JPH07188788A - メッキ材処理装置 - Google Patents

メッキ材処理装置

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JPH07188788A
JPH07188788A JP33380893A JP33380893A JPH07188788A JP H07188788 A JPH07188788 A JP H07188788A JP 33380893 A JP33380893 A JP 33380893A JP 33380893 A JP33380893 A JP 33380893A JP H07188788 A JPH07188788 A JP H07188788A
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JP
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vacuum heating
furnace
plating material
vacuum
heating furnace
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JP33380893A
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Mizuhito Tanaka
瑞人 田中
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Original Assignee
IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 メッキ材の加熱が短時間ででき、効率のよい
メッキ材処理装置を提供する。 【構成】 メッキ材を加熱するための輻射管型バーナ9
と、加熱された雰囲気ガスを循環させるためのファン
と、メッキ材から蒸発するメッキ金属を回収するための
冷却トラップ8とが具備された真空加熱炉2、3が2基
並設され、これら真空加熱炉2、3の間がブロア23を
介して燃焼排ガス排出管18および燃焼排ガス導入管6
で連結され、一方の真空加熱炉2、3の加熱の際に発生
する燃焼排ガスを前記燃焼排ガス排出管18および燃焼
排ガス導入管6を通じて他方の真空加熱炉2、3に導入
するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、表面に金属メ
ッキが施されたメッキ材を鉄スクラップとして再利用す
る際等に用いられ、メッキ材からメッキ金属を除去して
メッキ金属を高効率で回収するとともに、純度の高い鉄
を得るメッキ材処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉱物資源に乏しい我が国においては、廃
棄物をリサイクルして再度原料として利用することは工
業および環境保護の面から極めて重要な課題になってい
る。例えば、自動車の車体に用いられる亜鉛メッキ鋼板
のスクラップでは、このスクラップから亜鉛を除去する
ことにより純度の高い鉄を再生し、この鉄を製鋼材料と
して再利用することが行なわれている。
【0003】前記スクラップから亜鉛を除去する方法と
しては、スクラップを加熱して、鉄(融点:1540
℃、沸点:2750℃)に比べて沸点の低い亜鉛(融
点:419.6℃、沸点:907℃)を蒸発させる方法
が採られており、この方法を利用した処理装置として
は、次に示す2種類の装置が知られている。
【0004】その一つは、焼成炉を用いた処理装置であ
り、この装置では、フィーダ等を用いて亜鉛メッキ鋼板
のスクラップを焼成炉内に投入し、炉内に設けられたメ
ッシュベルトによりスクラップを移動する間に、加熱装
置によりこのスクラップを約900℃程度に加熱し亜鉛
を蒸発させて取り除き、その後、水スプレー等を用いて
冷却して亜鉛が除去された鉄スクラップを作製し、この
鉄スクラップにさらにショットブラスト等を施して残留
亜鉛を取り除くことにより製鋼材料用の鉄スクラップが
得られるようになっている。
【0005】他の一つは、キューポラを用いた処理装置
であり、この処理装置では、キューポラのシャフト炉に
炭材と亜鉛メッキ鋼板のスクラップとを投入し、このシ
ャフト炉の下部から炉内に熱風を吹き込みシャフト炉内
を高温の還元雰囲気にした状態でスクラップを降下させ
る。このスクラップは、炉内を降下する間に、溶融鉄と
