JPH06210856A - オンデマンド型のインクジェットプリンタ装置 - Google Patents

オンデマンド型のインクジェットプリンタ装置

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JPH06210856A
JPH06210856A JP540993A JP540993A JPH06210856A JP H06210856 A JPH06210856 A JP H06210856A JP 540993 A JP540993 A JP 540993A JP 540993 A JP540993 A JP 540993A JP H06210856 A JPH06210856 A JP H06210856A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
printer device
jet printer
ink jet
demand type
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP540993A
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English (en)
Inventor
Toshio Narishima
俊夫 成島
Masato Ando
真人 安藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Publication of JPH06210856A publication Critical patent/JPH06210856A/ja
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 オリフィス2から吐出されるインク粒を、荷
電電極13に電圧を印加することにより形成された電界
を通過させることにより帯電させ、この帯電したインク
粒を、偏向電極15に印字データに応じた電圧を印加す
ることにより形成された電界を通過させることにより、
該インク粒の飛行方向を偏向して記録紙16に付着させ
る。 【効果】 上記記録紙16に付着するインク粒とインク
粒の幅等を自由に制御することができるため、印字解像
度を向上させることができるうえ、印字時間を短縮する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印字する文字や図形等
に応じて記録紙にインクを断続的に吹き付けて印字を行
うオンデマンド型のインクジェットプリンタ装置に関
し、特に、上記記録紙に吹き付けるインクの向きを可変
可能とすることにより、印字解像度の向上及び印字時間
の短縮等を図ったオンデマンド型のインクジェットプリ
ンタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のオンデマンド型のインクジェット
プリンタ装置としては、振動子円筒型,振動子平板型,
ステメ型,加熱気化型が知られている。
【0003】上記振動子円筒型のインクジェットプリン
タ装置は、ヘッド部が図9に示すようにガラス等の円筒
管100の側面部100aを囲むようにして、電圧印加
回路105に接続された円筒状の電歪素子101が設け
られている。上記円筒管100の底面部100bには、
インクが流入されるインク流入口102が設けられてい
る。このインク流入口102を介して流入されるインク
は、上記円筒管100の内部である、インク室103に
蓄積されるようになっている。また、上記円筒管100
の上面部100cには、上記インク室103に蓄積され
たインクを噴出するための、ノズル状のインク噴出口
(オリフィス)104が設けられている。なお、このオ
リフィス104は、印字を行う記録紙に対向するように
設けられている。
【0004】このような構成を有する上記振動子円筒型
のインクジェットプリンタ装置において印字が開始され
ると、上記電圧印加回路105が、印字を行う所望の文
字や図形等に応じて駆動される。これにより、上記印字
を行う所望の文字や図形等に応じた電荷が、上記電圧印
加回路105から上記電歪素子101に印加される。上
記電歪素子101は、上記電圧が印加されると歪曲する
ようになっているため、この電歪素子101の歪曲に応
じて上記円筒管100が歪曲する。これにより、上記円
筒管100内の体積が変化し上記オリフィス104から
インクが噴出され、上記記録紙に所望の文字や図形等が
印字される。
【0005】次に、振動子平板型のインクジェットプリ
ンタ装置は、ヘッド部が図10に示すように、中空の四
角柱状のインク蓄積部111の一側面部111aを振動
板112で形成し、この振動板112上に電圧印加回路
114が接続された平板状の電歪素子113を設けた構
