JPH06216614A - ストリップ線路の共振周波数調整方法 - Google Patents
ストリップ線路の共振周波数調整方法Info
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- JPH06216614A JPH06216614A JP5005155A JP515593A JPH06216614A JP H06216614 A JPH06216614 A JP H06216614A JP 5005155 A JP5005155 A JP 5005155A JP 515593 A JP515593 A JP 515593A JP H06216614 A JPH06216614 A JP H06216614A
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- Inductance-Capacitance Distribution Constants And Capacitance-Resistance Oscillators (AREA)
- Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、多層基板の部品実装効率を
低下させずにストリップ線路の共振周波数を調整できる
ようにすることである。 【構成】 ストリップ線路20の一端をスルーホール9
を介して4層プリント基板21の1層目の回路接続用導
体2に接続し、ストリップ線路20の他端側を複数のス
ルーホール22を介して4層目の第2の接地用導体5に
接続する。そして、ストリップ線路20の長さ方向に縱
列に設けられたスルーホール22と第2の接地用導体5
との接続を順に切断して、ストリップ線路20の長さを
長く、すなわちインダクタンスを大きくすることで、ス
トリップ線路20の共振周波数を調整する。
低下させずにストリップ線路の共振周波数を調整できる
ようにすることである。 【構成】 ストリップ線路20の一端をスルーホール9
を介して4層プリント基板21の1層目の回路接続用導
体2に接続し、ストリップ線路20の他端側を複数のス
ルーホール22を介して4層目の第2の接地用導体5に
接続する。そして、ストリップ線路20の長さ方向に縱
列に設けられたスルーホール22と第2の接地用導体5
との接続を順に切断して、ストリップ線路20の長さを
長く、すなわちインダクタンスを大きくすることで、ス
トリップ線路20の共振周波数を調整する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多層基板におけるスト
リップ線路の共振周波数の調整方法に関する。
リップ線路の共振周波数の調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】中間層にストリップ線路を形成し、その
上下を接地用導体で挟んだ構造の多層プリント基板が高
周波の発振回路、フィルタ回路等に利用されている。
上下を接地用導体で挟んだ構造の多層プリント基板が高
周波の発振回路、フィルタ回路等に利用されている。
【0003】この種の多層プリント基板では、ストリッ
プ線路の寸法のばらつき、層間絶縁材の厚さのばらつ
き、あるいは絶縁材の誘電率のばらつき等によりストリ
ップ線路の共振周波数が目的とする周波数からずれる場
合があるので、基板表面からストリップ線路の容量成分
を変化させて共振周波数を調整できるようにしていた。
プ線路の寸法のばらつき、層間絶縁材の厚さのばらつ
き、あるいは絶縁材の誘電率のばらつき等によりストリ
ップ線路の共振周波数が目的とする周波数からずれる場
合があるので、基板表面からストリップ線路の容量成分
を変化させて共振周波数を調整できるようにしていた。
【0004】図3は、従来の多層プリント基板1の分解
斜視図である。多層プリント基板1の1層目には、共振
周波数調整用の導体パターン2aを含む回路接続用導体
(例えば、銅箔からなる)2が形成され、2層目には第
1の接地用導体3が形成され、3層目にはストリップ線
路4が形成され、4層目には第2の接地用導体5が形成
されている。そして、各層は、層間絶縁材6、7、8に
より絶縁されている。
斜視図である。多層プリント基板1の1層目には、共振
周波数調整用の導体パターン2aを含む回路接続用導体
(例えば、銅箔からなる)2が形成され、2層目には第