亜鉛蒸気とに分離されるので、溶融鉄をシャフト炉の下
部から取り出すとともに、噴出する亜鉛蒸気をシャフト
炉の上部から取り出す。以上により、製鋼材料用の鉄ス
クラップが得られるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
焼成炉を用いた処理装置、およびキューポラを用いた処
理装置のいずれにおいても、各々解決すべき問題点が存
在する。すなわち、焼成炉を用いた処理装置では、スク
ラップを直接加熱していないためにスクラップ全体を所
定の温度まで加熱するのに長時間かかってしまうという
問題点がある。また、加熱装置によりスクラップを加熱
した際に、溶融した亜鉛が鉄中に溶け込み、そのまま鉄
の内部に残留することとなり、スクラップから完全に亜
鉛を除去することができないという問題点がある。この
亜鉛は、ショットブラスト等では取り除くことはできな
いので、この残留亜鉛を含む鉄を再利用するために溶解
炉で再溶解すると、残留亜鉛が溶解炉の炉壁を侵食し劣
化させるという問題点がある。また、スクラップを水冷
する際にスクラップの表面から亜鉛が蒸発するが、この
亜鉛蒸気には有害な酸化亜鉛が含まれているので、この
酸化亜鉛を取り除く集塵機等の公害処理設備が必要とな
り、また、回収される酸化亜鉛の処理が新たに必要とな
る等の問題点がある。
【0007】また、キューポラを用いた処理装置では、
前記シャフト炉の上部から噴出する亜鉛蒸気の処理が問
題であり、亜鉛蒸気を冷却するために新たに冷却設備が
必要となり、また、この際発生するダストの処理のため
の処理設備が必要になる。したがって、噴出する亜鉛蒸
気の処理に要するエネルギーおよびコストが莫大なもの
になってしまうという問題点がある。
【0008】本発明は、前記の事情に鑑みてなされたも
のであって、短時間にメッキ材を加熱することができ、
メッキ材からメッキ金属を高効率で除去することができ
るとともに、酸化亜鉛等の有害な物質の発生を抑さえ、
かつメッキ金属を高効率で回収して純度の高い鉄を得る
ことができるメッキ材処理装置を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1記載のメッキ材処理装置は、真空排気手
段が備えられ内部が減圧可能であるとともに雰囲気ガス
が導入可能とされ、前記メッキ材を収容して加熱するた
めの真空加熱炉と、該真空加熱炉の内部に設けられて、
前記メッキ材を輻射熱により加熱する輻射管型バーナ
と、前記真空加熱炉内の加熱された雰囲気ガスを循環さ
せるためのファンと、前記真空加熱炉の外部に設けられ
て、該真空加熱炉内で処理されたメッキ材から蒸発する
メッキ金属を冷却して回収するための冷却トラップとが
具備されたことを特徴とするものである。
【0010】また、請求項2記載のメッキ材処理装置
は、メッキ材を輻射熱により加熱する輻射管型バーナ
と、加熱された雰囲気ガスを循環させるためのファン
と、メッキ材から蒸発するメッキ金属を回収するための
冷却トラップとが具備されて、前記メッキ材を収容して
加熱する真空加熱炉が2基並設され、これら真空加熱炉
の間が連絡管で連結され、一対の真空加熱炉が互いに、
一方の真空加熱炉の加熱の際に発生する燃焼排ガスを前
記連絡管を通じて他方の真空加熱炉に導入するように構
成されたことを特徴とするものである。
【0011】また、請求項3記載のメッキ材処理装置
は、請求項2記載のメッキ材処理装置において、前記真
空加熱炉内に冷却した不活性ガスを供給するガス冷却手
段が具備されたことを特徴とするものである。
【0012】
【作用】請求項1記載のメッキ材処理装置においては、
輻射管型バーナが真空加熱炉内の雰囲気ガスを輻射熱に
より加熱し、加熱された雰囲気ガスをファンにより真空
加熱炉内に対流させることにより、炉内に収容したメッ
キ材を所定の温度まで加熱する。ついで、真空排気手段
により炉内を真空排気するとともにメッキ材の加熱を続
けると、鉄に比べて沸点の低いメッキ金属が大気圧状態
の沸点より低い温度で蒸発してメッキ材から分離する。
そして、蒸発したメッキ金属は冷却トラップにより冷却
されて凝縮し、ここで回収される。一方、メッキ金属が
除去された鉄スクラップは加熱終了後、真空加熱炉から
取り出される。
【0013】また、請求項2記載のメッキ材処理装置に
おいては、輻射管型バーナとファンと冷却トラップが具
備された真空加熱炉が2基並設されており、一方の真空