成となっている。また、上記インク蓄積部111の底面
部111bにはインク流入口115が設けられており、
上記インク蓄積部111の上面部111cには、インク
室116に蓄積されたインクを噴出するオリフィス11
7が設けられている。
【0006】このような構成を有する上記振動子平板型
のインクジェットプリンタ装置は、印字が開始される
と、上記電圧印加回路114から上記平板状の電歪素子
113に電圧が印加される。これにより、上記振動板1
12が歪曲し、上記インク室116の体積が変化し、該
インク室116内に蓄積されたインクが上記オリフィス
117から噴出されるようになっている。
【0007】次に、上記ステメ型のインクジェットプリ
ンタ装置は、ヘッド部が図11に示すように、中空の四
角柱状のインク蓄積部120の一側面部120aに電圧
印加回路121が接続された平板状の電歪素子122を
設けた構成となっている。また、上記インク蓄積部12
0の底面部120bにはインク流入口123が設けられ
ており、上記電歪素子122を設けた一側面部120a
に対向する側面部120cにインク室124に蓄積され
たインクを噴出するオリフィス125が設けられてい
る。また、上記インク流入口123は、上記インク室1
24及び上記オリフィス125にそれぞれインクを流入
するためのインク供給路126に直結されている。
【0008】このような構成を有する上記ステメ型のイ
ンクジェットプリンタ装置は、印字が開始されると、上
記電圧印加回路121から上記電歪素子122に電圧が
印加される。これにより、上記電歪素子122が歪曲
し、上記インク室124の体積が変化し、該インク室1
24内に蓄積されたインクが上記オリフィス125から
噴出されるようになっている。
【0009】次に、上記加熱気化型のインクジェットプ
リンタ装置としては、エッジシュータ型とサイドシュー
タ型が知られている。
【0010】上記エッジシュータ型のインクジェットプ
リンタ装置は、ヘッド部が図12に示すように基板13
0上に、二酸化ケイ素膜131,ヒータ膜132,アニ
ミニウム膜133,保護膜134,135及びポリイミ
ド膜136を積層するとともに、上記ポリイミド膜13
6上に所定の間隔を空けて、該ポリイミド膜136を覆
うように例えば鉄等の部材で形成されたノズル138を
設けて構成されている。なお、上記アニミニウム膜13
3及びポリイミド膜136には、それぞれ所定の大きさ
の間隙部133a,136aが設けられており、該ポリ
イミド膜136の間隙部136a(気泡発生部137)
から以下に説明するインクの気泡が発生するようになっ
ている。また、上記ノズル138と上記ポリイミド膜1
36との間は空洞となっているため、ここがインク室1
39となっており、このインク室139にインクが蓄積
されるようになっている。
【0011】このような構成を有する上記加熱気化型の
インクジェットプリンタ装置は、印字が開始されると、
印字する文字や図形等に応じて上記ヒータ膜132が加
熱される。これにより、保護膜134,135を介し
て、上記ヒータ膜132上に形成された上記気泡発生部
137上のインクに熱が伝搬し、該気泡発生部137上
のインクが気化する。これにより、図13(a)に示す
ように、上記気泡発生部137に無数のインクの気泡が
発生する。この無数のインクの気泡は時間とともに連結
し図13(b)に示すように1つの大きな気泡となり、
同図(c)に示すように時間とともに膨張する。これに
より、上記インク室139の体積が変化し、該インク室
139内に蓄積されていたインクが、図13(d)に示
すようにノズル138のインク噴出口140から噴出さ
れ、記録紙に所望の文字や図形等が印字される。このよ
うにして印字が終了すると、上記ヒータ膜133の加熱
が停止される。これにより、図13(e)に示すように
上記気泡発生部137上の気泡は小さくなり、上記イン
ク室139の体積は平常状態に戻り、上記インクの噴射
が停止される。
【0012】次に、上記エッジシュータ型のインクジェ
ットプリンタ装置は、上記インク噴出口140がヘッド
部の端部に設けられているのに対し、上記サイドシュー
タ型のインクジェットプリンタ装置は、インク噴出口が
ヘッド部の一側面部(サイド部)に設けられている。
【0013】すなわち、上記サイドシュータ型のインク
ジェットプリンタ装置は、ヘッド部が図14に示すよう
に基板140上に、二酸化ケイ素膜141,ヒータ膜
(例えば、TaAl合金等)142,アニミニウム膜14
3,保護膜144及びポリイミド膜145を積層すると
ともに、上記ポリイミド膜145上に所定の間隔を空け
て、該ポリイミド膜145を覆うように例えば鉄等の部
材で形成されたオリフィスプレート146を設けて構成
されている。
