JPH0621559U - ゴンドラ等の吊り金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案はロ―プ支持ア―ムに無理な荷重が加
わらない軽量化を図ることができる安全なゴンドラ等の
吊り金具を得るにある。 【構成】 建物の屋上部位のパラペットに後端部が埋設
固定された内側ほぼ水平方向に突出する先端部に円形状
の支持片が形成された支持金具と、この支持金具の支持
片に所定量回動できるように支持される支持部が形成さ
れた支柱、この支柱の上部寄りの部位と一体成形された
先端部がパラペットの外方へ突出しロ―プを支持するこ
とができるア―ム、支柱の上部に形成された引きワイヤ
―支持部とからなるロ―プ支持ア―ムと、支持金具の支
持片が支持されている支柱の支持部を覆うコ字状の取付
け金具、この取付け金具のほぼ中央部と支持金具の支持
片のほぼ中央部に形成された透孔を貫通して該取付け金
具と支持金具とを枢支する枢支ピン、取付け金具を支柱
に固定する固定具とからなる取付け具とでゴンドラ等の
吊り金具を構成している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はビル等の建物の窓ガラス等の清掃作業等を行なう場合に、ゴンドラや 人を吊り下げるゴンドラ等の吊り金具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のゴンドラ等の吊り金具は屋上のパラペットに埋設固定された固 定金具と、この固定金具に取付けられた先端部がパラペットの外方に突出する逆 Ｌ字状のロ―プ支持金具とで構成されている。

【０００３】

【本考案が解決しようとする課題】

従来のゴンドラ等の吊り金具は、固定金具にロ―プ支持金具を固定しているた め、固定金具とロ―プ支持金具との取付け部に大きな荷重が加わるため、その荷 重に耐える強度が必要で、大きく、重いものになるという欠点があった。

【０００４】 本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、損傷しずらく、十分な強度が得られ る、軽量のゴンドラ等の吊り金具を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は建物の屋上部位のパラペットに後端部が 埋設固定された内側ほぼ水平方向に突出する先端部に円形状の支持片が形成され た支持金具と、この支持金具の支持片に所定量回動できるように支持される支持 部が形成された支柱、この支柱の上部寄りの部位と一体成形された先端部が前記 パラペットの外方へ突出しロ―プを支持することができるア―ム、前記支柱の上 部に形成された引きワイヤ―支持部とからなるロ―プ支持ア―ムと、前記支持金 具の支持片が支持されている前記支柱の支持部を覆うコ字状の取付け金具、この 取付け金具のほぼ中央部と前記支持金具の支持片のほぼ中央部に形成された透孔 を貫通して該取付け金具と支持金具とを枢支する枢支ピン、前記取付け金具を前 記支柱に固定する固定具とからなる取付け具とでゴンドラ等の吊り金具を構成し ている。

【０００６】

【作用】

上記のように構成されたゴンドラ等の吊り金具は、支柱が支持金具の支持片に 所定量回動可能に支持され応力の集中を防止するとともに、ア―ムに加わる荷重 を引きワイヤ―に負担させている。

【０００７】

【本考案の実施例】

以下、図面に示す実施例により、本考案を詳細に説明する。

【０００８】 図１ないし図６に示す本考案の第１の実施例において、１はビル等の建物２の 窓ガラス等の清掃作業を行なう場合にゴンドラや人等を吊り下げるゴンドラ等の 吊り金具で、このゴンドラ等の吊り金具１は前記建物２の屋上部位のパラペット ３に所定間隔離間されて固定された一対の支持金具４、４と、この一対の支持金 具４、４にそれぞれ所定量回動可能に取付けられた一対のロ―プ支持ア―ム５、 ５と、この一対のロ―プ支持ア―ム５、５と前記一対の支持金具４、４とを取付 ける一対の取付け具６、６と、前記一対のロ―プ支持ア―ム５、５の間隔を保持 するための一対の間隔保持ア―ム７とから構成されている。

【０００９】 前記一対の支持金具４、４は図２に示すように金属板で形成され、後端部はパ ラペット３の鉄筋８に固定され、先端部には円形状の支持片９と、この支持片９ のほぼ中央部に透孔１０が形成されている。

【００１０】 前記一対のロ―プ支持ア―ム５、５は図４に示すように下端部寄りの部位に前 記支持金具４の支持片９に所定量回動可能に係合する支持部１１が形成された支 柱１２と、この支柱１２の上部寄りの部位より前記パラペット３の外方へ突出す るように一体成形された先端部にロ―プ１３を取付けるロ―プ取付け孔１４を有 するア―ム１５と、前記支柱１２の上部に形成した引きワイヤ―１６を取付ける 引きワイヤ―取付け孔１７を有する引きワイヤ―支持部１８と、前記支柱１２の 支持部１１の上下部に形成した透孔１９、２０とで構成されている。

