JPH06210811A - 二軸延伸プロピレンポリマーのフィルム又はシート物品 - Google Patents
二軸延伸プロピレンポリマーのフィルム又はシート物品Info
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Abstract
ト物品を提供する。 【構成】 内部層がプロピレンホモポリマーであって、
両側の2つの表面層が各々Mw/Mnが20よりも大き
く、MFRが3〜5であるプロピレンホモポリマーから
なる3層フィルムを同時押出し、二軸延伸して、内部層
がフィルムの厚さ全体の80%を占め、表面層が各々フ
ィルムの厚さの10%を構成する、全体で20μmの厚
さのフィルムを製造する。
Description
ピレンポリマー材料単独の、又は他のオレフィンポリマ
ー材料とのブレンドの、フィルム又はシートの表面層を
少なくとも1つ含むように成形する、二軸延伸した熱可
塑性フィルム、シート又はラミネートに関する。
くのフィルムの用途や、医療用途において、フィルムは
特定の性質を有することを産業上要求される。例えば、
食品の包装の場合、フィルムは高い破壊抵抗、高い透明
性及び光沢を有し、且つガス及び/又は蒸気の透過性を
減少させなければならない。化学物質及び危険廃棄物用
の産業容器に用いるフィルムは、高い破壊抵抗、高い伸
長強度、高い引裂抵抗及び耐薬品性を有していなければ
ならない。血液バッグ等の医療用途に用いるフィルム
は、高い破壊抵抗、低い弾性率、高い引裂抵抗を有し、
加圧滅菌可能でなければならない。ポリプロピレンは、
高温に耐え、湿気の透過を抑制又は防止し、かつ食品や
医療用溶液と接触可能である等の、所望の特性の組合わ
せを与える。従ってポリプロピレンは、食品、化学物
質、危険物の包装用及び医療用フィルム及びシートに広
く用いられてきた。しかし、ポリプロピレンには、脆性
が比較的劣り、衝撃強さ及び透明性が低いという問題点
がある。
リプロピレンを他のポリオレフィン型の樹脂と同時押出
することにより、フィルム及びシート状のポリプロピレ
ンの短所を克服しようとする試みが成されてきた。例え
ば米国特許第4,514,534号明細書は、低分子量
ポリプロピレン、過酸化物、核剤及び線状低密度ポリエ
チレンを含む、透明性改良を目的とする二軸延伸フィル
ム用改良ポリプロピレンについて開示している。米国特
許第4,950,720号明細書は、高分子量プロピレ
ン/オレフィンのランダムコポリマーと、比較的低分子
量の実質上アイソタクチックなプロピレンホモポリマー
との反応器ブレンドを含む改良ポリプロピレンについて
開示している。該明細書は、約5〜約10の分子量分布
を有する改良プロピレンをフィルム用途に使用するため
に押出又は同時押出することが可能であることを示して
いる。米国特許第5,011,719号明細書は、改良
ポリプロピレンベースの組成物の少なくとも2層を含む
多層フィルムであって、どちらか又は両方の層にプロピ
レン−エチレンコポリマー、エチレン−ブテンコポリマ
ー及び所望によりエラストマーを含むことを特徴とする
フィルムついて開示している。
の広いプロピレンポリマー材料単独の、又は他の異なる
ポリオレフィン型材料とのブレンドのフィルム又はシー
トを含むフィルム又はシートを提供することにより、先
行技術のフィルム及びシートが有する短所の実質上多く
を克服する。分子量分布の広いプロピレンポリマー材料
を含むフィルム又はシートを少なくとも1層加えること
により、従来のフィルムグレードのポリオレフィン型樹
脂のフィルム又はシートの剛性及び透湿性を改良するこ
とが可能であることを見出した。
有する二軸延伸フィルム又はシートであって、 (1)C3-10α−オレフィンモノマーの結晶性ホモポリ
