JPH1081763A - ポリプロピレン系フィルム - Google Patents

ポリプロピレン系フィルム

Info

Publication number
JPH1081763A
JPH1081763A JP23742296A JP23742296A JPH1081763A JP H1081763 A JPH1081763 A JP H1081763A JP 23742296 A JP23742296 A JP 23742296A JP 23742296 A JP23742296 A JP 23742296A JP H1081763 A JPH1081763 A JP H1081763A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethylene
group
polypropylene
mfr
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP23742296A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3722918B2 (ja
Inventor
Minoru Tajima
稔 田嶋
Kazuyuki Sakamoto
和幸 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Petrochemicals Co Ltd filed Critical Nippon Petrochemicals Co Ltd
Priority to JP23742296A priority Critical patent/JP3722918B2/ja
Publication of JPH1081763A publication Critical patent/JPH1081763A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3722918B2 publication Critical patent/JP3722918B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 透明性、低温ヒートシール性、衝撃強度・引
き裂き強度などのフィルム強度に優れるポリプロピレン
系樹脂フィルムを提供する。 【解決手段】 (A)ポリプロピレン系樹脂と、少なく
とも共役二重結合をもつ有機環状化合物と周期律表第I
V族の遷移金属化合物を含む触媒の存在下にエチレンま
たはエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとを
(共)重合させることにより得られるエチレン単独重合
体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(B)から
なるポリプロピレン系樹脂フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリプロピレン系
樹脂組成物からなるフィルムに関する。さらに詳しくは
透明性とヒートシール性が良好でかつ腰の強さ(剛性)
と耐衝撃性とのバランスのすぐれたポリプロピレン系フ
ィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレン系樹脂を用いたフィルム
は、食品包装、電気部品・周辺機器包装、医療関連品包
装、雑貨包装などの分野に用いられている。一般にポリ
プロピレン系樹脂を用いたフィルムは高剛性であるが、
一方、衝撃強度、引き裂き強度などの点で問題がある。
また低温ヒートシール性も充分でなく、改良が望まれて
いる。ところでポリプロピレン系樹脂フィルムに要求さ
れる品質の中で、最も重要視されるのは透明性である
が、この透明性の要求レベルを落とさずに上記問題点の
改良を行う必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
性、低温ヒートシール性、衝撃強度・引き裂き強度など
のフィルム強度に優れるポリプロピレン系樹脂フィルム
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討の
結果、ポリプロピレン系樹脂に特定のパラメーターを満
足するエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフ
ィン共重合体を配合することにより、上記の目的を達成
するに至った。
【0005】本発明は、(A)ポリプロピレン系樹脂
と、少なくとも共役二重結合をもつ有機環状化合物と周
期律表第IV族の遷移金属化合物を含む触媒の存在下に
エチレンまたはエチレンと炭素数3〜20のα−オレフ
ィンとを(共)重合させることにより得られる下記
(イ)〜(ヘ)の要件を満足するエチレン単独重合体ま
たはエチレン・α−オレフィン共重合体(B)からなる
ポリプロピレン系樹脂フィルム。 (イ)密度が0.86〜0.97g/cm3 (ロ)メルトフローレート0.01〜100g/10分 (ハ)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜5.0 (ニ)組成分布パラメーターCbが1.08〜2.00 (ホ)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
−溶出量曲線のピークが実質的に複数個存在すること (ヘ)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(ODC
B)可溶分量X(wt%)と密度d及びMFR(メルト
フローレート)が次の関係を満足すること a)d−0.008logMFR≧0.93の場合 X<2.0 b)d−0.008logMFR<0.93の場合 X<9.8×103 ×(0.9300 −d+0.008logMFR)2
2.0
【0006】以下本発明を詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において用いられるポリプ
ロピレン系重合体は、プロピレンの単独重合体、あるい
はプロピレンを主成分とする他のα−オレフィンとのラ
ンダムまたはブロック共重合体であるが、機械的強度お
よび透明性の点からプロピレンの単独重合体が望まし
い。上記プロピレン重合体のMFRは0.1〜30g/
10分、好ましくは1〜20g/10分、さらに好まし
くは1〜10g/10分の範囲である。MFRが0.1
g/10分未満では溶融樹脂の流動性が悪く、押出機の
負荷が大きくなるとともに、フィルムの表面荒れが発生
