JPH06217779A - アポエクオリンをコードするヌクレオチド配列、該配列を含む組換えベクター及び該ベクターを含む組換え微生物 - Google Patents

アポエクオリンをコードするヌクレオチド配列、該配列を含む組換えベクター及び該ベクターを含む組換え微生物

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JPH06217779A
JPH06217779A JP4347199A JP34719992A JPH06217779A JP H06217779 A JPH06217779 A JP H06217779A JP 4347199 A JP4347199 A JP 4347199A JP 34719992 A JP34719992 A JP 34719992A JP H06217779 A JPH06217779 A JP H06217779A
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    • C07K14/43504Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from invertebrates
    • C07K14/43595Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from invertebrates from coelenteratae, e.g. medusae

Abstract

(57)【要約】 【構成】 アポエクオリンをコードするヌクレオチド配
列、該配列を含む組換えベクター及び該ベクターを含む
組換え微生物。 【効果】 天然アポエクオリンの活性によく似たペプチ
ドを実験室での合成により又は微生物により製造でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は遺伝子工学分野に係り、より特定
的には、アポエクオリンタンパク質遺伝子を組換えベク
ターDNA内に挿入すること、及び微生物である受容菌
株に於いてアポエクオリンを産生することに係る。
【0002】アポエクオリン(apoaequori
n)は発光性クラゲであるエクオレア・ヴイクトリア
Aequorea victoria)から単離され
うる1本のポリペプチド鎖から成るタンパク質である。
このタンパク質が腔腸動物門のルシフェリン−分子を非
共有結合で結合し含有すると、それはエクオリンとして
知られているものになる。エクオリンはカルシウムイオ
ンの存在下で酸化され、可視光を発する。一度光が発せ
られると、使用されたタンパク質(アポエクオリン)を
酸化ルシフェリンから精製し得、その後適当な条件下で
天然又は合成ルシフェリンを用いて再び(電子と)結合
される。この再結合されたエクオリンにカルシウムイオ
ンを加えてやることで、再び光を発するようになる。従
って、アポエクオリンは様々な化学及び生物アッセイに
於けるマーカーとして使用することができるものであ
る。
【0003】天然のアポエクオリンは単一化合物ではな
くて、数種の分子の混合物を表わしている。数千にも及
ぶ個々のエクオレア(Aequorea)のエクオリン
を表わしているところの純粋な天然エクオリンを電気泳
動にかけると( 0.1mM EDTAを全ての緩衝液に含
有させて、非変性条件下のアルカリ性緩衝液中、オー・
ガブリエル(O.Gabriel),メソド・エンザイ
モロジイー(Methods Enzymol.)、22
巻、 565〜578 頁、1971年参照)、少なくとも6つの明
瞭な青色ルミネッセンスのバンドが、用いたゲル( 0.5
cm×10cm)を 0.1M CaCl2 中に浸すと見えるよう
になる。この観察は、同様な抽出物を等電点電気泳動に
かけ12本ものルミネッセンスバンドを観察したジェイ・
アール・ブリンクス(J・R・Blinks)及びジー
・シー・ハーレス(G・C・Harres)、(フエド
・プロス(Fed.Proc)、34巻、 474頁、1975
年)の結果と一致している。等電点電気泳動は電気泳動
よりも分離能が高いのでブリンクス及びハーレスはより
多くの種類(バンド)を観察したのである。しかしなが
ら、これらのバンドのどれも純粋なペプチドとして単離
されなかった。
【0004】更に、生物ルミネッセンスアッセイに使用
する為に必要とされる量を供給し得るだけ充分量のエク
オリン又はアポエクオリンをクラゲ又は他の天然資源か
ら生産することは困難である。従って、産業上利用し得
るだけの充分な量のアポエクオリンを生産する改良方法
が強く望まれている。
【0005】近年の発達した技術によって、大量に早く
増殖する微生物を使用して、産業上有用なタンパク質及
びペプチドをその天然に於ける由来源にかかわらず合成
することが可能になった。これらの技術は、或る適当な
微生物に、通常は別の生物で作られているタンパク質又
はペプチドを合成する能力を遺伝子的に付与することを
可能にする。
【0006】上記の技術は、全ての生物に於いて、遺伝
物質(普通はDNA)とその生物によって合成されるタ
ンパク質との間に存在する基本的な関係を利用するもの
である。この関係とは、タンパク質のアミノ酸配列がD
NAのヌクレオチド配列中に反映されているというよう
なことである。タンパク質中で最も共通して見られる20
種のアミノ酸の各々に特異的に対応している3ヌクレオ
チド配列のグループが1つ以上ある。各々の或る3ヌク
レオチド配列とそれに対応するアミノ酸との間の特異的
な関係は遺伝暗号を構成する。この遺伝暗号は全ての生
物にとって同一又は類似しているものと考えられてい
る。その結果、全てのタンパク質又はペプチドのアミノ
酸配列は、良く理解されている関係に従って、対応する
ヌクレオチド配列に反映されている。更に、原則的に
は、このヌクレオチド配列はどの生物によっても翻訳さ
れ得るものである。
【0007】
【表1】 第1表 遺伝暗号 フェニルアラニン(Phe) TTK ヒスチジン(His) CAK ロイシン(Leu) XTY グルタミン(Gln) CAJ イソロイシン(Ile) ATM アスパラギン(Asn) AAK メチオニン(Met) ATG リジン(Lys) AAJ バリン(Val) GTL アスパラギン酸(Asp) GAK セリン(Ser) QRS グルタミン酸(Glu) GAJ プロリン(Pro) CCL システイン(Cys) TGK トレオニン(Thr) ACL トリプトファン(Try) TGG アラニン(Ala) GCL アルギニン(Arg) WGZ チロシン(Tyr) TAK グリシン(Gly) GGL 終結シグナル TAJ 終結シグナル TGA 暗号:各々の3文字連鎖(3−letter trip
let)は左側に5′末端及び右側に3′末端を持つD
NAの3ヌクレオチドを表わしている。この文字はヌク
レオチド配列を形成するプリン又はピリミジンを塩基を
表わしている。
【0008】A=アデニン G=グアニン C=シトシン J=A又はG K=T又はC L=A,T,C又はG M=A,C又はT T=チミン X=YがA又はGの場合、T又はC X=YがC又はTの場合、C Y=XがCの場合、A,G,C又はT Y=XがTの場合、A又はG W=ZがC又はTの場合、C又はA W=ZがC又はTの場合、C Z=WがGの場合、A,G,C又はT Z=WがAの場合、A又はG QR=SがA,G,C又はTの場合、TC QR=SがT又はCの場合、AG S=QRがTCの場合、A,G,C又はT S=QRがAGの場合、T又はC 表1の3ヌクレオチドはコドンと呼称され、生物の遺伝
物質中に存在する時、DNA3ヌクレオチドとして表わ
される。これらコドンのタンパク合成に於ける発現には
伝令RNA(mRNA)の中間形成が必要とされ、これ
に関しては以下により詳細に述べる。mRNAコドンは
チミンの代りにウラシルがあることを別にすると表1の
DNAコドンと同じ配列を持ったものである。当分野に
於いては、反対の鎖極性(opposite stra
nd polarity)を持った相補的な3ヌクレオ
チドDNA配列は機能的には表1のコドンと同等のもの
と理解されよう。遺伝暗号に関して重要で良く知られて
いる特徴に、その遺伝暗号の持つ冗長性(redund
ancy)があり、それによって、タンパク質を構成す
るアミノ酸の殆んどについて、1つ以上のヌクレオチド
3連鎖コードが使用されている。
【0009】従って、或るアミノ酸配列をコードしてい
る幾つかの異なるヌクレオチド配列があり得る。このよ
うなヌクレオチド配列は、或る菌株がその中のある配列
を他の配列より効率良く翻訳することはあっても、それ
らが全ての生物に於いて同じアミノ酸配列を産生し得る
ので機能的に同等のものと考えられている。時には、或
る一定のヌクレオチド配列中にプリン又はピリミジンの
メチル化された変異体(variant)が見つかるこ
とがある。このようなメチル化によってもコードの関係
は全く影響を受けることはない。
【0010】基本的な概略に於いて、微生物に新規なタ
ンパク質を合成する能力を付与する方法は次の3ステッ
プを含むものである。(1) 所望タンパク質のアミノ酸配
列に関する遺伝的にコードされた情報を含む特定遺伝子
またはヌクレオチド配列を単離及び精製(又は化学合
成)し、(2) この単離したヌクレオチド配列を適当なベ
クター、典型的にはバクテリオファージ又はプラスミド
のDNAと組換え、そして(3) このベクターを適当な微
生物に移し、該所望の遺伝情報を含む受容微生物の株を
選択する。
【0011】上記のプロセスを産業上利用しようとする
際に遭遇する基本的に困難な点は第一段階、つまり所望
の特定遺伝情報を単離し精製することである。全ての生
物細胞に於いて、DNAは非常に高分子量のヌクレオチ
ド鎖の形態で存在している。細胞中には、各々の遺伝子
が数百のヌクレオチド長を持ち、10,000以上の特定タン
パク質のアミノ酸配列をコードしている10,000以上もの
構造遺伝子が含まれている。その殆んどの場合、4種類
のヌクレオチド塩基によって全ての現存する配列が形成
されている。この4種類のヌクレオチド塩基とはアデニ
ン(A) 、グアニン(G) 、シトシン(C) 及びチミン(T) で
ある。その結果、特定タンパク質の構造遺伝子を含有す
る長い配列は、全体として化学的組成及び物理特性に於
いて非常に良く似ている。このような配列の1つを、単
離したDNA中に存在する他の非常に多くの配列から分
離することは、従来の物理的、化学的調製方法では通常
達成され得ないものである。
【0012】先行技術に於いて、上記の一般的な操作方
法の第一段階を達成する為に二つの一般的な方法が用い
られてきた。第一の方法はしばしばショットガン法と呼
ばれるものである。この方法では、或る生物のDNAは
所望のヌクレオチド配列よりも通常長い断片に分断され
る。上記(1) の段階は本質的に迂回されている。該DN
A断片は、特定配列をあらかじめ精製することなく、直
ちに所望のベクターと組換えられる。粗分画段階は適宜
その間に行ない得る。全ての可能性を持った菌株の中か
ら、所望の遺伝情報を含む微生物の株を選択するのに微
生物遺伝学の選択技術を用いて行なうことができる。こ
のショットガン法には二つの重要な欠点がある。
【0013】このうち特に重要な点は、この操作によっ
て数百もの未知の遺伝子が受容微生物中に取込まれるこ
とになり、実験中に未知の遺伝素性を持った新規な株が
創り出されることである。従って、この操作を用いると
実験従事者と環境に対して災害をもたらす恐れがある。
【0014】ショットガン法の第二の欠点というのは、
所望株を産生する点で非常に効率が悪く、第一段階に於
ける分画の欠如を補償するに充分な検出力のある選択技
術を用い得るかどうかにかかっていることである。しか
しながら、本明細書の後段で明らかにされるように、前
記欠点を解消する方法が存在する。
【0015】第二の一般的方法は、細胞内の全遺伝情報
がある特定の時に発現されるということは、たとえある
としても極めてまれであるという事実を利用している。
特に、高等生物の分化した組織はある一時期に産生し得
るタンパク質のうちのほんの少しの部分しか合成してい
ないことがてるある。極端な場合には、このような細胞
は主に一種類のタンパク質を合成していることがある。
このような極端な場合には、適当な細胞から対応する伝
令RNAを単離することによって、問題の該タンパク質
をコードしているヌクレオチド配列を単離することが可
能であった。
【0016】伝令RNAはDNAのヌクレオチド配列情
報をタンパク質のアミノ酸配列構造に変換する過程に於
いて機能する。この過程の第一段階(転写)に於いて
は、産生すべきタンパク質を特定しているヌクレオチド
配列を持ったDNAの局部断片がRNA中に写し取られ
る。RNAは、デオキシリボースの代りにリボースが用
いられていること及びチミンの代りにウラシルが使用さ
れていること以外はDNAに類似しているポリヌクレオ
チドである。RNA中のヌクレオチド塩基はDNAの相
補的鎖間に存在するものとして良く知られている塩基対
合関係と同種の関係を形成することができる。A及びU
(T)は相補的であり、G及びCが相補的である。DNA
ヌクレオチド配列のRNA転写体は写し取られた配列に
対して相補的になる。このようなRNAは、細胞の遺伝
装置(genetic apparatus)とタンパ
ク質合成装置との間の媒介手段としての役割から伝令R
NA(mRNA)と呼称される。一般的には、細胞中で
ある特定の時に存在しているmRNAのみがその時に活
発に合成されているタンパク質に対応しているものであ
る。従って、主にある一種のタンパク質を合成すること
にその機能が従事しているような分化細胞はそのタンパ
ク質に対応しているRNA種を主に含んでいるものであ
る。これがうまくいきそうな場合には、分化細胞に於け
るこうしたタンパク質の特別な合成を利用して或る所定
のタンパク質をコードしている適当なヌクレオチド配列
を精製・単離することができる。
【0017】上記操作の主要な欠点は、細胞が主に単一
のタンパク質を合成しているものと確認できるような比
較的まれな場合にのみしかこの操作を適用し得ないとい
うことである。産業上関心が持たれているタンパク質の
多くはこのような特別な方法では合成されていないもの
である。所望のタンパク質は、或る一定の時期に或る組
織又は器官の細胞によって産生される百いくつもの様々
なタンパク質のうちの一つかも知れない。それにもかか
わらず、細胞中に存在するRNA種の組は通常DNA中
に存在している全配列のうちの一部分にすぎないのであ
るから、mRNA単離技術は有用であり、したがって初