1の接地用導体3が形成され、3層目にはストリップ線
路4が形成され、4層目には第2の接地用導体5が形成
されている。そして、各層は、層間絶縁材6、7、8に
より絶縁されている。
【0005】ストリップ線路4の一端は、スルーホール
9を介して1層目の回路接続用導体2に電気的に接続さ
れ、ストリップ線路4の他端はスルーホール10を介し
て第2の接地用導体5に接続されている。
9を介して1層目の回路接続用導体2に電気的に接続さ
れ、ストリップ線路4の他端はスルーホール10を介し
て第2の接地用導体5に接続されている。
【0006】多層プリント基板1の部品実装面は、金属
性のシールドケース11で覆われ、外部に磁気が漏れな
いような構造となっている。なお、図3には、1層目の
回路接続用導体2として共振周波数調整用の導体パター
ン2aだけを示してあるが、この他に発振回路を構成す
る回路部品等を接続する導体パターンも形成されてい
る。
性のシールドケース11で覆われ、外部に磁気が漏れな
いような構造となっている。なお、図3には、1層目の
回路接続用導体2として共振周波数調整用の導体パター
ン2aだけを示してあるが、この他に発振回路を構成す
る回路部品等を接続する導体パターンも形成されてい
る。
【0007】図4は、多層プリント基板1に実装される
発振回路の回路構成図である。図4の発振回路は、共振
周波数を設定する共振回路部12と発振回路部13とで
構成されている。
発振回路の回路構成図である。図4の発振回路は、共振
周波数を設定する共振回路部12と発振回路部13とで
構成されている。
【0008】共振用回路部12は、ストリップ線路4の
形状、寸法等により決まるインダクタンス成分L0及び
容量成分C0と、バリキャップダイオードVDと、コン
デンサC1とで構成されている。バリキャップダイオー
ドVDは、入力端子に印加される電圧により容量が変化
するダイオードである。
形状、寸法等により決まるインダクタンス成分L0及び
容量成分C0と、バリキャップダイオードVDと、コン
デンサC1とで構成されている。バリキャップダイオー
ドVDは、入力端子に印加される電圧により容量が変化
するダイオードである。
【0009】発振回路部13は、コレクタ接地の一般的
なコルピッツ発振回路であり、共振回路部12とトラン
ジスタTR1のベースとを接続する結合コンデンサC2
と、直流電源Vccを分圧してトランジスタTR1にバイ
アス電圧を供給する抵抗R1、R2、R3と、同調用コ
ンデンサC3、C4と、高周波接地用コンデンサC5
と、チョークコイルL1と、出力結合コンデンサC6と
で構成されている。
なコルピッツ発振回路であり、共振回路部12とトラン
ジスタTR1のベースとを接続する結合コンデンサC2
と、直流電源Vccを分圧してトランジスタTR1にバイ
アス電圧を供給する抵抗R1、R2、R3と、同調用コ
ンデンサC3、C4と、高周波接地用コンデンサC5
と、チョークコイルL1と、出力結合コンデンサC6と
で構成されている。
【0010】以上のような構成の多層プリント基板1に
おいて発振周波数を調整する場合には、1層目に形成さ
れている共振周波数調整用導体パターン2aを適宜切除
して、共振周波数調整用導体パターン2aと第1の接地
用導体3との間の容量を変化させる。共振周波数調整用
導体パターン2aはスルーホール9を介してストリップ
線路4に接続しているので、共振周波数調整用導体パタ
ーン2aを切除することによりストリップ線路4の等価
容量成分を変化させることができる。
おいて発振周波数を調整する場合には、1層目に形成さ
れている共振周波数調整用導体パターン2aを適宜切除
して、共振周波数調整用導体パターン2aと第1の接地
用導体3との間の容量を変化させる。共振周波数調整用
導体パターン2aはスルーホール9を介してストリップ
線路4に接続しているので、共振周波数調整用導体パタ
ーン2aを切除することによりストリップ線路4の等価
容量成分を変化させることができる。
【0011】すなわち、1層目に設けられた共振周波数
調整用導体パターン2aを適宜切除することでストリッ
プ線路4の容量成分C0を変化させ、それによりストリ
ップ線路の共振周波数を調整していた。
調整用導体パターン2aを適宜切除することでストリッ
プ線路4の容量成分C0を変化させ、それによりストリ
ップ線路の共振周波数を調整していた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の共振周波数調整方法では、回路部品が実装され