して好ましくない。一方、MFRが30g/10分を越
えるとフィルムの機械強度が低下し好ましくない。
【0008】本発明に用いられる(B)成分は、下記の
(イ)〜(ヘ)の要件を満足するエチレン単独重合体ま
たはエチレン・α−オレフィン共重合体である。 (イ)密度が0.86〜0.97g/cm3 (ロ)メルトフローレート0.01〜100g/10分 (ハ)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜5.0 (ニ)組成分布パラメーターが1.08〜1.2 (ホ)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
−溶出量曲線のピークが実質的に複数個存在する。 (ヘ)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(ODC
B)可溶分量X(wt%)と密度d及びMFR(メルト
フローレート)が次の関係を満足する。 a)d−0.008logMFR≧0.93の場合 X<2.0 b)d−0.008logMFR<0.93の場合 X<9.8×103 ×(0.9300 −d+0.008logMFR)2
2.0
【0009】本発明の特定のエチレン単独重合体または
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、(イ)密
度が0.86〜0.97g/cm3 、好ましくは0.8
8〜0.94g/cm3 、より好ましくは0.89〜
0.94g/cm3 の範囲である。密度が0.86g/
cm3 未満では剛性、耐熱性が劣り、0.96g/cm
3 以上では耐衝撃性が十分でない。
【0010】(ロ)メルトフローレートは0.01〜1
00g/10分、好ましくは0.03〜50g/10
分、より好ましくは0.05〜30g/10分の範囲で
ある。MRFが0.01/10分未満では成形加工性が
劣り、100g/10分以上では強度が低下する。
【0011】(ハ)分子量分布(Mw/Mn)は、1.
5〜5.0であり、好ましくは1.6〜4.0、さらに
好ましくは1.8〜3.5の範囲にあることが望まし
い。Mw/Mnが1.5未満では成形加工性が劣り、
5.0を超えるものは耐衝撃性が劣る。Mw/Mnの算
出方法は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー
(GPC)により重量平均分子量(Mw)と数平均分子
量(Mn)を求め、それらの比(Mw/Mn)を算出す
ることにより求まる。
【0012】本発明のエチレン単独重合体またはエチレ
ン・α−オレフィン共重合体(B)の(ニ)組成分布パ
ラメーター(Cb)は1.08〜2.00である。好ま
しくは1.10〜1.80、さらには1.12〜1.7
0の範囲にあることが望ましい。2.00より大きいと
ブロッキングしやすく、ヒートシール特性も不良とな
り、また低分子量あるいは高分岐度成分の樹脂表面への
にじみ出しが多く衛生上の問題が生じる。
【0013】組成分布パラメーター(Cb)の測定法は
下記の通りである。酸化防止剤(例えば、ブチルヒドロ
キシトルエン)を加えたオルソジクロルベンゼン(OD
CB)に試料濃度が0.2重量%となるように135℃
で加熱溶解する。この溶液を、けい藻土(セライト54
5)を充填したカラムに移送し、0.1℃/minの速
度で25℃まで冷却し、試料をセライト表面に沈着す
る。次に、このカラムにODCBを一定流量で流しなが
ら、カラム温度を5℃きざみに120℃まで段階的に昇
温し、試料を溶出させ分別する。溶出液にメタノールを
混合し、試料を再沈後、濾過、乾燥し、各溶出温度にお
けるフラクション試料を得る。各温度における溶出試料
の重量分率およびその分岐度(炭素数1000個あたり
の分岐数)を13C−NMRにより測定する。
【0014】30℃から90℃のフラクションについて
は、次のような分岐度の補正を行う。溶出温度に対して
測定した分岐度をプロットし、相関関係を最小二乗法で
直線に近似し、検量線を作成する。この近似の相関係数
は十分大きい。この検量線により求めた値を各フラクシ
ョンの分岐度とする。なお、溶出温度95℃以上の成分
については溶出温度と分岐度に必ずしも直線関係が成立
しないのでこの補正は行わず実測値を用いる。
【0015】次にそれぞれのフラクションの重量分率w
iを、溶出温度5℃当たりの分岐度bi の変化量(bi
−bi-1 )で割って相対濃度ci を求め、分岐度に対し
て相対濃度をプロットし、組成分布曲線を得る。この組
成分布曲線を一定の幅で分割し、次式より組成分布パラ
メーターCbを算出する。
【0016】
【数1】
【0017】ここで、cj とbj はそれぞれj番目の区
分の相対濃度と分岐度である。組成分布パラメーター
(Cb)は試料の組成が均一である場合に1.0とな
り、組成分布が広がるに従って値が大きくなる。
【0018】エチレン・α−オレフィン共重合体の組成
分布を記述する方法は他にも多くの提案がなされてい
る。例えば、特開昭60−88016号公報では、試料
を溶剤分別して得た各分別試料の分岐数に対して、累積
重量分率が特定の分布(対数正規分布)をすると仮定し
て数値処理を行い、重量平均分岐度(Cw)と数平均分
岐度(Cn)の比を求めている。しかしながら、この近
似計算では、試料の分岐数と累積重量分率が対数正規分
布からずれると精度が下がり、市販のLLDPEについ
て測定を行うと相関係数R2 はかなり低く、値の精度は
充分でない。尚、このCw/Cnの測定法および数値処
理法は、本発明のCbのそれとは異なるが、あえて数値
の比較を行えば、Cw/Cnの値は、Cbよりかなり大
きな値となる。
【0019】本発明のエチレン単独重合体またはエチレ
ン・α−オレフィン共重合体(B)は、(ホ)連続昇温
溶出分別法(TREF)により求めた溶出温度−溶出量
曲線において、ピークが複数個存在することが必要であ
る。この際、85℃から100℃の間にピークが存在す
ることが特に好ましい。このピークが存在することによ
り、成形体の耐熱性が向上する。図1に本発明の共重合
体の溶出温度−溶出量曲線を示し、図2に典型的なメタ
ロセン触媒による共重合体のものを示す。このように、
両者は顕著に異なる。
【0020】本発明にかかわるTREFの測定方法は下
記の通りである。試料を酸化防止剤(例えば、ブチルヒ
ドロキシトルエン)を加えたODCBに試料濃度が0.
05重量%となるように加え、135℃で加熱溶解す
る。この試料溶液5mlを、ガラスビーズを充填したカ
ラムに注入し、0.1℃/分の冷却速度で25℃まで冷