期精製手段を提供していることになるのである。
【0018】極く最近の発展によると、ある配列がmR
NA配列の異種集団のうちの2%という低い頻度で存在
するような場合に於ても、該ヌクレオチド配列を単離・
精製できる操作が米国特許第4,363,877 号に開示されて
いる。更に、最初に単離された全RNA集団中もっと低
い頻度で存在する配列を単離・精製する為に、この操作
をmRNAを分画する公知の方法と組み合せることも可
能である。この方法は一般に、実際上どんな生物から抽
出したmRNA種に対しても適用し得、それ故に産業上
及び研究上興味のあるタンパク質を最終的に役に立つだ
けの量生産する為の強力な基本的な手段を提供するもの
である。
【0019】上記の方法はmRNA及びDNAの或る構
造上の特徴を利用し、或る種の酵素によって触媒される
反応を使用するものである。先行技術に於いて理解され
ているところの上記反応の性質及び構造上の詳細な点に
ついては本明細書中に記載し、上記米国特許に於いて更
に詳細に述べられるものである。
【0020】本明細書中で用いられる符号及び略号を次
表に示す。
【0021】
【表2】
【0022】天然の形態では、DNAは直鎖ポリヌクレ
オチド対の形態で存在する。前述の相補的塩基対合関係
というのは一方のストランドの各ヌクレオチド塩基が他
方のストランド上にあるそれと相補的な塩基と対峙して
在るように一対の鎖相互間に存在しているものである。
一方のストランドの全配列は他方のストランド上の相補
的配列によって鏡面反映させられている。一対の鎖(ス
トランド)が分離した時に、適当な前駆体モノマーから
新しいパートナーであるストランドを合成することが可
能である。一端から始まるモノマーの添加による配列は
元の完全なままのポリヌクレオチド鎖配列に相補的にな
るようにそれによって決定される。つまりこのポリヌク
レオチド鎖配列がその相補的パートナー合成に対する鋳
型として働くものである。DNAの特定ヌクレオチド配
列に対応するmRNAの合成に関してもこれと同様な原
理に従うものと理解されている。従って、転写された領
域に於いて、ある特定のmRNA分子はDNAの一本の
鎖に相補的であり、他方のDNA鎖と同一の配列を持つ
ことになる。生細胞中には、ある特定のタクパク質に対
するヌクレオチド配列を含む特定のDNA断片を選択的
に転写させるような酵素による機構が存在する。従っ
て、ある特別なタンパク質のアミノ酸配列をコードして
いるヌクレオチド配列を含むmRNAを単離することは
DNAそれ自体から同じ配列、すなわち遺伝子を単離す
ることと等価なものである。もし、mRNAが再転写さ
れそれに相補的なDNA(cDNA)を形成すると、そ
れによって正確なDNA配列が再構成されたことにな
り、適当な方法によって他の生物の遺伝物質中にこのD
NA配列を挿入することができる。従って、ある一定の
配列のこの二つの相補版は相互に変換し得、機能的に互
いに同等なものである。
【0023】DNA及びRNAのヌクレオチドサブユニ
ットは一つのヌクレオチド糖の5′位とそれと隣接して
いるものの3′位との間をリン酸ジエステル結合によっ
て互いに結び付けられている。このような結合の繰り返
しにより、一方の末端が他方の末端と区別され得るよう
な意味で極性を持った直鎖状ポリヌクレオチドが生じ
る。3′末端は遊離3′−ヒドロキシであり得、又はこ
のヒドロキシはリン酸塩(エステル)又はより複雑な構
造で置換されている場合もある。5′末端についても同
様である。真核生物、すなわち明確な核と有糸分裂装置
をもっている生物に於いては、機能mRNAの合成は通
常そのmRNAの3′末端にポリアデニル酸を付加する
ことを含むものである。従って、伝令RNAは、ポリチ
ミジル酸を付着させたセルロースのカラムクロマトグラ
フィによって、真核生物から単離した他のクラスのRN
Aから分離することができる。アビブ・エイチ(Avi
v,H.)及びレーダー・ピー(Leder,p.)、
プロス・ナト・アカド・サイ(Proc.Nat.Ac
ad.Sci.,),69巻、1408頁(1972年)を参照の
こと。オリゴdT、ポリU、又はポリT及びポリUの組
合せを含むクロマトグラフィ充填用物質、例えばポリU
−セファロース(poly U−Sepharose)
に対するポリAの塩基対合親和性(base−pair
ing affinity)を利用した他のクロマトグ
ラフィ手段も同様に用いることができる。
【0024】逆転写酵素(reverse trans
criptase)はRNA鋳型の存在下でRNA鋳型
鎖に相補的なDNAの合成を触媒するもので、この際に
はプライマーである3′−ヒドロキシを持っている相補
的なオリゴ又はポリヌクレオチドと四種のデオキシヌク
レオシド3リン酸、つまりdATP、dGTP、dCT
P及びdTTPを存在させる。この反応はmRNAの
3′末端近傍にオリゴデオキシヌクレオチドプライマー
が非共有結合的に会合することにより開始され、続いて
mRNAヌクレオチド配列との塩基対合関係で決められ
ている如くに、成長している鎖の3′末端への適当なデ
オキシヌクレオチドの付加が段階的に行なわれる。生成
分子はヘアピン構造として記述でき、元のRNAは、一
部分が一端に於いてそれ自身に対し折り畳まれているD
NAの相補鎖と水素結合によって対になっている。DN
AとRNAとの鎖は互いに共有結合によって結合してい
るものではない。逆転写酵素は一本鎖DNA鋳型を用い
た類似の反応を触媒することもでき、そのような場合、
得られる生成物は一端が一本鎖DNAのループによって
結びつけられている二本鎖DNAのヘアピンである。ア
ビブ・エイチ(Aviv,H.)及びレーダー・ピー
(Leder,P.),プロス・ナト・アカド・サイ
(Proc.Natl.Acad.Sci.,US
A),69巻、1408頁(1972年)及び、エフストラティア
ディス・エー(Efstratiadis.A.);カ
ファトス・エフ・シー(Kafatos,F.C.),
マキシアム・エー・エム(Maxam,A.M.)及び
マニアティス・ティー(Maniatis,T.)細胞
(Cell),7巻、279 頁(1976年)。
【0025】制限エンドヌクレアーゼはDNA中のリン
酸ジエステル結合を加水分解することのできる酵素であ
り、DNA鎖の連がり(continuity)に切れ
目を生起せしめる。もしもDNAが閉じたループの形状
である場合には、そのループは線状構造に変換させられ
る。制限酵素の主な特徴は、その加水分解作用がある特
定のヌクレオチド配列の箇所だけで生起するということ
である。
【0026】このような配列箇所はその制限エンドヌク
レアーゼに対する制限部位と呼ばれる。様々な生物源か
ら制限エンドヌクレアーゼが単離され、それらの制限部
位のヌクレオチド配列によって特徴づけられてきた。二
本鎖DNAに作用する時に、制限エンドヌクレアーゼの
幾種類かは同じ箇所で両鎖のリン酸ジエステル結合を加
水分解し、平滑末端を生じる。他のものは数ヌクレオチ
ド分だけ離れて結合を加水分解し、切断分子の各末端に
於ける遊離状態の一本鎖領域を生じる。このような一本
鎖末端は自己相補的で接着性(cohesive)であ
るから、加水分解されたDNAを再結合させるのに用い
ることができる。このような酵素の1種によって切断さ
れるDNAはどれでも同じ認識部位を含んでいるにちが
いないから、同じ接着末端が生じることになり、制限エ
ンドヌクレアーゼ処理したDNAの異種配列を同様に処
理した他の配列に結合させることが可能である。ロバー
ト・アール・ジェイ(Roberts,R.J.),ク
リト・レブ・バイオケム(Crit.Rev.Bioc
hem),4巻、123 頁(1976年)を参照のこと。
【0027】或る酵素に対する制限部位は比較的まれで
あり、不均一に分布している。或る特定の制限部位が一
定の断片内に存在するかどうかということは実験的に決
定すべきことである。しかしながら、様々な生物源から
多様な部位特異性を持った制限エンドヌクレアーゼが数
多単離また単離されつつあるので、千個のヌクレオチド
のある一定の断片が1つ以上の制限部位を含有している
可能性があると考えるのは道理にかなったことである。
【0028】一般的な技術的背景に関しては、ワトソン
・ジェイ・ディー(Watson,J.D.),遺伝分
子生物学(the Molecular Biolog
yof the Gene),3版、ベンジャミン(B
enjamin),メンロパーク(Menlo Par
k),カリフ(Calif),1976年;ダビッドソン・
ジェイ・エヌ(Davidson,J.N.),核酸の
生化学(The Biochemistry of t
he Nucleic Acids)、8版,アダムス
・アール・エル・ピー(Adams,R.L.P.),
バードン・アール・エイチ(Burdon,R.
H.),キャンベル・エー・エム(Cambell,
A.M.),及びスメリエ・アール・エム・エス(Sm
ellie,R.M.S.)改訂版、アカデミック・プ
レス、ニューヨーク、1976年;及びヘイズ・ダヴリュー
・(Hayes,W.)、バクテリア及びそのウイルス
の遺伝学、基礎遺伝学及び分子生物学の研究(The
Genetics of Bacteria and
their Viruses,Studies in
Basic Genetics and Molecu
lar Biology),2版、ブラックウェル科学
出版(Blackwell ScientificPu
b.),オクスフォード,1968年を参照のこと。
【0029】従って、本発明の目的は有用量のアポエク
オリンを供給し得るだけの微生物を提供することに在
る。
【0030】更に、本発明は微生物の中に挿入されてア
ポエクオリンを発現し得るような組換えDNAベクター
を提供することを目的とするものである。
【0031】また更に、所望の組換えDNAベクターを
生産する際に使用され得る、合成で製造されるか又は天
然源から単離し得るか特定構造を持ったDNA断片を提
供することも本発明のもう一つの目的である。
【0032】そうして更に、天然アポエクオリンの活性
によく似たペプチドを実験室での合成により又は微生物
により製造できるようにすることも本発明のもう一つの
目的である。
【0033】以上の本発明の目的およびその他の目的
は、本明細書中以下で直により明確になるであろうが、
以下の第1〜4式の化合物(1) およびその塩(2) から選
択される均一なペプチドを提供することによって達成し
得たものである。
【0034】
【化16】
【0035】上式中、Aはアラニン、Cはシステイン、
Dはアスパラギン酸、Eはグルタミン酸、Fはフェニル
アラニン、Gはグリシン、Hはヒスチジン、Iはイソロ
イシン、Kはリジン、Lはロイシン、Mはメチオニン、
Nはアスパラギン、Pはプロリン、Qはグルタミン、R
はアルギニン、Sはセリン、Tはトレオニン、Vはバリ
ン、Wはトリプトファン、及びYはチロシンである。
【0036】(b) 第2式として、第1式のP5 の代りに
S、N8 の代りにD、K11の代りにR、D78の代りに
E、A81の代りにE、K88の代りにR、D92の代りにC
又はE、E95の代りにK、K96の代りにR、A98の代り
にS、Q101 の代りにE、I10 2 の代りにP、I107
代りにL、I116 の代りにV、S127 の代りにD、S
135 の代りにA、T141 の代りにS、E144 の代りにD
になったもの(ここで、下付き番号は第1式のアミノ末
端から数えたアミノ酸位置を表わしている)。
【0037】(c) 第3式として、前記第1式又は第2式
に於いて、アミノ末端若しくはカルボキシ末端のいずれ
か、又はその両末端の1から15個のアミノ酸が欠如した
もの。
【0038】(d) 第4式として、前記第1式又は第2式
に於いて、アミノ末端若しくはカルボキシ末端のいずれ
か、又はその両末端に1から10個の付加アミノ酸を連続
的に結合したもの。
【0039】(2) 前記式を有する化合物の塩類。
【0040】以上のペプチドは腔腸動物門のルシフェリ
ンを結合しCa2+の存在下で光を放出することができ
る。
【0041】
【化17】
【0042】
【化18】
【0043】
【化19】
【0044】[式中、Aはデオキシアデニル、Gはデオ
キシグアニル、Cはデオキシシトシル、Tはデオキシチ
ミジル、JはA又はG;KはT又はC;LはA,T,C
又はG;MはA,C又はT;Xはそれに続くYがA又は
GのときはT又はC、それに続くYがC又はTのときは
C;Yはそれに先立つXがCのときはA,G,C又は
T、それに先立つXがTのときはA又はG;Wはそれに
続くZがG又はAのときはC又はA、それに続くZがC
又はTのときはC;Zはそれに先立つWがCのときは
A,G,C又はT、それに先立つWがAのときはA又は
G;QRはそれに続くSがA,G,C又はTのときはT
C、それに続くSがT又はCのときはAG;Sはそれに
先立つQRがTCのときはA,G,C又はT、それに先
立つQRがAGのときはT又はC;であり、下付き番号
は遺伝暗号によってこのヌクレオチド配列が対応するア
ポエクオリンのアミノ酸位置を示し、アミノ酸位置はア
ミノ末端から数えたものである]のヌクレオチド配列又
は前記のペプチドをコードしているヌクレオチド配列を
含むDNA分子、組換えDNAベクター、及び修飾微生
物もまた、遺伝子工学技術による上述のようなペプチド
の製造に関係する本発明の好適な一面の実施用として提
供される。
【0045】図面の簡単な説明 添付図面により特定の実施例で得られた結果を示す。前
記実施例は本発明を示すものであって、本発明を限定す
るものではない。
【0046】第1図は、オワンクラゲ(Aequore
jellyfish)から単離されたポリ(A+
RNAを用いてイン・ビトロで翻訳されたタンパクをオ
ートラジオグラフィー分析した結果を示す写真である。
翻訳は、オワンクラゲ ポリ(A+ )RNAの非存在下
(レーン1)、存在下(レーン3)で行なった。2種の
反応からの抗エクオリン免疫沈降タンパクを夫々、レー
ン2および4に示した。図の右側に、タンパク分子量標
準のホスホリラーゼb、BSA、卵アルブミン、炭酸脱
水酵素、SBT1およびリソチームの位置を示す。天然
エクオリンの位置も図示している。
【0047】第2(a) 図は、アポエクオリンをコードす
るDNA配列を含むオワンクラゲ(Aequorea
victoria jellyfish)から単離した
遺伝子の制限地図であり、第2(b) 図は、lacプロモ
ーターの下流でプラスミドに挿入された第2(a) 図のセ
グメントの制限地図である。
【0048】第3図は、 pAEQ1抽出物中のCa2+
依存性発光タンパク活性の時間および酸素依存性を示す
