JPH10299525A - 機械式過給機付エンジンの吸気装置 - Google Patents

機械式過給機付エンジンの吸気装置

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Publication number
JPH10299525A
JPH10299525A JP9103136A JP10313697A JPH10299525A JP H10299525 A JPH10299525 A JP H10299525A JP 9103136 A JP9103136 A JP 9103136A JP 10313697 A JP10313697 A JP 10313697A JP H10299525 A JPH10299525 A JP H10299525A
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JP
Japan
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engine
upstream
opening area
throttle
downstream
Prior art date
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Application number
JP9103136A
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English (en)
Inventor
Junzo Sasaki
潤三 佐々木
Keiji Araki
啓二 荒木
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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Publication of JPH10299525A publication Critical patent/JPH10299525A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Supercharger (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械式過給機付エンジンにおいて、加速応答
性及び燃費性能の向上を図るとともに、高い静粛運転性
を実現する。 【解決手段】 吸気通路2における過給機5の上流側の
バイパス通路30の分岐部よりも上流部位に上流側絞り
部10を、該吸気通路2における上記過給機5の下流側
の上記バイパス通路30の合流部よりも下流部位に下流
側絞り部20を、それぞれ設け、該上流側絞り部10と
下流側絞り部20とでエンジンへの吸入吸気量を調整す
る一方、上記両絞り部10,20の開口面積の関係が、
過給機5の駆動停止領域では上流側絞り部の開口面積が
下流側絞り部の開口面積よりも大きく且つエンジンの低
回転・低負荷側ほど上記両絞り部10,20の開口面積
の差が大きく、上記過給機5の駆動領域では上流側絞り
部10の開口面積が上記下流側絞り部20の開口面積の
変化に伴って上記両絞り部10,20の開口面積の差が
小さい状態のままで変化するように該両絞り部10,2
0のうち少なくとも上流側絞り部10の開口面積を制御
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、機械式過給機を
備えたエンジンの吸気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用エンジンにおける過給方式の一
つとして、エンジンにより駆動される機械式過給機を備
えることが知られている(例えば、実公平3−1578
4号公報参照)。この公知例に示されるものは、スロッ
トル弁を備えた吸気通路の該スロットル弁よりも上流側
位置にクラッチを介してエンジンにより駆動される機械
式過給機を備える一方、該過給機の上流側部位と、該過
給機の下流側で且つ上記スロットル弁よりも上流側に位
置する部位とを接続するバイパス通路を設けるととも
に、該バイパス通路には該通路を開閉する制御弁を配置
している。
【0003】そして、上記クラッチを、エンジン回転数
及びエンジン負荷に対応して、具体的には、所定回転数
以上である時、及び所定負荷以上である時に上記クラッ
チを接続して上記機械式過給機を駆動させるとともに、
所定回転数以上で且つ所定負荷以下の領域においては上
記クラッチを接続したまま上記制御弁を開弁することで
クラッチの高速回転域での断続を回避し、上記クラッチ
の耐久性の向上を図るとともに、過給不要領域である低
負荷・高回転域における上記過給機の駆動に伴う駆動損
失の低減を図るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、エンジン低
負荷域でバイパス通路を開いて過給機を駆動させること
は、該過給機が実際に過給仕事をしない分だけ該過給機
の駆動損失は低減できるものの、該過給機の上流側の空
気を下流側へ移動させるブロア仕事は行っていることか
ら、特に過給機の回転数が高くなるエンジン高回転域に
おいては時間当たりの空気の移動量が多くなり、かかる
空気の移動に伴う過給機の駆動損失はエンジンの燃費性
能という点において無視できないものとなっている。
【0005】かかる観点からすれば、上記公知例のよう
に過給機の下流側にスロットル弁を配置した構成では、
空気密度が比較的高い大気圧状態の空気を該過給機によ
ってその上流側から下流側へ移動させることになるの
で、空気の移動に伴う過給機の駆動損失は比較的大き
く、その分だけ燃費性能が低下することになる。尚、こ
の公知例においては、機械式過給機として送風式のルー
ツ式ポンプとしているが、これに代えて、機械式過給機
をリショルム式ポンプ等の内部圧縮式ポンプとした場合
には、該機械式過給機自身に内部圧縮区間が存在するた
め、機械式過給機の駆動損失はさらに大きくなり燃費性
能上、看過し得ないものとなる。
【0006】また一方、上記公知例の如く、過給機の下
流側にスロットル弁を配置した構成のものにおいては、
該過給機が直接的に吸気上流側へ臨むため、該過給機の
駆動に伴う過給吐出音が吸気上流側へ放出され易く、エ
ンジンの静粛運転性が損なわれるという問題もあった。
【0007】そこで本願発明は、機械式過給機付エンジ
ンにおいて、吸気量の調整手法をエンジンの運転状態に
応じて最適化することで、エンジンの加速応答性と燃費
性能の向上を図るとともに、過給吐出音の放出を抑制す
ることでエンジンの静粛運転性を高めることを目的とし
てなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明ではかかる課題
を解決するための具体的手段として次のような構成を採
用している。
【0009】本願の第1の発明では、吸気通路に設けら
れ且つ駆動伝達を接続・切断するクラッチ手段を介して
エンジンの出力軸により駆動される機械式過給機と、上
記吸気通路における上記過給機の上流部位と下流部位と
を該過給機を迂回して接続するバイパス通路と、上記バ
イパス通路をエンジンの運転状態に応じて開閉制御する
開閉弁と備え、上記クラッチ手段による上記過給機の駆
動停止領域を、エンジン低負荷域のうち少なくとも低回
転域に設定し、上記開閉弁を、上記過給機の駆動停止領
域で開弁させ、駆動領域の高負荷域では閉弁させるよう
にした機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上
記吸気通路における上記過給機の上流側の上記バイパス
通路の分岐部よりも上流部位に該上流部位の吸気通路の
開口面積を変化させる上流側絞り部を、上記吸気通路に
おける上記過給機の下流側の上記バイパス通路の合流部
よりも下流部位に該下流部位の吸気通路の開口面積を変
化させる下流側絞り部を、それぞれ設け、該上流側絞り
部と下流側絞り部でエンジンへの吸入吸気量を調整する
一方、上記両絞り部の開口面積の関係が、上記過給機の
駆動停止領域では上記上流側絞り部の開口面積が上記下
流側絞り部の開口面積よりも大きく且つエンジンの低回
転・低負荷側ほど上記両絞り部の開口面積の差が大き
く、上記過給機の駆動領域では上流側絞り部の開口面積
が上記下流側絞り部の開口面積の変化に伴って上記両絞
り部の開口面積の差が小さい状態のままで変化するよう
に上記上流側絞り部と下流側絞り部のうち少なくとも上
記上流側絞り部の開口面積を制御することを特徴として
いる。
【0010】本願の第2の発明では、上記第1の発明に
かかる機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上
記過給機が駆動されるエンジンの高負荷域では、負荷の
増大に伴って上記上流側絞り部の開口面積が上記下流側
絞り部の開口面積以上で且つ該下流側絞り部の開口面積
とともに徐々に増大するように上記両絞り部のうち少な
くとも上記上流側絞り部の開口面積を制御することを特
徴としている。
【0011】本願の第3の発明では、上記第1の発明に
かかる機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上
記エンジン低負荷域における上記クラッチ手段による上
記過給機の駆動領域を高回転域に設定し、該高回転域に
おいて上記開閉弁を開弁させるとともに、上記過給機が
駆動されるエンジンの低負荷・高回転域では、エンジン
回転数の増大に伴って上記上流側絞り部の開口面積が上
記下流側絞り部の開口面積よりも小さく且つ該下流側絞
り部の開口面積とともに徐々に増大するように上記両絞
り部のうち少なくとも上記上流側絞り部の開口面積を制
御することを特徴としている。
【0012】本願の第4の発明では、上記第1の発明に
かかる機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上
記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジンの要
求吸入空気量を制御する主スロットル弁を、上記上流側
絞り部には上記主スロットル弁と連動する副スロットル
弁をそれぞれ設けるとともに、上記副スロットル弁の駆
動部に、上記過給機の駆動停止領域において上記下流側
絞り部の開口面積が、該駆動停止領域の最大負荷で且つ
最大エンジン回転数での該下流側絞り部の第1開口面積
まで増大するまでの期間だけ上記副スロットル弁を一定
の中間開度に保持し、上記下流側絞り部の開口面積が上
記第1開口面積を越えた以後においては上記副スロット
ル弁を上記主スロットル弁に連動させる駆動手段を備え
たことを特徴としている。
【0013】本願の第5の発明では、上記第1の発明に
かかる機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上
記上流側絞り部に電気的に作動制御される上流側絞り弁
を設け、該上流側絞り弁によってエンジンの要求吸入空
気量を制御することを特徴としている。
【0014】本願の第6の発明では、上記第1の発明に
かかる機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上
記過給機の駆動停止領域を、吸気圧力又はエンジントル
クに基づくエンジン負荷のパラメータと、エンジン回転
数とにより設定する一方、上記下流側絞り部に電気的に
作動制御される主スロットル弁を、また上記上流側絞り
部にはアクセルと機械的に連結されアクセルと連動する
上流スロットル弁を、それぞれ設けるとともに、上記過
給機の駆動停止領域において上記上流スロットル弁を中
間開度に保持する規制手段を備え、上記規制手段による
上記上流スロットル弁の最小保持の中間開度を、上記過
給機の駆動停止領域での最大エンジン回転数の同一回転
数ラインと、エンジンが自動車に搭載された状態で平坦
な路面を一定速度で走行させることができるトルクを示
すトルクラインとの交点に対応するトルクを生成するた
めの要求吸入空気量を確保し得る部分開度に設定し、上
記主スロットル弁のフェイル検出時には上記過給機を上
記クラッチ手段により強制的に駆動停止させるととも
に、上記規制手段により上記上流スロットル弁を上記最
小保持の中間開度に設定することを特徴としている。
【0015】本願の第7の発明では、上記第1又は第2
の発明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置にお
いて、上記下流側絞り部を、少なくとも上記過給機の駆
動停止領域では該下流側絞り部の開口面積を調整するこ
とで要求吸入空気量を制御するようにアクセル操作に応
動する構成とする一方、上記過給機の駆動停止領域が上
記下流側絞り部の開口面積により設定され、該下流側絞
り部の開口面積がエンジンの中間出力を得る一定の開口
面積よりも小さい状態においては上記過給機が駆動停止
され、該一定の開口面積を越えた状態においては上記過
給機が駆動される如く構成したことを特徴としている。
【0016】本願の第8の発明では、上記第7の発明に
かかる機械式過給機付エンジンの吸気装置において、エ
ンジンが自動車に搭載された状態で平坦な路面を一定速
度で走行させることができるトルクを示すトルクライン
上における上記下流側絞り部の上記一定の開口面積時の
エンジン回転数を上記過給機の駆動・駆動停止の基準回
転数に設定したことを特徴としている。
【0017】本願の第9の発明では、上記第7の発明に
かかる機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上
記過給機の駆動停止領域を設定する上記下流側絞り部の
上記一定の開口面積を、変速機構のギヤ段に応じて変更
するものとし、低速段側が高速段側に対して小さな開口
面積に設定されていることを特徴としている。
【0018】本願の第10の発明では、上記第7の発明
にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置において、
上記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジンの
要求吸入空気量を制御する主スロットル弁を、上記上流
側絞り部には上記主スロットル弁と連動する副スロット
ル弁をそれぞれ設けるとともに、上記副スロットル弁の
駆動部に、上記下流側絞り部の開口面積が上記一定の開
口面積まで増大するまでの期間だけ上記副スロットル弁
を一定の中間開度に保持し、上記下流側絞り部の開口面
積が上記第1開口面積を越えた以後においては上記副ス
ロットル弁を上記主スロットル弁に連動させる駆動手段
を備えたことを特徴としている。
【0019】本願の第11の発明では、吸気通路に設け
られ且つ駆動伝達を接続・切断するクラッチ手段を介し
てエンジンの出力軸により駆動される機械式過給機と、
上記吸気通路における上記過給機の上流部位と下流部位
とを該過給機を迂回して接続するバイパス通路と、上記
バイパス通路をエンジンの運転状態に応じて開閉制御す
る開閉弁と備え、上記開閉弁を、エンジンの低負荷域で
は開弁させ、高負荷域では閉弁させるとともに、上記ク
ラッチ手段による上記過給機の駆動領域を、上記エンジ
ン高負荷域と、エンジン低負荷域のうち少なくとも一部
領域に設定した機械式過給機付エンジンの吸気装置にお
いて、上記吸気通路における上記過給機の上流側の上記
バイパス通路の分岐部よりも上流部位に該上流部位の吸
気通路の開口面積を変化させる上流側絞り部を、上記吸
気通路における上記過給機の下流側の上記バイパス通路
の合流部よりも下流部位に該下流部位の吸気通路の開口
面積を変化させる下流側絞り部を、それぞれ設け、該上
流側絞り部と下流側絞り部でエンジンへの吸入吸気量を
調整する一方、上記クラッチ手段によりエンジンの低負
荷域における低回転域では上記過給機の駆動を停止さ
せ、高回転域では上記過給機を駆動させるとともに、エ
ンジン低負荷域での上記過給機の駆動停止領域及び駆動
領域は上記開閉弁を開弁させ、上記両絞り部の開口面積
の関係が、上記過給機の駆動停止領域では上記上流側絞
り部の開口面積が上記下流側絞り部の開口面積よりも大
きく、上記過給機が駆動するエンジン高負荷域では負荷
の増大に伴って上記上流側絞り部の開口面積が上記下流
側絞り部の開口面積以上で該下流側絞り部の開口面積と
ともに徐々に増大し、上記過給機が駆動するエンジン低
負荷域は上流側絞り部の開口面積が上記下流側絞り部の
開口面積よりも小さくなるように上記上流側絞り部と下
流側絞り部のうち少なくとも上流側絞り部の開口面積を
制御することを特徴としている。
【0020】本願の第12の発明では、上記第11の発
明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置におい
て、上記過給機と該過給機よりも下流側に位置する上記
バイパス通路の合流部との間にインタクーラーを設ける
とともに、上記下流側絞り部にアクセル操作に基づいて
エンジンの要求吸入空気量を制御する主スロットル弁を
設けたことを特徴としている。
【0021】本願の第13の発明では、上記第11の発
明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置におい
て、上記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジ
ンの要求吸入空気量を制御する主スロットル弁を設ける
一方、上記過給機の駆動・駆動停止の基準を、第1の回
転数までの低回転域では一定の吸気圧力ないし一定のエ
ンジントルクに基づくエンジン負荷のパラメータで設定
し、上記第1の回転数を越える高回転域では上記設定さ
れたエンジン負荷のパラメータでの上記第1の回転数に
おける上記下流側絞り部の開口面積に設定し、上記設定
されたエンジン負荷及び上記設定された下流絞り部の開
口面積より小さい側を上記過給機の駆動停止領域に設定
するとともに、上記第1の回転数を越える高回転域にお
ける上記下流側絞り部の開口面積以上で且つ上記一定の
エンジン負荷より低負荷側の領域においては上記上流側
絞り部の開口面積が上記下流側絞り部の開口面積よりも
小さくなるように少なくとも上記上流側絞り部の開口面
積を制御することを特徴としている。
【0022】本願の第14の発明では、上記第11の発
明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置におい
て、上記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジ
ンの要求吸入空気量を制御する主スロットル弁を設ける
一方、上記過給機の駆動停止領域の負荷方向の設定を一
定の吸気圧力ないし一定のエンジントルクに基づくパラ
メータにより設定し、上記過給機の駆動停止領域の最大
負荷且つ最大回転数での下流側絞り部の開口面積を基準
とし、上記駆動停止領域における上記上流側絞り部の開
口面積を上記下流側絞り部の上記基準となる開口面積以
上とし、エンジン低回転域における上記過給機の駆動開
始のエンジン負荷を越えるとき、その時点での上記下流
側絞り部の開口面積に上記上流側絞り部の開口面積が近
づくように該上流側絞り部の開口面積を減少させること
を特徴としている。
【0023】本願の第15の発明では、上記第13の発
明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置におい
て、上流側絞り部に、板状の上流スロットル弁と、該上
流スロットル弁を迂回してその上流側と下流側とを接続
する上流スロットル弁バイパス通路と、該上流スロット
ル弁バイパス通路に備えられて該通路の開口量を調整す
ることでエンジンへの吸入空気量を制御する電磁式の上
流側流量制御弁とをそれぞれ設け、上記開閉弁が開弁す
る一定のエンジン負荷以下で、エンジンが自動車に搭載
された状態で平坦な路面を一定速度で走行させることが
できるトルクを示すトルクライン上における該一定のエ
ンジン負荷時の上記下流側絞り部の開口面積と、上記過
給機の駆動停止領域を設定する上記一定のエンジン負荷
での上記第1の回転数に対応する上記下流側絞り部の開
口面積との範囲において、上記上流側流量制御弁により
上記上流側絞り部の開口面積が上記下流側絞り部の開口
面積より小さくなるように該上流側流量制御弁を減量方
向に制御することを特徴としている。
【0024】本願の第16の発明では、上記第14の発
明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置におい
て、上記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジ
ンの要求吸入空気量を制御する主スロットル弁を設ける
一方、上記上流側絞り部には、上記主スロットル弁と連
動する板状の上流スロットル弁と、該上流スロットル弁
を迂回してその上流側と下流側とを接続する上流スロッ
トル弁バイパス通路と、該上流スロットル弁バイパス通
路に備えられて該通路の開口量を調整する電磁式の上流
側流量制御弁とをそれぞれ設けるとともに、上記上流ス
ロットル弁の駆動部には、上記過給機の駆動停止領域に
おいて上記下流側絞り部の開口面積が該駆動停止領域の
最大負荷で且つ最大エンジン回転数での該下流側絞り部
の基準開口面積まで増大するまでの期間だけ上記上流ス
ロットル弁を一定の中間開度に保持し、上記下流側絞り
部の開口面積が上記基準開口面積を越えた以後において
は上記上流スロットル弁を上記主スロットル弁に連動さ
せる駆動手段を備え、上記上流側流量制御弁によりエン
ジン低回転域における上記過給機の駆動開始のエンジン
負荷時に上記上流側絞り部の開口面積が上記下流側絞り
部の開口面積に近づくように制御することを特徴として
いる。
【0025】本願の第17の発明では、上記第11又は
第14の発明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装
置において、上記下流側絞り部に設けられた上記主スロ
ットル弁を迂回してその上流側と下流側とを接続する下
流側スロットル弁バイパス通路と、該下流側スロットル
弁バイパス通路の吸入空気量を制御する下流側流量制御
弁をそれぞれ設け、エンジン回転数が、エンジン低負荷
域における上記過給機の駆動開始のエンジン回転数を越
えるとき、上記下流側流量制御弁により上記下流側スロ
ットル弁バイパス通路の吸入空気量を増大させて上記下
流側絞り部の開口面積を増大させ、上記上流側絞り部の
開口面積が上記下流側絞り部の開口面積よりも小さくな
るように上記両絞り部のうち少なくとも下流側絞り部の
開口面積を制御することを特徴としている。
【0026】本願の第18の発明では、上記第11の発
明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置におい
て、上記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジ
ンの要求吸入空気量を制御する主スロットル弁を設ける
とともに、エンジンの加速要求量が大きいか否かを検出
する加速要求量検出手段を設ける一方、上記過給機の駆
動停止領域の回転方向の設定を一定のエンジン回転数に
より設定し、上記過給機の駆動停止領域の最大負荷且つ
最大回転数での下流側絞り部の開口面積を基準とし、上
記駆動停止領域における上記上流側絞り部の開口面積を
上記下流側絞り部の上記基準となる開口面積とし、エン
ジンの加速要求量が大きい時、エンジン回転数が低負荷
域における上記過給機の駆動開始のエンジン回転数を越
えるとき、上記下流側絞り部の開口面積が上記基準の開
口面積となるまで若しくは上記基準の開口面積に近づく
まで上記上流側絞り部の開口面積を保持させることを特
徴としている。
【0027】本願の第19の発明では、上記第11の発
明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置におい
て、上記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジ
ンの要求吸入空気量を制御する主スロットル弁を設ける
一方、上記過給機の駆動停止領域の負荷方向の設定を一
定の吸気圧力ないし一定のエンジントルクに基づくパラ
メータにより設定し、上記過給機の駆動停止領域の最大