却し、試料をガラスビーズ表面に沈着する。次に、この
カラムにODCBを一定流量で流しながら、カラム温度
を50℃/hrの一定速度で昇温しながら、試料を順次
溶出させる。この際、溶剤中に溶出する試料の濃度は、
メチレンの非対称伸縮振動の波数2925cm-1に対す
る吸収を赤外検出機で測定することにより連続的に検出
される。この値から、溶液中のエチレン・α−オレフィ
ン共重合体の濃度を定量分析し、溶出温度と溶出速度の
関係を求める。TREF分析によれば、極少量の試料
で、温度変化に対する溶出速度の変化を連続的に分析出
来るため、分別法では検出できない比較的細かいピーク
の検出が可能である。
【0021】本発明の、エチレン単独重合体またはエチ
レン・α−オレフィン共重合体(B)の(ヘ)25℃に
おけるODCB可溶分の量X(重量%)と密度dおよび
MFRの関係は、dおよびMFRの値が、d−0.00
8logMFR≧0.93を満たす場合は、Xは2重量
%未満、好ましくは1重量%未満、d−0.008lo
gMFR<0.93の場合は、 X<9.8×103 ×(0.9300 −d+0.008logMFR)2
2.0 好ましくは、 X<7.4×103 ×(0.9300 −d+0.008logMFR)2
1.0 さらに好ましくは、 X<5.6×103 ×(0.9300 −d+0.008logMFR)2
0.5 の関係を満足していることが必要である。
【0022】本発明のエチレン単独重合体またはエチレ
ン・α−オレフィン共重合体(B)の25℃におけるO
DCB可溶分の量は、下記の方法により測定する。試料
0.5gを20mlのODCBにて135℃で2時間加
熱し、試料を完全に溶解した後、25℃まで冷却する。
この溶液を25℃で一晩放置後、テフロン製フィルター
で濾過して濾液を採取する。この濾液のメチレンの非対
称伸縮振動の波数2925cm-1付近の吸収ピーク面積
を求め、予め作成した検量線により試料濃度を算出す
る。この値より、25℃におけるODCB可溶分量が求
まる。
【0023】25℃におけるODCB可溶分は、エチレ
ン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体
に含まれる高分岐度成分および低分子量成分であり、衛
生性の問題や成形品内面のブロッキングの原因となる
為、この含有量は少ないことが望ましい。ODCB可溶
分の量は、コモノマーの含有量および分子量に影響され
る。従ってこれらの指標である密度およびMFRとOD
CB可溶分の量が上記の関係を満たすことは、共重合体
全体に含まれるα−オレフィンの偏在が少ないことを示
す。
【0024】本発明のエチレン・α−オレフィン共重合
体(B)に用いられるα−オレフィンは炭素数3〜20
のものであり、好ましくは炭素数3〜12のものであ
り、具体的にはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オ
クテン、1−デセン、1−ドデセンなどが挙げられる。
これらのα−オレフィンの含有量は、合計で通常30モ
ル%以下、好ましくは20モル%以下の範囲で選択され
ることが望ましい。
【0025】本発明の特定のエチレン・α−オレフィン
共重合体(B)は、好ましくは以下のa1〜a4の触媒
を用いて重合して製造することが望ましい。 a1:一般式Me1 1 p (OR2 q 1 4-p-qで表さ
れる化合物(式中Me1 はジルコニウム、チタンまたは
ハフニウムを示し、R1 およびR2 はそれぞれ炭素数1
〜24の炭化水素基、X1 はハロゲン原子を示し、pお
よびqはそれぞれ0≦p<4、0≦p+q≦4の範囲を
満たす整数である)。 a2:一般式Me2 3 m (OR4 n 2 z-m-n で表
される化合物(式中Me2 は周期律表第I〜III族元
素、R3 およびR4 はそれぞれ炭素数1〜24の炭化水
素基、X2 はハロゲン原子または水素原子(ただし、X
2 が水素原子の場合はMe2 は周期律表第III族元素
の場合に限る)を示し、zはMe2 の価数を示し、mお
よびnはそれぞれ0≦m≦z、0≦n≦zの範囲を満た
す整数であり、かつ、0≦m+n≦zである)。 a3:共役二重結合を持つ有機環状化合物。 a4:Al−O−Al結合を含む変性有機アルミニウム
オキシ化合物を相互に接触させて得られる触媒。
【0026】以下、さらに詳説する。上記触媒成分a1
の一般式Me1 1 p (OR2 q 1 4-p-qで表される
化合物の式中、Me1 はジルコニウム、チタンまたはハ
フニウムを示し、これらの遷移金属の種類は限定される
ものではなく、複数を用いることもできるが、共重合体
の耐候性の優れるジルコニウムが含まれることが特に好
ましい。R1 およびR 2 はそれぞれ炭素数1〜24の炭
化水素基で、好ましくは炭素数1〜12、さらに好まし
くは1〜8である。具体的にはメチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基などのアルキル
基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;フェニル
基、トリル基、キシリル基、メシチル基、インデニル
基、ナフチル基などのアリール基;ベンジル基、トリチ
ル基、フェネチル基、スチリル基、ベンズヒドリル基、
フェニルブチル基、ネオフィル基などのアラルキル基な
どが挙げられる。これらは分岐があってもよい。X1
フッ素、ヨウ素、塩素および臭素などのハロゲン原子を
示す。pおよびqはそれぞれ、0≦p<4、0≦p+q
≦4の範囲を満たす整数である。
【0027】上記触媒成分a1の一般式で示される化合
物の例としては、テトラメチルジルコニウム、テトラエ
チルジルコニウム、テトラベンジルジルコニウム、テト
ラプロポキシジルコニウム、トリプロポキシモノクロロ
ジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム、テトラブ
トキシチタン、テトラブトキシハフニウムなどが挙げら
れ、特にテトラプロポキシジルコニウム、テトラブトキ
シジルコニウムなどのZr(OR)4 化合物が好まし
く、これらを2種以上混合して用いても差し支えない。
【0028】上記触媒成分a2の一般式Me2
3 m (OR4 n 2 z-m-n で表される化合物の式中M
2 は周期律表第I〜III族元素を示し、リチウム、
ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜
鉛、ホウ素、アルミニウムなどである。R3 およびR4
はそれぞれ炭素数1〜24の炭化水素基、好ましくは炭