る第1層に周波数調整用導体パターンを形成する必要が
ある為に、回路部品の実装面積が少なくなり部品の実装
効率が悪くなるので、多層プリント基板1を小型化する
ことが困難であった。
た従来の共振周波数調整方法では、回路部品が実装され
る第1層に周波数調整用導体パターンを形成する必要が
ある為に、回路部品の実装面積が少なくなり部品の実装
効率が悪くなるので、多層プリント基板1を小型化する
ことが困難であった。
【0013】また、共振周波数を調整する際に切除され
た導体や絶縁材が多層プリント基板1上に残る為に、切
除された導体が多層プリント基板1上で微動して部品間
の絶縁不良が起こり、パルス性のノイズが発生したり、
切除された絶縁材が多層プリント基板1上で微動して空
間の等価誘電率が変動し、パルス性の位相ノイズが発生
したりするので、これらのノイズ成分の増大により発振
回路のCNR(Carrierto Noise Ratio)が低下するとい
う問題点があった。
た導体や絶縁材が多層プリント基板1上に残る為に、切
除された導体が多層プリント基板1上で微動して部品間
の絶縁不良が起こり、パルス性のノイズが発生したり、
切除された絶縁材が多層プリント基板1上で微動して空
間の等価誘電率が変動し、パルス性の位相ノイズが発生
したりするので、これらのノイズ成分の増大により発振
回路のCNR(Carrierto Noise Ratio)が低下するとい
う問題点があった。
【0014】さらに、シールドケース11により部品の
実装面を覆うような構造のものでは、発振周波数の調整
が完了した後、多層プリント基板1をシールドケース1
1で覆う手順となるので、シールドケース11で多層プ
リント基板1を覆った段階で、シールドケース11の持
つ容量により発振周波数がずれてしまうという問題点が
あった。
実装面を覆うような構造のものでは、発振周波数の調整
が完了した後、多層プリント基板1をシールドケース1
1で覆う手順となるので、シールドケース11で多層プ
リント基板1を覆った段階で、シールドケース11の持
つ容量により発振周波数がずれてしまうという問題点が
あった。
【0015】本発明の課題は、多層プリント基板の部品
の実装効率を低下させずにストリップ線路の共振周波数
を調整できるようにすることである。また、多層基板の
導体等を除去してストリップ線路の共振周波数を調整し
ても、回路の絶縁不良等が発生しないようにすることで
ある。
の実装効率を低下させずにストリップ線路の共振周波数
を調整できるようにすることである。また、多層基板の
導体等を除去してストリップ線路の共振周波数を調整し
ても、回路の絶縁不良等が発生しないようにすることで
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の共振周波数調整
方法では、少なくとも一方の面に回路接続用導体が形成
され、他方の面に接地用導体が形成され、中間層にスト
リップ線路が形成された多層基板において、ストリップ
線路の一端をスルーホールを介して回路接続用導体に接
続し、ストリップ線路の他端側を複数のスルホールを介
して接地用導体に接続する。そして、それらのスルーホ
ールと接地用導体との間の接続を適宜切断することでス
トリップ線路の共振周波数を調整する。
方法では、少なくとも一方の面に回路接続用導体が形成
され、他方の面に接地用導体が形成され、中間層にスト
リップ線路が形成された多層基板において、ストリップ
線路の一端をスルーホールを介して回路接続用導体に接
続し、ストリップ線路の他端側を複数のスルホールを介
して接地用導体に接続する。そして、それらのスルーホ
ールと接地用導体との間の接続を適宜切断することでス
トリップ線路の共振周波数を調整する。
【0017】
【作用】ストリップ線路の共振周波数を調整する場合に
は、回路部品が実装された面の反対側の面に形成された
接地用導体とスルーホールとの間の接続を適宜切断す
る。スルーホールと接地用導体との間の接続を切断する
と、スルーホールを介して接地されていたストリップ線
路が非接地となり、ストリップ線路の実質的な長さが長
くなるので、ストリップ線路のインダクタンス成分が大
きくなる。
は、回路部品が実装された面の反対側の面に形成された
接地用導体とスルーホールとの間の接続を適宜切断す
る。スルーホールと接地用導体との間の接続を切断する