加熱炉においてメッキ材の加熱が行なわれている際に
は、この真空加熱炉における輻射管型バーナの燃焼排ガ
スが発生する。そこで、この燃焼排ガスを連絡管を通じ
て他方の真空加熱炉内に導入して、他方の真空加熱炉の
輻射管型バーナを燃焼させずに、低温域では輻射加熱よ
り熱効率の良い対流加熱にて内部のメッキ材を予熱す
る。また、この真空加熱炉においてメッキ材予熱後、輻
射管型バーナを燃焼させてメッキ材の本加熱を行なう際
には前記と同様、燃焼排ガスが発生するので、この燃焼
排ガスを前記と同様、一方の真空加熱炉に導入して予熱
を行なうようにする。このようにして、2基の真空加熱
炉を1基ずつ予熱用、本加熱用として使用するととも
に、これを切り替えながらそれぞれの真空加熱炉におけ
るメッキ材の加熱を行なって、メッキ材からのメッキ金
属の分離を行なう。
【0014】また、請求項3記載のメッキ材処理装置に
おいては、真空加熱炉においてメッキ材の真空加熱を行
なうことによりメッキ材からメッキ金属を分離した後、
ガス冷却手段により真空加熱炉内に冷却された不活性ガ
スを供給して、メッキ金属が除去された鉄スクラップを
酸化させることなく冷却し、冷却された後にこの鉄スク
ラップを真空加熱炉から取り出すようにする。
【0015】
【実施例】以下、本発明のメッキ材処理装置の一実施例
を図1ないし図4を参照して説明する。図1は本実施例
のメッキ材処理装置1の全体構成を示す図であって、こ
のメッキ材処理装置1は、2基の真空加熱炉2、3を備
え、これらの炉内で亜鉛メッキ鋼板のスクラップを真空
加熱して亜鉛のみを蒸発させることにより、亜鉛と鉄と
を分離するものである。
【0016】図2および図3は一方の真空加熱炉2、3
を示す図であって、図中符号4は炉体、5は炉蓋、6は
燃焼排ガス導入管(連絡管)、7は炉内ガス排出管、8
は亜鉛トラップ(冷却トラップ)、9は輻射管型バー
ナ、10はファンである。
【0017】真空加熱炉2、3は、上部側が開口してワ
ーク出入口11とされた略円筒状の炉体4と、そのワー
ク出入口を塞ぐ炉蓋5とからなるものであり、外周の壁
部は断熱材12で覆われている。また、炉体4の底部に
は燃焼排ガス導入管6が連結され、炉体4上方の側部に
は炉内ガス排出管7が連結されている。また、炉内ガス
排出管7は煙突に通じる本管7aと後述するガス冷却装
置13(ガス冷却手段)に通じる炉内ガス循環管7bと
に分岐されている。燃焼排ガス導入管6は、他方の真空
加熱炉2、3で発生した燃焼排ガスを予熱に利用すべく
炉内に導入するためのもの、炉内ガス排出管7は炉内の
ガスを煙突(図示せず)に排出する、もしくは炉内冷却
時に炉内のガスをガス冷却装置13へと導入するための
ものである。
【0018】また、炉体4の底部には炉床14が設置さ
れており、炉床14には炉内のガスを流通させるための
孔(図示せず)が形成されている。そして、この上面に
処理対象であるワークWが載置されるようになってい
る。このワークWは、シュレッダー等により切断し任意
の形状に丸めた多数個の亜鉛メッキ鋼板のスクラップ1
5、15、…を、上方が開口した円筒状のバスケット1
6の内部に装入したものである。
【0019】一方、図3に示すように、炉体4の側部に
は亜鉛蒸気排出口17が形成され、亜鉛トラップ8に連
結されている。亜鉛トラップ8は、スクラップ15、1
5、…から蒸発した亜鉛蒸気を冷却し凝縮させることに
より亜鉛を回収するものである。
【0020】図2および図3に示すように、輻射管型バ
ーナ9、9、…が、炉体4の内周に沿って炉体4の上下
方向に延びて複数本、設置されている。この輻射管型バ
ーナ9は1本の閉塞管9aの内部で燃焼用ガスを空気と
ともに燃焼させるものであって、複数の輻射管型バーナ
9、9、…により生じる輻射熱で炉体4の内部を加熱す
るものである。また、輻射管型バーナ9の上部には燃焼
排ガス排出管18(連絡管)が連結されている。したが
って、閉塞管9aの内部で発生した燃焼排ガスがこの燃
焼排ガス排出管18を通じて他方の真空加熱炉2、3の
炉内に導入されるようになっている。
【0021】また、図2および図3に示すように、ファ
ン10が炉体4内面側の一側部に設置され、このファン
10の回転軸19に対して炉体4外部にファン駆動モー
タ20が接続され、回転軸19の炉体4外面との接触部
分には炉体4内部の気密状態を保持するための軸シール
21が設置されている。炉内の雰囲気ガスはファン10
の回転によってファン10の中心部から吸引され外周部
