JPH06207229A - 鉄スクラップ処理炉 - Google Patents

鉄スクラップ処理炉

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JPH06207229A
JPH06207229A JP36043292A JP36043292A JPH06207229A JP H06207229 A JPH06207229 A JP H06207229A JP 36043292 A JP36043292 A JP 36043292A JP 36043292 A JP36043292 A JP 36043292A JP H06207229 A JPH06207229 A JP H06207229A
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JP
Japan
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iron scrap
iron
zinc
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cylindrical barrel
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JP36043292A
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Koichi Amano
孝一 天野
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Toyokin Co Ltd
IHI Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyokin Co Ltd
IHI Corp
Toyota Motor Corp
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling
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    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/25Process efficiency

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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 メッキされた鉄スクラップからメッキ金属を
効率よく除去でき、かつ、少量のエネルギーで再生処理
ができる鉄スクラップ処理炉を提供する。 【構成】 鉄スクラップ処理炉1は、真空容器2と、該
真空容器2内に横方向に傾斜して配置され、その軸線を
中心に回転自在に支持された円筒胴3と、該円筒胴3を
回転させる回転駆動機構4と、該円筒胴3内を加熱する
誘導コイル5と、前記真空容器2の外部から前記円筒胴
3内に鉄スクラップを導入する鉄スクラップ導入装置6
と、鉄スクラップから蒸発する亜鉛を前記円筒胴3内か
ら前記真空容器2の外部へ導出する亜鉛導出装置7と、
亜鉛が除去された鉄を前記円筒胴3内から前記真空容器
2の外部へ導出する鉄導出装置8とによって構成されて
いる。また、前記円筒胴3の両端には、該円筒胴3内部
で発生した亜鉛蒸気の大部分を円筒胴3内に閉じ込める
ラビリンスシール36a、36bが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、亜鉛メッキ鋼
板のスクラップから亜鉛を除去して純粋な鉄を得る際に
利用して好適な鉄スクラップ処理炉に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、種々の資源を有効利用するために
廃棄物をリサイクルして再度製品原料として使用する動
きが高まっており、金属産業廃棄物の分野では、自動車
の車体によく用いられる亜鉛メッキ鋼板のスクラップか