素数1〜12、さらに好ましくは1〜8であり、具体的
にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基などのアルキル基;ビニル基、アリル基な
どのアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル
基、メシチル基、インデニル基、ナフチル基などのアリ
ール基;ベンジル基、トリチル基、フェネチル基、スチ
リル基、ベンズヒドリル基、フェニルブチル基、ネオフ
ィル基などのアラルキル基などが挙げられる。これらは
分岐があってもよい。X2 はフッ素、ヨウ素、塩素およ
び臭素などのハロゲン原子または水素原子を示すもので
ある。ただし、X2 が水素原子の場合はMe2 はホウ
素、アルミニウムなどに例示される周期律表第III族
元素の場合に限るものである。また、zはMe2 の価数
を示し、mおよびnはそれぞれ、0≦m≦z、0≦n≦
zの範囲を満たす整数であり、かつ、0≦m+n≦zで
ある。
【0029】上記触媒成分a2の一般式で示される化合
物の例としては、メチルリチウム、エチルリチウムなど
の有機リチウム化合物;ジメチルマグネシウム、ジエチ
ルマグネシウム、メチルマグネシウムクロライド、エチ
ルマグネシウムクロライドなどの有機マグネシウム化合
物;ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛などの有機亜鉛化合
物;トリメチルボロン、トリエチルボロンなどの有機ボ
ロン化合物;トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシル
アルミニウム、トリデシルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライ
ド、エチルアルミニウムセスキクロライド、ジエチルア
ルミニウムエトキサイド、ジエチルアルミニウムハイド
ライドなどの有機アルミニウム化合物等の誘導体が挙げ
られる。
【0030】上記触媒成分a3の共役二重結合を持つ有
機環状化合物には、環状で共役二重結合を2個以上、好
ましくは2〜4個、さらに好ましくは2〜3個有する環
を1個または2個以上もち、全炭素数が4〜24、好ま
しくは4〜12である環状炭化水素化合物;前記環状炭
化水素化合物が部分的に1〜6個の炭化水素残基(典型
的には、炭素数1〜12のアルキル基またはアラルキル
基)で置換された環状炭化水素化合物;共役二重結合を
2個以上、好ましくは2〜4個、さらに好ましくは2〜
3個有する環を1個または2個以上もち、全炭素数が4
〜24、好ましくは4〜12である環状炭化水素基を有
する有機ケイ素化合物;前記環状炭化水素基が部分的に
1〜6個の炭化水素残基またはアルカリ金属塩(ナトリ
ウムまたはリチウム塩)で置換された有機ケイ素化合物
が含まれる。特に好ましくは分子中のいずれかにシクロ
ペンタジエン構造をもつものが望ましい。
【0031】上記の好適な化合物としては、シクロペン
タジエン、インデン、アズレンまたはこれらのアルキ
ル、アリール、アラルキル、アルコキシまたはアリール
オキシ誘導体などが挙げられる。また、これらの化合物
がアルキレン基(その炭素数は通常2〜8、好ましくは
2〜3)を介して結合(架橋)した化合物も好適に用い
られる。
【0032】環状炭化水素基を有する有機ケイ素化合物
は、下記一般式で表示することができる。 AL SiR4-L ここで、Aはシクロペンタジエニル基、置換シクロペン
タジエニル基、インデニル基、置換インデニル基で例示
される前記環状水素基を示し、Rはメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などのアル
キル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブト
キシ基などのアルコキシ基;フェニル基などのアリール
基;フェノキシ基などのアリールオキシ基;ベンジル基
などのアラルキル基で示され、炭素数1〜24、好まし
くは1〜12の炭化水素残基または水素を示し、Lは1
≦L≦4、好ましくは1≦L≦3である。
【0033】上記成分a3の有機環状炭化水素化合物の
具体例として、シクロペンタジエン、メチルシクロペン
タジエン、エチルシクロペンタジエン、1,3−ジメチ
ルシクロペンタジエン、インデン、4−メチル−1−イ
ンデン、4,7−ジメチルインデン、シクロヘプタトリ
エン、メチルシクロヘプタトリエン、シクロオクタテト
ラエン、アズレン、フルオレン、メチルフルオレンのよ
うな炭素数5〜24のシクロポリエンまたは置換シクロ
ポリエン、モノシクロペンタジエニルシラン、ビスシク
ロペンタジエニルシラン、トリスシクロペンタジエニル
シラン、モノインデニルシラン、ビスインデニルシラ
ン、トリスインデニルシランなどが挙げられる。
【0034】触媒成分a4のAl−O−Al結合を含む
変性有機アルミニウムオキシ化合物とは、アルキルアル
ミニウム化合物と水とを反応させることにより、通常ア
ルミノキサンと称される変性有機アルミニウムオキシ化
合物が得られ、分子中に通常1〜100個、好ましくは
1〜50個のAl−O−Al結合を含有する。また、変
性有機アルミニウムオキシ化合物は線状でも環状でもい
ずれでもよい。
【0035】有機アルミニウムと水との反応は通常不活
性炭化水素中で行われる。該不活性炭化水素としては、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の脂肪族、脂環族、芳香族
炭化水素が好ましい。水と有機アルミニウム化合物との
反応比(水/Alモル比)は通常0.25/1〜1.2
/1、好ましくは0.5/1〜1/1であることが望ま
しい。
【0036】上記触媒はa1〜a4を混合接触させて使
用させてもよいが、好ましくは無機担体および/または
粒子状ポリマー担体(a5)に担持させて使用すること
が望ましい。触媒成分a5の無機物担体および/または
粒子状ポリマー担体とは、炭素質物、金属、金属酸化
物、金属塩化物、金属炭酸塩またはこれらの混合物ある
いは熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。該無
機物担体に用いることができる好適な金属としては、
鉄、アルミニウム、ニッケルなどが挙げられる。具体的
には、SiO2 、Al2 3 、MgO、ZrO2 、Ti
2 、B2 3、CaO、ZnO、BaO、ThO2
またはこれらの混合物が挙げられ、SiO2 −Al2
3 、SiO2 −V2 5 、SiO2 −TiO2 、SiO