に吹き出されて、図3における矢印Aで示す向きに循環
されることにより、炉内が均一かつ急速に加熱されるよ
うになっている。
【0022】そして、図1に示すように、このメッキ材
処理装置1では、前記構成の真空加熱炉2、3が2基並
設されている。そして、第1の真空加熱炉2における輻
射管型バーナ9の燃焼排ガス排出管18がブロア23を
介して第2の真空加熱炉3における燃焼排ガス導入管6
に連結されている。また、図示は省略したが、同様に、
第2の真空加熱炉3における輻射管型バーナの燃焼排ガ
ス排出管がポンプを介して第1の真空加熱炉2における
燃焼排ガス導入管に連結されている。
【0023】また、各真空加熱炉2、3の亜鉛トラップ
8は、これらに共通の1組の真空ポンプ24(真空排気
手段)に接続されている。したがって、この真空ポンプ
24により、各真空加熱炉2、3内が真空排気されると
ともに、各真空加熱炉2、3内で発生した亜鉛蒸気が亜
鉛トラップ8に導入されるようになっている。
【0024】一方、第1、第2の真空加熱炉2、3に
は、窒素ガス供給管25が連結されているとともに、前
記炉内ガス循環管7bが、熱交換器13aとファン13
bからなるガス冷却装置13を経て燃焼排ガス導入管6
に合流するようになっている。(第1の真空加熱炉につ
いては図示を省略した)。したがって、真空加熱炉2、
3の冷却時には窒素ガス供給管25から炉内に窒素ガス
を導入した後、この窒素ガスをガス冷却装置13で冷却
しつつ循環させることによって、炉内を冷却し得るよう
になっている。
【0025】前記構成のメッキ材処理装置1を用いて亜
鉛メッキ鋼板スクラップ15の処理を行なう方法につい
て以下、説明するが、以下の例は、メッキ材処理装置1
に装入したスクラップ15に対して、予熱工程、対流加
熱工程、真空加熱(脱亜鉛)工程の3つの加熱工程を行
なって、亜鉛を除去した鉄スクラップを冷却せずに高温
状態のままで次の処理を行なうべく真空加熱炉から導出
する場合である。
【0026】図4は各真空加熱炉2、3における処理工
程のサイクルタイムを示す図である。この図に示すよう
に、第1の真空加熱炉2において、スクラップ15の対
流加熱を開始するのと同時に、第2の真空加熱炉3にお
いて、前回のサイクルにおけるワークWの抽出、および
今回のサイクルにおけるワークWの装入を10分間で行
なう。なお、ワークWの抽出、および装入は、炉上部の
ワーク出入口11から天井クレーン(図示せず)により
行なう。
【0027】ついで、第2の真空加熱炉3において、装
入したスクラップ15が約200℃となるまで50分間
の予熱を行なう。この予熱の間は、第1の真空加熱炉2
では対流加熱工程、および真空加熱工程が行なわれてい
るので、第1の真空加熱炉2の輻射管型バーナ9は燃焼
状態にある。そこで、この高温の燃焼排ガスをブロア2
3の作動により燃焼排ガス排出管18、燃焼排ガス導入
管6を介して第2の真空加熱炉3に導入することにより
スクラップ15の予熱を行なうようにする。
【0028】ついで、第2の真空加熱炉3において、予
熱したスクラップ15が約600℃となるまで40分間
の対流加熱を行なう。この際には、第1の真空加熱炉2
では、対流加熱工程および真空加熱工程が終了するの
で、第1の真空加熱炉2からの燃焼排ガスの供給は終わ
り、第2の真空加熱炉3の輻射管型バーナ9が燃焼する
とともに、炉内のファン10が作動することにより、炉
内における高温の雰囲気ガスが強制対流することによっ
てスクラップ15が加熱されることになる。
【0029】ついで、第2の真空加熱炉3において、対
流加熱工程を経たスクラップ15が800℃となるまで
20分間の真空加熱を行なう。この際には、輻射管型バ
ーナ9の燃焼を続行し、真空ポンプ24が作動して炉内
を真空排気することにより、スクラップ15は放射加熱
により加熱されることになる。ここで、炉内が真空排気
されているため亜鉛の沸点が大気圧状態の沸点より低下
しているので、スクラップ15表面の亜鉛が蒸発するこ
とによりスクラップ15が脱亜鉛され、亜鉛蒸気は亜鉛
蒸気排出口17を経て亜鉛トラップ8に導入され回収さ
れる。一方、亜鉛が除去された鉄スクラップは、高温状
態のまま第2の真空加熱炉3から抽出される。
【0030】また、第2の真空加熱炉3において、対流
加熱工程および真空加熱工程が行なわれているときに
は、輻射管型バーナ9により燃焼排ガスが発生するの
で、この燃焼排ガスを第1の真空加熱炉2に導入して、