ら亜鉛を除去して、純粋な鉄を再生することによって、
再度、製鋼材料に利用することがよく行なわれている。
【0003】亜鉛メッキ鋼板のスクラップから亜鉛を除
去する方法としては、スクラップを加熱して、鉄に比べ
て沸点の低い亜鉛を蒸発させ分離する方法が採られてお
り、従来、この種の分離を行なう装置としては、次に示
す二つの処理装置が知られている。
【0004】その一つは焼成炉による処理装置であっ
て、この装置では、まず、フィーダから亜鉛メッキされ
た鉄スクラップを炉内に投入し、炉内に設けられたメッ
シュベルト上を鉄スクラップを移動させるとともに、加
熱装置により鉄スクラップを約900℃まで加熱するこ
とによって亜鉛を蒸発させて除去し、その後、水スプレ
ーで冷却して亜鉛が除去された鉄スクラップを作り、そ
の鉄スクラップにショットブラストをかけて、残留亜鉛
を取り除く。
【0005】他の一つはキューポラによる処理装置であ
って、この装置では、キューポラのシャフト炉に炭材と
亜鉛メッキされた鉄スクラップを投入し、炉下部より熱
風を吹き込んで高温還元ガスを作った後、鉄スクラップ
が炉内を降下する過程で前記高温還元ガスにより溶融鉄
と亜鉛蒸気とを分離し、溶融鉄を炉下部から取り出し、
噴出する亜鉛蒸気を炉上部から取り出す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
再生処理方法では、焼成炉、キューポラそれぞれによる
処理装置において解決すべき問題点が存在する。
【0007】すなわち、焼成炉による処理装置では、焼
成時に溶解した亜鉛が鉄中に溶け込んで、鉄塊内部に入
り込んだ亜鉛はそのまま残留し、ショットブラストをか
けても取りきれない。この残留亜鉛を含む鉄をリサイク
ルで利用するために炉体で再溶解すると、残留亜鉛が炉
体の壁部を浸食する。また、水冷時に蒸気が発生する
が、この蒸気中には有害な酸化亜鉛が含まれているの
で、この酸化亜鉛を取り除く電気集塵機等の公害処理設
備が必要になり、回収された酸化亜鉛の処分にも問題が
ある。すなわち、この処理装置では、完全には鉄スクラ
ップから亜鉛が除去しきれないことと、有害な酸化亜鉛
を発生させてしまうことに問題点がある。
【0008】また、キューポラによる処理装置では、炉
体上部から大量に白煙として発生する亜鉛蒸気の処理が
問題であり、この冷却と、発生するダストの処理のため
に大規模な処理設備を設置する必要がある。また、その
ための処理エネルギー、処理コストも莫大なものとなっ
てしまう問題点がある。
【0009】本発明は前記の事情に鑑みてなされたもの
であって、メッキされた鉄スクラップからメッキ金属を
効率よく除去できるとともに、有害な酸化亜鉛の発生を
抑えることができ、少量のエネルギーで再生処理ができ
る鉄スクラップ処理炉を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、前記の目的を達
成するために、請求項1記載の鉄スクラップ処理炉にお
いては、真空排気装置を備えた真空容器と、該真空容器
内にその軸線を横方向に向けて配置され、該軸線を中心
として回転自在に支持された円筒胴と、該円筒胴を回転
させる回転駆動機構と、該円筒胴内を加熱する加熱装置
と、前記真空容器の外部から前記円筒胴内の一端部側に
鉄スクラップを導入する鉄スクラップ導入装置と、前記
円筒胴内で処理された鉄スクラップから蒸発するメッキ
金属を該円筒胴内の他端部側から前記真空容器の外部へ
導出するメッキ金属導出装置と、前記円筒胴内でメッキ
金属が除去された鉄を該円筒胴内の他端部側から前記真
空容器の外部へ導出する鉄導出装置とを具備してなるこ
とを特徴とした。
【0011】また、請求項2記載の鉄スクラップ処理炉
においては、請求項1記載の鉄スクラップ処理炉におい
て、前記鉄スクラップ導入装置と前記円筒胴内の一端部
側および前記真空容器と前記円筒胴の他端部側との間
に、該円筒胴内部で発生したメッキ金属蒸気が該円筒胴
外面と前記真空容器内面との間の空間に流動するのを防
止するラビリンスシールを設けてなることを特徴とし
た。
【0012】