マーの底面層又は内部層、又は、以下のコポリマー: (i)プロピレンと、エチレン及びC4-10α−オレフィ
ンからなる群から選ばれるオレフィンとのコポリマー、
及び、(ii)プロピレンと、エチレン及びC4-10α−オ
レフィンモノマーとのコポリマーからなる群から選ばれ
るコポリマーの前記底面層又は内部層;及び、 (2)分子量分布の広い(BMWD)プロピレンポリマ
ー材料の少なくとも1つの表面層であって、任意に90
重量%〜30重量%の以下の成分: (a)アイソタクチック指数が80よりも大きいプロピ
レンホモポリマー、又は、 (b)以下のコポリマー又はブレンド: (i)プロピレンとエチレンとのコポリマー、(ii)プ
ロピレンとC4-10α−オレフィンとのコポリマー、(ii
i)プロピレン、エチレン及びC4-10α−オレフィンとの
コポリマー、及び(iv)(i)と(ii)のブレンドであ
って、(ii)のコポリマーが80%を超えるプロピレン
を含みかつアイソタクチック指数が80よりも大きいブ
レンド、からなる群から選ばれるコポリマー又はブレン
ドを含んでいてもよい、前記表面層、を含む、前記フィ
ルム又はシートを与える。
(1)のフィルム又はシートが底面層であって、そのい
ずれか一方の表面に広い分子量分布(BMWD)のプロ
ピレンポリマー材料を含む成分(2)のフィルム又はシ
ートを有するように構成することができる。他の具体例
として、本発明のフィルム又はシートは、成分(1)の
フィルム又はシートが、BMWDプロピレンポリマー材
料を含む成分(2)の2つのフィルム又はシートに挟ま
れた内部層であるように構成してもよい。好ましくは、
成分(1)は、 (i)プロピレン又は1−ブテンのホモポリマー; (ii)プロピレンと、エチレン及びC4-10α−オレフィ
ンからなる群から選ばれるオレフィンとのランダムコポ
リマーであって、オレフィンがエチレンである場合、重
合したエチレンの最大含有量は約10%、好ましくは約
4%となり、オレフィンがC4-10α−オレフィンである
場合、その重合したものの最大含有量は約20%、好ま
しくは約16%である前記ランダムコポリマー;又は、 (iii)プロピレンと、エチレン及びC4-8 α−オレフィ
ンからなる群から選ばれる2種類のオレフィンとのラン
ダムターポリマーであって、重合したC4- 8 α−オレフ
ィンの最大含有量は約20%、好ましくは約16%であ
り、オレフィンのうちの1つがエチレンである場合、重
合したエチレンの最大含有量は約5%、好ましくは約4
%であり、コモノマーの最大含有量は約25%である前
記ランダムターポリマー、のフィルム又はシートであ
る。
である成分(2)は、プロピレンのホモポリマー、又は
プロピレンと、エチレン、C4-8 α−オレフィン又はそ
れらの混合物とのコポリマーであってもよく、その量
は、コポリマー全体に対して好ましくは0.5〜6重量
%、最も好ましくは2〜6重量%でありうる。該プロピ
レンポリマーはゲル透過クロマトグラフィーにより測定
した場合に10〜60、好ましくは12〜40の広いM
WD(Mw/Mn)を有し、そのメルトフローレートは
0.5〜50、好ましくは3〜30であり、25℃での
キシレン不溶物が94%以上、好ましくは96%以上で
ある。前記BMWDプロピレンポリマーを、アイソタク
チック指数が80よりも大きい、好ましくは90よりも
大きいプロピレンホモポリマーとブレンドしてもよく、
また、 (i)重合したエチレンの最大含有量が約10%、好ま
しくは約4%である、プロピレンとエチレンとのランダ
ムコポリマー; (ii)重合したα−オレフィンの最大含有量が約20
%、好ましくは約16%である、プロピレンとC4-10α
−オレフィン、好ましくは1−ブテンとのランダムコポ