【００１１】 前記一対の取付け具６、６は図５に示すようにコ字状に形成された取付け金具 ２１と、この取付け金具２１のほぼ中央両側壁に形成された前記支持金具４の支 持片９の透孔１０と連通する中央部透孔２２、２２と、前記支柱１２の上下部に 形成された透孔１９、２０と対応する部位の前記取付け金具２１に形成された上 ・下部透孔２３、２４と、前記取付け金具２１の中央部透孔２２と前記支持片９ の透孔１０とを貫通し抜け脱しないように取付けられた枢支ピン２５と、前記取 付け金具２１の上・下部透孔２３、２４と前記支柱１２の上・下部透孔１９、２ ０に挿入されたボルト２６、ナット２７とからなる固定具２８、２８とで構成さ れている。

【００１２】 前記一対の間隔保持ア―ム７、７は図６に示すように角パイプ材で形成された ア―ム本体２９と、このア―ム本体２９の両端部寄りの部位で、前記一対のロ― プ支持ア―ム５、５の内側面と当接するように溶接等で固定されたストッパ―片 ３０、３０と、このストッパ―片３０、３０の外側部位の前記ア―ム本体２９に 形成された前記一対のロ―プ支持ア―ム５、５の外側面と当接するように支持ピ ン３１、３１を挿入することができる支持ピン挿入孔３２、３２とから構成され ている。

【００１３】 上記構成のゴンドラ等の吊り金具１は、一対のロ―プ支持ア―ム５、５のア― ム１５、１５のロ―プ取付け孔１４、１４に直接あるいは吊り金具を介してゴン ドラ等のロ―プ１３、１３を取付ける。 また、引きワイヤ―取付け孔１７、１７に引きワイヤ―１６、１６を取付け、 建物の固定部に引きワイヤ―１６、１６を固定する。

【００１４】 このように取付けられた状態では、ロ―プ支持ア―ム５、５は枢支ピン２５、 ２５によって支持金具４、４に所定量回動できるように支持され、ゴンドラ等に 取付けられたロ―プ１３、１３に加わる荷重はロ―プ支持ア―ム５、５を介して 引きワイヤ―１６、１６によって支持する。

【００１５】

【本考案の異なる実施例】

次に図７ないし図１４に示す本考案の異なる実施例につき説明する。なお、こ れらの本考案の異なる実施例の説明に当って、前記本考案の第１の実施例と同一 構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。

【００１６】 図７ないし図９の本考案の第２の実施例において、前記本考案の第１の実施例 と主に異なる点は、一対のロ―プ支持ア―ム５、５のア―ム１５、１５の先端部 寄りの部位に間隔保持ア―ム７を取付けた点で、このように構成されたゴンドラ 等の吊り金具１Ａにしても、前記本考案の第１の実施例と同様な作用効果が得ら れる。

【００１７】 図１０ないし図１２の本考案の第３の実施例において、前記本考案の第１の実 施例と主に異なる点は間隔保持ア―ム７Ａで、この間隔保持ア―ム７Ａはア―ム 本体２９の一端部に複数個の支持ピン挿入孔３２を形成したものを用いた点で、 このように形成された間隔保持ア―ム７Ａを用いることにより、一対のロ―プ支 持ア―ム５、５の間隔に応じて最適な状態で間隔保持ア―ム７Ａを取付けること ができるゴンドラ等の吊り金具１Ｂにしてもよい。

【００１８】 図１３および図１４の本考案の第４の実施例において、前記本考案の第１の実 施例と主に異なる点は、１個の支持金具４、ロ―プ支持金具５および取付け具６ で、ゴンドラ等の吊り金具１Ｃにしても前記本考案の第１の実施例と同様な作用 効果が得られる。

【００１９】

【本考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案にあっては次に列挙する効果が得られ る。

【００２０】 （１）建物の屋上部位のパラペットに後端部が埋設固定された内側ほぼ水平方 向に突出する先端部に円形状の支持片が形成された支持金具と、この支持金具の 支持片に所定量回動できるように支持される支持部が形成された支柱、この支柱 の上部寄りの部位と一体成形された先端部が前記パラペットの外方へ突出しロ― プを支持することができるア―ム、前記支柱の上部に形成された引きワイヤ―支 持部とからなるロ―プ支持ア―ムと、前記支持金具の支持片が支持されている前 記支柱の支持部を覆うコ字状の取付け金具、この取付け金具のほぼ中央部と前記 支持金具の支持片のほぼ中央部に形成された透孔を貫通して該取付け金具と支持 金具とを枢支する枢支ピン、前記取付け金具を前記支柱に固定する固定具とから なる取付け具とで構成されているので、ゴンドラ等が取付けられたロ―プに加わ る荷重をロ―プ支持ア―ムを介して引きワイヤ―によって支持させることができ る。 したがって、ロ―プ支持ア―ムに加わる荷重の低減を図ることができる。