負荷且つ最大回転数での下流側絞り部の開口面積を基準
とし、上記駆動停止領域における上記上流側絞り部の開
口面積を上記下流側絞り部の上記基準となる開口面積と
し、エンジン低回転域における上記過給機の駆動開始の
エンジン負荷を越えるとき、上記下流側絞り部の開口面
積が上記基準の開口面積になるまで若しくは上記基準の
開口面積に近づくまで上記上流側絞り部の開口面積を保
持させることを特徴としている。本願の第20の発明で
は、上記第19の発明にかかる機械式過給機付エンジン
の吸気装置において、エンジン加速時における目標値
が、上記過給機の駆動開始のエンジン負荷以上で、且つ
上記下流側絞り部が上記基準の開口面積より小さい開口
面積に設定された時は、その時点での上記下流側絞り部
の開口面積に上記上流側絞り部の開口面積が近づくよう
に該上流側絞り部の開口面積を減少させることを特徴と
している。
【0028】本願の第21の発明では、上記第11の発
明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置におい
て、上記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジ
ンの要求吸入空気量を制御する主スロットル弁を設ける
とともに、エンジンの加速要求量が大きいか否かを検出
する加速要求量検出手段を設ける一方、上記上流側絞り
部には、上記主スロットル弁と連動する板状の上流スロ
ットル弁と、該上流スロットル弁を迂回してその上流側
と下流側とを接続する上流スロットル弁バイパス通路
と、該上流スロットル弁バイパス通路に備えられて該通
路の開口量を調整する電磁式の上流側流量制御弁とをそ
れぞれ設けるとともに、上記上流スロットル弁の駆動部
には、上記過給機の駆動停止領域において上記下流側絞
り部の開口面積が該駆動停止領域の最大負荷で且つ最大
エンジン回転数での該下流側絞り部の基準開口面積まで
増大するまでの期間だけ上記上流スロットル弁を上記基
準開口面積に相当する一定の中間開度に保持し、上記下
流側絞り部の開口面積が上記基準開口面積を越えた以後
においては上記上流スロットル弁を上記主スロットル弁
に連動させる駆動手段を備え、エンジンの加速要求量が
大きいとき、上記上流側流量制御弁により上記過給機の
駆動開始のエンジン負荷を越えるとき上記上流側絞り部
の開口面積が増大するように制御することを特徴として
いる。
【0029】本願の第22の発明では、上記第19又は
第21の発明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装
置において、過給空気を冷却するインタークーラーを上
記過給機の下流側に設けるとともに、上記主スロットル
弁を該インタークーラーより下流側に設けたことを特徴
としている。
【0030】本願の第23の発明では、吸気通路に設け
られ且つ駆動伝達を接続・切断するクラッチ手段を介し
てエンジンの出力軸により駆動される機械式過給機と、
上記吸気通路における上記過給機の上流部位と下流部位
とを該過給機を迂回して接続するバイパス通路と、上記
バイパス通路をエンジンの運転状態に応じて開閉制御す
る開閉弁と備え、上記クラッチ手段による上記過給機の
駆動停止領域を、エンジン低負荷域のうち少なくとも低
回転域に設定し、上記開閉弁を、上記過給機の駆動停止
領域で開弁させ、駆動領域の高負荷域では閉弁させるよ
うにした機械式過給機付エンジンの吸気装置において、
上記吸気通路における上記過給機の上流側の上記バイパ
ス通路の分岐部よりも上流部位に該上流部位の吸気通路
の開口面積を変化させる上流側絞り部を、上記吸気通路
における上記過給機の下流側の上記バイパス通路の合流
部よりも下流部位に該下流部位の吸気通路の開口面積を
変化させる下流側絞り部を、それぞれ設け、該上流側絞
り部と下流側絞り部でエンジンへの吸入吸気量を調整す
る一方、上記下流側絞り部にはアクセル操作に基づいて
エンジンの要求吸入空気量を制御する主スロットル弁が
設けられ、上記開閉弁をエンジンの低負荷領域の全域で
開弁させるとともに、エンジンが自動車に搭載された状
態で平坦な路面を一定速度で走行させることができるト
ルクを示すトルクラインを基準に、該トルクライン以上
の高トルク側の全運転領域と該トルクライン未満の低ト
ルク側の少なくとも高回転側の運転領域とにおける上記
両絞り部の開口面積の関係を、上記高トルク側の運転領
域では上記上流側絞り部の開口面積が上記下流側絞り部
の開口面積よりも大きく、上記低トルク側の運転領域で
は上記上流側絞り部の開口面積が上記下流側絞り部の開
口面積以下となるように上記両絞り部のうち少なくとも
上記上流側絞り部の開口面積を制御することを特徴とし
ている。
【0031】本願の第24の発明では、上記第23の発
明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置におい
て、上記トルクライン未満の低トルク側の運転領域にお
いて、高負荷側の上記開閉弁の閉弁領域では上記上流側
絞り部の開口面積と上記下流側絞り部の開口面積とが略
同等となるように、また低負荷側の少なくとも高回転側
における上記開閉弁の開弁領域では上記上流側絞り部の
開口面積が上記下流側絞り部の開口面積よりも小さくな
るように、少なくとも上記上流側絞り部の開口面積を制
御することを特徴としている。
【0032】本願の第25の発明では、上記第23の発
明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置におい
て、上記上流側絞り部に電気的に作動制御される上流側
絞り弁を設け、該上流側絞り弁によってエンジンの要求
吸入空気量を制御することを特徴としている。
【0033】本願の第26の発明では、上記第23の発
明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置におい
て、上記過給機の駆動停止領域の最大エンジン負荷時に
おける上記トルクライン上のエンジン回転数を上記駆動
停止領域の最大エンジン回転数に設定するとともに、上
記過給機の駆動停止領域では上記トルクライン未満の低
トルク側の運転領域であっても上記上流側絞り部の開口
面積が上記下流側絞り部の開口面積以上となるように上
記両絞り部の開口面積を制御することを特徴としてい
る。
【0034】本願の第27の発明では、上記第25の発
明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置におい
て、上記過給機の駆動停止領域の最大エンジン回転数を
エンジンに接続される変速機構のギヤ段に応じて変更す
るものとし、高速段側の上記最大エンジン回転数を上記
最大負荷時における上記トルクライン上のエンジン回転
数に設定する一方、低速段側の上記最大エンジン回転数
を該トルクライン上のエンジン回転数より低いエンジン
回転数に設定し、ギヤ段が低速段の時は上記過給機の駆
動停止領域が狭くなるように構成するとともに、該低速
段で上記過給機の駆動開始のエンジン回転数を越えたと
き、上記トルクライン未満の低トルク側の運転領域では
上記上流側絞り部の開口面積が上記下流側絞り部の開口
面積以下となるように少なくとも上記上流側絞り部の開
口面積を制御することを特徴としている。
【0035】
【発明の効果】本願各発明ではかかる構成とすることに
よりそれぞれ次のような効果が得られる。
【0036】(a)本願の第1の発明にかかる機械式過
給機付エンジンの吸気装置は、上記吸気通路における上
記過給機の上流側の上記バイパス通路の分岐部よりも上
流部位に該上流部位の吸気通路の開口面積を変化させる
上流側絞り部を、上記吸気通路における上記過給機の下
流側の上記バイパス通路の合流部よりも下流部位に該下
流部位の吸気通路の開口面積を変化させる下流側絞り部
を、それぞれ設け、該上流側絞り部と下流側絞り部でエ
ンジンへの吸入吸気量を調整する一方、上記両絞り部の
開口面積の関係が、上記過給機の駆動停止領域では上記
上流側絞り部の開口面積が上記下流側絞り部の開口面積
よりも大きく且つエンジンの低回転・低負荷側ほど上記
両絞り部の開口面積の差が大きく、上記過給機の駆動領
域では上流側絞り部の開口面積が上記下流側絞り部の開
口面積の変化に伴って上記両絞り部の開口面積の差が小
さい状態のままで変化するように上記上流側絞り部と下
流側絞り部のうち少なくとも上記上流側絞り部の開口面
積を制御するようにしている。
【0037】従って、本発明によれば、過給機が駆動停
止される低負荷域では、開閉弁を開弁させて上流側絞り
部の開口面積を下流側絞り部の開口面積より大きくし且
つエンジン出力が小さい低負荷・低回転側程上記両絞り
部の開口面積の差を大きくしているため、この運転領域
において過給機の下流側の圧力を大気圧に近づけておく
ことができ、この運転領域からの加速に伴う過給機駆動
時の過給圧上昇が早期に図れる。
【0038】一方、過給機の駆動領域においては、下流
側絞り部の絞り量、即ち、開口面積に対応させて上流側
絞り部も絞るため、上記過給機の吐出音の過給機上流側
への伝播が上流側絞り部で規制され、吸気通路を介して
の吸気口側への過給吐出音の放出が抑制される。
【0039】即ち、本発明によれば、過給機の駆動停止
状態から過給機の駆動領域への加速時において、該過給
機による過給圧上昇が促進され、加速応答性が向上する
とともに、過給機駆動領域へ入った後においては、過給
吐出音の放射が抑制され、過給機駆動による騒音の増大
が抑制され静粛運転が実現される。
【0040】(b)本願の第2の発明にかかる機械式過
給機付エンジンの吸気装置では、上記第1の発明にかか
る機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上記過
給機が駆動されるエンジンの高負荷域では、負荷の増大
に伴って上記上流側絞り部の開口面積が上記下流側絞り
部の開口面積以上で且つ該下流側絞り部の開口面積とと
もに徐々に増大するように上記両絞り部のうち少なくと
も上記上流側絞り部の開口面積を制御するようにしてい
る。
【0041】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(a)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、本発明によれ
ば、高負荷域では過給機に対して十分な吸入空気量を確
保しつつ、可能な限り過給機の上流側で開口面積を絞る
ことで過給吐出音の吸気口側への放出を抑制でき、エン
ジンの高出力化と低騒音性との両立が実現される。
【0042】(c)本願の第3の発明にかかる機械式過
給機付エンジンの吸気装置では、上記第1の発明にかか
る機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上記エ
ンジン低負荷域における上記クラッチ手段による上記過
給機の駆動領域を高回転域に設定し、該高回転域におい
て上記開閉弁を開弁させるとともに、上記過給機が駆動
されるエンジンの低負荷・高回転域では、エンジン回転
数の増大に伴って上記上流側絞り部の開口面積が上記下
流側絞り部の開口面積よりも小さく且つ該下流側絞り部
の開口面積とともに徐々に増大するように上記両絞り部
のうち少なくとも上記上流側絞り部の開口面積を制御す
るようにしている。
【0043】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(a)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、本発明では、
上記クラッチ手段がエンジンの中間回転数で接続される
ことから、例えばこれが高回転域で行われる場合に比し
て、接続回転数が低い分だけ上記クラッチ手段の寿命・
信頼性が向上する。また、低負荷・高回転域において上
記過給機を駆動させることによる駆動損失が、開閉弁を
開弁させて該過給機の前後差圧の拡大を抑制すること
と、上記上流側絞り部の開口面積を絞って該過給機の上
流側の絶対圧力を下げることとの相乗効果により可及的
に低減され、結果的に、過給機の駆動損失を低く抑えな
がらクラッチ手段の寿命・信頼性の向上を図ることがで
きるものである。
【0044】(d)本願の第4の発明にかかる機械式過
給機付エンジンの吸気装置では、上記第1の発明にかか
る機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上記下
流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジンの要求吸
入空気量を制御する主スロットル弁を、上記上流側絞り
部には上記主スロットル弁と連動する副スロットル弁を
それぞれ設けるとともに、上記副スロットル弁の駆動部
に、上記過給機の駆動停止領域において上記下流側絞り
部の開口面積が、該駆動停止領域の最大負荷で且つ最大
エンジン回転数での該下流側絞り部の第1開口面積まで
増大するまでの期間だけ上記副スロットル弁を一定の中
間開度に保持し、上記下流側絞り部の開口面積が上記第
1開口面積を越えた以後においては上記副スロットル弁
を上記主スロットル弁に連動させる駆動手段を備えてい
る。
【0045】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(a)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、本発明によれ
ば、上記主スロットル弁と副スロットル弁とを共に機械
的な機構によって作動させることができることから、例
えば駆動用モータとかその制御系を必要とせず、それだ
け装置の低コスト化と作動の信頼性の向上とが図れるも
のである。
【0046】(e)本願の第5の発明にかかる機械式過
給機付エンジンの吸気装置では、上記第1の発明にかか
る機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上記上
流側絞り部に電気的に作動制御される上流側絞り弁を設
け、該上流側絞り弁によってエンジンの要求吸入空気量
を制御するようにしている。
【0047】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(a)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、本発明では、
上流側絞り弁を電気的に作動制御する構成としたこと
で、例えばこれを機械的な機構により作動させる場合に
比して、該上流側絞り弁の作動制御の自由度が向上し、
より精度の良い吸気制御が実現されるものである。
【0048】(f)本願の第6の発明にかかる機械式過
給機付エンジンの吸気装置では、上記第1の発明にかか
る機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上記過
給機の駆動停止領域を、吸気圧力又はエンジントルクに
基づくエンジン負荷のパラメータと、エンジン回転数と
により設定する一方、上記下流側絞り部に電気的に作動
制御される主スロットル弁を、また上記上流側絞り部に
はアクセルと機械的に連結されてアクセネと連動する上
流スロットル弁を、それぞれ設けるとともに、上記過給
機の駆動停止領域において上記上流スロットル弁を中間
開度に保持する規制手段を備え、上記規制手段による上
記上流スロットル弁の最小保持の中間開度を、上記過給
機の駆動停止領域での最大エンジン回転数の同一回転数
ラインと、エンジンが自動車に搭載された状態で平坦な
路面を一定速度で走行させることができるトルクを示す
トルクラインとの交点に対応するトルクを生成するため
の要求吸入空気量を確保し得る部分開度に設定し、上記
主スロットル弁のフェイル検出時には上記過給機を上記
クラッチ手段により強制的に駆動停止させるとともに、
上記規制手段により上記上流スロットル弁を上記最小保
持の中間開度に設定するようにしている。
【0049】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(a)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、本発明では、
下流側絞り部に設けられる主スロットル弁を電気的に作
動制御される構成としたことで、該主スロットル弁のフ
ェイル対策が必要となるが、この場合、規制手段により
上流スロットル弁の開度を最小保持の中間開度に保持し
得ることを利用して、上記主スロットル弁のフェイル検
出時に上記過給機を上記クラッチ手段により強制的に駆
動停止させるとともに、上記規制手段により上記上流ス
ロットル弁を上記最小保持の中間開度に設定すること
で、エンジン出力を自動車の自走が可能な出力に規制す
ることができ、上記主スロットル弁のフェイル時におけ
る安全性が高められることになる。
【0050】(g)本願の第7の発明にかかる機械式過
給機付エンジンの吸気装置では、上記第1又は第2の発
明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置におい
て、上記下流側絞り部を、少なくとも上記過給機の駆動
停止領域では該下流側絞り部の開口面積を調整すること
で要求吸入空気量を制御するようにアクセル操作に応動
する構成とする一方、上記過給機の駆動停止領域が上記
下流側絞り部の開口面積により設定され、該下流側絞り
部の開口面積がエンジンの中間出力を得る一定の開口面
積よりも小さい状態においては上記過給機が駆動停止さ
れ、該一定の開口面積を越えた状態においては上記過給
機が駆動される如く構成している。
【0051】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(a)又は(b)に記載の効
果に加えて次のような特有の効果が得られる。即ち、本
発明では、下流側絞り部の一定の開口面積で上記過給機
の駆動・駆動停止を行うようにしているので、上記上流
側絞り部の開口面積をスムーズに変化させることがで
き、このため、過給機の駆動停止領域において上記上流
側絞り部の開口面積を大きくして該過給機の上流側の圧
力を大気圧に近づけて該駆動停止領域からの加速時にお
ける加速応答性を高めることと、過給機の駆動領域にお
いて上記上流側絞り部の開口面積を小さくして過給吐出
音の吸気口側への放出を可及的に低減することが可能と
なるものである。
【0052】(h)本願の第8の発明にかかる機械式過
給機付エンジンの吸気装置では、上記第7の発明にかか
る機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上記ト
ルクライン上における上記下流側絞り部の上記一定の開
口面積時のエンジン回転数を上記過給機の駆動・駆動停
止の基準回転数に設定している。
【0053】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(g)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、本発明では、
上記トルクラインより低トルク側において上流側絞り部
の開口面積を小さくした状態で過給機の駆動を開始する
ことで、上記クラッチ手段が全回転域で下流側絞り部の
一定の開口面積で上記過給機の駆動・駆動停止を行う場
合に比して、接続回転数が低い分だけ上記クラッチ手段
の寿命・信頼性が向上する。また、低負荷・高回転域に
おいて上記過給機を駆動させることによる駆動損失が、
開閉弁を開弁させて該過給機の前後差圧の拡大を抑制す
ることと、上記上流側絞り部の開口面積を絞って該過給
機の上流側の絶対圧力を下げることとの相乗効果により
可及的に低減され、結果的に、過給機の駆動損失を低く
抑えながらクラッチ手段の寿命・信頼性の向上を図るこ
とができるものである。
【0054】(i)本願の第9の発明にかかる機械式過
給機付エンジンの吸気装置では、上記第7の発明にかか
る機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上記過
給機の駆動停止領域を設定する上記下流側絞り部の上記
一定の開口面積を、変速機構のギヤ段に応じて変更する
ものとし、低速段側を高速段側に対して小さな開口面積
に設定している。
【0055】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(g)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、一般に上記一
定の開口面積が大きい程(換言すれば、等スロットル開
度が大きい程)クラッチ手段の駆動・駆動停止のエンジ
ン回転数が高くなり該クラッチ手段の信頼性が低下する
ことが懸念されるが、この場合、本発明のように、変速
機構の構造上、高速段にシフトする場合でも必ず低速段
を通ることに着目し、上記過給機の駆動停止領域を設定
する上記下流側絞り部の上記一定の開口面積を、低速段
側が高速段側に対して小さな開口面積となるように設定
し、使用頻度が高い低速段において上記クラッチ手段の
駆動・駆動停止を低回転側で行わせることで、その反対
効果として高回転側でのクラッチ手段の駆動・駆動停止
の回数が少なくなり、結果的に上記クラッチ手段の信頼
性の向上が図れることになる。
【0056】(j)本願の第10の発明にかかる機械式
過給機付エンジンの吸気装置では、上記第7の発明にか
かる機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上記
下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジンの要求
吸入空気量を制御する主スロットル弁を、上記上流側絞
り部には上記主スロットル弁と連動する副スロットル弁
をそれぞれ設けるとともに、上記副スロットル弁の駆動
部に、上記下流側絞り部の開口面積が上記一定の開口面
積まで増大するまでの期間だけ上記副スロットル弁を一
定の中間開度に保持し、上記下流側絞り部の開口面積が
上記第1開口面積を越えた以後においては上記副スロッ
トル弁を上記主スロットル弁に連動させる駆動手段を備
えている。
【0057】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(g)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、本発明によれ
ば、エンジンの負荷及び回転数が相違しても上記過給機
の駆動開始時点と上記下流側絞り部の一定の開口面積時
点は常に一致しているため、上記両絞り部の開口面積の
関係を微調整する必要はなく、機械式的に連結した上記
主スロットル弁と副スロットル弁を十分に機能させるこ
とができる。よって、例えば駆動用モータとかその制御
系を必要とせず、それだけ装置の低コスト化と作動の信
頼性の向上とが図れるものである。
【0058】(k)本願の第11の発明にかかる機械式
過給機付エンジンの吸気装置では、上記吸気通路におけ
る上記過給機の上流側の上記バイパス通路の分岐部より
も上流部位に該上流部位の吸気通路の開口面積を変化さ
せる上流側絞り部を、上記吸気通路における上記過給機
の下流側の上記バイパス通路の合流部よりも下流部位に
該下流部位の吸気通路の開口面積を変化させる下流側絞
り部を、それぞれ設け、該上流側絞り部と下流側絞り部
でエンジンへの吸入吸気量を調整する一方、上記クラッ
チ手段によりエンジンの低負荷域における低回転域では
上記過給機の駆動を停止させ、高回転域では上記過給機
を駆動させるとともに、エンジン低負荷域での上記過給
機の駆動停止領域及び駆動領域は上記開閉弁を開弁さ
せ、上記両絞り部の開口面積の関係が、上記過給機の駆
動停止領域では上記上流側絞り部の開口面積が上記下流
側絞り部の開口面積よりも大きく、上記過給機が駆動す
るエンジン高負荷域では負荷の増大に伴って上記上流側
絞り部の開口面積が上記下流側絞り部の開口面積以上で
該下流側絞り部の開口面積とともに徐々に増大し、上記
過給機が駆動するエンジン低負荷域は上流側絞り部の開
口面積が上記下流側絞り部の開口面積よりも小さくなる
ように上記上流側絞り部と下流側絞り部のうち少なくと
も上流側絞り部の開口面積を制御するようにしている。
【0059】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、低負荷域における低回転域で過給