【作用】請求項1記載の鉄スクラップ処理炉によれば、
鉄スクラップ導入装置によって真空容器内に導入された
鉄スクラップが円筒胴内で真空状態において加熱される
と、鉄に比べて沸点の低いメッキ金属が蒸発して鉄から
分離される。このとき、鉄スクラップは真空状態で加熱
されているので、メッキ金属は大気圧状態の沸点よりは
低い温度で蒸発する。また、前記円筒胴は回転している
ので、絶えず、円筒胴内の鉄スクラップは攪拌されて全
体が均一に加熱される。そこで、蒸気となったメッキ金
属はメッキ金属導出装置によって真空容器の外部に導出
され、メッキ金属が除去された鉄は鉄導出装置によって
真空装置の外部に導出される。
【0013】請求項2記載の鉄スクラップ処理炉によれ
ば、真空容器と円筒胴の両端部との間に設けられたラビ
リンスシールが、前記円筒胴の内部で発生したメッキ金
属蒸気が該円筒胴外面と前記真空容器内面との間の空間
に流動するのを防止する。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、本発明を適用した亜鉛メッキ鋼板のス
クラップを再生する鉄スクラップ処理炉を示す図であっ
て、該鉄スクラップ処理炉1は、装置本体を形成する真
空容器2と、内部でスクラップを加熱処理する円筒胴3
と、該円筒胴3を回転させる回転駆動機構4と、前記円
筒胴3内を加熱する誘導コイル(加熱装置)5と、鉄ス
クラップを前記円筒胴3内に導入する鉄スクラップ導入
装置6と、鉄スクラップから分離された亜鉛を前記真空
容器2の外部へ導出する亜鉛導出装置(メッキ金属導出
装置)7と、亜鉛が除去された鉄を前記真空容器2から
導出する鉄導出装置8とによって概略構成されている。
【0015】真空容器2は、断面が円形の鋼鉄製の胴体
9の両端に、蓋体10a、10bを気密を保持するよう
に結合してなるものである。一方の蓋体10aには、真
空容器2の外方に突出して真空排気口11が設けられて
いる。加熱処理中においては、該真空排気口11から亜
鉛蒸気が排出されるが、この蒸気が、後述する亜鉛回収
装置に導入される前に冷却されて固化するのを防ぐため
に、前記真空排気口11が設置された側の蓋体10aの
外側は断熱材12によって覆われている。該真空容器2
は、その両端の下部が、脚13、13により床面上に支
持されているが、各脚13の長さが異なることによっ
て、その軸線が傾斜するように支持されている。
【0016】円筒胴3は、前記真空容器2の内部に設置
され、該真空容器2内に投入された鉄スクラップを収容
して、鉄スクラップを搬送しながら加熱する鉄鋼製の円
筒体であって、その軸線が真空容器2の軸線と一致する
ように、横方向に向けて傾斜して設置され、該軸線を中
心として回転自在に支持されている。該円筒胴3両端の
外周には駆動リム14、回転リム15が設けられてお
り、後述する駆動ローラー、ガイドローラーとそれぞれ
接触するようになっている。また、該円筒胴3の内壁面
は、耐摩耗性かつ耐熱性の特性を有するセラミック材料
であるシリコンカーバイド16が内張りされており、鉄
スクラップが円筒胴3内部を滑らかに移動できるように
なっている。
【0017】前記真空容器2の底部両端部には、それぞ
れ一対のガイドローラー20、20が配設されており、
これらガイドローラー20、20上には前記回転リム1
5、15が支持されている。この構成のもとに円筒胴3
は、回転リム15、15がガイドローラー20、20上
で転動することにより回転自在である。また、真空容器
2の底部には前記回転リム15、15の一方のものに当
接させてスラストローラー21が配設されており、該ス
ラストローラー21によって円筒胴3の軸線方向への移
動が阻止されるようになっている。前記円筒胴3の回転
駆動機構4は、前記真空容器2の外部に設置された駆動
モーター17と、該駆動モーター17の動力を伝達する
伝達機構18と、この伝達機構18に連結され、前記円
筒胴3の駆動リム14に直接接触して円筒胴3を回転さ
せる駆動ローラー19とによって構成されている。
【0018】誘導コイル5は、前記真空容器2内に、前
