JPH0756038Y2 - 清掃用命綱等の吊り金具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案はビル等の建物の窓ガラス
等を清掃する場合に使用される命綱等を支持する清掃用
命綱等の吊り金具に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の清掃用命綱等の吊り金具は屋上部
のパラペットの内側に突出するように該パラペットに固
定された固定金具と、この固定金具に着脱可能に取付け
られた逆Ｌ字状のア―ムと、このア―ムの先端部に取付
けられた命綱が取付けられる命綱取付け金具とから構成
されている。

【０００３】

【本考案が解決しようとする課題】従来の清掃用命綱等
の吊り金具は、逆Ｌ字状のア―ムより命綱取付け金具を
介して命綱を吊下げているため、窓ガラス等を清掃する
作業者が命綱に屋上部より吊下がる場合、ぶら下がりず
らく、危険であるという欠点があった。

【０００４】本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、
屋上部から命綱等に安全にぶら下がることができる清掃
用命綱等の吊り金具を提供することを目的としている。

【０００５】本考案の前記ならびにそのほかの目的と新
規な特徴は次の説明を添付図面と照し合せて読むと、よ
り完全に明らかになるであろう。ただし、図面はもっぱ
ら解説のためのものであって、本考案の範囲を限定する
ものではない。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案はビル等の建物の屋上部のパラペットの内側
に突出するように、該パラペットに固定された一対の固
定金具と、この一対の固定金具に下端部が枢支ピンによ
って着脱可能に取付けられた山形状の支柱と、この支柱
の下部寄りの部位より前記パラペットの上部と接触する
ことなく前方に突出され先端部に把手を有するステップ
板が固定された支持ア―ムと、前記支柱のほぼ中央部に
一端が固定され、他端が前記ステップ板に固定された補
強ア―ムと、前記支柱の上部に取付けられた建物に固定
される引きロ―プが取付けられる引きロ―プ取付け金具
と、前記支柱の上部に取付けられた、窓ガラス等を清掃
する作業者を吊下げる命綱を取付ける命綱取付け金具と
で清掃用命綱等の吊り金具を構成している。

【０００７】

【作用】上記のように構成された清掃用命綱等の吊り金
具は、屋上部より支柱や補強ア―ム、ステップ板の把手
をつかんでステップ板上に位置し、該ステップ板より命
綱にぶら下がることができる。

【０００８】

【本考案の実施例】以下、図面に示す実施例により、本
考案を詳細に説明する。

【０００９】図１ないし図５の本考案の第１の実施例に
おいて、１、１はビル等の建物２の屋上部のパラペット
３の内側に突出するように該パラペット３の鉄筋４に固
定された一対の固定金具で、この一対の固定金具１、１
の先端部寄りの中央部には枢支ピン挿入孔５および該枢
支ピン挿入孔５よりもパラペット３寄りの上部位置にガ
イド溝６がそれぞれ形成されている。

【００１０】７は前記一対の固定金具１、１に下端部が
ボルト状の枢支ピン８、８によって着脱可能に取付けら
れた山形状の支柱で、この支柱７はＬ字状の一対の下部
支柱９、９と、この一対の下部支柱９、９の上部寄りの
部位に溶接等で固定された山形状の上部支柱１０と、前
記一対の下部支柱９、９の下部寄りの部位にそれぞれ形
成された枢支ピン挿入孔１１、１１と、この枢支ピン挿
入孔１１、１１よりも上部位置の外側寄りの部位の前記
一対の下部支柱９、９に両端部が固定された前記ガイド
溝６、６と係合するガイドバ―１２と、前記一対の下部
支柱９、９の下部先端部寄りの部位に両端部が固定され
た前記一対の固定金具１、１の先端下部と当接する支承
バ―１３と、前記上部支柱１０の上端部に溶接等で固定
された取付け孔１４を有する支持板１５とから構成され
ている。

