JPH09242859A - 車両用自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の変速制御装置

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JPH09242859A
JPH09242859A JP8044982A JP4498296A JPH09242859A JP H09242859 A JPH09242859 A JP H09242859A JP 8044982 A JP8044982 A JP 8044982A JP 4498296 A JP4498296 A JP 4498296A JP H09242859 A JPH09242859 A JP H09242859A
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JP
Japan
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accelerator pedal
shift
automatic transmission
operation time
pedal
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Application number
JP8044982A
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English (en)
Inventor
Yoshio Ito
良雄 伊藤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転者の運転指向に適合した変速制御が可能
な車両用自動変速機の変速制御装置を提供する。 【解決手段】 変速指向制御手段106により、ブレー
キペダル82の非操作中におけるアクセルペダル58の
戻し操作から踏込み操作までのアクセルペダル58の非
操作時間T1 、或いはブレーキペダル82の操作完了か
らアクセルペダル58の踏込み操作までのアクセルペダ
ル非操作時間T2 に基づいて、運転指向推定手段113
に出力に関わらず、非操作時間T1 或いはT2 が長くな
るほど燃費指向の変速線図が優先的に選択されることに
より、自動変速機14の変速比が設定されるので、運転
者の運転指向に適合した変速制御が得られる。アクセル
ペダル非操作時間T1 或いはT2 は、車両の惰行走行時
間の長さを示すものであって、それが長くなるほど運転
者の加速意思が弱く燃費指向の走行を意味するからであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用自動変速機
の変速制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】変速比が可変な車両用自動変速機、或い
は複数種類のギヤ段に切り換えられる車両用自動変速機
が知られている。このような車両用自動変速機には、予
め設定された変速線図から、たとえばスロットル弁開度
(エンジン負荷)および車速により表される車両の実際
の走行状態に基づいて、変速比或いはギヤ段を変化させ
る変速制御装置が用いられる。
【0003】しかしながら、上記のような車両用自動変
速機の変速制御装置では、自動変速機の変速比或いはギ
ヤ段が予め設定された変速線図を用いて一律に変更され
るため、必ずしも運転者の意思に適合した変速が得られ
ない場合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、特開平5
−322014号公報に記載されているように、アクセ
ルペダルの操作解除時点からブレーキペダルの操作開始
時点までの時間が短いほど、エンジン回転速度を高める
ように変速比を設定する変速制御技術が提案されてい
る。しかしながら、上記公報に記載の変速制御技術は、
ブレーキペダルの操作開始を前提としていることからも
明らかなように、制動操作時において迅速に且つ適切な
大きさのエンジンブレーキ力を得てブレーキペダルの操
作力或いは操作頻度を軽減することを意図しているに過
ぎず、車両の惰行走行期間において運転者の運転指向を
判断し、その運転指向に合致した変速比或いは変速線図
を設定することが出来なかった。
【0005】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであり、その目的とするところは、運転者の運転
指向に適合した変速制御が可能な車両用自動変速機の変
速制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】斯かる目的を達成