機の駆動を停止することと、低負荷・高回転域の過給機
駆動領域で開閉弁を開弁し且つ上流側絞り部を絞ること
で低い絶対圧力の下で過給機の前後差圧の拡大を抑制し
て該過給機の駆動損失を可及的に低減することの相乗効
果として、クラッチ手段の信頼性を確保しつつエンジン
の燃費性能の向上を図ることができる。
【0060】また、過給機が駆動停止される低負荷・低
回転域では、開閉弁を開弁させて上流側絞り部の開口面
積を下流側絞り部の開口面積より大きくして過給機の下
流側の圧力を大気圧に近づけておくことで、該過給機が
駆動される加速時における過給圧上昇を促進させること
で加速応答性が向上する。
【0061】さらに、過給機が駆動される低負荷・高回
転域では上流側絞り部が下流側絞り部よりも絞られるこ
とで該過給機の吐出音の過給機上流側への伝播が該上流
側絞り部で規制され、吸気通路を介しての吸気口側への
過給吐出音の放出が抑制され、その静粛運転が実現され
る。
【0062】(l)本願の第12の発明にかかる機械式
過給機付エンジンの吸気装置では、上記第11の発明に
かかる機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上
記過給機と該過給機よりも下流側に位置する上記バイパ
ス通路の合流部との間にインタクーラーを設けるととも
に、上記下流側絞り部にはアクセル操作に基づいてエン
ジンの要求吸入空気量を制御する主スロットル弁が設け
られている。
【0063】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(k)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、本発明では、
上記主スロットル弁が、大きな容積をもつインタークー
ラーよりも下流側に配置されているため該主スロットル
弁からエンジンの燃焼室までの吸気通路の容積が小さ
く、また上記主スロットル弁の上流側の吸気通路の大部
分が大気圧化しており、従って、エンジンの加速時にア
クセル操作に対応して上記主スロットル弁の開口面積が
増大しても、エンジンの燃焼室までの吸気通路の圧力上
昇が速く、それだけエンジンの加速応答性が向上するこ
とになる。
【0064】(m)本願の第13の発明にかかる機械式
過給機付エンジンの吸気装置では、上記第11の発明に
かかる機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上
記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジンの要
求吸入空気量を制御する主スロットル弁を設ける一方、
上記過給機の駆動・駆動停止の基準を、第1の回転数ま
での低回転域では一定の吸気圧力ないし一定のエンジン
トルクに基づくエンジン負荷のパラメータで設定し、上
記第1の回転数を越える高回転域では上記設定されたエ
ンジン負荷のパラメーターでの上記第1の回転数におけ
る上記下流側絞り部の開口面積に設定し、上記設定され
たエンジン負荷及び上記設定された下流側絞り部の開口
面積より小さい側を上記過給機の駆動停止領域に設定す
るとともに、上記第1の回転数を越える高回転域におけ
る上記下流側絞り部の開口面積以上で且つ上記一定のエ
ンジン負荷より低負荷側の領域においては上記上流側絞
り部の開口面積が上記下流側絞り部の開口面積よりも小
さくなるように少なくとも上記上流側絞り部の開口面積
を制御するようにしている。
【0065】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(k)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、本発明では、
上記駆動停止領域を一定のエンジン負荷と上記第1の回
転数を基準とした下流側絞り部の開口面積とによって規
定することで、該第1の回転数を越える高回転域におけ
る上記下流側絞り部の開口面積以上で且つ上記一定のエ
ンジン負荷より低負荷側の領域、即ち、非過給でありな
がら過給機が駆動される領域の大きさを、例えば上記エ
ンジン負荷と上記第1の回転数とによって規制する場合
に比して、これを狭くすることができる。この結果、非
過給でありながら過給機が駆動されることで、上記駆動
停止領域よりも過給機の駆動分だけ駆動損失の大きい領
域の範囲が少なくなり、それだけエンジンの燃費性能が
向上することになる。
【0066】(n)本願の第14の発明にかかる機械式
過給機付エンジンの吸気装置では、上記第11の発明に
かかる機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上
記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジンの要
求吸入空気量を制御する主スロットル弁を設ける一方、
上記過給機の駆動停止領域の負荷方向の設定を、一定の
吸気圧力ないし一定のエンジントルクに基づくパラメー
タにより設定し、上記過給機の駆動停止領域の最大負荷
且つ最大回転数での下流側絞り部の開口面積を基準と
し、上記駆動停止領域における上記上流側絞り部の開口
面積を上記下流側絞り部の上記基準となる開口面積以上
とし、エンジン低回転域における上記過給機の駆動開始
のエンジン負荷を越えるとき、その時点での上記下流側
絞り部の開口面積に上記上流側絞り部の開口面積が近づ
くように該上流側絞り部の開口面積を減少させるように
している。
【0067】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(k)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、本発明では、
上記一定のエンジン負荷より低負荷側の過給機の駆動停
止領域において上記上流側絞り部の開口面積を下流側絞
り部の開口面積よりも大きくして過給機上流側を大気圧
に近づけることで過給機が駆動停止から駆動される加速
時における加速応答性が高められるとともに、エンジン
負荷が上記一定のエンジン負荷を越えて過給機の駆動領
域に達すると上記上流側絞り部の開口面積を下流側絞り
部の開口面積に近づけることで(換言すれば、上流側絞
り部の開口面積を絞る)ことで、過給吐出音の吸気口側
への放出が抑制され、エンジンの加速応答性の向上と過
給吐出音の低減による静粛運転の実現が両立されるもの
である。
【0068】(o)本願の第15の発明にかかる機械式
過給機付エンジンの吸気装置では、上記第13の発明に
かかる機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上
流側絞り部には、板状の上流スロットル弁と、該上流ス
ロットル弁を迂回してその上流側と下流側とを接続する
上流スロットル弁バイパス通路と、該上流スロットル弁
バイパス通路に備えられて該通路の開口量を調整するこ
とでエンジンへの吸入空気量を制御する電磁式の上流側
流量制御弁とがそれぞれ設けられ、上記開閉弁が開弁す
る一定のエンジン負荷以下で、上記トルクライン上にお
ける該一定のエンジン負荷時の上記下流側絞り部の開口
面積と、上記過給機の駆動停止領域を設定する上記一定
のエンジン負荷での上記第1の回転数に対応する上記下
流側絞り部の開口面積との範囲において、上記上流側流
量制御弁により上記上流側絞り部の開口面積が上記下流
側絞り部の開口面積より小さくなるように該上流側流量
制御弁を減量方向に制御するようにしている。
【0069】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(m)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、本発明では、
非過給でありながら上記過給機が駆動される領域を、上
記一定のエンジン負荷以下で、上記トルクライン上にお
ける該一定のエンジン負荷時の上記下流側絞り部の開口
面積と、上記過給機の駆動停止領域を設定する上記一定
のエンジン負荷での上記第1の回転数に対応する上記下
流側絞り部の開口面積との範囲の領域に設定すること
で、例えば該領域を上記一定のエンジン負荷以下で且つ
上記第1の回転数以上の領域に設定する場合に比して、
その領域の広さが狭められ、該領域における吸入空気量
の調整を上記上流側流量制御弁の制御範囲において十分
にカバーすることが可能となる。この結果、上記上流側
絞り部と下流側絞り部との開口面積の関係を、上記過給
機の駆動停止領域と過給を行う駆動領域の二つの領域間
における関係に設定したまま、上記領域における吸入空
気量の制御に対処することができ、それだけ簡単な構成
で且つ応答性の高い制御システムにおいてエンジンの燃
費性能及び加速応答性の向上、並びに過給吐出音の低減
が共に図れるものである。
【0070】(p)本願の第16の発明にかかる機械式
過給機付エンジンの吸気装置では、上記第14の発明に
かかる機械式過給機付エンジンの吸気装置において、上
記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジンの要
求吸入空気量を制御する主スロットル弁を設ける一方、
上記上流側絞り部には、上記主スロットル弁と連動する
板状の上流スロットル弁と、該上流スロットル弁を迂回
してその上流側と下流側とを接続する上流スロットル弁
バイパス通路と、該上流スロットル弁バイパス通路に備
えられて該通路の開口量を調整する電磁式の上流側流量
制御弁とをそれぞれ設けるとともに、上記上流スロット
ル弁の駆動部には、上記過給機の駆動停止領域において
上記下流側絞り部の開口面積が該駆動停止領域の最大負
荷で且つ最大エンジン回転数での該下流側絞り部の基準
開口面積まで増大するまでの期間だけ上記上流スロット
ル弁を一定の中間開度に保持し、上記下流側絞り部の開
口面積が上記基準開口面積を越えた以後においては上記
上流スロットル弁を上記主スロットル弁に連動させる駆
動手段を備え、上記上流側流量制御弁によりエンジン低
回転域における上記過給機の駆動開始のエンジン負荷時
に上記上流側絞り部の開口面積が上記下流側絞り部の開
口面積に近づくように制御するようにしている。
【0071】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(m)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、本発明では、
過給機の駆動開始時には、上流スロットル弁が中間開度
に設定されたまま、応答性の速い電磁式の上流側流量制
御弁により上記上流側絞り部の開口面積が制御されるた
め、例えば過給機の駆動開始時に上記上流スロットル弁
が全開状態から閉弁作動して吸入空気量の調整を行う場
合に比して、過給機の駆動開始直後から上流側絞り部の
開口面積を絞ることによる過給吐出音の吸気口側への放
出抑制作用が開始され、エンジンの静粛運転がより促進
されることになる。
【0072】(q)本願の第17の発明では、上記第1
1又は第14の発明にかかる機械式過給機付エンジンの
吸気装置において、上記下流側絞り部に設けられた上記
主スロットル弁を迂回してその上流側と下流側とを接続
する下流側スロットル弁バイパス通路と、該下流側スロ
ットル弁バイパス通路の吸入空気量を制御する下流側流
量制御弁がそれぞれ設けられ、エンジン回転数が、エン
ジン低負荷域における上記過給機の駆動開始のエンジン
回転数を越えるとき、上記下流側流量制御弁により上記
下流側スロットル弁バイパス通路の吸入空気量を増大さ
せて上記下流側絞り部の開口面積を増大させ、上記上流
側絞り部の開口面積が上記下流側絞り部の開口面積より
も小さくなるように上記両絞り部のうち少なくとも下流
側絞り部の開口面積を制御するようにしている。
【0073】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(k)又は(n)に記載の効
果に加えて次のような特有の効果が得られる。即ち、エ
ンジン負荷の増大に伴う過給機の停止状態からの駆動時
には、該過給機の駆動損失以上に吸気の過給によってト
ルクが補われるため、例えば上流側絞り部の開口面積を
絞って過給吐出音の放出を抑制しても問題はない。しか
し、エンジン回転数の増大に伴う過給機の停止状態から
の駆動時には、上記開閉弁が開弁しており過給機が駆動
されても過給作用は行われないので、上流側絞り部の開
口面積を絞って過給吐出音の低減を図ることは、エンジ
ン出力に対する上記駆動損失の影響が大きくなるため困
難である。この場合、本発明のようにエンジン回転数の
増大に伴う過給機の停止状態からの駆動時に、上記下流
側流量制御弁により上記下流側スロットル弁バイパス通
路の吸入空気量を増大させて上記下流側絞り部の開口面
積を増大させ、相対的に上記上流側絞り部の開口面積が
上記下流側絞り部の開口面積よりも小さくなるように制
御することで、上記過給機の駆動に伴う駆動損失を少な
く抑えつつ、過給吐出音の吸気口側への放出を抑制する
ことができるものである。
【0074】(r)本願の第18の発明では、上記第1
1の発明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置に
おいて、上記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエ
ンジンの要求吸入空気量を制御する主スロットル弁を設
けるとともに、エンジンの加速要求が大きいか否かを検
出する加速要求量検出手段を設ける一方、上記過給機の
駆動停止領域の回転方向の設定を一定のエンジン回転数
により設定し、上記過給機の駆動停止領域の最大負荷且
つ最大回転数での下流側絞り部の開口面積を基準とし、
上記駆動停止領域における上記上流側絞り部の開口面積
を上記下流側絞り部の上記基準となる開口面積とし、エ
ンジンの加速要求量が大きい時、エンジン回転数が低負
荷域における上記過給機の駆動開始のエンジン回転数を
越えるとき、上記下流側絞り部の開口面積が上記基準の
開口面積となるまで若しくは上記基準の開口面積に近づ
くまで上記上流側絞り部の開口面積を保持させるように
している。
【0075】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(k)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、本発明では、
エンジンの加速要求量が大きい時、エンジン回転数が低
負荷域における上記過給機の駆動開始のエンジン回転数
を越えるとき、上記下流側絞り部の開口面積が上記基準
の開口面積となるまで若しくは上記基準の開口面積に近
づくまで上記上流側絞り部の開口面積を保持させること
で、上流側絞り部の開口面積が下流側絞り部の開口面積
よりも大きい期間(即ち、吸気の充填効率を高く維持で
きる期間)の長大化と、過給吐出音の放出経路の開口面
積の可及的減少とが両立でき、この結果、エンジンの加
速応答性の向上と過給吐出音の低減による静粛運転の実
現が両立されるものである。
【0076】(s)本願の第19の発明では、上記第1
1の発明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置に
おいて、上記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエ
ンジンの要求吸入空気量を制御する主スロットル弁を設
ける一方、上記過給機の駆動停止領域の負荷方向の設定
を、一定の吸気圧力ないし一定のエンジントルクに基づ
くパラメータにより設定し、上記過給機の駆動停止領域
の最大負荷且つ最大回転数での下流側絞り部の開口面積
を基準とし、上記駆動停止領域における上記上流側絞り
部の開口面積を上記下流側絞り部の上記基準となる開口
面積とし、エンジン低回転域における上記過給機の駆動
開始のエンジン負荷を越えるとき、上記下流側絞り部の
開口面積が上記基準の開口面積になるまで若しくは上記
基準の開口面積に近づくまで上記上流側絞り部の開口面
積を保持させるようにしている。
【0077】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(k)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、本発明では、
上記過給機の駆動後、上記上流側絞り部の開口面積を、
上記下流側絞り部の開口面積が上記基準の開口面積とな
るまで若しくは上記基準の開口面積に近づくまでそのま
ま保持することで、上流側絞り部の開口面積が下流側絞
り部の開口面積よりも大きい期間(即ち、吸気の充填効
率を高く維持できる期間)の長大化と、過給吐出音の放
出経路の開口面積の可及的減少とが両立でき、この結
果、エンジンの加速応答性の向上と過給吐出音の低減に
よる静粛運転の実現が両立されるものである。
【0078】(t)本願の第20の発明では、上記第1
9の発明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置に
おいて、エンジン加速時における目標値が、上記過給機
の駆動開始のエンジン負荷以上で、且つ上記下流側絞り
部が上記基準の開口面積より小さい開口面積に設定され
た時は、その時点での上記下流側絞り部の開口面積に上
記上流側絞り部の開口面積が近づくように該上流側絞り
部の開口面積を減少させるよにしている。
【0079】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(s)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、本発明では、
加速時の目標値が、上記過給機の駆動開始のエンジン負
荷以上で、且つ上記下流側絞り部が上記基準の開口面積
より小さい開口面積に設定された時に、上記上流側絞り
部の開口面積が、上記下流側絞り部の開口面積に近づく
ように絞られることで、過給吐出音の放出経路の開口面
積が減少し、それだけ過給吐出音の放出が抑制され静粛
運転が実現される。
【0080】(u)本願の第21の発明では、上記第1
1の発明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置に
おいて、上記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエ
ンジンの要求吸入空気量を制御する主スロットル弁を設
ける一方、上記上流側絞り部には、上記主スロットル弁
と連動する板状の上流スロットル弁と、該上流スロット
ル弁を迂回してその上流側と下流側とを接続する上流ス
ロットル弁バイパス通路と、該上流スロットル弁バイパ
ス通路に備えられて該通路の開口量を調整する電磁式の
上流側流量制御弁とをそれぞれ設けるとともに、上記上
流スロットル弁の駆動部には、上記過給機の駆動停止領
域において上記下流側絞り部の開口面積が該駆動停止領
域の最大負荷で且つ最大エンジン回転数での該下流側絞
り部の基準開口面積まで増大するまでの期間だけ上記上
流スロットル弁を上記基準開口面積に相当する一定の中
間開度に保持し、上記下流側絞り部の開口面積が上記基
準開口面積を越えた以後においては上記上流スロットル
弁を上記主スロットル弁に連動させる駆動手段を備え、
上記上流側流量制御弁により、エンジン低回転域におけ
る上記過給機の駆動開始のエンジン負荷を越えるとき上
記上流側絞り部の開口面積が増大するように制御するこ
とを特徴としている。
【0081】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(k)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、本発明では、
低回転域における過給機の駆動開始時には、上流スロッ
トル弁が中間開度に設定されたまま、応答性の速い電磁
式の上流側流量制御弁によって上記上流側絞り部の開口
面積が増大するように制御されるため、例えば過給機の
駆動開始時に上記上流スロットル弁の開作動により吸入
空気量の調整を行う場合に比して、加速応答性が向上す
るとともに、該上流スロットル弁が中間開度に保持され
ている分だけ過給吐出音の吸気口側への放出抑制作用が
高くなりエンジンの静粛運転がより一層促進されるもの
である。
【0082】(v)本願の第22の発明にかかる機械式
過給機付エンジンの吸気装置では、上記第19又は第2
1の発明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置に
おいて、過給空気を冷却するインタークーラーを上記過
給機の下流側に設けるとともに、上記主スロットル弁を
該インタークーラーより下流側に設けている。
【0083】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(s)又は(u)に記載の効
果をさらに高める効果が得られる。即ち、本発明では、
上記主スロットル弁が、大きな容積をもつインタークー
ラーよりも下流側に配置されているため該主スロットル
弁からエンジンの燃焼室までの吸気通路の容積が小さ
く、また上記主スロットル弁の上流側の吸気通路の大部
分が大気圧化しており、且つエンジンの加速時において
上流側絞り部の開口面積が上記主スロットル弁の開口面
積に対して一時的にせよ小さくなることがないため、エ
ンジンの燃焼室までの吸気通路の圧力上昇が速く、それ
だけエンジンの加速応答性が向上することになる。
【0084】(w)本願の第23の発明では、上記吸気
通路における上記過給機の上流側の上記バイパス通路の
分岐部よりも上流部位に該上流部位の吸気通路の開口面
積を変化させる上流側絞り部を、上記吸気通路における
上記過給機の下流側の上記バイパス通路の合流部よりも
下流部位に該下流部位の吸気通路の開口面積を変化させ
る下流側絞り部を、それぞれ設け、該上流側絞り部と下
流側絞り部でエンジンへの吸入吸気量を調整する一方、
上記下流側絞り部にはアクセル操作に基づいてエンジン
の要求吸入空気量を制御する主スロットル弁が設けら
れ、上記開閉弁をエンジンの低負荷領域の全域で開弁さ
せるとともに、エンジンが自動車に搭載された状態で平
坦な路面を一定速度で走行させることができるトルクを
示すトルクラインを基準に、該トルクライン以上の高ト
ルク側の全運転領域と該トルクライン未満の低トルク側
の少なくとも高回転側の運転領域とにおける上記両絞り
部の開口面積の関係を、上記高トルク側の運転領域では
上記上流側絞り部の開口面積が上記下流側絞り部の開口
面積よりも大きく、上記低トルク側の運転領域では上記
上流側絞り部の開口面積が上記下流側絞り部の開口面積
以下となるように上記両絞り部のうち少なくとも上記上
流側絞り部の開口面積を制御するようにしている。
【0085】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、トルクラインよりも高トルク側の
全運転領域では、上記上流側絞り部の開口面積が上記下
流側絞り部の開口面積よりも大きくされることで過給機
の上流側が大気圧に近づけられ、迅速な過給による加速
応答性の向上と吸気充填量の増大によるエンジン出力の
向上とが図られる。また、トルクラインよりも低トルク
側の少なくとも高回転側の運転領域では、減速時におけ
る上流側絞り部の主スロットル弁が絞られることによる
過給機の前後差圧の増大が、該過給機よりも上流側の上
流側絞り部を絞って該上流側絞り部の開口面積を上記下
流側絞り部の開口面積以下とすることで可及的に抑制さ
れ、該過給機の前後差圧の増大に起因する該過給機内部
のシール性の悪化等が確実に防止され過給機の信頼性が
向上するとともに、過給機駆動損失の低減により燃費性
能の向上が図れることになる。
【0086】(x)本願の第24の発明では、上記第2
3の発明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置に
おいて、上記トルクライン未満の低トルク側の運転領域
において、高負荷側の上記開閉弁の閉弁領域では上記上
流側絞り部の開口面積と上記下流側絞り部の開口面積と
が略同等となるように、また低負荷側の少なくとも高回
転側における上記開閉弁の開弁領域では上記上流側絞り
部の開口面積が上記下流側絞り部の開口面積よりも小さ
くなるように、少なくとも上記上流側絞り部の開口面積
を制御するようにしている。