記円筒胴3に近接して設置されており、この誘導コイル
5内部に高周波電流が流されることによって、円筒胴3
内部のスクラップが誘導加熱されるようになっている。
また、該誘導コイル5の周囲には、遮熱板22が近接し
て設けられている。この遮熱板22の円筒胴3側の面
は、鏡面となっており、円筒胴3からの輻射熱を再度円
筒胴3に反射して伝熱効率を向上させるとともに、前記
真空容器2が輻射熱を受けて温度上昇するのを防止する
役目を果たしている。
【0019】鉄スクラップ導入装置6は、鉄スクラップ
を分配する分配シュート24と、大気圧状態と真空状態
を置換するための二つのエアロックホッパ23、23
と、エアロックホッパ23の入口と出口を遮断する一対
の真空遮断弁25a、25bと、エアロックホッパ23
から導入ホッパ26への鉄スクラップの搬送を制御する
切出し弁27と、導入ホッパ26およびこの導入ホッパ
26から円筒胴3内へ鉄スクラップを搬送するベルトフ
ィーダ28の各要素で構成されている。前記エアロック
ホッパ23には該エアロックホッパ23を真空に引くた
めの真空排気ポンプ(図示しない)が連結されていると
ともに、前記真空容器2内の真空状態を破ることなく鉄
スクラップを導入するために、二対の真空遮断弁25
a、25bが同時に開かないような機構になっており、
二つのエアロックホッパ23、23によって鉄スクラッ
プができるだけ連続して前記円筒胴3内に導入されるよ
うになっている。
【0020】また、鉄導出装置8は、前記鉄スクラップ
導入装置6と同様に、前記真空装置2内の真空状態を破
ることなく鉄を導出できる機構になっており、分配シュ
ート29、二つのエアロックホッパ30、30、真空遮
断弁31a、31b、切出し弁32、導出ホッパ33で
構成されている。
【0021】亜鉛導出装置(メッキ金属導出装置)7
は、真空容器2に設けられた前記真空排気口11と、亜
鉛回収装置34と、真空排気ポンプ35とから構成され
ている。前記亜鉛回収装置34は、導入された亜鉛蒸気
を冷却して固化させる熱交換器であって、亜鉛をブロッ
クとして取り出すものである。また、前記真空排気ポン
プ35は、前記亜鉛回収装置34の後段に設置され、前
記真空容器2内を真空に引く作用とともに、亜鉛蒸気を
亜鉛回収装置34へ導入する作用をもち、亜鉛蒸気以外
の気体は該真空排気ポンプ35の外部へ排出される。
【0022】また、前記円筒胴3の両端部には、ラビリ
ンスシール36a、36bが設けられ、該円筒胴3内部
で発生した亜鉛蒸気が、該円筒胴3内から該円筒胴3外
面と前記真空容器2内面との間の空間へ漏れるのを防止
する。鉄スクラップ導入側のラビリンスシール36aは
ベルトフィーダ28搬送路外壁部と円筒胴3内壁部との
間に設けられており、鉄導出側のラビリンスシール36
bは円筒胴3外壁部と真空容器2内壁部との間に設けら
れている。これらラビリンスシール36a、36bは、
両壁面から突出して微小な間隔をおいて配置された絞り
片どうしが互いに噛み合わされるように設置されて、亜
鉛蒸気の漏れを防ぐものである。
【0023】次に、前記構成からなる鉄スクラップ処理
炉1を用いて、鉄スクラップから鉄と亜鉛を分離する手
順について説明する。処理の準備段階として、鉄スクラ
ップ処理炉1に供給する鉄スクラップとしては、亜鉛メ
ッキ鋼板を予めシュレッダー等にかけて細かく切断した
断片をこぶし大の大きさに緩く丸めておく。また、鉄ス
クラップ処理炉1の処理条件を、真空容器2内の真空圧
を10Pa程度に、円筒胴3内の温度を500〜700
℃に設定しておく。
【0024】前記のように準備した鉄スクラップを前記
鉄スクラップ導入装置6の分配シュート24に供給する
と、分配シュート24は、二つのエアロックホッパ2
3、23の内、大気に開放されたエアロックホッパ23
の方に鉄スクラップを導入する。そこで、鉄スクラップ
が導入されたエアロックホッパ23の入口側真空遮断弁
25aが閉じ、エアロックホッパ23が密閉された状態
において、エアロックホッパ23に結合された真空排気
ポンプ(図示しない)がエアロックホッパ23を大気圧
から真空に引き始める。エアロックホッパ23が真空容