【0014】上記オリフィスプレートの上面部146a
の略々中央には、インクが噴出されるインク噴出口14
8が設けられている。上記アニミニウム膜143には、
上記インク噴出口148に対向するように所定の大きさ
の間隙部143aが設けられており、この間隙部143
aが以下に説明するインクの気泡が発生する気泡発生部
147となっている。
【0015】また、上記オリフィスプレート146と上
記保護膜145との間は空洞となっているため、ここが
インク室149となっており、このインク室149にイ
ンクが蓄積されるようになっている。
【0016】上記サイドシュータ型のインクジェットプ
リンタ装置は、図15に示すようにバリア151により
インク室149を区切り、このインク室分の上記気泡発
生部147及びインク噴出口148を設けることによ
り、マルチヘッド化することができる。この場合におい
ても、インク噴出動作は上述のエッジシュータ型のイン
クジェットプリンタ装置と同様であり、印字する文字や
図形等に応じて上記ヒータ膜142が加熱されることに
より、上記気泡発生部147上のインクが気化され、該
気泡発生部147から気泡が発生する。これにより、上
記インク室149の体積が変化し上記インク噴出口14
8からインクが噴出される。これにより、所望の文字や
図形等を記録紙に印字することができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ここで、印字解像度は
記録紙にインクが吹き付けられる間隔に左右される。し
かし、上述の従来のオンデマンド型のインクジェットプ
リンタ装置は、いずれも一方向にしかインクを噴出する
ことができなかった。このため、例えば上述の図15に
示したサイドシュータ型のインクジェットプリンタ装置
のように、マルチヘッド化した場合、上記オリフィスプ
レート146に並べられたインク噴出口148の間隔と
同じ間隔でしかインクを吹き付けることができないた
め、上記印字解像度の向上に限界があった。
【0018】また、上記ヘッドを1つしか設けないシン
グルオリフィスとし、回転ドラムに記録紙を巻き付け、
上記ヘッドの平行移動,上下移動及び上記回転ドラムを
一方向に回転させて印字を行う場合における印字解像度
は、回転ドラムの回転速度及び上記ヘッドの移動速度で
決定されるため、高解像度の印字は可能であるが、上述
のように一方向にしかインクを噴出することができない
ため、印字時間が長くなってしまう問題があった。
【0019】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
ものであり、印字時間の短縮を図り高解像度の印字を行
うことができるようなオンデマンド型のインクジェット
プリンタ装置の提供を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明に係るオンデマン
ド型のインクジェットプリンタ装置は、印字する文字等
に応じてインク吐出手段を断続的に駆動することによ
り、断続的にインクを吐出し、所望の文字等の印字を行
うオンデマンド型のインクジェットプリンタ装置におい
て、上記インク吐出手段により吐出されるインクに電荷
を与える荷電手段と、上記荷電手段により帯電されたイ
ンクが通過する電界を形成し、この電界により、上記帯
電されたインクが吐出される向きを変える偏向手段とを
有することを特徴として上述の課題を解決する。
【0021】また、本発明に係るオンデマンド型のイン
クジェットプリンタ装置は、上記吐出手段が、ヘッド部
の側面側の所定部に設けられた吐出口から上記インクを
吐出することを特徴として上述の課題を解決する。
【0022】また、本発明に係るオンデマンド型のイン
クジェットプリンタ装置は、上記偏向手段は、上記荷電
されたインクの偏向の大きさに応じた値の電圧により駆
動されることを特徴として上述の課題を解決する。
【0023】また、本発明に係るオンデマンド型のイン
クジェットプリンタ装置は、上記偏向手段は、上記荷電
されたインクの偏向の大きさに応じた時間分印加される
一定値の電圧により駆動されることを特徴として上述の
課題を解決する。
【0024】また、本発明に係るオンデマンド型のイン
クジェットプリンタ装置は、上記荷電手段は、荷電電極
に撥インク加工が施されていることを特徴として上述の
課題を解決する。
【0025】また、本発明に係るオンデマンド型のイン
クジェットプリンタ装置は、上記荷電手段の荷電電極
と、上記インク吐出手段のインク吐出口との間に撥イン
ク加工が施されていることを特徴として上述の課題を解
決する。
【0026】
【作用】本発明に係るオンデマンド型のインクジェット
プリンタ装置は、荷電手段により、インク吐出手段から
吐出されるインクに電荷を与えるとともに、偏向手段に