と、スルーホールを介して接地されていたストリップ線
路が非接地となり、ストリップ線路の実質的な長さが長
くなるので、ストリップ線路のインダクタンス成分が大
きくなる。
【0018】すなわち、部品実装面の反対側の面に形成
された接地用導体とスルーホールとの接続を適宜切断す
ることで、ストリップ線路の共振周波数を所望の周波数
に調整することができる。
された接地用導体とスルーホールとの接続を適宜切断す
ることで、ストリップ線路の共振周波数を所望の周波数
に調整することができる。
【0019】本発明では、回路部品の実装面の反対側の
面に形成された接地用導体とスルーホールとの間の接続
を適宜切断することで、ストリップ線路の共振周波数を
調整するようにしたので、従来のように部品実装面に共
振周波数調整用の導体パターンを形成する必要がなく、
多層基板の部品実装面積を有効に活用できる。
面に形成された接地用導体とスルーホールとの間の接続
を適宜切断することで、ストリップ線路の共振周波数を
調整するようにしたので、従来のように部品実装面に共
振周波数調整用の導体パターンを形成する必要がなく、
多層基板の部品実装面積を有効に活用できる。
【0020】また、本発明では、部品実装面の反対側の
面の導体を除去して共振周波数を調整するようにしたの
で、除去した導体等が部品実装面に残らず、回路の絶縁
不良等に基づく発振回路のCNRの低下等の問題を生じ
ない。
面の導体を除去して共振周波数を調整するようにしたの
で、除去した導体等が部品実装面に残らず、回路の絶縁
不良等に基づく発振回路のCNRの低下等の問題を生じ
ない。
【0021】さらに、発振周波数を調整するときには、
部品実装面の反対側の面の接地用導体とスルーホールと
の間の接続を切断すればよいので、多層基板をシールド
ケースで覆う場合にも、シールドケースを多層基板に取
り付けた後に共振周波数を調整することが可能となる。
従って、従来のように発振周波数の調整後にシールドケ
ースを基板に取り付けたときに、シールドケースの容量
の影響で共振周波数がずれるという問題が生じない。
部品実装面の反対側の面の接地用導体とスルーホールと
の間の接続を切断すればよいので、多層基板をシールド
ケースで覆う場合にも、シールドケースを多層基板に取
り付けた後に共振周波数を調整することが可能となる。
従って、従来のように発振周波数の調整後にシールドケ
ースを基板に取り付けたときに、シールドケースの容量
の影響で共振周波数がずれるという問題が生じない。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。図1は、本発明の共振周波数調整方法に係る
4層構造の多層プリント基板21の分解斜視図である。
説明する。図1は、本発明の共振周波数調整方法に係る
4層構造の多層プリント基板21の分解斜視図である。
【0023】多層プリント基板21の1層目には、回路
接続用導体2が形成され、2層目には第1の接地用導体
3が形成され、3層目にはストリップ線路20が形成さ
れ、4層目には第2の接地用導体5が形成されている。
そして、各層はそれぞれ層間絶縁材6、7、8で絶縁さ
れている。
接続用導体2が形成され、2層目には第1の接地用導体
3が形成され、3層目にはストリップ線路20が形成さ
れ、4層目には第2の接地用導体5が形成されている。
そして、各層はそれぞれ層間絶縁材6、7、8で絶縁さ
れている。
【0024】ストリップ線路20の一端はスルーホール
9を介して回路接続用導体2に電気的に接続されてい
る。また、ストリップ線路20の他端側には、その長さ
方向に縱列に複数のスルーホール22が設けられてお
り、ストリップ線路20はそれらのスルーホール22を
介して第2の接地用導体5に電気的に接続されている。
9を介して回路接続用導体2に電気的に接続されてい
る。また、ストリップ線路20の他端側には、その長さ
方向に縱列に複数のスルーホール22が設けられてお
り、ストリップ線路20はそれらのスルーホール22を
介して第2の接地用導体5に電気的に接続されている。
【0025】なお、スルーホール9は、回路接続用導体
層から第1の接地用導体3が形成されている層を貫通し
てストリップ線路20に達しているが、回路接続用導体
2が接地されないように第1の接地用導体層のスルーホ
ール9の周りの導体は除去されている。
層から第1の接地用導体3が形成されている層を貫通し