リマー; (iii)プロピレンと、エチレン及びC4-8 α−オレフィ
ンからなる群から選ばれる2種類のオレフィンとのラン
ダムターポリマーであって、重合したC4- 8 α−オレフ
ィンの最大含有量が約20%、好ましくは約16%とな
り、オレフィンのうちの1つがエチレンである場合、重
合したエチレンの最大含有量が約5%、好ましくは約4
%であり、コモノマーの最大含有量が約25%である前
記ランダムターポリマー;及び、 (iv)80〜98%、好ましくは85〜95%のプロピ
レンを含む(ii)で定義したコポリマー30〜65%、
好ましくは45〜65%と、7〜9%のエチレンを含む
(i)で定義したコポリマー35〜70%、好ましくは
35〜55%とのブレンド、又は全コモノマー含量、即
ちエチレンとC4-8 α−オレフィンの含有量が2〜10
%、好ましくは2〜6%であり、エチレン含有量が1〜
3%である(iii)で定義したターポリマー35〜70
%、好ましくは35〜55%とのブレンド、からなる群
から選ばれるコポリマーとブレンドしてもよい。適切な
C4-10α−オレフィンには、1−ブテン、1−ペンテ
ン、3−メチルペンテン−1、4−メチルペンテン−
1、1−ヘキセン、3,4−ジメチルブテン−1、1−
ヘプテン、3−メチル−1−ヘキセン、及び1−オクテ
ン等の線状又は枝分かれC4-10α−オレフィンが含まれ
る。成分(2)がBMWDプロピレンポリマー材料と上
記プロピレンホモポリマー又はコポリマーとのブレンド
である場合、ブレンド全体に対するBMWDプロピレン
ポリマー材料の量は、10〜70重量%、好ましくは1
0〜50重量%であってよい。
ロピレンポリマー材料は、特定のチーグラー・ナッタ触
媒の使用に基づく重合工程により調製できる。好ましく
は、該触媒は、共に活性型のハロゲン化マグネシウムに
担持された、チタン−ハロゲン結合を少なくとも1つ有
するチタン化合物と、電子供与体化合物とを含む固体触
媒成分(a)を必須成分として含有し、キシレンに不溶
なフラクションが25℃で94%以上、好ましくは96
%以上であるプロピレンポリマーを製造することが可能
であるという特徴を有し、分子量調節剤(特に水素)に
対する感度が十分に高いことにより、メルトインデック
ス(MIL)がASTMD 1238において定義され
ているように10分当たり0.5g以下及び50g以上
のプロピレンホモポリマーを製造することが可能な触媒
である。従って、本発明で用いる分子量分布の広いプロ
ピレンポリマー材料を調製するために用いる触媒は、 (a)上述の固体触媒成分; (b)Al−アルキル化合物; (c)外部電子供与体化合物、を含むことによって得ら
れる。上述の特性を有する固体触媒成分(a)は、特許
文献において周知である。特に好適な固体触媒成分は、
米国特許第4,339,054号明細書、及び欧州特許
第45,977号明細書に記載の触媒に用いられている
固体触媒成分である。他の例は米国特許第4,472,
524号明細書に記載されている。一般に、該触媒に用
いられる固体触媒成分は、電子供与体化合物としてエー
テル、ケトン、ラクトン、N、P、及び/又はS原子を
含む化合物、及びモノ及びジカルボン酸エステルから選
ばれる化合物を含む。特に好適なものは、フタル酸エス
テル(ジイソブチル、ジオクチル及びジフェニルフタレ
ート等);マロン酸エステル(ジイソブチル及びジエチ
ルマロネート等);アルキル及びアリールピバレート、
アルキル、シクロアルキル及びアリールマレエート、ジ
イソブチルカルボネート、アルキル及びアリールカルボ
ネート(エチルフェニルカルボネート及びジフェニルカ
ルボネート等);琥珀酸エステル(モノ及びジエチルス
クシネート等)である。
できる。例えば、ハロゲン化マグネシウム(無水、即ち
含水率1%未満のもの)、チタン化合物及び電子供与体