第1の真空加熱炉2におけるスクラップ15の予熱に利
用する。
【0031】このようにして、各真空加熱炉2、3にお
いては、1時間のサイクルで予熱工程と、対流加熱およ
び真空加熱工程とが切り替わり、燃焼排ガスのやりとり
が行なわれつつ、各真空加熱炉2、3については2時間
毎に、またメッキ材処理装置1全体では1時間毎に亜鉛
が除去された鉄スクラップの導出が行なわれるようにな
っている。
【0032】本実施例のメッキ材処理装置1において
は、各真空加熱炉2、3が輻射管型バーナ9およびファ
ン10を備え、輻射管型バーナ9により加熱された炉内
の雰囲気ガスがファン10により炉内を循環するように
構成されているので、装入したワークWの対流加熱を行
なうことができる。特に、このワークWは、亜鉛メッキ
鋼板を切断して任意の形状に丸めたスクラップ15をバ
スケット16の内部に装入したものであり、個々のスク
ラップ15の間には多くの間隙が存在しているため、こ
の間隙に高温の雰囲気ガスを流すことによりスクラップ
15全体を効率的に加熱することができる。したがっ
て、スクラップ15の加熱に要する時間を短縮すること
ができる。
【0033】また、このメッキ材処理装置1は、2基の
真空加熱炉2、3を備え、一方の真空加熱炉2、3の燃
焼排ガスを他方の真空加熱炉2、3における予熱に利用
するように構成しているため、対流加熱工程および真空
加熱工程、すなわち本加熱工程と予熱工程とを2基の真
空加熱炉2、3で並行して行なうことができる。したが
って、同様の工程を1基の真空加熱炉で処理する場合に
比べてメッキ材処理装置1全体のサイクルタイムを1/
2に短縮することができる。それに加えて、一方の真空
加熱炉2、3の燃焼排ガスを他方の真空加熱炉2、3に
おける予熱に有効に利用することで、予熱工程側では輻
射管型バーナ9を稼動せずにスクラップ15を加熱する
ことができるので、省エネルギーを図ることができる。
【0034】また、このメッキ材処理装置1は、真空加
熱炉2、3と炉内を真空排気するための真空ポンプ24
との間に亜鉛トラップ8を備えているため、鉄のみでな
く、スクラップ15から除去した亜鉛をも回収すること
ができる。
【0035】さらに、各真空加熱炉2、3には窒素ガス
供給管25から窒素ガスが導入可能であるとともに、ガ
ス冷却装置13によりこの窒素ガスを冷却しつつ循環さ
せるように構成されているため、前記のように脱亜鉛後
の鉄スクラップを高温状態のまま真空加熱炉2、3から
導出する場合だけではなく、脱亜鉛後の鉄スクラップを
酸化させることなく、冷却して真空加熱炉2、3から導
出することもできる。
【0036】なお、本実施例のメッキ材処理装置1にお
いては、円筒状の真空加熱炉2、3の内周に沿って上下
方向に延びる輻射管型バーナ9を複数本設け、炉体内面
側の一側部にファン10を設けた構成としたが、この構
成に限ることはなく、輻射管型バーナ9やファン10の
数や配置については、炉内が有効に対流加熱されるよう
に種々の設計変更を行なうことが可能である。また、2
基の真空加熱炉2、3における各工程の処理時間、温度
についても、2基の真空加熱炉2、3をできるだけ有効
に使用するべくその設定を適宜変更することができる。
また、本実施例では、処理対象を亜鉛メッキ鋼板として
亜鉛と鉄とを分離する場合に適用したが、メッキ材の種
類としては、その他、種々のものに適用することができ
る。
【0037】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、請求項1
記載のメッキ材処理装置は、輻射管型バーナおよびファ
ンが備えられ、輻射管型バーナにより加熱された真空加
熱炉内の雰囲気ガスがファンにより循環されるように構
成されているので、装入したメッキ材を対流加熱により
効率的に加熱することができ、メッキ材の加熱に要する
時間を短縮することができる。その結果、メッキ材の処
理時間全体を短縮することができ、メッキ材処理装置に
おける生産性を向上させることができる。また、冷却ト
ラップが備えられているので、メッキ金属も回収するこ
とができる。
【0038】また、請求項2記載のメッキ材処理装置
は、2基の真空加熱炉を備え、一方の真空加熱炉の燃焼
排ガスを連絡間を通じて他方の真空加熱炉に導入するよ
うに構成しているため、この燃焼排ガスを他方の真空加
熱炉におけるメッキ材の予熱に利用することができる。
したがって、本加熱工程と予熱工程とを2基の真空加熱