てストリップ線路20に達しているが、回路接続用導体
2が接地されないように第1の接地用導体層のスルーホ
ール9の周りの導体は除去されている。
【0026】さらに、多層プリント基板21の回路部品
の実装面は金属性のシールドケース11で覆われ、その
シールドケース11は基板の接地用導体と接続される構
造となっている。
の実装面は金属性のシールドケース11で覆われ、その
シールドケース11は基板の接地用導体と接続される構
造となっている。
【0027】次に、多層プリント基板21の1層目に、
図2に示すような発振回路の回路部品が実装されている
場合を例に、本発明の共振周波数調整方法に基づいて発
振周波数を調整するときの調整動作を説明する。
図2に示すような発振回路の回路部品が実装されている
場合を例に、本発明の共振周波数調整方法に基づいて発
振周波数を調整するときの調整動作を説明する。
【0028】図2の発振回路は、ストリップ線路20の
インダクタンス成分L0が可変できる点を除けば、図4
に示した従来の発振回路と同一である。発振周波数を調
整する場合には、第2の接地用導体5の右側(図1の向
かって右側)のスルーホール22から順に、その周りの
導体をトリミング、あるいは機械的に導体を切除するこ
とで、スルーホール22と第2の接地用導体5との間の
電気的接続を切断する。
インダクタンス成分L0が可変できる点を除けば、図4
に示した従来の発振回路と同一である。発振周波数を調
整する場合には、第2の接地用導体5の右側(図1の向
かって右側)のスルーホール22から順に、その周りの
導体をトリミング、あるいは機械的に導体を切除するこ
とで、スルーホール22と第2の接地用導体5との間の
電気的接続を切断する。
【0029】例えば、スルーホール22の周りの導体を
切除して第2の接地用導体5との間の接続を切断する
と、切断されたスルーホール22に接続されていたスト
リップ線路20の該当する部分が非接地となるので、ス
トリップ線路20のインピーダンスとして有効に作用す
る部分の長さが長くなり、インダクタンス成分L0が増
加する。
切除して第2の接地用導体5との間の接続を切断する
と、切断されたスルーホール22に接続されていたスト
リップ線路20の該当する部分が非接地となるので、ス
トリップ線路20のインピーダンスとして有効に作用す
る部分の長さが長くなり、インダクタンス成分L0が増
加する。
【0030】図2の発振回路では、ストリップ線路20
のインダクタンス成分L0が増加すると発振周波数が低
くなるので、図1の右側のスルーホール22から順にそ
の周りの導体を切除していくことで、発振回路の発振周
波数を順次下げていくことができる。
のインダクタンス成分L0が増加すると発振周波数が低
くなるので、図1の右側のスルーホール22から順にそ
の周りの導体を切除していくことで、発振回路の発振周
波数を順次下げていくことができる。
【0031】すなわち、部品実装面の反対側の面のスル
ーホール22の周りの導体(第2の接地用導体5)を順
に切除していくことで、発振回路の発振周波数を所望の
周波数に調整することができる。
ーホール22の周りの導体(第2の接地用導体5)を順
に切除していくことで、発振回路の発振周波数を所望の
周波数に調整することができる。
【0032】図1は、発振周波数の調整を行って一番右
側のスルーホール22の周りの導体を四角く切除した状
態を示している。以上のように、本実施例では、多層プ
リント基板21の部品実装面の反対側の面に形成された
第2の接地用導体5と、ストリップ線路20の長さ方向
に縱列に設けられたスルーホール22との接続を順に切
断することで、ストリップ線路20が接続されている発
振回路の発振周波数を調整することができる。
側のスルーホール22の周りの導体を四角く切除した状
態を示している。以上のように、本実施例では、多層プ
リント基板21の部品実装面の反対側の面に形成された
第2の接地用導体5と、ストリップ線路20の長さ方向
に縱列に設けられたスルーホール22との接続を順に切
断することで、ストリップ線路20が接続されている発
振回路の発振周波数を調整することができる。
【0033】この場合、発振周波数の調整は、部品実装
面の反対側の面に形成された接地用導体を切除して行う
ので、従来のように部品実装面に共振周波数調整用の導
体パターンを形成する必要がなく、プリント基板の片面
全てを部品実装面として使用でき、多層基板の部品の実