グラフである。使用した条件は次の通りである。
【0049】(a) 曲線1および2では、活性画分0.5m
l をβ−メルカプトエタノール2mMおよび腔腸動物の
ルシフェリン0.1 mMに調製し、4℃でインキュベート
した。適当な時間間隔で5μlを抜き取り、発光タンパ
ク活性を調べた。
【0050】(b) 曲線2では、Arガスを泡立てて溶
解O2 レベルを低下させ、混合物を表示した時に酸素と
接触させた。
【0051】(c) 曲線3では、 pAEQ1抽出物の代
りに培養混合物中に天然アポエクオリンを用いた。
【0052】第4図は、 pAEQ1抽出物から生ずるC
2+−依存性発光タンパク活性のゲル濾過プロフィール
のグラフである。 pAEQ1抽出物からの部分精製され
たアポエクオリン活性分を用いて、第3図に記載したよ
うにCa2+−依存性発光タンパク活性を発生された。次
いで、この発光タンパク画分(50μl)を、10mMED
TA、15mM Tris pH7.5 および100 mM K
Clを用いて平衡化させたG−75−40スーパーファイン
(superfine)カラム(ベッド容量30.7ml)に
充填した。各種分子量標識物質の溶離位置を示す。
【0053】好ましい具体例の記載 本発明者は、微生物中でタンパクアポエクオリンを発現
し得る組換えDNAベクターを初めて得、次いでアポエ
クオリンのアミノ酸配列を初めて同定した。これによ
り、均質なアポエクオリンの入手が可能となる。この情
報を用いて適量の均質アポエクオリンを入手することが
できる。各種組換えDNAベクターが得られる。一般的
な組換えDNA技法を用いて別の組換えDNAベクター
を産生することができる。アポエクオリンを発現する形
質転換体もこの技術の例として産生された。
【0054】アポエクオリンのアミノ酸配列を表3に示
す。
【0055】
【表3】
【0056】各アミノ酸を1文字で表記してアポエクオ
リンのアミノ酸配列を示す。配列中の微不均一性の位置
を括弧内の文字で示す。表示したアミノ酸置換全てで生
物学的機能性を有するエクオリンを表わす。上記配列中
の文字に対応するアミノ酸は次の通りである。
【0057】A:アラニン,C:システイン,D:アス
パラギン酸,E:グルタミン酸,F:フェニルアラニ
ン,G:グリシン,H:ヒスチジン,I:イソロイシ
ン,K:リシン,L:ロイシン,M:メチオニン,N:
アスパラギン,P:プロリン,Q:グルタミン,R:ア
ルギニン,S:セリン,T:トレオニン,V:バリン,
W:トリプトファン,Y:チロシン ペプチドのアミノ酸とペプチドをコードするDNA配列
との間に明確な対応関係があることは知られているの
で、アポエクオリン(或いは後記する変性ペプチド)を
コードするRNA分子またはDNA分子のDNA配列は
このアミノ酸配列から容易に誘導され得る。アポエクオ
リンDNAの一本の鎖のヌクレオチド配列を表4に示
す。表中、数字はタンパクのアミノ末端で開始するアミ
ノ酸配列および対応するDNAコドン配列を示す。mR
NAではUがTに代わっている点を除いてDNA配列は
mRNA配列に対応している。
【0058】
【表4】
【0059】
【表5】
【0060】
【表6】
【0061】
【表7】
【0062】
【表8】
【0063】
【表9】
【0064】遺伝子のDNA配列は十分に同定されてい
るので、DNA遺伝子を全くの化学的合成によって産生
することができる。その後、遺伝子を公知の組換えDN
A技法を用いて多くの入手可能なDNAベクターに挿入
することができる。従って、本発明は、本願出願当時一
般に自由に入手できる試薬、プラスミドおよび微生物を
用いて実施されうる。
【0065】例えば、塩基長さが100 以上のヌクレオチ
ド配列は、アプライドバイオシステムス(Applie
d Biosystems)モデル 380 A DNA合
成装置を用いて容易に合成されうる。
【0066】なお同装置については、例えばジェネティ
ックエンジニアリングニュース(Genetic En
gineering News)、Nov/Dec.19
84p.3に広告されている如く周知のものである。前記
オリゴヌクレオチドを後記する技術を用いてスプライス
すると本明細書に記載されているヌクレオチド配列が得
られる。
【0067】更に、本明細書に記載されているペプチド
類を容易に直接合成しうる自動化装置も入手可能であ
る。上記ジェネティックエンジニアリングニュースの同
じ号には、99%を超える結合効率を有する市販の自動ペ
プチド合成装置の広告が掲載されている(p.34)。前
記装置を用いると、直接合成により或いは他の公知の方
法で結合されうる一連の断片を合成することにより本発
明のペプチドを簡単に得ることができる。
【0068】表3に示した特定のペプチド配列の他に、
これらの配列をベースとし僅かな変更を加えた他のペプ
チドもアポエクオリンの生物化学的活性を有する。例え
ば、配列末端の一方もしくは両方から最高15個のアミノ
酸が欠けていても、ルシフェリンおよびカルシウム結合
能は失なわれない。同様に、末端の一方もしくは両方に
最高10個のアミノ酸が更に付加されていてもよい。こう
した変更(修正)は、ルシフェリンおよびカルシウム結
合部位が上記配列の中央のアミノ酸にあるから可能なの
である。例えば、アミノ酸40−100 にルシフェリン結合
部位があるようである。末端は生物学的活性に比較的重
要な影響を及ぼさないので、付加アミノ酸の本質は重要
でなく、かつ上記アミノ酸のいずれでもよい。
【0069】アミン末端の付加アミノ酸が生物発光に大
した影響を有しないことを立証する実験データもある。
しかしながら、上記した特定式により極めて近似したも
の、特にいずれかの末端の10個あるいはそれ以下好まし
くは5個あるいはそれ以下のアミノ酸を欠くか、もしく
はいずれかの末端に7個あるいはそれ以下、好ましくは
4個あるいはそれ以下のアミノ酸が付加されている化合
物が好ましい。
【0070】分子の中央部分のアミノ酸を置換すること
は、生物学的活性を維持するためにより限定される。し
かしながら、表3または表4に示した微不均一性の全ゆ
る部分が生物学的機能を有する置換を示し、指示した置
換をいかように組合わせても機能性分子を表わすであろ
う。表3および表4中、メインライン(表3中かっこで
くくってない配列)または第1エントリー(表4のかっ
こ内の最初のもの)はその位置でより広く用いられてい
るアミノ酸またはヌクレオチドを示しより好ましいもの
である。
【0071】更に前記ペプチドおよびDNA分子を僅か
に変更させたものも、当業者には明らかなようにより詳
細に述べるペプチドおよびDNA分子と同等のものとし
てみなされる。例えば、特に置換が結合部位のアミノ酸
に関連していないならば、ロイシンをイソロイシンまた
はバリンで、アスパラギン酸をグルタミン酸で、トレオ
ニンをセリンで単離(isolated)置換しても、
或いはアミノ酸を構造的に関連するアミノ酸で同様に置
換しても、得られた分子の生物学的活性に重大な影響は
ないことは予想される。機能性ペプチドに変化が生じる
かどうかは得られたペプチドをルシフェリンとインキュ
ベートし、次いでカルシウムイオンと接触させることに
より簡単に調べることができる。この方法についての詳
細は後記する。光が発すれば置換は実体的ではなく、被
験分子は表3の分子と同等である。1個あるいはそれ以
上の置換が行なわれているペプチドも同様にして容易に
試験されうる。
【0072】前記ペプチドをコードするDNA分子は、
表1に示したコドンのリストから容易に決定され、これ
も同様に表4のDNA配列と同等のものとみなされる。
実際ペプチド内のDNAコドンとアミノ酸とは1:1で
対応しているので、ペプチドでの置換あるいは他の変化
に関する本明細書中の議論は対応するDNA配列や、そ
の配列を含むDNA分子、組換えベクターまたは形質転
換微生物(およびその逆)にも均等にあてはめることが
できる。
【0073】表4に示した特定のヌクレオチドに加え
て、本発明のDNA(或いは対応するRNA)分子は前
記特定のヌクレオチドの前後いずれに追加のヌクレオチ
ドを有していてもよい。例えば、ポリAを3′末端に付
加することもできる。何れかの末端に短い(例えば20よ
り少ないヌクレオチド)配列を付加して、制限酵素部位
に対応する末端配列としてもよい。停止コドンをペプチ
ド配列に続けて、転写を終止させてもよい。更に、遺伝
子の上流にプロモータ領域或いは他のコントロール領域
を含むDNA分子を生成することもできる。本発明の配
列を含むDNA分子は全て細かく断片化されて本明細書
に後記する種類のオリゴヌクレオチドプローブを産生す
ることができるので、前記DNA分子は全て少なくとも
1つの目的に対して有用である。
【0074】本発明のペプチドは、直接合成により或い
は本明細書に記載されているクローン化遺伝子を用いる
ことにより初めて均質物として作成されうる。ここで
“均質(homogeneous)”とは、ペプチド或
いはDNA配列について言及するときには、当該組成物
中に存在する実質的に全ての分子の一次分子構造(即ち
アミノ酸もしくはヌクレオチド配列)が同一であること
を意味する。前記した“実質的に”という用語は少なく
とも95重量%、より好ましくは少なくとも99重量%、最
も好ましくは少なくとも99.8重量%を意味する。均質ペ
プチドあるいはDNA配列の全分子に由来する断片が存
在する場合、そのような断片が5重量%以下、好ましく
は1重量%、より好ましくは0.2 重量%以下存在してい
るならば均質性(homogeity)を調べるときに
考慮しなくともよい。何故ならば、(天然アポエクオリ
ン中に存在する混合物のように)一次分子構造が異なる
分子量の類似した幾つかの分子が存在する混合物とは対
照的に、単一の一定した構造を有する全分子(およびそ
の断片)の存在を“均質”という用語が指しているから
である。本明細書で使用した“単離された(isola
ted)”という用語は、夫々他のペプチド類、DNA
類またはRNA類から分離されかつこの生化学的溶液中
に通常存在する溶媒、緩衝液、イオン或いは他の成分の
みの存在下でみとめられる純粋なペプチド、DNA或い
はRNAを指す。“単離された”の中に、天然の(na
tive)状態の天然物質、或いは(例えばアクリルア
ミドゲル中で)成分に分離されているが純粋な物質また
は溶液としては得られていない天然物質は含まれない。
本明細書中“純粋”という用語は上記した“実質的に”
と同じ数値制限を有するのが好ましい。本明細書中“…
…により置換される”或いは“置換”というフレーズ
は、指示した“置換”アミノ酸が別の式中に存在するこ
とが指示されているアミノ酸と同じ位置に存在する場合
(例えばセリンがプロリンの代りに5の位置に存在する
場合)存在するペプチドを指すのであって行なわれる作
用そのものを指すとは限らない。
【0075】本明細書に記載のペプチドの塩類とは、該
ペプチドが各種pHの水溶液中に存在する(或いは前記
水溶液から単離された)ときに天然に存在するものであ
る。上記した生物学的活性を有するペプチドの塩類は全
て本発明の範囲内にあるとみなされる。カルボン酸残基
のアルカリ、アルカリ土類および他の金属塩、アミノ残
基の酸付加塩(例えばHCl)および同一分子内のカル
ボン酸残基とアミノ残基との反応により形成される両性
イオンが例示される。
【0076】本発明は特に、表3および表4にリストさ
れているアミノ酸やコドンの可能な選択に基づく組合せ
を選択することによってなされうる種々のヌクレオチド
またはペプチドの可能な変形の各々および全てを包含し
ており、これら全ての変種も特に開示されたものとみな
される。
【0077】本発明の好ましい具体例では、mRNAと
してコードされる遺伝情報はオワンクラゲ(Aequo
rea jellyfish)から得られ、DNA遺伝
子の構成に使用される。続いて前記DNA遺伝子を用い
て本発明ペプチドが産生される。
【0078】オワンクラゲの光発光器官からの細胞抽出
物を使用することが好ましい。ただし、全体細胞抽出物
を使用することも可能である。典型的には、クラゲまた
はその一部を小片に切断し(切り刻み)、小片をすり砕
して初期の粗細胞懸濁液を形成する。細胞懸濁液に音波
処理あるいはその他の処理を加えて細胞膜を破壊し、粗
な細胞抽出物を得る。所望により、公知の生化学的手法
(例えばタンパクの選択的沈殿)を用いて初期精製する
こともできる。粗の細胞抽出物あるいはそれからの部分
精製RNA部分を処理して更にRNAを分離する。例え
ば粗な細胞抽出物を、1インチ× 3.5インチのニトロセ
ルロースチューブ中の 5.7M CsCl、10mM Tr
is−HCl、pH7.5 、1mM EDTAの5mlクッ
ションの頂部に重層し、SW27ローター(ベックマン・
インストルメント社(Beckman Instrum
ents Corp.),フラートン(Fullert
on),カリホルニア)を用いて15℃、27000rpmで16時
間遠心分離することができる。遠心分離後、チューブ内
容物をデカントし、チューブから水を流去させ、澄明な
RNAペレットを含む底 1/3cmをレーザー刃で切断す
る。ペレットをフラスコに移し、10mM Tris−H
Cl、pH7.5 、1mM EDTA、5%サルコシル
(sarcosyl)および5%フェノール20ml中に溶
解させる。次いで溶液をNaCl 0.1Mに調整し、フェ
ノール−クロロホルム混合物(1:1)40mlを加えて振
盪させる。RNAが、 0.2M酢酸ナトリウムpH5.5 の
存在下でエタノールを用いて処理すると水性相から沈殿
し、これを遠心分離により回収する。この方法の代り
に、細胞源からRNAを単離する別のいずれの方法を使
用することも可能である。
【0079】配列および分子サイズの点で不均質な、ポ
リアデニル化された、粗なあるいは部分的に精製された
mRNAのような各種形態のRNAも使用されうる。R
NA単離方法の選択性は、単離されたmRNAの不均一
分散相中に所望のmRNAを多く含ませることになるあ
らゆる方法によって影響される。上記のような使用した
予備的精製方法によってmRNAのエンドヌクレアーゼ
開裂(endonucleolytic cleava
ge)を招かなければ、本発明の遺伝子の作成にどんな
精製方法も使用しうる。
【0080】所望のmRNA配列を豊富にするための予
精製は、RNAを細胞から単離後RNAを分画化するた
めの従来方法を用いて行うこともできる。RNAを分解
することのないあらゆる技術が使用できる。ショ糖勾配
での調製用沈降法およびゲル電気泳動法が特に適当であ
る。
【0081】mRNAは、mRNAの分解を妨ぐ条件下
で源細胞から単離しなければならない。RNase酵素