より、上記帯電されたインクが通過する電界を形成し、
この電界により上記帯電されたインクが吐出される向き
を変えることにより、インクの付着位置を可変してイン
クの付着間隔を制御する。
【0027】具体的には、上記吐出手段としては、ヘッ
ド部の側面側の所定部に設けられた吐出口から上記イン
クを吐出する、いわゆるサイドシュータ型の吐出手段が
設けられる。
【0028】また、上記偏向手段は、上記荷電されたイ
ンクの偏向の大きさに応じた値の電圧により駆動され、
若しくは、上記荷電されたインクの偏向の大きさに応じ
た時間分印加される一定値の電圧により駆動されるよう
になっている。
【0029】また、上記荷電手段の荷電電極に撥インク
加工を施すとともに、上記荷電手段の荷電電極と、上記
インク吐出手段のインク吐出口との間に撥インク加工を
施すことにより、いわゆる毛細管現象の影響で上記イン
ク吐出手段のインク吐出口からインクがせり上がり上記
荷電電極等に付着して、上記荷電電極からの電荷がイン
ク室に流れこんでしまう短絡を防止する。
【0030】
【実施例】以下、本発明に係るオンデマンド型のインク
ジェットプリンタ装置の実施例について図面を参照しな
がら詳細に説明する。本実施例に係るオンデマンド型の
インクジェットプリンタ装置は、ヘッド部1が、いわゆ
るサイドシュータ型となっているとともに、例えば図1
及び図2に示すように、複数のインク吐き出し口(オリ
フィス)2を有する、いわゆるマルチヘッドとなってい
る。
【0031】上記図1は、上記ヘッド部1の要部を、上
記オリフィス2が並べられている方向に対して平行に切
断した断面図であり、上記図2は、上記ヘッド部1の要
部を、上記オリフィス2が並べられている方向に対して
垂直に切断した断面図である。
【0032】この図1及び図2において、上記ヘッド部
1には、基板3,絶縁膜4,保護膜5が積層され、上記
保護膜5内の上記オリフィス2と対向する位置に発熱体
6が設けられているとともに、上記保護膜5との間に所
定の間隙を空けて該保護膜5を覆うようにオリフィスプ
レート7が設けられている。上記オリフィスプレート7
の、オリフィス2と次のオリフィス2との略々中間に位
置する部分には、上記保護膜5との間に多少の間隙を有
するようにバリア9が設けられている。このため、上記
バリア9と次のバリア9との間、及び、上記保護膜5と
オリフィスプレート7との間が、インクの蓄積される一
つのインク室10となっている。また、上記保護膜5と
上記バリア9との間が、各インク室10にインクを供給
するインク供給路11となっている。
【0033】上記発熱体6には、上記図2に示すように
電極8が接続されている。この電極8に電圧を印加する
ことにより、該発熱体6を発熱させるようになってい
る。
【0034】上記オリフィスプレート7上には、上記オ
リフィス2の内周に沿った開口部を有する第1の絶縁膜
12が設けられている。この絶縁膜12の開口部の内周
壁12aには、撥インク加工が施されている。
【0035】上記第1の絶縁膜12上に、上記開口部を
囲むようにして荷電電極13が設けられている。この荷
電電極13の内周壁13aには、撥インク加工が施され
ている。
【0036】上記荷電電極13上には、上記第1の絶縁
膜12の開口部と同じ位置となるように、該絶縁膜12
の開口部と同じ径の開口部を有する第2の絶縁膜14が
設けられている。
【0037】上記第2の絶縁膜14上には、半円筒状の
一対の偏向電極15が、上記第2の絶縁膜14の開口部
に沿って設けられている。この一対の偏向電極15は、
それぞれ接触しないように設けられており、各上面部1
5aは、それぞれ内周壁の略々1/3位にかけて外方向
(オリフィス2に対して略々平行方向)に向くように湾
曲形成されている。すなわち、上記偏向電極15の各上
面部15aは、図1に示すように断面が、一対で逆ハの
字の形状となっている。このため、後に説明するがあら
ゆる角度で記録紙16に向かって吐出されるインクの障
害とならないようになっている。
【0038】なお、上記基板3,絶縁膜4,保護膜5,
発熱体6及びオリフィスプレート7により特許請求の範
囲上でいうインク吐出手段を形成しており、上記荷電電
極13が荷電手段を、また、上記偏向電極15が偏向手
段を形成している。
【0039】次に、上記ヘッド部1の全体的な回路構成
は、図3に示すようになっている。すなわち、上記図3
において、上記ヘッド部1は、入力端子20を介して供
給される印字トリガに基づいて、上記偏向電極15を制
御するための偏向電極制御信号,上記荷電電極13を制
御するための荷電電極イネーブル信号,上記発熱体6を
制御する発熱体イネーブル信号及びシリアルに供給され
る印字データをパラレルデータに変換するためのラッチ
信号を形成して出力するタイミング信号形成回路21