【0087】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(w)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、本発明では、
上記トルクライン未満の低トルク側の運転領域におい
て、高負荷側では上記上流側絞り部の開口面積と上記下
流側絞り部の開口面積とが略同等とされることで吸気抵
抗が低減され良好な過給によりエンジン出力の向上が図
られ、また低負荷側の少なくとも高回転側では上記上流
側絞り部の開口面積が上記下流側絞り部の開口面積より
も小さくされることで過給吐出音の放出が可及的に抑制
され静粛性が向上するものである。
【0088】(y)本願の第25の発明では、上記第2
3の発明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置に
おいて、上記上流側絞り部に電気的に作動制御される上
流側絞り弁を設け、該上流側絞り弁によってエンジンの
要求吸入空気量を制御するようにしている。
【0089】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(w)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、本発明では、
上流側絞り弁を電気的に作動制御する構成としたこと
で、例えばこれを機械的な機構により作動させる場合に
比して、該上流側絞り弁の作動制御の自由度が向上し、
より精度の良い吸気制御が実現されるものである。
【0090】(z1)本願の第26の発明では、上記第
23の発明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置
において、上記過給機の駆動停止領域の最大エンジン負
荷時における上記トルクライン上のエンジン回転数を上
記駆動停止領域の最大エンジン回転数に設定するととも
に、上記過給機の駆動停止領域では上記トルクライン未
満の低トルク側の運転領域であっても上記上流側絞り部
の開口面積が上記下流側絞り部の開口面積以上となるよ
うに上記両絞り部の開口面積を制御するようにしてい
る。
【0091】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(w)に記載の効果に加えて
次のような特有の効果が得られる。即ち、本発明では、
上記トルクライン未満の低トルク側において上流側絞り
部の開口面積を小さくした状態で過給機の駆動を開始す
ることで、該過給機の前後差圧の拡大が抑制され該過給
機のシール性の悪化等の信頼性の低下が防止できるとと
もに、過給機の停止状態からの駆動をエンジンの中間回
転数において行うことができることからクラッチ手段の
信頼性の向上をも図れるものである。
【0092】(z2)本願の第27の発明では、上記第
26の発明にかかる機械式過給機付エンジンの吸気装置
において、上記過給機の駆動停止領域の最大エンジン回
転数をエンジンに接続される変速機構のギヤ段に応じて
変更するものとし、高速段側の上記最大エンジン回転数
を上記最大負荷時における上記トルクライン上のエンジ
ン回転数に設定する一方、低速段側の上記最大エンジン
回転数を該トルクライン上のエンジン回転数より低いエ
ンジン回転数に設定し、ギヤ段が低速段の時は上記過給
機の駆動停止領域が狭くなるように構成している。
【0093】従って、本発明の機械式過給機付エンジン
の吸気装置によれば、上記(z1)に記載の効果に加え
て次のような特有の効果が得られる。即ち、一般に上記
一定の開口面積が大きい程(換言すれば、等スロットル
開度が大きい程)クラッチ手段の駆動・駆動停止のエン
ジン回転数が高くなり該クラッチ手段の信頼性が低下す
ることが懸念されるが、この場合、本発明のように、変
速機構の構造上、高速段にシフトする場合でも必ず低速
段を通ることに着目し、上記過給機の駆動停止領域を設
定する最大エンジン回転数を変速機構のギヤ段により変
更するものとし、且つギヤ段が低速段の時には高速段の
時よりも駆動停止領域が狭くなるように構成すること
で、使用頻度の高い低速段においては高速段の場合より
も低回転側で上記クラッチ手段の駆動・駆動停止が行わ
れ、その反対効果として高回転側でのクラッチ手段の駆
動・駆動停止の回数が少なくなり、結果的に上記クラッ
チ手段の信頼性の向上が図れることになる。
【0094】
【発明の実施の形態】 A:第1の実施形態 図1には、本願発明の第1の実施形態にかかる機械式過
給機付エンジンの吸気装置の全体システムを示してお
り、同図において符号1はエンジン、2は吸気通路であ
る。この吸気通路2には、サージタンク3と下流側絞り
弁20とインタークーラ4と過給機5と上流側絞り弁1
0とエアフローセンサ7及びエアクリーナ8が吸気下流
側から上流側に向けて順次配置されている。
【0095】過給機5 上記過給機5は、上記エンジン1によって駆動される機
械式過給機であって、この実施形態においてはその駆動
損失の低減の要求が高い内部圧縮式過給機(例えば、リ
シュルムポンプ)を想定しているが、本願発明はかかる
構造のものに限定されるものではなく、送風式のルーツ
ポンプ等も採用し得るものである。
【0096】上記過給機5は、電磁クラッチ6(特許請
求の範囲中の「クラッチ手段」に該当する)を備えてお
り、該過給機5はこの電磁クラッチ6の断続により上記
エンジン1により駆動され、あるいは駆動停止されるよ
うになっている。尚、この電磁クラッチ6は、後述のコ
ントロールユニット40からの制御信号を受けて作動制
御されるが、この実施形態においては、後述のようにエ
ンジンの運転領域に対応して駆動制御を行うように構成
している。
【0097】また、上記吸気通路2には、上記過給機5
を迂回して該過給機5の上流側と下流側とを接続するバ
イパス通路30が設けられるとともに、該バイパス通路
30には開閉弁31が備えられている。この開閉弁31
は、デューティ制御される三方ソレノイド弁33の作動
により負圧と大気とが択一的に導入される圧力応動式の
アクチュエータ32により開閉駆動されるものであっ
て、上記アクチュエータ32に大気が導入された時には
閉弁し、負圧が導入された時には開弁される。
【0098】尚、この開閉弁31の開閉弁特性は、図2
に示すように、吸気管圧力が−100mmHg以下の低
圧時(即ち、エンジンの低負荷時)には全開とされ、吸
気管圧力が−100mmHg以上の高圧時(即ち、エン
ジンの高負荷時)には全閉とされるとともに、全開と全
閉との間の開閉弁作動は所定の作動時間をもって徐々に
行われるようになっている。また、ここでは上述のよう
に吸気圧力に応じて開閉弁31が開閉作動するように構
成しているが、他の実施形態においては、例えばアクチ
ュエータをステッピングモータ等の電気的アクチュエー
タで構成し、上記開閉弁31を上記エンジン回転数とア
クセル開度とに応じて予め設定したマップ値によって開
閉制御するように構成しても良い。
【0099】下流側絞り弁20 上記下流側絞り弁20は、板状絞り弁で構成され、且つ
上記吸気通路2における上記バイパス通路30の合流部
よりも上流側位置に配置されるものであって、特許請求
の範囲中の「下流側絞り部」,「主スロットル弁」にそ
れぞれ該当する。この下流側絞り弁20は、ドライバー
により踏み込み操作されるアクセル50に機械的に連結
され、該アクセル50の踏み込み量に対応した開口量に
開弁されるようになっている。従って、この下流側絞り
弁20の開閉弁特性は、図5において特性曲線L1で示
すようにアクセル50の踏み込み量に対応して直線的に
変化するものとなる。尚、上記アクセル50の踏み込み
量(即ち、アクセル開度)は、アクセル開度センサ42
(特許請求の範囲中の「加速要求量検出手段」に該当す
る)によって検出され、後述するコントロールユニット
40に入力される。
【0100】上記下流側絞り弁20の近傍には、該下流
側絞り弁20を迂回してその上流側と下流側とを接続す
る下流側絞り弁バイパス通路21(特許請求の範囲中の
「下流側スロットル弁バイパス通路」に該当する)が設
けられるとともに、該下流側絞り弁バイパス通路21に
は該通路21の開口量を調整する下流側流量制御弁22
が備えられている。尚、この下流側流量制御弁22は、
デューティソレノイド弁で構成され、後述のコントロー
ルユニット40からの制御信号を受けて開閉制御され
る。
【0101】上流側絞り弁10 上記上流側絞り弁10は、上記下流側絞り弁20と同様
には板状絞り弁で構成され、且つ上記吸気通路2におけ
る上記バイパス通路30の合流部よりも下流側位置に配
置されるものであって、特許請求の範囲中の「上流側絞
り部」,「副スロットル弁」,「上流スロットル弁」に
それぞれ該当する。この上流側絞り弁10は、次述のレ
バー機構51を介して上記アクセル50に連結されてお
り、該アクセル50の踏み込み操作に対応して所定の開
閉弁特性で開閉される。
【0102】上記レバー機構51は、特許請求の範囲中
の「駆動手段」に該当するものであって、図3に示すよ
うに、第1レバー52と第2レバー53とを備えて構成
される。上記第1レバー52は、上記上流側絞り弁10
の弁軸10a上に軸着され、該弁軸10a(即ち、上記
上流側絞り弁10)と一体的に回動するようになってい
る。また、この第1レバー52には、略「S」字状に屈
曲した係合溝57が形成されるとともに、ストッパー部
52aが設けられている。
【0103】上記第2レバー53は、上記上流側絞り弁
10の弁軸10aの側方に配置された支点軸55により
揺動自在に枢支されている。この第2レバー53には、
上記第1レバー52の係合溝57内に係入する係合ピン
56が設けられるとともに、連結ワイヤー54を介して
上記アクセル50に連結されている。従って、上記アク
セル50が踏み込み操作されると、その操作力が上記連
結ワイヤー54を介して第2レバー53にその回動力と
して伝達され、該第2レバー53は上記支点軸55を中
心として上記アクセル50の踏み込み量に対応する回動
量だけ回動する。この第2レバー53の回動に伴って、
該第2レバー53に設けた上記係合ピン56が上記第1
レバー52の係合溝57内を摺動し、該第1レバー52
は該係合溝57の形状により規定された回動特性で回動
せしめられ、結果的に上記上流側絞り弁10が所定の開
閉弁特性で開閉されることになる。尚、この実施形態に
おいては、上記上流側絞り弁10が上記アクセル50の
踏み込み量に対応して、図5において特性曲線L2で示
すような開閉弁特性で開閉するように上記係合溝57の
形状等を設定している。参考に、図4に示した上記係合
溝57と係合ピン56との係合位置〜を、図5の上
記特性曲線L2における〜の各位置に対応させて示
す。この場合、図5における特性曲線L2は、後述する
エンジンの運転領域のうち、第2領域と第3領域におけ
る開閉弁特性であり、該特性曲線L2の〜の範囲は
第2領域における特性で、〜の範囲は第3領域にお
ける特性である。また、第1領域における開閉弁特性は
図5の特性曲線L3で示すものである(詳細は後述す
る)。
【0104】以上のように、第2領域と第3領域におけ
る上記上流側絞り弁10と下流側絞り弁20との間にお
ける開度(即ち、開口量)の相対関係は、上記アクセル
50の踏み込み量の増大変化(即ち、エンジン負荷の増
大変化)に伴って、低負荷側の第2領域では上流側絞り
弁10の開度が下流側絞り弁20の開度よりも小さく、
高負荷側の第3領域では上流側絞り弁10の開口量が上
記下流側絞り弁20の開口量よりも大きくなるように設
定されている。従って、第2領域では上記上流側絞り弁
10によって吸気量の規制が行われ、第3領域では上記
下流側絞り弁20によって吸気量の規制が行われること
になる。
【0105】一方、この実施形態のものにおいては、エ
ンジンの運転領域のうち、第1領域においては、図5に
おいて特性曲線L3で示すように、上記上流側絞り弁1
0の開度を中間開度としてこれを維持するようにしてい
る。即ち、上記上流側絞り弁10は、上記第1レバー5
2が図3において実線図示する回動位置にあるときに全
閉とされるが、該第1レバー52の閉弁側への回動範囲
を規制することで、具体的には図3において符号52′
で示す鎖線図示位置において規制することで、上記上流
側絞り弁10の開度を符号10′で示す鎖線図示位置で
規制し、該上流側絞り弁10の中間開度状態を実現する
ようにしている。
【0106】この上流側絞り弁10の中間開度状態を実
現するために、この実施形態においては、圧力応動式の
アクチュエータ60の作動により進退変位せしめられる
ストッパー61を、上記第1レバー52の上記ストッパ
ー部52aに対向配置するとともに、該ストッパー61
の圧力室61aを、その途中に三方ソレノイド弁65を
介設した負圧路64を介して上記サージタンク3に接続
し、該三方ソレノイド弁65の作動により、上記圧力室
61a内に大気と負圧とを択一的に導入し得るようにし
ている。そして、上記ストッパー61の圧力室61aに
大気が導入された時には、図3に示すように上記ストッ
パー61が後退し、上記第1レバー52の実線図示位置
への回動(即ち、上記上流側絞り弁10の全閉位置への
回動)を許容する。これに対して、上記圧力室61aに
負圧が導入された時には、上記ストッパー61が前進
し、上記第1レバー52の閉弁方向への回動を図3の鎖
線図示位置において規制し、該上流側絞り弁10を中間
開度状態(図5の特性曲線L3を参照)とするものであ
る。尚、上記アクチュエータ60とストッパー61とで
特許請求の範囲中の「規制手段」が構成される。
【0107】さらに、上記上流側絞り弁10の近傍に
は、該上流側絞り弁10を迂回してその上流側と下流側
とを接続する上流側絞り弁バイパス通路11(特許請求
の範囲中の「上流側スロットル弁バイパス通路」に該当
する)が設けられるとともに、該上流側絞り弁バイパス
通路11には該通路11の開口量を調整する上流側流量
制御弁12が備えられている。尚、この上流側流量制御
弁12は、デューティソレノイド弁で構成され、後述の
コントロールユニット40からの制御信号を受けて開閉
制御される。
【0108】コントロールユニット40 上記コントロールユニット40は、上記エンジン1の運
転状態に応じて上記上流側絞り弁10と下流側絞り弁2
0と開閉弁31と上流側流量制御弁12及び下流側流量
制御弁22の開閉制御と、上記電磁クラッチ6の断続制
御(即ち、上記機械式過給機5の駆動・駆動停止制御)
とを行うものであって、該コントロールユニット40に
は回転数センサ41からのエンジン回転数信号と上記サ
ージタンク3に設けたブーストセンサ43からの吸気管
圧力信号と上記アクセル開度センサ42からのアクセル
開度信号等がそれぞれ入力される。そして、このコント
ロールユニット40においては、これら各入力信号に基
づいて上記各弁の開閉作動量を算出してこれを開閉制御
信号として出力するとともに、上記電磁クラッチ6の断
続制御信号をも出力する。
【0109】ここで、このコントロールユニット40に
より吸気系の制御を行う場合における運転領域について
説明する。この実施形態においては、エンジンの運転領
域を、図14に示す「トルク−回転数」特性図上におい
て、トルクとエンジン回転数とに基づいて「第1領域」
〜「第3領域」の三つの領域に分けている。
【0110】即ち、上記「トルク−回転数」特性図の中
に、吸気管圧力が「−100mmHg」のラインを設定
する。そして、吸気管圧力が「−100mmHg」より
も低く、且つエンジン回転数が「N1」よりも低い低負
荷・低回転の領域を「第1領域」とする。また、吸気管
圧力が「−100mmHg」のラインよりも低く、且つ
エンジン回転数が「N1」よりも高い低負荷・高回転の
領域を「第2領域」とする。さらに、吸気管圧力が「−
100mmHg」のラインよりも高い高負荷領域を「第
3領域」としている。
【0111】そして、これら各領域における上記開閉弁
31と上記過給機5の作動関係を次のように設定してい
る。即ち、上記「第1領域」においては、上記過給機5
の駆動を停止させるとともに、上記開閉弁31を全開と
する。従って、この「第1領域」においては、上記過給
機5による過給は行われず、空気はエンジン側の吸入負
圧により上記過給機5を迂回して上記バイパス通路30
を通ってエンジン筒内に吸入される。
【0112】上記「第2領域」においては、上記過給機
5を駆動させるとともに、上記開閉弁31を全開とす
る。従って、この「第2領域」においては、上記過給機
5は駆動されるものの、上記開閉弁31が全開状態であ
るので、該過給機5による過給は行われず、空気はエン
ジン側の吸入負圧により上記過給機5を迂回して上記バ
イパス通路30を通ってエンジン筒内に吸入される。
【0113】尚、この「第2領域」においては、本来的
には上記過給機5の駆動は必要ではないが、該過給機5
の駆動・駆動停止、即ち、上記電磁クラッチ6の断続動
作が高回転域で行われることによる該電磁クラッチ6の
信頼性あるいは耐久性の低下を防止するために、「第1
領域」と「第2領域」との区画回転数「N1」において
駆動させるようにしたものである。従って、この「第2
領域」においては上記過給機5の駆動損失の低減がエン
ジンの燃費性能という点において最も要求される領域で
あり、このため、この実施形態においては上記過給機5
の駆動損失の低減を図るべく、上述のように上記上流側
絞り弁10と下流側絞り弁20との開口面積の関係を設
定する(図5の特性曲線L2を参照)とともに、上記上
流側流量制御弁12と下流側流量制御弁22の作動を制
御するようにしている(具体的な制御は後述する)。
【0114】上記「第3領域」においては、上記過給機
5を駆動させるとともに、上記開閉弁31を負荷の上昇
とともに閉作動させ、高負荷側では全閉とする。従っ
て、この「第3領域」においては上記過給機5による過
給が行われる。この場合、この過給機5の駆動損失を低
減してエンジンの燃費性能の向上を図ること、及び該過
給機5の信頼性あるいは耐久性の向上を図ることが必要
であり、このため、この実施形態においては上記過給機
5の駆動損失の低減を図るとともにその信頼性等の確保
を図るべく、上記上流側絞り弁10と下流側絞り弁20
との開口面積の関係を設定する(図5の特性曲線L2
参照)とともに、上記上流側流量制御弁12と下流側流
量制御弁22の作動を制御するようにしている(具体的
な制御は後述する)。
【0115】尚、上記「第2領域」と「第3領域」とに
おいては、実際に過給作用を行うか否かには拘わらず、
上記過給機5は駆動状態にあり、従ってエンジンの静粛
運転の実現という観点から、共に上記過給機5の過給吐
出音の低減が要請されるところである。そして、この過
給機5の運転に伴う過給吐出音は、上記過給機5から上
記吸気通路2を通ってその上流側へ伝播され且つ外部へ
放出されるものであるため、該過給吐出音の低減には、
その伝播経路の通路面積を、エンジンの加速応答性、燃
費性能等のエンジン性能を阻害しない範囲においてでき
るだけ狭くすることが有効であり、この実施形態におい
ては上記過給機5よりも上流側にある上記上流側絞り弁
10に着目し、該上流側絞り弁10の開口面積を調整す
ることで上記要請に応えるようにしている(詳細は後述
する)。
【0116】また、上記上流側流量制御弁12の作動
も、上記運転領域に応じてその作動が異なり、「第1領
域」の領域(即ち、上記電磁クラッチ6がOFF状態で
上記過給機5が駆動停止している低負荷・低回転域)で
は少なくとも部分的に開弁され、「第2領域」(即ち、
吸気管圧力が−100mmHg以下で、且つ上記電磁ク
ラッチ6がON状態で上記過給機5が駆動している低負
荷・高回転域)では閉弁される。
【0117】尚、制御領域の設定については、図14に
示す設定方法の外に次のような幾つかの設定方法が考え
られる。
【0118】即ち、図15に示す制御領域の設定方法
は、「トルク−回転数」特性図の中に、エンジンが自動
車に搭載された状態で平坦な路面を一定速度で走行させ
ることができるトルクを示すトルクライン(R/Lと略
記する)を設ける。そして、上記トルクラインと上記
「−100mmHg」のラインとの交点に対応するエン
ジン回転数N2より低回転側で且つ上記交点に対応する
上記下流側絞り弁20の開度(開口面積)「θ7」より
低開度側の全領域を上記過給機5が駆動停止される「第
1領域」とし、それ以外の領域で上記過給機5が駆動さ
れ上記開閉弁31が開弁する吸気管圧力が−100mm
Hg以下を「第2領域」とし、且つ過給作用を行う吸気
管圧力が−100mmHg以上を「第3領域」とするも
のである。尚、この場合、さらに上記「第1領域」を変
速機のギヤ段に応じて低回転側の「低速段第1領域」と
「中速段第1領域」、及び高回転側の「高速段第1領
域」の三つの領域に分けて、これら両領域を変速機の選
択ギヤ段に応じて使い分けるようにすることもできる。
【0119】図16に示す制御領域の設定方法は、「ト
ルク−回転数」特性図の中に、「−100mmHg」の
ラインと上記トルクラインとを設定し、上記「−100
mmHg」のラインより低負荷側で且つ上記下流側絞り
弁20の基準開口量「θ5」のラインよりも低開度側の
領域を「第1領域」とし、上記「−100mmHg」の
ラインより低負荷側で、しかも上記下流側絞り弁20の
基準開口量「θ5」より高開度側で、且つ上記トルクラ
インと上記「−100mmHg」のラインとの交点に対
応する上記下流側絞り弁20の開度「θ7」よりも低開
度側の領域を「第2領域」とし、これら以外の領域を
「第3領域」とするものである。
【0120】また、これらの他に、図17に示す如き制
御領域の設定方法もあるが、この図17に示す制御領域
は、後述の第5の実施形態において適用するため、その
具体的内容については第6の実施形態の項において説明
する。
【0121】吸気装置の制御 続いて、上記コントロールユニット40による吸気装置
の制御の実際を、図6に示すフローチャートに基づいて
説明する。
【0122】尚、制御開始時のイニシャル状態として、
上記電磁クラッチ6は「OFF」状態(即ち、上記過給
機5は駆動停止状態)、上記上流側流量制御弁12は
「開弁」状態、上記三方ソレノイド弁65は「OFF」
状態で上記上流側絞り弁10は中間開度状態(図5の特
性曲線L3を参照)とされている。また、運転領域の移
行を示すフラグFは、「第1領域」からの加速時にはF
=1、「第2領域」からの加速時にはF=2、「第2領
域」からの減速時にはF=3、「第3領域」からの減速
時にはF=4とされる。かかるイニシャル状態からの作
動制御は次の通りである。さらに、制御領域は、図14
に示す設定に基づくものとする。
【0123】制御開始後、先ずステップS1において、
エンジンの現在の運転状態を把握するために、エンジン
回転数、吸気管圧力、車速、変速機のギヤ段等を各セン
サ41〜43から読み込む。次に、ステップS2におい
て、現在の運転領域が「第1領域」であるかどうかを判
定する。尚、上記各運転領域は、予めマップ値として備
えておき、現在の運転状態に基づいて読み出すようにし
ており、特にこの実施形態においてはエンジン回転数と
吸気管圧力とに基づいて読み出すようにしている。
【0124】ステップS2において、現在の運転領域は
「第1領域」であると判定された場合には、続いてステ
ップS3において現在は加速状態であるか否かを判定す
る。そして、加速状態と判定された場合には、フラグを
F=1とし(ステップS4)、リターンする。
【0125】これに対して、加速状態でないと判定され
た場合には、ステップS19においてフラグF=3かど
うか(即ち、「第2領域」から「第1領域」へ減速され
た状態かどうか)を判定する。ここで、フラグF≠3と
判定された場合には、さらにステップS23においてフ
ラグF=4かどうか(即ち、「第3領域」から「第1領
域」へ減速されたかどうか)を判定する、ここで、フラ
グF≠4と判定された場合は「第1領域」での定常状態
であって何らの制御の必要は無いので、そのままリター
ンするが、フラグF=4と判定された場合は、「第3領
域」から「第1領域」への減速時であるので、ステップ
S24において電磁クラッチ6を「OFF」として上記
過給機5の駆動を停止させるとともに、三方ソレノイド
弁65を「OFF」として上記上流側絞り弁10を中間
開度状態とする。但し、上記上流側流量制御弁12は、
「第3領域」において既に開弁状態とされているので、