化合物を、ハロゲン化マグネシウムの活性条件下で微粉
砕することができる。次に微粉砕生成物を、温度80〜
135℃で過剰なTiCl4 で1回又は複数回処理し、
その後炭化水素(例えばヘキサン)で繰返し洗浄して全
ての塩素イオンを除去する。他の方法では、無水ハロゲ
ン化マグネシウムを公知の方法であらかじめ活性化し、
次に溶液状の電子供与体化合物を含む過剰なTiCl4
と反応させる。ここでも操作は80℃〜135℃の温度
で行う。所望によりTiCl4 による処理を繰返し、固
体をヘキサン又は他の炭化水素溶剤で洗浄し、未反応の
TiCl4 の全ての痕跡を除去する。また他の方法で
は、MgCl2 ・nROHアダクト(特に球状粒子のも
の)であって、nが一般には1〜3を含み、ROHがエ
タノール、ブタノール又はイソブタノールであるもの
を、溶液状の電子供与体化合物を含む過剰なTiCl4
と反応させる。温度範囲は一般に80℃〜120℃であ
る。次に固体を単離して再度TiCl4 と反応させた
後、分離し、炭化水素で洗浄して全ての塩素イオンを除
去する。更に他の方法では、マグネシウムアルコレート
とクロロアルコレート(特にクロロアルコレートは米国
特許第4,220,554号明細書に記載の方法で調製
したもの)を、既に記載した反応条件の下で溶液状の電
子供与体化合物を含む過剰なTiCl4 と反応させる。
するチタン化合物は一般に0.5〜10重量%存在す
る。固体成分上に固定されたままとなる電子供与体化合
物(内部供与体)の量は、一般に二ハロゲン化マグネシ
ウムに対して5〜20モル%である。固体触媒成分
(a)の調製に用いられうるチタン化合物は、ハロゲン
化物及びハロゲンアルコレートである。四塩化チタンが
好ましい化合物である。三ハロゲン化チタン、特にTi
Cl3 OR(Rはフェニルラジカル)を用いても満足な
結果が得られる。前記の反応は、活性型のハロゲン化マ
グネシウムの構造をもたらす。これらの反応の他にも、
ハロゲン化物とは異なるマグネシウム化合物(例えばマ
グネシウムのカルボン酸塩)から開始して、活性化され
たハロゲン化マグネシウムの構造をもたらす方法が文献
において公知である。固体触媒成分(a)中のハロゲン
化マグネシウムの活性型は、触媒成分のX線スペクトル
において、(3m2 /g未満の表面積を有する)非活性
化塩化マグネシウムのスペクトルに出現する大きな反射
強度がもはや存在せず、かわりにその場所に、非活性化
二ハロゲン化マグネシウムの大きな反射強度の位置に対
してシフトした、最大強度のハローがあるという事実、
又は大きな反射強度の半値幅が、非活性化塩化マグネシ
ウムの場合に出現する大きな反射強度の半値幅よりも少
なくとも30%大きいという事実により、確認されう
る。最も活性のある型は、該成分のX線スペクトルに上
述のハローが出現するものである。ハロゲン化マグネシ
ウムのうち、塩化マグネシウムが好ましい化合物であ
る。塩化マグネシウムの最も活性のある型の場合、触媒
成分のスペクトルは、非活性化塩化マグネシウムの場合
の反射のかわりに、2.56Åの距離にハローを示す。
合物(b)は、Al−トリエチル、Al−トリイソブチ
ル、Al−トリ−n−ブチル等のAl−トリアルキル、
及びO又はN原子、又はSO4 及びSO3 基により結合
された2つ以上のAl原子を含む線状又は環状のAl−
アルキル化合物を含む。これらの化合物の例としては、
る。Al−アルキル化合物は、一般にAl/Ti比が1
〜1000となる量で用いられる。固体触媒成分(a)
及びAl−アルキル化合物(b)に加えて、本発明の工
程で用いる触媒は外部電子供与体化合物(c)(即ち、
Al−アルキル化合物に添加する電子供与体)を含む。
該外部電子供与体化合物は、触媒に対して、立体特異性