するため、第1発明の要旨とするところは、変速比が変
化させられる車両用自動変速機において、ブレーキペダ
ルおよびアクセルペダルの操作状態に関連してその自動
変速機の変速比を設定する変速制御装置であって、(a)
前記ブレーキペダルの操作状態を検出するブレーキペダ
ル操作状態検出手段と、(b) 前記アクセルペダルの操作
状態を検出するアクセルペダル操作状態検出手段と、
(c) 前記ブレーキペダルの非操作中における前記アクセ
ルペダルの戻し操作から踏込み操作までのアクセルペダ
ルの非操作時間、或いはブレーキペダルの操作完了から
アクセルペダルの踏込み操作までのアクセルペダル非操
作時間を算出するアクセルペダル非操作時間算出手段
と、(d) そのアクセルペダル非操作時間算出手段により
算出されたアクセルペダル非操作時間に基づいて前記自
動変速機の変速比を設定する変速指向制御手段とを、含
むことにある。
【0007】
【第1発明の効果】このようにすれば、変速指向制御手
段により、ブレーキペダルの非操作中における前記アク
セルペダルの戻し操作から踏込み操作までのアクセルペ
ダルの非操作時間、或いはブレーキペダルの操作完了か
らアクセルペダルの踏込み操作までのアクセルペダル非
操作時間に基づいて、前記自動変速機の変速比が設定さ
れる。上記アクセルペダル非操作時間は、車両の惰行走
行時間の長さを示すものであって、それが長くなるほど
運転者の加速意思が弱く燃費指向の走行を意味する。し
たがって、本発明の変速制御装置によれば、運転者の運
転指向に適合した変速制御が得られるのである。
【0008】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記目的を
達成するための第2発明の要旨とするところは、複数種
類の変速線図に基づいてギヤ段が切り換えられる車両用
自動変速機において、ブレーキペダルおよびアクセルペ
ダルの操作状態に関連して変速線図を切り換える変速制
御装置であって、(a) 前記ブレーキペダルの操作状態を
検出するブレーキペダル操作状態検出手段と、(b) 前記
アクセルペダルの操作状態を検出するアクセルペダル操
作状態検出手段と、(c) 前記ブレーキペダルの非操作中
における前記アクセルペダルの戻し操作から踏込み操作
までのアクセルペダルの非操作時間、或いはブレーキペ
ダルの操作完了からアクセルペダルの踏込み操作までの
アクセルペダル非操作時間を算出するアクセルペダル非
操作時間算出手段と、(d) そのアクセルペダル非操作時
間算出手段により算出されたアクセルペダル非操作時間
に基づいて前記変速線図を切り換える変速指向制御手段
とを、含むことにある。
【0009】
【第2発明の効果】このようにすれば、変速指向制御手
段により、ブレーキペダルの非操作中における前記アク
セルペダルの戻し操作から踏込み操作までのアクセルペ
ダルの非操作時間、或いはブレーキペダルの操作完了か
らアクセルペダルの踏込み操作までのアクセルペダル非
操作時間に基づいて、前記変速線図が切り換えられる。
上記アクセルペダル非操作時間は、車両の惰行走行時間
の長さを示すものであって、それが長くなるほど運転者
の加速意思が弱く燃費指向の走行を意味する。したがっ
て、本発明の変速制御装置によれば、運転者の運転指向
に適合した変速制御が得られるのである。
【0010】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記複数種類の
変速線図は、相対的に燃費を重視する燃費指向の変速線
図、および相対的に加速を重視する加速指向の変速線図
を含むものであり、前記変速指向制御手段は、前記アク
セルペダル非操作時間が予め設定された判断基準値を越
えたことに基づいて、前記変速線図を前記加速指向の変
速線図から燃費指向の変速線図に切り換えるものであ
る。このようにすれば、アクセルペダル非操作時間が判
断基準値を越えるほど長くなると、運転者の運転指向に
対応して、加速指向の変速線図から燃費指向の変速線図
に切り換えられる利点がある。
【0011】また、好適には、現在の変速線図が加速指
向である程、上記判断基準値を大きい値に変更する判断
基準値変更手段が、前記変速制御装置にさらに含まれ
る。このようにすれば、判断基準値変更手段により、現
在の運転指向が加速指向であるほど上記判断基準値が大
きい値に変更されることから、加速指向であるほど加速
指向の変速線図が維持されるので、コーナ手前で燃費指
向の変速線図に切り換わることに起因してコーナ出口の
加速性が低下することが好適に防止される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0013】図1には、車両の自動変速機および変速制
御装置が示されている。図1において、車両のエンジン