装効率を向上させることができる。
面の反対側の面に形成された接地用導体を切除して行う
ので、従来のように部品実装面に共振周波数調整用の導
体パターンを形成する必要がなく、プリント基板の片面
全てを部品実装面として使用でき、多層基板の部品の実
装効率を向上させることができる。
【0034】また、本実施例の発振周波数調整方法で
は、共振周波数を調整する為に除去されるのは、部品実
装面の反対側の面の第2の接地用導体5であるので、除
去された導体及び絶縁体の影響による発振回路のCNR
低下などという問題は発生しない。
は、共振周波数を調整する為に除去されるのは、部品実
装面の反対側の面の第2の接地用導体5であるので、除
去された導体及び絶縁体の影響による発振回路のCNR
低下などという問題は発生しない。
【0035】さらに、多層プリント基板21をシールド
ケース11で覆うような構造となっている場合にも、シ
ールドケース11を多層プリント基板21に取り付けた
後、発振周波数を調整することができるので、従来のよ
うに多層プリント基板21にシールドケース11を取り
付けたときに調整済の発振周波数がずれるという問題が
発生しなくなる。
ケース11で覆うような構造となっている場合にも、シ
ールドケース11を多層プリント基板21に取り付けた
後、発振周波数を調整することができるので、従来のよ
うに多層プリント基板21にシールドケース11を取り
付けたときに調整済の発振周波数がずれるという問題が
発生しなくなる。
【0036】なお、上記実施例では、4層プリント基板
に発振回路を実装した場合について説明したが、少なく
とも部品実装面の反対側の面に、ストリップ線路の長さ
を調整する為のスルーホールを複数設けた導体層を形成
できればよいので、本発明は何層のプリント基板にも適
用でき、また中間層の構成もどのようなものでも良い。
さらに、ストリップ線路の発振周波数を調整する導体層
は、発振回路の回路構成によっては直接接地されていな
くとも良い。
に発振回路を実装した場合について説明したが、少なく
とも部品実装面の反対側の面に、ストリップ線路の長さ
を調整する為のスルーホールを複数設けた導体層を形成
できればよいので、本発明は何層のプリント基板にも適
用でき、また中間層の構成もどのようなものでも良い。
さらに、ストリップ線路の発振周波数を調整する導体層
は、発振回路の回路構成によっては直接接地されていな
くとも良い。
【0037】また、本発明は、実施例に述べたコルピッ
ツ発振回路に限らず、ハートレー発振回路などの他の発
振回路、更にはフタ回路等他の回路にも適用できる。
ツ発振回路に限らず、ハートレー発振回路などの他の発
振回路、更にはフタ回路等他の回路にも適用できる。
【0038】
【発明の効果】本発明は、部品実装面の反対側の面の接
地用導体と複数のスルーホールとの間の接続を適宜切断
することで、ストリップ線路の共振周波数を調整できる
ようにしたので、従来のように多層基板の部品実装面に
共振周波数調整用の導体パターンを形成する必要がな
く、基板の部品実装面積を有効に活用でき、基板サイズ
を小型化できる。また、共振周波数の調整の為に除去し
た導体、あるいは絶縁材が、部品実装面に残らないの
で、除去した導体及び絶縁体の影響によるCNRの低下
などの問題も発生しない。さらに、多層基板の部品実装
面を金属性のシールドケースなどで磁気シールドする場
合に、本発明の調整方法では、シールドケースを基板に
取り付けてから共振周波数を調整できるので、従来のよ
うに共振周波数の調整後にシールドケースを取り付けた
段階で共振周波数がずれるという問題が解消される。
地用導体と複数のスルーホールとの間の接続を適宜切断
することで、ストリップ線路の共振周波数を調整できる
ようにしたので、従来のように多層基板の部品実装面に
共振周波数調整用の導体パターンを形成する必要がな
く、基板の部品実装面積を有効に活用でき、基板サイズ
を小型化できる。また、共振周波数の調整の為に除去し
た導体、あるいは絶縁材が、部品実装面に残らないの
で、除去した導体及び絶縁体の影響によるCNRの低下
などの問題も発生しない。さらに、多層基板の部品実装
面を金属性のシールドケースなどで磁気シールドする場
合に、本発明の調整方法では、シールドケースを基板に
取り付けてから共振周波数を調整できるので、従来のよ
うに共振周波数の調整後にシールドケースを取り付けた