器2内の圧力と同等の圧力になったところで、出口側真
空遮断弁25bおよび切出し弁27が開き、鉄スクラッ
プは導入ホッパ26に搬入される。ついで、鉄スクラッ
プは導入ホッパ26からベルトフィーダ28上に搬送さ
れ、ベルトフィーダ28によって円筒胴3内に導入され
る。
【0025】回転した円筒胴3内に導入された鉄スクラ
ップは、攪拌されながら円筒胴3の傾斜に沿って鉄導出
装置8側に緩やかに移動するとともに、500〜700
℃に加熱される。ここで、鉄スクラップに含まれる亜鉛
は鉄に比べて沸点が十分低いので、亜鉛のみが蒸発する
ことによって、鉄スクラップは固体状態の鉄と亜鉛蒸気
とに分離される。そして、亜鉛が分離された鉄は前記円
筒胴3の端部から鉄導出装置8へ導出され、亜鉛蒸気は
真空排気ポンプ35の排気力によって亜鉛導出装置7へ
と導出される。
【0026】鉄導出装置8における鉄の導出は、鉄スク
ラップ導入の場合と同様の順序を経て行なわれる。前記
円筒胴3から搬出された鉄は分配シュート29を経て、
二つのエアロックホッパ30、30の内、真空が保持さ
れたエアロックホッパ30の方へ導出される。そこで、
鉄が導入されたエアロックホッパ30の入口側真空遮断
弁31aが閉じ、エアロックホッパ30が密閉された状
態において、エアロックホッパ30が大気に開放され
る。その後、出口側真空遮断弁31bおよび切出し弁3
2が開き、鉄スクラップは導出ホッパ33に搬出され、
鉄スクラップ処理炉1の外部に導出される。
【0027】一方、亜鉛蒸気は前記真空排気口11を経
て亜鉛回収装置34に導入され、ここで冷却され固化し
て亜鉛ブロックとして外部に取り出される。なお、亜鉛
蒸気が亜鉛導出装置7に導入される過程においては、円
筒胴3の両端にラビリンスシール36a、36bが設け
られているので、発生した亜鉛蒸気はその大部分が真空
排気口11から亜鉛導出装置7に導入される。
【0028】本実施例の鉄スクラップ処理炉1において
は、鉄スクラップが攪拌されながら真空状態で加熱され
るので、亜鉛は全体が均一に加熱されるとともに、大気
圧状態の沸点より低い温度で蒸発する。また、真空容器
2内に円筒胴3を囲むように遮熱板22が設けられてい
るので、円筒胴3からの輻射熱が再度円筒胴3に反射さ
れ、伝熱効率を向上させることができる。さらに、真空
容器2内を貫通して真空容器2の外部に突出した部分が
少ないので、真空容器2の外部へ放出される熱損失を少
なくすることができる。以上の点によって、円筒胴3内
を加熱するためのエネルギーを節約することができる。
【0029】また、真空容器2の真空排気口11が設け
られた側の蓋体10aが断熱材12によって覆われてい
るので、鉄スクラップから分離された亜鉛蒸気が、亜鉛
導出装置7に導出される途中において、真空容器2内の
真空排気口11付近で冷却されて固化し、亜鉛が真空容
器2の内壁部に付着するのを防止することができる。
【0030】さらに、鉄スクラップ導入装置6におい
て、エアロックホッパ23を二つ設けたことにより、大
気に開放されたエアロックホッパ23が分配シュート2
4から鉄スクラップを受け入れると同時に、真空状態に
された他方のエアロックホッパ23が鉄スクラップを導
入ホッパ26に導入することができるので、鉄スクラッ
プ導入装置6は鉄スクラップを円筒胴3内に間断なく連
続供給することができる。
【0031】なお、本実施例においては、円筒胴3内を
加熱する手段として、誘導コイル5に高周波電流を流す
ことによって円筒胴3を誘導加熱する方法を用いたが、
その他に、円筒胴3の外部から円筒胴3内を間接的に加
熱できる外熱式のヒーター、バーナー等を用いてもよ
い。
【0032】
【発明の効果】本発明の鉄スクラップ処理炉によれば、
以下の効果が得られる。真空容器内が密閉されて鉄スク
ラップが真空状態で加熱されることによって、メッキ金
属は大気圧状態における沸点より低い温度で蒸発する。
また、円筒胴が回転することによって、円筒胴内の鉄ス
クラップが絶えず攪拌され、各片が入れ替わりながら移
動するので、鉄スクラップ全体が均一に加熱される。こ