10から出力された動力は、トルクコンバータ12、自
動変速機14、および図示しない差動歯車装置および車
軸を経て図示しない駆動輪へ伝達されるようになってい
る。
【0014】上記トルクコンバータ12は、クランク軸
16に連結されたポンプ翼車18と、自動変速機14の
入力軸20に連結され且つ流体を介してポンプ翼車18
から動力が伝達されるタービン翼車22と、一方向クラ
ッチ24を介して位置固定のハウジング26に固定され
た固定翼車28と、ポンプ翼車18およびタービン翼車
22をダンパ30を介して直結するロックアップクラッ
チ32とを備えている。このロックアップクラッチ32
は、解放側油室33と係合側油室35との圧力差により
係合制御される。
【0015】上記自動変速機14は、同軸上に配設され
た3組のシングルピニオン型遊星歯車装置34,36,
38と、前記入力軸20と、遊星歯車装置38のリング
ギヤとともに回転する出力歯車39と前記差動歯車装置
との間で動力を伝達するカウンタ軸(出力軸)40とを
備えている。それら遊星歯車装置34,36,38の構
成要素の一部は互いに一体的に連結されるだけでなく、
3つのクラッチC0 ,C1 ,C2 によって互いに選択的
に連結されている。また、上記遊星歯車装置34,3
6,38の構成要素の一部は、4つのブレーキB0 ,B
1 ,B2 ,B3 によってハウジング26に選択的に連結
されるとともに、さらに、構成要素の一部は3つの一方
向クラッチF0 ,F1 ,F2 によってその回転方向によ
り相互に若しくはハウジング26と係合させられるよう
になっている。
【0016】上記クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキ
0 ,B1 ,B2 ,B3 は、例えば多板式のクラッチや
1本または巻付け方向が反対の2本のバンドを備えたバ
ンドブレーキ等にて構成され、それぞれ図示しない油圧
アクチュエータによって作動させられるようになってい
る。後述の電子制御装置42からの指令に従って作動す
る油圧制御回路44によりそれ等の油圧アクチュエータ
の作動がそれぞれ制御されることにより、図2に示され
ているように変速比γ(=入力軸20の回転速度/カウ
ンタ軸40の回転速度)がそれぞれ異なる前進4段・後
進1段の変速段が得られる。図2において、「1st」,
「2nd」,「3rd」,「O/D(オーバドライブ)」は、そ
れぞれ前進側の第1速ギヤ段,第2速ギヤ段,第3速ギ
ヤ段,第4速ギヤ段を表しており、上記変速比は第1速
ギヤ段から第4速ギヤ段に向かうに従って順次小さくな
る。なお、上記トルクコンバータ12および自動変速機
14は、軸心に対して対称的に構成されているため、図
1においては入力軸20の回転軸線の下側およびカウン
タ軸40の回転軸線の上側を省略して示してある。
【0017】上記油圧制御回路44には、自動変速機1
4のギヤ段を制御するための変速制御用油圧制御回路
と、ロックアップクラッチ32の係合を制御するための
係合制御用油圧制御回路とが設けられている。変速制御
用油圧制御回路は、ソレノイドNo.1およびソレノイドN
o.2によってそれぞれオンオフ駆動される第1電磁弁4
6および第2電磁弁48を備えており、それら第1電磁
弁46および第2電磁弁48の作動の組み合わせによっ
て図2に示すようにクラッチおよびブレーキが選択的に
作動させられて前記第1速ギヤ段乃至第4速ギヤ段のう
ちのいずれかが成立させられるようになっている。
【0018】また、上記係合制御用油圧制御回路は、ロ
ックアップクラッチ32を解放状態とする解放側位置と
ロックアップクラッチ32を係合状態とする係合側位置
とに切り換える図示しないクラッチ切換弁をオンオフ作
動させる切換用信号圧を発生する第3電磁弁50と、係
合側油室35および解放側油室33の圧力差ΔPを調節
してロックアップクラッチ32のスリップ量を制御する
図示しないスリップ制御弁を作動させるスリップ制御用
信号圧を電子制御装置42からの駆動電流に従って発生
させるリニアソレノイド弁54とを備えている。
【0019】前記電子制御装置42は、CPU60、R
AM62、ROM64、図示しない入出力インターフェ
ースなどを含む所謂マイクロコンピュータであって、そ
れには、エンジン10の吸気配管66に設けられたスロ
ットル弁68の開度TAを検出するスロットルセンサ7
0、エンジン10の回転速度を検出するエンジン回転速
度センサ72、自動変速機14の入力軸20の回転速度
を検出する入力軸回転速度センサ74、車速Vを検出す
るために自動変速機14のカウンタ軸40の回転速度を
検出する車速センサ76、シフトレバー78の操作位
置、すなわちL、S、D、N、R、Pレンジのいずれか