と、上記タイミング信号形成回路21からの偏向電極制
御信号を電圧に変換して上記各偏向電極15に印加する
電圧変換回路22とを有している。
【0040】また、上記ヘッド部1は、上記タイミング
信号形成回路21からの荷電電極イネーブル信号に基づ
いて、上記各荷電電極13を駆動する荷電電極ドライバ
23と、印字を行う文字や図形に応じて形成されたデー
タであり、シリアル伝送で供給される印字データをパラ
レルな印字データに変換して出力するシリアル/パラレ
ル変換回路25と、上記タイミング信号形成回路21か
らの発熱体イネーブル信号及び上記シリアル/パラレル
変換回路25からの印字データに基づいて、上記各発熱
体6を制御するための発熱体制御信号を形成して出力す
る発熱体コントローラ26と、上記発熱体コントローラ
26からの発熱体制御信号に基づいて上記発熱体6を駆
動する発熱体ドライバ27とを有している。
【0041】次に、本実施例に係るオンデマンド型のイ
ンクジェットプリンタ装置の全体的な構成は、図4に示
すようになっている。すなわち、上記図4において、上
記オンデマンド型のインクジェットプリンタ装置は、上
述のヘッド部1と、外部から入力端子30を介して供給
される印字する文字や図形等に応じたデータである印字
データを必要に応じて一旦記憶するメモリ(ラインバッ
ファメモリ又はフレームメモリ等)31と、上記印字デ
ータのγ補正、上記印字データがカラーの場合は色補
正,上記各オリフィス2の印字能力のバラツキの補正等
を行う補正回路32と、上記ヘッド部1を駆動するドラ
イバ33と、上記ヘッド部1を移動させるモータや上記
記録紙16の巻き取りを行うモータの駆動等を制御する
制御系34と、上記外部から供給される印字データに基
づいて、上記ヘッド部1,メモリ31,補正回路32,
ドライバ33,制御系34を制御する制御回路35とで
構成されている。
【0042】次に、このような構成を有する本実施例に
係るオンデマンド型のインクジェットプリンタ装置の動
作を説明する。
【0043】まず、印字が開始されると、例えば文書作
成装置(いわゆるワードプロセッサ装置)によりプロッ
ピーディスク等に書き込まれた印字データが読み出さ
れ、この印字データが図5(a)に示すようにシリアル
伝送され、上記図4に示す入力端子30を介して上記制
御回路35に供給される。
【0044】上記制御回路35は、このシリアル印字デ
ータが供給されると、これを印字順番に揃えて上記ヘッ
ド部1に供給し、上記シリアル印字データに基づいて上
記ヘッド部1を駆動するための駆動データを上記ドライ
バ33に供給するとともに、上記ヘッド部1を移動させ
るモータや上記記録紙16の巻き取りを行うモータ等を
駆動するための駆動データを上記制御系34に供給す
る。
【0045】なお、本実施例に係るオンデマンド型のイ
ンクジェットプリンタ装置のように上記ヘッド部1がマ
ルチヘッドとなっていると各ヘッドの印字の能力にバラ
ツキがあり、また、上記シリアル印字データに補正が必
要な場合がある。このため、上記補正回路32には、上
記各ヘッドの印字の能力のバラツキを補正するためのデ
ータ(オリフィス番号,温度,入力信号等)及び上記シ
リアル印字データを補正するためのデータ(γ補正,色
補正等)がROM等に予め記憶されており、上記制御回
路35は、この各データに基づいて上記シリアル印字デ
ータの補正を行い、この補正を行った上記シリアル印字
データを上記ヘッド部1に供給する。
【0046】また、上記印字順番は、ヘッド部1や印字
部の構成で異なるうえ、印字データの入力順番との関係
もあるため、上記制御回路35は、必要に応じて上記メ
モリ31に上記印字データを一旦書き込み、読み出して
上記ヘッド部1にシリアル印字データを供給する。
【0047】上記ドライバ33は、上記制御回路35か
ら上記駆動データが供給されると、これを印字トリガと
して上記ヘッド部1に供給する。
【0048】次に、図3において、上記制御回路35か
らのシリアル印字データは、入力端子24を介してシリ
アル/パラレル変換回路25に供給されるとともに、上
記ドライバ33からの駆動データは入力端子20を介し
てタイミング信号形成回路21に供給される。
【0049】上記タイミング信号形成回路21は、上記
駆動データに基づいて、図5(b)に示すラッチ信号,
同図(d)に示す発熱体イネーブル信号,同図(e)に
示す荷電電極イネーブル信号,同図(f)に示す偏向電
極制御信号,同図(g)に示す荷電電極イネーブル信号
を形成し、これらをそれぞれシリアル/パラレル変換回
路25,発熱体コントローラ26,電圧変換回路22及
び荷電電極ドライバ23に供給する。
【0050】上記シリアル/パラレル変換回路25は、
上記入力端子24を介して供給されるシリアル印字デー
タを上記図5(b)に示したラッチ信号のタイミングで