2 −V25 、SiO2 −MgO、SiO2 −Cr2
3 等が挙げられる。これらの中でもSiO2 およびAl
2 3 からなる群から選択された少なくとも1種の成分
を主成分とするものが好ましい。また、有機化合物とし
ては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれも使用で
き、具体的には、粒子状のポリオレフィン、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリ
ル酸メチル、ポリスチレン、ポリノルボルネン、各種天
然高分子およびこれらの混合物等が挙げられる。
【0037】上記無機物担体および/または粒子状ポリ
マー担体は、このまま使用することもできるが、好まし
くは予備処理としてこれらの担体を有機アルミニウム化
合物やAl−O−Al結合を含む変性有機アルミニウム
オキシ化合物などに接触処理させた後に成分a5として
用いることもできる。
【0038】前記した条件(イ)〜(ヘ)を満足するエ
チレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重
合体(B)は分子量分布および組成分布が狭いため、機
械的強度が強く、ヒートシール性、抗ブロッキング性に
優れしかも耐熱性の良い共重合体である。
【0039】前記エチレン単独重合体またはエチレン・
α−オレフィン共重合体(B)の製造方法は、気相法、
スラリー法、溶液法等で製造され、一段重合法、多段重
合法など特に限定されるものではない。
【0040】本発明の(A)成分と(B)成分の配合組
成は(A)成分97〜50重量%、(B)成分3〜50
重量%である。(B)成分の量が3重量%未満ではフィ
ルム強度の改善の目的が達せられず、50重量%を越え
ると剛性率の低下が大きくなる。(A)成分と(B)成
分の配合方法は公知の技術が使用でき、代表的な例とし
てはヘンシェルミキサー、押出機、ブラベンダーなどの
通常の混練機を使用してのドライブレンド、溶融混合な
どの方法が挙げられる。
【0041】上記のように(A)成分、(B)成分を所
望の割合で配合した後、フィルムに成形する。フィルム
の主な成形方法としては、水冷インフレーション法、空
冷インフレーション法、Tダイ法があり、特にTダイ法
が好ましい。また、ドライラミネート法、押出ラミネー
ト法、サンドイッチラミネート法、共押出法等により各
種基材に押出コーティングあるいは基材と共押出するこ
とによりフィルム化することも可能である。このように
して得られたポリプロピレン系樹脂フィルムはその少な
くとも一部分に他のフィルム等を積層して複合フィルム
とすることもできる。すなわち、各種基材とシーラント
基材とのサンドイッチラミネート基材として使用するこ
ともできる。上記各種基材としては、紙、アルミニウム
箔、セロファン、織布、布織布、各種樹脂フィルム、た
とえば高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノ
マー、プロピレン系重合体、ポリ−1−ブテン、ポリ−
4−メチル−1−ペンテン等のオレフィン系重合体、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポ
リアクリレート、ポリアクリロニトリル等のビニル共重
合体、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−7、
ナイロン−10、ナイロン−11、ナイロン−12、ナ
イロン−610、ポリメタキシレンアジパミド等のポリ
アミド、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポ
リビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重
合体、ポリカーボネート、ポリウレタン等を挙げること
ができる。
【0042】本発明で用いる樹脂組成物には必要に応じ
て、酸化防止剤、粘着付与剤、有機もしくは無機系顔
料、有機もしくは無機フィラー、抗ブロッキング剤、核
剤、紫外線など特定波長の光線を吸収する光線吸収剤、
老化防止剤、耐熱性付与剤、可塑剤などの各種添加剤を
適宜配合することが可能である。また、さらに本発明の
特性を本質的に阻害しない範囲で滑剤、防曇剤、分散
剤、発泡剤、難燃剤、架橋剤、補強剤、充填剤などの公
知の添加剤を添加することができる。
【0043】これらの添加剤の中でも、滑剤、無機フィ
ラーは作業性をより向上させるために好適に用いられ
る。滑剤としては、オレイン酸アミド、ステアリン酸ア
ミド、エルカ酸アミド、等の脂肪酸アミド;ステアリン
酸モノグリセライド、ステアリン酸ジグリセライド、オ
レイン酸モノグリセライド、オレイン酸ジグリセライド
等の脂肪酸グリセリンエステル化合物およびそれらのポ
リエチレングリコール付加物等が挙げられる。また無機
フィラーとしては、軽質および重質炭酸カルシウム、タ
ルク、シリカ、ゼオライト、炭酸マグネシウム、長石等
が挙げられる。顔料としてはカーボンブラック、チタン
白等の他、市販の各種着色剤マスターバッチが好適に用
いられる。
【0044】さらに帯電防止性、防曇性を得るための添
加剤も配合することができる。具体的には、ソルビタン
脂肪酸エステルとして、ソルビタンモノオレート、ソル
ビタンモノラウレート、ソルビタンモノベヘネート、ソ
ルビタンモノステアレート等;グリセリン脂肪酸エステ
ルとして、グリセリンモノオレート、グリセリンモノス
テアレート、グリセリンモノラウレート、グリセリンモ
ノベヘネート等;ポリグリセリン脂肪酸エステルとし
て、ジグリセリンモノラウレート、ジグリセリンモノス
テアレート、ジグリセリンモノオレート、テトラグリセ
リンモノオレート、テトラグリセリンモノステアレー
ト、ヘキサグリセリンモノラウレート、ヘキサグリセリ
ンモノオレート、デカグリセリンモノラウレート、デカ
グリセリンモノステアレート、デカグリセリンモノオレ
ート等の他、多価アルコールの脂肪酸エステルおよびこ
れらのエチレンオキサイド付加物、高級脂肪酸アミドお
よびこれらのエチレンオキサイド付加物、高級脂肪酸ア
ルカノールアミド等が挙げられるがこれらに限定される
ものではない。これらの添加剤は単独あるいは混合組成
物として使用されるが、添加量としては通常0.01〜
0.5重量%、好ましくは0.05〜0.3重量%であ
る。添加量が0.01重量%未満ではフィルムの改質効
果が十分ではなく、0.5重量%を越える場合にはフィ
ルム表面への浮き出し量が多く、フィルムがべたつき、
その結果、作業性が著しく低下するなどの問題が起こる