(キシレン中、25℃で不溶なフラクションの含有量が
多いことにより決定する)及び分子量調節剤に対する感
度の上記水準を付与しうるシランから選ぶ。この目的に
対して好適なシランは、珪素原子と結合している少なく
とも1つのシクロペンチル基と、更に該珪素原子と結合
している1つ又は複数の−OR基(RはC1 −C18アル
キル、C3 −C18シクロアルキル、C6 −C18アリー
ル、又はC7 −C18アラルキル基である)を含むシラン
である。好ましくはRはメチル又はエチルである。特に
好適なのはジシクロペンチルジメトキシシラン(DCP
MS)である。上述の外部供与体を、Al−アルキル化
合物(b)のモル数に対して、一般には0.001〜1
5モル、好ましくは1〜10モルの量で用いる。
広いプロピレンポリマー材料の製造方法は、上記触媒の
存在下でモノマーを重合することからなる。この場合、
重合は少なくとも2段階で起こり、フラクション(A)
及び(B)を独立かつ逐次の工程で形成し、各工程にお
いてその前の工程から得られたポリマー及び触媒の存在
下で操作される。公知の手法に従い、不活性希釈剤の存
在下又は不在下で、液相、気相、又は液−気相、好まし
くは気相で操作することにより、バッチ又は連続モード
で該重合工程を行うことができる。反応時間及び温度は
臨界的なものではないが、温度は20℃〜100℃であ
れば最良である。前述のように公知の調節剤、特に水素
を用いて分子量調節を行う。該触媒は少量のオレフィン
と予備接触させることができる(予備重合)。予備重合
は触媒活性とポリマーのモルホロジーの両方を改良す
る。該触媒は、炭化水素溶媒(例えばヘキサン又はヘプ
タン)の懸濁液として保持し、重合温度は室温〜60℃
として、固体成分の0.5〜3倍の量のポリマーを製造
するのに十分な時間、予備重合を行う。液体プロピレン
中で上記の温度条件で予備重合を行うこともでき、触媒
成分1g当たり1000gまでの量のポリマーを製造し
うる。
は、一般にはシートと呼ばれる厚さ0.51〜2.54
mm(20〜100ミル)の厚手のフィルム材料ととも
に、従来の厚さの二軸延伸フィルム材料及び約2.5μ
m(約0.1ミル)〜0.51mm(20ミル)の薄膜
を製造することができる。 本発明のフィルム又はシー
トの製造方法については、特別な制限はない。任意の従
来の同時押出装置及び工程条件を利用して、本発明のフ
ィルム又はシートを製造することができる。他に特定し
ない限り、次の分析方法を用いてポリマー材料、それか
ら製造したフィルム、及び比較用フィルムを解析した。
厚さを得た。3〜4のMFRを有するプロピレンホモポ
リマーであって、シェルケミカル社製のKF6100で
該フィルムの内部層を調製し、該層がフィルムの厚さ全
体の80%を占めるようにした。内部層の両側の2つの
表面層は、各々内部層に用いたものと同じプロピレンホ
モポリマーからなり、各々フィルムの厚さの10%を構
成するものとした。比較例2 3層フィルムを同時押出し、二軸延伸して、全体で20
μmの厚さを得た。内部層がフィルムの厚さ全体の80
%を占めるように、Mw/Mnが20よりも大きく、M
FRが3〜5であるプロピレンホモポリマーでフィルム
の該層を調製した。両側の2つの表面層は、各々フィル
ムの厚さの10%を構成するものとした。表面層は各々
内部層に用いたものと同じプロピレンホモポリマーから
なるものとした。
μmの厚さを得た。該フィルムの内部層は上記比較例1
で用いたものと同じプロピレンホモポリマーKF610
0であって、該層がフィルムの厚さ全体の80%を占め
るようにした。両側の2つの表面層は、各々フィルムの
厚さの10%を構成するものとした。表面層は各々Mw
/Mnが20よりも大きく、MFRが3〜5であるプロ