この開弁状態をそのまま維持する。
【0126】これに対して、ステップS19においてフ
ラグF=3であると判定された場合は、「第2領域」か
ら「第1領域」への減速時であるので、ステップS20
において電磁クラッチ6を「OFF」として上記過給機
5の駆動を停止させるとともに、三方ソレノイド弁65
を「OFF」として上記上流側絞り弁10を中間開度に
規制する。さらに、ステップS21においては、「第2
領域」において閉弁状態にあった上流側流量制御弁12
を開弁するとともに、ステップS22においてフラグF
をリセットしてリターンする。
【0127】一方、ステップS2において現在の運転領
域は「第1領域」ではないと判定された場合には、「第
2領域」又は「第3領域」であってこれらいずれにおい
ても上記過給機5を駆動し且つ上記上流側絞り弁10の
中間開度状態を解除すべき領域であるので、先ずステッ
プS5において電磁クラッチ6を「ON」状態とすると
ともに、上記三方ソレノイド弁65を「ON」状態とし
て上記上流側絞り弁10の開度を上記アクセル50の操
作に対応可能とする。
【0128】次に、ステップS6において、現在は「第
2領域」であるのか否かを判定し、ここで「第2領域」
であると判定された場合には、さらにステップS11に
おいてフラグF=1かどうか(即ち、「第1領域」から
「第2領域」への加速時であるのかどうか)を判定す
る。ここで、F=1であると判定された場合には、「第
1領域」で開弁状態にあった上流側流量制御弁12を閉
弁させる(ステップS12)とともに、フラグFをリセ
ットしてリターンする(ステップS13)。
【0129】尚、この場合、上記上流側流量制御弁12
を一時的に開弁して上記上流側絞り弁バイパス通路11
の開口量を一時的に増大させると、「第1領域」から
「第2領域」への加速に伴う上記過給機5の駆動停止状
態から駆動状態への移行時におけるエンジン負荷の急増
に伴うトルクショックが、上記上流側流量制御弁12の
一時的な開口面積の増大によるエンジン出力の増大で可
及的に抑制され、トルクショックの少ない運転が可能と
なる。
【0130】一方、ステップS11においてフラグF≠
1と判定された場合には、さらにステップS14におい
てフラグF=4かどうか(即ち、「第3領域」から「第
2領域」への減速時であるのかどうか)を判定する。こ
こで、フラグF=4である場合には、「第3領域」で開
弁状態にあった上流側流量制御弁12を閉弁させる(ス
テップS12)とともに、フラグFをリセットしてリタ
ーンする(ステップS13)。このように上記上流側流
量制御弁12を制御することで、上記上流側絞り弁10
側の開口面積が上記下流側絞り弁20側の開口面積より
も小さくなり、上記過給機5の駆動に伴う駆動損失が低
減され燃費性能の向上が図れるとともに、該上流側絞り
弁10側を通しての過給吐出音の放出が抑制されるもの
である。
【0131】一方、ステップS14において、フラグF
≠4と判定された場合には、さらにステップS15にお
いて加速状態かどうかを判定し、加速状態であればフラ
グをF=2にセットしてリターンする(ステップS1
6)が、加速状態でない場合にはさらにステップS17
において減速状態かどうかを判定し、減速状態であれば
フラグをF=3にセットしてリターンする(ステップS
18)。これに対して、減速状態でないと判定された場
合は、「第2領域」での定常状態であると判断されるの
で、この場合にはそのままリターンする。
【0132】また、ステップS6において、現在の運転
領域は「第2領域」ではないと判定された場合(即ち、
「第3領域」である場合)には、ステップS7において
フラグF=2かどうか(即ち、「第2領域」から「第3
領域」への加速時であるのかどうか)を判定し、ここで
加速時である場合には「第2領域」において閉弁状態に
あった上記上流側流量制御弁12を開弁させる(ステッ
プS10)とともに、フラグFをリセットしてリターン
する(ステップS13)。
【0133】尚、この場合、エンジンの加速状態が検出
された時に、上記開閉弁31の全開からの閉弁作動の開
始に伴って、応答性の速い電磁式の上記上流側流量制御
弁12を開弁することで、上記上流側絞り弁10側の開
口面積(即ち、上流側絞り弁10の開口面積と上記上流
側流量制御弁12の開口面積の合計)が、該上流側絞り
弁10の開弁による所要の開口面積の確保よりもさらに
迅速に、上記下流側絞り弁20側の開口面積以上とな
り、上記開閉弁31の中間開度状態(即ち、開弁過渡
期)における上記上流側絞り弁10による吸気量規制が
解除され、その結果、吸気充填量の増大が促進され、そ
れだけエンジンの加速応答性が向上することになる。ま
た、この場合、上記上流側絞り弁10側の所要の開口面
積を、該上流側絞り弁10の開口面積と上記上流側流量
制御弁12の開口面積とで確保するようにしており、し
かも上記上流側流量制御弁12が備えられた上記上流側
絞り弁バイパス通路11は上記吸気通路2に比してその
通路面積が小さく過給吐出音の放出には殆ど影響しない
ことから、上流側絞り弁10側の開口面積を拡大して吸
気充填量を高めたことによるエンジンの高出力化と、過
給吐出音の放出経路の開口面積をできるだけ絞ったこと
による過給吐出音の放出の抑制とが両立されるものであ
る。
【0134】これに対して、ステップS7においてフラ
グF≠2と判定された場合(即ち、加速時ではない場
合)には、さらにステップS8において減速状態かどう
かを判定し、減速状態である場合にはフラグをF=4に
セットしてリターンする(ステップS9)。また、減速
状態でないと判定された場合は、「第3領域」での定常
状態であるのでそのままリターンする。
【0135】以上がこの実施形態における吸気装置の制
御の流れである。
【0136】B:第2の実施形態 図7には、本願発明の第2の実施形態にかかる機械式過
給機付エンジンの吸気装置の制御フローチャートを示し
ている。尚、この実施形態の全体システムは上記第1の
実施形態におけるシステムと同様であるので、上記第1
の実施形態の全体システム(図1)を援用する。また、
エンジンの運転領域の設定も、上記第1の実施形態にお
ける設定、即ち、図14に示す領域設定と同様であるた
めこの図14を援用する。
【0137】この第2の実施形態の吸気装置は、図7の
フローチャートに示すように、上記第1の実施形態にお
ける制御を基本としつつ、後述するように「第1領域」
から「第2領域」への加速時における制御(ステップS
12→ステップS13)と、「第1領域」から「第3領
域」への加速時における制御(ステップS26→ステッ
プS27→ステップS28)とに特徴をもつものであ
る。以下、かかる「第1領域」から「第2領域」への加
速時と、「第1領域」から「第3領域」への加速時とに
おける制御を含めた全体の制御を説明する。
【0138】尚、制御開始時のイニシャル状態として、
上記電磁クラッチ6は「OFF」状態(即ち、上記過給
機5は駆動停止状態)、上記上流側流量制御弁12は
「開弁」状態、上記三方ソレノイド弁65は「OFF」
状態で上記上流側絞り弁10は部分開度状態(図5の特
性曲線L3を参照)とされていること、及び、運転領域
の移行を示すフラグFは、「第1領域」からの加速時に
はF=1、「第2領域」からの加速時にはF=2、「第
2領域」からの減速時にはF=3、「第3領域」からの
減速時にはF=4とされることは上記第1の実施形態の
場合と同様である。
【0139】制御開始後、先ずステップS1において、
エンジンの現在の運転状態を把握するために、エンジン
回転数、吸気管圧力等を各センサ41〜43から読み込
む。次に、ステップS2において、現在の運転領域が
「第1領域」であるかどうかを判定する。
【0140】ステップS2において、現在の運転領域は
「第1領域」であると判定された場合には、続いてステ
ップS3において現在は加速状態であるか否かを判定す
る。そして、加速状態と判定された場合には、フラグを
F=1とし(ステップS4)、リターンする。
【0141】これに対して、加速状態でないと判定され
た場合には、ステップS20においてフラグF=3かど
うか(即ち、「第2領域」から「第1領域」へ減速され
た状態かどうか)を判定する。ここで、フラグF≠3と
判定された場合には、さらにステップS24においてフ
ラグF=4かどうか(即ち、「第3領域」から「第1領
域」へ減速されたかどうか)を判定し、フラグF≠4と
判定された場合は「第1領域」での定常状態であって何
らの制御の必要は無いので、そのままリターンする。
【0142】これに対して、ステップS20においてフ
ラグF=3であると判定された場合は、「第2領域」か
ら「第1領域」への減速時であるので、ステップS21
において電磁クラッチ6を「OFF」として上記過給機
5の駆動を停止させるとともに、三方ソレノイド弁65
を「OFF」として上記上流側絞り弁10を中間開度に
規制する。さらに、ステップS22においては、「第2
領域」において閉弁状態にあった上流側流量制御弁12
を開弁するとともに、ステップS23においてフラグF
をリセットしてリターンする。
【0143】また、ステップS24において、フラグF
=4と判定された場合は、「第3領域」から「第1領
域」への減速時であるので、ステップS25において電
磁クラッチ6を「OFF」として上記過給機5の駆動を
停止させるとともに、三方ソレノイド弁65を「OF
F」として上記上流側絞り弁10を中間開度に規制す
る。但し、上記上流側流量制御弁12は、「第3領域」
において既に開弁状態とされているので、この開弁状態
をそのまま維持する。
【0144】一方、ステップS2において現在の運転領
域は「第1領域」ではないと判定された場合には、「第
2領域」又は「第3領域」であってこれらいずれにおい
ても上記過給機5を駆動し且つ上記上流側絞り弁10の
中間開度の規制を解除すべき領域であるので、先ずステ
ップS5において電磁クラッチ6を「ON」状態とする
とともに、上記三方ソレノイド弁65を「ON」状態と
して上記上流側絞り弁10の開度を上記アクセル50の
操作に対応可能とする。
【0145】次に、ステップS6において、現在は「第
2領域」であるのか否かを判定し、ここで「第2領域」
であると判定された場合には、さらにステップS11に
おいてフラグF=1かどうか(即ち、「第1領域」から
「第2領域」への加速時であるかどうか)を判定する。
【0146】ここで、F=1であると判定された場合
(加速時である場合)には、先ずステップS12におい
て下流側流量制御弁22の開口量を増大させて下流側絞
り弁20側全体の開口面積を大きくするとともに、ステ
ップS13においては「第1領域」で開弁状態にあった
上流側流量制御弁12を閉弁させる。
【0147】このように上記上流側流量制御弁12と下
流側流量制御弁22とを制御することで、上記上流側絞
り弁10側の開口面積が上記下流側絞り弁20側の開口
面積よりも小さくなり、上記過給機5の駆動に伴う駆動
損失が低減され燃費性能の向上が図れるとともに、該上
流側絞り弁10側を通しての過給吐出音の放出が抑制さ
れるものである。
【0148】一方、ステップS11においてフラグF≠
1と判定された場合には、さらにステップS15におい
てフラグF=4かどうか(即ち、「第3領域」から「第
2領域」への減速時であるのかどうか)を判定する。こ
こで、フラグF=4である場合には、上記下流側流量制
御弁22の開口量を増大させる(ステップS12)とと
もに、上記上流側流量制御弁12を閉弁させ(ステップ
S13)、しかる後、フラグFをリセットしてリターン
する(ステップS14)。
【0149】一方、ステップS15において、フラグF
≠4と判定された場合には、さらにステップS16にお
いて加速状態かどうかを判定し、加速状態であればフラ
グをF=2にセットしてリターンする(ステップS1
7)が、加速状態でない場合にはさらにステップS18
において減速状態かどうかを判定し、減速状態であれば
フラグをF=3にセットしてリターンする(ステップS
19)。これに対して、減速状態でないと判定された場
合は、「第2領域」での定常状態であると判断されるの
で、この場合にはそのままリターンする。
【0150】また、ステップS6において、現在の運転
領域は「第2領域」ではないと判定された場合(即ち、
「第3領域」である場合)には、ステップS7において
フラグF=2かどうか(即ち、「第2領域」から「第3
領域」への加速時であるのかどうか)を判定する。ここ
で、加速時と判定された場合には、「第2領域」におい
て閉弁状態にあった上記上流側流量制御弁12を開弁さ
せる(ステップS10)とともに、フラグFをリセット
してリターンする(ステップS14)。
【0151】尚、この場合、エンジンの加速状態が検出
された時に、上記開閉弁31の全開からの閉弁作動の開
始に伴って、応答性の速い電磁式の上記上流側流量制御
弁12を開弁することで、上記上流側絞り弁10側の開
口面積(即ち、上流側絞り弁10の開口面積と上記上流
側流量制御弁12の開口面積の合計)が、該上流側絞り
弁10の開弁による所要の開口面積の確保よりもさらに
迅速に、上記下流側絞り弁20側の開口面積以上とな
り、上記開閉弁31の中間開度状態(即ち、開弁過渡
期)における上記上流側絞り弁10による吸気量規制が
解除され、その結果、吸気充填量の増大が促進され、そ
れだけエンジンの加速応答性が向上することになる。ま
た、この場合、上記上流側絞り弁10側の所要の開口面
積を、該上流側絞り弁10の開口面積と上記上流側流量
制御弁12の開口面積とで確保するようにしており、し
かも上記上流側流量制御弁12が備えられた上記上流側
絞り弁バイパス通路11は上記吸気通路2に比してその
通路面積が小さく過給吐出音の放出には殆ど影響しない
ことから、上流側絞り弁10側の開口面積を拡大して吸
気充填量を高めたことによるエンジンの高出力化と、過
給吐出音の放出経路の開口面積をできるだけ絞ったこと
による過給吐出音の放出の抑制とが両立されるものであ
る。
【0152】一方、ステップS7においてフラグF≠2
と判定された場合(即ち、加速時ではない場合)には、
さらにステップS8において減速状態かどうかを判定
し、減速状態である場合にはフラグをF=4にセットし
てリターンする(ステップS9)。
【0153】これに対して、減速状態でないと判定され
た場合は、ステップS26においてフラグFがF=1で
あるかどうか(即ち、「第1領域」から「第3領域」へ
の加速時であるのかどうか)を判定する。そして、F≠
1である場合には、「第3領域」での定常状態であるの
で、そのまま制御をリターンする。しかし、F=1であ
る場合は、「第1領域」から「第3領域」への加速時で
あるため、先ず、ステップS27において、現在のエン
ジン回転数が上記電磁クラッチ6の駆動・駆動停止の基
準となる上記回転数「N1」よりも低回転側に設定した
回転数「NL」(図14を参照)より高いかどうか、即
ち、「第1領域」から「第3領域」への加速が、図14
において矢印Aで示すように上記「−100mmHg」
のラインを越えさらに上記下流側絞り弁20の基準開口
量「θ5」よりもさらに高開度側まで急加速されたの
か、それとも同図において矢印Bで示すように上記「−
100mmHg」のラインを越えさらに上記下流側絞り
弁20の基準開口量「θ5」よりもさらに高開度側まで
緩加速されたのかを判定する。
【0154】ここで、エンジン回転数「NL」以上の急
加速時には、上記「−100mmHg」のラインを越え
た時点で上記下流側絞り弁20の中間開度「θ3」,
「θ4」等が存在するため、本来的にはこの下流側絞り
弁20の開度の変化に対応して上記上流側絞り弁10の
開度も一旦低下させることが必要であるが、急加速であ
るためこの領域は瞬時に通過すること、及び開度
「θ5」を越えると再度、上記上流側絞り弁10の開度
を増加させる必要があることから、図18において実線
矢印で示すように、開度「θ3」において上記三方ソレ
ノイド弁65がON作動し上記上流側絞り弁10の中間
開度規制が解除された後においてもそのまま開度
「θ5」まで該上流側絞り弁10の中間開度を保持させ
る(即ち、何らの制御を行わずそのままリターンさせ
る)ものである。従って、上流側絞り弁10の開度を一
旦絞った後、再度拡大する場合に比して、加速応答性の
向上が図れることになる。
【0155】一方、ステップS27において、エンジン
回転数「NL」以下とされる緩加速時には、上記下流側
絞り弁20がゆっくりと開くところから、上記下流側絞
り弁20の開度が上記「−100mmHg」のラインを
越えてこれが開度「θ5」に達するまでの間は本来の制
御思想の通り、図19に示すように、中間開度に保持さ
れて推移している上記上流側絞り弁10の開度を、上記
過給機5の駆動に対応する開度「θ4」において一旦小
さくし、再び上記下流側絞り弁20の開度の拡大に伴っ
て上流側絞り弁10側の開口面積を増大させることが好
ましい。従って、ステップS28において、上記上流側
絞り弁10側の開口面積を、上記上流側流量制御弁12
を減量方向へ制御することで絞り、これによって上記の
如き要求に対処するものである。このように上流側流量
制御弁12の開度制御を行うと、「第3領域」への移行
に伴って上記過給機5が駆動された場合における上記上
流側絞り弁10側の開口面積が小さくなることから、そ
れだけ過給吐出音の放出が抑制され、エンジンの静粛運
転が実現されるものである。
【0156】以上が、この実施形態における吸気装置の
制御の流れである。
【0157】C:第3の実施形態 図8には、本願発明の第3の実施形態にかかる機械式過
給機付エンジンの吸気装置の制御フローチャートを示し
ている。尚、この実施形態の全体システムは上記第1の
実施形態におけるシステムと同様であるので、上記第1
の実施形態の全体システム(図1)を援用する。また、
エンジンの運転領域の設定も、上記第1の実施形態にお
ける設定、即ち、図14に示す領域設定と同様であるた
めこの図14を援用する。
【0158】この第3の実施形態の吸気装置は、図8の
フローチャートに示すように、上記第1の実施形態にお
ける制御を基本としつつ、後述するように「第1領域」
から「第2領域」への加速時の制御(ステップS10→
ステップS11)と、「第1領域」から「第3領域」へ
の加速時における制御(ステップS19→ステップS2
5)とに特徴をもつものである。以下、かかる「第1領
域」から「第2領域」への加速時の制御と、「第1領
域」から「第3領域」への加速時における制御とを含め
た全体の制御を説明する。
【0159】尚、制御開始時のイニシャル状態として、
上記電磁クラッチ6は「OFF」状態(即ち、上記過給
機5は駆動停止状態)、上記上流側流量制御弁12は
「開弁」状態、上記三方ソレノイド弁65は「OFF」
状態で上記上流側絞り弁10は中間開度状態(図5の特
性曲線L3を参照)とされていること、及び、運転領域
の移行を示すフラグFは、「第1領域」からの加速時に
はF=1、「第2領域」からの加速時にはF=2、「第
2領域」からの減速時にはF=3、「第3領域」からの
減速時にはF=4とされることは上記第1の実施形態の
場合と同様である。
【0160】制御開始後、先ずステップS1において、
エンジンの現在の運転状態を把握するために、エンジン
回転数、吸気管圧力等を各センサ41〜43から読み込
む。次に、ステップS2において、現在の運転領域が
「第1領域」であるかどうかを判定する。
【0161】ステップS2において、現在の運転領域は
「第1領域」であると判定された場合には、続いてステ
ップS3において現在は加速状態であるか否かを判定す
る。そして、加速状態と判定された場合には、フラグを
F=1とし(ステップS4)、リターンする。
【0162】これに対して、加速状態でないと判定され
た場合には、ステップS31においてフラグF=3かど
うか(即ち、「第2領域」から「第1領域」へ減速され
た状態かどうか)を判定する。ここで、フラグF≠3と
判定された場合には、さらにステップS35においてフ
ラグF=4かどうか(即ち、「第3領域」から「第1領
域」へ減速されたかどうか)を判定する。そして、フラ
グF≠4と判定された場合は「第1領域」での定常状態
であって何らの制御の必要は無いので、そのままリター
ンするが、フラグF=4と判定された場合は、「第3領
域」から「第1領域」への減速時であるので、ステップ
S36において電磁クラッチ6を「OFF」として上記
過給機5の駆動を停止させるとともに、三方ソレノイド
弁65を「OFF」として上記上流側絞り弁10を中間
開度状態とする。但し、上記上流側流量制御弁12は、
「第3領域」において既に開弁状態とされているので、
この開弁状態をそのまま維持する。
【0163】これに対して、ステップS31においてフ
ラグF=3であると判定された場合は、「第2領域」か
ら「第1領域」への減速時であるので、ステップS32
において電磁クラッチ6を「OFF」として上記過給機
5の駆動を停止させるとともに、三方ソレノイド弁65
を「OFF」として上記上流側絞り弁10を中間開度に
規制する。さらに、ステップS33においては、「第2
領域」において閉弁状態にあった上流側流量制御弁12
を開弁するとともに、ステップS34においてフラグF
をリセットしてリターンする。
【0164】一方、ステップS2において現在の運転領
域は「第1領域」ではないと判定された場合には、運転
領域が「第2領域」と「第3領域」のいずれであっても
上記過給機5を駆動すべき領域であるので、ステップS
5において電磁クラッチ6を「ON」状態として上記過
給機5を駆動させる。さらに、ステップS6において
は、現在の運転領域が「第2領域」であるのか否かを判
定する。ここで、現在は「第2領域」であると判定され
た場合には、さらにステップS7において、フラグF=
1かどうか(即ち、「第1領域」から「第2領域」への
加速時であるのかどうか)を判定する。
【0165】このステップS7において、F=1である
と判定された場合には、図14において矢印「D」で示
すような「第1領域」から「第2領域」への急加速であ
って該「第2領域」を通過する時間が短く且つさらに
「第2領域」から「第3領域」に達するような加速状態
であるのか、それとも図14において矢印「E」で示す
ように「第1領域」から「第2領域」への緩加速であっ
て該「第2領域」をゆっくりと通過し且つさらに「第2
領域」から「第3領域」への加速の可能性の低い加速状
態であるのか、を判定する必要がある。従って、ステッ
プS8においては、下流側絞り弁20の開口量増加率が
所定値以上であるのかどうかを判定し、所定値以上であ
る場合(即ち、図14に矢印「D」で示すような急加速
である場合)には何らの制御を行うことなくそのままリ
ターンする。従って、上記三方ソレノイド弁65はOF
F作動状態にあって、上記上流側絞り弁10は中間開度
に規制されたままとなる。即ち、図18に示すように、
上記上流側絞り弁10の開度は、上記過給機5が駆動開
始される上記下流側絞り弁20の開度「θ3」に達して
も絞られることなく中間開度を保持したまま基準開口量
「θ5」に対応する開度まで推移し、該基準開口量
「θ5」に達した以降においては上記下流側絞り弁20
の開度増大に対応して変化する。従って、例えば、上記
上流側絞り弁10が上記開度「θ3」において一旦絞ら
れ、その後、再度開度が増大変化せしめられる場合に比
して、加速応答性が良好となるものである。
【0166】これに対して、ステップS8において、下
流側絞り弁20の開口量増加率が所定値以下であると判
定された場合(即ち、図14に矢印「E」で示すような
緩加速である場合)には、先ずステップS9において上
記三方ソレノイド弁65をON作動して上記上流側絞り
弁10の中間開度規制を解除するとともに、ステップS
10においては下流側流量制御弁22の開口量を増大さ
せ、またステップS11においては上記上流側流量制御
弁12を閉弁作動させ、しかる後、フラグFをリセット
してリターンする(ステップS12)。
【0167】このように上記下流側流量制御弁22と上
流側流量制御弁12とを制御すると、図20に示すよう
に、中間開度にあった上記上流側絞り弁10の開度は、
上記下流側絞り弁20が開度「θ3」となり上記電磁ク
ラッチ6がON作動されるに伴って、同図に実線矢印で
示すように、開度「θx」まで減少し、上流側絞り弁1
0側の開口面積が下流側絞り弁20側の開口面積よりも