ラッチすることにより、該シリアル印字データをパラレ
ル印字データ(以下、単に印字データと言う。)に変換
し、これらを上記発熱体コントローラ26にそれぞれ供
給する。
【0051】上記発熱体コントローラ26は、上記印字
データ及び上記タイミング信号形成回路21から供給さ
れる上記図5(d)に示した発熱体イネーブル信号に基
づいて発熱体制御信号を形成し、これらをそれぞれ発熱
体ドライバ27に供給する。上記発熱体ドライバ27
は、上記発熱体制御信号を増幅して上記発熱体6に供給
する。
【0052】上記荷電電極ドライバ23は、上記図5
(e)に示した荷電電極イネーブル信号を増幅すること
により、同図(g)に示す荷電電極電圧を形成し、これ
を上記各荷電電極13にそれぞれ供給する。
【0053】上記電圧変換回路22は、上記図5(f)
に示した偏向電極制御信号を電圧に変換し、これを上記
偏向電極15にそれぞれ印加するが、この場合における
上記偏向電極制御信号は、上記偏向電極15に印加され
る電圧が、一定値の電圧ではあるが、その印加時間が上
記印字データに応じた時間となるようなものである。こ
のため、上記偏向電極15は、上記電圧が印加される時
間に応じて制御されることとなる。
【0054】なお、上記偏向電極15に印加する電圧
を、図5(h)に示すように、印字データに応じて電圧
値を可変した電圧としても良い。この場合、上記偏向電
極15に印加される電圧の印加時間は一定時間となる。
【0055】次に、図1及び図2において、上記各イン
ク室10には、共通インク室からインク供給路11を介
して導電性のインクが供給されており、上記発熱体6
は、上記発熱体ドライバ27から発熱体制御信号が供給
されると発熱するため、上記インク室10内のインクが
膜沸騰現象を起こし、これにより発生したバブルによる
吐出力でオリフィス2からインク粒が吐出される。
【0056】上記荷電電極ドライバ23から出力される
荷電電極イネーブル信号は、上記オリフィス2からイン
ク粒が吐出されるタイミングで上記各荷電電極13に供
給されるようになっており、上記各荷電電極13は、上
記荷電電極イネーブル信号により電界を形成する。これ
により、上記オリフィス2から吐出されたインク粒は、
上記荷電電極により形成された電界を通過することとな
り、そのときの電位差に相当する電荷を帯電することと
なる。
【0057】なお、上述のように、上記絶縁膜12の開
口部の内周壁12a、及び、荷電電極13の内周壁13
aには、撥インク加工が施されている。このため、いわ
ゆる毛細管現象の影響で上記オリフィス2からインクが
せり上がり上記荷電電極13等に付着して、上記荷電電
極13及びインク室10内のインクを結んでしまう短絡
を防止することができ、この短絡の影響でインクの吐出
不良となり、印字したい部分に印字がなされないような
不都合を防止することができる。
【0058】上記電圧変換回路22からの電圧は、上記
帯電されたインク粒が上記偏向電極15間を通過するタ
イミングで該各偏向電極15に印加されるようになって
おり、上記偏向電極15は、上記電圧により、上記帯電
されたインク粒の飛行方向に対して90°の方向の力を
与える電界を形成する。これにより、上記帯電されたイ
ンク粒は、上記偏向電極15の間を通過する際に上記電
界により飛行経路が可変される。上述のように、上記偏
向電極に印加される電圧は、印字データにより電圧値又
は印加時間が可変されている。このため、上記オリフィ
ス2からのインク粒の飛行経路を、上記印字データに応
じて可変することができ、記録紙16の上記オリフィス
2と垂直の位置のみではなく、該オリフィス2と斜めの
位置にも上記インク粒を付着させることができる。従っ
て、オリフィス2を設けた間隔以下の間隔で上記インク
粒を付着させることができ、印字解像度を向上させるこ
とができる。
【0059】具体的には、図6に示すように入力端子5
0を介して上記制御回路35からの駆動データが上記制
御系34に供給される。これにより、上記制御系34
は、小ローラ52を回転駆動するモータを回転駆動す
る。上記小ローラ52が回転駆動されると、ドラム(又
はプラテン)51がこれと連動して回転駆動されるよう
になっている。上記ドラム51には、記録紙16がたる
まないように紙圧着ローラ53により圧着されて巻き付
けられており、この記録紙16に、上記オリフィス2が
複数連結されたマルチヘッド54から吐出されるインク
が吹き付けられて所望の印字が行われる。
【0060】印字態様としては、1回の走査(1スキャ
ン)で従来が図7(a)に示すようにインクの付着幅H
でしか印字が行えなかったものを、本実施例に係るイン
クジェットプリンタ装置では、インク粒の飛行方向を偏
向することができるため、同図(b)に示すように幅H