ピレンホモポリマーからなるものとした。結果として得
られた実施例1の本発明のフィルム、及び比較例1及び
2のフィルムの物性を、次の表2に記載した。
ムは、比較例1及び2のフィルムと比べて剛性と防湿性
が改善されていることがわかる。
厚さを得た。3〜4のMFRを有するプロピレンホモポ
リマーであるKF6100で該フィルムの内部層を調製
し、該層がフィルムの厚さ全体の90%を占めるように
した。内部層の両側の2つの表面層は、各々内部層に用
いたものと同じプロピレンホモポリマーからなり、各々
フィルムの厚さの5%を構成するものとした。実施例2 3層フィルムを同時押出し、二軸延伸して、合計20μ
mの厚さを得た。3〜4のMFRを有するプロピレンホ
モポリマーであるKF6100で該フィルムの内部層を
調製し、該層がフィルムの厚さ全体の90%を占めるよ
うにした。両側の2つの表面層は、各々フィルムの厚さ
の5%を構成するものとした。表面層は各々Mw/Mn
が20よりも大きく、MFRが3〜5であるプロピレン
ホモポリマーからなるものとした。実施例3 2つの表面層のブレンドが50%の分子量分布の広いポ
リプロピレンと50%のプロピレンホモポリマーからな
るものとしたことを除いて、実施例2と同じく3層フィ
ルムを同時押出し、二軸延伸して、各表面層がフィルム
の厚さの5%を構成するものとした。表3に、結果とし
て得られた実施例3及び4の本発明のフィルムの透湿度
を、比較例3のポリプロピレンと対比した。
ルムは、プロピレンホモポリマーの層のみを含む比較例
2のフィルムに対し、透湿度について約30%〜50%
の改良を示した。ここで開示した発明の他の特徴、長所
及び実施態様は、先に開示したものを読んだ後では、当
業者には容易に明らかなものとなるであろう。この点に
関しては、本発明の具体的な実施態様についてかなり詳
細に記載したが、明細書に記載し、特許請求の範囲とし
た発明の精神及び範囲から逸脱することなく、これらの
実施態様の変更や修正を行うことが可能である。
Claims (15)
- 【請求項1】 二軸延伸フィルム又はシート物品であっ
て、 (1)C3-10α−オレフィンモノマーの結晶性ホモポリ
マーのフィルム又はシート、又は、以下のコポリマー: (i)プロピレンと、エチレン又はC4-10α−オレフィ
ンモノマーとのコポリマー、及び、(ii)プロピレン
と、エチレン及びC4-10α−オレフィンからなる群から
選ばれる2種類のオレフィンとのコポリマー、からなる
群から選ばれるコポリマーのフィルム又はシート;及
び、 (2)10〜60の分子量分布(MWD)を有する分子
量分布の広いポリプロピレンポリマー材料の少なくとも
1つの層、を含む、前記フィルム又はシート物品。 - 【請求項2】 (2)が、90重量%〜30重量%の以
下の成分: (a)アイソタクチック指数が80よりも大きいプロピ
レンホモポリマー、又は (b)以下のコポリマー又はブレンド: (i)プロピレンとエチレンとのコポリマー、(ii)プ
ロピレンとC4-10α−オレフィンとのコポリマーであっ
て、重合したα−オレフィンの最大含有量が約20%で
あるコポリマー、(iii)プロピレンと、エチレン及びC
4-8 α−オレフィンからなる群から選ばれる2種類のオ
レフィンとのコポリマーであって、重合したC4-8 α−
オレフィンの最大含有量が約20%であり、前記オレフ
ィンのうちの1つがエチレンである場合、重合したエチ
レンの最大含有量が約5%であり、コモノマーの最大含
有量が約25%であるコポリマー、及び、(iv)80〜
98%のプロピレンを含む(ii)で定義したコポリマー
30〜65%と、7〜9%のエチレンを含む(i)で定
義したコポリマー35〜70%とのブレンド、又は全コ
モノマー含有量が2〜10%で、かつエチレン含有量が