を検出する操作位置センサ80、ブレーキペダル82の
操作を検出するブレーキスイッチ84から、スロットル
弁開度TAを表す信号、エンジン回転速度NE を表す信
号、入力軸回転速度NINを表す信号、出力軸(カウンタ
軸40)の回転速度NOUT を表す信号、シフトレバー7
8の操作位置PS を表す信号、ブレーキペダル82の操
作を表す信号SBKがそれぞれ供給されるようになってい
る。上記スロットル弁68は出力操作部材に相当するア
クセルペダル58と機械的に連結されてその踏込操作に
伴ってスロットル弁開度TAが増加させられるものであ
るから、上記スロットルセンサ70はアクセルペダル5
8の操作量(すなわち出力操作量)AACC も実質的に検
出している。
【0020】電子制御装置42のCPU60は、予めR
OM64に記憶されたプログラムに従って上記入力信号
を処理し、たとえば運転指向推定制御、変速制御、ロッ
クアップクラッチ制御などを実行する。したがって、本
実施例では、電子制御装置42が運転指向推定装置、変
速制御装置として機能している。
【0021】上記電子制御装置42の運転指向推定制御
では、入力信号から所定の運転操作関連変数を算出し、
その運転操作関連変数が入力されるニューラルネットワ
ークNNの出力に基づいて運転指向が推定される。ま
た、電子制御装置42の変速制御やロックアップクラッ
チ制御では、予めROM64に記憶された複数種類の変
速線図すなわち図3の加速指向の変速線図、図4の中間
指向(通常)の変速線図、図5の燃費指向の変速線図か
ら運転指向に対応する変速線図が選択され、その選択さ
れた変速線図から実際の車速Vおよびスロットル弁開度
TAに基づいて所定のギヤ段へのシフト判定或いはロッ
クアップオンオフ判定が行われる。たとえば、図4の通
常の変速線図において実際の車速Vおよびスロットル弁
開度TAを示す点がアップシフト線或いはダウンシフト
線と交差するとアップシフト判定或いはダウンシフト判
定が行われる。そして、そのシフト判定が行われたギヤ
段を成立させるように、図1に示す第1電磁弁46およ
び第2電磁弁48が駆動され、或いはロックアップクラ
ッチ32の係合制御のために第3電磁弁50およびリニ
アソレノイド弁54が駆動される。
【0022】なお、図3、図4、図5において、実線は
シフトアップ線を示し、破線はシフトダウン線を示し、
1点鎖線はロックアップクラッチの係合線を示し、2点
鎖線はロックアップクラッチの解放線を示している。図
3の加速指向の変速線図では、図4と比較して、高エン
ジン回転速度で変速が実行されるように変速線が設定さ
れている。また、図5の燃費指向の変速線図では、図4
と比較して、低エンジン回転速度で変速が実行されるよ
うに変速線が設定されている。
【0023】図6は、上記電子制御装置42の制御機能
の要部を説明する機能ブロック線図である。図におい
て、ブレーキペダル操作状態検出手段100は、たとえ
ば前記ブレーキスイッチ84に対応するものであり、ブ
レーキペダル82の操作状態を検出する。また、アクセ
ルペダル操作状態検出手段102は、たとえば前記スロ
ットルセンサ70に対応するものであり、アクセルペダ
ル58の操作状態を検出する。アクセルペダル非操作時
間算出手段104は、ブレーキペダル操作状態検出手段
100およびアクセルペダル操作状態検出手段102に
よる検出結果から、図7に示す、ブレーキペダル82の
非操作中におけるアクセルペダル58の戻し操作から踏
込み操作までのアクセルペダル非操作時間T1 、およ
び、図8に示す、ブレーキペダル82の操作完了からア
クセルペダル58の踏込み操作までのアクセルペダル非
操作時間T2 の少なくとも一方を算出する。
【0024】変速指向制御手段106は、アクセルペダ
ル非操作時間算出手段104により算出された、アクセ
ルペダル非操作時間T1 或いはT2 に基づいて、たとえ
ば変速制御手段108において用いられる変速線図を優
先的に切り換えることにより、自動変速機14の変速比
を設定する。この変速制御手段108は、図3、図4、
図5に示すようにROM64に予め記憶された複数種類
の変速線図より上記変速指向制御手段106により選択
された1つの変速線図から、車速センサ76により検出
された実際の車速Vおよびスロットルセンサ70により
検出された実際のスロットル弁開度TAに基づいて所定
のギヤ段への変速判断を実行し、その変速判断により判
断されたギヤ段を達成するための電磁弁46、48、5
0に対して変速出力を行って自動変速機14のギヤ段を
切換制御する。
【0025】上記変速指向制御手段106は、たとえ
ば、予め記憶された関係から、運転操作に関連して変化
し且つ運転指向と密接に関連する複数種類の実際の運転
操作関連変数に基づいて車両の運転指向を判定する運転
