれ
か一方について制御を行ってもよい。
【0107】上記第1〜第3実施例では、アクセルペダ
ルの踏込み操作開始から所定時間tm範囲内で1制御ル
ープに要する時間ごとに踏込み速度を検出してそれ以前
の踏込み速度データと比較して最大踏込み速度を順次求
めて(例えば図4のステップSA8,SA9およびステ
ップSA13〜SA16参照)その最大踏込み速度に基
いて最大アクセルペダル開度の予測を行っているが、こ
れに限らず、例えば、上記時間tm時点もしくはtm近
傍の踏込み速度をのみ検出してその踏込み速度に基いて
最大アクセルペダル開度の予測を行ってもよい。この場
合においても、アクセルペダルの踏込み操作終了を待た
ずにエンジンおよびパワートレイン1の制御が行われる
ため、アクセルペダルの踏込み操作に対する加速応答性
の向上を図ることができる。
【0108】上記第1〜第3実施例では、上記所定時間
tmに設定する値として1.5secを採用している
が、これに限らず、例えば1secもしくは1sec近
傍の時間を採用してもよい。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明におけるパワートレインの制御装置によれば、踏込み
速度検出手段により検出されたアクセルペダルの踏込み
操作開始から所定時間範囲内の踏込み速度に基いて、最
大アクセルペダル開度予測手段によりその踏込み操作に
より最終的に到達する最大アクセルペダル開度を予測
し、この最大アクセルペダル開度の予測値に基いて制御
タイミング変更手段によりエンジンおよびパワートレイ
ンの制御タイミングを本来のものより早めに変更するよ
うにしているため、パワートレイン制御手段によるエン
ジンおよびパワートレインの制御を、アクセルペダルの
踏込み操作量が所定のアクセルペダル開度に到達するま
で待たずに、すなわち、アクセルペダルの踏込み操作途
中の過渡段階において実行させることができる。このた
め、アクセルペダルによる加速操作と車両の現実の加速
挙動との間の時間的遅れの解消を図ることができ、加速
応答性の向上を図ることができる。また、上記最大アク
セルペダル開度と強く関連する最大踏込み速度の発生が
アクセルペダルの踏込み操作過程の内、踏込み操作初期
に集中することから、上記踏込み操作開始から所定時間
範囲内の踏込み速度を検出することにより、上記最大ア
クセルペダル開度の予測を確実に行うことができる。
【0110】従って、本請求項1記載の発明は、スロッ
トル開度の制御では従来実現することができなかった、
アクセルの踏込み操作途中の過渡段階における加速応答
性および走行性の向上を、エンジンおよびパワートレイ
ンの予測制御により図ることができるものである。
【0111】請求項2記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明による効果に加えて、最大アクセルペダル
開度の予測値に基いて変速タイミングが早められて、ア
クセルペダルの踏込み操作途中の過渡段階でシフトダウ
ンが行われるため、本来のシフトダウンタイミングまで
待たずに済む分、早期に加速挙動を得ることができ、加
速応答性の向上を確実に図ることができる。また、上記
シフトダウンタイミングの変更が踏込み操作開始から所
定時間範囲における踏込み速度に基いて行われて、所定
のアクセルペダル開度への到達が予測された時点でシフ
トダウンが実行されるため、真の最大アクセルペダル開
度が予測される前に早期にシフトダウンを行うことがで
き、加速応答性のより向上を図ることができる。
【0112】請求項3記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明による効果に加えて、最大アクセルペダル
開度の予測を、この最大アクセルペダル開度と強い関連
性を有する最大踏込み速度に基いて行うため、上記予測
の確実性をより向上させることができる。
【0113】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明による効果において、最大アクセルペダル
開度の予測値に基いてロックアップクラッチの作動が早
められて、アクセルペダルの踏込み操作途中の過渡段階
でロックアップ作動が行われるため、本来のロックアッ
プタイミングまで待たずに済む分、早期に加速挙動を得
ることができ、加速応答性の向上を確実に図ることがで
きる。また、請求項2記載の発明と同様に、上記ロック
アップタイミングの変更が踏込み操作開始から所定時間
範囲における踏込み速度に基いて行われて、所定のアク
セルペダル開度への到達が予測された時点でロックアッ
プ作動が実行されるため、真の最大アクセルペダル開度
が予測される前に早期にロックアップ作動を行うことが
でき、加速応答性のより向上を図ることができる。
【0114】また、請求項5記載の発明によれば、上記
請求項1記載の発明による効果において、最大アクセル
ペダル開度の予測値に基いてセカンダリ過給機からの過
給をエンジンに供給するための吸気カット弁の開作動を
早めて、アクセルペダルの踏込み操作途中の過渡段階で
セカンダリ過給機からの過給のエンジンへの供給を開始
するようにしているため、本来の過給切換タイミングま
で待たずに済む分、早期に過給を開始して早期に加速挙
動を得ることができ、加速応答性の向上を確実に図るこ
とができる。また、請求項2記載の発明と同様に、上記
過給切換タイミングの変更を踏込み操作開始から所定時
間範囲における踏込み速度に基いて行い、所定のアクセ
ルペダル開度への到達が予測された時点で開閉切換作動
を実行するようにしているため、真の最大アクセルペダ
ル開度が予測される前に、より早期に過給の供給を開始
させることができ、加速応答性のより向上を図ることが
できる。
【0115】さらに、請求項6記載の発明によれば、上
記請求項1記載の発明による効果において、最大アクセ
ルペダル開度の予測値に基いて燃料供給制御手段におけ
る燃料供給量に対する増量補正のタイミングを早めて、
アクセルペダルの踏込み操作途中の過渡段階で燃料供給
量に対する増量補正を行う、すなわち、ドライバーによ
るアクセルペダルの踏込み操作に基いてエンジンの運転
状態が高負荷領域に到達することが予測されるとき、そ
の到達前の段階に、高負荷領域での増量補正された燃料