ため好ましくない。
【0045】また、本発明においてフィルムの成形時等
に発生するフィルムのロス分については再生原料として
フィルム物性を損なわない範囲で原料に添加することが
可能である。
【0046】
【発明の実施形態】以下、本発明を実施例および比較例
に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらによっ
て限定されるものではない。
【0047】実施例および比較例における試験法は以下
の通りである。 〔密度〕JIS K6760準拠。 〔MFR〕JIS K6760準拠。 〔ヘイズ〕ASTM D1003準拠。 〔引張降伏強さ〕〔引張破壊強さ〕〔引張破壊伸び〕 ASTM D882準拠。 〔引張弾性率〕インストロン型引張試験機を用い、フィ
ルム幅20mm、つかみ間隔250mm、引張速度25
mm/minで引っ張り、フィルムが1%変形したとき
の荷重より求めた。 〔フィルム衝撃強さ〕振り子式機構のインパクト衝撃試
験機(東洋精機(株)製)に1/2インチ球を取り付
け、5℃におけるフィルムの衝撃破壊強さを求めた。 〔ヒートシール温度〕製造したフィルムから押出方向
(MD方向)に平行に幅15mmの短冊状のフィルムを
切出し、それらの2枚を一組としてシールバーの幅5m
m、シール圧力2kgf/cm2 、シール時間1秒の条
件でMD方向に直角方向(TD)方向にヒートシールを
行い試験片とした。この試験片をインストロン型引張試
験機を用いて引張速度300mm/minで引っ張り、
300gf/15mm幅の荷重が得られる温度をヒート
シール温度とした。
【0048】実施例および比較例に用いた各種成分は以
下の通りである。使用した樹脂の内(B)成分について
は次の方法で重合した。
【0049】(固体触媒の調製)窒素下で電磁誘導攪拌
機付き触媒調製器(No.1)に精製トルエンを加え、
ついでジプロポキシジクロロジルコニウム(Zr(OP
r)2 Cl2 )28gおよびメチルシクロペンタジエン
48gを加え、0℃に系を保持しながらトリデシルアル
ミニウムを45gを滴下し、滴下終了後、反応系を50
℃に保持して16時間攪拌した。この溶液をA液とす
る。次に窒素下で別の攪拌器付き触媒調製器(No.
2)に精製トルエンを加え、前記A溶液と、ついでメチ
ルアルミノキサン6.4molのトルエン溶液を添加し
反応させた。これをB液とする。次に窒素下で攪拌器付
き調製器(No.1)に精製トルエンを加え、ついであ
らかじめ400℃で所定時間焼成処理したシリカ(富士
デビソン社製、グレード#952、表面積300m2
g)1400gを加えた後、前記B溶液の全量を添加
し、室温で攪拌した。ついて窒素ブローにて溶媒を除去
して流動性の良い固体触媒粉末を得た。これを触媒Cと
する。
【0050】(試料の重合)連続式の流動床気相法重合
装置を用い、重合温度70℃、全圧20kgf/cm2
Gでエチレンと1−ブテンあるいは1−ヘキセンの共重
合を行った。前記触媒Cを連続的に供給して重合を行
い、系内のガス組成を一定に保つため、各ガスを連続的
に供給しながら重合を行った。
【0051】(A)成分(ポリプロピレン系樹脂) (A1)ホモ重合品 密度=0.9g/cm3 、MFR=8.0g/10分 日本ポリオレフィン(株)製 (A2)ランダム重合品 密度=0.9g/cm3 、MFR=8.0g/10分 日本ポリオレフィン(株)製 (B)成分:エチレン・α−オレフィン共重合体 (B1)エチレン・1−ブテン共重合体 密度=0.912g/cm3 、MFR=3.0g/10
分 分子量分布(Mw/Mn)=2.6 組成分布パラメーターCb=1.17 d−0.008logMFR=0.908 ODCB可溶分(%) =3.1 <9.8 ×103 ×(0.9300-d+0.
008logMFR)2+2.0 TREFピーク温度=68.3℃、91.9℃ (B2)エチレン・1−ヘキセン共重合体 密度=0.912g/cm3 、MFR=3.0g/10
分 分子量分布(Mw/Mn)=2.7 組成分布パラメーターCb=1.16 d−0.008logMFR=0.908 ODCB可溶分(%) =3.5 <9.8 ×103 ×(0.9300-d+0.
008logMFR)2+2.0 TREFピーク温度=66.2℃、89.7℃ (その他の成分) LLDPE:チーグラー触媒による線状低密度ポリエチ
レン重合体 MFR=1.9g/10分、密度0.925g/cm3 コモノマー:ブテン−1、日本ポリオレフィン(株)製 VLDPE:チーグラー触媒による線状超低密度ポリエ
チレン重合体 MFR=5.0g/10分、密度0.905g/cm3 コモノマー:ブテン−1、日本ポリオレフィン(株)製 低結晶性ポリオレフィン 「タフマーA4085」 MFR=4.0g/10分、 密度0.88g/cm3 三井石油化学工業(株)製
【0052】〔実施例1〜3〕および〔比較例1〜5〕 表1の成分をそれぞれ所定の割合でドライブレンドした
後、シリンダー内径50mm、スクリューのL/D=2
2の押出機を用いてTダイ法により240℃で溶融押出
を行い、厚さ30μmのフィルムに成形した。前記の試
験項目について測定を行い、結果をあわせて表1に示し
た。いずれも
【0053】〔実施例4〜5〕および〔比較例6〜9〕 表1の成分をそれぞれ所定の割合でドライブレンドした
後、シリンダー内径50mm、スクリューのL/D=2
4の押出機を用いて水冷インフレーション法により21
0℃で押出しを行い、ブローアップ比1.5、水温25
℃で、厚さ30μmのフィルムに成形した。前記の試験
項目について測定を行い、結果をあわせて表1に示し
た。
【0054】
【発明の効果】本発明によるポリプロピレン系フィルム
は透明性、ヒートシール性、衝撃強度、引き裂き強度、
加工性等に優れ、フィルムの作業性も良好であることか
ら、各種包装分野、たとえば野菜、魚肉等の生鮮食品、
スナック、麺類等の乾燥食品、スープ、漬物等の水物食
品等各種食品包装分野、錠剤、粉末、液体等の各種形態
の医療品、また医療周辺材料等に用いる医療関連品包装
分野、電気部品やカセットテープ等の各種電気機器周辺
品や各種電気機器包装分野等、広範な分野への適用が可
能である。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重
合体(B)のTREF曲線を示すグラフである。
【図2】メタロセン触媒によるエチレン・α−オレフィ
ン共重合体のTREF曲線を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/24 C08L 23/24