【００１１】１６は前記支柱７の上部支柱１０の下部寄
りの部位に基部が溶接等で固定され、先端部が前記パラ
ペット３の上部に当接しないように外方へ突出された支
持ア―ムで、この支持ア―ム１６の先端部には両側部に
上方へ突出する把手１７、１７および先端ほぼ中央部に
命綱ガイド部１８を有するステップ板１９が溶接等によ
って固定されている。

【００１２】２０は前記支柱７の上部支柱１０の上部に
一端が溶接等で固定され、他端部が前記ステップ板１９
のほぼ中央部に溶接等で固定された補強ア―ムである。

【００１３】２１は前記支柱７の上部の支持板１５に取
付けられた、建物２に固定される引きロ―プ２２が取付
けられる引きロ―プ取付け金具である。

【００１４】２３は前記支柱７の上部の支持板１５に取
付けられた、命綱２４が取付けられる命綱取付け金具で
ある。

【００１５】上記構成の清掃用命綱等の吊り金具２５は
支柱７のガイドバ―１２を一対の固定金具１、１のガイ
ド溝６、６に係止させ、支柱７を回動させて一対の下部
支柱９、９の枢支ピン挿入孔１１、１１と、一対の固定
金具１、１の枢支ピン挿入孔５、５とを一致させ、枢支
ピン８、８を挿入して該枢支ピン８、８の先端部にナッ
ト２６、２６を取付け、脱落を防止する。

【００１６】次に引きロ―プ取付け金具２１に引きロ―
プ２２を取付け、支柱７がほぼ垂直になるように引きロ
―プ２２を建物２に固定するとともに、命綱取付け金具
２３に命綱２４を取付ける。この場合、命綱２４に荷重
が加わってもガイドバ―１２がガイド溝６、６に係止し
ない状態にセットする。

【００１７】次にステップ板１９の下部位置に位置する
命綱２４に、市販されている懸垂下降器付きブランコ
（図示せず）を取付け、命綱２４がステップ板１９の命
綱ガイド部１８に位置させる。しかる後、作業者は支柱
７、補強ア―ム２０および把手１７、１７等につかまり
ながらステップ板１９上に位置し、該ステップ板１９よ
り懸垂下降器付きブランコに乗移り、下降しながら清掃
作業を行なう。

【００１８】

【本考案の異なる実施例】次に図６ないし図９に示す本
考案の異なる実施例につき説明する。なお、これらの本
考案の異なる実施例の説明に当って、前記本考案の第１
の実施例と同一構成部分には同一符号を付して重複する
説明を省略する。

【００１９】図６および図７の本考案の第２の実施例に
おいて、前記本考案の第１の実施例と主に異なる点は、
ステップ板１９の先端一側部に回転式の足掛け２７を設
置した点で、このように構成した清掃用命綱等の吊り金
具２５Ａにしても前記本考案の第１の実施例と同様な作
用効果が得られる。

【００２０】図８および図９の本考案の第３の実施例に
おいて、前記本考案の第１の実施例と主に異なる点は支
持ア―ム１６の両側部に安全に移動できるステップ板２
８、２８を溶接固定した点で、このように構成した清掃
用命綱等の吊り金具２５Ｂにしても前記本考案の第１の
実施例と同様な作用効果が得られる。

【００２１】

【本考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考
案にあっては次に列挙する効果が得られる。

【００２２】（１）ビル等の建物の屋上部のパラペット
の内側に突出するように該パラペットに固定された一対
の固定金具と、この一対の固定金具に下端部が枢支ピン
によって着脱可能に取付けられた山形状の支柱と、この
支柱の下部寄りの部位より前記パラペットの上部と接触
することなく前方に突出され先端部に把手を有するステ
ップ板が固定された支持ア―ムと、前記支柱のほぼ中央
部に一端が固定され、他端が前記ステップ板に固定され
た補強ア―ムと、前記支柱の上部に取付けられた建物に
固定される引きロ―プが取付けられる引きロ―プ取付け
金具と、前記支柱の上部に取付けられた、窓ガラス等を
清掃する作業者を吊下げる命綱を取付ける命綱取付け金
具とで構成されているので、命綱等にぶら下がる場合、
ステップ板に移ってから命綱等へ移動することができ
る。したがって、安全に命綱へ移ることができる。