はRNAヌクレオチド配列を加水分解する能力を有して
いるので、これら酵素の作用は特に避けなければならな
い。細胞からの抽出中にRNaseを阻害する適切な方
法としては、細胞破壊段階で4Mグアニジニウムチオシ
アネートおよび1Mメルカプトエタノールを使用するこ
とが適当である。加えて、単離されたRNAのRNas
e分解を抑えるには低温度および5.0 に近いpHが有用
である。
【0082】一般に、mRNAは汚染タンパク、DN
A、ポリサッカライドおよび脂質を本質的に含まずに作
成される。このように精製するための標準的な方法は当
業界で公知である。こうして単離されたRNAは非メッ
センジャーおよびメッセンジャーRNAを含む。真核生
物のmRNAを分離するには、真核生物mRNAの3′
末端にポリアデニル酸が存在するためにもたらされる水
素結合特異性を利用して、オリゴーdTセルロースある
いは他のオリゴヌクレオチド置換カラム材料例えばポリ
U−セファロースのカラムを用いるクロマトグラフィー
にかけるのが一般的である。
【0083】通常の次の工程は、単離されたmRNAの
不均質配列に相補的なDNAを形成することにある。こ
の反応のために原則的にはmRNA鋳型の相補的DNA
コピーを正確に形成しうる酵素であれば使用しうるが、
逆転写酵素が選択される。反応は先行技術に記載された
条件下で、鋳型としてmRNAおよびDNA鎖の前駆物
質として4種のデオキシヌクレオシド トリフォスフェ
ート、即ちdATP、dGTP、dCTPおよびdTT
Pの混合物を用いて実施される。反応過程をモニター
し、クロマトグラフィーや電気泳動等で分離後生成物を
回収するための目印(tag)を与えるために、かつ回
収率を定量評価する目的で、ヂオキシヌクレオシド ト
リフォスフェートの1種のアルファ位を放射性同位元素
例えば32Pで標識することが好都合である。上記したエ
フストラティアディス、エー(Efstratiadi
s,A.)らの文献を参照されたい。
【0084】逆転写酵素反応により生成されるcDNA
転写物は、mRNA鋳型に対する各転写物の開始点およ
び終結点が異なっているために5′末端並びに3′末端
の配列が幾分異質である。5′末端の変異性は、合成を
開始するために使用されるオリゴ−dTプライマーはm
RNAのポリアデニル化領域に沿った各種地点で結合し
得るためと考えられる。
【0085】cDNA転写物はポリ−A領域の中間点で
合成が開始され、各種長さのポリ−A領域がオリゴ−d
Tプライマーの初期結合サイトに応じて転写される。こ
の不確実性は、オリゴ−dTトラクト(tract)に
加えてRNA配列それ自体のヌクレオチド1個あるいは
2個を含むプライマーを使用すれば避けられ、転写反応
を開始するのに好ましくかつ一定の結合サイトを有する
プライマーが生成される。
【0086】cDNA転写物(transcript)
の3′末端の不確実性は、逆転写酵素反応に影響を及ぼ
す各種因子およびRNA鋳型の部分的分解の恐れによる
ものである。最大長さを有する特定のcDNA転写物
は、逆転写酵素反応条件を十分な長さ(full le
ngth)の合成に好都合でありDNA短鎖の合成を抑
制するように選択すれば極めて容易に単離される。トリ
骨髄芽球症ウイルス逆転写酵素のための好ましい反応条
件は、米国特許第4,363,877 号明細書の実施例に記載さ
れており、前記明細書は本明細書中に緩用される。長鎖
DNA転写物を高い確実度で最大に生成すべく変更され
うる特殊パラメーターは反応温度、塩濃度、酵素量、鋳
型に対するプライマー濃度および反応時間である。
【0087】温度および塩濃度条件は、オリゴ−dTプ
ライマーとRNA鋳型のポリアデニル化部分との間の特
殊な塩基対合(base−pairing)を最適にす
るように選択される。適切に選択された条件下で、プラ
イマーはRNA鋳型のポリアデニル化領域で結合し、短
かいA−リッチ配列のような鋳型上の別の位置でのプラ
イマー結合による非特異的開始反応は実質的に避けられ
る。温度および塩濃度の影響は相互依存性である。温度
を高くし塩濃度を低くすると、特異的な塩基対合相互作
用の安定性が低下する。反応時間は、非特異的開始反応
を回避しかつ分解の機会を最小限にするために出来る限
り短く保たれる。反応時間は温度と相関関係にあり、温
度が低ければ反応時間は長時間を要する。42℃では1〜
10分の反応時間が適当である。プライマーはRNA鋳型
に対して50〜500 倍モル過剰に存在させなければなら
ず、酵素もRNA鋳型に対して同様にモル過剰で存在さ
せなければならない。過剰の酵素およびプライマーを使
用すると開始反応およびcDNA鎖の成長が促進され、
長鎖のcDNA転写物が限られた短いインキュベーショ
ン時間内に効率よく産生される。
【0088】多くの場合、mRNAから転写された一本
鎖cDNAを使用して該cDNAをさらに精製すること
が可能であろう。しかし下記に論ずるように、所望の制
限酵素が2本鎖DNAに対してしか作用しない場合があ
る。この場合、前記のようにして調製されたcDNA
は、例えばリバーストランスクリプターゼのようなDN
Aポリメラーゼ及び1本鎖DNAを加水分解できるヌク
レアーゼを使用して、2本鎖DNA合成用の鋳型として
使用できる。この方法による2本鎖DNAの調製方法は
先行文献に記載されている。例えば、ウルリッチ(Ul
lrich).A.,シャイン(Shine).J.,
チャーグゥイン(Chirgwin).J.,ピクテッ
ト(Pictet),R.,ティシエー(Tische
r)、E.,ルター(Rutter)、W.J.及びグ
ッドマン(Goodman),H.M.サイエンス(S
cience)196 ,1313(1977)を参照されたい。必
須ではないが所望により米国特許第4,363,877 号の方法
によりcDNAを更に精製することも可能である。この
方法においては、不均一mRNA配列の転写により調製
された不均一cDNAを、1種あるいは2種の制限エン
ドヌクレアーゼにより処理する。使用するエンドヌクレ
アーゼの選択はまず第1に、単離したいcDNA配列中
に存在する酵素認識部位の予備測定に依る。この方法は
2つのそのような部位の存在に左右される。該部位が同
一である場合、一つの酵素で十分である。所望配列は両
部位で開裂され、所望cDNA配列に関する限りサイズ
の不均一性が取り除かれ、所望配列を含み長さが均一な
フラグメント(断片)と指称する分子の数が増大する。
制限部位が異なる場合は、所望の長さの均一なフラグメ
ントを生成するために2つの酵素が必要である。
【0089】所望のタンパク質の全体あるいは一部をコ
ードする最適長さのヌクレオチド配列フラグメントを生
成できる制限酵素の選択は経験的に成されなければなら
ない。所望のタンパク質のアミノ酸配列が既知である場
合は、制限エンドヌクレアーゼ開裂により生成された統
一された長さのフラグメントのヌクレオチド配列を、そ
れがコードするアミノ酸配列と、全ての生物の形態に共
通な遺伝子コード(遺伝暗号)の公知の関係を使用して
比較することができる。しかしながら、部分的な配列に
基いて必要程度に正確な同定ができるので、所望タンパ
ク質の完全なアミノ酸配列は必要ではない。所望タンパ
ク質のアミノ酸配列が既に判明していない場合、制限エ
ンドヌクレアーゼ開裂によって生成された統一長のポリ
ヌクレオチドは、適当なin vitroのタンパク質
合成系において所望タンパク質の合成を検知し得るプロ
ーブとして使用し得る。あるいは、mRNAはアフィニ
ティークロマトグラフィーにより精製し得る。当業者に
より考えられ得るその他の技術も本目的に適当なものと
なろう。
【0090】使用に適した制限酵素の数は、一本鎖cD
NAを使用するか2本鎖cDNAを使用するかに依る。
好ましい酵素は一本鎖DNAに対して作用できるもので
あり、一本鎖DNAはmRNA逆転写の直接の反応生成
物である。現在知られている一本鎖DNAに作用し得る
制限酵素の数は限られている。酵素HaeIII ,Hha
I及びHin(f)Iが現在知られている適したもので
ある。さらに、酵素MboIIも一本鎖DNAに作用し得
る。さらに研究されて他の制限酵素が一本鎖DNAに作
用し得ることが判明した場合は、そのような酵素も好ま
しい酵素の一端に加えられるであろう。2本鎖cDNA
に特異的なものも適した酵素に加えられる。このような
酵素は、2本鎖cDNAを生成するために付加的な反応
を必要とし、長い配列のロス及び不完全な回収によるそ
の他のロスの機会を増加させるので好ましくない。二本
鎖cDNAを使用すると更に、事後の配列分析がより複
雑で労力を要するという技術的不利を招く。これ等の理
由から一本鎖cDNAが好ましいが、2本鎖DNAの使
用も可能である。実際、本発明は当初2本鎖cDNAを
用いて実施されたものである。
【0091】制限エンドヌクレアーゼ処理のために調製
されるcDNAは、放射活性標識をして後の分離段階で
検知し得るようにしてもよい。好ましい方法は32Pのよ
うな放射活性標識を4つのデオキシヌクレオシドトリフ
ォスフェート前駆体のうちの1つのα位置に結合するも
のである。最高の活性は、放射活性前駆体の濃度が非放
射活性形状のものの濃度に対して高い時に得られる。し
かしどのようなデオキシヌクレオシドトリフォスフェー
トの全濃度も、逆転写酵素反応において得られるcDN
Aの長さを最大にするために30μMよりも大きくなけれ
ばならない。エフストラティアディス(Efstrat
iadis)、A.,マニアティス(Maniati
s)、T.,カファトス(Kafatos)、F.
C.,ジェフリー(Jeffrey)、A.及びボーナ
キス(Vournakis)、J.N.,セル(Cel
,367 (1975)を参照されたい。cDNAのヌク
レオチド配列を決定する目的で、ポリヌクレオチドキナ
ーゼ酵素により触媒される反応において32Pで5′末端
を標識するのが便利である。マキザム(Maxam)、
A.M.及びギルバート(Gilbert)、W.,
ロク・ナトル・アカド・スシ(Proc.Natl.A
cad.Sci.)USA 74,560 (1977)を参照さ
れたい。
【0092】一つの制限酵素あるいは2つの制限酵素の
組合せの作用により生成されたフラグメントは、異なる
長さに基いてポリヌクレオチドを分離できる何等かの方
法により、お互いに及び認識部位を欠く不均一分散配列
(heterodisperse sequence
s)から分離し得る。そのような方法としては様々な電
気泳動法及び超遠心を使用した沈降法が含まれる。ゲル
電気栄導は、ポリヌクレオチド長に基いて最良の分解能
が得られるので好ましい。さらに該方法では分離物質の
定量的回収が容易である。便利な電気泳動法がディング
マン(Dingman)、C.W.及びピーコック(P
eacock)、A.C.,バイオケミストリー(Bi
ochemistry),,659 (1968)及びマニア
ティス(Maniatis)、T.,ジェフリー(Je
ffrey)、A.及びバンドサンド(van de
Sande)、H.,バイオケミストリー14、3787
(1975)に開示されている。
【0093】種々のソースから得られたcDNA転写物
の殆どは、制限エンドヌクレアーゼ処理に先立ち、長さ
において不均一分散であることが判明するであろう。適
当に選択された制限エンドヌクレアーゼあるいはエンド
ヌクレアーゼ対の作用により、所望の配列を含むポリヌ
クレオチド鎖が各制限部位で開裂され、統一長のポリヌ
クレオチドフラグメントを生成する。ゲル電気泳動にお
いてこれ等は異なるバンドを形成することが観察され
る。他の配列における制限部位の有無により、他の分離
したバンドが同様に形成され得るが、それは所望配列の
ものとは異なる長さのものであろう。従って制限エンド
ヌクレアーゼ作用の結果により、ゲル電気泳動パターン
は1つ以上の分離したバンドを見せるが、残りのcDN
Aは不均一分散のままになるであろう。所望のcDNA
配列が、存在する主要なポリヌクレオチドの種から成る
場合は、電気泳動パターンはこのcDNAの殆どが分離
バンド中に存在するということを示すであろう。
【0094】2つの異なる配列が制限酵素により開裂さ
れて殆ど同じ長さのフラグメントを生成するということ
はありそうにもないが、規定長のフラグメントの純度検
定法は望ましいものである。電気泳動バンドの配列分析
は、バンド中の物質の10%以上の不純物の検出には使用
できる。最初の単離方法に適用したのと同じ一般的原理
に基いて、低レベルの不純物を検知する方法が研究され
て来た。該方法においては、所望ヌクレオチド配列フラ
グメントが最初の単離においては使用されなかった制限
エンドヌクレアーゼに対する認識部位を含んでいること
が必要である。ゲル電気泳動バンドから溶出されたポリ
ヌクレオチド材料を所望配列に内的に作用し得る制限エ
ンドヌクレアーゼで処理すると、所望配列が殆どは非等
長の2つのサブフラグメントに開裂される。これ等のサ
ブフラグメントは電気泳動においてそれぞれの長さに対
応する位置に別々のバンドを形成し、それ等の合計は開
裂前のポリヌクレオチドの長さに等しいはずである。制
限酵素に対して敏感でない最初のバンド中の不純物は最
初の位置に移動するであろうと考えられる。前記酵素に
対する1つ以上の認識部位を含む不純物は2つ以上のサ
ブフラグメントを生成すると考えられる。認識部位の分
布は本質的にランダムであると考えられるので、不純物
が所望配列のフラグメントと同じ大きさのサブフラグメ
ントを生成する可能性は極めて低い。放射活性標識ポリ
ヌクレオチドバンドに存在する材料の量は、各バンドに
存在する放射活性の量の定量測定、あるいはその他の適
当な方法により測定できる。所望配列のフラグメントの
純度の定量的測定は、所望配列のサブフラグメントを示
すバンド中に存在する材料の量を材料総量と比較して得
ることができる。
【0095】前記の分離、あるいは所望の遺伝子を単離
するその他の方法の後、該配列を再結合し得る。DNA
フラグメントの末端と末端との結合を触媒する酵素DN
Aリガーゼをこの目的に使用し得る。所望配列のサブフ
ラグメントを示すゲル電気泳動バンドを別々に溶出し、
適当な条件下でDNAリガーゼを存在させて一緒にす
る。スガラメラ(Sgaramella)、V.,バン
デサンデ(Van deSande)、J.H.及びコ
ラナ(Khorona)、H.G.,プロク・ナトル・
アカド・スシ(Proc.Natl.Acad.Sc
i)USA 67、1468(1970)を参照されたい。結合
する配列が平滑末端でない場合は、E.coliより得
られたリガーゼが使用し得る(モドリッチ(Modri
ch)、P.及びレーマン(Lehman)、I.