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン系樹脂(A)97〜50
    重量%および、少なくとも共役二重結合をもつ有機環状
    化合物と周期律表第IV族の遷移金属化合物を含む触媒
    の存在下にエチレンまたはエチレンと炭素数3〜20の
    α−オレフィンとを(共)重合させることにより得られ
    る下記(イ)〜(ヘ)の要件を満足するエチレン単独重
    合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(B)3
    〜50重量%からなることを特徴とするポリプロピレン
    系フィルム。 (イ)密度が0.86〜0.97g/cm3 (ロ)メルトフローレート0.01〜100g/10分 (ハ)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜5.0 (ニ)組成分布パラメーターCbが1.08〜2.00 (ホ)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
    −溶出量曲線のピークが実質的に複数個存在すること (ヘ)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(ODC
    B)可溶分量X(wt%)と密度d及びMFR(メルト
    フローレート)が次の関係を満足すること a)d−0.008logMFR≧0.93の場合 X<2.0 b)d−0.008logMFR<0.93の場合 X<9.8×103 ×(0.9300 −d+0.008logMFR)2
    2.0
JP23742296A 1996-09-09 1996-09-09 ポリプロピレン系フィルム Expired - Lifetime JP3722918B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23742296A JP3722918B2 (ja) 1996-09-09 1996-09-09 ポリプロピレン系フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23742296A JP3722918B2 (ja) 1996-09-09 1996-09-09 ポリプロピレン系フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1081763A true JPH1081763A (ja) 1998-03-31
JP3722918B2 JP3722918B2 (ja) 2005-11-30