/2(あるいは、H/2以下)での印字が可能となる。
このため、印字解像度を向上させることができる。ま
た、上記印字解像度は、図7(c),(d)に示すよう
に、上記偏向電極15に印加する電圧を可変するだけで
偏向可能である。このため、上記偏向電極15に印加す
る電圧を可変するロータリースイッチ等を設けることに
より、ユーザが所望の印字解像度を選択することができ
る。なお、この印字解像度は、上記制御回路35が、印
字する文字や図形等に応じて自動的に制御するようにし
ても良い。さらに、本実施例に係るインクジェットプリ
ンタ装置は、上記インク粒の飛行方向を偏向することが
できるため、図7(e)に示すように1スキャンで印字
する文字等の面積階調変調を行うことができるととも
に、同図(f)に示すように1スキャンで印字する文字
等の濃度階調変調を行うことができる。このため、様々
な大きさ及び濃度の文字や図形等を印字可能とすること
ができる。そして、印字解像度,印字面積,印字濃度
は、1スキャンで所望のものとすることができるため、
印字時間を短縮することができる。
【0061】なお、上述の実施例の説明では、上記ヘッ
ド部1は、オリフィス2が複数設けられているマルチヘ
ッドであることとしたが、これは、図8(a),(b)
に示すようにオリフィスが1つしか設けられていない単
一ヘッド61,71としてもよい。上記図8(a)に示
した単一ヘッド61が設けられているインクジェットプ
リンタ装置は、上記単一ヘッド61を縦方向の一行の文
字の記録が終了するまでその位置を固定しておき、この
縦方向の一行の文字の記録が終了したら、上記単一ヘッ
ド61を次の行の記録位置に移動するとともに、ドラム
60により記録紙16を縦方向に送り印字を行うような
インクジェットプリンタ装置である。
【0062】また、上記図8(b)に示した単一ヘッド
71が設けられているインクジェットプリンタ装置は、
上記単一ヘッド71を横方向に移動させて一列分の文字
を全て印字し、次に、次の列の文字が印字できるように
ドラム72により記録紙16を巻き取り、上記単一ヘッ
ド71を横方向に移動させて一列分の文字の印字を行う
ようなインクジェットプリンタ装置である。
【0063】このようないずれの方式を採る上記単一ヘ
ッド61,71が設けられたインクジェットプリンタ装
置でも、本発明の適用により、インクの飛行経路を偏向
することができる。このため、同じ位置であっても様々
な所にインクを吹き付けることができ、印字解像度を向
上させることができるうえ、印字時間を短縮することが
できる。
【0064】そして、上述の実施例の説明では、上記ヘ
ッド部1は、サイドシュータ型であることとしたが、こ
れは、いわゆるエッジシュータ型としても良いことは勿
論である。
【0065】
【発明の効果】本発明に係るオンデマンド型のインクジ
ェットプリンタ装置は、荷電手段により、インク吐出手
段から吐出されるインクに電荷を与えるとともに、偏向
手段により、上記帯電されたインクが通過する電界を形
成し、この電界により上記帯電されたインクが吐出され
る向きを変えることができるため、インクの付着位置を
可変してインクの付着間隔を制御することができる。こ
のため、微細な間隔で印字を行うことができ、印字解像
度を向上させることができる。また、上記インクの付着
間隔を制御することができるため、印字する文字や図形
等に応じて最適な印字解像度を簡単に実現することがで
きる。
【0066】また、複数のインク粒で1ドットを形成す
る場合、単一印字スキャン(一度の走査)で最適なドッ
ト形状を形成することができるうえ、最適な濃度階調を
有するドットを形成することができるため、印字時間の
短縮を図ることができる。
【0067】また、上記荷電手段の荷電電極に撥インク
加工を施し、又は、上記荷電手段の荷電電極と、上記イ
ンク吐出手段のインク吐出口との間に撥インク加工を施
しているため、いわゆる毛細管現象の影響で上記インク
吐出手段のインク吐出口からインクがせり上がり上記荷
電電極等に付着して、上記荷電電極からの電荷がインク
室に流れこんでしまうような短絡を防止することができ
る。このため、上記短絡の影響でインクの吐出不良とな
り、印字したい部分に印字がなされないような不都合を
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例のオンデマンド型のインク
ジェットプリンタ装置のヘッド部の要部を、オリフィス
の並べられている方向に対して平行に切断した場合の断
面図である。
【図2】上記実施例に係るオンデマンド型のインクジェ
ットプリンタ装置のヘッド部の要部を、オリフィスの並
べられている方向に対して垂直に切断した場合の断面図
である。
【図3】上記ヘッド部の回路図である。
【図4】上記実施例に係るオンデマンド型のインクジェ