1〜3%である(iii)で定義したターポリマー35〜7
0%とのブレンド、からなる群から選ばれるコポリマー
又はブレンド、を含む、請求項1記載のフィルム又はシ
ート物品。 - 【請求項3】 (1)がプロピレンホモポリマーである
請求項1又は2記載の物品。 - 【請求項4】 (2)が12〜50の分子量分布を有す
る分子量分布の広いプロピレンポリマー材料である請求
項3記載の物品。 - 【請求項5】 (1)がコポリマーである請求項1又は
2記載の物品。 - 【請求項6】 (2)が12〜50の分子量分布を有す
る分子量分布の広いプロピレンポリマー材料である、請
求項5記載の物品。 - 【請求項7】 (2)が、12〜50の分子量分布を有
する分子量分布の広いプロピレンポリマー材料10重量
%〜70重量%と、アイソタクチック指数が80よりも
大きいプロピレンホモポリマー、又は、以下のコポリマ
ー又はブレンド: (i)重合したエチレンの最大含有量が約10%であ
る、プロピレンとエチレンとのランダムコポリマー; (ii)重合したα−オレフィンの最大含有量が約20%
である、プロピレンとC4-10α−オレフィンとのランダ
ムコポリマー; (iii)プロピレンと、エチレン及びC4-8 α−オレフィ
ンからなる群から選ばれる2種類のオレフィンとのラン
ダムターポリマーであって、重合したC4- 8 α−オレフ
ィンの最大含有量が約20%であり、オレフィンのうち
の1つがエチレンである場合、重合したエチレンの最大
含有量が約5%であり、かつコモノマーの最大含有量が
約25%である前記ランダムターポリマー;及び、 (iv)80〜98%のプロピレンを含む(ii)で定義し
たコポリマー30〜65%と、7〜9%のエチレンを含
む(i)で定義したコポリマー35〜70%とのブレン
ド、又は全コモノマー含有量が2〜10%であり、かつ
エチレン含有量が1〜3%である(iii)で定義したター
ポリマー35〜70%とのブレンド、からなる群から選
ばれるコポリマー又はブレンド90重量%〜30重量%
とのブレンドである、請求項3記載の物品。 - 【請求項8】 前記ブレンドが、20〜25の分子量分
布を有する分子量分布の広いプロピレンポリマー材料1
0重量%と、アイソタクチック指数が80よりも大きい
プロピレンホモポリマー90重量%とのブレンドであ
る、請求項7記載の物品。 - 【請求項9】 (2)が、12〜50の分子量分布を有
する分子量分布の広いプロピレンポリマー材料10重量
%〜70重量%と、アイソタクチック指数が80よりも
大きいプロピレンホモポリマー、又は以下のコポリマー
又はブレンド: (i)重合したエチレンの最大含有量が約10%であ
る、プロピレンとエチレンとのランダムコポリマー; (ii)重合したα−オレフィンの最大含有量が約20%
である、プロピレンとC4-10α−オレフィンとのランダ
ムコポリマー; (iii)プロピレンと、エチレン及びC4-8 α−オレフィ
ンからなる群から選ばれる2種類のオレフィンとのラン
ダムターポリマーであって、重合したC4- 8 α−オレフ
ィンの最大含有量が約20%であり、オレフィンのうち
の1つがエチレンである場合、重合したエチレンの最大
含有量が約5%であり、かつコモノマーの最大含有量が
約25%である前記ランダムターポリマー;及び、 (iv)80〜98%のプロピレンを含む(ii)で定義し
たコポリマー30〜65%と、7〜9%のエチレンを含
む(i)で定義したコポリマー35〜70%とのブレン
ド、又は全コモノマー含有量が2〜10%であり、かつ
エチレン含有量が1〜3%である(iii)で定義したター
ポリマー35〜70%とのブレンド、からなる群から選
ばれるコポリマー90重量%〜30重量%とのブレンド