Family

ID=17015130

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23742296A Expired - Lifetime JP3722918B2 (ja) 1996-09-09 1996-09-09 ポリプロピレン系フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3722918B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008545015A (ja) * 2005-03-17 2008-12-11 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド フィルムに適するエチレン/α−オレフィンマルチブロック共重合体の組成物
JP2012126909A (ja) * 2004-12-28 2012-07-05 Mitsui Chemicals Tohcello Inc 太陽電池封止材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012126909A (ja) * 2004-12-28 2012-07-05 Mitsui Chemicals Tohcello Inc 太陽電池封止材
JP2008545015A (ja) * 2005-03-17 2008-12-11 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド フィルムに適するエチレン/α−オレフィンマルチブロック共重合体の組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP3722918B2 (ja) 2005-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3690867B2 (ja) 押出ラミネート成形用樹脂組成物
JP2001064426A (ja) 多孔質フィルムおよびその製法
JP3686737B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂組成物およびそれを用いた積層体
JP2001342306A (ja) クリーン成形体およびその製造方法
JP3577367B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物およびその組成物からなる容器
JPH11302474A (ja) プロピレン系樹脂並びにそれを用いたフィルム及び積層体
JP3872140B2 (ja) 帯電防止性に優れた包装材
JP3634022B2 (ja) フィルムおよびシーラント
JP4902042B2 (ja) 積層体の製造方法
JP2003064191A (ja) 手切れ性シーラントフィルム
JP3872142B2 (ja) 液体用包装材
JP3722918B2 (ja) ポリプロピレン系フィルム
JP3989749B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂組成物、マスターバッチ、積層体及びそれらの製造方法
JP4005977B2 (ja) フィルムおよびシーラント
JP3710562B2 (ja) ラップフィルム
JP3730702B2 (ja) 包装材
JP4310377B2 (ja) バッグインボックス内袋およびバッグインボックス内袋の製造方法
JPH09249774A (ja) 農業用フィルム
JP2000053821A (ja) 極性基含有樹脂材料およびこれを用いた積層体
JP3686725B2 (ja) ポリエチレン組成物および容器
JP2003276134A (ja) 易引裂性多層シーラントフィルム
JP3539803B2 (ja) エチレン・α−オレフィン共重合体フィルム
JP3578854B2 (ja) ポリエチレン系樹脂組成物およびそれを用いたフィルム
JP3742157B2 (ja) インフレーションフィルムおよび該フィルムの製造方法
JP2000326463A (ja) バッグインボックス内袋用フィルムおよび該フィルムを用いたバッグインボックス内袋

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20050502

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050712

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050830

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050914

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080922

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090922

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090922

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100922

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100922

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110922

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120922

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130922

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term