R.,ジェイ・バイオル・ケム(J.Biol.Che
m.)245 、3626(1970))。
【0096】制限エンドヌクレアーゼ処理により生成さ
れたサブフラグメントからのオリジナル配列再結合の効
率は、不適当な配列の再結合を防ぐ方法を使用すること
により非常に増大する。この望ましくない結果は、制限
エンドヌクレアーゼによる均一(均質)cDNAの開裂
の前にcDNA上の5′−末端リン酸基を除去し得る試
薬で所望配列の均一長cDNAフラグメントを処理して
おくことによって防止できる。酵素アルカリフォスファ
ターゼが好ましい。5′末端リン酸基は、後の開裂サブ
フラグメントの再結合に使用されるDNAリガーゼの結
合作用において構造的必要条件である。従って、5′−
末端リン酸を欠く末端は共有結合され得ない。DNAサ
ブフラグメントは、単離DNAフラグメントについて成
される制限エンドヌクレアーゼによる開裂によって生成
される5′−リン酸を含む末端においてのみ結合され
る。
【0097】上述の条件下では、cDNA転写体の大部
分は、mRNA鋳型の5′−末端を含むmRNA領域か
ら同じ鋳型に対して制限エンドヌクレアーゼ開裂により
得られたフラグメントを特異的なプライマーとすること
によって得られる。このようにして、前記の方法は、所
望タンパク質に関連する特異的ヌクレオチド配列フラグ
メントだけでなく、当該タンパク質をコードした全ヌク
レオチド配列を得るのにも使用し得る。化学的に合成さ
れたオリゴヌクレオチドリンカーであって、制限エンド
ヌクレアーゼの認識配列を有する2本鎖リンカーを単離
cDNAの末端に付けて、後のベクターDNAからの遺
伝子部分の酵素的除去を容易化することができる。シェ
ラー(Scheller)、R.H.等、サイエンス
(Science)196 177 (2977)を参照された
い。ベクターDNAは適当な制限エンドヌクレアーゼに
よる処理により、連続ループから直鎖形状に変換され
る。それによって形成された末端はアルカリフォスファ
ターゼで処理して5′−リン酸末端基を除去し、ベクタ
ーDNAがDNAリガーゼ反応において第1にアポエク
オリンDNAセグメントを取り込むことなしに連続ルー
プを形成しないようにする。リンカーオリゴヌクレオチ
ドを伴なうcDNAと処理済ベクターDNAをDNAリ
ガーゼ酵素と混合し、cDNAをベクターDNAに結合
してcDNAを取り込んでその中に有する組換ベクター
DNAの連続ループを形成する。プラスミドベクターを
使用する場合、通常該閉鎖ループがバクテリアの形質転
換を行える唯一の形となる。形質転換とは、当該分野で
理解され本明細書でも使用されているように、微生物の
それ自身の遺伝子構造内に細胞外DNAを取り込む工程
を指すものである。閉鎖ループ形状のプラスミドDNA
は適当な環境条件下でそのように取り込まれる。取り込
まれた閉鎖ループプラスミドは形質転換細胞中で複製を
受け、その複製コピーは細胞分裂が起きると子細胞にも
伝えられる。その結果、プラミドを含有しその遺伝子デ
ターミナントを持った新規なセルラインが樹立される。
プラスミドの複製によりプラスミド遺伝子がセルライン
中に維持されるようなこの方法におけるプラスミドによ
る形質転換は、形質転換プラスミドDNAが閉鎖ループ
形状であると高い確率で起り、直鎖状のプラスミドDN
Aを使用すると全く起らないか、あるいはまれにしか起
らない。一旦組換えベクターが形成されると、適当な微
生物の形質転換は単純な工程であり、当業者に理解され
るような適当な選択技術を使用してアポエクオリン遺伝
子を含む新規な微生物を容易に単離できる。
【0098】要約すると下記のようにして、Aequo
reaクラゲから遺伝子情報を得、cDNAに変換し、
ベクターに挿入し、宿主微生物の形質転換に使用し、ア
ポエクオリンを発現できる。
【0099】1.Aeuoreaクラゲからポリ
(A+ )RNAを単離する。
【0100】2.in vitroで1本鎖cDNAを
合成し、その後逆転写酵素を使用して2本鎖cDNAを
合成する。
【0101】3.S1ヌクレアーゼにより1本鎖部分を
消化する。
【0102】4.ゲル濾過で2本鎖cDNAをサイズに
より分画化する。
【0103】5.ターミナルトランスフェラーゼ及びd
CTPを使用してcDNAをテイリングする。
【0104】6.Pst1によりpBR322 を消化し
て、ターミナルトランスフェラーゼ及びdGTPにより
直鎖状DNAをテイリングする。
【0105】7.dC−テイリングcDNAフラグメン
トとdG−テイリングpBR322 をアニーリングする。
【0106】8.E.coliSK1592を形質転換す
る。テトラサイクリン耐性コロニーを選択する。
【0107】9.アンピシリン感受性に形質転換された
ものをスクリーニングする。tetRampS コロニー
は組換えプラスミドを含有する。それ等を−80℃で保存
する。
【0108】10.オリゴヌクレオチド混合プローブ(既
知アミノ酸配列より演繹した配列を使用)を放射活性で
標識する。
【0109】11.ニトロセルロースフィルター上でAe
quoreacDNAバンクの各構成員を培養する。コ
ロニーを溶解し、DNAをフィルターに固定する。
【0110】12.32P標識オリゴヌクレオチド混合物を
ニトロセルロースフィルターにハイブリダイゼーション
させる。この32P−プローブは、エクオリンcDNA配
列を含むE.coli組換え体由来のプラスミドDNA
とハイブリンダイゼーションする。
【0111】13.過剰の32P−プローブをフィルターか
ら洗浄する。
【0112】14.X線フィルムをフィルターに露出す
る。
【0113】15.Aequorea cDNAバンク中
で同定された組換体からプラスミドDNAを調製する。
【0114】16.32P−標識オリゴヌクレオチドをプラ
スミドDNA(サザンプロット)にハイブリダイゼーシ
ョンさせ、ハイブリダイゼーションを確認する。
【0115】17.pH7.2 のEDTA含有バッファー中
でこれ等の組換体の抽出物を調製し、組換体にエクオリ
ンDNA配列が含まれていることを示す。腔腸動物ルシ
フェリン及びβ−メルカプトエタノールを加え、一液4
℃にインキュベートして発現アポタンパク質をチャージ
する。エクオリンアポタンパク質を発現する試料はCa
+2の添加により青色光を発する。
【0116】上記に一連の工程を記載したが、遺伝子工
学分野の技術者の知識と前述したガイドラインを合わせ
れば所望の遺伝子の単離及び組換DNAベクターでのそ
の使用は容易に可能であろうし、同じ結果が得られる他
の方法も判り、本発明の組換DNAベクターの調製に使
用できるであろう。
【0117】宿主中で再生成することが判明しているベ
クターを選択することによって形質転換宿主中にアポエ
クオリン遺伝子のコピーを多数存在させ、外因的な挿入
DNA(例えばpUC8、ptac12あるいはpIN−
III −ompA1,2又は3)から多量のタンパク質を
生成する方法、あるいは公知のその他のペプチド発現増
加手段を用いてアポエクオリンの発現を増加させること
ができる。
【0118】全ての場合においてアポエクオリンは、D
NA配列がベクターに機能的に挿入された時に発現され
る。「機能的に挿入された」とは、当業者にはよく理解
されるように、適正な解読枠と配向にあるということを
意味する。典型的にはアポエクオリン遺伝子はプロモー
ターから下流に挿入され、その後に停止コドンが位置す
る。所望により後に開裂を伴うハイブリッドタンパク質
として生成してもそうである。
【0119】上記したような、本発明の実施による組換
DNA分子及び形質転換単細胞生物の調製に使用できる
一般的方法に加えて、その他の公知の方法及びその変形
も本発明を実施するのに使用できる。特に、遺伝子工学
に関する技術は近年、研究開発が進んでいる。多くの最
近の米国特許に、本発明の実施に使用できるプラスミ
ド、遺伝子操作を受けた微生物及び遺伝子操作の方法が
開示されている。例えば米国特許第4,273,875 号はプラ
スミドとその単離方法を開示している。米国特許第4,30
4,863 号は遺伝子工学によるバクテリアの生産方法を開
示しており、それによるとハイブリッドプラスミドを構
築し、バクテリア宿主の形質転換に使用している。米国
特許第4,419,450 号は組換DNA研究においてクローン
化担体として有用なプラスミドを開示している。米国特
許第4,362,867 号は、クローン化工程に有用な組換cD
NA構築方法及びそれによって生成されたハイブリッド
ヌクレオチドを開示している。米国特許第4,403,036 号
は、多数のDNAセグメントコピーを含むプラスミドを
生成するための遺伝子物質を開示している。米国特許第
4,363,877 号は組換DNAトランスファーベクターを開
示している。米国特許第4,356,270 号は組換DNAクロ
ーン化担体を開示しており、また遺伝子工学で使用され
る多くの用語及びそこで使用される基本的方法を定義し
ているので、遺伝子工学分野において限られた経験しか
持たない者にとって特に有用な文献である。米国特許第
4,336,336 号は融合遺伝子及びその製法を開示してい
る。米国特許第4,349,629 号はプラスミドベクター及び
その製造と使用を開示している。米国特許第4,332,901
号は組換DNAに有用なクローン化ベクターを開示して
いる。これ等の特許のうちいくつかのものは本発明の範
囲外の特定の遺伝子産物についてのものであるが、そこ
に記載された方法は、遺伝子工学の技術者であれば本明
細書に記載された本発明を実施するのに容易に改変し得
るものである。
【0120】これ等の特許及び本明細書で引用したその
他の全ての特許及び刊行物は、本発明の属する分野の技
術者の技術レベルを示すものであり、全て本明細書中に
リファランスとして含める。
【0121】本発明の内容は、エクオリンを螢光免疫測
定の研究あるいはその他のエクオリンを標識として使用
するアッセイにおいて、アポエクオリンを制限を受ける
ことなく使用できるようになるという点において有意義
なものである。生物発光アッセイにおけるアポエクオリ
ンの使用方法は、同一出願人が1983年10月13日に出願し
た出願番号541,405 号に開示されており、本明細書にリ
ファレンスとして含める。単離されたアポエクオリンc
DNAを他の発現ベクターに移入することにより、E.
coli中のアポエクオリンポリペプチドの発現を改善
し、あるいは他の宿主中のアポエクオリンの発現を可能
にする構築物が生成する。さらに、アポエクオリンcD
NAあるいはそのフラグメントをハイブリダイゼーショ
ンプローブとして使用することによって、他の生物発光
腔腸動物及び例えばイカ(軟体動物門)、魚(魚上綱)
及び甲殻綱のその他の生物に見られる構造的に関連する
遺伝子を容易にクローン化できる。これ等の遺伝子の中
には、ウミシイタケ(Renilla)、スチラチュー
ラ(Stylatula)、プチロサルカス(Ptil
osarcus)、ウミサボテン(Cavernula
ria)及びアカントプチラム(Acanthopti
lum)のルシフェラーゼをコードするもの、更にヒド
ロ虫類のオベリア(Obelia)及び有櫛動物のムネ
ミオプシス(Mnemiopsis)及びウリクラゲ
Beroe)に見られる発光タンパク質をコードする
ものが含まれる。
【0122】本明細書に記載した原理に基いたオリゴヌ
クレオチドプローブ及び変形ヌクレオチド配列を使用し
て、発光タンパク質を発現する上記の生物及び関連する
生物から遺伝子を単離することが特に期待される。その
ようなプローブは完全な配列よりもかなり短くてもよい
が、全長において少くとも10のヌクレオチドが必要であ
り、少くとも14のヌクレオチドを有することが好まし
い。それより長く、遺伝子の全長までのオリゴヌクレオ
チドもまた有用なものである。RNAプローブ及びDN
Aプローブとも使用できる。
【0123】使用においては、該プローブを検知可能な
ように標識し(例えば32P、 3H、ビオチンあるいはア
ビジンによる)、所望遺伝子を有する生物から得た一本
鎖DNAあるいはRNAとインキュベートする。1本鎖
及び2本鎖の(ハイブリダイゼーションした)DNA
(あるいはDNA/RNA)を分離(典型的にはニトロ
セルロースペーパーを使用して)した後、標識によりハ
イブリダイゼーションを検知する。オリゴヌクレオチド
と共に使用するのに適したハイブリダイゼーション技術
は公知のものである。
【0124】プローブは通常、容易に同定できるように
する検知可能な標識とともに用いられるが、非標識のオ
リゴヌクレオチドも有用なものであり、標識プローブの
前駆体としても、2本の鎖DNA(あるいはDNA/R
NA)の直接検知を行なう方法における使用にも有用で
ある。従って、「オリゴヌクレオチドプローブ」という
用語は、標識及び非標識両方の形状のものを指すもので
ある。本明細書に記載したペプチド配列の40から110 の
アミノ酸をコードする領域から得られたオリゴヌクレオ
チドが特に好ましく、それはそれ等がルシフェリンとの
結合に関与するアミノ酸であるからである。
【0125】腔腸動物ルシフェリンは、表5に挙げた全
ての生物中に見られ、これらから得た発光タンパク質に
結合する。本明細書中に記載したオリゴヌクレオチドは
これ等の種から得た発光タンパク質遺伝子の単離におけ
るプローブとして有用であると考えられるものである。
【0126】
【表10】表 5 腔腸動物型ルシフェリンの分布 1.刺胞動物門(腔腸動物門) A花虫類(Anthozoa) ウミシイタケ(Renilla )(3種)aスチラチューラ (Stylatula ) プチロサルカス(Ptilosarcus ) ウミサボテンb Cavernularia) アカントプチラム(Acanthoptilum ) Bヒドロ虫類(Hydrozoa) オワンクラゲb Aequorea) オベリア(Obelia) 2.有櫛動物門(Ctenophora) ムネミオプシス(Mnemiopsis) ウリクラゲ(Beroe ) 3.軟体動物門(Mollusca) ホタルイカa Watasenia ) 4.魚類(Pisces) ネオスコペラス ミクロシールa Neoscopelus microc
hir ) ハダカイワシ(Diaphus ) 5.甲殻類(Crustacea ) A十脚類(Decapods)(エビ) アカンテフィラ エキシミア(Acanthephyra eximia ) アカンテフィリア パープレア(Acanthephyria purpur
ea) オプロフォラス スピノサスa Oplophorus spinosus
) ヘテロカルプス グリマルディ(Heterocarpus grimald
ii) ヘテロカルプス レビガタスa Heterocarpus leaviga
tus ) システラスピス クリスタタ(Systellaspis cristata
) システラスピス デビリス(Systellaspis debilis) Bアミ類(Mysidacea )(オポッサムシュリンプ,Opos