供給量の供給を行うことによりエンジン出力を増大させ
ているため、本来の燃料の増量補正タイミングまで待た
ずに済む分、早期に加速挙動を得ることができ、加速応
答性の向上を確実に図ることができる。また、請求項2
記載の発明と同様に、上記燃料供給量の増量補正を踏込
み操作開始から所定時間範囲における踏込み速度に基い
て行い、所定のアクセルペダル開度への到達が予測され
た時点で上記の増量補正を実行するようにしているた
め、真の最大アクセルペダル開度が予測される前に、よ
り早期に燃料の増量補正を行うことができ、加速応答性
のより向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜請求項6に記載の発明の構成図であ
る。
【図2】第1実施例を適用した車両の全体構成図であ
る。
【図3】第1実施例の制御内容の前半部を示すフローチ
ャートである。
【図4】第1実施例の制御内容の後半部を示すフローチ
ャートである。
【図5】踏込み開始後、最大踏込み速度の発生時間と発
生度数との関係図である。
【図6】最大踏込み速度と最大アクセルペダル開度との
関係図である。
【図7】第2実施例を適用した過給機付エンジンの全体
構成図である。
【図8】第2実施例のECUのブロック構成図である。
【図9】過給切換制御マップを示す図である。
【図10】過給切換制御の制御内容の一部を示すフロー
チャートである。
【図11】過給切換制御の制御内容の他の一部を示すフ
ローチャートである。
【図12】過給切換制御の制御内容のさらに他の一部を
示すフローチャートである。
【図13】過給切換制御の制御内容の残部を示すフロー
チャートである。
【図14】第2実施例の制御内容の前半部を示すフロー
チャートである。
【図15】第2実施例の制御内容の後半部を示すフロー
チャートである。
【図16】第3実施例を適用した車両の全体構成図であ
る。
【図17】高負荷増量補正マップを示す図である。
【図18】第3実施例の制御内容の前半部を示すフロー
チャートである。
【図19】第3実施例の制御内容の後半部を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】 1 エンジンおよびパワートレイン 2 アクセルペダル 3 踏込み速度検出手段 4 最大アクセルペダル開度予測手
段 5a,5b,5c 制御タイミング変更手段 6 パワートレイン制御手段 7 エンジン 8 タイヤ(駆動輪) 9 ロックアップクラッチ 11 A/T,オートマチックトラン
スミッション 13 変速・ロックアップ制御手段
(変速制御手段,ロックアップ制御手段) 16 エアフローメータ(運転状態検
出手段) 30 過給切換制御手段 31 プライマリ過給機 32 セカンダリ過給機 34 吸気カット弁 59 エンジン回転数センサ(運転状
態検出手段) 70 燃料供給制御手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // F16H 59:18 9240−3J

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンおよびエンジンからの動力を駆
    動輪に伝達するためのパワートレインをアクセルペダル
    開度に応じて制御する制御手段を備えたパワートレイン
    の制御装置において、 アクセルペダルの踏込み操作の開始から所定時間範囲内
    における踏込み操作途中の上記アクセルペダルの踏込み
    速度を検出する踏込み速度検出手段と、 この踏込み速度検出手段により検出された踏込み速度に
    基いて上記踏込み操作により最終的に到達する最大アク
    セルペダル開度を予測する最大アクセルペダル開度予測
    手段と、 この最大アクセルペダル開度予測手段により予測された
    最大アクセルペダル開度に基いて上記制御手段における
    制御タイミングを本来のものより早い時期に変更する制
    御タイミング変更手段とを備えていることを特徴とする
    パワートレインの制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 パワートレインがオートマチックトランスミッションを
    備えており、制御手段がオートマチックトランスミッシ
    ョンを変速制御する変速制御手段であるパワートレイン
    の制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 踏込み速度検出手段が、アクセルペダルの踏込み速度の
    内、最大踏込み速度を検出するように構成されているパ
    ワートレインの制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 パワートレインがロックアップクラッチ付きオートマチ
    ックトランスミッションを備えており、制御手段が上記
    ロックアップクラッチの作動を制御するロックアップ制
    御手段であるパワートレインの制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段を備え
    ており、 エンジンが、プライマリ過給機と、このプライマリ過給
    機とは独立して作動可能なセカンダリ過給機とを備えた
    過給機付エンジンであり、 制御手段が、上記運転状態検出手段から出力される上記
    運転状態が高負荷領域にあるときに上記セカンダリ過給
    機からの過給をエンジンに供給するよう上記セカンダリ
    過給機の作動を切換制御する過給切換制御手段であるパ
    ワートレインの制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段を備え
    ており、 制御手段が上記運転状態検出手段から出力されるエンジ
    ンの運転状態に対応する基本燃料供給量の燃料をエンジ
    ンに供給する燃料供給制御手段であり、この燃料供給制
    御手段は上記エンジンの運転状態が高負荷領域にあると
    きに上記基本燃料供給量を増量補正するように構成され
    ているパワートレインの制御装置。
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