小さくなり、上記開閉弁31が開弁されていることとの
相乗作用で上記過給機5の前後差圧が負圧側で小さな値
となり、該過給機5の駆動に伴う駆動損失が抑制され燃
費性能が向上する。
【0168】一方、上記上流側絞り弁10の開度が絞ら
れることでトルク不足となるが、アクセルの踏み込み操
作により上記上流側絞り弁10と下流側絞り弁20の開
度が共に増大変化する。そして、上記下流側絞り弁20
が開度「θ4」近くに達した時点で上記上流側流量制御
弁12の閉弁が開始されその開口量が次第に減少し、上
流側絞り弁10側の全体の開口面積は同図に符号
「L2′」で示すように変化し、開度「θ6」においては
上記上流側絞り弁10の本来の開口面積よりも「△S
y」だけ減少する。これに対して、上記下流側絞り弁2
0の開度「θ4」近くから上記下流側流量制御弁22の
開口量が増大し始め、下流側絞り弁20側の全体の開口
面積は同図に符号「L1′」で示すように変化し、開度
「θ6」においては上記下流側絞り弁20の本来の開口
面積よりも「△Ty」だけ増加する。これらの結果、上
記開度「θ3」から開度「θ6」までの範囲において、上
流側絞り弁10側の開口面積が下流側絞り弁20側の開
口面積よりも小さな状態が現出され、それだけ過給機5
の駆動に伴う過給吐出音の低減が図られることになる。
【0169】一方、ステップS7においてフラグF≠1
と判定された場合には、さらにステップS26において
フラグF=4かどうか(即ち、「第3領域」から「第2
領域」への減速時であるのかどうか)を判定する。ここ
で、フラグF=4である場合には、上記と同様に、上記
下流側流量制御弁22の開口量を増大させる(ステップ
S10)とともに、上記上流側流量制御弁12を閉弁さ
せ(ステップS11)、しかる後、フラグFをリセット
してリターンする(ステップS12)。
【0170】一方、ステップS26において、フラグF
≠4と判定された場合には、さらにステップS27にお
いて加速状態かどうかを判定し、加速状態であればフラ
グをF=2にセットしてリターンする(ステップS2
8)が、加速状態でない場合にはさらにステップS29
において減速状態かどうかを判定し、減速状態であれば
フラグをF=3にセットしてリターンする(ステップS
30)。これに対して、減速状態でないと判定された場
合は、「第2領域」での定常状態であると判断されるの
で、この場合にはそのままリターンする。
【0171】また、ステップS6において、現在の運転
領域は「第2領域」ではないと判定された場合(即ち、
「第3領域」である場合)には、ステップS13におい
てフラグF=2かどうか(即ち、「第2領域」から「第
3領域」への加速時であるのかどうか)を判定する。こ
こで、加速時と判定された場合には、上記三方ソレノイ
ド弁65をON作動させて上記上流側絞り弁10の中間
開度規制を解除する(ステップS14)とともに、「第
2領域」において閉弁状態にあった上記上流側流量制御
弁12を開弁させ(ステップS15)、しかる後、フラ
グFをリセットしてリターンする(ステップS12)。
【0172】一方、ステップS13においてフラグF≠
2と判定された場合(即ち、加速時ではない場合)に
は、さらにステップS16において減速状態かどうかを
判定し、減速状態である場合には、上記三方ソレノイド
弁65をON作動させて上記上流側絞り弁10の中間開
度規制を解除する(ステップS17)とともに、フラグ
をF=4にセットしてリターンする(ステップS1
8)。
【0173】これに対して、ステップS16において、
減速状態でないと判定された場合は、ステップS19に
おいてフラグFがF=1であるかどうか(即ち、「第1
領域」から「第3領域」への加速時であるのかどうか)
を判定する。そして、F≠1である場合には、「第3領
域」での定常状態であるので、そのまま制御をリターン
する。
【0174】しかし、F=1である場合は、「第1領
域」から「第3領域」への加速時であるため、先ずステ
ップS20において、現在のエンジン回転数が上記電磁
クラッチ6の駆動・駆動停止の基準となる上記回転数
「N1」よりも低回転側であるのかどうかを判定する。
ここで、回転数「N1」以上と判定された場合とは、例
えば図14の制御領域において矢印「D」で示すように
「第1領域」から「第2領域」を経て「第3領域」のし
かも上記過給機5の駆動停止領域の最大回転数「N1
に対応する上記下流側絞り弁20の開口面積、即ち基準
開口量「θ5」のラインよりも高開度側まで急加速され
た状態である。従って、この場合には、上記三方ソレノ
イド弁65をON作動させて上記上流側絞り弁10の中
間開度規制を解除し(ステップS25)、しかる後、リ
ターンする。
【0175】一方、上記回転数「N1」以下である場合
には、次にステップS21において加速の目標が上記下
流側絞り弁20の基準開口量「θ5」以上であるかどう
かを判定する。即ち、図14において実線矢印「C」で
示すように基準開口量「θ5」まで達しない加速か、そ
れとも破線矢印「C′」で示すように基準開口量
「θ5」を越える加速かを判定する。ここで、基準開口
量「θ5」以上の加速(即ち、図13の破線矢印
「C′」の加速)である場合には、上記三方ソレノイド
弁65をON作動して上記上流側絞り弁10の中間開度
規制を解除する(ステップS25)。
【0176】これに対して、基準開口量「θ5」以下の
加速(即ち、図14の実線矢印「C」の加速)である場
合には、さらにステップS22において、開口量増加率
が所定値以上かどうか(即ち、加速が上記基準開口量
「θ5」以下の領域に止まるのか、それとも上記基準開
口量「θ5」を越えて加速される可能性が有るのか)を
判定する。
【0177】ここで、開口量増加率が所定値以上と判定
された場合(即ち、最終的に上記破線矢印「C′」のよ
うな加速となる場合)には、特別の制御を行うことなく
そのままリターンする。この場合、上記三方ソレノイド
弁65はOFF作動状態のまま(即ち、上流側絞り弁1
0の中間開度規制が行われたまま)である。従って、図
18に示すように、開度「θ3」において上記過給機5
が駆動されても、上記上流側絞り弁10は、上記下流側
絞り弁20の基準開口量「θ5」に相当する開度に達す
るまで中間開度のまま保持される。このため、例えば、
一旦、上流側絞り弁10の開度が減少して再び拡大に転
じるような場合に比して、加速応答性が向上するもので
ある。尚、この場合、アクセル操作による開口量の増加
に伴い、次回以降の制御で、ステップS20において回
転数「N1」以上と判定されることで、三方ソレノイド
弁65がON作動され、上記上流側絞り弁10の中間開
度規制が解除された通常の「第3領域」での制御に移行
する。
【0178】一方、ステップS22において、開口量増
加率が所定値以下と判定された場合(即ち、基準開口量
「θ5」以下でゆっくりと開口量が増加しているか、そ
れとも開口量の増加が無いような場合)であるが、この
場合には、次にステップS23において現在の回転数が
回転数「NL」以下かどうかを判定する。ここで、回転
数が回転数「NL」以下ということは、図14におい
て、現在の回転数が過給機5の駆動停止領域の最大回転
数「N1」よりかなり低回転側にあって加速に伴って通
過する上記「−100mmHg」のラインと上記下流側
絞り弁20の基準開口量「θ5」とで囲まれる領域を通
過する期間が比較的長く、この間においては上流側絞り
弁10の開度調整を行う必要がある場合である。これに
対して、回転数が回転数「NL」以上ということは、図
14において、現在の回転数が過給機5の駆動停止領域
の最大回転数「N1」に接近した高回転側にあって加速
に伴って通過する上記「−100mmHg」のラインと
上記下流側絞り弁20の基準開口量「θ5」とで囲まれ
る領域を通過する期間が比較的短く、この間においては
上流側絞り弁10の開度調整を行う必要がない場合であ
る。
【0179】従って、ステップS23において、回転数
「NL」以上と判定された場合には、何らの制御を行う
ことなくリターンする。従って、図18に示すように、
上記上流側絞り弁10の開度は上記下流側絞り弁20の
基準開口量「θ5」に相当する開度に達するまで中間開
度のまま保持される。尚、この場合、アクセル操作によ
る開口量の増加に伴い、次回以降の制御で、ステップS
20において回転数「N1」以上と判定されることで、
三方ソレノイド弁65がON作動され、上記上流側絞り
弁10の中間開度規制が解除された通常の「第3領域」
での制御に移行する。
【0180】これに対して、ステップS23において、
回転数「NL」以下と判定された場合には、上流側流量
制御弁12を減量方向に制御する(ステップS24)。
この場合は、上記下流側絞り弁20の開口量の増大が緩
やかであるため、図18に示すように、中間開度に保持
されて推移している上記上流側絞り弁10の開度を、上
記過給機5の駆動に対応する開度「θ4」において一旦
小さくし、再び上記下流側絞り弁20の開度の拡大に伴
って上流側絞り弁10側の開口面積を増大させることが
好ましい。従って、ステップS24において、上記上流
側絞り弁10側の開口面積を、上記上流側流量制御弁1
2を減量方向へ制御することで絞り、これによって上記
の如き要求に対処するものである。このように上流側流
量制御弁12の開度制御を行うと、「第3領域」への移
行に伴って上記過給機5が駆動された場合における上記
上流側絞り弁10側の開口面積が小さくなることから、
それだけ過給吐出音の放出が抑制され、エンジンの静粛
運転が実現されるものである。
【0181】以上が、この実施形態における吸気装置の
制御の流れである。
【0182】D:第4の実施形態 図9には、本願発明の第4の実施形態にかかる機械式過
給機付エンジンの吸気装置の制御フローチャートを示し
ている。尚、この実施形態の全体システムは上記第1の
実施形態におけるシステムと同様であるので、上記第1
の実施形態の全体システム(図1)を援用する。また、
エンジンの運転領域の設定も、上記第1の実施形態にお
ける設定、即ち、図14に示す領域設定と同様であるた
めこの図14を援用する。
【0183】この第4の実施形態の吸気装置は、図9の
フローチャートに示すように、上記第1の実施形態にお
ける制御を基本としつつ、後述するように「第1領域」
から「第2領域」への加速時の制御(ステップS10→
ステップS11)と、「第1領域」から「第3領域」へ
の加速時における制御(ステップS19→ステップS2
5)とに特徴をもつものである。以下、かかる「第1領
域」から「第2領域」への加速時の制御と、「第1領
域」から「第3領域」への加速時における制御とを含め
た全体の制御を説明する。
【0184】尚、制御開始時のイニシャル状態として、
上記電磁クラッチ6は「OFF」状態(即ち、上記過給
機5は駆動停止状態)、上記上流側流量制御弁12は
「部分的に開弁」状態、上記三方ソレノイド弁65は
「OFF」状態で上記上流側絞り弁10は中間開度状態
(図5の特性曲線L3を参照)とされていること、及
び、運転領域の移行を示すフラグFは、「第1領域」か
らの加速時にはF=1、「第2領域」からの加速時には
F=2、「第2領域」からの減速時にはF=3、「第3
領域」からの減速時にはF=4とされることは上記第1
の実施形態の場合と同様である。
【0185】制御開始後、先ずステップS1において、
エンジンの現在の運転状態を把握するために、エンジン
回転数、吸気管圧力等を各センサ41〜43から読み込
む。次に、ステップS2において、現在の運転領域が
「第1領域」であるかどうかを判定する。
【0186】ステップS2において、現在の運転領域は
「第1領域」であると判定された場合には、続いてステ
ップS3において現在は加速状態であるか否かを判定す
る。そして、加速状態と判定された場合には、フラグを
F=1とし(ステップS4)、リターンする。
【0187】これに対して、加速状態でないと判定され
た場合には、ステップS31においてフラグF=3かど
うか(即ち、「第2領域」から「第1領域」へ減速され
た状態かどうか)を判定する。ここで、フラグF≠3と
判定された場合には、さらにステップS35においてフ
ラグF=4かどうか(即ち、「第3領域」から「第1領
域」へ減速されたかどうか)を判定する。そして、フラ
グF≠4と判定された場合は「第1領域」での定常状態
であって何らの制御の必要は無いので、そのままリター
ンするが、フラグF=4と判定された場合は、「第3領
域」から「第1領域」への減速時であるので、ステップ
S36において電磁クラッチ6を「OFF」として上記
過給機5の駆動を停止させるとともに、三方ソレノイド
弁65を「OFF」として上記上流側絞り弁10を中間
開度状態とする。但し、上記上流側流量制御弁12は、
「第3領域」において開弁状態とされているので、この
開弁状態を部分開状態となるまで閉弁する。
【0188】これに対して、ステップS31においてフ
ラグF=3であると判定された場合は、「第2領域」か
ら「第1領域」への減速時であるので、ステップS32
において電磁クラッチ6を「OFF」として上記過給機
5の駆動を停止させるとともに、三方ソレノイド弁65
を「OFF」として上記上流側絞り弁10を中間開度に
規制する。さらに、ステップS33においては、「第2
領域」において閉弁状態にあった上流側流量制御弁12
を部分開状態まで開弁するとともに、ステップS34に
おいてフラグFをリセットしてリターンする。
【0189】一方、ステップS2において現在の運転領
域は「第1領域」ではないと判定された場合には、運転
領域が「第2領域」と「第3領域」のいずれであっても
上記過給機5を駆動すべき領域であるので、ステップS
5において電磁クラッチ6を「ON」状態として上記過
給機5を駆動させる。さらに、ステップS6において
は、現在の運転領域が「第2領域」であるのか否かを判
定する。ここで、現在は「第2領域」であると判定され
た場合には、さらにステップS7において、フラグF=
1かどうか(即ち、「第1領域」から「第2領域」への
加速時であるのかどうか)を判定する。
【0190】このステップS7において、F=1である
と判定された場合には、図14において矢印「D」で示
すような「第1領域」から「第2領域」への急加速であ
って該「第2領域」を通過する時間が短く且つさらに
「第2領域」から「第3領域」に達するような加速状態
であるのか、それとも図14において矢印「E」で示す
ように「第1領域」から「第2領域」への緩加速であっ
て該「第2領域」をゆっくりと通過し且つさらに「第2
領域」から「第3領域」への加速の可能性の低い加速状
態であるのか、を判定する必要がある。従って、ステッ
プS8においては、下流側絞り弁20の開口量増加率が
所定値以上であるのかどうかを判定し、所定値以上であ
る場合(即ち、図14に矢印「D」で示すような急加速
である場合)には何らの制御を行うことなくそのままリ
ターンする。従って、上記三方ソレノイド弁65はOF
F作動状態にあって、上記上流側絞り弁10は中間開度
に規制されたままとなる。即ち、図18に示すように、
上記上流側絞り弁10の開度は、上記過給機5が駆動開
始される上記下流側絞り弁20の開度「θ3」に達して
も絞られることなく中間開度を保持したまま基準開口量
「θ5」に対応する開度まで推移し、該基準開口量
「θ5」に達した以降においては上記下流側絞り弁20
の開度増大に対応して変化する。従って、例えば、上記
上流側絞り弁10が上記開度「θ3」において一旦絞ら
れ、その後、再度開度が増大変化せしめられる場合に比
して、加速応答性が良好となるものである。
【0191】これに対して、ステップS8において、下
流側絞り弁20の開口量増加率が所定値以下であると判
定された場合(即ち、図14に矢印「E」で示すような
緩加速である場合)には、先ずステップS9において上
記三方ソレノイド弁65をON作動して上記上流側絞り
弁10の中間開度規制を解除するとともに、ステップS
10においては下流側流量制御弁22の開口量を増大さ
せ、またステップS11においては上記上流側流量制御
弁12を閉弁作動させ、しかる後、フラグFをリセット
してリターンする(ステップS12)。
【0192】このように上記下流側流量制御弁22と上
流側流量制御弁12とを制御すると、図20に示すよう
に、中間開度にあった上記上流側絞り弁10の開度は、
上記下流側絞り弁20が開度「θ3」となり上記電磁ク
ラッチ6がON作動されるに伴って、同図に実線矢印で
示すように、開度「θx」まで減少し、上流側絞り弁1
0側の開口面積が下流側絞り弁20側の開口面積よりも
小さくなり、上記開閉弁31が開弁されていることとの
相乗作用で上記過給機5の前後差圧が負圧側で小さな値
となり、該過給機5の駆動に伴う駆動損失が抑制され燃
費性能が向上する。
【0193】一方、上記上流側絞り弁10の開度が絞ら
れることでトルク不足となるが、アクセルの踏み込み操
作により上記上流側絞り弁10と下流側絞り弁20の開
度が共に増大変化する。そして、上記下流側絞り弁20
が開度「θ4」近くに達した時点で上記上流側流量制御
弁12の閉弁が開始されその開口量が次第に減少し、上
流側絞り弁10側の全体の開口面積は同図に符号
「L2′」で示すように変化し、開度「θ6」においては
上記上流側絞り弁10の本来の開口面積よりも「△S
y」だけ減少する。これに対して、上記下流側絞り弁2
0の開度「θ4」近くから上記下流側流量制御弁22の
開口量が増大し始め、下流側絞り弁20側の全体の開口
面積は同図に符号「L1′」で示すように変化し、開度
「θ6」においては上記下流側絞り弁20の本来の開口
面積よりも「△Ty」だけ増加する。これらの結果、上
記開度「θ3」から開度「θ6」までの範囲において、上
流側絞り弁10側の開口面積が下流側絞り弁20側の開
口面積よりも小さな状態が現出され、それだけ過給機5
の駆動に伴う過給吐出音の低減が図られることになる。
【0194】一方、ステップS7においてフラグF≠1
と判定された場合には、さらにステップS26において
フラグF=4かどうか(即ち、「第3領域」から「第2
領域」への減速時であるのかどうか)を判定する。ここ
で、フラグF=4である場合には、上記と同様に、上記
下流側流量制御弁22の開口量を増大させる(ステップ
S10)とともに、上記上流側流量制御弁12を閉弁さ
せ(ステップS11)、しかる後、フラグFをリセット
してリターンする(ステップS12)。
【0195】一方、ステップS26において、フラグF
≠4と判定された場合には、さらにステップS27にお
いて加速状態かどうかを判定し、加速状態であればフラ
グをF=2にセットしてリターンする(ステップS2
8)が、加速状態でない場合にはさらにステップS29
において減速状態かどうかを判定し、減速状態であれば
フラグをF=3にセットしてリターンする(ステップS
30)。これに対して、減速状態でないと判定された場
合は、「第2領域」での定常状態であると判断されるの
で、この場合にはそのままリターンする。
【0196】また、ステップS6において、現在の運転
領域は「第2領域」ではないと判定された場合(即ち、
「第3領域」である場合)には、ステップS13におい
てフラグF=2かどうか(即ち、「第2領域」から「第
3領域」への加速時であるのかどうか)を判定する。こ
こで、加速時と判定された場合には、上記三方ソレノイ
ド弁65をON作動させて上記上流側絞り弁10の中間
開度規制を解除する(ステップS14)とともに、「第
2領域」において閉弁状態にあった上記上流側流量制御
弁12を開弁させ(ステップS15)、しかる後、フラ
グFをリセットしてリターンする(ステップS12)。
【0197】一方、ステップS13においてフラグF≠
2と判定された場合(即ち、加速時ではない場合)に
は、さらにステップS16において減速状態かどうかを
判定し、減速状態である場合には、上記三方ソレノイド
弁65をON作動させて上記上流側絞り弁10の中間開
度規制を解除する(ステップS17)とともに、フラグ
をF=4にセットしてリターンする(ステップS1
8)。
【0198】これに対して、ステップS16において、
減速状態でないと判定された場合は、ステップS19に
おいてフラグFがF=1であるかどうか(即ち、「第1
領域」から「第3領域」への加速時であるのかどうか)
を判定する。そして、F≠1である場合には、「第3領
域」での定常状態であるので、そのまま制御をリターン
する。
【0199】しかし、F=1である場合は、「第1領
域」から「第3領域」への加速時であるため、先ずステ
ップS20において、開口量増加率が所定値以上かどう
か(即ち、急加速かそれとも緩加速か)を判定する。
【0200】ここで、開口量増加率が所定値以上と判定
された場合(即ち、最終的に上記破線矢印「C′」のよ
うな加速となる場合)には、ステップS21で上流側流
量制御弁12を開弁し、そのままリターンする。この場
合、上記三方ソレノイド弁65はOFF作動状態のまま
(即ち、上流側絞り弁10の中間開度規制が行われたま
ま)である。従って、図18に示すように、開度
「θ3」において上記過給機5が駆動されても、上記上
流側絞り弁10は、上記下流側絞り弁20の基準開口量
「θ5」に相当する開度に達するまで中間開度のまま保
持されており、且つ上記上流側流量制御弁12の開弁に
よる上流側絞り部の開口面積の増大によって、加速応答
性がより一層向上するものである。
【0201】一方、ステップS20において、開口量増
加率が所定値以下と判定された場合(即ち、ゆっくりと
開口量が増加しているか、それとも開口量の増加が無い
ような場合)であるが、この場合には、次にステップS
22において加速の目標が上記下流側絞り弁20の基準
開口量「θ5」以上であるかどうかを判定する。即ち、
図14において実線矢印「C」で示すように基準開口量
「θ5」まで達しない加速か、それとも破線矢印
「C′」で示すように基準開口量「θ5」を越える加速
かを判定する。ここで、基準開口量「θ5」以上の加速
(即ち、図14の破線矢印「C′」の加速)である場合
には、上記三方ソレノイド弁65をON作動して上記上
流側絞り弁10の中間開度規制を解除する(ステップS
25)。
【0202】これに対して、基準開口量「θ5」以下の
加速(即ち、図14の実線矢印「C」の加速)である場
合には、さらにステップS23において、現在の回転数
が回転数「NL」以下かどうかを判定する。ここで、回
転数が回転数「NL」以下ということは、図14におい
て、現在の回転数が過給機5の駆動停止領域の最大回転
数「N1」よりかなり低回転側にあって加速に伴って通
過する上記「−100mmHg」のラインと上記下流側
絞り弁20の基準開口量「θ5」とで囲まれる領域を通
過する期間が比較的長く、この間においては上流側絞り
弁10の開度調整を行う必要がある場合である。これに
対して、回転数が回転数「NL」以上ということは、図
14において、現在の回転数が過給機5の駆動停止領域
の最大回転数「N1」に接近した高回転側にあって加速
に伴って通過する上記「−100mmHg」のラインと
上記下流側絞り弁20の基準開口量「θ5」とで囲まれ
る領域を通過する期間が比較的短く、この間においては
上流側絞り弁10の開度調整を行う必要がない場合であ
る。
【0203】従って、ステップS23において、回転数
「NL」以上と判定された場合には、何らの制御を行う
ことなくリターンする。従って、図18に示すように、
上記上流側絞り弁10の開度は上記下流側絞り弁20の
基準開口量「θ5」に相当する開度に達するまで中間開
度のまま保持される。
【0204】これに対して、ステップS23において、
回転数「NL」以下と判定された場合には、上流側流量
制御弁12を減量方向に制御する(ステップS24)。
この場合は、上記下流側絞り弁20の開口量の増大が緩
やかであるため、図18に示すように、中間開度に保持
されて推移している上記上流側絞り弁10の開度を、上
記過給機5の駆動に対応する開度「θ4」において一旦
小さくし、再び上記下流側絞り弁20の開度の拡大に伴
って上流側絞り弁10側の開口面積を増大させることが
好ましい。従って、ステップS24において、上記上流
側絞り弁10側の開口面積を、上記上流側流量制御弁1
2を減量方向へ制御することで絞り、これによって上記
の如き要求に対処するものである。このように上流側流
量制御弁12の開度制御を行うと、「第3領域」への移
行に伴って上記過給機5が駆動された場合における上記