sum shrimp) グナトポジア インゲンス(Gnathophausia ingens) a 抽出ルシフェリンに関する化学的及び物理的データ
に基いて構造が(I) と同一。その他の全てのものはルシ
フェリン−ルシフェラーゼ交差反応並びに動力学及び生
物発光の発光スペクトルの比較に基く。
【0127】b ルシフェリンが(I) と同一のものであ
るという付加的な証拠は、(II)と同一のものであること
が示された分離発光体に関する化学的及び物理的データ
から得られた。
【0128】
【化20】
【0129】これまで総括的に記述してきた本発明は、
以下の実施例を参照しながらより容易に理解されるであ
ろう。これらの実施例は単に詳細な説明を意図するのみ
であって、特に記載のない限り本発明を限定するもので
はない。
【0130】実施例1:天然エクオリンの精製 第2のゲル濾過段階にセファテックスG−75(スーパー
ファイン)を用いること以外はブリンクス(Blink
s)等の方法[ブリンクス・ジェイ・アール(Blin
ks,J.R.),ピー・エイチ・マッティングリー
(P.H.Mattingly),ビー・アール・ジェ
ウェル(B.R.Jewell),エム・ファン・ルー
ヴェン(M.van Leeuwen),ジー・シー・
ハーレア(G.C.Harrer)及びデー・ジー・ア
レン(D.G.Allen),メッド・エンザイモロジ
ー(Methods Enzymol.),57巻、 292
〜328 頁(1978年)]に従ってエクオリンを精製した。
エクオリンの精製は以下の手順で行った。
【0131】1.フライディ湾(Friday Har
bor),ワシントンでエクオレア(Aequore
)を収集し口周組織(光細胞:photocyte
s)を採取する。
【0132】2.EDTA中の低張溶解によって光細胞
からタンパク質を抽出する。
【0133】3.光細胞抽出物を硫酸アンモニウム分画
(0〜75%)する。
【0134】4.(NH4 2 SO4 による沈殿物を遠
心分離して−70℃に保存したまま、フライディ湾、ワシ
ントンより船で運ぶ。
【0135】5.セファデックスG−50(ファイン)を
使ってゲル濾過を行なう。
【0136】6.QAEセファデックスを使ってpH−
ステップ及び塩勾配溶出によるイオン交換を行なう。
【0137】7.セファデックスG−75(スーパーファ
イン)を使ってゲル濾過を行なう。
【0138】8.DEAE−セファデックスを使って、
pH−ステップ及び塩勾配溶出によりイオン交換を行な
う。
【0139】9.純粋なエクオリンを凍結乾燥(EDT
A中)し−80℃で保存する。
【0140】上記1−4段階はフライディ湾上にて行な
った。収集と口周組織の採取以外の全ての段階は0℃〜
4℃で行なわれた。段階4からの最終生成物は遠心ボト
ル(250ml)に入れてドライアイス中で保存した。該物
質はこのような形で船で運ばれた。
【0141】エクオリン及び緑蛍光タンパク質(gre
en fluorescent protein,GF
P)の精製(第5−9段階)はジョージアのアテンス
(Athens)で行なった。全段階は0〜4℃で実施
された。エクオリン含有画分は各段階の間−80℃で保存
された。タンパク質濃度にかかわらず、エクオリンは凍
結融解に対して安定であるようである。
【0142】第5段階 セファデックスG−50(ファイ
ン)によるゲル濾過。
【0143】カラム寸法: 5.8cm×97cm;2563ml。
【0144】このカラムに10mM EDTA,pH5.5
(EDTA溶液を調製するのに2ナトリウム塩を用い
た)溶液を75ml/時の流速で流した。GFP及びエクオ
リンはこのカラムで一緒に溶出された。次段階用にエク
オリン活性の65〜75%がプールされた。この画分の前後
の画分(side fractions)もプールし後
段の精製のために保存された。この段階でのエクオリン
の収率は50〜80%の範囲に亘り、通常65〜75%の収率が
得られた。このカラムの能力は約1000mg(ブラドフォー
ド:Brad ford)/75mlであり、可能である限
り一般にそれよりも少ない量をカラムにかけた。
【0145】第6段階 QAEセファデックスによるイオン交換。
【0146】カラム寸法:直径5cm。15gの乾燥セファ
デックスをこの段階に用いた。カラムのベッド体積はイ
オン強度及び緩衝液組成によってクロマトグラフィの間
で変化した。
【0147】一般に、G−50の最初の6−10ステップか
らプールしたものをこのカラムに流した。この操作によ
って全収量が増え、効率的であった。この段階はブリン
クス等の方法(1978年)と全く同様に実施された。カラ
ムにかけた後、GFPはpH−ステップ(5mM Na
Ac,5mM EDTA,pH4.75)によって選択的に
溶出された。エクオリンは次に、10mM EDTA,p
H5.5 でNaClの直線勾配によって溶出された(全量
500ml)。GFPはTris中10mMにしpHを8.0 ま
で上げて−80℃にて次の精製まで保存された。エクオリ
ンプールは限外濾過(アミコンYM−10膜)で濃縮して
次段階に用いる調製物とした。エクオリン収率は80%で
あった。
【0148】第7段階 セファデックスG−75(sup
erfine)によるゲル濾過。
【0149】カラム寸法:2.8 cm×150 cm; 924ml。
【0150】カラムに10mM EDTA,pH5.5 の溶
液を10ml/時で流した。エクオリン収率は60−80%であ
った。
【0151】第8段階 DEAE−セファデックスによ
るイオン交換。
【0152】第7段階でのプールエクオリンをこのカラ
ムに直接かけ、QAEセファデックスカラムと全く同様
に溶出を行なった。エクオリン収率は一般に75〜80%で
あった。この段階は殆どのエクオリン調製の際には必要
のないものである。第7段階からのエクオリンは通常純
粋なものである(12%アクリルアミドSDS−PAGE
による)。
【0153】第9段階 EDTA存在下でエクオリンを
95%より大きい回収率で凍結乾燥した。EDTAが存在
しないと回収率は0から95%まで様々であった(ブリン
クス等、1978年参照)。
【0154】実施例2:エクオリンの配列決定に用いら
れる配列決定方法 アミノ酸配列分析は自動エドマン分解(エドマン(Ed
man)及びベッグ(Begg),1967年)を用いて実
施された。比較的多量のタンパク質又はペプチド(10nm
ol以上)の配列分析はモデル 890Bベックマンシークエ
ンサー(デューク大学、ボーン(Bhown)等の記載
(1980年)のように最新のもの)及びポリブレン(po
lybrene)を用いた0.55Mクアドロール(Qua
drol)プログラム(タール(Tarr等、1978年)
を採用して実施した。M3及びM5という2つのペプチ
ドは小さいか又はクアドロール法ではカップから洗浄さ
れてしまうので、クラパー(Klapper)等(1978
年)によって提案されたジメチルアリルアミン緩衝液及
びポリブレン用に適合させたプログラムを使って配列決
定を行った。アミノ酸のフェニルチオヒダントイン(P
TH−)誘導体は、ハンカピラー(Hunkapill
er)及びフッド(Hood)によって記載された方法
(1978年)に主に従って、デュポン・ゾルベイ(DuP
out Zorbay)ODSカラムを用いて逆相HP
LCクロマトグラフィにより同定された。2−10nmol程
度の量で利用できるペプチドは、 0.1Mクアドロール
(ブラウアー(Brauer)等、1975年)及びポリブ
レン用のプログラムを使ってモデル 890Cベックマンシ
ークエンサー(ワシントン大学)によって配列決定され
た。PTH−アミノ酸はエリクソン(Ericsso
n)等によって記載された(1977年)逆相HPLCシス
テムを用いて同定された。 1.5nmolより少ない量のペプ
チドを使う場合には、応用バイオシステムモデル 470A
気相シークエンサー(ワシントン大学,ハンカビラー
等,1983年)を用いて配列分析を行った。気相装置から
のPTHアミノ酸はハンカビラー及びフッドの記載(19
83年)に従ってIBMシアノカラムを用いて同定され
た。
【0155】参考文献 エドマン・ピー及びベッグ・ジー ヨーロピアン・ジェ
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er,A.W.);マルゴリエス・エム・エヌ(Mar
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son,L.H.),ウェード・アール・ディー(Wa
de,R.D.),ギャグノン・ジェイ(Gagno
n,J.),マクドナルド・アール・アール(McDo
nald.R.R.)及びワアルシュ・ケー・エー(W
alsh,K.A.),タンパク質配列分析に於ける固
相法,プレビエロ・エー(Previero,A.)及
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Prevjero,M.A.)版, 137〜142 頁,エル
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ック・アール・エム(Hewick,R.M.),ドレ
イヤー・ダヴリュー・ジェイ(Dreyer,W.
J.)及びフッド・エル・イー,メソド・エンザイモロ
ジー(Methods Enzymol),91巻, 399
〜413 頁(1983年)。
【0161】ハンカピラー・エム・ダヴリュー及びフッ
ド・エル・イー,メソド・エンザイモロジー,91巻, 4
86〜493 頁(1983年)。
【0162】実施例3:均一アポエクオリンをコードし
ているcDNAのクローニング及びその発現。
【0163】材料及び方法 制限酵素はベセスダ・リサーチ・研究所(Bethes
da Research Laboratorie
s),ニューイングランドバイオラボ(New Eng
land Bio Labs)及びインターナショナル
・バイオテクノロジー会社(Internationa
l Biotechnologies,Inc.)から
購入し、それぞれに記載された条件に従って使用した。
RNアーゼ(RNasin)及び逆転写酵素はそれぞれ
バイオテク(Biotech)及びライフ・サイエンス
(Life Sciences)から得た。末端転移酵
素(ターミナルトランスフェラーゼ)はPLバイオケミ
カルから購入した。腔腸動物門のルシフェリンは従来技
術の記載に従って合成し、必要な時まで凍結乾燥粉末で
保存した:ホリ・ケー(Hori,K.),アンデルセ
ン・ジェイ・エム(Anderson,J.M.),ワ
ード・ダヴリュー・ダヴリュー(Ward,W.W.)
及びコルミアー・エム・ジェイ(Cormier,M.
J.),バイオケミストリー,14巻,2371〜2376頁(19
75年);ホリ・ケー(Hori,K.),カルボネアゥ
・エイチ(Charbonneau,H.),ハート・
アール・シー(Hart,R.C.)及びコルミアー・
エム・ジェイ,プロス・ナトル・アカド・サイ(Pro
c.Nat′l.Acad.Sci.),米国,74巻,
4285〜4287頁(1977年);イノウエ・エス(Inouy
e,S),スギムラ・エイチ(Sugiura,
H.),カコイ・エイチ(Kakoi,H.),ハシヅ
マ・ケー(Hasizuma,K.),ゴトウ・テー
(Goto,T.)及びイイオ・エイチ(Iio,
H.),ケミ・レター(Chem.Lett.), 141
〜144 頁(1975年)。
【0164】RNA単離及びイン・ヴィトロに於ける翻訳 エクオレア・ヴィクトリア(Aequorea vic
toria)クラゲがワシントン大学海洋生物研究所に
て、ワシントンのフライディ湾に於いて収集された。ク
ラゲの周囲から口周リング(circumoral r
ing)を切り取り、直ちにドライアイス/メタノール
浴中で凍結させた。この組織を−70℃にて所望の時まで
保存した。
【0165】キム(Kim)等の方法[キム・ワイ・ジ
ェイ・シューマン・ジェイ(Shuman,J.),セ
ッテ・ケー(Sette,K.)及びプルツィビラ・エ
ー(Przybyla,A.),細胞生物誌(J.Ce
ll.Biol.),96巻,393〜400 頁(1983年)]
に従ってRNAを単離し、ポリ(A)+RNAを前記方
法[アビブ・エイチ(Aviv,H.)及びレーダー・
ピー(Leder,P.),PNAS69,1408〜1412頁
(1972年)]を用いて調製した。
【0166】ポリ(A+)RNA(1μg)及びポリ
(A−)RNA(20μg)はラビット網状赤血球イン・
ヴィトロ翻訳システムを用いて翻訳された[ペルハム・
エイチ・アール・ビー(Pelham,H.R.B)及
びジャクソン・アール・ジェイ(Jackson,R.
J.),ヨーロピアン・ジャーナル・バイオケミストリ
ー(Eur.J.Biochem.), 247巻(1976
年);メリック・ダヴリュー・シー(Merrick,
W.C.),メソド・イン・エンザイム(Method
s in Enz.), 101(C), 606〜615 頁(19
83年)参照]。溶解物からミクロコッカスヌクレアーゼ
を用いて内因性mRNAを除去した。各翻訳試料(総量
62μl)を35S−メチオニン(38μCi)存在下に90分
間25℃に保持した。電気泳動分析用に各翻訳試料から2
μlを取った。抗エクオリン(2μl)及びスタファウ
レウス(Staphaureus)細胞を50μlの各翻
訳混合物中に加えてアポエクオリンを免疫沈降させた。
数回洗浄後に抗体−アポエクオリン複合体をSDS存在
下で加熱して解離させた。この翻訳生成物をSDSポリ
アクリルアミド(13%)ゲルで分析した。電気泳動に次
いで、ゲルをクマシー(Coomassie)R−250
で染色しタンパク質の標準物を同定し、その後該ゲルに
DMSO中のPPOを含浸させた。−70℃でフルオログ
ラフィを行なった。
【0167】DNA組換え操作 二本鎖cDNAを全エクオレア(Aequorea)ポ
リ(A+)RNAからウィケンス(Wickens)等
の記載[ウィケンス・エム・ピー(Wickens,
M.P.),ブエル・ジー・エヌ(Buell,G.
N.)及びシムケ・アール・ティー(Schimke,
R.T.),生物化学誌(J.Biol.Che
m.), 253,2483〜2495頁(1978年)]のように合成
した。ホモポリマーのdCテールを付加した後、二本鎖
cDNAをdG−テールを付加されたPstI切断pB
R322 [ヴィラ・コマロフ・エル(Villa−Kom
aroff,L.),エフストラディアディス・エー
(Efstradiadis,A.),ブルーム・エス
(Broome,S.),ロメジコ・ピー(Lomed
ico,P.),チザード・アール(Tizard,
R.),ナーベル・エス・ピー(Naber,S.
P.),チック・ダヴリュー・エル(Chick,W.