である、請求項5記載の物品。 - 【請求項10】 前記ブレンドが、20〜25の分子量分
布を有する分子量分布の広いプロピレンポリマー材料1
0重量%と、アイソタクチック指数が80よりも大きい
プロピレンホモポリマー90重量%とのブレンドであ
る、請求項9記載の物品。 - 【請求項11】 10〜60の分子量分布を有する分子量
分布の広いプロピレンポリマー材料からなる第2表面層
を更に含む請求項1又は2記載の物品。 - 【請求項12】 前記第2表面層が90重量%〜30重量
%の以下の成分: (a)アイソタクチック指数が80よりも大きいプロピ
レンホモポリマー又は、 (b)以下のコポリマー又はブレンド: (i)重合したエチレンの最大含有量が約10%であ
る、プロピレンとエチレンとのランダムコポリマー; (ii)重合したα−オレフィンの最大含有量が約20%
である、プロピレンとC4-10α−オレフィンとのランダ
ムコポリマー; (iii)プロピレンと、エチレン及びC4-8 α−オレフィ
ンからなる群から選ばれる2種類のオレフィンとのラン
ダムターポリマーであって、重合したC4-8 α−オレフ
ィンの最大含有量が約20%となり、オレフィンのうち
の1つがエチレンである場合、重合したエチレンの最大
含有量が約5%であり、コモノマーの最大含有量が約2
5%である前記ランダムターポリマー;及び、 (iv)80〜98%のプロピレンを含む(ii)で定義し
たコポリマー30〜65%と、7〜9%のエチレンを含
む(i)で定義したコポリマー35〜70%とのブレン
ド又は全コモノマー含有量が2〜10%であり、エチレ
ン含有量が1〜3%である(iii)で定義したターポリマ
ー35〜70%とのブレンド、からなる群から選ばれる
コポリマー又はブレンド、を含む、請求項11記載の物
品。 - 【請求項13】 前記第2表面層が、12〜50の分子量
分布を有する分子量分布の広いプロピレンポリマー材料
である、請求項11又は12記載の物品。 - 【請求項14】 前記第2表面層が、12〜50の分子量
分布を有する分子量分布の広いプロピレンポリマー材料
10重量%〜70重量%と、アイソタクチック指数が8
0よりも大きいプロピレンホモポリマー、又は以下のコ
ポリマー又はブレンド: (i)重合したエチレンの最大含有量が約10%であ
る、プロピレンとエチレンとのランダムコポリマー; (ii)重合したα−オレフィンの最大含有量が約20%
である、プロピレンとC4-10α−オレフィンとのランダ
ムコポリマー; (iii)プロピレンと、エチレン及びC4-8 α−オレフィ
ンからなる群から選ばれる2種類のオレフィンとのラン
ダムターポリマーであって、重合したC4- 8 α−オレフ
ィンの最大含有量が約20%であり、オレフィンのうち
の1つがエチレンである場合、重合したエチレンの最大
含有量が約5%であり、コモノマーの最大含有量が約2
5%である前記ランダムターポリマー;及び、 (iv)80〜98%のプロピレンを含む(ii)で定義し
たコポリマー30〜65%と、7〜9%のエチレンを含
む(i)で定義したコポリマー35〜70%とのブレン
ド、又は全コモノマー含有量が2〜10%であり、エチ
レン含有量が1〜3%である(iii)で定義したターポリ
マーとのブレンド、からなる群から選ばれるコポリマー
又はブレンド90重量%〜30重量%とのブレンドであ
る、請求項11又は12記載の物品。 - 【請求項15】 前記ブレンドが、20〜25の分子量分
布を有する分子量分布の広いプロピレンポリマー材料1
0重量%〜50重量%と、アイソタクチック指数が80
よりも大きいプロピレンホモポリマー90重量%〜50
重量%とのブレンドである、請求項14記載の物品。
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