【００２３】（２）前記（１）によって、命綱等への移
動はステップ板からできるので、従来のようにパラペッ
トからの移動に比べ、命綱等を必要以上に移動させるこ
とがなく、命綱等の損傷を効率よく防止することができ
る。

【００２４】（３）前記（１）によって、構造が簡単で
あるので、容易に製造することができる。

【００２５】（４）請求項２も前記（１）〜（３）と同
様な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施例を示す後部斜視図。

【図２】本考案の第１の実施例を示す全部斜視図。

【図３】本考案の第１の実施例を示す側面図。

【図４】本考案の第１の実施例を示す背面図。

【図５】本考案の第１の実施例の取付ける状態の説明
図。

【図６および図７】本考案の第２の実施例を示す説明
図。

【図８および図９】本考案の第３の実施例を示す説明
図。

【符号の説明】

１：固定金具、 ２：建物、３：パ
ラペット、 ４：鉄筋、５：枢支ピン
挿入孔、 ６：ガイド溝、７：支柱、
８：枢支ピン、９：下部支柱、
１０：上部支柱、１１：枢支ピン挿
入孔、 １２：ガイドバ―、１３：支承バ
―、 １４：取付け孔、１５：支持
板、 １６：支持ア―ム、１７：把
手、 １８：命綱ガイド部、１
９：ステップ板、 ２０：補強ア―ム、
２１：引きロ―プ取付け金具、 ２２：引きロ―
プ、２３：命綱取付け金具、 ２４：命綱、
２５、２５Ａ、２５Ｂ：清掃用命綱等の吊り金具、２
６：ナット、 ２７：足掛け、２
８：ステップ板。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ビル等の建物の屋上部のパラペットの内
   側に突出するように該パラペットに固定された一対の固
   定金具と、この一対の固定金具に下端部が枢支ピンによ
   って着脱可能に取付けられた山形状の支柱と、この支柱
   の下部寄りの部位より前記パラペットの上部と接触する
   ことなく前方に突出され先端部に把手を有するステップ
   板が固定された支持ア―ムと、前記支柱のほぼ中央部に
   一端が固定され、他端が前記ステップ板に固定された補
   強ア―ムと、前記支柱の上部に取付けられた建物に固定
   される引きロ―プが取付けられる引きロ―プ取付け金具
   と、前記支柱の上部に取付けられた、窓ガラス等を清掃
   する作業者を吊下げる命綱を取付ける命綱取付け金具と
   からなることを特徴とする清掃用命綱等の吊り金具。
2. 【請求項２】 ビル等の建物の屋上部のパラペットの内
   側に突出するように該パラペットに固定された一対の固
   定金具と、この一対の固定金具に下端部が枢支ピンによ
   って着脱可能に取付けられた山形状の支柱と、この支柱
   の下部に取付けられた前記一対の固定金具の上部のガイ
   ド溝と係合するガイドバ―と、前記支柱の下部に取付け
   られた前記一対の固定金具の先端部寄りの下面と当接す
   る支承バ―と、前記支柱の下部寄りの部位より前記パラ
   ペットの上部と接触することなく前方に突出され先端部
   に把手を有するステップ板が固定された支持ア―ムと、
   前記支柱のほぼ中央部に一端が固定され、他端が前記ス
   テップ板に固定された補強ア―ムと、前記支柱の上部に
   取付けられた建物に固定される引きロ―プが取付けられ
   る引きロ―プ取付け金具と、前記支柱の上部に取付けら
   れた窓ガラス等を清掃する作業者を吊下げる命綱を取付
   ける命綱取付け金具とからなることを特徴とする清掃用
   命綱等の吊り金具。