段階で共振周波数がずれるという問題が解消される。
【図1】本発明の実施例の多層プリント基板の分解斜視
図である。
図である。
【図2】実施例の発振回路の回路構成図である。
【図3】従来の多層プリント基板の分解斜視図である。
【図4】従来の発振回路の回路構成図である。
2 回路接続用導体 3 第1の接地用導体 4、20 ストリップ線路 5 第2の接地用導体 9、22 スルーホール
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくとも一方の面に回路部品が実装さ
れる回路接続用導体が形成され、他方の面に接地用導体
が形成され、中間層にストリップ線路が形成された多層
基板において、 前記ストリップ線路の一端をスルーホールを介して前記
回路接続用導体に接続し、該ストリップ線路の他端側を
複数のスルーホールを介して前記接地用導体に接続し、 前記複数のスルーホールと前記接地用導体との間の接続
を適宜切断して前記ストリップ線路の共振周波数を調整
することを特徴とするストリップ線路の共振周波数調整
方法。 - 【請求項2】 前記スルーホールを前記ストリップ線路
の長さ方向に縱列に複数設けたことを特徴とする請求項
1記載のストリップ線路の共振周波数調整方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5005155A JPH06216614A (ja) | 1993-01-14 | 1993-01-14 | ストリップ線路の共振周波数調整方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5005155A JPH06216614A (ja) | 1993-01-14 | 1993-01-14 | ストリップ線路の共振周波数調整方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06216614A true JPH06216614A (ja) | 1994-08-05 |
Family
ID=11603380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5005155A Withdrawn JPH06216614A (ja) | 1993-01-14 | 1993-01-14 | ストリップ線路の共振周波数調整方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06216614A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1996042134A1 (fr) * | 1995-06-09 | 1996-12-27 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Amplificateur |
EP0902497A2 (de) * | 1997-09-11 | 1999-03-17 | Siemens Aktiengesellschaft | Resonator mit einstellbarer Resonanzfrequenz |
EP1172882A2 (en) * | 2000-07-11 | 2002-01-16 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Resonator |
JP2002043760A (ja) * | 2000-07-19 | 2002-02-08 | Nec Corp | 多層プリント回路基板 |
-
1993
- 1993-01-14 JP JP5005155A patent/JPH06216614A/ja not_active Withdrawn
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4599678B2 (ja) * | 2000-07-19 | 2010-12-15 | 日本電気株式会社 | 多層プリント回路基板 |
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Date | Code | Title | Description |
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