【００２１】 （２）前記（１）によって、ロ―プ支持ア―ムが支持金具に所定量回動可能に なるように取付けられているので、ロ―プ支持ア―ムに無理が生じなく、薄板厚 材で形成できるため、軽量化を図ることができる。

【００２２】 （３）前記（１）によって、構造が簡単であるので、設置が容易で、安価に製 造することができる。

【００２３】 （４）請求項２も前記（１）〜（３）と同様な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施例を示す説明図。

【図２】本考案の第１の実施例の分解斜視図。

【図３】支持金具の説明図。

【図４】ロ―プ支持ア―ムの説明図。

【図５】取付け金具の説明図。

【図６】間隔保持ア―ムの説明図。

【図７ないし図９】本考案の第２の実施例を示す説明
図。

【図１０ないし図１２】本考案の第３の実施例を示す説
明図。

【図１３および図１４】本考案の第４の実施例を示す説
明図。

【符号の説明】

１、１Ａ、１Ｂ、１Ｃ：ゴンドラ等の吊り金具、２：建
物、 ３：パラペット、４：支
持金具、 ５：ロ―プ支持ア―ム、
６：取付け具、 ７、７Ａ：間隔保
持ア―ム、８：鉄筋、 ９：支
持片、１０：透孔、 １１：支持
部、１２：支柱、 １３：ロ―
プ、１４：ロ―プ取付け孔、 １５：ア―
ム、１６：引きワイヤ―、 １７：引きワ
イヤ―取付け孔、１８：引きワイヤ―支持部、
１９、２０：透孔、２１：取付け金具、
２２：中央部透孔、２３：上部透孔、
２４：下部透孔、２５：枢支ピン、
２６：ボルト、２７：ナット、
２８：固定具、２９：ア―ム本体、
３０：ストッパ―片、３１：支持ピン、
３２：支持ピン挿入孔。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 建物の屋上部位のパラペットに後端部が
   埋設固定された内側ほぼ水平方向に突出する先端部に円
   形状の支持片が形成された支持金具と、この支持金具の
   支持片に所定量回動できるように支持される支持部が形
   成された支柱、この支柱の上部寄りの部位と一体成形さ
   れた先端部が前記パラペットの外方へ突出しロ―プを支
   持することができるア―ム、前記支柱の上部に形成され
   た引きワイヤ―支持部とからなるロ―プ支持ア―ムと、
   前記支持金具の支持片が支持されている前記支柱の支持
   部を覆うコ字状の取付け金具、この取付け金具のほぼ中
   央部と前記支持金具の支持片のほぼ中央部に形成された
   透孔を貫通して該取付け金具と支持金具とを枢支する枢
   支ピン、前記取付け金具を前記支柱に固定する固定具と
   からなる取付け具とを備えることを特徴とするゴンドラ
   等の吊り金具。
2. 【請求項２】 建物の屋上部位のパラペットに所定間隔
   離間され、後端部が埋設固定された内側ほぼ水平方向に
   突出する先端部に円形状の支持片がそれぞれ形成された
   一対の支持金具と、この一対の支持金具の支持片にそれ
   ぞれ所定量回動できるように支持される支持部が形成さ
   れた一対の支柱、この一対の支柱の上部寄りの部位とそ
   れぞれ一体成形された先端部が前記パラペットの外方へ
   突出しロ―プを支持することができる一対のア―ム、前
   記一対の支柱の上部にそれぞれ形成された一対の引きワ
   イヤ―支持部とからなるロ―プ支持ア―ムと、前記支持
   金具の支持片が支持されている前記支柱の支持部をそれ
   ぞれ覆う一対のコ字状の取付け金具、この一対の取付け
   金具のほぼ中央部と前記一対の支持金具の支持片のほぼ
   中央部に形成された透孔をそれぞれ貫通して該一対の取
   付け金具と一対の支持金具とを枢支する一対の枢支ピ
   ン、前記一対の取付け金具を前記一対の支柱に固定する
   一対の固定具とからなる取付け具と、前記一対のア―ム
   の間隔を保持するために該一対のア―ムに両端部が取付
   けられた間隔保持ア―ムとからなることを特徴とするゴ
   ンドラ等の吊り金具。