L.)及びギルバート(Gilbert),PNAS
75巻,3727〜3731頁(1978年)]とアニーリングし、大
腸菌(E.coli)SK1592株を形質転換するのに用
いた。テトラサイクリン耐性・アンビシリン感受性コロ
ニーを移し取りマイクロタイターディッシュ内で−70℃
にて凍結させた。
【0168】エクオレア(Aequorea)cDNA
ライブラリーを合成オリゴヌクレオチド混合物を使って
スクリーニングにかけエクオリンcDNAを捜した。こ
のオリゴヌクレオチド混合物はコロンビア大学のチャー
ルズ・カントー(Charles Cantor)及び
カルロス・アルガラナ(Carlos Argarna
na)から提供された。ポリアクリルアミド電気泳動
[マニアティス・ティー(Maniatis,T.)及
びエフストラティディス・エー(Efstratidi
s,A.),メソ・イン・エンザイム(Meth.in
Enz.),65巻, 299〜305 頁(1980年)]によっ
てそれらを精製した後、17コより成る前記オリゴヌクレ
オチド(17マー)をポリヌクレオチドキナーゼ及びγ−
32P−ATPを用いて放射活性標識した[マキシマム・
エー・エム(Maxam,A.M.)及びギルバート・
ダヴリュー(Gilbert,W.),メソ・イン・エ
ンザイム,65巻, 499〜559 頁(1980年)]。取り込ま
れなかった32PはDEAEセルロースイオン交換クロマ
トグラフィによって除去された。
【0169】エクオレア(Aequorea)cDNA
バンクは次下のようにスクリーニングされた:大腸菌
E.coli)組換え体を凍結培養物からルリア寒天
プレート上のニトロセルロースフィルター(7×11cm)
に移行した。これらのコロニーを37℃にて12時間培養し
た後溶解し、そしてワットマン541 紙用の記載に従って
そのDNAを固定した[タウブ・エフ(Taub,
F.)及びトンプソン・イー・ビー(Thompso
n,E.B.),アナル・バイオケミ(Anal.Bi
ochem.),126 巻, 222〜230 頁(1982年)]参
照。このフィルターを空気乾燥後に真空下2時間ベーキ
ングした。
【0170】このフィルターをまず初めに1×SSC中
で湿らせた後、フィルター1枚当り3mlのプレハイブリ
ダイゼーション溶液(10×NET, 0.1%SDS,3×
デンハルト(Denhardt)中で55℃,12−20時間
保持した。この溶液をハイブリダイゼーションバッグか
ら注ぎ出し、フィルター1枚当り1mlのハイブリダイゼ
ーション溶液(10×NET, 0.1%SDS,3×デンハ
ルト,1×106 cpm の32P標識17マー/フィルター)
を代りに注入した。37℃にて24時間ハイブリダイゼーシ
ョンを行ない、その後4℃の10×SSC中で10分間かけ
て4回洗浄した。フィルターを空気乾燥した後プラスチ
ックラップに包んだ。デュポン・クロネックス増感板を
使いコダックXAR−5フィルムを−70℃にてこのフィ
ルターに露出した。
【0171】大腸菌(E.coli)の増殖及び抽出操作 pAEQ1−pAEQ6を含む大腸菌SK1592をルリア
流体培養基25ml中で37℃にて一晩増殖させた。この細胞
を遠心分離した後、10%ショ糖,50mMトリスpH8溶
液5mlに再懸濁した。この溶液に、 0.1Mフェニルメチ
ルスルホニルフロライドを 7.2μl, 0.2M EDTA
を 312μl,10mgのリゾチーム及び10mg/mlのR Na
se Aを10μl加えて細胞を溶解した。氷中で45分間
保持した後、この混合物を43,500×gで1時間遠心分離
にかけ、この上清を貯えた。
【0172】エクオリンの精製及びアッセイ ブリンクス等の方法[ブリンクス・ジェイ・アール(B
links,J.R.),ウィア・ダヴリュー・ジー
(Wier,W.G.),ヘス・ピー(Hess,
P.)及びプレダーガスト・エフ・ジー(Preder
gast,F.G.),プログ・バイロフィズ・モレキ
ュラー・バイオロ(Prog・Biophys・Mol
ec・Biol),40巻,1〜114 頁(1982年)]に従
って、エクオリンを抽出・精製した。エクオリンすなわ
ち光タンパク質(photoprotein)活性は、
5μlの試料を 0.1M CaCl2 , 0.1Mトリス,p
H8.0 溶液 0.5mlに注入すると同時にピーク光強度(p
eak light intensity)及び全光子
数を測定することで求めた。この測定用の測光計の設計
及び光子収量の絶対量に対する装置の標準化について
は、以前に記載されたものを参照されたい[アンデルソ
ン・ジェイ・エム(Anderson,J.M.),フ
ァイニ・ジー・ジェイ(Faini,G.J.)及びワ
アンプラー・ジェイ・イー(Wampler,J.
E.),メソド・イン・エンザイモロジー(Metho
ds in Enz.),57巻, 529〜559 頁(1978
年);カルボネアゥ・エイチ(Charbonnea
u,H.)及びコルミエル・エム・ジェイ(Cormi
er,M.J.),ジェイ・バイオロ・ケム(J.Bi
ol.chem.),254 頁, 769〜780 頁(1979
年)]。
【0173】pAEQ1抽出物からのアポエクオリン活性の部分精製 発現されたアポエクオリンは、pAEQ1抽出物23mlを
1mM EDTA, 1.5mMトリス,pH7.5 溶液で平
衡化されたワットマンDE−22カラム(42mlペット体
積)に通すことによって部分精製された。 800mlのNa
Cl勾配(0〜1M)を通すと、アポエクオリン活性は
0.3M NaClのところに溶出してきた。ピークの分
画を回収し、 0.5M KCl,10mM EDTA及び15
mMトリス,pH7.5 溶液に対して透析した。これを第
3図に記載の実験に供した。
【0174】結果及び考察 インヴィトロに於けるエクオレアポリ(A+)RNAの
翻訳 凍結したクラゲの組織1gから約1.6 μgのポリ(A
+)RNAを単離した。イン・ヴィトロに於けるエクオ
レアポリ(A+)RNAの翻訳に関する結果は第1図に
示す。抗エクオリンと反応した翻訳生成物はレーン4で
示されている。免疫沈降した35Sのカウントは翻訳され
たものの全酸沈殿物のカウントの 0.3%であり、これは
アポエクオリンmRNAが全ポリ(A+)mRNA集団
の約 0.3%であることを示している。このようにアポエ
クオリンmRNAが比較的多いということは、エクオレ
の口周リング粗抽出物中のエクオリンに相答する全タ
ンパク質の割合( 0.5%)と良く一致するものである。
エクオレアRNA(レーン2)の非存在下、又はエクオ
レアポリ(A−)RNAの存在下(データは記載してい
ない)でイン・ヴィトロの翻訳を行うと、免疫沈降する
タンパク質はできなかった。
【0175】抗エクオリンで免疫沈降する翻訳一次産物
(primary translation prod
uct)はSDS−PAGEゲルに於いて明らかに23,4
00ダルトンの分子量を示すように動き(レーン4)、こ
れはエクオレアから単離した天然エクオリンの分子量
(22,800ダルトン,第1図参照)よりも僅かに大きいも
のである。このデータ及び第4図に示したデータは、初
期翻訳生成物には約7つのアミノ酸のプレ配列(pre
presence)の存在があることと一致するもので
ある。
【0176】ポリ(A+ )RNA翻訳からの免疫沈降タ
ンパク質は、元のオートラジオグラムを見てみると、二
重線或いはさらに三重線(レーン4,第1図)で動いて
いたことが判る。この結果は二通りに解釈し得るもので
ある。第1番目に、エクオレア、ヴィクトリアには多数
のアポエクオリン遺伝子が存在し得、それぞれのプレタ
ンパク質の分子量が、それらのプレ配列の長さが多様で
あるが故に異なっているということである。エクオリン
アイソザイム[ブリンクス・ジェイ・アール(Blin
ks,J.R.)及びハレア・ジー・シー・(Harr
er,G.C.),フェド・プロス(Fed.Pro
.),34巻, 474頁(1975年)]の存在はこうした多
重遺伝子族(multi−gene family)を
示しているかも知れない。第二番目に、フライディ湾の
エクオレア・ヴィクトリア集団がエクオレアの複数種か
ら成り立っているかも知れないということである。
【0177】エクオリンcDNAsの同定 使用されたエクオレアcDNAライブラリーは 450bpよ
り大きい挿入部分を持つ6000の組換え体を含んでいた。
スクリーニングに付された25の任意の該組換え体のうち
のどれも 500bp以下の挿入部分は持っておらず、そのう
ちの2つは3Kbp よりも大きかった。
【0178】エクオレアcDNAバンクは次の混合合成
オリゴヌクレオチドプローブを用いてスクリーニングに
かけられた。
【0179】
【化21】
【0180】上記オリゴヌクレオチドのDNA配列はア
ポエクオリンの全アミノ酸配列の研究によって求められ
た。このオリゴヌクレチドはエクオリンポリペプチドの
カルボキシ末端領域に於いてTrp173 ・Tyr・Th
r・Met・Asp・Pro178 のペプチドをコードし
ているmRNAと相補的なものである。上記の17マー
(17−mers)は、方法の欄で記述した様に32Pで標
識されエクオレアcDNAライブラリーからのプラスミ
ドDNAとハイブリッドを形成した。
【0181】6つの形質転換体が上記合成オリゴヌクレ
オチドとハイブリッドを形成する挿入部分を持ったプラ
スミドを含有しているものと同定された。最大のPst
I挿入部を含むプラスミド、pAEQ1の制限地図を
第2図に示す。pAEQ1をBam HIで消化すると
該合成オリゴヌクレオチドとのハイブリッドは形成され
ないであろう。前記の17マーDNA配列の研究による
と、このハイブリダイゼーションプローブはBam
I認識配列(GGATCC)を含んでいるものである。
従って、pAEQ1中のBam HI部位はアポエクオ
リンをコードしている配列の3′領域を同定するのに用
いることが出来よう。以下に示すように、組換えプラス
ミドpAEQ1は、大腸菌(E.coli)に於けるそ
の発現から示されるように、アポエクオリンcDNAを
実際に含んでいるものである。
【0182】大腸菌に於けるアポエクオリンの発現 前記の6つの形質転換体のうちのどれが生物学的に活性
なアポエクオリンを発現しているかどうかを見つけ出す
為に、それらの抽出物、及び同様に親株(host s
train)の抽出物を方法のところで記述した様に調
製した。それぞれの抽出物 0.5mlにβ−メルカプトエタ
ノール(2mM)及び腔腸動物門のルシフェリン( 0.1
mM)を添加し、この混合物を4℃にて20時間保持し
た。その後、該混合物のCa2+依存光タンパク質活性に
ついて方法に記載したようにして測定した。組換え体p
AEQ1から調製した抽出物についてはCa2+依存ルミ
ネッセンスが観察されたが、親株又は他のいずれの形質
転換体からの抽出物についてはこのようなルミネッセン
スは観察されなかった。pAEQ1−6の挿入部分がク
ロスハイブリッドを形成するということは、それらが相
同なDNA配列を含んでいるということを示唆するもの
である。しかしながら、もしもpAEQ2−6のcDN
A挿入部分の長さが充分でなかったり、プラスミド中で
適切に配向していなかったりすると、それら抽出物中の
アポエクオリン活性は期待出来ないものであろう。
【0183】pAEQ1抽出物の光タンパク質活性発現
の速度論は天然の混合アポエクオリンのそれと類似して
いる(第3図参照)。この抽出物に於いて光タンパク質
活性が発現する為に必要とされる条件も真正の(aut
hentic)アポエクオリンを用いた場合に観察され
るものと同一である。第3図に示すように、溶存O2
必要とされる。更に、β−メルカプトエタノール又は腔
腸動物門のルシフェリンのいずれかが反応混合物中に存
在しなくなると、Ca2+依存光タンパク質活性が全く発
現されなくなる。Ca2+を含まない緩衝液中に活性成分
を注入してもルミネッセンスは発さられなかった。Ca
2+を後で添加するとルミネッセンスの閃光(flas
h)が見られた。
【0184】pAEQ1含有形質転換体の抽出物中の活
性成分を更に詳しく調べる為に、この組換えプラスミド
を含有する形質転換体抽出物を、方法のところで記載し
たようにDE−22を用いたクロマトグラフィにかけた。
アポエクオリン活性は約 0.3M塩のところで溶出され、
これは真正のアポエクオリンの場合に類似している。こ
の活性画分を腔腸動物門のルシフェリン,β−メルカプ
トエタノール及び酸素の存在下でインキュベートし、光
タンパク質活性を発生させた(第3図参照)。次いで、
この混合物をゲル濾過にかけた。第4図に示すように、
pAEQ1抽出物中の部分精製成分から生じた光タンパ
ク質活性はMr=20,600のところに溶出し、一方天然エ
クオリンは19,600のところであった。同様の結果はイン
・ヴィトロの翻訳実験中にも観察された(第1図)。第
4図のデータから、使用した条件下に於いて、ルシフェ
リンはpAEQ1抽出物中の活性成分と強固に会合する
とういう結論が得られるであろう。
【0185】第4図からの回収(プール)光タンパク質
画分はCa2+の添加によってルミネッセンスの閃光を発
する。この閃光の速度論はCa2+依存エクオリン反応の
それと区別ができないものであった。他の組換えプラス
ミドは形質転換体中で光放出タンパク質(light−
emitting protein)を発現しなかった
(第6表参照)。
【0186】上記のデータは、pAEQ1中に挿入され
たcDNA部分はアポエクオリンをコードしている全長
cDNAを表していることを示している。更にこのデー
タは、該cDNAがpAEQ1中で発現されており、そ
のタンパク質生産物の生物学的活性は天然の混合アポエ
クオリンのそれと区別され得ないことを示している。発
現レベルは全可溶性タンパク質の約0.01%であると推定
された。
【0187】
【表11】
【0188】各抽出物 0.5mlにメルカプトエタノール
(2mM)及び腔腸動物門のルシフェリン(0.015 m
M)を加えた。この混合物を4℃で20時間インキュベー
トした。試料5μlを取り出し 0.1mCa2+ 0.5mlに
注入して、ピーク光強度を測定した。
【0189】実施例4:誘導lacプロモーターを用い
た大腸菌(E.coli)内でのアポエクオリン発現の
増大 pAEQ1を含む大腸菌に於けるアポエクオリンの発現
は比較的低レベルである。この発現レベルを増大させる
為に、アポエクオリン遺伝子の転写が誘導性(indu
cible)lacプロモーターに対する相対位置によ
って増加するように、pAEQ1からのアポエクオリン
遺伝子をもう1つのプラスミド(pUC9)内でサブク
ローン化させた。
【0190】pAEQ1からのPst I断片(0.75k
b)を単離し、pUC9の単一Pst I部位にクロー
ン化させた。2つの異なるプラスミド、pAEQ7及び
pAEQ8を得た。プラスミドpAEQ8は第2図(b)
で示すように、所望の配向で挿入されたPst I断片
を含んでいた。プラスミドpAEQ7には反対方向の配
向で該断片が挿入されていた。
【0191】pAEQ7及びpAEQ8を含有している
大腸菌株(親;ホスト;JM105 )を各々37℃にてアン
ピシリン(50μg/ml)含有のルリア流体培養基20ml中
で増殖させた。OD550 が 0.6に達した時に、培養物を
100mM保存溶液中で1mMにした。5mlの試料を取り
出し、一方残りの培養物は振とうされ続けた。1時間及
び2時間後にも同様に試料の一部を取り出した。それぞ
れ試料の一部を採取した直後に、細胞を遠心分離し−20
℃で必要になる時まで保存した。
【0192】6つの採取試料抽出物のアポエクオリン活
性を測定した。大腸菌細胞をまず最初に50mMトリス、
pH、10%ショ糖、25μg/mlリゾチーム及び20μg/
mlR Nase A溶液1mlに再懸濁して溶解した。氷