指向判定手段110と、その運転指向判定手段110に
よって判定された運転指向に対応する変速線図を図3、
図4、図5に示すROM64に予め記憶された3種類の
変速線図から選択する変速線図切換手段112とを含
み、アクセルペダル非操作時間T1 或いはT2 に基づい
て自動変速機14の変速比を設定する。
【0026】上記運転指向判定手段110は、所定の複
数種類の運転操作関連変数から運転指向を推定する運転
指向推定手段113と、アクセルペダル非操作時間T1
或いはT2 が予め設定された判断基準値を越えたか否か
を判定し、上記変速線図切換手段112に、前記変速制
御手段108において用いられる変速線図を変速線図切
換手段112により選択された加速指向の変速線図或い
は中間指向の変速線図から燃費指向の変速線図へ優先的
に切り換えさせるアクセルペダル非操作時間判定手段1
14と、その判断基準値を実際の運転指向に基づいて変
更する判断基準値変更手段116とを含み、上記推定さ
れた運転指向と上記アクセルペダル非操作時間T1 或い
はT2 が予め設定された判断基準値を越えたこととに基
づいて、変速線図切換手段112を制御する。たとえ
ば、運転指向判定手段110は、上記アクセルペダル非
操作時間T1 或いはT2 が予め設定された判断基準値を
越えたことが判定されると、優先的に或いは加重的に燃
費指向と判定する。
【0027】上記運転指向推定手段113は、たとえ
ば、前記各センサ70、72、74、76、84などか
らの検出信号を比較的短い所定の周期で読み込み、それ
ら逐次読み込まれた信号から、運転指向を反映する運転
操作に密接に関連する複数種類の運転操作関連変数を求
め、それら運転操作関連変数に基づいてニューラルネッ
トワークNNに運転指向推定演算を実行させ、そのニュ
ーラルネットワークNNの出力値に基づいて、加速指向
を示す加速指向フラグXSPORT 、中間指向を示す中間指
向フラグXNORM、燃費指向を示す燃費指向フラグXECO
のいずれかを択一的にセットする。
【0028】上記変速線図切換手段112では、たとえ
ば、運転指向推定手段113により加速指向が推定され
た場合には、図3の加速指向の変速線図が選択される
が、燃費指向が推定された場合には、図5の燃費指向の
変速線図が選択され、中間指向が推定された場合には、
それら加速指向の変速線図および燃費指向の変速線図の
中間的な特性を備えた図4の中間指向の変速線図が選択
されるのであるが、アクセルペダル非操作時間判定手段
114により、アクセルペダル非操作時間T1 或いはT
2 が予め設定された判断基準値を越えたことが判定され
ると、たとえば優先的に燃費指向の変速線図が選択され
る。
【0029】また、上記アクセルペダル非操作時間判定
手段114は、アクセルペダル非操作時間T1 が、判断
基準値変更手段116によりたとえば図9に示す関係か
ら運転指向推定手段113により推定された実際の運転
指向に基づいて予め設定された第1判断基準値C或いは
Dを越えたか否かを判定し、越えた場合には、前記変速
制御手段108において用いられる変速線図を変速線図
切換手段112により選択された加速指向の変速線図或
いは中間指向の変速線図から燃費指向の変速線図へ優先
的に切り換えさせる。また、アクセルペダル非操作時間
判定手段114は、アクセルペダル非操作時間T2 が、
判断基準値変更手段116によりたとえば図10に示す
関係から運転指向推定手段113により推定された実際
の運転指向に基づいて予め設定された第2判断基準値E
或いはFを越えたか否かを判定し、越えた場合には、前
記変速制御手段108において用いられる変速線図を変
速線図切換手段112により選択された加速指向の変速
線図或いは中間指向の変速線図から燃費指向の変速線図
へ優先的に切り換えさせる。
【0030】図11は、前記電子制御装置42の制御作
動の要部を説明するフローチャートである。図11にお
いて、ステップ(以下、ステップを省略する)SG1で
は、たとえばスロットルセンサ70からの信号或いはそ
のスロットルセンサ70に含まれるアイドルスイッチか
らのオン信号に基づいてスロットル弁開度TAが零%で
あるか否かが判断される。このSG1の判断が否定され
た場合は他の評価ルーチンが実行されるが、肯定された
場合は、SG2においてブレーキ操作中であるか否かが
ブレーキスイッチ84からの信号に基づいて判断され
る。このSG2の判断が肯定された場合はブレーキ評価
ルーチンが実行されるが、否定された場合はSG3にお
いて、スロットル弁開度TAが零%(アイドル状態)中
におけるブレーキ操作であったか否かが判断される。
【0031】上記SG3の判断が否定された場合は、図
7に示すようにブレーキ操作のない状態でアクセルペダ