炉で並行して行なうことができ、1基の真空加熱炉で処
理する場合に比べてメッキ材処理装置全体のサイクルタ
イムを短縮することができる。さらに、一方の真空加熱
炉の燃焼排ガスを他方の真空加熱炉における加熱に有効
に利用することで、省エネルギーを図ることができる。
【0039】また、請求項3記載のメッキ材処理装置
は、ガス冷却手段により真空加熱炉に冷却された不活性
ガスが供給されるようになっているため、メッキ金属を
除去した後の鉄を無酸化冷却してメッキ材処理装置から
取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるメッキ材処理装置の全
体構成を示す図である。
【図2】同装置の真空加熱炉を示す側断面図である。
【図3】同平断面図である。
【図4】同装置においてメッキ材を処理する際のサイク
ルタイムを示す図である。
【符号の説明】
1 メッキ材処理装置 2 第1の真空加熱炉(真空加熱炉) 3 第2の真空加熱炉(真空加熱炉) 6 燃焼排ガス導入管(連絡管) 8 亜鉛トラップ(冷却トラップ) 9 輻射管型バーナ 10 ファン 13 ガス冷却装置(ガス冷却手段) 18 燃焼排ガス排出管(連絡管) 24 真空ポンプ(真空排気手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属メッキされたメッキ材をメッキ金属
    と鉄とに分離するためのメッキ材処理装置であって、 真空排気手段が備えられ内部が減圧可能であるとともに
    雰囲気ガスが導入可能とされ、前記メッキ材を収容して
    加熱するための真空加熱炉と、 該真空加熱炉の内部に設けられて、前記メッキ材を輻射
    熱により加熱する輻射管型バーナと、 前記真空加熱炉内の加熱された雰囲気ガスを循環させる
    ためのファンと、 前記真空加熱炉の外部に設けられて、該真空加熱炉内で
    処理されたメッキ材から蒸発するメッキ金属を冷却して
    回収するための冷却トラップとが具備されたことを特徴
    とするメッキ材処理装置。
  2. 【請求項2】 金属メッキされたメッキ材をメッキ金属
    と鉄とに分離するためのメッキ材処理装置であって、 前記メッキ材を輻射熱により加熱する輻射管型バーナ
    と、加熱された雰囲気ガスを循環させるためのファン
    と、メッキ材から蒸発するメッキ金属を回収するための
    冷却トラップとが具備されて、前記メッキ材を収容して
    加熱する真空加熱炉が2基並設され、 これら真空加熱炉の間が連絡管で連結され、一対の真空
    加熱炉が互いに、一方の真空加熱炉の加熱の際に発生す
    る燃焼排ガスを前記連絡管を通じて他方の真空加熱炉に
    導入するように構成されたことを特徴とするメッキ材処
    理装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のメッキ材処理装置におい
    て、 前記真空加熱炉内に冷却した不活性ガスを供給するガス
    冷却手段が具備されたことを特徴とするメッキ材処理装
    置。
JP33380893A 1993-12-27 1993-12-27 メッキ材処理装置 Withdrawn JPH07188788A (ja)

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JP33380893A JPH07188788A (ja) 1993-12-27 1993-12-27 メッキ材処理装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100375074B1 (ko) * 2000-09-22 2003-03-08 주식회사 케이피티 도금 금속의 무공해 재활용 방법 및 장치
KR101043928B1 (ko) * 2007-08-21 2011-06-29 한국기계연구원 이중 퍼너스를 가진 연속식 폐촉매 유가금속 환수장치와 이를 이용한 환수방법

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KR101043928B1 (ko) * 2007-08-21 2011-06-29 한국기계연구원 이중 퍼너스를 가진 연속식 폐촉매 유가금속 환수장치와 이를 이용한 환수방법

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