上流側絞り弁10側の開口面積が小さくなることから、
それだけ過給吐出音の放出が抑制され、エンジンの静粛
運転が実現されるものである。
【0205】以上が、この実施形態における吸気装置の
制御の流れである。
【0206】E:第5の実施形態 図10には、本願発明の第5の実施形態にかかる機械式
過給機付エンジンの吸気装置の全体システム図を示して
いる。この吸気装置は、上記第1の実施形態のものと基
本構成を同じとするものであって、該第1の実施形態の
ものと異なる点は、該第1の実施形態においては上記上
流側絞り弁10と下流側絞り弁20とを共にアクセル5
0と機械的に連結された構成としていたのに対して、こ
の第4の実施形態においては上記上流側絞り弁10の構
造はそのままで、上記下流側絞り弁20を電気的に作動
制御されるステッピングモータ49により駆動させるよ
うにした点である。
【0207】このように、下流側絞り弁20をステッピ
ングモータ49により駆動させるようにした場合には、
上記第1の実施形態のように下流側絞り弁20をアクセ
ル50に連動させる構成とする場合に比して、該下流側
絞り弁20の開口面積の調整幅が大きく且つその調整態
様の自由度も大きいことから、第1の実施形態において
備えられていた下流側絞り弁バイパス通路21及び下流
側流量制御弁22は設けられていない。
【0208】続いて、この実施形態にかかる吸気装置の
制御を図11に示すフローチャートに基づいて説明す
る。
【0209】この実施形態のものは、上記第1の実施形
態の制御を基本とした上で、上記下流側絞り弁20をス
テッピングモータ49により駆動する構成したことで必
要とされる該下流側絞り弁20のフェイル対策(ステッ
プS2→ステップS27〜ステップS31)に最大の特
徴をもつものである。尚、制御開始時のイニシャル状態
及び制御領域は、上記各実施形態の場合と同様である。
【0210】制御開始後、ステップS1において、エン
ジンの現在の運転状態を把握するために、エンジン回転
数、吸気管圧力、下流側絞り弁20のステッピング数、
アクセル開度、吸入空気量等を各センサから読み込む。
ここで、先ず最初に、上記下流側絞り弁20の作動が正
常であるのかどうかを判定する(ステップS2)。即
ち、吸入空気量とエンジン回転数とから求められる実際
の運転領域と、アクセル開度等から要求される運転領域
とを比較し、これら両者が一致する場合には「下流側絞
り弁20は正常である」と判断し、これら両者が異なる
場合には「下流側絞り弁20は異常である」と判断する
ものである。
【0211】ステップS2において下流側絞り弁20は
「異常」と判断された場合には、ステップS27におい
てフラグF=5か否かを判定する。最初はF≠5である
ため、ステップS28において電磁クラッチ6がON状
態か否か(即ち、過給機5が駆動停止しているかどう
か)を判定し、駆動停止状態にあればそのままリターン
するが、駆動状態であれば、電磁クラッチ6をOFF作
動させて上記過給機5を駆動停止させる(ステップS2
9)とともに、三方ソレノイド弁65をOFF作動させ
て上記上流側絞り弁10を中間開度に規制し(ステップ
S30)、しかる後、フラグFをF=5設定してリター
ンする。かかる制御が実行されることで、上記過給機5
による過給は行われず、且つ上記上流側絞り弁10が中
間開度で保持され吸入空気量が部分空気量に絞られるた
め、自動車の暴走が確実に防止されるとともに、該自動
車を自走にて退避させることができ、上記下流側絞り弁
20の異常時の安全性が確保されるものである。
【0212】一方、ステップS2において上記下流側絞
り弁20は「正常」であると判断された場合には、通常
の吸気制御に移行する。即ち、ステップS3において、
現在の運転領域が「第1領域」であるかどうかを判定す
る。ここで、現在の運転領域は「第1領域」であると判
定された場合には、続いてステップS4において現在は
加速状態であるか否かを判定する。そして、加速状態と
判定された場合には、フラグをF=1とし(ステップS
5)、リターンする。
【0213】これに対して、ステップS4において加速
状態でないと判定された場合には、ステップS21にお
いてフラグF=3かどうか(即ち、「第2領域」から
「第1領域」へ減速された状態かどうか)を判定する。
ここで、フラグF≠3と判定された場合には、さらにス
テップS25においてフラグF=4かどうか(即ち、
「第3領域」から「第1領域」へ減速されたかどうか)
を判定し、フラグF≠4と判定された場合は「第1領
域」での定常状態であって何らの制御の必要は無いの
で、そのままリターンする。
【0214】一方、ステップS21において、フラグF
=3であると判定された場合は、「第2領域」から「第
1領域」への減速時であるので、ステップS22におい
て電磁クラッチ6を「OFF」として上記過給機5の駆
動を停止させるとともに、三方ソレノイド弁65を「O
FF」として上記上流側絞り弁10を中間開度に規制
し、さらにステップS23において上流側流量制御弁1
2を開弁するとともに、ステップS24においてフラグ
Fをリセットした後、リターンする。
【0215】また、ステップS25において、フラグF
=4と判定された場合は、「第3領域」から「第1領
域」への減速時であるので、ステップS26において電
磁クラッチ6を「OFF」として上記過給機5の駆動を
停止させるとともに、三方ソレノイド弁65を「OF
F」として上記上流側絞り弁10を中間開度に規制す
る。但し、上記上流側流量制御弁12は、「第3領域」
において既に開弁状態とされているので、この開弁状態
をそのまま維持する。
【0216】一方、ステップS3において現在の運転領
域は「第1領域」ではないと判定された場合には、「第
2領域」又は「第3領域」であってこれらいずれにおい
ても上記過給機5を駆動し且つ上記上流側絞り弁10の
中間開度規制を解除すべき領域であるので、先ずステッ
プS6において電磁クラッチ6を「ON」状態とすると
ともに、上記三方ソレノイド弁65を「ON」状態とし
て上記上流側絞り弁10の開度を上記アクセル50の操
作に対応可能とする。
【0217】次に、ステップS7において、現在は「第
2領域」であるのか否かを判定し、ここで「第2領域」
であると判定された場合には、さらにステップS12に
おいてフラグF=1かどうか(即ち、「第1領域」から
「第2領域」への加速時であるのかどうか)を判定す
る。そして、F=1であると判定された場合には、下流
側絞り弁20の開度を増大させる(ステップS13)と
ともに、「第1領域」で開弁状態にあった上流側流量制
御弁12を閉弁させ(ステップS14)、しかる後、フ
ラグFをリセットしてリターンする(ステップS1
5)。即ち、この実施形態においては、上記各実施形態
の如き下流側流量制御弁22が備えられていないので、
図20に示すような制御特性を、上記下流側絞り弁20
と上流側流量制御弁12との制御で実現するようにした
ものである。
【0218】一方、ステップS12においてフラグF≠
1と判定された場合には、さらにステップS16におい
てフラグF=4かどうか(即ち、「第3領域」から「第
2領域」への減速時であるのかどうか)を判定する。こ
こで、フラグF=4である場合には、下流側絞り弁20
の開度を増大させる(ステップS13)とともに、「第
1領域」で開弁状態にあった上流側流量制御弁12を閉
弁させ(ステップS14)、しかる後、フラグFをリセ
ットしてリターンする(ステップS15)。
【0219】このように上記下流側絞り弁20と上流側
流量制御弁12とを相対的に制御することで、上記上流
側絞り弁10側の開口面積が上記下流側絞り弁20側の
開口面積よりも小さくなり、上記過給機5の駆動に伴う
駆動損失が低減され燃費性能の向上が図れるとともに、
該上流側絞り弁10側を通しての過給吐出音の放出が抑
制されるものである。
【0220】一方、ステップS16において、フラグF
≠4と判定された場合には、さらにステップS17にお
いて加速状態かどうかを判定し、加速状態であればフラ
グをF=2にセットしてリターンする(ステップS1
8)が、加速状態でない場合にはさらにステップS19
において減速状態かどうかを判定し、減速状態であれば
フラグをF=3にセットしてリターンする(ステップS
20)。これに対して、減速状態でないと判定された場
合は、「第2領域」での定常状態であると判断されるの
で、この場合にはそのままリターンする。
【0221】また、ステップS7において、現在の運転
領域は「第2領域」ではないと判定された場合(即ち、
「第3領域」である場合)には、さらにステップS8に
おいてフラグF=2かどうか(即ち、「第2領域」から
「第3領域」への加速時であるのかどうか)を判定し、
ここで加速時である場合には「第2領域」において閉弁
状態にあった上記上流側流量制御弁12を開弁させる
(ステップS11)とともに、フラグFをリセットして
リターンする(ステップS15)。
【0222】これに対して、ステップS8においてフラ
グF≠2と判定された場合(即ち、加速時ではない場
合)には、さらにステップS9において減速状態かどう
かを判定し、減速状態である場合にはフラグをF=4に
セットしてリターンする(ステップS10)。また、減
速状態でないと判定された場合は、「第3領域」での定
常状態であるのでそのままリターンする。
【0223】以上がこの実施形態における吸気装置の制
御の流れである。
【0224】F:第6の実施形態 図12には、本願発明の第6の実施形態にかかる機械式
過給機付エンジンの吸気装置の全体システム図を示して
いる。この吸気装置は、上記第5の実施形態のものとは
逆に、上記上流側絞り弁10をステッピングモータ58
によって駆動させ、上記下流側絞り弁20はこれをアク
セル50に連動して駆動させるように構成したものであ
る。そして、このように上流側絞り弁10をステッピン
グモータ58により駆動させるようにした場合には、該
上流側絞り弁10をアクセル50に連動させる構成とす
る場合に比して、該上流側絞り弁10の開口面積の調整
幅が大きく且つその調整態様の自由度も大きいことか
ら、上記第4の実施形態において備えられていた上流側
絞り弁バイパス通路11及び上流側流量制御弁12は設
けられていない。
【0225】また、この実施形態の吸気装置は、制御領
域として、図17に示すように、「第1領域」〜「第4
領域」を想定している。ここで、この制御領域について
説明すると次の通りである。即ち、制御領域として、
「−100mmHg」のラインより低負荷側で且つエン
ジン回転数「N1」より低回転側に位置する「低段時第
1領域」と、「−100mmHg」のラインより低負荷
側で且つエンジン回転数「N2」より低回転側に位置し
上記「低段時第1領域」を含む「高段時第1領域」と、
上記「−100mmHg」のラインより低負荷側で且つ
低段時においては上記エンジン回転数「N1」より高速
側に、高段時においては上記エンジン回転数「N2」よ
り高速側にそれぞれ位置する「第2領域」と、上記「−
100mmHg」のラインより高負荷側で且つ上記トル
クラインより高トルク側に位置する「第3領域」と、上
記「−100mmHg」のラインより高トルク側で且つ
上記トルクラインより低トルク側に位置する「第4領
域」とを備えている。
【0226】尚、上記「低段時第1領域」は、変速機が
低速段に設定されている場合における過給機5の駆動停
止領域であり、また上記「高段時第1領域」は変速機が
高速段に設定されている場合における過給機5の駆動停
止領域であって、これら両「第1領域」においては、上
記上流側絞り弁10が中間開度に規制され、上流側絞り
弁10側の開口面積は下流側絞り弁20側の開口面積よ
りも大きく設定されるとともに、上記開閉弁31は開弁
される。上記「第2領域」及び「第3領域」は、共に上
記各実施形態における「第2領域」と「第3領域」と同
様の概念であるため、その説明は省略する。また、上記
「第4領域」は、上記過給機5が駆動されるが上記開閉
弁31が開弁されることで過給作用は行われず、且つ上
流側絞り弁10側の開口面積と下流側絞り弁20側の開
口面積とが略同一に設定される領域である。また、上記
「低段時第1領域」と「高段時第1領域」とは、変速機
のギヤ段に応じて自動的に選択設定される。
【0227】続いて、この実施形態にかかる吸気装置の
制御を図13に示すフローチャートに基づいて説明す
る。
【0228】尚、この実施形態の制御は、上記「第2領
域」では上記上流側絞り弁10側の開口面積を上記下流
側絞り弁20側の開口面積よりも小さく抑えることで上
記過給機5の駆動損失を低減して燃費性能の向上を図る
とともに、過給吐出音の放出低減による静粛運転性の向
上を図り、また上記「第4領域」では上記上流側絞り弁
10の開口面積と上記下流側絞り弁20の開口面積を略
同等とすることで加速応答性の向上を図ることに最大の
特徴をもつものである。
【0229】制御開始後、ステップS1において、エン
ジン回転数、吸気管圧力、車速、ギヤ段等を各センサか
ら読み込む。次に、ステップS2において、現在の運転
領域が「第1領域」(即ち、「低段時第1領域」あるい
は「高段時第1領域」であるが、以下の説明においては
便宜上、これら両者を含めて単に「第1領域」とする)
であるかどうかを判定する。ここで、現在の運転領域は
「第1領域」であると判定された場合には、続いてステ
ップS3において現在は加速状態であるか否かを判定す
る。そして、加速状態と判定された場合には、フラグを
F=1とし(ステップS4)、リターンする。
【0230】これに対して、ステップS3において加速
状態でないと判定された場合には、ステップS25にお
いてフラグF=3かどうか(即ち、「第2領域」から
「第1領域」へ減速された状態かどうか)を判定する。
ここで、フラグF≠3と判定された場合には、さらにス
テップS28においてフラグF=4かどうか(即ち、
「第3領域」から「第1領域」へ減速されたかどうか)
を判定し、フラグF≠4と判定された場合は「第1領
域」での定常状態であって何らの制御の必要は無いの
で、そのままリターンする。
【0231】一方、ステップS25において、フラグF
=3であると判定された場合は、「第2領域」から「第
1領域」への減速時であるので、ステップS26におい
て電磁クラッチ6を「OFF」として上記過給機5の駆
動を停止させるとともに、ステップS27においては上
流側絞り弁10を中間開度まで開弁させ、しかる後、フ
ラグFをリセットしてリターンする(ステップS3
1)。
【0232】また、ステップS28において、フラグF
=4と判定された場合は、「第3領域」から「第1領
域」への減速時であるので、ステップS29において電
磁クラッチ6を「OFF」として上記過給機5の駆動を
停止させるとともに、ステップS30において上流側絞
り弁10を中間開度に制御し、しかる後、フラグFをリ
セットしてリターンする(ステップS31)。
【0233】一方、ステップS2において現在の運転領
域は「第1領域」ではないと判定された場合には、「第
2領域」か「第3領域」又は「第4領域」であって、こ
れらいずれの領域においても上記過給機5を駆動すべき
領域であるので、ステップS5において電磁クラッチ6
を「ON」状態として上記過給機5を駆動させる。
【0234】次に、ステップS6において、現在は「第
2領域」であるのか否かを判定する。そして、「第2領
域」であると判定された場合には、さらにステップS7
においてフラグF=1かどうか(即ち、「第1領域」か
ら「第2領域」への加速時であるのかどうか)を判定す
る。ここで、F=1であると判定された場合には、ステ
ップS8において上流側絞り弁10を閉弁作動させ、上
流側絞り弁10側の開口面積「A1」と下流側絞り弁2
0側の開口面積「A2」とが「A1≦A2」となるように
し、しかる後、フラグをリセットしてリターンする(ス
テップS9)。かかる開口面積の制御により、「第2領
域」において、過給機5の駆動損失の低減と過給吐出音
の低減とが両立されるものである。
【0235】一方、ステップS7においてフラグF≠1
と判定された場合には、さらにステップS10において
フラグF=4かどうか(即ち、「第3領域」から「第2
領域」への減速時であるのかどうか)を判定する。ここ
で、フラグF=4である場合には、上記と同様に、上流
側絞り弁10を閉弁作動させ(ステップS8)、上流側
絞り弁10側の開口面積「A1」と下流側絞り弁20側
の開口面積「A2」とが「A1≦A2」となるようにし、
しかる後、フラグをリセットしてリターンする(ステッ
プS9)。
【0236】一方、ステップS10において、フラグF
≠4と判定された場合には、さらにステップS11にお
いて加速状態かどうかを判定し、加速状態であればフラ
グをF=2にセットしてリターンする(ステップS1
2)が、加速状態でない場合にはさらにステップS13
において減速状態かどうかを判定し、減速状態であれば
フラグをF=3にセットしてリターンする(ステップS
14)。これに対して、減速状態でないと判定された場
合は、「第2領域」での定常状態であると判断されるの
で、この場合にはそのままリターンする。
【0237】また、ステップS6において、現在の運転
領域は「第2領域」ではないと判定された場合にはさら
にステップS15において「第3領域」かどうかを判定
する。そして、「第3領域」である場合には、さらにス
テップS16においてフラグF=2かどうか(即ち、
「第2領域」から「第3領域」への加速時かどうか)を
判定する。ここで、「第2領域」から「第3領域」への
加速時と判定された場合には、ステップS17において
上流側絞り弁10を開弁作動させ、上流側絞り弁10側
の開口面積「A1」が下流側絞り弁20側の開口面積
「A2」より大きくなるようにし、しかる後、フラグを
リセットしてリターンする(ステップS9)。このよう
に上流側絞り弁10側の開口面積「A1」を下流側絞り
弁20側の開口面積「A2」よりも大きくすることで、
吸気充填率が高められエンジンの高出力化が図れるもの
である。
【0238】これに対して、ステップS16において
「第2領域」から「第3領域」への加速時でない判定さ
れた場合には、さらにステップS23において減速状態
かどうかを判定し、減速状態でない場合にはそのままリ
ターンするが、減速状態である場合にはフラグF=4を
設定した後、リターンする(ステップS24)。
【0239】一方、ステップS15において「第3領
域」ではないと判定された場合、即ち、「第4領域」で
ある場合には、ステップS18において上流側絞り弁1
0の開度をコントロールして上流側絞り弁10側の開口
面積「A1」と下流側絞り弁20側の開口面積「A2」と
が同等となるようにする。このようにすることで、下流
側絞り弁20の上流側を可及的に大気圧に近づけておく
ことができるので、「第4領域」から「第3領域」への
加速時には高い加速応答性が確保されることになる。
【0240】また、上流側絞り弁10の開度コントロー
ルの後、ステップS19において加速時かどうかを判定
し、加速時である場合にはステップS22においてフラ
グF=2をセットしてリターンする。これに対して、加
速時でないと判定された場合には、さらにステップS2
0において減速時かどうかを判定し、減速時でない場合
にはそのままリターンし、減速時である場合にはフラグ
F=4をセットしてリターンする(ステップS21)。
【0241】以上がこの実施形態における吸気装置の制
御の流れである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施形態にかかる機械式過給
機付エンジンの吸気装置のシステム図である。
【図2】図1に示した開閉弁の作動特性図である。
【図3】図1に示したレバー機構の構造説明図である。
【図4】図3に示したレバー機構の作動説明図である。
【図5】図3に示したレバー機構により作動される絞り
弁の開度特性図である。
【図6】図1に示した吸気装置の制御フローチャートで
ある。
【図7】本願発明の第2の実施形態にかかる機械式過給
機付エンジンの吸気装置における制御フローチャートで
ある。
【図8】本願発明の第3の実施形態にかかる機械式過給
機付エンジンの吸気装置における制御フローチャートで
ある。
【図9】本願発明の第4の実施形態にかかる機械式過給
機付エンジンの吸気装置における制御フローチャートで
ある。
【図10】本願発明の第5の実施形態にかかる機械式過
給機付エンジンの吸気装置のシステム図である。
【図11】図10に示した機械式過給機付エンジンの吸
気装置における制御フローチャートである。
【図12】本願発明の第6の実施形態にかかる機械式過
給機付エンジンの吸気装置のシステム図である。
【図13】図12に示した機械式過給機付エンジンの吸
気装置における制御フローチャートである。
【図14】吸気制御における制御領域説明図である。
【図15】吸気制御における制御領域説明図である。
【図16】吸気制御における制御領域説明図である。
【図17】吸気制御における制御領域説明図である。
【図18】絞り弁の開度特性図である。
【図19】絞り弁の開度特性図である。
【図20】絞り弁の開度特性図である。
【符号の説明】
1はエンジン、2は吸気通路、3はサージタンク、4は
インタークーラ、5は過給機、6は電磁クラッチ(クラ
ッチ手段)、7はエアフローセンサ、8はエアクリー
ナ、10は上流側絞り弁(上流側絞り部、副スロットル
弁)、11は上流側絞り弁バイパス通路、12は上流側
流量制御弁、20は下流側絞り弁(下流側絞り部、主ス
ロットル弁)、21は下流側絞り弁バイパス通路(下流
側スロットル弁バイパス通路)、22は下流側流量制御
弁、30はバイパス通路、31は開閉弁、32はアクチ
ュエータ、33は三方ソレノイド弁、40はコントロー
ルユニット、41は回転数センサ、42はアクセル開度
センサ、43はブーストセンサ、49はステッピングモ
ータ、50はアクセル、51はレバー機構、52は第1
レバー、53は第2レバー、54は連結ワイヤー、55
は支点軸、56は係合ピン、57は係合溝、58はステ
ッピングモータ、60はアクチュエータ、61はストッ
パー、64は負圧路、65は三方ソレノイド弁である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 9/02 361 F02D 9/02 361H

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気通路に設けられ且つ駆動伝達を接続
    ・切断するクラッチ手段を介してエンジンの出力軸によ
    り駆動される機械式過給機と、 上記吸気通路における上記過給機の上流部位と下流部位
    とを該過給機を迂回して接続するバイパス通路と、 上記バイパス通路をエンジンの運転状態に応じて開閉制
    御する開閉弁と備え、 上記クラッチ手段による上記過給機の駆動停止領域を、
    エンジン低負荷域のうち少なくとも低回転域に設定し、 上記開閉弁を、上記過給機の駆動停止領域で開弁させ、
    駆動領域の高負荷域では閉弁させるようにした機械式過
    給機付エンジンの吸気装置であって、 上記吸気通路における上記過給機の上流側の上記バイパ
    ス通路の分岐部よりも上流部位に該上流部位の吸気通路
    の開口面積を変化させる上流側絞り部を、上記吸気通路
    における上記過給機の下流側の上記バイパス通路の合流
    部よりも下流部位に該下流部位の吸気通路の開口面積を
    変化させる下流側絞り部を、それぞれ設け、該上流側絞
    り部と下流側絞り部でエンジンへの吸入吸気量を調整す
    る一方、 上記両絞り部の開口面積の関係が、上記過給機の駆動停
    止領域では上記上流側絞り部の開口面積が上記下流側絞
    り部の開口面積よりも大きく且つエンジンの低回転・低
    負荷側ほど上記両絞り部の開口面積の差が大きく、上記
    過給機の駆動領域では上流側絞り部の開口面積が上記下
    流側絞り部の開口面積の変化に伴って上記両絞り部の開
    口面積の差が小さい状態のままで変化するように上記上
    流側絞り部と下流側絞り部のうち少なくとも上記上流側
    絞り部の開口面積を制御することを特徴とする機械式過
    給機付エンジンの吸気装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記過給機が駆動されるエンジンの高負荷域では、負荷