中45分間保持後に、この混合物を43,500×gで1時間遠
心分離した。上清を採取保存した。上清(抽出物)を次
いで腔腸動物門のルシフェリン及びメルカプトエタノー
ル(250 μl抽出物、5%メルカプトエタノール水溶液
3μl及び腔腸動物門ルシフェリン3μl)の存在下で
一晩インキュベートした。このインキュベーション試料
5μlを 0.1M CaCl2 、 0.1Mトリス、pH8.0
溶液0.5ml に注入し、同時に最高(ピーク)光強度及び
全光子数を測定して、混合物中のエクオリン活性を求め
た。タンパク質はブラッドフォード(Bradfor
d)アッセイ(Bio Rad)を用いて測定した。
【0193】第7表には、pAEQ7及びpAEQ8含
有株の6つの抽出物、コントロール大腸菌株(SK159
2)及びpAEQ1含有株の抽出物から得られた結果が
記されている。
【0194】
【表12】
【0195】これら抽出物中のエクオリン活性レベルは
ルシフェリンによる充電効率(charging ef
ficiency)に依存している。粗抽出物に於ける
充電効率を定量化することは不可能である。エクオレア
から単離したアポエクオリンを用いた場合に観察される
充電効率は20%以下であり、大腸菌抽出物中ではこの効
率は多分幾らかそれより低いものであろう。従って、充
電効率1%及び20%を基に計算した値を求めた。
【0196】pAEQ8からの発現は、pAEQ1のそ
れと較べて誘導後2時間に於いて著しく高いものである
(600 倍)。エクオリン遺伝子をpAEQ8と反対方向
の配向で含んでいるpAEQ7からはエクオリン遺伝子
の誘導が観察されなかった。
【0197】このデータは、cDNAヌクレオチド配列
が誘導プロモーターの3′に適切に位置していれば、ア
ポエクオリンの発現レベルは顕著に増大し得るというこ
とを示しているものである。
【0198】実施例5:特定のアポエクオリン遺伝子の構造決定 第2図に示した、プラスミドpAEQ1、pAEQ7お
よびpAEQ8の中に存在するPst I−Pst
断片の構造を標準的遺伝子配列解析法によって決定し
た。3′末端から69個のヌクレオチドは翻訳されない。
翻訳領域が発現されると、実施例1に記載した方法で単
離したタンパク質(アポエクオリン)のN末端に7個の
アミノ酸残基が付いたタンパク質が発現される。この実
施例1で得られたタンパク質のN末端はVALで始ま
る。この余分の7個のアミノ酸残基は実施例1の単離工
程の間にプロテアーゼによって切りとられるのであろ
う。PROをコードしているC−末端コドンの次には停
止コドンがあり、その後12個のヌクレオチドが続いてい
る。これは明らかに単離されたcDNAが完全長(fu
ll−length)であることを示している。全二本
鎖DNAとアミノ酸配列は次のとおりである。
【0199】
【表13】
【0200】
【表14】
【0201】
【表15】
【0202】
【表16】
【0203】この同定された配列が示していることは、
この配列の中では微不均一性のいろいろな位置に主要ア
ミノ酸(principal amino acid)
と少数アミノ酸(minor amino acid)
の双方が含まれているので、表3に示した変異形からど
のアミノ酸配列を選択しても活性なアポエクオリンが得
られるということである。
【0204】したがって、同じようにして様々なペプチ
ドをコードしている種々の遺伝子が生物学的に活性な分
子を表わすことが示される。
【0205】本明細書中に開示した一般的な配列で表わ
され、多少の変異を示す(したがってアポエクオリンの
生物活性を有する)他のペプチド、DNA分子、ベクタ
ー等に関して前述した議論は、本実施例に開示した特定
の配列にも等しく適用できる。本実施例では特に1つの
ペプチド、これをコードしているDNA配列、および2
個の制限部位の間の完全長DNA配列を開示した。コー
ドDNA配列(任意に末端停止コドンを含んでいてもよ
い)は、完全長のDNA配列とは別の実体として明らか
にされ、その変異形も含めて全長DNA配列とは切り離
して考えられる。二本鎖DNAとして開示されたいずれ
のDNAも、この二本鎖DNAを形成する個々の1本鎖
DNAおよび転写によって得られるこれに相当するRN
Aを開示しているものと考えられる。
【0206】上記実施例のベクターと宿主は本発明の好
ましい態様のいくつかで用いられるが本発明はこれらの
実施例に開示された特定のベクターや宿主細菌に限定さ
れるわけではない。使用した細菌とプラスミドは全て、
バイオテクノロジー分野の当業者が様々な起源から容易
に入手できる。たとえば、大腸菌(coli)JM
105 とプラスミドpUC9およびpBR322 は米国0885
4 ニュージャージー(New Jersey)、ピスカ
タウェイ(Piscataway)、センテニアル ア
ベニュー(Centennial Avenue)800
のピー・エル・バイオケミカルズ社(P.L.Bioc
hemicals,Inc.)[これはファルマシア社
(Pharmacia,Inc.)の一部門である]か
ら市販されており、そのカタログではそれぞれ第27−15
50−01,27−4918−01および27−1750−01とされてい
る。さらに、本発明の実施に使用することができる上記
やその他の微生物とプラスミドは、米国20852 メリーラ
ンド(Maryland)、ロックビル(Rockvi
lle)、パークローン ドライブ(Parklawn
Drive)12301 のアメリカン タイプ カルチャ
ー コレクション(American Type Cu
lture Collection)からも入手でき
る。代表的なものとその寄託番号は大腸菌(col
)SK1592(ATCC No.35106 )、大腸菌(
coli)JM105 (ATCC No.53029 )、pUC
9(ATCC No.37252 )、pBR322 (ATCC
No.31344)である。
【0207】以上本発明を詳細に説明したが、本発明の
思想と範囲を逸脱することなく多くの変更や修正ができ
ることは当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】オワンクラゲから単離したポリ(A+ )RNA
を用いてインビトロで翻訳したオートラジオグラフィー
分析結果を示す写真である。
【図2】(a) はエクオレア ビクトリア(Aequor
ea victoria)クラゲから単離したアポエク
オリンをコードしているDNA配列を含有する遺伝子の
制限地図であり、(b) はプラスミドのlacプロモータ
ーの下流に挿入した第2図(a) のセグメントの制限地図
である。
【図3】pAEQ1抽出物中のCa2+−依存性発光タン
パク質活性の時間と酸素に対する異存性を示すグラフで
ある。
【図4】pAEQ1抽出物で現われるCa2+−依存性発
光タンパク質活性のゲル濾過の結果のグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:19) (72)発明者 ダグラス・プラツシヤー アメリカ合衆国、マサチユーセツツ・ 02536、イースト・フアルマウス、ゴーレ ツタ・ドライブ・72

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 【化2】 のペプチドをコードしているヌクレオチド配列からなる
    単離DAN分子。
  2. 【請求項2】 前記配列が 【化3】 【化4】 であることを特徴とする請求項1に記載の分子。
  3. 【請求項3】 前記分子がさらに前記配列の3′に非発
    現セグメントを、かつ前記配列の5′に非発現セグメン
    トを含んでおり、前記分子が 【化5】 【化6】 であることを特徴とする請求項2に記載の分子。
  4. 【請求項4】 前記分子が1本鎖DNAであることを特
    徴とする請求項2に記載の分子。
  5. 【請求項5】 前記分子が2本鎖DNAであることを特
    徴とする請求項2に記載の分子。
  6. 【請求項6】 微生物内で複製でき、かつ請求項1に記
    載のペプチドをコードしているヌクレオチド配列を含ん
    でいる組換えDNAベクター。
  7. 【請求項7】 前記配列が 【化7】 【化8】 であることを特徴とする請求項6に記載のベクター。
  8. 【請求項8】 前記配列の前にlacプロモーターが存
    在することを特徴とする請求項6に記載のベクター。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載のベクターを含む遺伝子
    工学処理された微生物。
  10. 【請求項10】 前記ベクターが式: 【化9】 【化10】 のヌクレオチド配列を含むことを特徴とする請求項9に
    記載の微生物。
  11. 【請求項11】 (1)化合物 (a) 第1式: 【化11】 (式中、Aはアラニン、Cはシステイン、Dはアスパラ
    ギン酸、Eはグルタミン酸、Fはフェニルアラニン、G
    はグリシン、Hはヒスチジン、Iはイソロイシン、Kは
    リジン、Lはロイシン、Mはメチオニン、Nはアスパラ
    ギン、Pはプロリン、Qはグルタミン、Rはアルギニ
    ン、Sはセリン、Tはトレオニン、Vはバリン、Wはト
    リプトファン、及びYはチロシンである)、 (b) 第2式:第1式のP5 の代りにS、N8 の代りに
    D、K11の代りにR、D78の代りにE、A81の代りに
    E、K88の代りにR、D92の代りにC又はE、E95の代
    りにK、K96の代りにR、A98の代りにS、Q101 の代
    りにE、I102 の代りにP、I107 の代りにL、I116
    の代りにV、S127 の代りにD、S135 の代りにA、T
    14 1 の代りにS、E144 の代りにDになったもの(ここ
    で、下付き番号は第1式のアミノ末端から数えたアミノ
    酸位置を表している)、 (c) 第3式として、前記第1式又は第2式に於いて、
    アミノ末端若しくはカルボキシ末端のいずれか、又はそ
    の両末端の1から15個のアミノ酸が欠如したもの、 (d) 第4式として、前記第1式又は第2式に於いて、
    アミノ末端若しくはカルボキシ末端のいずれか、又はそ
    の両末端に1から10個の付加アミノ酸を連続的に結合し
    たもの;及び (2)前記式を有する化合物の塩類;から選択される均
    質ペプチドであって、該ペプチドは腔腸動物門のルシフ
    ェリンを結合しCa2+の存在下で光を放つことができる
    ペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む、実質的
    に純粋なDNA又はRNA分子。
  12. 【請求項12】 前記分子がDNAであり、前記配列が 【化12】 【化13】 [式中、Aはデオキシアデニル、Gはデオキシグアニ
    ル、Cはデオキシシトシル、Tはデオキシチミジル、J
    はA又はG;KはT又はC;LはA,T,C又はG;M
    はA,C又はT;Xはそれに続くYがA又はGのときは
    T又はC、それに続くYがC又はTのときはC;Yはそ
    れに先立つXがCのときはA,G,C又はT、それに先
    立つXがTのときはA又はG;Wはそれに続くZがG又
    はAのときはC又はA、それに続くZがC又はTのとき
    はC;Zはそれに先立つWがCのときはA,G,C又は
    T、それに先立つWがAのときはA又はG;QRはそれ
    に続くSがA,G,C又はTのときはTC、それに続く
    SがT又はCのときはAG;Sはそれに先立つQRがT
    CのときはA,G,C又はT、それに先立つQRがAG
    のときはT又はC;であり、下付き番号は遺伝暗号によ
    ってこのヌクレオチド配列が対応するアポエクオリンの
    アミノ酸位置を示し、アミノ酸位置はアミノ末端から数
    えたものである]である、請求項11記載の分子。
  13. 【請求項13】 下記の第1アミノ酸配列: 【化14】 (式中、Aはアラニン、Cはシステイン、Dはアスパラ
    ギン酸、Eはグルタミン酸、Fはフェニルアラニン、G
    はグリシン、Hはヒスチジン、Iはイソロイシン、Kは
    リジン、Lはロイシン、Mはメチオニン、Nはアスパラ
    ギン、Pはプロリン、Qはグルタミン、Rはアルギニ
    ン、Sはセリン、Tはトレオニン、Vはバリン、Wはト
    リプトファン、及びYはチロシンである)、 又は第2のアミノ酸配列として、第1式のP5 の代りに
    S、N8 の代りにD、K11の代りにR、D78の代りに
    E、A81の代りにE、K88の代りにR、D92の代りにC
    又はE、E95の代りにK、K96の代りにR、A98の代り
    にS、Q101 の代りにE、I102 の代りにP、I107
    代りにL、I116 の代りにV、S127 の代りにD、S
    135 の代りにA、T141 の代りにS、E144 の代りにD
    になったもの(ここで、下付き番号は第1式のアミノ末
    端から数えたアミノ酸位置を表している)をコードする
    ヌクレオチド配列から選ばれる、連続する少なくとも10
    個のヌクレオチドを含有する単離オリゴヌクレオチド。
  14. 【請求項14】 オリゴヌクレオチドがDNAである、
    請求項13記載のオリゴヌクレオチド。
  15. 【請求項15】 オリゴヌクレオチドがRNAである、
    請求項13記載のオリゴヌクレオチド。
  16. 【請求項16】 オリゴヌクレオチドが放射活性標識さ
    れている請求項13記載のオリゴヌクレオチド。
  17. 【請求項17】 オリゴヌクレオチドが前記ヌクレオチ
    ド配列から連続する少なくとも14個のヌクレオチドを含
    有する請求項13記載のオリゴヌクレオチド。
  18. 【請求項18】 前記連続するヌクレオチドが前記配列
    の40〜110 位のアミノ酸をコードする、請求項13記載
    のオリゴヌクレオチド。
  19. 【請求項19】 下記のヌクレオチド配列: 【化15】 [式中、Aはデオキシアデニル、Gはデオキシグアニ
    ル、Cはデオキシシトシル、Tはデオキシチミジル、J
    はA又はG;KはT又はC;LはA,T,C又はG;M
    はA,C又はT;Xはそれに続くYがA又はGのときは
    T又はC、それに続くYがC又はTのときはC;Yはそ
    れに先立つXがCのときはA,G,C又はT、それに先
    立つXがTのときはA又はG;Wはそれに続くZがG又
    はAのときはC又はA、それに続くZがC又はTのとき
    はC;Zはそれに先立つWがCのときはA,G,C又は
    T、それに先立つWがAのときはA又はG;QRはそれ
    に続くSがA,G,C又はTのときはTC、それに続く
    SがT又はCのときはAG;Sはそれに先立つQRがT
    CのときはA,G,C又はT、それに先立つQRがAG
    のときはT又はC;であり、下付き番号は遺伝暗号によ
    ってこのヌクレオチド配列が対応するアポエクオリンの
    アミノ酸位置を示し、アミノ酸位置はアミノ末端から数
    えたものである]を含む、E. coli 中で複製することが
    可能な、組換えDNAベクター。
  20. 【請求項20】 前記配列が挿入されているpBR322
    を含む、請求項19記載のベクター。
  21. 【請求項21】 請求項19記載のベクターを含む遺伝
    子工学処理された微生物。
  22. 【請求項22】 前記ベクターがpBR322 を含む請求
    項21記載の微生物。
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