ル58が非操作とされた状態であるので、前記図6のア
クセルペダル非操作時間算出手段104に対応するSG
4において非操作時間T1 が求められる。次いで、前記
判断基準値変更手段116に対応するSG5において、
前記運転指向推定手段113によって加速(スポーツ)
指向を示す加速指向フラグXSPORT の内容が「1」と推
定されているか否かが判断される。
【0032】上記SG5の判断が肯定された場合は、前
記運転指向推定手段113によって既に加速指向が推定
されているので、SG6において、上記非操作時間T1
が第1判断基準値Cよりも大きいか否かが判断される。
このSG6の判断が否定された場合は本ルーチンが繰り
返し実行されるが、肯定された場合はSG8において、
加速指向フラグXSPORT の内容が「0」にクリアされる
と同時に燃費指向フラグXECO の内容が「1」にセット
されることにより、優先的に燃費指向とされる。また、
上記SG5の判断が否定された場合は、前記運転指向推
定手段113によって燃費指向或いは中間指向が推定さ
れていると判断されているので、SG7において、上記
非操作時間T1 が第1判断基準値Cよりも小さい第1判
断基準値Dよりも大きいか否かが判断される。このSG
7の判断が否定された場合は本ルーチンが繰り返し実行
されるが、肯定された場合はSG8において、加速指向
フラグXSPORT の内容が「0」にクリアされると同時に
燃費指向フラグXECO の内容が「1」にセットされるこ
とにより、優先的に燃費指向とされる。
【0033】また、前記SG3の判断が肯定された場合
は、図8に示すようにブレーキ操作後にアクセルペダル
58が非操作とされた状態であるので、前記図6のアク
セルペダル非操作時間算出手段104に対応するSG9
において非操作時間T2 が求められる。次いで、前記判
断基準値変更手段116に対応するSG10において、
前記運転指向推定手段113によって加速(スポーツ)
指向を示す加速指向フラグXSPORT の内容が「1」と推
定されているか否かが判断される。
【0034】上記SG10の判断が肯定された場合は、
前記運転指向推定手段113によって既に加速指向が推
定されているので、SG11において、上記非操作時間
2が第2判断基準値Eよりも大きいか否かが判断され
る。このSG11の判断が否定された場合は本ルーチン
が繰り返し実行されるが、肯定された場合はSG8にお
いて、加速指向フラグXSPORT の内容が「0」にクリア
されると同時に燃費指向フラグXECO の内容が「1」に
セットされることにより、優先的に燃費指向とされる。
また、上記SG10の判断が否定された場合は、前記運
転指向推定手段113によって燃費指向或いは中間指向
が推定されているので、SG12において、上記非操作
時間T2 が第2判断基準値Eよりも小さい第2判断基準
値Fよりも大きいか否かが判断される。このSG12の
判断が否定された場合は本ルーチンが繰り返し実行され
るが、肯定された場合はSG8において、加速指向フラ
グXSPORT の内容が「0」にクリアされると同時に燃費
指向フラグXECO の内容が「1」にセットされることに
より、優先的に燃費指向とされる。本実施例では、上記
SG11およびSG12、前記SG6およびSG7は、
前記図6のアクセルペダル非操作時間判定手段114に
対応している。
【0035】図12は、前記図6の変速線図切換手段1
12に対応する変速線図切換ルーチンを示している。図
12において、SH1では、加速指向フラグXSPORT
内容が「1」であるか否かが判断される。このSH1の
判断が肯定された場合は、SH2において、たとえば図
3に示す加速指向の変速線図が選択されるが、否定され
た場合は、SH3において、中間指向フラグXNORMの内
容が「1」であるか否かが判断される。このSH3の判
断が肯定された場合は、SH4において、たとえば図4
の中間指向の変速線図が選択されるが、否定された場合
は、SH5において燃費指向フラグXECO の内容が
「1」であるか否かが判断される。このSH5の判断が
肯定された場合は、SH6においてたとえば図5の燃費
指向の変速線図が選択されるが、否定された場合は本ル
ーチンが終了させられる。
【0036】上述のように、本実施例によれば、変速指
向制御手段106に対応するSG1乃至SG12によ
り、ブレーキペダル82の非操作中におけるアクセルペ
ダル58の戻し操作から踏込み操作までのアクセルペダ
ル58の非操作時間T1 、或いはブレーキペダル82の
操作完了からアクセルペダル58の踏込み操作までのア
クセルペダル非操作時間T2 に基づいて、運転指向推定
手段113の出力に関わらず、非操作時間T1 或いはT
2 が長くなるほど燃費指向の変速線図が優先的に選択さ