ットプリンタ装置の全体のブロック図である。
【図5】上記実施例に係るオンデマンド型のインクジェ
ットプリンタ装置の動作を説明するためのタイムチャー
トである。
【図6】上記実施例に係るオンデマンド型のインクジェ
ットプリンタ装置の要部の外観を示す概略的な斜視図で
ある。
【図7】上記実施例に係るオンデマンド型のインクジェ
ットプリンタ装置の印字態様を説明するための概略図で
ある。
【図8】単一ヘッドのインクジェットプリンタ装置の要
部の外観を示す概略的な斜視図である。
【図9】従来の振動子円筒型のインクジェットプリンタ
装置のヘッド部の断面図である。
【図10】従来の振動子平板型のインクジェットプリン
タ装置のヘッド部の断面図である。
【図11】従来のステメ型のインクジェットプリンタ装
置のヘッド部の断面図である。
【図12】エッジシュータ型のインクジェットプリンタ
装置のヘッド部の断面図である。
【図13】上記エッジシュータ型のインクジェットプリ
ンタ装置のインク吐出動作を説明するための模式図であ
る。
【図14】ヘッド部がシングルオリフィスとなっている
サイドシュータ型のインクジェットプリンタ装置の、該
ヘッド部の断面図である。
【図15】ヘッド部がマルチオリフィスとなっているサ
イドシュータ型のインクジェットプリンタ装置の、該ヘ
ッド部の断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・ヘッド部 2・・・・・・・・・・オリフィス 3・・・・・・・・・・基板 4・・・・・・・・・・絶縁膜 5・・・・・・・・・・保護膜 6・・・・・・・・・・発熱体 7・・・・・・・・・・オリフィスプレート 8・・・・・・・・・・発熱体の電極 9・・・・・・・・・・バリア 10・・・・・・・・・インク室 11・・・・・・・・・インク供給路 12・・・・・・・・・第1の絶縁膜 13・・・・・・・・・荷電電極 13a・・・・・・・・荷電電極の内壁 14・・・・・・・・・第2の絶縁膜 15・・・・・・・・・偏向電極 15a・・・・・・・・偏向電極の上面部 16・・・・・・・・・記録紙 21・・・・・・・・・タイミング信号形成回路 22・・・・・・・・・電圧変換回路 23・・・・・・・・・荷電電極ドライバ 25・・・・・・・・・シリアル/パラレル変換回路 26・・・・・・・・・発熱体コントローラ 27・・・・・・・・・発熱体ドライバ 31・・・・・・・・・メモリ 32・・・・・・・・・補正回路 33・・・・・・・・・ドライバ 34・・・・・・・・・制御系 35・・・・・・・・・制御回路 51,60,72・・・ドラム 52・・・・・・・・・小ローラ 53・・・・・・・・・紙圧着ローラ 54・・・・・・・・・マルチヘッド 61,71・・・・・・単一ヘッド

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印字する文字等に応じてインク吐出手段
    を断続的に駆動することにより、断続的にインクを吐出
    し、所望の文字等の印字を行うオンデマンド型のインク
    ジェットプリンタ装置において、 上記インク吐出手段により吐出されるインクに電荷を与
    える荷電手段と、 上記荷電手段により帯電されたインクが通過する電界を
    形成し、この電界により、上記帯電されたインクが吐出
    される向きを変える偏向手段とを有することを特徴とす
    るオンデマンド型のインクジェットプリンタ装置。
  2. 【請求項2】 上記吐出手段は、ヘッド部の側面側の所
    定部に設けられた吐出口から上記インクを吐出すること
    を特徴とする請求項1記載のオンデマンド型のインクジ
    ェットプリンタ装置。
  3. 【請求項3】 上記偏向手段は、上記荷電されたインク
    の偏向の大きさに応じた値の電圧により駆動されること
    を特徴とする請求項1記載のオンデマンド型のインクジ
    ェットプリンタ装置。
  4. 【請求項4】 上記偏向手段は、上記荷電されたインク
    の偏向の大きさに応じた時間分印加される一定値の電圧
    により駆動されることを特徴とする請求項1記載のオン
    デマンド型のインクジェットプリンタ装置。
  5. 【請求項5】 上記荷電手段は、荷電電極に撥インク加
    工が施されていることを特徴とする請求項1記載のオン
    デマンド型のインクジェットプリンタ装置。
  6. 【請求項6】 上記荷電手段の荷電電極と、上記インク
    吐出手段のインク吐出口との間に撥インク加工が施され
    ていることを特徴とする請求項1記載のオンデマンド型
    のインクジェットプリンタ装置。
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