    の増大に伴って上記上流側絞り部の開口面積が上記下流
    側絞り部の開口面積以上で且つ該下流側絞り部の開口面
    積とともに徐々に増大するように上記両絞り部のうち少
    なくとも上記上流側絞り部の開口面積を制御することを
    特徴とする機械式過給機付エンジンの吸気装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 上記エンジン低負荷域における上記クラッチ手段による
    上記過給機の駆動領域を高回転域に設定し、該高回転域
    において上記開閉弁を開弁させるとともに、 上記過給機が駆動されるエンジンの低負荷・高回転域で
    は、エンジン回転数の増大に伴って上記上流側絞り部の
    開口面積が上記下流側絞り部の開口面積よりも小さく且
    つ該下流側絞り部の開口面積とともに徐々に増大するよ
    うに上記両絞り部のうち少なくとも上記上流側絞り部の
    開口面積を制御することを特徴とする機械式過給機付エ
    ンジンの吸気装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 上記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジンの
    要求吸入空気量を制御する主スロットル弁を、上記上流
    側絞り部には上記主スロットル弁と連動する副スロット
    ル弁をそれぞれ設けるとともに、 上記副スロットル弁の駆動部に、上記過給機の駆動停止
    領域において上記下流側絞り部の開口面積が、該駆動停
    止領域の最大負荷で且つ最大エンジン回転数での該下流
    側絞り部の第1開口面積まで増大するまでの期間だけ上
    記副スロットル弁を一定の中間開度に保持し、上記下流
    側絞り部の開口面積が上記第1開口面積を越えた以後に
    おいては上記副スロットル弁を上記主スロットル弁に連
    動させる駆動手段を備えたことを特徴とする機械式過給
    機付エンジンの吸気装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 上記上流側絞り部に電気的に作動制御される上流側絞り
    弁を設け、該上流側絞り弁によってエンジンの要求吸入
    空気量を制御することを特徴とする機械式過給機付エン
    ジンの吸気装置。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 上記過給機の駆動停止領域を、吸気圧力又はエンジント
    ルクに基づくエンジン負荷のパラメータと、エンジン回
    転数とにより設定する一方、 上記下流側絞り部に電気的に作動制御される主スロット
    ル弁を、また上記上流側絞り部にはアクセルと機械的に
    連結されアクセルと連動する上流スロットル弁を、それ
    ぞれ設けるとともに、 上記過給機の駆動停止領域において上記上流スロットル
    弁を中間開度に保持する規制手段を備え、 上記規制手段による上記上流スロットル弁の最小保持の
    中間開度を、上記過給機の駆動停止領域での最大エンジ
    ン回転数の同一回転数ラインと、エンジンが自動車に搭
    載された状態で平坦な路面を一定速度で走行させること
    ができるトルクを示すトルクラインとの交点に対応する
    トルクを生成するための要求吸入空気量を確保し得る部
    分開度に設定し、 上記主スロットル弁のフェイル検出時には上記過給機を
    上記クラッチ手段により強制的に駆動停止させるととも
    に、上記規制手段により上記上流スロットル弁を上記最
    小保持の中間開度に設定することを特徴とする機械式過
    給機付エンジンの吸気装置。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2において、 上記下流側絞り部を、少なくとも上記過給機の駆動停止
    領域では該下流側絞り部の開口面積を調整することで要
    求吸入空気量を制御するようにアクセル操作に応動する
    構成とする一方、 上記過給機の駆動停止領域が上記下流側絞り部の開口面
    積により設定され、該下流側絞り部の開口面積がエンジ
    ンの中間出力を得る一定の開口面積よりも小さい状態に
    おいては上記過給機が駆動停止され、該一定の開口面積
    を越えた状態においては上記過給機が駆動される如く構
    成したことを特徴とする機械式過給機付エンジンの吸気
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 エンジンが自動車に搭載された状態で平坦な路面を一定
    速度で走行させることができるトルクを示すトルクライ
    ン上における上記下流側絞り部の上記一定の開口面積時
    のエンジン回転数を上記過給機の駆動・駆動停止の基準
    回転数に設定したことを特徴とする機械式過給機付エン
    ジンの吸気装置。
  9. 【請求項9】 請求項7において、 上記過給機の駆動停止領域を設定する上記下流側絞り部
    の上記一定の開口面積を、変速機構のギヤ段に応じて変
    更するものとし、低速段側が高速段側に対して小さな開
    口面積に設定されていることを特徴とする機械式過給機
    付エンジンの吸気装置。
  10. 【請求項10】 請求項7において、 上記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジンの
    要求吸入空気量を制御する主スロットル弁を、上記上流
    側絞り部には上記主スロットル弁と連動する副スロット
    ル弁をそれぞれ設けるとともに、 上記副スロットル弁の駆動部に、上記下流側絞り部の開
    口面積が上記一定の開口面積まで増大するまでの期間だ
    け上記副スロットル弁を一定の中間開度に保持し、上記
    下流側絞り部の開口面積が上記第1開口面積を越えた以
    後においては上記副スロットル弁を上記主スロットル弁
    に連動させる駆動手段を備えたことを特徴とする機械式
    過給機付エンジンの吸気装置。
  11. 【請求項11】 吸気通路に設けられ且つ駆動伝達を接
    続・切断するクラッチ手段を介してエンジンの出力軸に
    より駆動される機械式過給機と、 上記吸気通路における上記過給機の上流部位と下流部位
    とを該過給機を迂回して接続するバイパス通路と、 上記バイパス通路をエンジンの運転状態に応じて開閉制
    御する開閉弁と備え、 上記開閉弁を、エンジンの低負荷域では開弁させ、高負
    荷域では閉弁させるとともに、 上記クラッチ手段による上記過給機の駆動領域を、上記
    エンジン高負荷域と、エンジン低負荷域のうち少なくと
    も一部領域に設定した機械式過給機付エンジンの吸気装
    置であって、 上記吸気通路における上記過給機の上流側の上記バイパ
    ス通路の分岐部よりも上流部位に該上流部位の吸気通路
    の開口面積を変化させる上流側絞り部を、上記吸気通路
    における上記過給機の下流側の上記バイパス通路の合流
    部よりも下流部位に該下流部位の吸気通路の開口面積を
    変化させる下流側絞り部を、それぞれ設け、該上流側絞
    り部と下流側絞り部でエンジンへの吸入吸気量を調整す
    る一方、 上記クラッチ手段によりエンジンの低負荷域における低
    回転域では上記過給機の駆動を停止させ、高回転域では
    上記過給機を駆動させるとともに、 エンジン低負荷域での上記過給機の駆動停止領域及び駆
    動領域は上記開閉弁を開弁させ、 上記両絞り部の開口面積の関係が、上記過給機の駆動停
    止領域では上記上流側絞り部の開口面積が上記下流側絞
    り部の開口面積よりも大きく、上記過給機が駆動するエ
    ンジン高負荷域では負荷の増大に伴って上記上流側絞り
    部の開口面積が上記下流側絞り部の開口面積以上で該下
    流側絞り部の開口面積とともに徐々に増大し、上記過給
    機が駆動するエンジン低負荷域は上流側絞り部の開口面
    積が上記下流側絞り部の開口面積よりも小さくなるよう
    に上記上流側絞り部と下流側絞り部のうち少なくとも上
    流側絞り部の開口面積を制御することを特徴とする機械
    式過給機付エンジンの吸気装置。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 上記過給機と該過給機よりも下流側に位置する上記バイ
    パス通路の合流部との間にインタクーラーを設けるとと
    もに、 上記下流側絞り部にはアクセル操作に基づいてエンジン
    の要求吸入空気量を制御する主スロットル弁が設けられ
    ていることを特徴とする機械式過給機付エンジンの吸気
    装置。
  13. 【請求項13】 請求項11において、 上記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジンの
    要求吸入空気量を制御する主スロットル弁を設ける一
    方、 上記過給機の駆動・駆動停止の基準を、 第1の回転数までの低回転域では一定の吸気圧力ないし
    一定のエンジントルクに基づくエンジン負荷のパラメー
    タで設定し、上記第1の回転数を越える高回転域では上
    記設定されたエンジン負荷のパラメータでの上記第1の
    回転数における上記下流側絞り部の開口面積に設定し、
    上記設定されたエンジン負荷及び上記設定された下流絞
    り部の開口面積より小さい側を上記過給機の駆動停止領
    域に設定するとともに、 上記第1の回転数を越える高回転域における上記下流側
    絞り部の開口面積以上で且つ上記一定のエンジン負荷よ
    り低負荷側の領域においては上記上流側絞り部の開口面
    積が上記下流側絞り部の開口面積よりも小さくなるよう
    に少なくとも上記上流側絞り部の開口面積を制御するこ
    とを特徴とする機械式過給機付エンジンの吸気装置。
  14. 【請求項14】 請求項11において、 上記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジンの
    要求吸入空気量を制御する主スロットル弁を設ける一
    方、 上記過給機の駆動停止領域の負荷方向の設定を一定の吸
    気圧力ないし一定のエンジントルクに基づくパラメータ
    により設定し、 上記過給機の駆動停止領域の最大負荷且つ最大回転数で
    の下流側絞り部の開口面積を基準とし、 上記駆動停止領域における上記上流側絞り部の開口面積
    を上記下流側絞り部の上記基準となる開口面積以上と
    し、 エンジン低回転域における上記過給機の駆動開始のエン
    ジン負荷を越えるとき、その時点での上記下流側絞り部
    の開口面積に上記上流側絞り部の開口面積が近づくよう
    に該上流側絞り部の開口面積を減少させることを特徴と
    する機械式過給機付エンジンの吸気装置。
  15. 【請求項15】 請求項13において、 上流側絞り部には、板状の上流スロットル弁と、該上流
    スロットル弁を迂回してその上流側と下流側とを接続す
    る上流スロットル弁バイパス通路と、該上流スロットル
    弁バイパス通路に備えられて該通路の開口量を調整する
    ことでエンジンへの吸入空気量を制御する電磁式の上流
    側流量制御弁とがそれぞれ設けられ、 上記開閉弁が開弁する一定のエンジン負荷以下で、エン
    ジンが自動車に搭載された状態で平坦な路面を一定速度
    で走行させることができるトルクを示すトルクライン上
    における該一定のエンジン負荷時の上記下流側絞り部の
    開口面積と、上記過給機の駆動停止領域を設定する上記
    一定のエンジン負荷での上記第1の回転数に対応する上
    記下流側絞り部の開口面積との範囲において、上記上流
    側流量制御弁により上記上流側絞り部の開口面積が上記
    下流側絞り部の開口面積より小さくなるように該上流側
    流量制御弁を減量方向に制御することを特徴とする機械
    式過給機付エンジンの吸気装置。
  16. 【請求項16】 請求項14において、 上記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジンの
    要求吸入空気量を制御する主スロットル弁を設ける一
    方、 上記上流側絞り部には、上記主スロットル弁と連動する
    板状の上流スロットル弁と、該上流スロットル弁を迂回
    してその上流側と下流側とを接続する上流スロットル弁
    バイパス通路と、該上流スロットル弁バイパス通路に備
    えられて該通路の開口量を調整する電磁式の上流側流量
    制御弁とをそれぞれ設けるとともに、 上記上流スロットル弁の駆動部には、上記過給機の駆動
    停止領域において上記下流側絞り部の開口面積が該駆動
    停止領域の最大負荷で且つ最大エンジン回転数での該下
    流側絞り部の基準開口面積まで増大するまでの期間だけ
    上記上流スロットル弁を一定の中間開度に保持し、上記
    下流側絞り部の開口面積が上記基準開口面積を越えた以
    後においては上記上流スロットル弁を上記主スロットル
    弁に連動させる駆動手段を備え、 上記上流側流量制御弁によりエンジン低回転域における
    上記過給機の駆動開始のエンジン負荷時に上記上流側絞
    り部の開口面積が上記下流側絞り部の開口面積に近づく
    ように制御することを特徴とする機械式過給機付エンジ
    ンの吸気装置。
  17. 【請求項17】 請求項11又は14において、 上記下流側絞り部に設けられた上記主スロットル弁を迂
    回してその上流側と下流側とを接続する下流側スロット
    ル弁バイパス通路と、 該下流側スロットル弁バイパス通路の吸入空気量を制御
    する下流側流量制御弁がそれぞれ設けられ、 エンジン回転数が、エンジン低負荷域における上記過給
    機の駆動開始のエンジン回転数を越えるとき、上記下流
    側流量制御弁により上記下流側スロットル弁バイパス通
    路の吸入空気量を増大させて上記下流側絞り部の開口面
    積を増大させ、上記上流側絞り部の開口面積が上記下流
    側絞り部の開口面積よりも小さくなるように上記両絞り
    部のうち少なくとも下流側絞り部の開口面積を制御する
    ことを特徴とする機械式過給機付エンジンの吸気装置。
  18. 【請求項18】 請求項11において、 上記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジンの
    要求吸入空気量を制御する主スロットル弁を設けるとと
    もに、 エンジンの加速要求量が大きいか否かを検出する加速要
    求量検出手段を設ける一方、 上記過給機の駆動停止領域の回転方向の設定を一定のエ
    ンジン回転数により設定し、 上記過給機の駆動停止領域の最大負荷且つ最大回転数で
    の下流側絞り部の開口面積を基準とし、 上記駆動停止領域における上記上流側絞り部の開口面積
    を上記下流側絞り部の上記基準となる開口面積とし、 エンジンの加速要求量が大きい時、エンジン回転数が低
    負荷域における上記過給機の駆動開始のエンジン回転数
    を越えるとき、上記下流側絞り部の開口面積が上記基準
    の開口面積となるまで若しくは上記基準の開口面積に近
    づくまで上記上流側絞り部の開口面積を保持させること
    を特徴とする機械式過給機付エンジンの吸気装置。
  19. 【請求項19】 請求項11において、 上記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジンの
    要求吸入空気量を制御する主スロットル弁を設ける一
    方、 上記過給機の駆動停止領域の負荷方向の設定を一定の吸
    気圧力ないし一定のエンジントルクに基づくパラメータ
    により設定し、 上記過給機の駆動停止領域の最大負荷且つ最大回転数で
    の下流側絞り部の開口面積を基準とし、 上記駆動停止領域における上記上流側絞り部の開口面積
    を上記下流側絞り部の上記基準となる開口面積とし、 エンジン低回転域における上記過給機の駆動開始のエン
    ジン負荷を越えるとき、上記下流側絞り部の開口面積が
    上記基準の開口面積となるまで若しくは上記基準の開口
    面積に近づくまで上記上流側絞り部の開口面積を保持さ
    せることを特徴とする機械式過給機付エンジンの吸気装
    置。
  20. 【請求項20】 請求項19において、 エンジン加速時における目標値が、上記過給機の駆動開
    始のエンジン負荷以上で、且つ上記下流側絞り部が上記
    基準の開口面積より小さい開口面積に設定された時は、
    その時点での上記下流側絞り部の開口面積に上記上流側
    絞り部の開口面積が近づくように該上流側絞り部の開口
    面積を減少させることを特徴とする機械式過給機付エン
    ジンの吸気装置。
  21. 【請求項21】 請求項11において、 上記下流側絞り部にアクセル操作に基づいてエンジンの
    要求吸入空気量を制御する主スロットル弁を設けるとと
    もに、エンジンの加速要求量が大きいか否かを検出する
    加速要求量検出手段を設ける一方、 上記上流側絞り部には、上記主スロットル弁と連動する
    板状の上流スロットル弁と、該上流スロットル弁を迂回
    してその上流側と下流側とを接続する上流スロットル弁
    バイパス通路と、該上流スロットル弁バイパス通路に備
    えられて該通路の開口量を調整する電磁式の上流側流量
    制御弁とをそれぞれ設けるとともに、 上記上流スロットル弁の駆動部には、上記過給機の駆動
    停止領域において上記下流側絞り部の開口面積が該駆動
    停止領域の最大負荷で且つ最大エンジン回転数での該下
    流側絞り部の基準開口面積まで増大するまでの期間だけ
    上記上流スロットル弁を上記基準開口面積に相当する一
    定の中間開度に保持し、上記下流側絞り部の開口面積が
    上記基準開口面積を越えた以後においては上記上流スロ
    ットル弁を上記主スロットル弁に連動させる駆動手段を
    備え、 エンジンの加速要求量が大きい時、上記上流側流量制御
    弁により上記過給機の駆動開始のエンジン負荷を越える
    とき上記上流側絞り部の開口面積が増大するように制御
    することを特徴とする機械式過給機付エンジンの吸気装
    置。
  22. 【請求項22】 請求項19又は21において、 過給空気を冷却するインタークーラーを上記過給機の下
    流側に設けるとともに、上記主スロットル弁を該インタ
    ークーラーより下流側に設けたことを特徴とする機械式
    過給機付エンジンの吸気装置。
  23. 【請求項23】 吸気通路に設けられ且つ駆動伝達を接
    続・切断するクラッチ手段を介してエンジンの出力軸に
    より駆動される機械式過給機と、 上記吸気通路における上記過給機の上流部位と下流部位
    とを該過給機を迂回して接続するバイパス通路と、 上記バイパス通路をエンジンの運転状態に応じて開閉制
    御する開閉弁と備え、 上記クラッチ手段による上記過給機の駆動停止領域を、
    エンジン低負荷域のうち少なくとも低回転域に設定し、 上記開閉弁を、上記過給機の駆動停止領域で開弁させ、
    駆動領域の高負荷域では閉弁させるようにした機械式過
    給機付エンジンの吸気装置であって、 上記吸気通路における上記過給機の上流側の上記バイパ
    ス通路の分岐部よりも上流部位に該上流部位の吸気通路
    の開口面積を変化させる上流側絞り部を、上記吸気通路
    における上記過給機の下流側の上記バイパス通路の合流
    部よりも下流部位に該下流部位の吸気通路の開口面積を
    変化させる下流側絞り部を、それぞれ設け、該上流側絞
    り部と下流側絞り部でエンジンへの吸入吸気量を調整す
    る一方、 上記下流側絞り部にはアクセル操作に基づいてエンジン
    の要求吸入空気量を制御する主スロットル弁が設けら
    れ、 上記開閉弁をエンジンの低負荷領域の全域で開弁させる
    とともに、 エンジンが自動車に搭載された状態で平坦な路面を一定
    速度で走行させることができるトルクを示すトルクライ
    ンを基準に、該トルクライン以上の高トルク側の全運転
    領域と該トルクライン未満の低トルク側の少なくとも高
    回転側の運転領域とにおける上記両絞り部の開口面積の
    関係を、上記高トルク側の運転領域では上記上流側絞り
    部の開口面積が上記下流側絞り部の開口面積よりも大き
    く、上記低トルク側の運転領域では上記上流側絞り部の
    開口面積が上記下流側絞り部の開口面積以下となるよう
    に上記両絞り部のうち少なくとも上記上流側絞り部の開
    口面積を制御することを特徴とする機械式過給機付エン
    ジンの吸気装置。
  24. 【請求項24】 請求項23において、 上記トルクライン未満の低トルク側の運転領域におい
    て、高負荷側の上記開閉弁の閉弁領域では上記上流側絞
    り部の開口面積と上記下流側絞り部の開口面積とが略同
    等となるように、また低負荷側の少なくとも高回転側に
    おける上記開閉弁の開弁領域では上記上流側絞り部の開
    口面積が上記下流側絞り部の開口面積よりも小さくなる
    ように、少なくとも上記上流側絞り部の開口面積を制御
    することを特徴とする機械式過給機付エンジンの吸気装
    置。
  25. 【請求項25】 請求項23において、 上記上流側絞り部に電気的に作動制御される上流側絞り
    弁を設け、該上流側絞り弁によってエンジンの要求吸入
    空気量を制御することを特徴とする機械式過給機付エン
    ジンの吸気装置。
  26. 【請求項26】 請求項23において、 上記過給機の駆動停止領域の最大エンジン負荷時におけ
    る上記トルクライン上のエンジン回転数を上記駆動停止
    領域の最大エンジン回転数に設定するとともに、 上記過給機の駆動停止領域では上記トルクライン未満の
    低トルク側の運転領域であっても上記上流側絞り部の開
    口面積が上記下流側絞り部の開口面積以上となるように
    上記両絞り部の開口面積を制御することを特徴とする機
    械式過給機付エンジンの吸気装置。
  27. 【請求項27】 請求項25において、 上記過給機の駆動停止領域の最大エンジン回転数をエン
    ジンに接続される変速機構のギヤ段に応じて変更するも
    のとし、 高速段側の上記最大エンジン回転数を上記最大負荷時に
    おける上記トルクライン上のエンジン回転数に設定する
    一方、 低速段側の上記最大エンジン回転数を該トルクライン上
    のエンジン回転数より低いエンジン回転数に設定し、 ギヤ段が低速段の時は上記過給機の駆動停止領域が狭く
    なるように構成するとともに、 該低速段で上記過給機の駆動開始のエンジン回転数を越
    えたとき、上記トルクライン未満の低トルク側の運転領
    域では上記上流側絞り部の開口面積が上記下流側絞り部
    の開口面積以下となるように少なくとも上記上流側絞り
    部の開口面積を制御することを特徴とする機械式過給機
    付エンジンの吸気装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7404293B2 (en) * 2004-07-22 2008-07-29 Yamaha Marine Kabushiki Kaisha Intake system for supercharged engine
JP2015161203A (ja) * 2014-02-26 2015-09-07 ヤンマー株式会社 エンジン装置
JP2017115767A (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 三菱自動車工業株式会社 エンジンの制御装置

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