れることにより、自動変速機14の変速比が設定され
る。上記アクセルペダル非操作時間T1 或いはT2 は、
車両の惰行走行時間の長さを示すものであって、それが
長くなるほど運転者の加速意思が弱く燃費指向の走行を
意味する。したがって、本実施例の変速制御装置によれ
ば、運転者の運転指向に適合した変速制御が得られるの
である。
【0037】また、本実施例によれば、判断基準値変更
手段116(SG5或いはSG10)によって、運転指
向推定手段113により推定された現在の運転指向が加
速指向である程非操作時間T1 或いはT2 の判断基準値
が大きい値C或いはEに変更されることから、加速指向
であるほど加速指向の変速線図が維持されるので、コー
ナ手前で燃費指向の変速線図に切り換わることに起因し
てコーナ出口の加速性が低下することが好適に防止され
る。
【0038】以上、本発明の一実施例を示す図面に基づ
いて説明したが、本発明はその他の態様においても適用
される。
【0039】たとえば、前述の実施例の変速指向制御手
段106では、運転指向推定手段113の推定結果に基
づいて、変速線図切換手段112により複数種類の変速
線図から実際の運転指向に対応する1つの変速線図が選
択されていたけれども、たとえば図4の中間の変速線図
から導かれる変速点車速を、上記運転指向推定手段11
3の推定結果に基づいてずらす変速点車速変更手段など
が設けられてもよい。
【0040】また、前述の実施例では、判断基準値変更
手段116(SG5或いはSG10)によって、図9或
いは図10に示すように、非操作時間T1 或いはT2
段階的に変化させられていたが、運転指向推定手段11
3のニューラルネットワークNNの出力に応じて連続的
に変化させられてもよい。
【0041】また、前述の実施例のニューラルネットワ
ークNNは、その出力から加速指向、中間指向、燃費指
向が推定されるように学習されていたが、加速指向と燃
費指向とが推定されるように学習されていてもよい。こ
のような場合には、加速指向と燃費指向との間の指向
は、ニューラルネットワークNNの補完機能により推定
される。
【0042】また、前述の実施例の運転指向推定手段1
13には、運転指向を推定するためのニューラルネット
ワークNNが用いられていたが、前記のような運転操作
に関連する運転操作関連変数に基づいて予め実験的に求
められた関係(数式)が用いられていてもよい。
【0043】また、前述の実施例では、スロットルセン
サ70からの信号を用いて、アクセルペダルの操作量A
ccおよびスロットル弁開度TAが求められていたが、ア
クセルペダル58の操作量を検出するアクセルペダルセ
ンサを独立に設けることによりアクセルペダル58の操
作量を直接検出するようにしてもよい。
【0044】また、前述の実施例では、スロットル弁開
度TAが用いられていたが、ディーゼルエンジン搭載車
のようにスロットル弁68が設けられていない車両など
では、そのスロットル弁開度TAに替えて、アクセルペ
ダル操作量が用いられ得る。
【0045】また、前述の実施例の自動変速機14は所
謂A/Tとして知られる遊星歯車式の多段変速機であっ
たが、たとえば特開平2−271149号公報に記載さ
れているベルト式無段変速機であってもよい。
【0046】また、前述の実施例では、ブレーキペダル
82の操作状態を検出するためにブレーキスイッチ84
が用いられていたが、ブレーキペダル82によって発生
させられる制動油圧に基づいてブレーキ操作状態が検出
されてもよい。
【0047】また、前述の実施例では、アクセルペダル
58の操作状態を検出するためにスロットルセンサ70
が用いられていたが、スロットル弁68がアイドル位置
にあることを検出するアイドルスイッチなどが用いられ
てもよい。
【0048】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の運転指向推定機能を備えた
車両用自動変速機の変速制御装置を説明する図である。
【図2】図1の自動変速機におけるギヤ段とそれを成立
させるための電磁弁或いは摩擦係合装置の作動状態との
組み合わせを示す図表である。
【図3】図1の変速制御装置において用いられる変速線
図であって、運転が加速(スポーツ)指向であると推定
されたときに選択される変速線図である。
【図4】図1の変速制御装置において用いられる変速線
図であって、運転が中間(ノーマル)指向であると推定
されたときに選択される変速線図である。
【図5】図1の変速制御装置において用いられる変速線
図であって、運転が燃費(エコノミー)指向であると推
定されたときに選択される変速線図である。
【図6】図1の電子制御装置の制御機能の要部を説明す
る機能ブロック線図である。
【図7】図6のアクセルペダル非操作時間算出手段にお