れらの作用によって、円筒胴内の加熱温度を低く抑える
ことができ、加熱に要するエネルギーを節約することが
できる。
【0033】さらに、前記のように、鉄スクラップが真
空状態で攪拌されながら加熱されるので、鉄スクラップ
の内部に入り込んだメッキ金属もほぼ完全に分離するこ
とができ、再生材料として良質な鉄が得られる。
【0034】また、一般に、メッキに用いる亜鉛、錫、
鉛等の金属は加熱されると有毒な酸化物になり、これら
を回収する公害処理設備が必要となるが、本発明によれ
ば、鉄スクラップが真空容器に密閉されたまま処理され
ることによって、メッキ金属が酸化することなく単体の
状態で回収することができるので、公害処理設備を設け
る必要もなく、また、副産物としてメッキ金属の方も再
生材料として利用することができる。
【0035】さらに、本発明のもう一つの特徴である円
筒胴の両端に設けられたラビリンスシールが、円筒胴内
で発生したメッキ金属蒸気が円筒胴外面と真空容器内面
との間の空間に流動するのを防止するので、メッキ金属
蒸気が装置の低温部分で冷却されて、この部分に付着す
ることを防止できるとともに、分離されるメッキ金属の
大部分がメッキ金属導出装置に導出され、これを回収す
ることができる。
【0036】以上詳細に説明したように、本発明によれ
ば、鉄スクラップからメッキ金属を効率よく除去して良
質な鉄を再生することができるとともに、処理に要する
エネルギーを節約できる、いわゆる省エネルギー型の金
属廃棄物処理設備として好適な鉄スクラップ処理炉を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例として示す処理中における
鉄スクラップ処理炉の側断面図である。
【符号の説明】
1 鉄スクラップ処理炉 2 真空容器 3 円筒胴 4 回転駆動機構 5 誘導コイル(加熱装置) 6 鉄スクラップ導入装置 7 亜鉛導出装置(メッキ金属導出装置) 8 鉄導出装置 36a、36b ラビリンスシール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メッキされた鉄スクラップをメッキ金属
    と鉄とに分離させる鉄スクラップ処理炉であって、真空
    排気装置を備えた真空容器と、該真空容器内にその軸線
    を横方向に向けて配置され、該軸線を中心として回転自
    在に支持された円筒胴と、該円筒胴を回転させる回転駆
    動機構と、該円筒胴内を加熱する加熱装置と、前記真空
    容器の外部から前記円筒胴内の一端部側に鉄スクラップ
    を導入する鉄スクラップ導入装置と、前記円筒胴内で処
    理された鉄スクラップから蒸発するメッキ金属を該円筒
    胴内の他端部側から前記真空容器の外部へ導出するメッ
    キ金属導出装置と、前記円筒胴内でメッキ金属が除去さ
    れた鉄を該円筒胴内の他端部側から前記真空容器の外部
    へ導出する鉄導出装置とを具備してなることを特徴とす
    る鉄スクラップ処理炉。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の鉄スクラップ処理炉にお
    いて、前記鉄スクラップ導入装置と前記円筒胴内の一端
    部側および前記真空容器と前記円筒胴の他端部側との間
    に、該円筒胴内部で発生したメッキ金属蒸気が該円筒胴
    外面と前記真空容器内面との間の空間に流動するのを防
    止するラビリンスシールを設けてなることを特徴とする
    鉄スクラップ処理炉。
JP36043292A 1992-12-28 1992-12-28 鉄スクラップ処理炉 Withdrawn JPH06207229A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100720692B1 (ko) * 2005-11-09 2007-05-23 (주)상아정공 회전식 진공 열처리장치

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