いて算出される非操作時間T1を示すタイムチャートで
ある。
【図8】図6のアクセルペダル非操作時間算出手段にお
いて算出される非操作時間T2を示すタイムチャートで
ある。
【図9】図6の判断基準値変更手段により変更される第
1判断基準値を決定するために用いられる関係を示す図
である。
【図10】図6の判断基準値変更手段により変更される
第2判断基準値を決定するために用いられる関係を示す
図である。
【図11】図1の電子制御装置の主たる制御作動の要部
であって、変速指向制御ルーチンを説明するフローチャ
ートである。
【図12】図1の電子制御装置の主たる制御作動の要部
であって、変速線図切換ルーチンを説明するフローチャ
ートである。
【符号の説明】
14:自動変速機 100:ブレーキペダル操作状態検出手段 102:アクセルペダル操作状態検出手段 104:アクセルペダル非操作時間算出手段 106:変速指向制御手段 108:変速制御手段 110:運転指向判定手段 112:変速線図切換手段 114:アクセルペダル非操作時間判定手段 116:判断基準値変更手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速比が変化させられる車両用自動変速
    機において、ブレーキペダルおよびアクセルペダルの操
    作状態に関連して該自動変速機の変速比を設定する変速
    制御装置であって、 前記ブレーキペダルの操作状態を検出するブレーキペダ
    ル操作状態検出手段と、 前記アクセルペダルの操作状態を検出するアクセルペダ
    ル操作状態検出手段と、 前記ブレーキペダルの非操作中における前記アクセルペ
    ダルの戻し操作から踏込み操作までのアクセルペダルの
    非操作時間、或いは該ブレーキペダルの操作完了から該
    アクセルペダルの踏込み操作までのアクセルペダル非操
    作時間を算出するアクセルペダル非操作時間算出手段
    と、 該アクセルペダル非操作時間算出手段により算出された
    アクセルペダル非操作時間に基づいて前記自動変速機の
    変速比を設定する変速指向制御手段とを、含むことを特
    徴とする車両用自動変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 複数種類の変速線図に基づいてギヤ段が
    切り換えられる車両用自動変速機において、ブレーキペ
    ダルおよびアクセルペダルの操作状態に関連して該変速
    線図を切り換える変速制御装置であって、 前記ブレーキペダルの操作状態を検出するブレーキペダ
    ル操作状態検出手段と、 前記アクセルペダルの操作状態を検出するアクセルペダ
    ル操作状態検出手段と、 前記ブレーキペダルの非操作中における前記アクセルペ
    ダルの戻し操作から踏込み操作までのアクセルペダルの
    非操作時間、或いは該ブレーキペダルの操作完了から該
    アクセルペダルの踏込み操作までのアクセルペダル非操
    作時間を算出するアクセルペダル非操作時間算出手段
    と、 該アクセルペダル非操作時間算出手段により算出された
    アクセルペダル非操作時間に基づいて前記変速線図を切
    り換える変速指向制御手段とを、含むことを特徴とする
    車両用自動変速機の変速制御装置。
  3. 【請求項3】 前記複数種類の変速線図は、相対的に燃
    費を重視する燃費指向の変速線図、および相対的に加速
    を重視する加速指向の変速線図を含むものであり、 前記変速指向制御手段は、前記アクセルペダル非操作時
    間が予め設定された判断基準値を越えたことに基づい
    て、前記変速線図を前記加速指向の変速線図から燃費指
    向の変速線図に切り換えるものである請求項2の車両用
    自動変速機の変速制御装置。
  4. 【請求項4】 現在の変速線図が加速指向である程、前
    記判断基準値を大きい値に変更する判断基準値変更手段
    を含むものである請求項3の車両用自動変速機の変速制
    御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007064477A (ja) * 2005-08-05 2007-03-15 Nissan Motor Co Ltd ロックアップ制御装置
CN100381313C (zh) * 2004-11-19 2008-04-16 丰田自动车株式会社 车辆用控制装置
JP2011208649A (ja) * 2010-03-26 2011-10-20 Toyota Motor Corp 車両の制御装置

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